【DRY-RUN】主 文 本件控訴は之を棄却する。 理 由 弁護人早川義彦提出の控訴趣意は末尾添付の別紙書面記載の通りである。 第一点 原判決は事実誤認並法令の解釈を誤つた
主文 本件控訴は之を棄却する。 理由 弁護人早川義彦提出の控訴趣意は末尾添付の別紙書面記載の通りである。 第一点原判決は事実誤認並法令の解釈を誤つた違法があるというのであるが、労働基準法第二十四条においては何人が賃銀の支払義務者であるかは規定されていないこと所論の通りであるが、賃金の支払義務者が使用者であることは同法の全趣旨を通じて明らかである。而して同法第十条に於て「この法律で使用者とは事業主又は事業の経営担当者其の他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をする、すべての者をいう」<要旨>と規定されておる。然らば同法第二十四条の賃金を支払うべきものは事業主(雇傭主)又は其の法律上の代表</要旨>者に限らず事実上事業の経営担当者乃至労働者に関する事項につき事業主のために行為をするすべての者を包含するものであること自明の理である。 然して被告人が事業主たるA合資会社の有限責任社員であつてその法律上の代表者でないことは記録上明かであるが被告人が右会社の資本全額の出資者であり、又必要資金も全部同人の出金にかかり事実上被告人は其の事業経営の一切の実権を執り労働者の雇傭、賃金の支払等一切の指揮監督に当つておつたこと原判決挙示の証拠により明らかであるから、被告人が其の経営担当者として責に任すずべきものとなしたる原判決は何等事実の誤認なく又法令の解釈を誤りたる違法もない。論旨は理由がない。 第二点原判決は量刑不当の違法があるというのであるが、被告人の本件所為が併合罪として刑法第四十八条の適用を受くる以上原判決の科刑は相当であり、且所論の如き理由をもつてこれを不当とすることはできない。論旨は理由がない。 仍て刑事訴訟法第三百九十六条により主文の通り判決する。 (裁判長判事横山正 適用を受くる以上原判決の科刑は相当であり、且所論の如き理由をもつてこれを不当とすることはできない。論旨は理由がない。 仍て刑事訴訟法第三百九十六条により主文の通り判決する。 (裁判長判事横山正忠判事秋元勇一郎判事高橋英明)
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