裁判所
昭和42年10月27日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所 昭和40(ネ)1490
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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人霜山精一、同中島登喜治、同吉岡秀四郎の上告理由について。論旨は、本件証書について真否の確認を求める訴が許されないとした原判決には民訴法二二五条の解釈適用を誤つた違法があるという。原判決によれば、本件において上告人がその真正でないことの確認を求める証書は、貸主D商船株式会社、借主E食品合名会社、連帯保証人Fおよび同G間の昭和二二年五月一八日付土地貸借契約書と題する書面であつて、借主および連帯保証人の記名捺印はあるが、貸主として表示されたD商船株式会社の代表者の捺印を欠き、上告人ならびに被上告人B1および同B2間の原判示別件訴訟において、右被上告人らから、E食品合名会社が本件土地について使用貸借の申込をし、D商船株式会社においてこれを承諾しなかつたことを証する書面として提出されたものである。しかしながら、右証書の成立の真正であるか否かが確定されたとしても、単にE食品合名会社が右証書の内容のような契約の申込をした事実があつたか否かが証明されるにとどまり、本件土地についての賃貸借契約ないし使用貸借契約の成否、すなわち上告人の本件土地占有権原の存否について直接の証明がなされたことにはならないのであるから、本件土地に関する権利関係の争がこれによつて解決されたことになるものではなく、しかも、上告人ならびに右被上告人らの間においては、すでに前記別件訴訟の判決により、右被上告人らが上告人に対して本件土地につき地上建物収去土地明渡請求権を有することが確定されているというのであるから、右証書の真否の確認を求める訴は、その利益を欠き、許されないことが明らかである。また、所論再審もしくは損害賠償の訴を提起するためには、本件証書が真 権を有することが確定されているというのであるから、右証書の真否の確認を求める訴は、その利益を欠き、許されないことが明らかである。 決により、右被上告人らが上告人に対して本件土地につき地上建物収去土地明渡請求権を有することが確定されているというのであるから、右証書の真否の確認を求める訴は、その利益を欠き、許されないことが明らかである。また、所論再審もしくは損害賠償の訴を提起するためには、本件証書が真 権を有することが確定されているというのであるから、右証書の真否の確認を求める訴は、その利益を欠き、許されないことが明らかである。また、所論再審もしくは損害賠償の訴を提起するためには、本件証書が真正に成立したものでないことを確定- 1 -する必要はないのであるから、右と同趣旨に出た原審の判断は正当であつて、なんら違法の点は認められない。論旨は、るる述べるけれども、ひつきようするに、原審の認定判断を経ない事項をもあわせ主張しつつ、独自の見解に立つて、原審の判断を非難するに帰するものであつて、採用するによしない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官奥野健一裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦裁判官石田和外裁判官色川幸太郎- 2 -
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