平成31(ワ)7175 損害賠償請求事件

裁判年月日・裁判所
令和4年9月9日 東京地方裁判所
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判決文本文32,824 文字)

令和4年9月9日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成31年第7175号損害賠償請求事件(以下「第1事件」という。)平成31年第10285号損害賠償請求事件(以下「第2事件」という。)令和元年第34529号損害賠償請求事件(以下「第3事件」という。)令和2年第11317号損害賠償請求事件(以下「第4事件」という。) 口頭弁論終結日令和4年3月25日判 決主 文 1 被告は、別紙認容額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告に対し、同各原告に対応する同表中「合計認容額」欄記載の各金員及びこれに対する同表中「訴状送 達の日の翌日」欄記載の各日から支払済みまで年5分の割合による各金員を支払え。 2 原告6の請求及び原告6を除く原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 3 訴訟費用は、第1事件ないし第4事件を通じてこれを10分し、その9を原告らの負担とし、その余を被告の負担とする。 4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求被告は、別紙請求額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告に対し、同各原告に対応する同表中「請求総額」欄記載の各金員及びこれに対する同表中「訴状送達 の日の翌日」欄記載の各日から支払済みまで年5分の割合による各金員を支払え。 第2 事案の概要本件は、被告が設置する大学の入学試験を受験した女性である原告らが、同試験の採点に際して、性別及び高校卒業時からの経過年数等を理由として不利益な取扱いを受けたことにより損害を被ったと主張して、被告に対し、不法行為に基 づき、入学検定料、交通費、宿泊費、納付金差額、逸失利益、予備校費用、慰謝 料及び弁護士費用相当額の損害賠償請 取扱いを受けたことにより損害を被ったと主張して、被告に対し、不法行為に基 づき、入学検定料、交通費、宿泊費、納付金差額、逸失利益、予備校費用、慰謝 料及び弁護士費用相当額の損害賠償請求として、別紙請求額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告に対する、同各原告に対応する同表中「請求総額」欄記載の各金員及びこれに対する同表中「訴状送達の日の翌日」欄記載の各日から支払済みまでの平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 1 前提事実(争いのない事実並びに掲記の証拠等及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)⑴ 当事者ア被告は、東京都新宿区ab丁目c番d号所在の東京医科大学(以下「本件大学」という。)を設置運営する学校法人(私立学校法3条)である(弁論の 全趣旨)。 イ原告らは、いずれも、平成18年から平成30年までの間に、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験したと主張する女性らである。 ⑵ 本件大学の医学部医学科入学試験の概要ア本件大学の医学部医学科の入学試験は、平成18年度には本件大学の医学 部医学科が独自に作成した入学試験問題を利用する一般入学試験(以下「一般入試」という。)の方式のみであったが、平成23年度以降は、一般入試の他に独立行政法人大学入試センター(以下「大学入試センター」という。)が実施していた大学入試センター試験(以下「センター試験」という。)の結果を利用するセンター試験利用入学試験(以下「センター利用入試」という。) の方式が採用され、上記各方式において、毎年1月中旬ないし2月中旬頃に一次試験と二次試験が実施された(甲1の1ないし5、36の1ないし8、乙1、31の1、2、争いのない事実)。 また、本件大 の方式が採用され、上記各方式において、毎年1月中旬ないし2月中旬頃に一次試験と二次試験が実施された(甲1の1ないし5、36の1ないし8、乙1、31の1、2、争いのない事実)。 また、本件大学の医学部医学科の入学試験においては、一般公募推薦入試方式(以下「推薦入試」という。)がある(甲2の1)。 イ一般入試 一般入試は、一次試験において、本件大学の医学部医学科が独自に作成した外国語、数学及び理科の3科目の学力試験の成績により合格者を決定し、二次試験において、上記一次試験の合格者に対し、小論文試験、適性検査及び面接(なお、平成18年度は小論文及び面接のみ)を実施し、その結果に上記一次試験の成績及び調査書の記載内容を加味して、最終合格者を決定す る試験方式である(甲1の1ないし5、2の1、3の1)。 一次試験は本件大学のほか、年度によってはA試験会場又はB会場において、二次試験は本件大学において実施された(甲36の1ないし8)。 一般入試の受験に際し、受験者が被告に対して支払う検定料は、平成18年度から平成30年度まで、いずれの年度についても6万円であった。 ウセンター利用入試センター利用入試は、センター試験の成績により一次試験の合格者を決定し、二次試験において、上記一次試験の合格者に対し、上記イの一般入試と同様の二次試験を実施し、その結果に上記一次試験の成績及び調査書の記載内容を加味して、最終合格者を決定する試験方式である(甲2の1、3の1)。 一次試験は大学入試センター指定の試験会場において、二次試験は本件大学において実施された(甲36の1ないし8)。 センター利用入試の受験に際し、受験者が被告に対して支払う検定料は、平成23年度から平成30年度まで、いずれの年度についても4万円 て、二次試験は本件大学において実施された(甲36の1ないし8)。 センター利用入試の受験に際し、受験者が被告に対して支払う検定料は、平成23年度から平成30年度まで、いずれの年度についても4万円であった。 エ推薦入試推薦入試は、高等学校長の推薦書、調査書、志望の動機書のほか、本件大学で実施する小論文、適性検査、基礎学力検査、面接の評価を総合的に判断して合格者を決定する試験方式である(甲2の1、3の1)。 推薦入試の受験に際し、受験者が被告に対して支払う検定料は、少なくと も平成25年度から平成30年度まで、いずれの年度についても6万円であ った。 ⑶ 原告らによる本件大学の医学部医学科の受験別紙請求額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告は、同各原告に対応する同表中「受験年度」欄記載の各年度に、同表中「試験種別」欄記載の各種別の本件大学の医学部医学科の入学試験を受験したが(ただし、後述のとおり、原告 6、原告9、原告15、原告26及び原告34の受験の有無につき争いがある。)、最終の合否判定はいずれも不合格であった。 ⑷ 被告による本件大学の医学部医学科の入学試験における得点調整の発覚等ア平成30年7月ないし8月上旬頃、本件大学の内部調査委員会の調査により、本件大学の医学部医学科の入学試験において、受験者の得点の調整がな されていたことが発覚した。そこで、被告は、同年8月28日、平成25年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の入学試験における不適切な行為等の調査を主たる目的として、学校法人東京医科大学第三者委員会(以下「本件第三者委員会」という。)を設置した。(甲2の1)イ本件第三者委員会の調査の結果、被告が、平成25年度から平成30年度 までの本件大学の医学部医学 法人東京医科大学第三者委員会(以下「本件第三者委員会」という。)を設置した。(甲2の1)イ本件第三者委員会の調査の結果、被告が、平成25年度から平成30年度 までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試のそれぞれの二次試験において実施した小論文試験の全受験者の小論文の得点を一律に減じた上で、男性受験者のうち、現役生及び高等学校の卒業からの経過年数が2年(年度によっては3年)以内の者に対しては、高等学校卒業からの経過年数に応じ、年数が少ないほど高得点になるように傾斜をつけて一律 に加点をした一方、その余の男性受験者及び女性受験者に対しては加点をしないという調整を行っており、遅くとも平成18年度以降、上記小論文試験の点数について、受験者の性別及び高等学校の卒業からの経過年数といった属性に応じ、一部の男性受験者だけに加点をするなどして当該受験者の成績順位を高める等の措置(以下「本件属性調整」という。)を行っていたことが 判明した(甲2の1、3の1、甲4)。 なお、被告は、平成18年度以降の本件大学の医学部医学科の学生募集要項等において、本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試において本件属性調整を行っていたことを公表していなかった(乙1、弁論の全趣旨)。 ウ本件第三者委員会は、上記イの調査の結果を踏まえ、被告に対し、平成2 5年度ないし平成30年度の本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試のそれぞれの二次試験について、本件属性調整がなかった原状に復した新合格者選定名簿をもって追加合否判定を実施し、その結果を公表することなどを提言した(甲2の1、3の1)。 エ被告は、平成30年10月23日に平成29年度及び平成30年度の入学 試験に関する本件第三者委員 をもって追加合否判定を実施し、その結果を公表することなどを提言した(甲2の1、3の1)。 エ被告は、平成30年10月23日に平成29年度及び平成30年度の入学 試験に関する本件第三者委員会の第一次調査報告書を公表した(乙2)。 また、被告は、上記第一次調査報告書の提言に基づき、平成29年度及び平成30年度の本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試について、合否の再判定を行うため、本件第三者委員会が作成した新合格者選定名簿に基づき、当時繰上合格となった最低順位よりも上位の者について 成績上位者から順位を決定し、その中で当時不合格とされた者のうち、原告22、33及び36を含む101名について、本件大学の医学部医学科への入学意思の有無を確認し、入学の意向を示した者に対し、平成30年12月6日付けで合否結果を通知したが、原告22、33及び36は入学の意向を示さなかった(甲7、乙3)。 