令和5(ワ)2681 損害賠償請求本訴事件、損害賠償請求反訴事件

裁判年月日・裁判所
令和6年10月31日 大阪地方裁判所
ファイル
hanrei-pdf-93552.txt

キーワード

判決文本文17,691 文字)

令和6年10月31日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和5年(ワ)第2681号損害賠償請求本訴事件令和6年(ワ)第585号損害賠償請求反訴事件口頭弁論終結日令和6年8月23日判決 本訴原告・反訴被告昌騰有限会社(以下「原告」という。)同代表者取締役同訴訟代理人弁護士苗村博子同訴訟復代理人弁護士浅井佑太同訴訟代理人弁護士倉本武任 本訴被告・反訴原告株式会社リミットテック(以下「被告会社」という。)同代表者代表取締役P1 本訴被告P1(以下「被告P1」という。)本訴被告P2(以下「被告P2」という。)上記3名訴訟代理人弁護士柳勝久同松浦奨 主文 1 原告の本訴請求をいずれも棄却する。 2 被告会社の反訴請求を棄却する。 3 訴訟費用は、本訴・反訴を通じ、被告P1及び被告P2に生じた費用を原告の負担とし、原告に生じた費用と、被告会社に生じた費用は、いずれも各自の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 本訴被告らは、原告に対し、連帯して、1億7581万4168円及びこれに対する令和5年4月22日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 2 反訴原告は、被告会社に対し、1661万3256円及びこれに対する令和4年12月27日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本判決における略称 ・本件雇用契約 :原告と被告P2との間の 及びこれに対する令和4年12月27日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本判決における略称 ・本件雇用契約 :原告と被告P2との間の雇用契約・本件雇用契約書 :本件雇用契約に係る契約書(甲3)・本件入社誓約書 :甲50の入社誓約書・本件競業避止条項 :本件入社誓約書8項・本件秘密保持誓約書:甲51の秘密保持誓約書 ・本件就業規則 :原告の社員就業規則(甲52)・本件各ECサイト :楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング・本件仮差押決定 :令和4年12月15日付け仮差押決定(大阪地裁令和4年(ヨ)第838号仮差押命令申立事件)(甲45)・本件仮差押命令申立て:本件仮差押決定に係る原告の仮差押命令申立て ・本件各取引停止処分:楽天市場及びYahoo!ショッピングの各運営者に よる被告会社に対する各取引停止処分の総称・本件PC :被告P2の使用していた原告所有のPC・本件複製情報 :被告P2が本件PCからUSBメモリーに複製保存した情報・本件資料データ :ECサイトの運営者から原告に提供され、被告P2が ダウンロードした資料データ(甲10)・本件アプリ :メッセージアプリケーション「Wechat」・本件懲戒解雇処分通知書:乙1の懲戒解雇処分通知書・不正競争防止法 :不競法 2 訴訟物 (1) 本訴(なお、①と②は選択的請求)① 被告P2による原告の秘密情報の不正取得や競業行為などが被告らの共同不法行為に当たることを前提とする、原告の被告らに対する共同不法行為(民法719条)に基づく損害賠償請求権② 被 求)① 被告P2による原告の秘密情報の不正取得や競業行為などが被告らの共同不法行為に当たることを前提とする、原告の被告らに対する共同不法行為(民法719条)に基づく損害賠償請求権② 被告P2の上記①の行為が本件雇用契約上の債務不履行(労務提供義務・ 職務専念義務・秘密保持義務・競業避止義務の各違反)に当たり、被告会社及び被告P1が共謀して原告の被告P2に対する上記各債権を侵害したことが共同不法行為に当たることを前提とする、原告の被告P2に対する債務不履行に基づく請求権並びに被告会社及び被告P1に対する共同不法行為(民法719条)に基づく損害賠償請求権 ③ 原告の被告らに対する訴状送達の日の翌日(令和5年4月22日)から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金(附帯請求)(2) 反訴① 原告の本件仮差押命令申立てが不法行為であることを前提とする、被告会社の原告に対する、民法709条に基づく損害賠償請求権 ② 上記①の不法行為後の日である令和4年12月27日から支払済みまで 民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金(附帯請求) 3 前提事実(争いのない事実及び証拠により容易に認定できる事実)(1) 当事者等ア原告原告は、自動車部品、二輪自動車部品、原付自転車、原付自転車部品の卸・ 小売販売及び輸出入等を目的とする有限会社である。原告は、令和4年8月23日、事業目的にアウトドア用品の販売及び輸出入を加えた。