○ 主文原判決を取り消す。本件を横浜地方裁判所に差し戻す。○ 事実控訴人代表者は、主文同旨の判決を求め、被控訴人指定代理人は、控訴棄却の判決を求めた。当事者双方の事実上及び法律上の主張並びに証拠関係は、次に付加するほか原判決事実摘示と同一であるからこれを引用する。(控訴人代表者の陳述)原審裁判所には、被控訴人の本案前の申立を棄却する旨の中間判決をし、しかも本案の審理に入つた後で、右判決と矛盾する本件訴却下の原判決をした違法があるから、原判決は取消を免れない。(証拠関係)控訴人代表者は、当審における控訴人代表者本人尋問の結果を援用し、被控訴人指定代理人は、当審証人Aの証言を援用した。○ 理由一控訴人は、原審裁判所が被控訴人の本案前の申立を棄却する旨の中間判決をしたと主張するが、本件記録を精査しても原審裁判所が原判決のほかに被控訴人の本案前の申立につき何らかの裁判をした事実は認められず(もつとも、本件記録によれば、被控訴人が昭和四七年一二月一九日付の答弁書(同日の原審第一回口頭弁論期日において陳述)において本案前の主張を提出したので、これについて当事者双方準備書面を交換後、原審裁判所は右本案前の主張についての証拠調を行い、右証拠調は昭和四九年五月二一日の原審第八回口頭弁論期日で終了し、その後本件は準備手続に付され、昭和五〇年一月三一日から昭和五一年三月二四日まで七回にわたつて準備手続が重ねられ、右準備手続においては本案に関する当事者双方の主張が行われたこと、ところがその後本件の審理を担当する裁判官全員の更迭があつて、新たに構成された合議体は同年四月一九日準備手続の取消決定をし、その後実質的には一回の口頭弁論の後訴却下の原判決を言渡したことが明らかであるが、右手続の経過からただちに原審裁判所が原判決前に被控訴人の本案前の申 れた合議体は同年四月一九日準備手続の取消決定をし、その後実質的には一回の口頭弁論の後訴却下の原判決を言渡したことが明らかであるが、右手続の経過からただちに原審裁判所が原判決前に被控訴人の本案前の申立につき裁判をしたということはできない。 の取消決定をし、その後実質的には一回の口頭弁論の後訴却下の原判決を言渡したことが明らかであるが、右手続の経過からただちに原審裁判所が原判決前に被控訴人の本案前の申 れた合議体は同年四月一九日準備手続の取消決定をし、その後実質的には一回の口頭弁論の後訴却下の原判決を言渡したことが明らかであるが、右手続の経過からただちに原審裁判所が原判決前に被控訴人の本案前の申立につき裁判をしたということはできない。)、そうすると、原審において原判決とは別個に被控訴人の本案前の申立につき裁判があつたことを前提とする控訴人の主張は採用の限りでない。二そこで、被控訴人の本案前の主張の当否につき検討することにする。1 (1)控訴人が、昭和四四年一月三一日、昭和四二年一二月一日から昭和四三年一一月三〇日までの事業年度の法人税について、所得金額を二二〇万一七〇九円、法人税額を五六万三二〇〇円とする確定申告をしたところ、被控訴人が、昭和四四年六月二三日で右事業年度の所得金額を七四四万一八四九円、法人税額を二三三万一三〇〇円とする更正処分及び過少申告加算税を七万四〇〇〇円、重加算税を八万五八〇〇円とする各賦課処分をしたこと、(2)控訴人が、右更正処分等を不服として、同年七月二二日、異議申立をしたところ、被控訴人が、同年一〇月一三日、所得金額七一六万〇二一九円、法人税額二二三万三二〇〇円、過少申告加算税額七万八〇〇〇円、重加算税額三万二七〇〇円とする決定をしたこと、(3)控訴人が、更に同年一一月一二日、東京国税局長に対し審査請求をしたところ、国税通則法の改正に伴いこれを引継いだ国税不服審判所長が、所得金額六五九万二五三八円、法人税額二〇三万五〇〇〇円、過少申告加算税額七万三五〇〇円、重加算税額零とする裁決(以下、本件裁決という。)をし、同裁決書の謄本が、昭和四七年七月二七日、更に同裁決書の訂正通知が、同年八月六日、それぞれ控訴人に対し送達されたこと、以上の事実は当事者間に争いがなく、本件訴が、同年一一月四日、提起されたことは 、同裁決書の謄本が、昭和四七年七月二七日、更に同裁決書の訂正通知が、同年八月六日、それぞれ控訴人に対し送達されたこと、以上の事実は当事者間に争いがなく、本件訴が、同年一一月四日、提起されたことは本件記録上明らかである。2 本件取消訴訟の出訴期間について、被控訴人は、控訴人が本件裁決書の謄本の送達を受けた日である昭和四七年七月二七日から起算すべきであると主張するのに対し、控訴人は、控訴人が本件裁決書の訂正通知の送達を受けた同年八月六日の翌日から起算すべきであると主張する。 月六日、それぞれ控訴人に対し送達されたこと、以上の事実は当事者間に争いがなく、本件訴が、同年一一月四日、提起されたことは本件記録上明らかである。2 本件取消訴訟の出訴期間について、被控訴人は、控訴人が本件裁決書の謄本の送達を受けた日である昭和四七年七月二七日から起算すべきであると主張するのに対し、控訴人は、控訴人が本件裁決書の訂正通知の送達を受けた同年八月六日の翌日から起算すべきであると主張する。思うに、行政庁が先にした処分を訂正する行為をした場合に、右訂正行為が実質的には先になされた処分内容を取消又は変更するもので、これによつて先の処分に基づく法律関係に変更を生じるものであるときは、出訴期間も右訂正行為のときを基準として計算すべきものであるが、その訂正行為が先の処分の内容を変更せず、単にその誤記、誤謬を訂正するにすぎないものであるときは、出訴期間も先の処分を基準として計算すべきであると解される。これを本件にみるに、成立に争いのない乙第一、二号証、原審証人Aの証言によれば、本件裁決書の訂正は、本件裁決書の理由欄中に、控訴人が昭和四三年六月二四日弁護士Bに交付した金員につき五箇所にわたり「三〇〇、〇〇〇円」と記載されているのをいずれも「三〇、〇〇〇円」と改めたもので、本件裁決書のその余の部分は右交付金額が三万円であることを前提にした記載となつているので、右金額の訂正は本件裁決書のその余の部分の記載には全く影響がなく、単に理由中の誤記を訂正したものにすぎないことが明らかである。