昭和42(オ)293 建物収去土地明渡請求

裁判年月日・裁判所
昭和42年12月5日 最高裁判所第三小法廷 判決 破棄差戻 名古屋高等裁判所 昭和41(ネ)561
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。          理    由  上告代理人鶴見恒夫の上告理由第二および上告代理人原瓊城の上告理由(ホ)に つ

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判決文本文1,673 文字)

主文原判決を破棄する。 本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。 理由上告代理人鶴見恒夫の上告理由第二および上告代理人原瓊城の上告理由(ホ)について。 借地法一条にいう「建物ノ所有ヲ目的トスル」、とは、借地人の借地使用の主たる目的がその地上に建物を築造し、これを所有することにある場合を指し、借地人がその地上に建物を築造し、所有しようとする場合であつても、それが借地使用の主たる目的ではなく、その従たる目的にすぎないときは、右に該当しないと解するのが相当である。 ところで、本件土地の貸借については、それが賃貸借であるといえるか否かの点にも問題がないわけではないが、その点はさておき、仮にそれが賃貸借であるとしても、その目的は当事者間に争いがないように右土地をゴルフ練習場として使用することにあつたというのであるから、これを社会の通念に照らして考えれば、その主たる目的は、反対の特約がある等特段の事情のないかぎり、右土地自体をゴルフ練習場として直接利用することにあつたと解すべきであつて、たとえその借地人たる被上告人Bが当初から右土地上に業としてゴルフ練習場を経営するのに必要な原判決判示のような事務所用等の建物を築造・所有することを計画していたとしても、それは右土地自体をゴルフ練習場に利用するための従たる目的にすぎなかつたものといわなければならない。 しかるに、原判決は、一方では、本件土地貸借の目的がゴルフ練習場として使用することにあつたことを判示しながら、何ら特段の事情の立証がないのにかかわらず、右被上告人が右土地上に判示のような事務所用等の建物を築造・所有する意図- 1 -を有していたことをもつて、にわかに、それが右土地使用の主たる目的であつたかのように認定し、本件貸借が借地法一条にいう 被上告人が右土地上に判示のような事務所用等の建物を築造・所有する意図- 1 -を有していたことをもつて、にわかに、それが右土地使用の主たる目的であつたかのように認定し、本件貸借が借地法一条にいう「建物ノ使用ヲ目的トスル」賃貸借に当たる旨判断したものであるから、原判決は本件土地貸借の目的についての認定判断を誤り、ひいては借地法の解釈適用を誤つたものであつて、この違法は原判決の結論に影響を及ぼすことが明らかである。 上告代理人鶴見恒夫の上告理由第四について。 上告人が、原審において、上告人は宗教法人であり、かつ、本件土地はその貸借の当初には宗教法人の境内地であつたから、宗教法人法二三条、二四条により、上告寺の代表役員たるDには上告寺の規則または宗教法人法一九条所定の手続を経ることなく単独で右土地を処分する権限がなく、右土地につき民法六〇二条二号所定の五年間をこえる賃貸借契約を締結することができなかつたものであり、したがつて、右Dが右手続を経ないでした右法定期間をこえる本件貸借は無効である旨を主張したことは、本件記録、とくに原判決引用の第一審判決の事実摘示によつて明らかである。 しかるに、原判決は上告人の右主張について何らの理由説示もしていないから、原判決は右主張についての判断を遺脱したものというほかはなく、この違法も原判決の結論に影響を及ぼすことが明らかである。 以上の次第で、原判決の如上の各違法を主張する右各論旨はいずれも理由があるというべきであり、その余の論旨について判断するまでもなく、原判決は破棄を免れない。そして、上告人の本訴請求の当否を確定するためには、なお、事実審理を必要とするから、本件を原審たる名古屋高等裁判所に差し戻すのが相当である。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 当否を確定するためには、なお、事実審理を必要とするから、本件を原審たる名古屋高等裁判所に差し戻すのが相当である。 よつて、民訴法四〇七条一項に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第三小法廷- 2 -裁判長裁判官横田正俊裁判官田中二郎裁判官下村三郎裁判官松本正雄- 3 -

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