オ被告は、平成30年12月29日、平成25年度から平成28年度の入学試験に関する第二次調査報告書及びその他本件大学の問題行為の原因分析や再発防止策等に関する第三次調査報告書(最終報告書)を公表した(乙2)。 また、被告は、平成31年1月22日、平成25年度から平成28年度の本件大学の医学部医学科の入学試験について、追加合格を行わないことを決 定した上で、当時の繰上合格の順位より上位となる可能性があった受験者を 対象として補償を行うこととし、令和元年5月10日、原告38を含む対象者に対し、10万円を補償する旨を申し出たが、原告38はこれに応じなかった(甲8、11、33、弁論の全趣旨)。 ⑸ 関係法令等の定めア私立学校法 2条1項この法律において「学校」とは、学校教育法(昭和22年法律第26 が、原告38はこれに応じなかった(甲8、11、33、弁論の全趣旨)。 ⑸ 関係法令等の定めア私立学校法 2条1項この法律において「学校」とは、学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18年法律第77号)第2条第7項に規定する幼保連携型認定こども園をいう。 2条3項この法律において「私立学校」とは、学校法人の設置する学校をいう。 3条この法律において「学校法人」とは、私立学校の設置を目的として、この法律の定めるところにより設立される法人をいう。 イ学校教育法1条この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。 2条1項 学校は、国(国立大学法人法(平成15年法律第112号)第2条第1項に規定する国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構を含む。以下同じ。)、地方公共団体(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第68条第1項に規定する公立大学法人を含む。次項及び第127条において同じ。)及び私立学校法(昭和24年法律第270号)第3 条に規定する学校法人のみが、これを設置することができる。 3条学校を設置しようとする者は、学校の種類に応じ、文部科学大臣の定める設備、編制その他に関する設置基準に従い、これを設置しなければならない。 ウ大学設置基準2条の2 入学者の選抜は、公正かつ妥当な方法により、適切な体制を整えて行うものとする。 エ教育基本法4条1項すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えら れなければな 入学者の選抜は、公正かつ妥当な方法により、適切な体制を整えて行うものとする。 エ教育基本法4条1項すべて国民は、ひとしく、その能力に応じた教育を受ける機会を与えら れなければならず、人種、信条、性別、社会的身分、経済的地位又は門地によって、教育上差別されない。 6条1項法律に定める学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び法律に定める法人のみが、これを設置することができる。 2 争点及び当事者の主張本件の争点は次のとおりであり、各争点に関する当事者の主張は、別紙主張整理一覧表に記載のとおりである。 ⑴ 原告6、原告9、原告15、原告26及び原告34が本件大学の医学部医学科の入学試験を受験したかどうか(争点1) ⑵ 被告の不法行為の成否(争点2)⑶ 被告の不法行為により原告らが被った損害の額(争点3)第3 当裁判所の判断 1 争点1(原告6、原告9、原告15、原告26及び原告34が本件大学の医学部医学科の入学試験を受験したかどうか)について 原告9が平成24年度の一般入試を受験したこと、原告15及び原告26がい ずれも平成28年度及び平成29年度の一般入試を受験したこと並びに原告34が平成25年度のセンター利用入試を受験したことは、当事者間に争いがない。 一方で、原告6、原告9、原告15、原告26及び原告34は、原告6につき平成24年度の一般入試、原告9につき平成23年度の一般入試、原告15につき平成27年度の一般入試、原告26につき平成28年度センターの利用入試及 び原告34につき平成25年の一般入試をそれぞれ受験した旨を主張するが、上記各事実を認めるに足りる証拠はなく、上記各原告の主張を採用することはできない。 したがって、原告9は平成 利用入試及 び原告34につき平成25年の一般入試をそれぞれ受験した旨を主張するが、上記各事実を認めるに足りる証拠はなく、上記各原告の主張を採用することはできない。 したがって、原告9は平成24年度の一般入試を、原告15及び原告26はいずれも平成28年度及び平成29年度の一般入試を、原告34は平成25年度の センター利用入試をそれぞれ受験したものと認められる。 2 争点2(被告の不法行為の成否)について⑴ 被告は、私立学校法3条の定める学校法人であるところ、本件大学は、学校法人によって設置された私立学校(私立学校法2条1項及び3項、学校教育法1条、2条1項)に当たり、「法律に定める学校」(教育基本法6条1項)とし て公の性質を有するものと認められるから、被告は、本件大学の医学部医学科の入学者の選抜に当たっても、憲法並びに教育基本法及び学校教育法を始めとする公法上の諸規定の趣旨を尊重する義務を負うものと解される。 ⑵ そこで検討するに、前記第2の1の前提事実⑷同イによれば、被告は、平成18年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセ ンター利用入試のそれぞれの二次試験において実施した小論文試験の点数について、受験者の性別及び高校卒業年からの経過年数といった属性に応じ、一部の男性受験者だけに加点をするなどして当該受験者の成績順位を高める等の本件属性調整を行っていたことが認められる。 本件属性調整は、本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試 における入学者の選抜において、性別という自らの努力や意思によっては変え ることのできない属性を理由として、女性の受験者を一律に不利益に扱うものであって、性別による不合理な差別的取扱いを禁止した教育基本法4条1項及び憲法14条1項 らの努力や意思によっては変え ることのできない属性を理由として、女性の受験者を一律に不利益に扱うものであって、性別による不合理な差別的取扱いを禁止した教育基本法4条1項及び憲法14条1項の趣旨に反するものというべきであるから、「公正かつ妥当な方法」(大学設置基準2条の2)による入学者の選抜とはいえない。また、本件全証拠によっても、被告が本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター 利用入試における入学者の選抜において本件属性調整を行ったことについて、合理的な理由があったものと認めるに足りる事情は見当たらない。 そして、前記第2の1の前提事実⑷イによれば、被告は、平成18年から平成30年までの本件大学の医学部医学科の学生募集要項等において、本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試における入学者の選抜にお いて本件属性調整を行っていたことを公表していなかったことが認められるところ、本件大学の一般入試及びセンター利用入試を受験した原告らにとって、入学者の選抜が公平かつ妥当な方法によって行われているか否かは重大な関心事項というべきであり、被告が憲法並びに教育基本法及び学校教育法を始めとする公法上の諸規定の趣旨を尊重する義務を負い、「公正かつ妥当な方法」 (大学設置基準2条の2)により入学者の選抜を行うべき立場にあることに照らしても、本件大学の一般入試及びセンター利用入試を受験した原告らは、公正かつ妥当な方法により入学者の選抜が行われるものと信じて入学試験を受験したものというべきであって、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなかったも のと認めるのが相当であり、この認定に反する被告の主張は直ちに採用することはできない。 ⑶ したがって いることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなかったも のと認めるのが相当であり、この認定に反する被告の主張は直ちに採用することはできない。 ⑶ したがって、平成18年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試における入学者の選抜において、本件属性調整を行っていることを公表することなく、原告らに本件大学の医学部医学科の 一般入試及びセンター利用入試を受験させた被告の行為は、少なくとも本件大 学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試を受験した原告らが自らの意思によって受験校を選択する自由を侵害するものとして、原告らに対する不法行為に該当するものと認めるのが相当である(以下、被告の上記行為を「本件不法行為」という。)。 3 争点3(被告の不法行為により原告らが被った損害の額)について ⑴ 入学検定料について前記2⑵において説示したところによれば、平成18年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試を受験した原告らは、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、入学検定料を支出すること もなかったものというべきであるから、原告らは、本件不法行為により入学検定料相当額の損害を被ったものと認めるのが相当である。 