本件裁決書の訂正が右のようなものである以上右訂正の通知は、本件取消訴訟の出訴期間を左右するものではなく、控訴人は、本件裁決書の謄本の送達を受けた日である昭和四七年七月二七日に本件裁決のあ である。本件裁決書の訂正が右のようなものである以上右訂正の通知は、本件取消訴訟の出訴期間を左右するものではなく、控訴人は、本件裁決書の謄本の送達を受けた日である昭和四七年七月二七日に本件裁決のあつたことを知つたものと推認すべきであるから、行政事件訴訟法一四条四項により同日から三か月以内に本件訴を提起すべきであるところ、前述のとおり控訴人は同年一一月四日にこれを提起したのであるから、右不変期間を遵守しなかつたことが明らかである。3 ところで、控訴人は、控訴人が本件訴を昭和四七年一一月四日に提起するに至つたのは、本件裁決書の訂正通知が「審査請求裁決書謄本在中」なる不動文字の印刷されている封筒に入れて控訴人に送達され、また、同年七月末頃東京国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、電話で出訴期間は本件裁決の訂正のあつたときから起算すべき旨の教示を受けたので、本件の出訴期間は右訂正通知の送達のときから起算すべきものと信じたからであり、右は控訴人の責に帰すべからざる事由によつて不変期間たる出訴期間を遵守することかできなかつた場合であり、訴訟行為の追完をなしうるものであると主張する。 ている封筒に入れて控訴人に送達され、また、同年七月末頃東京国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、電話で出訴期間は本件裁決の訂正のあつたときから起算すべき旨の教示を受けたので、本件の出訴期間は右訂正通知の送達のときから起算すべきものと信じたからであり、右は控訴人の責に帰すべからざる事由によつて不変期間たる出訴期間を遵守することかできなかつた場合であり、訴訟行為の追完をなしうるものであると主張する。成立に争いのない甲第一号証、原審及び当審における控訴人代表者本人尋問の結果に、原審及び当審証人Aの証言の一部を合わせると、本件裁決にあたつては、東京国税不服審判所横浜支所の副審判官Aが担当審判官、参加審判官らを補佐して実際の調査を担当したが、控訴人代表者Cは右調査の段階からAに対し国税不服審判所の裁決に不満がある場合には訴を提起するつもりである旨告げていたこと、Aは、本件裁決手続が終了したとして一件記録が東京国税不服審判所から同横浜支所に送付されてきた際、右記録を再読したところ、本件裁決書に前記誤記があることを発見したので、東京国税不服審判所にその旨連絡を取つたとこ 決手続が終了したとして一件記録が東京国税不服審判所から同横浜支所に送付されてきた際、右記録を再読したところ、本件裁決書に前記誤記があることを発見したので、東京国税不服審判所にその旨連絡を取つたところ、控訴人にその旨連絡してその了解を得るよう指示されたので、昭和四七年七月下旬頃、控訴人代表者Cに対し、電話で、本件裁決書謄本の右誤記の訂正につき告げたこと、その際Cは、Aに対し、本件裁決書謄本の送達は受けたが、本件裁決には不服であるので、取消訴訟を提起するつもりでいる。ついては本件裁決の訂正についても正式の書面により通知されたい旨求め、Aがこれを了承したので、出訴期間については右訂正通知の文書が来てから起算していいのかと質問したところ、Aは、そうだと答えるとともに、本件裁決の取消訴訟の被告は国税不服審判所長ではなくて横浜中税務署長であると答えたこと、そして、Aは東京国税不服審判所にCが書面による訂正通知を求めている事実を伝え、右訂正通知書は同年八月六日控訴人に郵送されてきたが、同通知書は「審査請求裁決書謄本在中」と不動文字で印刷した封筒に入れてあり、配達証明郵便とされていたので、Cは、Aの前記回答と合わせて、本件裁決書謄本の送達が右訂正通知の郵送によつてはじめて完結し、本件取消訴訟の出訴期間は右訂正通知書が郵送されてきた日から起算すればいいものと信じて、同日から三か月以内である同年一一月四日に本件訴を提起したことが認められる。 知書は同年八月六日控訴人に郵送されてきたが、同通知書は「審査請求裁決書謄本在中」と不動文字で印刷した封筒に入れてあり、配達証明郵便とされていたので、Cは、Aの前記回答と合わせて、本件裁決書謄本の送達が右訂正通知の郵送によつてはじめて完結し、本件取消訴訟の出訴期間は右訂正通知書が郵送されてきた日から起算すればいいものと信じて、同日から三か月以内である同年一一月四日に本件訴を提起したことが認められる。被控訴人提出の乙第四号証(東京国税局長から東京国税不服審判所長宛の照会に対する同所長の回答)によれば、同審判所における調査の結果では、同審判所係官が控訴人に対し本件裁決の取消訴訟の被告及び出訴期間につき教えた事実はないというのであるが、原審及び当審証人Aは、少なくとも右の被告については国税不服審判所長でなくて横浜中税 結果では、同審判所係官が控訴人に対し本件裁決の取消訴訟の被告及び出訴期間につき教えた事実はないというのであるが、原審及び当審証人Aは、少なくとも右の被告については国税不服審判所長でなくて横浜中税務署長であると教えた旨供述しており、右乙第四号証の前記記載は右取消訴訟の被告を教えたとの点で右Aの供述と矛盾しているし、また右Aの供述は、右被告につき教えたことを認めるも、出訴期間については教えたことはないと供述する一方では、出訴期間について教えたことは記憶にないと供述するなど右供述部分は、一貫性を欠きあいまいであり、前掲控訴人代表者の供述と対比しただちに措信できず、他に前記認定を覆すに足りる証拠はない。