主文 原略式命令を破棄する。 本件公訴を棄却する。 理由 原略式命令は,平成14年4月25日に起訴された道路交通法違反被告事件について,「被告人は,警察署長の許可を受けないで,平成13年9月1日午前0時2分ころから同日午前0時27分ころまでの約25分間,道路標識により駐車が禁止されている熊本市ab丁目c番d号付近道路に駐車するに当たり,車両を離れて直ちに運転することができない状態にする行為をして,普通乗用自動車を駐車したものである。」旨の事実を認定した上,道路交通法119条の2第1項1号,45条1項,4条1項,同法施行令1条の2,刑法18条,刑訴法348条を適用して被告人を罰金1万5000円に処し,平成14年5月21日確定した。 しかし,一件記録によると,被告人は,上記と同一の事実について,起訴に先立つ平成13年10月13日,交通反則通告書により反則金を納付すべき旨の通告を受け,その納付期限内に反則金を納付しなかったことから,当時少年であったため,熊本家庭裁判所に送致され,同裁判所裁判官が平成14年2月27日付けでした反則金の納付指示に基づき,その定められた期限内に反則金を納付していたが,同年3月26日,同裁判所は,被告人が成人に達したことを理由として本件を熊本地方検察庁に送致し,同検察庁から移送を受けた熊本区検察庁が,同年4月25日,被告人に対し,本件について公訴を提起するとともに,略式命令を請求したことが認められる。 以上によれば,本件については,道路交通法130条の2第3項,128条2項により,公訴の提起をすることが許されないのであるから,刑訴法463条1項,338条4号により公訴棄却の判決がされるべきであった。これと異なる原略式命- 1 -令は,法令に違反し,か 128条2項により,公訴の提起をすることが許されないのであるから,刑訴法463条1項,338条4号により公訴棄却の判決がされるべきであった。これと異なる原略式命- 1 -令は,法令に違反し,かつ,被告人のため不利益である。 よって,本件非常上告は理由があるから,刑訴法458条1号により原略式命令を破棄し,同法338条4号により本件公訴を棄却することとし,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官坂井靖公判出席(裁判長裁判官濱田邦夫裁判官金谷利廣裁判官上田豊三裁判官藤田宙靖)- 2 -
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