【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人大山菊治の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する当裁判 所の判断は次ぎの如くである。 論旨第一点につ
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人大山菊治の上告趣意は末尾添附別紙記載の通りでありこれに対する当裁判所の判断は次ぎの如くである。 論旨第一点について、記録を調べると原審における昭和二三年三月三〇日の第二回公判調書(判決言渡調書)に前野重成が公判に立会つた旨の記載はあるが「検事」との記載がないことは所論の通りである、しかし記録第五三丁の訴訟記録送付書には札幌高等検察庁検事前野重成との署名がありこれによつても右前野重成が右検察庁の検事であることがわかる、のみならず同人が右検事であることは原審(札幌高等裁判所)には固より顕著な事実であるから同裁判所の公判調書に前野重成が立会つた旨の記載があれば、それで公判調書に検事が立会つたことを記載したものといえる、只同調書に「検事」の二字が脱落して居る欠陥があることは確だが刑事訴訟法第六〇条が公判調書に検事の官氏名を記載することを要求して居るのは結局検事列席の上公判裁判所が適法に成立したことを調書によつて明瞭ならしめんとする趣旨以外のものではないから、前記の如く記録により判決言渡調書に検事が立会つた事実記載のあることがわかる以上該調書に「検事」の二字が記載してないからといつてその為判決言渡其のものが無かつたものだとか或は違法無効のものだとかいうべきものでもない、判決の破毀の理由ともならない。 論旨第二点について、原審は所論自白の外に該自白の補強証拠たるに充分である被害者提出の盗難始末書の記載を採りこれ等を綜合して判示事実を認定したのであるから所論の様な違法はない、判示事実の一部に付き自白以外の証拠がなくても違法ではないことは既に- 1 -当裁判所の判例とする処で今尚変更の要を見ない。 以上の理由により上告を理由なしとし刑事訴訟法第四四六条に従 法はない、判示事実の一部に付き自白以外の証拠がなくても違法ではないことは既に- 1 -当裁判所の判例とする処で今尚変更の要を見ない。 以上の理由により上告を理由なしとし刑事訴訟法第四四六条に従い主文の如く判決する。 以上は当小法廷裁判官全員一致の意見である。 検察官小幡勇三郎関与昭和二三年一二月二一日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介- 2 -
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