右認定したところに基づき考えるに、控訴人代表者Cは、本件裁決の調査を担当した副審判官の言に基づき、本件裁決の取消訴訟の出訴期間は、本件裁決の訂正通知が控訴人に郵送されたときから起算すべきものと信じたものであり、右に認定した事実関係のもとでは、控訴人代表者が右のように信じたことをもつて同人の過失とするのは相当でなく、右訂正通知が控訴人に郵送された日である同年八月六日から三か月以内に提起された本件訴については訴訟行為の追完を許すのが相当である。三よつて、本件訴は、結局適法であるから、民事訴訟法三八八条に従い、本件訴を不適法として却下した原判決を取り消し、本件を横浜地方裁判所に差し戻すこととし、主文のとおり判決する。(裁判官安岡満彦内藤正久堂薗守正)(原裁判等の表示)○ 主文一本件訴を却下する。 るのは相当でなく、右訂正通知が控訴人に郵送された日である同年八月六日から三か月以内に提起された本件訴については訴訟行為の追完を許すのが相当である。三よつて、本件訴は、結局適法であるから、民事訴訟法三八八条に従い、本件訴を不適法として却下した原判決を取り消し、本件を横浜地方裁判所に差し戻すこととし、主文のとおり判決する。(裁判官安岡満彦内藤正久堂薗守正)(原裁判等の表示)○ 主文一本件訴を却下する。二訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一当事者の求めた裁判一原告 1 被告が原告に対し、昭和四二年一二月一日から昭和四三年一一月三〇日までの事業年度につき、昭和四四年六月二三日付でした更正処分及び過少申告加算税賦課処分のうち所得 一当事者の求めた裁判一原告 1 被告が原告に対し、昭和四二年一二月一日から昭和四三年一一月三〇日までの事業年度につき、昭和四四年六月二三日付でした更正処分及び過少申告加算税賦課処分のうち所得金額二三三万一、〇〇〇円を超える部分及び過少申告加算税額一、八〇〇円を超える部分は、いずれも取消す。2 訴訟費用は被告の負担とする。二被告(本案前の答弁)主文と同旨。(本案に対する答弁) 1 原告の請求を棄却する。2 訴訟費用は原告の負担とする。第二当事者の主張一請求原因(原告) 1 原告はカラー写真の現象焼付を業とする資本金五〇〇万円の株式会社であり、被告から青色申告書による申告の承認を受けている者である。2 (一)原告は、昭和四四年一月三一日、昭和四二年一二月一日から昭和四三年一一月三〇日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の法人税について、所得金額を二二〇万一、七〇九円、法人税額を五六万三、二〇〇円とする確定申告をしたところ、被告は、昭和四四年六月二三日付で本件事業年度の所得金額を七四四万一、八四九円、法人税額を二三三万一、三〇〇円とする更正処分及び過少申告加算税を七万四、〇〇〇円、重加算税を八万五、八〇〇円とする各賦課処分をした。(二) 原告は、右更正処分等を不服として、同年七月二二日異議申立をしたところ、被告は、同年一〇月二三日、所得金額七一六万二一九円、法人税額二二三万三、二〇〇円、過少申告加算税七万八、〇〇〇円、重加算税三万二、七〇〇円とする決定をした。(三) そこで、原告はさらに同年「一月一二日、東京国税局長に対し審査請求をしたところ、国税通則法の改正に伴いこれを引継いだ国税不服審判所長は、所得金額六五九万二、五三八円、法人税額二〇三万五、〇〇〇円、過少申告加算税額七万三、五〇〇円、重加算税額零 、同年一〇月二三日、所得金額七一六万二一九円、法人税額二二三万三、二〇〇円、過少申告加算税七万八、〇〇〇円、重加算税三万二、七〇〇円とする決定をした。(三) そこで、原告はさらに同年「一月一二日、東京国税局長に対し審査請求をしたところ、国税通則法の改正に伴いこれを引継いだ国税不服審判所長は、所得金額六五九万二、五三八円、法人税額二〇三万五、〇〇〇円、過少申告加算税額七万三、五〇〇円、重加算税額零 長に対し審査請求をしたところ、国税通則法の改正に伴いこれを引継いだ国税不服審判所長は、所得金額六五九万二、五三八円、法人税額二〇三万五、〇〇〇円、過少申告加算税額七万三、五〇〇円、重加算税額零とする裁決(以下「本件裁決」という。)をし、右裁決書の謄本は、昭和四七年七月二七日原告に送達された。さらに、原告は、同年八月六日右裁決書謄本の訂正通知の送達を受けた。3 しかしながら、右裁決によつて変更された後の更正処分及び賦課処分(以下「本件処分」という。)も、原告の本件事業年度の所得金額を過大に認定した違法がある。よつて、原告は、被告に対し、本件処分のうち所得金額二三三万一、〇〇〇円を超える部分及び過少申告加算税額一、八〇〇円を超える部分の取消を求める。二請求原因に対する認否(被告) 1 請求原因1、2の事実は認める。2 同3は争う。三被告の主張 1 本案前の主張原告主張の審査請求に対し、国税不服審判所長は、昭和四七年七月一一日付で本件裁決をし、右裁決書の謄本は、原告主張の日時に原告に送達された。しかるに、本訴は、右送達の日から三か月を経過した後である同年一一月四日提起されたものであるから、出訴期間を徒過した不適法な訴えであり、却下されるべきである。なお、本件裁決書には、その「理由」中の五か所にわたり、原告が昭和四三年六月二四日B弁護士に交付した金員は「三万円」であると認定したのであるから「三〇、〇〇〇円」と記載すべきところを「三〇〇、〇〇〇円」と記載した過誤があつたので、国税不服審判所長は、昭和四七年八月四日付で右誤記を訂正するとともに、東京国税不服審判所長から、原告に対し、すでに送達済みの本件裁決書謄本について、その訂正通知を送達した。しかし、右訂正は、裁決の同一性を害しない範囲の軽微な誤記の訂正であるから適法であつて、本 に、東京国税不服審判所長から、原告に対し、すでに送達済みの本件裁決書謄本について、その訂正通知を送達した。 〇円」と記載した過誤があつたので、国税不服審判所長は、昭和四七年八月四日付で右誤記を訂正するとともに、東京国税不服審判所長から、原告に対し、すでに送達済みの本件裁決書謄本について、その訂正通知を送達した。