主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人宮崎乾朗、同板東秀明の上告趣意のうち、事前運動の禁止を定める公職選挙法一二九条、二三九条一号(いずれも昭和五七年法律第八一号による改正前のもの)の規定について憲法二一条違反をいう点は、公職選挙法の右各規定が憲法二一条に違反しないことは、当裁判所の判例(昭和四三年(あ)第二二六五号同四四年四月二三日大法廷判決・刑集二三巻四号二三五頁)の趣旨に徴し明らかであるから、所論は理由がない。また、公職選挙法二二一条一項一号(平成六年法律第二号による改正前のもの)の規定の選挙運動者に対する買収の禁止を定める部分について憲法二一条違反をいう点は、公載選挙法の右規定は当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもって、選挙人又は選挙運動者に対し買収行為をすることを禁じたものであって、選挙運動者に対する買収に関する部分を含め、何ら表現活動を制約するものでないから、所論はその前提を欠き、同法二二一条三項(平成六年法律第二号による改正前のもの)について憲法二一条違反をいう点は、原判決は公職選挙法の右条項を適用していないのであるから、所論はその前提を欠き、その余は、違憲をいう点を含め、実質は単なる法令違反、事実誤認の主張であって、いずれも刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。 よって、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 平成八年三月二六日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官園部逸夫裁判官可部恒雄裁判官大野正男- 1 -裁判官千種秀夫 裁判官可部恒雄裁判官大野正男- 1 -裁判官千種秀夫裁判官尾崎行信- 2 -
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