平成2(オ)742 所有権移転登記承諾請求本訴、所有権移転請求権保全仮登記抹消登記手続請求反訴、当事者参加

裁判年月日・裁判所
平成4年3月19日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 昭和63(ネ)138
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人岩垣雄司の上告理由第一点について  一 原審の適法に確定した事実関係

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判決文本文1,648 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人岩垣雄司の上告理由第一点について一原審の適法に確定した事実関係は、次のとおりである。 1(一) Dは、昭和三一年五月一一日、Eに対し五万円を弁済期同月三一日、利息月五分の約で貸し付け、右貸金債権(以下「本件貸金債権」という。)を担保するため、同月一二日、Eとの間で第一審判決添付物件目録記載の土地(以下「本件土地」という。)につきDを予約完結権者とする売買予約(以下「本件売買予約」という。)をし、同年六月一一日山口地方法務局岩国支局受付第四二三一号をもってその旨の所有権移転請求権保全仮登記(以下「本件仮登記」という。)を経由した、(二) その後、本件貸金債権及び本件売買予約に基づく予約完結権(以下「本件予約完結権」という。)は、DからF、Gへと譲渡された後、昭和五九年一〇月一日、上告人が更にGの相続人から譲渡を受け、同月一六日、その旨の本件仮登記の移転登記を経由した、(三) 上告人は、同月二〇日、Eに対し、本件売買予約を完結する旨の意思表示をした。 2 本件仮登記が経由された後、本件土地は、EからH、I、更に昭和三六年四月一三日にJ及びK(持分各二分の一)へと譲渡され、同人らの死亡に伴い被上告人らが相続によりそれぞれ本件土地の所有権を取得し、被上告人B2は平成元年三月三日に、被上告人B1は同年五月二五日にその旨の所有権移転登記を経由した。 3 被上告人らは、本件売買予約に基づく本件予約完結権は本件貸金債権の弁済期である昭和三一年五月三一日から一〇年の経過により時効によって消滅したとして、本訴抗弁及び反訴請求原因において、本件予約完結権の消滅時効を援用する旨- 1 -の主張をした。 二ところで、民法 期である昭和三一年五月三一日から一〇年の経過により時効によって消滅したとして、本訴抗弁及び反訴請求原因において、本件予約完結権の消滅時効を援用する旨- 1 -の主張をした。 二ところで、民法一四五条にいう当事者として消滅時効を援用し得る者は、権利の消滅により直接利益を受ける者に限定されるところ、売買予約に基づく所有権移転請求権保全仮登記の経由された不動産につき所有権を取得してその旨の所有権移転登記を経由した者は、予約完結権が行使されると、いわゆる仮登記の順位保全効により、仮登記に基づく所有権移転の本登記手続につき承諾義務を負い、結局は所有権移転登記を抹消される関係にあり(不動産登記法一〇五条、一四六条一項)、その反面、予約完結権が消滅すれば所有権を全うすることができる地位にあるから、予約完結権の消滅によって直接利益を受ける者に当たり、その消滅時効を援用することができるものと解するのが相当である。これと見解を異にする大審院の判例(大審院昭和八年(オ)第一七二三号同九年五月二日判決・民集一三巻六七〇頁)は変更すべきものである。したがって、被上告人らは本件予約完結権の消滅時効を援用し得る当事者であるとした原審の判断は正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。 同第二、第三点について本件売買予約は本件貸金債権担保のためにされたとの被上告人らの主張は自白の撤回には当たらず、また、被上告人らの原審における反訴の提起は上告人の同意がなくても適法であるとした原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷 決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。 よって、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官橋元四郎平裁判官大内恒夫- 2 -裁判官大堀誠一裁判官味村治裁判官小野幹雄- 3 -

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