昭和43(行ツ)99

裁判年月日・裁判所
昭和45年10月30日 最高裁判所第二小法廷
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判決文本文1,611 文字)

- 1 -主文本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人戸田善一郎の上告理由について。論旨は、上告人は旧実用新案法(大正一〇年法律九七号)二六条により準用される旧特許法(同年法律九六号)六条(以下たんに法六条という)の所定期間内に実用新案登録の出願をした者で、その際、同法施行規則(同年農商務省令三三号)四一条(以下たんに規則四一条という)所定の手続は怠つたが、法六条一項の要件を充足していることが別に証明されるかぎり、規則上の手続履践の懈怠は出願の効力に影響しないものと解すべきであるにもかかわらず、原判決が上告人の右手続懈怠を理由として上告人は法六条の規定による利益を受けることができなくなつたものとしたのは、同条にその出願手続を省令に委任する旨の定めがなく、また、省令で法律の内容を変更しえないことを看過し、右関係法条の解釈適用を誤つたものである、と主張する。法六条一項によれば、特許出願前すでに公知となつた発明であつても、よつて按ずるに、その公知となつた原因が同項所定の博覧会に出品されたことにある場合には、その開会の日より六月以内に出願したときにかぎり、当該発明の新規性を失わないものとされるのであつて、これによると、法定の博覧会が開設されてこれに発明が出品されたこと、法定の期間内に出願されたこと、右の出品された発明と出願された発明とが同一であることが、当然に要求されるのである。そして、以上の諸点を審査するためには、個々の出願ごとに当事者の任意の立証にまつことなく、一般的・画一的な基準を設けて、法定の博覧会の開設、時期、出品の事実、内容等を明確にすることが望ましいのであつて、さらに、博覧会の出品に関する出願の大量処理の必要を考えると、そのための手続的規定を設けることは不可欠の要請であるともいうことができ、 時期、出品の事実、内容等を明確にすることが望ましいのであつて、さらに、博覧会の出品に関する出願の大量処理の必要を考えると、そのための手続的規定を設けることは不可欠の要請であるともいうことができ、かかる趣旨の手続的規定の整備は、法の趣旨に適うものでこそあれ、これにもとるものではありえない。 関する出願の大量処理の必要を考えると、そのための手続的規定を設けることは不可欠の要請であるともいうことができ、 時期、出品の事実、内容等を明確にすることが望ましいのであつて、さらに、博覧会の出品に関する出願の大量処理の必要を考えると、そのための手続的規定を設けることは不可欠の要請であるともいうことができ、かかる趣旨の手続的規定の整備は、法の趣旨に適うものでこそあれ、これにもとるものではありえない。所論規則四一条は、法六条一項の規定を承けて、同項の「規定ノ適用ヲ受ケムトスル者ハ願書ニ博覧会開会ノ年月日及出品ノ年月日ヲ証スル書面竝其ノ出品シタル発明ニ関スル説明書及必要ナル図面ヲ添付スヘシ」と規定し、法定の博覧会の開設、時期、出品の事実、内容を明らかにしようとしたもので、もとより、法六条の趣旨に適うものというべきである。ただ、規則四一条が必要書類を願書に添付すべきものとする点については、出願自体が博覧会開会の日より六月以内は許されるのであるから、かりに出願時に必要書類の添付がないとしても、右開会の日より六月以内にあつてはその追完を許すものと解すべく、したがつて、法六条の所定要件を充足することの証明をなすべき期間を法定の期間以下に制限したものとはいえないから、規則四一条の規定が法六条の趣旨に反し、またはその内容を変更したものということはできない。論旨は採用できない。よつて、行政事件訴訟法七条、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官草鹿浅之介裁判官城戸芳彦- 2 -裁判官色川幸太郎裁判官村上朝一

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