平成14(わ)1460 出入国管理及び難民認定法違反被告事件

裁判年月日・裁判所
平成15年3月13日 神戸地方裁判所
ファイル
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判決文本文1,212 文字)

主文 被告人を懲役1年6か月に処する。 この裁判確定の日から3年間刑の執行を猶予する。 理由 (犯罪事実)被告人は,台湾国籍を有する外国人であり,同国政府発行の旅券を所持し,昭和61年7月9日,本邦に上陸し入国したものであるが,最終の在留期間は平成12年7月9日までであったのに,同在留期間の更新または変更を受けないで,平成14年12月3日まで東京都a区bc丁目d番e号f403号等に居住するなどし,もって在留期間を経過して本邦に残留した。 (証拠)(括弧内の検で始まる番号は証拠等関係カードにおける検察官請求証拠の番号を示す。)省略(なお,被告人は,被告人質問において,在留期限が10年間と思っていた旨,故意を否認するかのような供述をしている。しかし,被告人は,捜査段階では,これが3年間(平成12年7月9日まで)であることを知っており,更新を懈怠していた旨明言していたところ,その供述内容は,とくに不自然不合理な点もなく,また捜査官の誘導等も窺われない詳細なものであり,十分信用できる。これに対し,被告人は,逮捕後頭がぼーっとしていたなどと述べて捜査段階での供述内容を否定しようとするが,それ自体としても,前記のような捜査段階での供述内容に照らしても,あいまい,不合理であって到底採用できない。)(法令の適用)1(1) 罰条出入国管理及び難民認定法70条1項5号(2) 刑種の選択懲役刑選択 2 刑の執行猶予刑法25条1項 3 訴訟費用の不負担刑事訴訟法181条1項ただし書(量刑の理由)被告人は,在留期間の更新変更手続を懈怠して不法残留したものであるが,被告人が更新等の手続を懈怠した理由は犯罪を行うなど不法な目的によるものでは 刑事訴訟法181条1項ただし書(量刑の理由)被告人は,在留期間の更新変更手続を懈怠して不法残留したものであるが,被告人が更新等の手続を懈怠した理由は犯罪を行うなど不法な目的によるものではなく,また被告人は日本国内で前科前歴を有さず,これまで社会人として真面目に稼働してきたもので,今回初めて逮捕され,本件を後悔,反省していると認められる。さらに,友人が監督を誓ってもいる。 しかし,もとより在留期間の更新等の制度が違憲違法ということはない。そして,被告人は全く個人的な事情で在留期間の更新等の手続を懈怠し不法残留したものであり,その期間や公判廷での供述内容などを考えると,前述の点や弁護人の主張をいかに考えても,被告人に対し罰金刑をもって望むことは本末転倒の面があって到底できない(なお,同様の理由で,上陸不許可事由にあたらないよう1年未満の懲役刑に処することもできない。)。 そこで,これらの諸事情を総合考慮して,主文のとおり量刑した。 (求刑,懲役1年6月)(出席した検察官苅谷昌子,私選弁護人小泉伸夫)平成15年3月13日神戸地方裁判所第11刑事係乙 裁判官橋本一【確定】

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