- 1 -主文 本件控訴を棄却する 控訴費用は,控訴人の負担とする。 事実 及び理由第1控訴の趣旨 原判決を取り消す。 被控訴人が控訴人に対して平成16年2月2日付けでした,原判決別紙物件目録記載の建物の新増設に係る事業所税についての更正の請求には更正をすべき理由がない旨の通知処分を取り消す。 第2事案の概要 事案の要旨平成15年4月1日前に新築された事業所用家屋に対しては新増設に係る事業所税が課されることとされている(平成15年法律第9号(地方税法等の一部を改正する法律)附則17条2項。 )本件は,原判決別紙物件目録記載の建物(以下「本件建物」という)を新。 ,,,築した控訴人は被控訴人に対し本件建物が新築されたのは同日前ではなく本件建物に対しては新増設に係る事業所税が課されないとして,更正の請求をしたところ,被控訴人が,控訴人に対し,本件建物が新築されたのは同日前で(「」。)あるとして更正をすべき理由がない旨の通知処分以下本件処分というをしたことから,控訴人が,被控訴人に対し,本件処分の取消しを求めた事案である。 原審は,控訴人の請求を棄却したところ,控訴人が,請求の認容を求めて控訴をした。 当事者の主張等関係法令等の定め,前提事実,争点及びこれに関する当事者の主張は,原判決の「事実及び理由」中「第2事案の概要」の1ないし4に記載のとおり,- 2 -であるから,これを引用する。 第3当裁判所の判断当裁判所も,控訴人の請求は理由がないものと判断する。 その理由は,次の1のとおり原判決を補正し,2のとおり控訴理由に対する判断を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第3当裁判所の判,断」1及び2に記載の説示と同一であるから,これを引用する。 原判決の補正 おり原判決を補正し,2のとおり控訴理由に対する判断を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」中「第3当裁判所の判,断」1及び2に記載の説示と同一であるから,これを引用する。 原判決の補正24頁18行目の「702条32」を「701条の32」に改める。 控訴理由に対する判断( )控訴人は,建物が「新築」されたかどうかを「将来行政需要の原因とな ることが高度の蓋然性をもって見込まれる状態」になったかどうかという不明確な基準で判断することは不当であると主張する。 しかしながら,前記引用部分(前記引用に係る原判決の説示をいう。以下。),,同じにおいて説示するように事業所用家屋の新増設に係る事業所税は事業所用家屋の新築又は増築によって将来もたらされることが見込まれる都市の行財政需要の拡大に対処するための事業に要する費用に充てるために課する目的税であることに照らすと,将来行財政需要の原因となることが高度の蓋然性をもって見込まれる状態になったときに事業所用家屋の「新築」があったものというべきであり,事業所用家屋は,現実の使用が開始されていなくても,当該家屋が事業所用家屋として使用することができる状態になれば,将来行財政需要の原因となることが高度の蓋然性をもって見込まれる状態になるから,結局,事業所用家屋の「新築」とは,当該家屋が事業所用家屋として使用することができる状態になったことをいうものと解するのが相当である。そして,具体的には,事業所用家屋は,建築基準法上の検査済証を受けたときに事業所用家屋として使用することができる状態になるから,検査済証の交付がされたときに事業所用家屋の「新築」があったものと解す- 3 -べきである。 以上の判断において,地方税法の解釈として不明確又は不当なところはないから,控訴人の上記主張は, から,検査済証の交付がされたときに事業所用家屋の「新築」があったものと解す- 3 -べきである。 以上の判断において,地方税法の解釈として不明確又は不当なところはないから,控訴人の上記主張は,採用することはできない。 ( )控訴人は「新築」の判断に当たっては,当該事業所用家屋の使用目的 ,を考慮すべきであると主張し,その理由として,事業所税について,当該事業所用家屋の用途による非課税の措置及び用途による課税標準の特例に関する規定が設けられていることをあげる。 しかしながら,この点に関する当裁判所の判断は,前記引用部分において説示するとおり(26頁14行目から27頁10行目まで)であり,控訴人が主張する非課税の措置及び課税標準の特例については,新築についての判断とは別に,これらの非課税措置等の関係規定との関係に照らして当該事業用家屋の用途を判断すべきものであって,用途による非課税措置等の定めがあることから,事業用家屋の新築の判断に当たって,当該事業所用家屋の使用目的を考慮しなければならないとの結論を導くことはできない。したがって,控訴人の上記主張は,採用することができない。 ( )以上のほか,控訴人は,本件建物が新築されたのは,平成15年4月1 日以降であるとして,種々の主張を提出するが,前記引用部分の説示に照らし,採用することができない。 第4 結論 以上によれば,控訴人の請求は理由がなく,これを棄却した原判決は相当であって,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとする。 東京高等裁判所第12民事部裁判長裁判官柳田幸三- 4 -裁判官田中治裁判官白石史子 裁判官田中治 裁判官白石史子
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