これに対し、被告は、入学検定料は、試験の実施と合否判定を受けるために必要な費用であり、本件属性調整により合否に影響を受けなかった原告らには不利益が生じていないから、入学検定料相当額の損害は生じておらず、本件属 性調整により合否に影響を受けた原告らについては、入学検定料と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係 不利益が生じていないから、入学検定料相当額の損害は生じておらず、本件属 性調整により合否に影響を受けた原告らについては、入学検定料と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がないと主張するが、原告らは、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、上記のとおり、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験しなかったというのであり、本件属性調整により 合否に影響を受けたか否かにかかわらず、入学検定料相当額の損害を被ったものというべきであるから、被告の上記主張は採用することができない。 そして、前記第2の1の前提事実⑵イ及びウによれば、一般入試の入学検定料は1年度当たり6万円、センター利用入試の入学検定料は1年度当たり4万円であるから、別紙認容額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告は、本件不法 行為により、それぞれ対応する同表中「損害項目」欄中「入学検定料」欄記載 の金額(なお、原告21、26、28、29、31、33、36及び40は、平成29年度及び平成30年度分の入学検定料相当額を請求していないが、当該部分には「¥0」と記載した。)の損害を被ったものと認められる。 ⑵ 交通費についてア前記2⑵において説示したところによれば、平成18年度から平成30 年度までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試を受験した原告らは、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験するために要した交通費を支出することもなかったものというべきであるから、原告らは、本件不法行為により 交通費相当額の損害を被ったものと認めるのが相当 、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験するために要した交通費を支出することもなかったものというべきであるから、原告らは、本件不法行為により 交通費相当額の損害を被ったものと認めるのが相当である。 これに対し、被告は、交通費は試験の実施と合否判定を受けるために必要な費用であり、本件属性調整により合否に影響を受けなかった原告らには不利益が生じていないから、交通費相当額の損害は生じておらず、本件属性調整により合否に影響を受けた原告らについては、交通費と不合格慰 謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がないと主張するが、原告らは、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、上記のとおり、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験しなかったというのであり、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、交通費相当額 の損害を被ったものというべきであるから、被告の上記主張は採用することができない。 なお、原告28が平成29年度の推薦入試を受験したことについては争いがないものの、前記第2の1の前提事実⑷イによれば、本件属性調整が行われたのは、本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試 のそれぞれの二次試験における小論文試験においてであって、平成29年 度の推薦入試において本件属性調整が行われたと認めるに足りる証拠はない。そうすると、原告28が平成29年度の推薦入試に際して本件大学を来訪した際に交通費を支出したとしても、これは本件不法行為と相当因果関係のある損害であるということはできない。 イ本件大学への来訪回数について 前記第2の1の前提事実⑶及び前記第3の1並びに弁論の全趣旨によれば、別紙認定交通費一覧表 件不法行為と相当因果関係のある損害であるということはできない。 イ本件大学への来訪回数について 前記第2の1の前提事実⑶及び前記第3の1並びに弁論の全趣旨によれば、別紙認定交通費一覧表中「原告番号」欄記載の各原告は、同各原告に対応する同表中「受験年度」欄記載の各年度に、同表中「試験種別」欄記載の各種別の本件大学の医学部医学科の入学試験を受験したことが認められるところ、前記第2の1の前提事実⑵イ及びウ並びに弁論の全趣旨によれば、 一般入試の一次試験を受験した者は1年度毎に1回、一般入試及びセンター利用入試の一次試験に合格して二次試験を受験した者は1年度毎に1回、本件大学(ただし、一般入試の一次試験についてはA試験会場を含む。)を来訪したことが認められるが、センター利用入試の一次試験は大学入試センター指定の試験会場において実施されることが認められ、センター利用入試の一 次試験の際に原告らが本件大学を来訪した事実を認めるに足りる的確な証拠はない。 そして、証拠(甲58、乙17、23、原告1本人(7頁))及び弁論の全趣旨によれば、別紙認定交通費一覧表中「原告番号」欄記載の各原告のうち一次試験に合格して二次試験を受験した者及びその年度は、原告1(平成1 8年度)、原告4(平成25年度)、原告10(平成27年度)、原告12(平成27年度及び平成28年度)、原告15(平成28年度)、原告20(平成27年度)、原告22(平成29年度)、原告24(平成29年度)、原告28(平成29年度)、原告33(平成30年度)、原告36(平成30年度)及び原告38(平成25年度)であることが認められる(なお、原告1につい ては、証拠(甲58、原告1本人(7頁))及び弁論の全趣旨により、原告1 が、平成18年3月1日、 30年度)及び原告38(平成25年度)であることが認められる(なお、原告1につい ては、証拠(甲58、原告1本人(7頁))及び弁論の全趣旨により、原告1 が、平成18年3月1日、本件大学の医学部医学科の入学試験の面接において「自転車に乗れるようになったのは何才のときか。」、「手伝ってくれたのは両親のどちらか。」等の質問をされた旨を当時使用していた手帳に記載していたことが認められ、平成18年度の一般入試の二次試験を受験したものと認めるのが相当であるから、本件大学への来訪回数は、一次試験と二次試 験の合計2回となる。また、原告5については、平成24年度の一般入試の二次試験を受験したことを認めるに足りる的確な証拠がないため、本件大学への来訪回数は一次試験の1回のみとなる。)。 したがって、別紙認定交通費一覧表中「原告番号」欄記載の各原告の一次試験の受験回数に二次試験の受験回数を併せた本件大学への来訪回数は、同 各原告に対応する同表中「本件大学来訪回数(回)」欄記載のとおりとなる(なお、原告36は、平成29年度の一般入試の一次試験並びに平成30年度の一次試験及び二次試験を受験しているため、本件大学への来訪回数は3回となるが、本件大学への来訪回数を2回と主張しているため、その限度で認定する。また、後記オのとおり、原告38が二次試験の受験に際して支出 した交通費については、その半分の限度で本件と相当因果関係のある損害と認めるのが相当であることから、便宜上、同表中「本件大学来訪回数(回)」欄の二次試験に係る来訪回数は「0.5回」と記載した。)。 ウ片道運賃の額について別紙認定交通費一覧表中「片道運賃」の「証拠」欄記載の証拠及び弁論の 全趣旨によれば、同表中「原告番号」欄記載の各原告は、本件大学の医学部 .5回」と記載した。)。 ウ片道運賃の額について別紙認定交通費一覧表中「片道運賃」の「証拠」欄記載の証拠及び弁論の 全趣旨によれば、同表中「原告番号」欄記載の各原告は、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験するために本件大学を来訪した際、当時の自宅から最寄りの同表中「出発地」欄記載の駅及び停留所(以下「駅等」という。)から、本件大学から最寄りの同表中「目的地」欄記載の駅等まで公共交通機関を利用して移動し、片道の交通費として同各原告に対応する同表中「片道運 賃」欄記載の金員を支出したことが認められる(なお、原告33の1人当た りの片道の交通費は、CからDまでの航空券代2万3660円及び鉄道料金767円の合計2万4427円となる。)。 エ付添人数について証拠(甲51の3、15、甲59の8)及び弁論の全趣旨によれば、原告5はEの自宅から、原告33はFの寮から、原告38はGの自宅から、それ ぞれ本件大学の医学部医学科の入学試験を受験するために本件大学を来訪したことが認められるところ、二十歳前後の女性が自宅から遠距離にある大学を受験するに当たり、安心して受験に臨むことができるよう保護者等が同伴することはあながち不合理なこととはいえないから、原告5、33及び38に付き添った者の交通費もまた、本件不法行為と相当因果関係のある損害 に当たるものと認めるのが相当である(後記⑶の宿泊費も同様である。)。 オ被告の反論について被告は、本件大学の医学部医学科のみならず他大学の医学部をも受験するために上京した場合の交通費については相当因果関係がないと主張する。 そこで検討するに、証拠(甲59の8)によれば、原告38は、本件大学 の医学部医学科の一般入試(二次試験)の受験に際し、その前日に●●大学の医学 通費については相当因果関係がないと主張する。 そこで検討するに、証拠(甲59の8)によれば、原告38は、本件大学 の医学部医学科の一般入試(二次試験)の受験に際し、その前日に●●大学の医学部の入学試験(一次試験)を受験したことが認められ、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験しない場合には、●●大学の医学部の入学試験も受験しなかったと認めるに足りる証拠はないことからすれば、本件大学の医学部医学科の一般試験(二次試験)の受験に際して支出した交通費は、そ の半分の限度で本件不法行為と相当因果関係のある損害と認めるのが相当である。 他方、その他の原告らが、上記認定の交通費を支出したのが本件大学以外の大学の医学部を受験するためであったことを認めるに足りる具体的な証拠はないから、被告の上記主張は採用することができない(後記⑶の宿泊費 も同様である。)。 