しかし、右訂正は、裁決の同一性を害しない範囲の軽微な誤記の訂正であるから適法であつて、本 に、東京国税不服審判所長から、原告に対し、すでに送達済みの本件裁決書謄本について、その訂正通知を送達した。しかし、右訂正は、裁決の同一性を害しない範囲の軽微な誤記の訂正であるから適法であつて、本件裁決の効力に何ら影響を与えるものではなく、また、右訂正通知は、単なる事実上の通知行為に過ぎない性質のものであつて行政処分とはいえないから、本件裁決書謄本の訂正通知の送達は、右出訴期間の始期に何ら影響を及ぼすものではない。2 本案についての主張――本件処分の適法性本件処分の根拠は次のとおりである。(二) 課税標準等の計算根拠(各記号は右項目の順号である。)(1) ないし(4) 原告が確定申告にあたり、所得金額に加算したもの。(5) 所得税還付金額 Δ一万二、〇三五円原告は、前期分の確定申告で還付請求した所得税一万二、〇三五円の還付金を雑収入に計上したが、法人税法二六条一項二号の規定により益金に算入されないものである。なお、原告は誤まつて三、一一一円だけ減算していた。(5) 手数料否認合計三三三万六、〇〇〇円(イ) <地名略>の土地仲介手数料分一三万円昭和四三年三月一九日豊亀土木株式会社から購入した土地(横浜市<地名略>所在)に関して、原告が支払つた仲介手数料であり、損金算入を否認し、右土地の取得価額に加算したものである。(ロ) <地名略>に関する分二一三万六、〇〇〇円原告が昭和四三年七月Dから購入した横浜市<地名略>所在の建物等の取得に際して、原告が昭和四三年一〇月四日同人の借入債務を代位弁済するために有限会社鈴木電話店に支払つた二〇〇万円および債権者の代表であるEに対して事務経費として支払つた一〇万六、〇〇〇円ならびに昭和四三年六月二四日B弁護士に支払つた三万円である。右Dに代位して支払つた二〇〇万円およびEに支払つた一〇 〇万円および債権者の代表であるEに対して事務経費として支払つた一〇万六、〇〇〇円ならびに昭和四三年六月二四日B弁護士に支払つた三万円である。右Dに代位して支払つた二〇〇万円およびEに支払つた一〇万六、〇〇〇円は資産取得のための支出であるから、取得価額に算入すべきものである。 、〇〇〇円ならびに昭和四三年六月二四日B弁護士に支払つた三万円である。右Dに代位して支払つた二〇〇万円およびEに支払つた一〇 〇万円および債権者の代表であるEに対して事務経費として支払つた一〇万六、〇〇〇円ならびに昭和四三年六月二四日B弁護士に支払つた三万円である。右Dに代位して支払つた二〇〇万円およびEに支払つた一〇万六、〇〇〇円は資産取得のための支出であるから、取得価額に算入すべきものである。また、B弁護士に支払つた三万円についても右物件を取得すべく関係者との折衝を同弁護士に依頼したことによるものであるから、これを取得価額に算入すべきものである。しかしながら、原告は、右手数料等を支払手数料として損金経理をしているけれども、しかし取得価額に算入すべく、これを否認したものである。(ハ) <地名略>に関する分一〇七万円原告は、昭和四三年一〇月二六日貴庁昭和三九年(ケ)第一八六号不動産任意競売事件につき、横浜市<地名略>所在の建物等を競落取得した者であるが、その際Fに支払つた手数料である。Fに支払つた年月日、金額は次のとおりである。(イ) 昭和四二年六月九日二五万円(ロ) 同年八月二五日一〇万円(ハ) 同年一〇月一〇日一〇万円(ニ) 同年一一月三〇日一〇万円(ホ) 小計五五万円(ヘ) 昭和四三年四月一九日七万円(ト) 同年八月二三日一〇〇万円(チ) 小計一〇七万円(リ) 合計一六二万円昭和三八年一二月末日頃、原告が訴外昭和発色写真株式会社から賃借していた右物件が前記不動産任意競売事件として競売に付されたため、原告は、右物件を格安で競落すべく、Fをして右事件に関する情報収集および対外交渉をさせたことにより同人に支払つたものである。よつて、右事件に関してFに支払つた手数料一六二万円は、原告が右事件により競落取得した土地、建物(一、二階店舗用、三階工場用)、備品の取得価額に算入すべきものであるところ、右Fに支 たものである。よつて、右事件に関してFに支払つた手数料一六二万円は、原告が右事件により競落取得した土地、建物(一、二階店舗用、三階工場用)、備品の取得価額に算入すべきものであるところ、右Fに支払つた手数料一六二万円のうち五五万円(前述の(ホ))は、前事業年度において支払つたものであり、前事業年度の課税処分において手数料否認として処理したため、本件課税処分においては、Fに支払つた手数料のうち一〇七万円を否認したものである。 事件に関してFに支払つた手数料一六二万円は、原告が右事件により競落取得した土地、建物(一、二階店舗用、三階工場用)、備品の取得価額に算入すべきものであるところ、右Fに支払つた手数料一六二万円のうち五五万円(前述の(ホ))は、前事業年度において支払つたものであり、前事業年度の課税処分において手数料否認として処理したため、本件課税処分においては、Fに支払つた手数料のうち一〇七万円を否認したものである。以上のとおり、本件課税処分における手数料否認額は、(イ)<地名略>の仲介手数料一三万円、(ロ)<地名略>に関する二一三万六、〇〇〇円、(ハ)<地名略>に関する一〇七万円、合計三三三万六、〇〇〇円となり、これは取得価額に算入すべきもの(東地四九、一〇、三〇行裁集二五-一〇-一二六)である。(7) 減価償却の償却超過額合計七六万一、三四三円(イ) <地名略>の建物の償却超過額七万九、九二八円本件<地名略>の物件は、借地権付建物であるが、借地権は減価償却資産ではないので減価償却の対象にはならない。減価償却の対象となるのは、建物だけである。右建物の減価債却費の計算に必要な事項は次のとおりである。