昭和27(あ)642 恐喝

裁判年月日・裁判所
昭和28年6月23日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人鍛治利一の上告趣意(後記)第一点について。  憲法三七条二項は、裁判所に喚問した証人につき反対尋問の機会を充分に与

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判決文本文1,436 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人鍛治利一の上告趣意(後記)第一点について。 憲法三七条二項は、裁判所に喚問した証人につき反対尋問の機会を充分に与えなければならないことを規定した趣旨であり、被告人に反対尋問の機会を与えない証人その他の者の供述を録取した書類を絶対に証拠とすることを許さない意味をふくむものではなく、従つて法律においてこれらの書類はその供述者を公判期日において尋問する機会を被告人に与えればこれを証拠とすることができる旨規定しても憲法三七条二項に反するものでないことは、当裁判所大法廷判決(昭和二三年(れ)八三三号昭和二四年五月一八日言渡判決)の示すところである。されば、刑訴三二一条二号後段の規定が違憲でないことは右大法廷判決の趣旨に徴し明らかである。 本件において第一審裁判所は証人Aを公判廷において証人として尋問し被告人及び弁護人に反対尋問の機会を与えた上その証言と共に検察官作成のAの供述調書(右供述調書が本人の自由な意思に基いて真正に成立したものであり、その供述を信用すべき特別の情況の存することは原判決の認めたところである)をも前記刑訴法の規定により証拠に採用したのであるから、これを是認した原判決には所論のような違法はない。なお、第一審判決挙示の証拠によれば判示事実を認定し得られること原判決の説示するとおりである。 同第二点について。 論旨は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。のみならず、所論検察官の面前における供述を録取した書面を証拠とする場合、該書面が公判期日における供述より信用すべき特別の情況が存するか否かは、結局事実審裁判所の裁量にまかされていること、当裁判所がすでに判示(昭和二六年(あ)一一一一号同年一一月一五日第- 1 -一小法廷判決)するとおりであるから、 信用すべき特別の情況が存するか否かは、結局事実審裁判所の裁量にまかされていること、当裁判所がすでに判示(昭和二六年(あ)一一一一号同年一一月一五日第- 1 -一小法廷判決)するとおりであるから、所論は理由がない。 弁護人工藤精二の上告趣意(後記)第一点について。 論旨は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。控訴を棄却すべきことを規定した刑訴三九六条は、刑訴四〇四条の「特別の定」であること多言を要しない、従つて所論刑訴三三五条は控訴裁判所が第一審判決を破棄しないで控訴を棄却する場合に準用される規定ではないこと明白である。 同第二点について。 論旨の理由ないことは、弁護人鍛治利一の上告趣意に対し説明したとおりである。 論旨二には憲法三七条を引用しているけれども、帰するところは検察官に対するAの供述調書を証拠に採用したことをもつて「採証方法の濫用」であると主張するに外ならないのであるが、この点につき採証法則の違背は認められない。 同第三点について。 論旨中には憲法三六条を引用しているが、その実質は原審が是認した第一審裁判所の量刑を非難する主張に帰し、適法の上告理由に当らない。なお、本件には刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。 よつて、本件上告を理由ないものと認め、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決する。 昭和二八年六月二三日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官小林俊三裁判官本村善太郎- 2 - 裁判官 河村又介 裁判官 小林俊三 裁判官 本村善太郎

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