昭和58(あ)1777 業務上過失傷害、道路交通法違反

裁判年月日・裁判所
昭和60年2月8日 最高裁判所第二小法廷 決定 棄却 仙台高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人伊藤直之、同伊藤俊郎の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用 の判例は事案を異にし本件に適切でなく、その余は

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判決文本文1,435 文字)

主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人伊藤直之、同伊藤俊郎の上告趣意のうち、判例違反をいう点は、所論引用 の判例は事案を異にし本件に適切でなく、その余は量刑不当の主張であつて適法な 上告理由にあたらない。  なお、所論にかんがみ職権をもつて判断するに、原判決の認定するところによれ ば、被告人は、普通乗用自動車を無免許で運転中に、自車をガードレールに衝突さ せた上、海中に転落させる事故を起こし、警察官の取調べを受けたが、その際警察 官に対し、同乗者はいなかつたと嘘をついたため、警察官は、被告人が無免許運転 中に物損事故を起こしたものとして事件を処理したところ、右事故発生の二週間後 に至り、被告人は、自己の運転していた自動車に同乗者がおり、同人が右転落事故 により負傷したという業務上過失傷害の事実を、初めて、電話で警察官に申告した というのである。  原判決は、被告人が本件業務上過失傷害の事実を警察官に申告した当時、右の事 実はいまだ官に発覚していなかつたと認めながら、被告人は、警察官に対し、同乗 者はいなかつたと虚言を弄して、一時的にもせよ事件の真相の発見を妨げたもので あるから、その後真実を申告したとしても、右申告は、捜査、処罰を容易ならしめ るため捜査官憲に対して自ら進んで犯罪を申告した場合とは趣を異にするもので、 自首制度の趣旨、目的にかんがみれば、被告人の犯罪事実の申告は自首にあたらな いと解するのが相当である旨を判示して自首の成立を否定した。  しかしながら、本件事案において、捜査にあたつた警察官は、被告人が業務上過 失傷害の事実を申告するまで、同人に対し人身事故の嫌疑は抱いておらず、右申告 は警察官の尋問を待たずに進んで行われたものであるから、被告人が、警察官に真 - 1 - 実を告げず、その場をつくろつて自己に嫌疑 害の事実を申告するまで、同人に対し人身事故の嫌疑は抱いておらず、右申告 は警察官の尋問を待たずに進んで行われたものであるから、被告人が、警察官に真 - 1 - 実を告げず、その場をつくろつて自己に嫌疑が及ぶことを妨げた事情があつたとし ても、原判決がその説示するような理由により被告人について自首の成立を否定す るのは正当でなく、本件業務上過失傷害、道路交通法違反(人の負傷を伴う交通事 故の報告義務違反)については、被告人の自首があつたものと認めるのが相当であ り、被告人について自首の成立を否定した原判決の判断は刑法四二条一項の解釈を 誤つたものというべきである。  しかし、記録に徴すると、被告人に対する原判決の宣告刑は、右自首の事実を考 慮に入れたとしても、なお重きに過ぎるとは認められず、いまだ原判決を破棄しな ければ著しく正義に反するということはできない。  よつて、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、 主文のとおり決定する。   昭和六〇年二月八日      最高裁判所第二小法廷          裁判長裁判官    大   橋       進             裁判官    木   下   忠   良             裁判官    鹽   野   宜   慶             裁判官    牧       圭   次             裁判官    島   谷   六   郎 - 2 -

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