(イ) 事業の用に供した年月昭和四三年七月(ロ) 取得価額三一四万〇、三三五円(ハ) 耐用年数五一年(ニ) 償却率 〇・〇四四(ホ) 使用月数五か月(ヘ) 当期分の償却限度額五万七、五七二円(ト) 損金に計算した当期償却額一三万七、五〇〇円(チ) 償却超過額七万九、九二八円右(イ)ないし(チ)のうち、(ロ)の取得価額、(ヘ)の当期分の償却限度額、(チ)の償却超過額以外は原告の確定申告のとおりであり、(ロ)、(ヘ)、(チ)の算定根拠は次のとおりである。(ロ) 取得価額三一四万〇、三三五円について原 の取得価額、(ヘ)の当期分の償却限度額、(チ)の償却超過額以外は原告の確定申告のとおりであり、(ロ)、(ヘ)、(チ)の算定根拠は次のとおりである。(ロ) 取得価額三一四万〇、三三五円について原告は、昭和四三年七月Dから横浜市<地名略>、<地名略>、<地名略>にまたがる借地権付鉄筋コンクリート造陸屋根四階建建物一棟(家屋番号は六番一および六番一の二ないし八に分かれている)の一部(一階四六・四四平方メートル、二階四九・七五平方メートル)を取得したものであるが、その取得価額は、原告が取得価額としていた七五〇万円に、前述した借入債務の代位弁済額二〇〇万円および事務費として支払つた一〇万六、〇〇〇円ならびにB弁護士に支払つた三万円を加算した九六三万六、〇〇〇円である。 る借地権付鉄筋コンクリート造陸屋根四階建建物一棟(家屋番号は六番一および六番一の二ないし八に分かれている)の一部(一階四六・四四平方メートル、二階四九・七五平方メートル)を取得したものであるが、その取得価額は、原告が取得価額としていた七五〇万円に、前述した借入債務の代位弁済額二〇〇万円および事務費として支払つた一〇万六、〇〇〇円ならびにB弁護士に支払つた三万円を加算した九六三万六、〇〇〇円である。右九六三万六、〇〇〇円を建物の取得価額と借地権の取得価額に分けなければならないが、原告が所得したのは一棟の建物の一部であるから、建物全体の相続税の評価額と敷地全体の相続税の評価額との比で分けるのが合理的である。右の比で分けると、建物の取得価額は三一四万〇、三三五円であり、借地権の取得額は、六四九万五、六六五円である。その計算は次のとおりである。なお、借地権および建物の相続税の評価額は別紙のとおりである。(ヘ) 当期分の償却限度額五万七、五七二円について(ロ) のとおり該建物の取得価額は三一四万〇、三三五円であるからこれに基づき償却限度額を計算すると五万七、五七二円となる。(チ) 償却超過額七万九、九二八円について原告が確定申告にあたり、該建物について損金に計算した当期償却費は一三万七、五〇〇円であるから、一三万七、五〇〇円から当期分の償却限度額五万七、五七二円((ヘ)の金額)を差引いた七万九、九二八円は、償却超過額となる。(ロ) <地名略>の建物の償却超過額六八万一、 万七、五〇〇円であるから、一三万七、五〇〇円から当期分の償却限度額五万七、五七二円((ヘ)の金額)を差引いた七万九、九二八円は、償却超過額となる。(ロ) <地名略>の建物の償却超過額六八万一、四一四円右建物の減価償却費の計算に必要な事項は次のとおりである。右(イ)ないし(チ)の算定根拠は次のとおりである。(イ) 事業の用に供した年月について本件<地名略>の建物は前述のとおり、競落取得したものであるから、その取得時期は競落代金の金額納付が完了して原告が取得した昭和四三年一〇月二六日である。(ロ) 取得価額一、二階分七〇六万〇、七八六円、三階分六三万一、三九〇円について原告は、昭和四三年一〇月前記不動産任意競売事件の競落により、横浜市<地名略>土地(一七四・二四平方メートル)および<地名略>所在建物(家屋番号二番八、一階九三・五五平方メートル、二階九三・五五平方メートル、<地名略>所在建物家屋番号二番八〇二、三階六五・六一平方メートル)並びに備品を取得したものであるが、その取得価額について原告は土地二一一万五、〇〇〇円、建物一、二階五九八万三、〇〇〇円、建物三階五三万五、〇〇〇円、備品三六万円としていた。 件の競落により、横浜市<地名略>土地(一七四・二四平方メートル)および<地名略>所在建物(家屋番号二番八、一階九三・五五平方メートル、二階九三・五五平方メートル、<地名略>所在建物家屋番号二番八〇二、三階六五・六一平方メートル)並びに備品を取得したものであるが、その取得価額について原告は土地二一一万五、〇〇〇円、建物一、二階五九八万三、〇〇〇円、建物三階五三万五、〇〇〇円、備品三六万円としていた。しかしながら右物件の取得に関しては前述のとおりFに手数料一六二万円を支払つているから、この手数料も取得価額に算入される。被告は、右手数料を原告の記帳していた各資産の取得価額(これは貴庁の公示価額と合致する価額)の比により按分するのが合理的と判断し、右価額により按分すると、各資産の取得価額は次のとおりである。(ハ) 耐用年数について中古資産の耐用年数は原則として減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四〇年三月三一日大蔵省令第一五号、以下「耐令」という。)別表第一から別表第九までに定められている耐用年数(以下「法定耐用年数 中古資産の耐用年数は原則として減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和四〇年三月三一日大蔵省令第一五号、以下「耐令」という。)別表第一から別表第九までに定められている耐用年数(以下「法定耐用年数」という。)によることとされているが、事業の用に供した日以後の使用可能期間によることも認められている(耐令第三条第一項)。法定耐用年数は、資産の各部分の使用可能期間を金額で加重平均し、陳腐化による使用可能期間の短縮期間を控除して算出されているところから耐令第三条第一項にいう使用可能期間についても、同様の計算が要求されているものと解されているが、この方法は計算がかなり困難であるところから取扱通達(昭和二五年九月二五日直法一-一〇〇法人税基本通達二〇〇「中古資産の耐用年数の見積りの簡便法」)は、簡便法として次の算式による見積りを認めている。