(甲1)原告は、自社サイトにおいて自動車の車載関連用品を販売し、原告の完全子会社を通じて、本件各ECサイトにおいて、車載関連用品やアウトドア用品などを販売している。(乙7) イ被告ら(甲6)(ア) 被告会社は、令和2年 連用品を販売し、原告の完全子会社を通じて、本件各ECサイトにおいて、車載関連用品やアウトドア用品などを販売している。(乙7) イ被告ら(甲6)(ア) 被告会社は、令和2年3月4日に設立された、車、バイクの関連部品の企画、製造、輸出入及び卸売、販売等を目的とする株式会社である。 被告会社は、本件各ECサイトにおいて、自動車の車載関連用品やアウトドア用品などを販売していた(なお、後述のとおり、現在は、楽天市場 及びYahoo!ショッピングでは商品を販売していない。)。 (イ) 被告P1は、被告会社の代表取締役であり、被告P2の妻である。 (ウ) 被告P2は、平成28年9月26日から令和4年6月までの間、原告の従業員の地位にあり、同年7月1日、被告会社の取締役となった。 (2) 本件雇用契約の締結及び終了 ア原告と被告P2は、平成28年9月26日、主たる業務内容を「商品仕入れならびにそれに付随する業務」、「運営・販売に関わる業務」、「事業主に指定した業務」とする、期間の定めのない雇用契約(本件雇用契約)を締結した。被告P2は、同日付けの本件入社誓約書及び本件秘密保持誓約書に署名押印した。なお、雇用契約書の作成日付は平成29年11月7日付けで ある。(甲3、50、51) イ被告P2は、令和4年6月初旬ころ、原告に退職の意向を示した。 ウ原告は、被告P2が原告の営業上の情報を被告会社に漏洩させて使用した行為が本件就業規則の懲戒解雇事由に該当することを理由に、同月13日付けで被告P2を懲戒解雇した。同月17日付け懲戒処分通知書は、同月19日に被告P2に到達した。被告P2は、原告から退職時の秘密保持誓約書へ の署名押印を求められたが拒否した。(乙1、5。 3日付けで被告P2を懲戒解雇した。同月17日付け懲戒処分通知書は、同月19日に被告P2に到達した。被告P2は、原告から退職時の秘密保持誓約書へ の署名押印を求められたが拒否した。(乙1、5。なお、懲戒解雇事由の有無につき、当事者間に争いがある。)(3) 本件就業規則等の内容ア本件就業規則の内容(甲52)別紙「本件就業規則(抜粋)」のとおり。 イ本件入社誓約書の内容(甲50)別紙「本件入社誓約書(抜粋)」のとおり。 ウ本件秘密保持誓約書の内容(甲51)別紙「本件秘密保持誓約書(抜粋)」のとおり。 (4) 本件仮差押命令申立て等 ア原告は、債務者を被告会社とし、被保全権利を本件本訴請求権の一部とし、仮差押債権を被告会社の本件各ECサイトの各運営会社に対する各立替金請求権(合計1000万円)とする、仮差押命令申立て(本件仮差押命令申立て)をした。当庁は、令和4年12月15日、同申立てを認める仮差押決定(本件仮差押決定)をした。(甲45) 原告は、令和5年、債務者を被告P2とし、被保全債権を本件本訴請求権の一部とし、仮差押対象物件を被告P2所有の不動産とする、仮差押命令申立て(当庁同年(ヨ)第71号)をした。当庁は、同年2月9日、同申立てを認める仮差押決定をした。(甲46)イ被告会社は、本件仮差押決定を理由に、本件各ECサイトのうちのYah oo!ショッピング及び楽天市場の各運営会社から取引停止処分(本件各 取引停止処分)を受けたため、前者では令和4年12月22日以降、後者では同月27日以降、商品の販売をしていない。 4 争点(1) 本訴ア被告P2に債務不履行があったか(争点1・請求原因〔訴訟 引停止処分)を受けたため、前者では令和4年12月22日以降、後者では同月27日以降、商品の販売をしていない。 4 争点(1) 本訴ア被告P2に債務不履行があったか(争点1・請求原因〔訴訟物②〕) 具体的には、被告P2に、労務提供義務・職務専念義務・秘密保持義務・競業避止義務の各義務に反する債務不履行があったか。 イ被告会社及び被告P1について、債権侵害の共同不法行為が成立するか(争点2・請求原因〔訴訟物②〕)ウ被告らの共同不法行為が成立するか(争点3・請求原因〔訴訟物①〕) エ原告の被った損害額(争点4・請求原因)(2) 反訴ア本件仮差押命令申立てが違法な行為であり、原告に過失があるか(争点5・請求原因)イ被告会社の被った損害額(争点6・請求原因) 第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(被告P2の債務不履行があったか)について【原告の主張】(1) 被告P2の在職中の行為被告P2は、次のアないしウの各就業期間中の行為のほか、遅くとも令和2 年7月ころから原告に解雇された令和4年6月13日までの間、継続的にこれらの行為に類似する不正な行為をした。 ア原告の営業に関する情報の不正取得被告P2は、本件PC内に保存されていた原告の営業に関する複数の有用な秘密情報(本件複製情報)のデータを複製して自己のUSBメモリーに保 存し(同月3日)、原告の運営情報管理システム内のチャットで一部の従業 員に共有されていた、ECサイト運営会社から提供を受けた商品売れ筋に関わる資料データ(本件資料データ)をダウンロードし、本件アプリを利用して被告P1に送った(令和4年6月9日)。 