【DRY-RUN】主 文 原判決を破棄する。 本件を広島高等裁判所に差戻す。 理 由 弁護人中川兼雄上告趣意について。 犯行当時被告人が心神耗弱及至心神喪失の状態に
主文原判決を破棄する。 本件を広島高等裁判所に差戻す。 理由弁護人中川兼雄上告趣意について。 犯行当時被告人が心神耗弱及至心神喪失の状態にあつたことは、法律上刑の減免の原由たる事実であるから、被告人又は弁護人からこの精神状態の存在を主張する限り原審は必ずこれに対する判断を判決に示すの要あることはいうまでもない。一件記録によれば被告人及び弁護人が原審公廷において被告人の犯行当時の精神状態が果して正常であつたかどうかについて精神鑑定を申請していることは所論のとおりであり、なほ、弁護人が弁論として「被告人は当時精神に正常を欠き居たものと認め得らるべく云々」と陳述していることも明白なところであるから、以上を綜合して本件においては被告人及び弁論人は夫々被告人が犯行当時心神耗弱及至心神喪失の状態にあつたと主張したものと解するのが相当である。しかるに原判決にはこれに対する判断が説示されているとは解し得られないから原判決には所論のように判決に示すべき判断を遺脱した違法があると断じなくてはならぬ。されば論旨は理由があつて原判決は破棄を免れない。 よつて被告人の上告趣意については説明を省略し旧刑訴第四四七条及び第四四八条の二第一項により主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員の一致した意見である。 検察官橋本乾三関与昭和二四年一月二〇日最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官沢田竹治郎- 1 -裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 - 毅裁判官斎藤悠輔裁判官岩松三郎- 2 -
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