(法定耐用年数―経過年数+経過年数×2/10)ところで、原告は本件<地名略>の建物の耐用年数を一、二階五年三階六年としているが、その根拠は不明であり、耐令の要求する方法によつて算定したものではないと断ぜざるを得ない。すなわち、一、二階は昭和五年頃、三階は昭和三八年一〇月頃それぞれ新築されたものであり、原告申告のとおり取得後の使用可能期間がそれぞれ五年、六年であるとすると、全体の使用可能期間は一~二階が四三~四四年、三階が一三~一四年となり法定耐用年数六〇年、一八年(構造用途が明らかでないので原告に有利に、骨格材の肉厚が三ミリメートル以下の金属造の工場とした)に比較し、相当短いばかりでなく、取得後七年以上経過した現在においてもなお使用中である点からみても、原告の申告耐用年数は恣意に基づくものと認められる。 とおり取得後の使用可能期間がそれぞれ五年、六年であるとすると、全体の使用可能期間は一~二階が四三~四四年、三階が一三~一四年となり法定耐用年数六〇年、一八年(構造用途が明らかでないので原告に有利に、骨格材の肉厚が三ミリメートル以下の金属造の工場とした)に比較し、相当短いばかりでなく、取得後七年以上経過した現在においてもなお使用中である点からみても、原告の申告耐用年数は恣意に基づくものと認められる。中古資産の見積耐用年数は事業の用に供した事業年度において見積りをしない場合には、法定耐用年数によるべきも いてもなお使用中である点からみても、原告の申告耐用年数は恣意に基づくものと認められる。中古資産の見積耐用年数は事業の用に供した事業年度において見積りをしない場合には、法定耐用年数によるべきものであるところ原告は以上のように耐用年数の見積りをしていないのであるから、法定耐用年数によるべきものであるが、仮に原告に有利に簡便法の計算に誤りがあつたものと解して、同法による見積耐用年数を計算すれば左のとおりとなる。(ニ) 償却率について償却率は耐令別表第一〇に掲げられているものである。(ホ) 使用月数について(イ) のとおり事業の用に供したものは昭和四三年一〇月であるから二か月である。(ヘ) 当期分の償却限度額一、二階分九万二、九六七円、三階分一万八、四一五円について(ロ) のとおり該建物の一、二階分の取得価額は七〇六万〇、七八六円であり、三階分の取得価額は六三万一、三九〇円であるからこれを基として償却限度額を計算すると一、二階分は九万二、九六七円、三階分は一万八、四一五円となる。(チ) 償却超過額一、二階分六四万二、九四二円、三階分三万八、四七三円について確定申告にあたり、原告が該建物について損金に計算した当期償却額は一、二階分七三万五、九〇九円、三階分五万六、八八八円であるから、一、二階分については七三万五、九〇九円から当期分の償却限度額九万二、九六七円((ヘ)の金額)を差引いた六四万二、九四二円、三階分については五万六、八八八円から一万八、四一五円を差引いた三万八、四七三円が償却超過額となる。(ハ) 以上のとおり、本件減価償却の超過額は、(イ)の<地名略>の建物の償却超過額七万九、九二八円、(ロ)の<地名略>の建物の償却超過額六八万一、四一五円の合計額七六万一、三四三円である。 分については七三万五、九〇九円から当期分の償却限度額九万二、九六七円((ヘ)の金額)を差引いた六四万二、九四二円、三階分については五万六、八八八円から一万八、四一五円を差引いた三万八、四七三円が償却超過額となる。(ハ) 以上のとおり、本件減価償却の超過額は、(イ)の<地名略>の建物の償却超過額七万九、九二八円、(ロ)の<地名略>の建物の償却超過額六八万一、四一五円の合計額七六万一、三四三円である。(8) 備品除却損認容六万四、九六二円前 過額は、(イ)の<地名略>の建物の償却超過額七万九、九二八円、(ロ)の<地名略>の建物の償却超過額六八万一、四一五円の合計額七六万一、三四三円である。(8) 備品除却損認容六万四、九六二円前述のとおり原告は、前記不動産任意競売事件により、土地、建物と共に備品も競落取得したものであるが、該備品は、当事業年度中に除却処理されたものであり、被告もこれは認めるところである。よつて、前述((7)の(ロ)の(ロ)の表)のとおり、該備品に按分配分されたFに支払つた手数料六万四、九六二円を備品除却損として認容したものである。(9) 雑収入計上洩れ一六万二、五〇〇円原告の株式会社大沢商会あて約束手形五通計三〇〇万円は、同社に対する支払いではなく、C(原告代表者)の個人的使途に充当された事実が認められるから、原告が該約束手形と引換えに支払つた金員をCに対する貸付金と認め、該手形の支払期日以後昭和四三年一一月下旬までの間年一割の利息相当額一六万二、五〇〇円をCに対する認定賞与としたものである。五通の約束手形の内訳、認定利息の計算は、次のとおりである。(10) 右(1)ないし(9)の合計金額である。(11) 前五年内の繰越欠損金の当期控除額である。(12) 所得金額六九三万七、六六六円以上のとおり、原告の本件事業年度の所得金額は、六九三万七、六六六円であるところ、本件における被告の課税所得金額は六五九万二、五三八円であるから、本件処分に何ら違法はない。四被告の主張に対する認否ならびに反論 1 被告の本案前の主張に対する認否ならびに反論(一) 認否被告の主張1のうち、本件裁決が被告主張の日になされたこと、国税不服審判所長が本件裁決書を訂正し、東京国税不服審判所長が、原告に対し、裁決書謄本の訂正通知を送達したことならびに右訂正の内容は 認否被告の主張1のうち、本件裁決が被告主張の日になされたこと、国税不服審判所長が本件裁決書を訂正し、東京国税不服審判所長が、原告に対し、裁決書謄本の訂正通知を送達したことならびに右訂正の内容は認め、その余は争う。 