イ被告会社の営業を目的とする不正行為被告P2は、当時の原告の取 商品売れ筋に関わる資料データ(本件資料データ)をダウンロードし、本件アプリを利用して被告P1に送った(令和4年6月9日)。 イ被告会社の営業を目的とする不正行為被告P2は、当時の原告の取扱商品ではなく、後に被告会社が販売した商 品について、リサーチや仕入れ価格の見積もりを依頼し、被告会社の仕入れ業務を行い(同月3日及び7日)、原告の販売管理システムなどにアクセスし、原告の商品仕入れ先や発注時価格を確認し、被告P1に対し、被告会社の取扱商品の仕入れや販売価格の変更を指示し(同月3日)、本件アプリを利用して、被告P1や被告会社従業員との間で、同社の商品データの受領や、 商品価格や在庫数の変更指示、同社の業務相談の対応などをした(同月3日、6日及び7日)。 ウ原告の営業の妨害行為被告P2は、原告の仕入れ先に対し、原告が確実に購入するので販売価格を下げる必要がない旨を伝え、原告の仕入価格交渉の機会を奪い、原告の営 業を妨害した(同月9日)。 (2) 雇用契約終了後の行為被告P2は、本件雇用契約が終了した後も、不正に取得した原告の内部情報を使用し、被告会社で原告の取扱商品と同一又は類似する商品を販売した。 (3) 被告P2の雇用契約上の義務 ア労務提供義務被告P2は、本件就業規則(23条①⑧)により労務提供義務を負い、会社に不利益を与えるような言動及び行為は禁止されていた。また、被告P2は、原告との間で、会社の資産や商品を無断使用しないこと等を合意しており(本件入社誓約書4項)、当該合意に基づく義務を負う。 イ秘密保持義務 被告P2は、本件就業規則(3条、23条⑦)により秘密保持義務を負う。 また、被告P2は、原告との間において、業務上の機密等の 意に基づく義務を負う。 イ秘密保持義務 被告P2は、本件就業規則(3条、23条⑦)により秘密保持義務を負う。 また、被告P2は、原告との間において、業務上の機密等の在職中及び退職後の漏洩禁止(本件入社誓約書7項)、所定の秘密情報の範囲の使用、開示及び漏洩の禁止(本件秘密保持誓約書)を合意しており、当該合意に基づく秘密保持義務を負う。 ウ競業避止義務被告P2は、本件就業規則(23条⑪)により在職中の競業避止義務を負い、本件競業避止条項により、退職後5年間の競業避止義務を負う。 エ職務専念義務被告P2は、本件就業規則(23条⑩⑭)により職務専念義務を負う。 (4) (1)(2)が(3)の各義務に違反するものであること被告P2が複製した本件複製情報(甲9)は、いずれも本件秘密保持誓約書所定の「秘密情報」に該当する。また、被告P2は、被告会社の設立前から別人名義の個人アカウントを使用して原告と競合する事業を行い、被告会社設立後は同社の実質的な経営者として、同社において原告と競合する商品を販売し ていた。 これらの事情を踏まえると、被告P2の上記(1)の行為のうち、アは秘密保持義務及び競業避止義務に反する行為であり、イは労務提供義務、競業避止義務及び職務専念義務に反する行為であり、ウは職務専念義務に反する行為であり、これらの行為に類似する行為もまた同様に各義務に反する行為である。 よって、被告P2には、上記各義務に違反する債務不履行があった。 (5) 本件就業規則が被告P2に適用されること原告は、従業員に対して入社時に本件就業規則を交付して周知していること、労働基準職への届出はしていないが、常時10人以上の従業員を使用しない原告に届出義務はな 規則が被告P2に適用されること原告は、従業員に対して入社時に本件就業規則を交付して周知していること、労働基準職への届出はしていないが、常時10人以上の従業員を使用しない原告に届出義務はないことから、本件就業規則は被告P2に適用される。 【被告P2の主張】 前提として、本件就業規則は、労働基準監督署への届出がされていない上、従業員に周知されていなかったから、被告P2に適用されない。加えて、次のとおり、被告P2には、原告主張の債務不履行はない。 (1) 労務提供義務違反及び職務専念義務違反がないこと被告P2は、雇用契約上の一般的な義務として労務提供義務及び職務専念義 務を負っていたが、原告在職中、原告の職務に専念して労務の提供をしていたから、各義務違反はない。被告P2は、原告の就業時間中に被告P1と連絡を取り合うことはあったが、雑談レベルのものであり、原告の業務に支障が生じるほど長時間行ったことはない。 (2) 秘密保持義務違反がないこと 秘密保持特約が有効であるためには、保護に値する営業秘密等が存在しなければならないが、本件複製情報には少なくとも秘密管理性及び有用性がなく、本件資料データは秘匿性の高いものではないから、いずれも保護すべき営業秘密等に当たらない。また、被告P2は、本件入社誓約書及び本件秘密保持誓約書に署名押印しているが、その具体的な内容を原告から説明されたことはなく、 これらを根拠として不必要かつ過度な秘密保持義務を負わされるべきではない。よって、本件複製情報の取得や本件資料データの提供につき、被告P2に秘密保持義務違反はない。 (3) 競業避止義務違反がないことア原告在職中 上記(1)のとおり、被告P2は、就業時 報の取得や本件資料データの提供につき、被告P2に秘密保持義務違反はない。 (3) 競業避止義務違反がないことア原告在職中 上記(1)のとおり、被告P2は、就業時間中、被告会社の業務に関して被告P1らとやりとりをしたが、雑談レベルもので長時間に及ぶものではなかった。また、原告と被告会社の取扱商品は競合していない上、被告P2は被告会社の実質的経営者でもなかった。 イ原告退職後 被告P2は、原告退職後に、本件複製情報を使用したことはない。 また、本件競業避止条項は、退職後5年間の競業避止義務を定めているが、被告P2が原告における仕入れ担当の一従業員に過ぎなかったこと、制限される競業行為の地域的限定がないこと、競業避止義務の存続期間が5年と長期間であること、禁止される競業行為の範囲が広範であること、退職後の競業行為の禁止に対する代替措置がないことなどを考慮すると、本件競業避止 条項に係る合意は、公序良俗に反し、無効である。 ウよって、被告P2に、原告在職中及び退職後の競業避止義務違反行為はない。 2 争点2(被告会社及び被告P1について、債権侵害の共同不法行為が成立するか)について 【原告の主張】被告P2と被告P1は、共謀して、被告P2の原告の従業員としての地位や原告の得た情報を使用して、原告と同じ事業を営む会社を通じて利益を得る目的で被告会社を設立し、被告P1が代表取締役として、被告P2が取締役として、被告会社を経営した。そうすると、被告会社及び被告P1は、原告の被告P2に対 する雇用契約上の債権を侵害したといえ、共同不法行為が成立する。 【被告会社及び被告P1の主張】否認し争う。 3 争点3(被告らの共同不法行為が成立するか は、原告の被告P2に対 する雇用契約上の債権を侵害したといえ、共同不法行為が成立する。 【被告会社及び被告P1の主張】否認し争う。 3 争点3(被告らの共同不法行為が成立するか)について【原告の主張】 被告P2による上記1【原告の主張】記載の各行為は、いずれも原告の財産権を侵害する行為である。そして、上記2【原告の主張】のとおりの被告会社の設立経緯等に照らせば、被告らが、共謀して被告P2の上記各行為を行ったといえるから、被告P2の上記各行為につき、被告らの共同不法行為が成立する。 【被告P2の主張】 否認し争う。 営業秘密は、個別法である不競法において、秘密管理性、有用性、非公知性を満たす情報として定められ、その保護範囲が明確にされているから、不競法上の「営業秘密」に該当しないような要保護性の低い情報を外部に持ち出す行為には、自由競争の範囲を著しく逸脱し反社会性が強いといった特段の事情のない限り違法性がないところ、上記1【被告P2の主張】のとおり、本件複製情報及び本 件資料データはいずれも不競法上の「営業秘密」に該当せず、上記特段の事情もないから、被告P2による本件複製情報の複製や本件資料データの提供について不法行為は成立せず、その余の被告P2の行為についても、不法行為は成立しない。 4 争点4(原告の被った損害額)について 【原告の主張】(1) 逸失利益 1億5983万1062円被告会社は、被告P2の上記1【原告の主張】欄記載の各行為により取得した原告の情報を利用するなどして、少なくとも令和2年7月ころから令和4年12月までの間、本件各ECサイトにおいて、原告の取扱商品と同一又は類似 する商品及び被告P2が原告在職中にリ より取得した原告の情報を利用するなどして、少なくとも令和2年7月ころから令和4年12月までの間、本件各ECサイトにおいて、原告の取扱商品と同一又は類似 する商品及び被告P2が原告在職中にリサーチした商品を販売し、利益を得た。 次の計算式により算出される掲記の金額は、原告の逸失利益である。 (計算式)「上記期間の被告会社の本件各ECサイトの売上額」×「粗利益率」=(月平均1158万1961円×30か月)×46パーセント(2) 弁護士費用 1598万3106円 上記(1)の10%に相当する額(3) なお、上記(1)の立証が困難であると認められる場合には、民事訴訟法248条により裁判所の裁量による損害算定を求める。 【被告らの主張】否認し争う。 5 争点5(本件仮差押命令申立てが違法な行為であり、原告に過失があるか)に ついて【被告会社の主張】仮差押命令発令後、本案訴訟において原告敗訴の判決が言い渡され、その判決が確定した場合には、他に特段の事情がない限り、仮差押命令申立ての申立人に、当該申立てについて過失があったものと推定される。 本件仮差押命令申立ての被保全権利は本件本訴請求権の一部であるが、本件本訴請求権は存在しない。原告は、本件仮差押命令申立てにおいて、明らかに虚偽の事実を主張し、資料等の一部を切り取って事実を歪曲させるなどしていたことも踏まえると、原告には、本件仮差押命令申立てについて過失がある。 【原告の主張】 否認し争う。 6 争点6(被告会社の被った損害額)について【被告会社の主張】(1) 逸失利益合計1510万2960円被告会社は、本件仮差押命令決定を理由とする本件各取引停止処分によ う。 6 争点6(被告会社の被った損害額)について【被告会社の主張】(1) 逸失利益合計1510万2960円被告会社は、本件仮差押命令決定を理由とする本件各取引停止処分によって 収入の大部分を失い、代表者取締役の被告P1に対する役員報酬額を大幅に減額せざるを得なくなった。