昭和29(あ)2777 外国人登録令違反

裁判年月日・裁判所
昭和31年12月26日 最高裁判所大法廷 判決 破棄差戻 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      原判決を破棄する。      本件を東京高等裁判所に差し戻す。          理    由  東京高等検察庁検事長花井忠の上告趣意について。  外国人登録令(昭和二二年勅令

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判決文本文2,312 文字)

主文原判決を破棄する。 本件を東京高等裁判所に差し戻す。 理由東京高等検察庁検事長花井忠の上告趣意について。 外国人登録令(昭和二二年勅令二〇七号)は、同令一条の規定により明らかなように、一方において同令二条所定の外国人の入国に関する措置を適切に実施し、且つ、他方において外国人に対する諸般の取扱の適正を期することを目的とするものであるから、同令により外国人に登録申請義務を課するのは、前記目的達成のため現に本邦に在留する一切の外国人の居住関係及び身分関係を明確ならしめる必要があるからであつて、その在留するに至つた原因、目的等の如何により右の関係を明確ならしめなくともよいとするものでないことは、多言を要しないところである。 このことは、同令附則二項において、同令施行の際現に本邦に在留する外国人にも登録申請義務を課している点からもこれを窺い知ることができるのである。従つて、同令四条一項に「外国人は、本邦に入つたとき」とある外国人とは、同令二条にいわゆる外国人(同令一一条一項にいわゆる外国人とみなされる者を含む)であつて、本邦に入つた一切の者を指すものと解するを相当とし、不法入国の外国人を除外すべきでないものといわなければならない。 しかるに、原判決は、同令一二条、一六条(本件行為当時は一三条、一四条、以下これに同じ。)の同令中最も重要且つ強力な規定の存在する点から同令四条中に不法入国者を包含せしめることは法の予想しないところである旨説示する。しかし、同令二条には外国人の定義を掲げ、日本の国籍を有しない者のうちから同条一号ないし三号の者を除外しただけで、不法入国者を除外していない。そして、同令一六条は、任意規定であるばかりでなく、不法入国者のみに対する規定ではなく、登録- 1 -不申 有しない者のうちから同条一号ないし三号の者を除外しただけで、不法入国者を除外していない。そして、同令一六条は、任意規定であるばかりでなく、不法入国者のみに対する規定ではなく、登録- 1 -不申請者にも適用されること明らかである。また、本件犯罪行為当時(昭和二四年六月一八日頃)における同令一二条の規定は、その後昭和二四年一二月三日政令三八一号によつて改正された同令一二条とは異り、不法入国者のみを罰する規定ではなく、登録不申請者等をも同一刑罰を以て罰する唯一の罰則規定であること明白であるから、少くとも本件においては、同条の罰則を以て同令中最も重い刑罰を定めていると解し、これを前提として登録申請義務者から不法入国者を除外する原判決の見解は、失当であるといわなければならない。 次に、原判決は、所論引用のごとく、期待不可能の見地からしても、回合が不法入国の外国人に対し登録申請義務を課したものと解することができない旨説示している。しかし、外国入登録令施行規則(本件では、昭和二二年内務省令二八号)二条、別記第一号様式によるも、同令四条一項に規定する登録の申請は、不法入国の犯罪の申告を要求しているものとは認められないから、これが申請義務を課したからといつて、原判決説示のように自己の不法入国の罪を供述するのと同一の結果を来たさすものということはできない。元来外国人の登録は、前述のごとく現に本邦に在留する一切の外国人の居住関係及び身分関係を明確ならしめる必要からなさしめるものであつて、本邦に出入国する者の出入国それ自身の公正な管理を目的とするものではない。従つて、出入国と登録申請とは直接の関係はないのである。このことは、外国人登録法において、外国人登録令三条、一二条(本件当時は同条一号)、一六条に相当する規定を設けなかつたことからもこれを知ることがで つて、出入国と登録申請とは直接の関係はないのである。このことは、外国人登録法において、外国人登録令三条、一二条(本件当時は同条一号)、一六条に相当する規定を設けなかつたことからもこれを知ることができるのである。 されば、不法入国の罪によつて処罰される危険において登録することを期待できないとする見解は、登録申請の本質を誤解するものであつて、失当である。 以上述べたとおり、原判決が、外国人登録令四条一項所定の登録申請者には不法入国した外国人は含まないものとして無罪を言渡した第一審判決を是認したことは、法令の解釈を誤つたもので、判決に影響を及ぼすべき違法があるものといわなけれ- 2 -ばならない。そして、所論引用の当裁判所第二小法廷の判例は、本件に適切でないから、原判決がこれに反する判断をしたものとする所論は失当である。しかし、所論引用の札幌高等裁判所の判例は、所論のごとく「外国人登録令第三条に違反し、不法に本邦に入国したものといえども同令第四条第一項による登録申請の義務あるものと解すべき旨」判示しているから、原判決はこの判例と相反する判断をしたものというべく、前述のごとく判決に影響を及ぼすものであるから、この点において、所論はその理由があつて、原判決は刑訴四一〇条一項、四〇五条三号により破棄を免れない。よつて、同四一三条本文に従い、主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員一致の意見によるものである。 裁判官谷村唯一郎は退官につき評議に関与しない。 検察官佐藤藤佐、同安平政吉、同大津民蔵出席。 昭和三一年一二月二六日最高裁判所大法廷裁判長裁判官田中耕太郎裁判官真野毅裁判官小谷勝 大法廷裁判長裁判官田中耕太郎裁判官真野毅裁判官小谷勝重裁判官島保裁判官斎藤悠輔裁判官藤田八郎裁判官小林俊三裁判官入江俊郎裁判官池田克裁判官垂水克己- 3 -

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