告の主張1のうち、本件裁決が被告主張の日になされたこと、国税不服審判所長が本件裁決書を訂正し、東京国税不服審判所長が、原告に対し、裁決書謄本の訂正通知を送達したことならびに右訂正の内容は 認否被告の主張1のうち、本件裁決が被告主張の日になされたこと、国税不服審判所長が本件裁決書を訂正し、東京国税不服審判所長が、原告に対し、裁決書謄本の訂正通知を送達したことならびに右訂正の内容は認め、その余は争う。(7) 反論(1) 本訴は、税額を争う訴訟であつて、原告の収入額、経費額が重要な意味をもつところ、国税不服審判所長の訂正前の本件裁決書では、原告がB弁護士に支払つた金員の数額に誤りが存し、原告の納税額は本件裁決書主文のとおりであるのか、それとも右金員の数額は本件裁決書記載りとおり三〇万円であつて、経費総額に誤りが存し、したがつて経費総額が増加する結果、原告の納税額が減少するのか不明であつた。そして、本件裁決書の訂正行為により、はじめて、裁決書の誤りの部分が判明する関係にあるから、右訂正行為は当然法律関係に影響がある。そうとすれば、右訂正行為社、一個の行政処分たる裁決であるというべく、然らずとしても、本件裁決は右訂正行為をもつて完結したというべきであるから、出訴期間の起算日は、原告が本件裁決の訂正通知の送達を受けた日、すなわち昭和四七年八月六日の翌日から起算されるべきである。(2) 仮に、前記訂正行為が被告主張のように、出訴斯間の起算日に影響を与えるものではないとしても、原告は、その責に帰すべからざる事由によつて不変期間たる出訴期間を徒過したものであるから、訴訟行為の追完をなしうるものである。すなわち、(イ) 東京国税不服審判所長は、前記訂正通知の文書を「審査請求裁決書謄本在中」なる不動文字が印刷されている封筒(甲第一号証)に入れて原告に送達したのであるから、原告が右通知文書を訂正裁決書の謄本であると誤信したとしても原告に過失はない。(ロ) また、原告は、昭和四七年七月末ころ、国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、 入れて原告に送達したのであるから、原告が右通知文書を訂正裁決書の謄本であると誤信したとしても原告に過失はない。(ロ) また、原告は、昭和四七年七月末ころ、国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、電話で「出訴期間は本件裁決の訂正のあつた時から計算すべきである」旨教示され、右教示を信じたものである。 原告に過失はない。(ロ) また、原告は、昭和四七年七月末ころ、国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、 入れて原告に送達したのであるから、原告が右通知文書を訂正裁決書の謄本であると誤信したとしても原告に過失はない。(ロ) また、原告は、昭和四七年七月末ころ、国税不服審判所横浜支所のA副審判官から、電話で「出訴期間は本件裁決の訂正のあつた時から計算すべきである」旨教示され、右教示を信じたものである。2 被告の本案についての主張についての認否(一) 「課税標準等の計算内容」(1)ないし(4)が所得金額に算入されること、同(5)の所得税還付金一万二、〇三五円が益金に算入されないものであり、所得金額から減額されるものであることは認める。(二) (1) 「手数料否認」のうち、(イ)「<地名略>の土地仲介手数料分」一三万円に関する被告の主張は認める。(2) 同(ロ)「<地名略>に関する分」についての被告主張のうち、原告が昭和四三年七月Dから被告主張の物件を購入したこと、原告が有限会社鈴木電話店に対し二〇〇万円、Dの借入債務に対する債権者代表者Eに事務経費として一〇万六、〇〇〇円を被告主張の日に支払つたこと、B弁護士に三万円を被告主張の日に交付したこと、したがつて右合計が二一三万六、〇〇〇円になつたことは認め、その余は争う。(3) 同(ハ)「<地名略>に関する分」についての被告主張のうち、原告が被告主張の経過で被告主張の建物等を取得したこと、原告が被告主張(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ヘ)のとおりFに対して金員を支払つたこと(但し、(ハ)の金員の支払日は昭和四二年一〇月三日である。)、右Fに支払つた手数料一六二万円のうち五五万円については、被告主張のとおり前事業年度において手数料否認として処理されていることは認め、その余は争う。(三) (1)「減価償却の償却超過額」(イ)「<地名略>の建物の償却超過額」に関する被告主張のうち、被告主張の物件につい 前事業年度において手数料否認として処理されていることは認め、その余は争う。(三) (1)「減価償却の償却超過額」(イ)「<地名略>の建物の償却超過額」に関する被告主張のうち、被告主張の物件について、事業の用に供した年月、耐用年数、償却率、使用月数、原告が損金計算した当期償却額がそれぞれ被告主張のとおりであること、原告が被告主張の物件をDから購入し、その際前述のとおり金員を支払いあるいは交付したことは認め、その余は争う。 料否認として処理されていることは認め、その余は争う。(三) (1)「減価償却の償却超過額」(イ)「<地名略>の建物の償却超過額」に関する被告主張のうち、被告主張の物件について、事業の用に供した年月、耐用年数、償却率、使用月数、原告が損金計算した当期償却額がそれぞれ被告主張のとおりであること、原告が被告主張の物件をDから購入し、その際前述のとおり金員を支払いあるいは交付したことは認め、その余は争う。(2) 同(ロ)「<地名略>の建物の償却超過額」に関する被告主張のうち、原告が損金計算した当期償却額がいずれも被告主張のとおりであること、原告が被告主張の経緯で<地名略>所在の物件を取得し、その取得価額について被告主張のとおりの申告をしたこと、右物件中土地、建物の公示価額が被告主張のとおりであることは認め、その余は争う。被告主張の建物を事業の用に供した年月は昭和四三年八月である。(四) 「備品除却損認容」に関する被告主張は争う。