被告会社は、本件仮差押命令申立てにより、これがなければ本件各取引停止処分後1年間(令和5年1月1日から同年12月31日まで)に得られたであろう①純利益相当額及び②被告P1へ本来支払うことができた役員報酬額と実支給額との差額相当額の損害を被った。 ① 純利益相当額 1097万4960円上記1年間の純利益は赤字であるから、この間に得られたであろう純利益相当額は令和4年の純利益相当額1097万4960円を下らない。 ② 役員報酬額と実支給額との差額被告会社の被告P1に対する役員報酬支給額は、本件各取引停止処分前は 月額54万4000円であったが、本件各取引停止処分後は20万円に減額 されたので、上記1年間の役員報酬差額は412万8000円(=34万4000円×12か月)を下らない。 (2) 弁護士費用 151万0296円上記(1)の10パーセントに相当する額【原告の主張】 否認し争う。 第4 判断 1 認定事実証拠(各枝番を含む。)及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる。 (1) 原告と被告会社の商品販売状況 原告と被告会社は、本件各ECサイトにおいて、車載関連用品(ドライブレコーダーや保護フィルム、サンシェード、車載充電器など)を販売していたところ、同じ品目の商品を扱うことがあった。これらの同じ品目について、原告の 、本件各ECサイトにおいて、車載関連用品(ドライブレコーダーや保護フィルム、サンシェード、車載充電器など)を販売していたところ、同じ品目の商品を扱うことがあった。これらの同じ品目について、原告の販売時期が被告会社より先である場合もあったが、被告会社の販売時期が原告より先である場合もあった。(甲29ないし32、62、乙8、9) (2) 原告在職中の被告P2の業務及び原告の情報管理体制被告P2は、原告において商品の仕入れ業務を担当し、日常的に、我が国のECサイトの売れ筋の確認、中国のECサイトでの類似商品のリサーチ、売上げを見込める商品に関する中国の物品販売業者との間の見積もり取得等を行っていた。被告P2は、上記仕入れ業務にあたり、原告の販売管理システムや 情報管理システムにログインし、原告の仕入先や価格等の情報にアクセスしていた。 少なくとも令和4年6月当時、同システム内のファイル情報にはパスワード等のアクセス制限措置は講じられておらず、秘密情報であるとの明示もされていなかった上、原告の従業員は、上記各システムのID及びパスワードを入力 すれば、外部端末からも同システムにログインすることができた。 (3) 被告P2による情報の取得、提供等ア被告P2は、原告の情報管理システム内に保存されていた情報を本件PCのデスクトップ上に複製して保存し、同月3日、上記保存データを自身のUSBメモリーに複製して保存した。被告P2の複製した本件複製情報には、検品資料、製品本体シール、製品販売写真、ソフトウェアUI画面、製品パ ッケージデザイン、取扱説明書、構成Htmlプログラム、製品車両適合表、受注担当業務マニュアル関係などに関するデータが含まれていた。(甲9、72ないし92)イ被告P2は、令和 面、製品パ ッケージデザイン、取扱説明書、構成Htmlプログラム、製品車両適合表、受注担当業務マニュアル関係などに関するデータが含まれていた。(甲9、72ないし92)イ被告P2は、令和4年6月9日の就業時間中、原告の運営情報管理システム内で共有されていた本件資料データをダウンロードし、被告P1に送信し た。本件資料データは、Yahoo!ショッピングの運営者が、出品者である原告の要請に応じて提供した資料であり、当該サイトで「毎月の流通しているジャンルの資料」(3枚もの)として、同運営者担当者により原告社内に公開された。(甲10)(4) 被告P1や被告会社従業員とのやりとり ア同月3日の就業時間中被告P2は、被告P1との間で、被告会社の取扱商品に関し、商品データの授受や、商品機能や使用方法に関するやりとり、商品販売数の確認、広告実施の促しなどをし(甲18、19、57、乙22)、被告会社の商品の売上げが悪いので、トップ画面を変更するように伝えた。(甲57、乙22)。 被告P2は、被告従業員から、被告会社の商品につき顧客の希望を確認して損失申請してよいか問われ、顧客に主導権を与えるよう返事した。(甲20)イ同月7日の就業時間中被告P2は、被告従業員の求めに応じて、被告会社の取扱商品の直近の発 注商品の価格リストを送信した。(甲21) 被告P2は、被告P1から、被告会社のタイムセールの実施の要否を問われて意見を伝えたり、被告会社の取扱商品の販売数を確認して広告の実施を促したり、商品(車載ライト)価格の設定を指示したり、在庫表データを受信するなどした。(甲22、57、乙22)ウ令和4年6月9日の就業時間中 被告P2は、被告P1に対し、被告会社の商品の たり、商品(車載ライト)価格の設定を指示したり、在庫表データを受信するなどした。(甲22、57、乙22)ウ令和4年6月9日の就業時間中 被告P2は、被告P1に対し、被告会社の商品の売上げが悪いので、トップ画面を変更するように伝えた。