カ小括以上によれば、別紙認定交通費一覧表中「原告番号」欄記載の各原告は、本件不法行為により、同各原告に対応する同表中「片道運賃」欄記載の片道の交通費を2倍(ただし、原告5、33及び38については付添者の分を含めて4倍)した往復の交通費に、同表中「本件大学来訪回数(回)」欄記載の 回数を乗じた同表中「合計交通費」欄記載の金額(別紙認容額一覧表中「損害項目」欄中「交通費」欄記載の金額(なお、原告13は、交通費相当額を請求していないが、当該部分には「¥0」と記載した。))の損害を被ったものと認められる。 ⑶ 宿泊費(原告5、16、20、32、33及び38)について ア上記⑵イ及びエ並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。 原告5は、平成24年度の一般入試(一次試験)を受験するためにEの自宅から付添者1名と共に上京し ア上記⑵イ及びエ並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。 原告5は、平成24年度の一般入試(一次試験)を受験するためにEの自宅から付添者1名と共に上京し、本件大学の近傍の宿泊施設に1泊した(甲51の3、弁論の全趣旨)。 原告16は、平成27年度の一般入試(一次試験)を受験するためにHの自宅から上京し、本件大学の近傍の宿泊施設に1泊した(弁論の全趣旨)。 原告20は、平成27年度の一般入試(一次試験及び二次試験)並びに平成28年度の一般入試(一次試験)を受験するためにIの自宅から3回上京し、Lホテルに1回当たり2泊(合計6泊)して、宿泊費として各1 万6000円(合計4万8000円)を支出した(甲59の2、61)。 原告32は、平成30年度の一般入試(一次試験)を受験するためにJの自宅から上京し、本件大学の近傍の宿泊施設に1泊して、宿泊費として9000円を支出した(甲51の14、54の5、59の7)。 原告33は、平成30年度の一般入試(一次試験及び二次試験)を受験 するためにFの寮から付添者1名と共に2回上京し、Mホテルに各1泊し て、宿泊費として各2万8500円(合計5万7000円)を支出した(甲45、51の15)。 原告38は、平成25年度の一般入試(一次試験及び二次試験)を受験するためにGの自宅から付添者1名と共に2回上京し、一次試験の際はNホテルに1泊して宿泊費として1万3000円支出し、二次試験の際は本 件大学の近傍の同程度の宿泊施設に1泊し、宿泊費として1万3000円程度を支出した(甲47、54の6、59の8)。 イ上記2⑵において説示したところによれば、原告5、16、20、32、33及び38は、被告が本件属性調整を行っているこ 、宿泊費として1万3000円程度を支出した(甲47、54の6、59の8)。 イ上記2⑵において説示したところによれば、原告5、16、20、32、33及び38は、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、本件大学の医学 部医学科の入学試験を受験するために要した宿泊費を支出することもなかったものというべきであるから、上記原告らは、本件不法行為により宿泊費相当額の損害を被ったものと認めるのが相当である。 これに対し、被告は、宿泊費は試験の実施と合否判定を受けるために必要な費用であり、本件属性調整により合否に影響を受けなかった原告らには不 利益が生じていないから、宿泊費相当額の損害は生じておらず、本件属性調整により合否に影響を受けた原告らについては、宿泊費と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がないと主張するが、上記原告らは、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、上記のとおり、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば本件大学の 医学部医学科の入学試験を受験しなかったというのであり、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、宿泊費相当額の損害を被ったものというべきであるから、被告の上記主張は採用することができない。 ウそして、上記アによれば、本件不法行為により、原告20は合計4万8000円の、原告32は9000円の、原告33は合計5万7000円の、原 告38は合計2万6000円の宿泊費を支出し、同額の損害を被ったものと 認められるところ、原告5及び原告16が支出した宿泊費の額は証拠上必ずしも明らかではないが、弁論の全趣旨によれば、その額は1人当たり1泊5000円を下回らないもの 額の損害を被ったものと 認められるところ、原告5及び原告16が支出した宿泊費の額は証拠上必ずしも明らかではないが、弁論の全趣旨によれば、その額は1人当たり1泊5000円を下回らないものと認められるから、本件不法行為により、原告5は1万円(付添者1名分を含む)、原告16は5000円の宿泊費相当額の損害を被ったものと認めるのが相当である。 したがって、原告5、16、20、32、33及び38は、本件不法行為により、別紙認容額一覧表中同各原告に対応する「損害項目」欄中「宿泊費」欄記載の金額の損害を被ったものと認められる。 なお、被告は、原告32の自宅から本件大学の医学部医学科までの所要時間は1時間程度であり、宿泊の必要性がないから、原告32の宿泊費につい ては相当因果関係がないと主張するが、前記第2の1の前提事実⑵アによれば、本件大学の医学部医学科の入学試験は毎年1月中旬ないし2月中旬頃に実施されていたことが認められ、原告32の自宅から本件大学の医学部医学科までの所要時間が1時間程度であるとしても、降雪等の天候不良や人身事故等による公共交通機関の遅延等により受験開始時刻に遅刻することがな いよう本件大学近傍の宿泊施設に宿泊することはあながち不合理なこととはいえず、原告32が支出した宿泊費もまた、本件不法行為と相当因果関係のある損害に当たるものと認めるのが相当であるから、被告の上記主張は採用することができない。 ⑷ 納付金差額(原告22及び38)について 原告22及び38は、被告の不法行為により他大学の医学部への進学を余儀なくされ、同医学部への進学・在籍に要する費用と、本件大学の医学部医学科への進学・在籍に要する費用との差額に相当する損害を被った旨を主張するところ、証拠(甲20、28、41)及び弁論の の進学を余儀なくされ、同医学部への進学・在籍に要する費用と、本件大学の医学部医学科への進学・在籍に要する費用との差額に相当する損害を被った旨を主張するところ、証拠(甲20、28、41)及び弁論の全趣旨によれば、原告22が、平成29年度の●●大学の入学試験に合格し、同大学医学部に入学したこと及 び原告38が、平成25年度の●●大学の入学試験に合格し、同大学に入学し たことが認められる。 しかしながら、前記2⑵において説示したところによれば、原告22及び38は、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなかったというのであり、本件大学の医学部医学科に入学することを前提として、実際に入学した大学への進学・在 籍に要する費用との差額に相当する損害を被ったものとは認められないから、原告22及び38の上記主張は採用することができない。 ⑸ 逸失利益(原告36)について原告36は、本件属性調整が行われていなければ平成30年度入試に合格し、現在より1年早く医学部を卒業して医師として稼働することが可能であった から、被告の不法行為により1年分の医師収入に相当する損害を被ったと主張する。 前記第2の1の前提事実⑷エ、前記第3の3⑵イ、証拠(甲22、56、乙17、原告36本人)及び弁論の全趣旨によれば、原告36は、本件大学の医学部医学科を第一志望として、平成29年度及び平成30年度の一般入試を受 験したが、平成29年度は一次試験で不合格となり、平成30年度は一次試験に合格したものの二次試験で不合格となったこと、原告36は、本件第三者委員会が作成した平成30年度の新合格者選定名簿において、当時繰上合格となった最低順位よりも上位であったが、本件大学の医学部医学科 に合格したものの二次試験で不合格となったこと、原告36は、本件第三者委員会が作成した平成30年度の新合格者選定名簿において、当時繰上合格となった最低順位よりも上位であったが、本件大学の医学部医学科への入学の意向を示さず、平成31年度の●●大学の入学試験を受験して合格し、同年4月か ら同大学に在籍していることが認められる。 しかしながら、前記2⑵において説示したところによれば、原告36は、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなかったというのであり、平成30年に本件大学の医学部医学科に入学し、現在より1年早く医学部を卒業して医師として稼 働することを前提として、1年分の医師収入に相当する損害を被ったものとは 認められないから、原告36の上記主張は採用することができない。 ⑹ 予備校費用(原告36)について原告36は、本件属性調整が行われたことにより平成30年度入試において不合格とされ、予備校に通うことを余儀なくされ、本件不法行為により、予備校費用相当額の損害を被ったと主張する。 上記⑸において認定した事実に加え、証拠(甲24、56、原告36本人)及び弁論の全趣旨によれば、原告36は、平成30年度の本件大学の医学部医学科の一般入試を受験し、一次試験に合格したものの二次試験で不合格となったため、平成30年4月から平成31年3月まで、次年度の受験に向けて予備校に在籍し、その費用として310万2840円を支出したこと、原告36は、 本件第三者委員会が作成した平成30年度の新合格者選定名簿において、当時繰上合格となった最低順位よりも上位であったが、本件大学の医学部医学科への入学の意向を示さなかったことが認められる。 しかしながら、前記2⑵に 成した平成30年度の新合格者選定名簿において、当時繰上合格となった最低順位よりも上位であったが、本件大学の医学部医学科への入学の意向を示さなかったことが認められる。 しかしながら、前記2⑵において説示したところによれば、原告36は、被告が本件属性調整を行っていることを認識していれば、本件大学の医学部医学 科の入学試験を受験することはなかったというのであり、平成30年に本件大学の医学部医学科に入学していたことを前提に、平成30年4月から平成31年3月までの予備校費用相当額の損害を被ったものとは認められないから、原告36の上記主張は採用することができない。 ⑺ 受験慰謝料について 前記2⑵及び同⑶において説示したところによれば、原告らは、公正かつ妥当な方法により入学者の選抜が行われているものと信じて本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試を受験したにもかかわらず、平成18年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の一般入試及びセンター利用入試における入学者の選抜において、合理的な理由なく女性の受験者を 一律に不利益に扱う本件属性調整を行っていることを公表することなく、原告 らに本件大学の医学部医学科の入学試験を受験させた被告の本件不法行為により、原告らが自らの意思によって受験校を選択する自由を侵害されるとともに、本件大学の医学部医学科の入学試験の受験に代えて他の医科大学又は他の大学の医学部の入学試験を受験する機会を喪失させられ、又は制約されるなどして同人らの進路の決定に影響を及ぼしたものであり、原告らが被った精神的 苦痛は、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、必ずしも小さなものとはいえない。 一方で、証拠(甲16)によれば、被告が、平成31年度の本件大学の あり、原告らが被った精神的 苦痛は、本件属性調整により合否に影響を受けたか否かにかかわらず、必ずしも小さなものとはいえない。 一方で、証拠(甲16)によれば、被告が、平成31年度の本件大学の医学部医学科の入学試験において、一律に本件属性調整を行うためのシステムを廃止するなどの是正措置を講じたことが認められるところ、これらの事情を含め、 本件において現れた一切の事情を考慮すると、本件不法行為により原告らが被った精神的苦痛を慰謝するに足りる金員は、原告ら各自につき1年度当たり20万円と認めるのが相当である。 ⑻ 不合格慰謝料(原告22、33、36及び38)についてア原告22、33及び36について 前記第2の1の前提事実⑷エによれば、原告22、33及び36は、本件第三者委員会が作成した平成30年度の新合格者選定名簿において、当時繰上合格となった最低順位よりも上位であった者であり、本来であれば合格と判定されるべきところを本件属性調整によって不合格と判断された者であることが認められる。 上記事情によれば、原告22、33及び36は、本件不法行為により自らの意思によって受験校を選択する自由を侵害されるとともに、本件大学の医学部医学科の入学試験の受験に代えて他の医科大学又は他の大学の医学部の入学試験を受験する機会を喪失させられ、又は制約されるなどして同人らの進路の決定に影響を及ぼしたにとどまらず、本件属性調整によって不利益 な取扱いを受けたために不合格とされ、結果として、同人らの期待に反する 経済的損失が生じることとなったことも否定できないものであって、原告22、33及び36が被った精神的苦痛は、他の原告らと比べてより大きなものであったといわざるを得ない。 これに対し、被告は、本件属性調整に 失が生じることとなったことも否定できないものであって、原告22、33及び36が被った精神的苦痛は、他の原告らと比べてより大きなものであったといわざるを得ない。 これに対し、被告は、本件属性調整により合否に影響を受けた受験者に対しては、追加の合格判定や補償の提案等を行っているため、原告22、33 及び36には不合格慰謝料が発生しないと主張するところ、前記第2の1の前提事実⑷エによれば、原告22、33及び36は、本件大学の医学部医学科への入学意思の有無を確認されたものの、入学の意向を示さなかったことが認められ、被告の主張する追加の合格判定や補償の提案により上記原告らの精神的苦痛が慰謝されたものとは認められないから、被告の上記主張は採 用することができない。 その他本件において現れた一切の事情を考慮すると、本件不法行為により原告22、33及び36が被った精神的損害を慰謝するに足りる金員は、上記⑺の受験慰謝料に加え、1人当たり150万円と認めるのが相当である。 イ原告38について 前記第2の1の前提事実⑷オによれば、原告38は、平成25年度の本件大学の医学部医学科の入学試験について、当時の繰上合格の順位より上位となる可能性があった者であり、本来であれば合格と判断される可能性があったところを本件属性調整によって不合格と判断された者であることが認められる。 上記事情によれば、原告38は、本件不法行為により、自らの意思によって受験校を選択する自由を侵害されるとともに、本件大学の医学部医学科の入学試験の受験に代えて他の医科大学又は他の大学の医学部の入学試験を受験する機会を喪失させられ、又は制約されるなどして同人の進路の決定に影響を及ぼしたにとどまらず、本件属性調整によって不利益な取扱いを受け たために不合格 大学又は他の大学の医学部の入学試験を受験する機会を喪失させられ、又は制約されるなどして同人の進路の決定に影響を及ぼしたにとどまらず、本件属性調整によって不利益な取扱いを受け たために不合格とされた可能性があり、その結果として、同人の期待に反す る経済的損失が生じることとなった可能性があることも否定できないものであって、原告38が被った精神的苦痛は、原告22、33及び36にも劣らず、その他の原告らと比べてより大きなものであったといわざるを得ない。 これに対し、被告は、本件属性調整により合否に影響を受けた受験者に対しては、追加の合格判定や補償の提案等を行っているため、原告38には不 合格慰謝料が発生しないと主張するところ、前記第2の1の前提事実⑷オによれば原告38は、被告から10万円を補償する旨の申出を受けたが、これに応じなかったことが認められ、被告の主張する追加の合格判定や補償の提案により原告38の精神的苦痛が慰謝されたものとは認められないから、被告の上記主張は採用することができない。 その他本件において現れた一切の事情を考慮すると、本件属性調整によって不利益な取扱いを受けなければ原告38が本件大学の医学部医学科に合格していたとは言い切れないことを踏まえても、本件不法行為により原告38が被った精神的損害を慰謝するに足りる金員は、上記⑺の受験慰謝料に加え、100万円と認めるのが相当である。 ⑼ 弁護士費用相当額本件不法行為と相当因果関係の認められる弁護士費用の金額は、別紙認容額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告につき、同各原告に対応する同表中「小計」欄記載の金額の1割(同表中「弁護士費用相当額」欄記載の金額)と認めるのが相当である。 ⑽ 小括上記⑴ないし⑼によれば、被告は、別紙認容 の各原告につき、同各原告に対応する同表中「小計」欄記載の金額の1割(同表中「弁護士費用相当額」欄記載の金額)と認めるのが相当である。 ⑽ 小括上記⑴ないし⑼によれば、被告は、別紙認容額一覧表中「原告番号」欄記載の各原告に対し、同各原告に対応する同表中「合計認容額」欄記載の各金員及びこれに対する同表中「訴状送達の日の翌日」欄記載の各日から支払済みまでの平成29年法律第44号による改正前の民法所定の年5分の割合による遅 延損害金を支払う義務を負う。 第4 結論以上によれば、原告6を除く原告らの請求はいずれも主文第1項記載の限度で理由があるからその限度で認容し、原告6の請求及び原告6を除くその余の請求はいずれも理由がないからこれらを棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第25部 裁判長裁判官平城恭子 裁判官髙見澤昌史 裁判官杉森洋平は転補のため署名押印することができない。 裁判長裁判官平城恭子 (別紙) 認容額一覧表受験慰謝料不合格慰謝料入学検定料交通費宿泊費納付金差額逸失利益予備校費用 平成18年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥262,200¥26,220¥288,420令和元年5月23日平成24年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥638¥0¥0¥0¥0¥260,638¥26,063平成25年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥1,276¥0¥0¥0¥0¥261,276¥26,127 平成24年度 ¥0¥0¥260,638¥26,063平成25年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥1,276¥0¥0¥0¥0¥261,276¥26,127 平成24年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥58,720¥10,000¥0¥0¥0¥328,720¥32,872¥361,592令和元年5月23日平成25年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥302,200¥30,220平成26年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥262,200¥26,220平成27年度センター利用入試¥200,000¥0¥40,000¥0¥0¥0¥0¥0¥240,000¥24,000 平成24年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥480¥0¥0¥0¥0¥260,480¥26,048¥286,528令和元年5月23日 平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥2,860¥0¥0¥0¥0¥262,860¥26,286¥289,146令和元年5月23日平成27年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥400¥0¥0¥0¥0¥300,400¥30,040平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥400¥0¥0¥0¥0¥300,400¥30,040平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥800¥0¥0¥0¥0¥260,800¥26,080平成28 ¥0¥0¥0¥0¥300,400¥30,040平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥800¥0¥0¥0¥0¥260,800¥26,080平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥800¥0¥0¥0¥0¥300,800¥30,080 平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥0¥0¥0¥0¥0¥260,000¥26,000¥286,000令和元年5月23日平成28年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥3,888¥0¥0¥0¥0¥263,888¥26,388平成29年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥1,944¥0¥0¥0¥0¥261,944¥26,194 平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥21,780¥5,000¥0¥0¥0¥286,780¥28,678¥315,458令和元年5月23日 平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥390¥0¥0¥0¥0¥300,390¥30,039¥330,429令和元年5月23日平成27年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥156,360¥32,000¥0¥0¥0¥448,360¥44,836平成28年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥78,180¥16,000¥0¥0¥0¥354,180¥35,418平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥638¥0¥0¥0¥0¥300, ¥16,000¥0¥0¥0¥354,180¥35,418平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥638¥0¥0¥0¥0¥300,638¥30,063平成29年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥0¥846¥0¥0¥0¥0¥200,846¥20,084平成30年度一般入試¥200,000¥0¥0¥846¥0¥0¥0¥0¥200,846¥20,084平成28年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥1,296¥0¥0¥0¥0¥261,296¥26,129平成29年度一般入試センター利用入試¥200,000¥1,500,000¥100,000¥2,592¥0¥0¥0¥0¥1,802,592¥180,259平成28年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥680¥0¥0¥0¥0¥300,680¥30,068平成29年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥1,360¥0¥0¥0¥0¥301,360¥30,136平成28年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥1,240¥0¥0¥0¥0¥261,240¥26,124平成29年度一般入試¥200,000¥0¥0¥1,240¥0¥0¥0¥0¥201,240¥20,124 平成29年度一般入試推薦入試¥200,000¥0¥0¥1,232¥0¥0¥0¥0¥201,232¥20,123¥221,355令和元年5月23日 平成30年度一般入試¥200,000¥ 推薦入試¥200,000¥0¥0¥1,232¥0¥0¥0¥0¥201,232¥20,123¥221,355令和元年5月23日 平成30年度一般入試¥200,000¥0¥0¥1,278¥0¥0¥0¥0¥201,278¥20,127¥221,405令和元年5月23日 平成30年度一般入試¥200,000¥0¥0¥360¥0¥0¥0¥0¥200,360¥20,036¥220,396令和元年5月23日 平成30年度一般入試センター利用入試¥200,000¥0¥100,000¥1,420¥9,000¥0¥0¥0¥310,420¥31,042¥341,462令和元年5月23日 平成30年度一般入試センター利用入試¥200,000¥1,500,000¥0¥195,416¥57,000¥0¥0¥0¥1,952,416¥195,241¥2,147,657令和元年5月23日 平成25年度センター利用入試¥200,000¥0¥40,000¥0¥0¥0¥0¥0¥240,000¥24,000¥264,000令和元年5月23日平成29年度一般入試¥200,000¥0¥0¥420¥0¥0¥0¥0¥200,420¥20,042平成30年度一般入試¥200,000¥1,500,000¥0¥420¥0¥0¥0¥0¥1,700,420¥170,042 平成25年度一般入試¥200,000¥1,000,000¥60,000¥40,060¥26,000¥0¥0¥0¥1,326,060¥132,606¥1,458,666令和2年1月15日 平成26 200,000¥1,000,000¥60,000¥40,060¥26,000¥0¥0¥0¥1,326,060¥132,606¥1,458,666令和2年1月15日 平成26年度一般入試¥200,000¥0¥60,000¥440¥0¥0¥0¥0¥260,440¥26,044¥286,484令和2年7月21日平成29年度一般入試¥200,000¥0¥0¥946¥0¥0¥0¥0¥200,946¥20,094平成30年度一般入試¥200,000¥0¥0¥946¥0¥0¥0¥0¥200,946¥20,094¥18,264,603以上¥442,080令和元年5月23日 令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和2年7月21日 ¥2,270,276¥662,244令和元年5月23日¥2,090,924 ¥882,794¥772,561令和元年5月23日令和元年5月23日 ¥660,880 ¥617,760¥578,414令和元年5月23日¥508,728令和元年5月23日令和元年5月23日訴状送達の日の翌日原告番号受験年度試験種別損害項目小計合計認容額弁護士費用相当額 ¥574,104¥884,840 (別紙) 請求額一覧表受験慰謝料不合格慰謝料入学検定料交通費宿泊費納付金差額逸失利益予備校費用 平成18年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥2,062,200¥206,220¥2,268,420令和元年5月23日平成24年度 成18年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥2,062,200¥206,220¥2,268,420令和元年5月23日平成24年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥638¥0¥0¥0¥0¥2,060,638¥206,064平成25年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,276¥0¥0¥0¥0¥2,061,276¥206,128 平成24年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥117,440¥80,000¥0¥0¥0¥2,257,440¥225,744¥2,483,184令和元年5月23日 平成24年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥620¥0¥0¥0¥0¥2,060,620¥206,062¥2,266,682令和元年5月23日平成25年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥2,102,200¥210,220平成26年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥2,062,200¥206,220平成27年度センター利用入試¥2,000,000¥0¥40,000¥2,200¥0¥0¥0¥0¥2,042,200¥204,220平成23年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥480¥0¥0¥0¥0¥2,060,480¥206,048平成24年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥480¥0¥0¥0¥0¥2,060,480 ¥480¥0¥0¥0¥0¥2,060,480¥206,048平成24年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥480¥0¥0¥0¥0¥2,060,480¥206,048 平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥2,860¥0¥0¥0¥0¥2,062,860¥206,286¥2,269,146令和元年5月23日平成27年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥400¥0¥0¥0¥0¥2,100,400¥210,040平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥400¥0¥0¥0¥0¥2,100,400¥210,040平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥800¥0¥0¥0¥0¥2,060,800¥206,080平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥800¥0¥0¥0¥0¥2,100,800¥210,080 