(五) 「雑収入計上洩れ」に関する被告主張のうち、原告が株式会社大沢商会に被告主張の約束手形を振出したことは認め、その余は争う。第三証拠(省略)○ 理由一本案前の主張について(一) 本件裁決が昭和四七年七月一一日付でなされ、右裁決書謄本が同月二七日原告に送達されたこと、その後、国税不服審判所長が右裁決書を訂正し、同年八月六日右裁決書謄本の訂正通知が原告に送達されたこと、以上の事実は当事者間に争いがなく、本件訴えが同年一一月四日提起されたものであることは、記録上明らかである。ところで、国税通則法所定の裁決にいわゆる不可変更力を認むべきことはいうまでもないが、裁決の内容の同一性を害しない範囲内において、計算上の誤り、書損じ等の軽微な誤りを訂正することは許されると解すべきが相当である。則法所定の裁決にいわゆる不可変更力を認むべきことはいうまでもないが、裁決の内容の同一性を害しない範囲内において、計算上の誤り、書損じ等の軽微な誤りを訂正することは許されると解すべきが相当である。本件においてこれをみると、右裁決書謄本の訂正の内容は、その「理由」中の五か所にわたり、原告が昭和四三年六月二四日B弁護士に交付した金員につき、これを「三〇〇、〇〇〇円」と記載されているのを「三〇、〇〇〇円」と訂正したものであることは、当事者間に争いがなく、成立に争いのない乙第一号証、その方式および趣旨により公務員が職務上作成したものと認められるから真正な公文書と推定すべき乙第三、第四号証ならびに証人Aの証言によれば、本件裁決に際しては、担当審判官および参加審判官は、右金員の額につき金三万円と認定してその旨議決したこと、国税不服審判所長は右議決に基づき本件裁決をしたこと、しかし、右裁決書作成の際にこれを金三〇万円と誤記したこと、所得金額については、右交付にかかる金員が金三万円であるとして正しく算出されており、右訂正による変動はないこと、以上の事実が認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。 Aの証言によれば、本件裁決に際しては、担当審判官および参加審判官は、右金員の額につき金三万円と認定してその旨議決したこと、国税不服審判所長は右議決に基づき本件裁決をしたこと、しかし、右裁決書作成の際にこれを金三〇万円と誤記したこと、所得金額については、右交付にかかる金員が金三万円であるとして正しく算出されており、右訂正による変動はないこと、以上の事実が認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。右認定事実によれば、本件裁決書の訂正は、単なる誤記の訂正であり、裁決の内容の同一性を害することがない軽微な誤りの訂正であるということができるから、右訂正は適法であるというべきである。また、右訂正が右のようなものである以上、右訂正が別個独立の行政処分に該当しないことが明らかであるから、右裁決書謄本の訂正通知の送達は、本訴の出訴期間を左右するものではないといわなければならない。(二) (1)原告の反論(2)(イ)について成立に争いのない甲第一号証および原告代表者尋問の結果によれば、原告主張の事実を認めることができる。しかし、右裁決書謄本の訂正通知と題する書 ならない。(二) (1)原告の反論(2)(イ)について成立に争いのない甲第一号証および原告代表者尋問の結果によれば、原告主張の事実を認めることができる。しかし、右裁決書謄本の訂正通知と題する書面(乙第二号証)とすでに送達を受けていた裁決書騰本(乙第一号証)とを照合すれば、右訂正通知が新たな裁決書謄本ではなく、すでに送達を受けていた裁決書謄本の単なる訂正の通知であることは、普通人にとつても容易にこれを認識し得るところである。のみならず、右訂正通知がされた経緯についてみると、前出Aの証言および同原告代表者尋問の結果によれば、A国税副審判官は、右裁決書謄本を原告に送達後、原告代表者に電話で右裁決書謄本に前記誤記があつた旨を連絡してその了解を求めたところ、原告代表者に口頭では困るから書面で訂正してほしい旨要求されたので、書面で右の訂正通知をしたものであることが認められるから、原告が右訂正通知を新たな裁決書謄本の送達であると誤信したことにつき責はないとする旨の原告の主張は失当であつて採用できない。(2) 原告の反論(2)(ロ)について原告主張の出訴期間の教示の事実は、前出原告代表者尋問の結果中には、これに沿う部分があるが、前出Aの証言と対比すれば、たやすくこれを措信できず、他にこれを認めるに足りる証拠はないから原告のこの点に関する主張も失当であつて採用できない。 るから、原告が右訂正通知を新たな裁決書謄本の送達であると誤信したことにつき責はないとする旨の原告の主張は失当であつて採用できない。(2) 原告の反論(2)(ロ)について原告主張の出訴期間の教示の事実は、前出原告代表者尋問の結果中には、これに沿う部分があるが、前出Aの証言と対比すれば、たやすくこれを措信できず、他にこれを認めるに足りる証拠はないから原告のこの点に関する主張も失当であつて採用できない。してみると、本件訴は、前記のとおり昭和四七年一一月四日に提起されたものであるところ、右は、原告が前記裁決書謄本の送達を受け、これを知つた日である同年七月二七日から三か月を経過して後提起されたものであるから、その出訴期間を徒過した不適法なものというべきである。二よつて、原告の本件訴は不適法として却下することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。れたものであるから、その出訴期間を徒過した不適法なものというべきである。二よつて、原告の本件訴は不適法として却下することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して主文のとおり判決する。別紙(省略)
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