(甲57、乙22)被告P1から、簡易納税に関する相談を受けて約5分間電話をし、被告P1に対し、来年末で会社をやめて会社の名前を変えようと思う旨を伝えた。 その後、被告P1から、被告会社の商品の税務申告の状況や、新規事業をす るなら異なる業界にする必要があり、会社名の変更ではなく新規会社を起業する方が税金面で得である旨の連絡を受けた。(甲56、乙22) 2 被告P2の負う雇用契約上の義務について(1) 被告P2の負う義務の根拠として原告が主張する本件就業規則が被告P2へ適用されることにつき、被告P2はこれを争う。しかし、一般に、従業員は、 使用者に対し、雇用契約上の義務として労務提供義務を負い、雇用契約上の付随義務として在職中の職務専念義務及び競業避止義務を負うともに、雇用契約の性質上、当然に善良な管理者としての注意をもって誠実に労務に服することを要求されるため、使用者の営業秘密を保持すべき義務を負うと解される。 したがって、被告P2は、本件就業規則の周知性いかんにかかわらず、労務 提供義務・職務専念義務・在職中の競業避止義務及び秘密保持義務を負っていたものと認められる。そして、原告と被告P2は、在職中の秘密保持義務の内容について本件秘密保持誓約書に係る合意をしているところ、その内容に不合理な点はないから、被告P2は、本件秘密保持誓約書記載の「秘密情報」について秘密保持義務を負っていたというべきである。 (2) 他方、原告と被告P2は、本件競業避止条項に係る その内容に不合理な点はないから、被告P2は、本件秘密保持誓約書記載の「秘密情報」について秘密保持義務を負っていたというべきである。 (2) 他方、原告と被告P2は、本件競業避止条項に係る合意をしているが、退職 後の競業避止義務に係る合意は、退職者の職業選択の自由、営業の自由を制限するものであるから、無条件にその効力が承認されることはなく、使用者の利益、退職者の従前の地位、制限の範囲、代償措置の有無や内容から、退職者の競業避止義務を定める合意の効力を検討すべきものと解するのが相当である。 本件競業避止条項の内容は、場所的制限もなく、一律に退職後5年という長期 間にわたる競業を禁止し、競業避止義務を課すことについて何らの代替措置も講じていないから、職業選択の自由及び営業の自由を不当に制約するものといえ、公序良俗に反し無効である。したがって、被告P2は、退職後に競業避止義務を負うことはない。 (3) 被告P2は、本件秘密保持誓約書の内容の説明を受けていないから、記載内 容の合意は成立していない旨の主張をするが、同誓約書の真正な成立に争いはなく、合意の成立を妨げる事情はないから、被告P2の上記主張は採用できない。 3 争点1(被告P2に債務不履行があったか)について(1) 労務提供義務違反について 前記認定に係る被告P2の就業時間中の、被告P1や被告会社従業員とのやりとりは、就業時間全体に比するとごくわずかの時間にすぎないものであって、これによって被告P2の原告における業務や成果に具体的な違いが生じたともいえないから、これをもって労務提供義務違反があったとはいえない。 (2) 秘密保持義務違反について ア前記前提事実認定事実によると、被告P2は、本件複製情報を取得し、かつ、本件資料デ もいえないから、これをもって労務提供義務違反があったとはいえない。 (2) 秘密保持義務違反について ア前記前提事実認定事実によると、被告P2は、本件複製情報を取得し、かつ、本件資料データを被告P1に提供したが、本件複製情報は、商品の検品資料、製品本体シールのデザイン、商品説明写真、パッケージデザイン、取扱説明書等の雑多なデータで構成されるもので、公知情報か公知情報から容易に製作できるデータと認められる上、これを、例えば、被告会社や被告P 1らへ開示するなど、被告P2が具体的に使用したことを認めるに足りる証 拠はない。また、本件資料データは、その内容を見てもECサイト運営者がある月のサイト内の流通分野をまとめた資料であり、出品者の要請に応じて一律に提供するものといえるから(乙11参照)、本件秘密保持誓約書所定の「秘密情報」に該当しない。 そうすると、被告P2の本件複製情報の取得及び本件資料データの提供に ついて、秘密保持義務違反の債務不履行があったとはいえない。 イ原告は、被告P2が本件複製情報を使用して被告会社において商品を販売しており、このことは原告と被告会社の取扱商品が同一又は類似していることや、被告会社が被告P2の退職後に原告と同一又は類似の商品を取り扱っていることから明らかであるなどと主張するが、当該主張に係る事情がある としても、原告と被告会社の取扱商品に類似する商品は市場で多数存在しており(乙8、23ないし25)、各取扱商品の仕様が同一であるともいえず(乙8)、結局、本件複製情報と被告会社の取扱商品との具体的な関連性を基礎づけるものとはいえない。原告の主張は、採用の限りでない。 (3) 職務専念義務違反及び在職中の競業避止義務違反について 前記認定に係る原告と被告会 会社の取扱商品との具体的な関連性を基礎づけるものとはいえない。原告の主張は、採用の限りでない。 (3) 職務専念義務違反及び在職中の競業避止義務違反について 前記認定に係る原告と被告会社の商品の販売状況に照らせば、各取扱商品は競合している部分があり、その限度で、原告と被告会社は競業関係にあると認められる。 そして、被告P2が、原告の就業時間中に被告P1及び被告会社従業員との間で行っていたやりとりの中には、被告会社の業務遂行に係る一般的な意見の 表明にとどまるものもみられるが、原告が扱う商品とジャンルの重なる商品等の取扱いに関する指示や助言等も含まれていることから、被告会社の業務執行は、あくまで被告P1が行うものであること(なお、原告は、被告P2もその立場にあったとするが、この点の判断は後記のとおり。)を考慮しても、なお職務専念義務及び在職中の競業避止義務に違反する態様であったというべきで あり、この意味において被告P2は、本件雇用契約における債務不履行があっ たと認められる。 なお、原告は、就業時間中に被告P2の商品リサーチ行為や仕入れの見積りの取得が競業避止義務違反に当たると主張する。しかし、上記のとおり、被告P2の担当業務には、既存の取扱商品だけではなく新規商品のリサーチ業務も含まれることに照らせば、仮に、当該リサーチ等に係る商品が当時の原告の取 扱商品ではなかったとしても、直ちに競業行為に当たると評価することはできないから、原告の上記主張を採用することはできない。 (4) 退職後の競業避止義務違反について上記のとおり、本件競業避止条項は公序良俗に反して無効であるから、被告P2の退職後の競業避止義務違反を認めることはできない。 4 争点2(被告会社及び被告P1について、債 務違反について上記のとおり、本件競業避止条項は公序良俗に反して無効であるから、被告P2の退職後の競業避止義務違反を認めることはできない。 4 争点2(被告会社及び被告P1について、債権侵害の共同不法行為が成立するか)について原告は、被告P2が被告会社の実質的経営者であり、他人のアカウントを利用して原告と競合する商品の販売をしていたところ、被告P1と共謀して、原告の営業の利益を侵害する目的で上記アカウントの利用を継承する被告会社を設立 したことを前提に、被告P1及び被告会社が原告の被告P2に対する債権を侵害したなどと主張する。 しかし、前記認定によれば、被告P2は、本件アプリを介し被告P1や被告会社従業員に対して被告会社の商品の価格設定や広告の実施等について意見をし、「会社」(被告会社と解される。)の名前の変更に言及をしていたが、同社の商品 の販売方法や税金申告等の業務執行は専ら被告P1が行っていたと認められ、その他のやりとりの内容を踏まえても、直ちに被告P2が被告会社の実質的経営者とは評価することはできず、他にこれを認めるに足りる証拠もない。また、被告P2が、被告会社の設立前から他人のアカウントを利用して原告と競合する商品の販売を行っていたと認めるに足りる証拠もない。そうすると、原告の上記主張 は前提に誤りがあり、他に、本件記録上、被告会社及び被告P1が共謀して原告 の被告P2に対する競業避止債権を侵害したことを裏付ける証拠はない。 したがって、両被告につき、債権侵害の共同不法行為は成立しない。 5 争点3(被告らの共同不法行為が成立するか)について前記認定のとおりの、原告の運営管理システム内の情報(本件複製情報及び本件資料データを含む)に係る当時の情報管理体制に照らせば、本件 い。 5 争点3(被告らの共同不法行為が成立するか)について前記認定のとおりの、原告の運営管理システム内の情報(本件複製情報及び本件資料データを含む)に係る当時の情報管理体制に照らせば、本件複製情報及び 本件資料データは、いずれも秘密管理性を欠き、不競法2条6項にいう「営業秘密」に当たらず、また、このような情報の取扱いに関する行為につき、不競法上保護される利益とは別個の利益を考慮すべき事情も、本件において見当たらない。 したがって、被告P2について違法な行為はなく、これを前提とする被告らの共同不法行為も成立しない。 6 争点4(原告の被った損害額)について前記3のとおり、被告P2には債務不履行があったとは認められるが、本件において、当該債務不履行と相当因果関係を有する原告の損害の発生を認めるに足りる主張立証がなく(原告は、被告会社の過去の売上額等を根拠に損害を主張するが、被告P2の債務不履行に基づく原告の損害に関する的確な主張立証には該 当しない。)、結局、原告に損害が発生したことを認めることができない。 この点、原告は、民訴法248条の適用も主張するところ、被告P2の行為によって原告にいかなる損害が生じたかは、原告自身が把握することのできるものであるから、損害の性質上その額を立証することが極めて困難なものであるということもできず、その適用の基礎を欠く。 したがって、原告の債務不履行に基づく損害賠償請求は、結局のところ理由がない。 7 争点5(本件仮差押命令申立てに違法性があり、原告に過失があるか)について上記のとおり、原告の本件本訴請求は(不法行為に基づくものはもとより債務 不履行に基づくものも含め)理由がなく、原告の、被告会社に対する、不法行為 に基づく損害賠償 )について上記のとおり、原告の本件本訴請求は(不法行為に基づくものはもとより債務 不履行に基づくものも含め)理由がなく、原告の、被告会社に対する、不法行為 に基づく損害賠償請求権を被保全権利としてされた本件債権仮差押命令の申立ては違法となり得、原告に当該権利の不存在につき故意・過失があれば、不法行為責任を負う。