平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥0¥0¥0¥0¥0¥2,060,000¥206,000¥2,266,000令和元年5月23日平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,944¥0¥0¥0¥0¥2,061,944¥206,194平成28年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥3,888¥0¥0¥0¥0¥2,063,888¥206,389平成29年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,944 ,000,000¥0¥60,000¥3,888¥0¥0¥0¥0¥2,063,888¥206,389平成29年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,944¥0¥0¥0¥0¥2,061,944¥206,194 平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥21,780¥10,000¥0¥0¥0¥2,091,780¥209,178¥2,300,958令和元年5月23日 平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥390¥0¥0¥0¥0¥2,100,390¥210,039¥2,310,429令和元年5月23日平成27年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥156,360¥32,000¥0¥0¥0¥2,248,360¥224,836平成28年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥78,180¥16,000¥0¥0¥0¥2,154,180¥215,418平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥638¥0¥0¥0¥0¥2,100,638¥210,064平成29年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥0¥846¥0¥0¥0¥0¥2,000,846¥200,085平成30年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥846¥0¥0¥0¥0¥2,000,846¥200,085平成28年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,296¥0¥0¥0¥0¥2,061,296¥206,130平成29年度 ¥2,000,846¥200,085平成28年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥1,296¥0¥0¥0¥0¥2,061,296¥206,130平成29年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥5,000,000¥100,000¥2,592¥0¥7,307,000¥0¥0¥14,409,592¥1,440,959平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥680¥0¥0¥0¥0¥2,100,680¥210,068平成29年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥1,360¥0¥0¥0¥0¥2,101,360¥210,136平成28年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥1,240¥0¥0¥0¥0¥2,101,240¥210,124平成29年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥1,240¥0¥0¥0¥0¥2,001,240¥200,124 平成29年度一般入試推薦入試¥2,000,000¥0¥0¥1,848¥0¥0¥0¥0¥2,001,848¥200,185¥2,202,033令和元年5月23日 平成30年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥1,278¥0¥0¥0¥0¥2,001,278¥200,128¥2,201,406令和元年5月23日 平成30年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥360¥0¥0¥0¥0¥2,000,360¥200,036¥2,200,396令和元年5月23日 平成30年度 平成30年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥360¥0¥0¥0¥0¥2,000,360¥200,036¥2,200,396令和元年5月23日 平成30年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥1,420¥9,000¥0¥0¥0¥2,110,420¥211,042¥2,321,462令和元年5月23日 平成30年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥5,000,000¥0¥219,416¥57,000¥0¥0¥0¥7,276,416¥727,642¥8,004,058令和元年5月23日 平成25年度一般入試センター利用入試¥2,000,000¥0¥100,000¥1,560¥0¥0¥0¥0¥2,101,560¥210,156¥2,311,716令和元年5月23日平成29年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥420¥0¥0¥0¥0¥2,000,420¥200,042平成30年度一般入試¥2,000,000¥5,000,000¥0¥420¥0¥0¥11,610,800¥3,208,080¥21,819,300¥2,181,930 平成25年度一般入試¥2,000,000¥5,000,000¥60,000¥53,640¥26,000¥5,000,000¥0¥0¥12,139,640¥1,213,964¥13,353,604令和2年1月15日 平成26年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥440¥0¥0¥0¥0¥2,060,440¥206,044¥2,266,484令和2年7月21 年1月15日 平成26年度一般入試¥2,000,000¥0¥60,000¥440¥0¥0¥0¥0¥2,060,440¥206,044¥2,266,484令和2年7月21日平成29年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥946¥0¥0¥0¥0¥2,000,946¥200,095平成30年度一般入試¥2,000,000¥0¥0¥946¥0¥0¥0¥0¥2,000,946¥200,095¥152,337,671以上 ¥4,402,081請求総額 ¥4,512,728 ¥26,201,692¥18,117,977 ¥4,622,244 ¥4,842,794 ¥6,712,563 ¥4,577,760 ¥6,806,554 ¥4,533,056 ¥4,620,880 ¥4,534,105 ¥6,827,260弁護士費用相当額原告番号受験年度試験種別損害項目小計訴状送達の日の翌日令和元年5月23日令和2年7月21日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日令和元年5月23日 (別紙)原告らの主張被告の主張原告6平成24年度の一般入試を受験した。 否認する。 原告9平成23年度及び平成24年度の一般入試を受験した。 平成23年度の一般入試を受験した事実は否認する。 原告15平成27年度、平成28年度及び平成29年度の一般入試を受験した。 平成27年度の一般入試を受験した事実は否認する。 原告26平成28年度の一般入試及び 般入試を受験した事実は否認する。 原告15平成27年度、平成28年度及び平成29年度の一般入試を受験した。 平成27年度の一般入試を受験した事実は否認する。 原告26平成28年度の一般入試及びセンター利用入試並びに平成29年度の一般入試を受験した。 平成28年度のセンター利用入試を受験した事実は否認する。 原告34平成25年度の一般入試及びセンター利用入試を受験した。 平成25年度の一般入試を受験した事実は否認する。 本件属性調整は、女子受験生をその性別のみを理由として差別し、不利益に取り扱うものであって、幸福追求権(憲法13条)、法の下の平等(同14条1項)及び教育を受ける権利(同26条1項)を定めた憲法の趣旨に反するとともに、教育基本法4条1項、男女共同参画社会基本法3条及び学校教育法3条等の法令にも反するものであり、公正かつ妥当な方法とはいえない。 被告は、少なくとも平成18年度から平成30年度までの本件大学の医学部医学科の入学試験手続において、本件属性調整を実施することを秘して、あたかも公正かつ妥当な方法により入学試験を実施しているように装って募集手続を行い、原告らに本件大学の医学部医学科の入学試験を受験させた。原告らは、本件属性調整が実施されることを認識していれば本来受験することのなかった本件大学の医学部医学科の入学試験を受験させられたことにより人格権及び平等権を侵害され、受験校選択の機会を喪失させられるとともに、入学試験が公正かつ妥当な方法で実施されるという期待を侵害された(原告22、33、36及び38については、本件大学の医学部医学科に入学し得る地位をも奪われた。)。 受験生が本件大学の医学部医学科の入学試験を受験する動機は様々であり、医学部受験生の受験傾向からしても、原告らが本件属性調整の実施を認識していれば本件大学の 学科に入学し得る地位をも奪われた。)。 受験生が本件大学の医学部医学科の入学試験を受験する動機は様々であり、医学部受験生の受験傾向からしても、原告らが本件属性調整の実施を認識していれば本件大学の医学部医学科の入学試験を受験しなかったとはいえない。