もっとも、本件において本訴請求債権の不存在が確定したものではなく、本件仮差押命令は、異議等により取り消されたものでもないから、原告に過失があったと推定されることはない。 この点、原告が選択した仮差押債権の性質からして、民事保全の申立てには慎重さが要求されるものの、原告が本件債権仮差押え命令に至ったのは、前記認定に係る被告P2の行為が端緒となったものであって、本件の原告提出の証拠とおおむね同様の疎明資料を有していた(弁論の全趣旨)原告において、被告P2の配偶者である被告P1が経営する被告会社もその行為に違法に加担していたと 考えたことには無理からぬものがあり、訴訟上の申立てが不法行為となる場合の注意義務の水準も考慮すると、必要な注意は尽くしていたというべきである。 したがって、原告は、本件仮差押命令申立てについて不法行為上の過失があったということはできず、被告会社の主張には理由がない。 第5 結論 以上によれば、原告の本訴請求は理由がなく、被告会社の反訴請求も理由がない。 大阪地方裁判所第26民事部 裁判長裁判官 松阿彌隆 裁判官 島田美喜子 松阿彌隆 裁判官 島田美喜子 裁判官 西尾太一 (別紙)本件就業規則(抜粋) 第23条(服務心得) 社員は服務にあたって、以下の事項を守らなければならない。 ①社員は会社の方針および自己の責務をよく認識し、その業務に参与する誇りを自覚し、会社および上長の指揮と計画の下に、全員よく協力、親和し、秩序よく業務の達成に努めなければならない。 ②社員は勤務時間内(基本勤務時間8時間)に定めた分担と会社の諸規則に従い、 誠実、正確かつ迅速にその職務にあたらなければならない。 ⑦社員は会社の業務の方針および制度、その他会社の機密を外部の人に話し、書類を見せ、また雑談中当該内容を察知されないよう、注意せねばならない。 ⑧社員は会社の名誉を傷つけ、または会社に不利益を与えるような言動および行為は一切慎まなければならない。 ⑩社員は職務上の地位を利用し私的取引をなし、金品の借入または手数料、リベートその他金品の収受もしくは接待など私的利益を得てはならない。 ⑪社員は会社に許可なく他の会社に籍をおいたり、自ら事業を営んではならない。 ⑭インターネットにて業務に関係のないWEBサイトを閲覧してはならない。 ⑮会社のメールにて私的な内容のメールのやりとりをしてはならない。 第29条(懲戒解雇)以下の各号の一に該当する場合は懲戒解雇に処する。ただし情状によっては、諭旨退 ならない。 ⑮会社のメールにて私的な内容のメールのやりとりをしてはならない。 第29条(懲戒解雇)以下の各号の一に該当する場合は懲戒解雇に処する。ただし情状によっては、諭旨退職、減給または出勤停止にとどめることがある。 ⑤故意または重大な過失により、災害または営業上の事故を発生させ、会社に重大な損害を与えたとき。 ⑦職務上の地位を利用し、第三者から報酬を受け、若しくはもてなしをうける等、 自己の利益を図ったとき。 ⑪第6章の服務心得に違反した場合であって、その事案が重大なとき。 ⑮会社の業務上重要な秘密を外部に漏洩して会社に損害を与え、または業務の正常な運営を阻害したとき。 第36条(実施) この規則は平成23年4月1日から施行する。 (別紙)本件入社誓約書(抜粋) 2.会社の就業規則その他の諸規程、通達等を守り、業務命令に従い、誠実に勤 務致します。 4.会社の資産、商品などを許可なく無断使用や持ち出しを致しません。 6.故意又は重大な過失により、会社に与えた損害については、全部又は一部の賠償の責を負うことを承知致します。 7.業務上の機密及び会社の不利益となる事項については、在職中は勿論、退職 後も他に漏らしません。 8.退職後5年間は、貴社と競業する企業に就職したり、役員に就任するなど直接・間接を問わず関与したり、又は競業する企業を自ら開業したりなど、会社に不利益な行動を一切しないことを誓約する。 (別紙)本件秘密保持誓約書(抜粋) 私は貴社に入社するに際して、以下の事項を遵守することを誓約いたします。 1.秘密情報の取扱い次に掲げる情報(以 (別紙)本件秘密保持誓約書(抜粋) 私は貴社に入社するに際して、以下の事項を遵守することを誓約いたします。 1.秘密情報の取扱い次に掲げる情報(以下、「秘密情報」)について、貴社の許可なく、使用、貴社内あるいは、社外において、開示もしくは漏洩しません。 ①技術上の情報、知的財産権に関する情報②製品開発等の企画、技術資料、製造原価、価格等に関する情報 ③人事上、財務上等に関する情報④他社との業務提携、技術提携等、貴社の企業戦略上重要な情報⑤顧客データ、個人情報⑥貴社が秘密保持すべき対象として指定した情報2.退職後の秘密保持 貴社を退職した後も、秘密情報を使用、他に開示もしくは漏洩しません。 3.損害賠償義務上記に違反して、貴社の秘密情報を使用、他に開示もしくは漏洩した場合、私には、これにより貴社が被った一切の損害を賠償する義務があることを認めます。

▼ クリックして全文を表示

🔍 類似判例を検索𝕏 でシェア← 一覧に戻る