また、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験しても、他大学の入学試験を受験することは十分可能であるから、原告らが受験校選択の機会を喪失させられたともいえない。 入学検定料原告らは、本件属性調整が実施されることを認識していれば本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、入学検定料を支払う必要もなかったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同各原告に対応する「損害項目」欄の「入学検定料」欄記載の入学検定料相当額の損害(一般入試につき1回当たり6万円、センター利用入試につき1回当たり4万円)を被った。 入学検定料は、試験の実施と合否判定を受けるために必要な費用であり、本件属性調整により合否に影響を受けなかった原告らには不利益が生じていないから、入学検定料相当額の損害は生じていない。また、本件属性調整により合否に影響を受けた原告らについては、入学検定料と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がない。 交通費・原告ら(原告13を除く)は、本件属性調整が実施されることを認識していれば本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、受験のための交通費を支払う必要もなかったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同各原告に対応する「損害項目」欄の「交通費」欄記載の交通費相当額の損害を被った。 ・原告5、33、38の交通費には受験に付き添った保護者等の交通費が含まれているが、医学部の受験は難易度が高く、受験生のプレッシャーも大きい上、地方在住の受験生にとって 交通費相当額の損害を被った。 ・原告5、33、38の交通費には受験に付き添った保護者等の交通費が含まれているが、医学部の受験は難易度が高く、受験生のプレッシャーも大きい上、地方在住の受験生にとっては長距離移動後の不慣れな場所での受験となり、万全の状態で試験に臨むために保護者等が付き添うことは必要かつ相当であるから、保護者等の交通費についても相当因果関係がある。 ・交通費は、試験の実施と合否判定を受けるために必要な費用であり、本件属性調整により合否に影響を受けなかった原告らには不利益が生じていないから、交通費相当額の損害は生じていない。また、本件属性調整により合否に影響を受けた原告らについては、交通費と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がない。 ・本件大学の医学部医学科の受験において本人以外の来校は必須ではないから、原告5、33及び38の保護者等の交通費については相当因果関係がない。 ・二次試験を受験していない者及び二次試験の受験につき立証がない者について、二次試験に係る交通費相当額の損害は認められない。 ・本件大学の医学部医学科のみならず他大学の入学試験をも受験するために上京した場合の交通費については相当因果関係がない。 主張整理一覧表受験の事実の有無(争点1)被告の不法行為の成否(争点2)被告の不法行為により原告らが被った損害の額(争点3) 宿泊費(原告5、16、20、32、33、38)・原告5、16、20、32、33及び38は、本件属性調整が実施されることを認識していれば、本件大学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、受験のための宿泊費を支払う必要もなかったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同各原告に対応する「損害項目」欄の「宿泊費」欄記載の宿泊費相当 学の医学部医学科の入学試験を受験することはなく、受験のための宿泊費を支払う必要もなかったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同各原告に対応する「損害項目」欄の「宿泊費」欄記載の宿泊費相当額の損害を被った。 ・原告5、33及び38の宿泊費には受験に付き添った保護者等の宿泊費が含まれているが、医学部の受験は難易度が高く、受験生のプレッシャーも大きい上、地方在住の受験生にとっては長距離移動後の不慣れな場所での受験となり、万全の状態で試験に臨むために保護者等が付き添うことは必要かつ相当であるから、保護者等の宿泊費についても相当因果関係がある。 ・原告32について、冬季の天候不良や公共交通機関の遅延等による遅刻を回避するため、本件大学の医学部医学科の近くに宿泊することは必要かつ相当な選択であるから、原告32の宿泊費についても相当因果関係がある。 ・原告らのうち本件属性調整により合否に影響を受けなかった者には不利益が生じていないから、宿泊費相当額の損害は生じていない。また、原告らのうち本件属性調整により合否に影響を受けた者については、宿泊費と不合格慰謝料や納付金差額等の請求は両立せず、相当因果関係がない。 ・本件大学の医学部医学科の受験において本人以外の来校は必須ではないから、原告5、33及び38の保護者等の宿泊費については相当因果関係がない。 ・原告32の自宅から本件大学までの所要時間は1時間程度であり、宿泊の必要性がないから、原告32の宿泊費については相当因果関係がない。 ・宿泊費の支出につき立証がない者について、宿泊費相当額の損害は認められない。 ・本件大学が所在する東京都新宿区には1泊当たり5000円前後の宿泊施設もあり、高額の宿泊費については相当因果関係がない。 ・本件大学の医学部医学科のみならず他大学の入学試験をも受験する れない。 ・本件大学が所在する東京都新宿区には1泊当たり5000円前後の宿泊施設もあり、高額の宿泊費については相当因果関係がない。 ・本件大学の医学部医学科のみならず他大学の入学試験をも受験するために宿泊をした場合の宿泊費については相当因果関係がない。 納付金差額(原告22、38)・原告22は、被告の不法行為により●●大学への進学を余儀なくされ、別紙請求額一覧表中同人に対応する「損害項目」欄の「納付金差額」記載のとおり、●●大学への進学・在籍に要する費用合計3714万0700円と、本件大学の医学部医学科への進学・在籍に要する費用合計2983万3700円との差額に相当する730万7000円の損害を被った。 ・原告38は、被告の不法行為により●●大学への進学を余儀なくされ、別紙請求額一覧表中同人に対応する「損害項目」欄の「納付金差額」記載のとおり、●●大学への進学・在籍に要する費用合計3440万円と、本件大学の医学部医学科への進学・在籍に要する費用合計2940万円との差額に相当する500万円の損害を被った。 ・原告22及び38は、進学した医科大学に支払った学費の対価として、当該医科大学独自の教育を受けており、本件大学の医学部医学科に進学・在籍していたならば要したであろう費用との差額全部が損害となるものではない。 ・平成25年度及び同26年度の本件大学の医学部医学科の入学金、授業料その他の学費は合計2982万3700円である。 逸失利益(原告36)原告36は、本件属性調整が行われていなければ平成30年度の本件大学の医学部医学科の入学試験に合格し、現在より1年早く医学部を卒業して医師として稼働することが可能であったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同人に対応する「損害項目」欄の「逸失利益」欄記載のとおり、1年分の医師収 に合格し、現在より1年早く医学部を卒業して医師として稼働することが可能であったから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同人に対応する「損害項目」欄の「逸失利益」欄記載のとおり、1年分の医師収入に相当する1161万0800円の損害を被った。 医師には定年がなく、医師になるのが1年遅れたとしても確実に1年分の収入を失うわけではなく、医学部に入学した後、6年が経過すれば当然に医師として勤務を開始するとも限らないから、1年分の逸失利益については相当因果関係がない。 予備校費用(原告36)原告36は、本件属性調整が行われたことにより平成30年度入試において不合格とされ、予備校に通うことを余儀なくされ、その費用として320万8080円を支出したから、被告の不法行為により、別紙請求額一覧表中同人に対応する「損害項目」欄の「予備校費用」欄記載のとおり、上記320万8080円に相当する損害を被った。 原告36は、次年度に本件大学の医学部医学科より学費の安い●●大学に進学しており、同大学に進学するために自らの意思で浪人を選択した可能性もあるため、予備校費用は損害に該当しない。また、一般的な予備校の費用は70万円から80万円前後であり、原告36は自ら費用の高額な予備校を選択したのであるから、その全額について相当因果関係があるとはいえない。 受験慰謝料原告らは、被告の不法行為により人格権を侵害され、受験校選択の機会を喪失させられるとともに、入学試験が公正かつ妥当な方法で実施されるという期待を侵害されたことにより極めて大きな精神的苦痛を受けた。原告らの精神的苦痛に対する慰謝料は、各自、1年度の受験当たり200万円を下らない。 原告らのうち本件属性調整により合否に影響を受けなかった者には不利益が生じておらず、本件属性調整により法的保護に値する権利又は利 痛に対する慰謝料は、各自、1年度の受験当たり200万円を下らない。 原告らのうち本件属性調整により合否に影響を受けなかった者には不利益が生じておらず、本件属性調整により法的保護に値する権利又は利益を侵害されたともいえないから、受験慰謝料は発生しない。 不合格慰謝料(原告22、33、36、38)原告22、33、36及び38は、被告の不法行為により本来であれば合格と判定されるべきところを不当に不合格と判断され、本件大学の医学部医学科に入学する権利を侵害されたことにより極めて大きな精神的苦痛を受けた。原告22、33、36及び38の精神的苦痛に対する慰謝料はそれぞれ500万円を下らない。 被告は、本件属性調整により合否に影響を受けた受験生に対しては、追加の合格判定や補償の提案等を行っているため、不合格慰謝料は発生しない。 以上被告の不法行為により原告らが被った損害の額(争点3)

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