平成24年11月2日判決言渡平成22年(行ウ)第693号法人税更正処分取消等請求事件 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 処分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成15年4月1日から平成16年3月31日までの事業年度(以下「平成16年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額40億1960万2497円及び差引所得に対する法人税額9億8236万4700円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定のうち過少申告加算税108万7000円を超える部分を取り消す。 2 処分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度(以下「平成17年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額80億0173万1843円及び差引所得に対する法人税額23億8055万3400円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定のうち過少申告加算税額19万8000円を超える部分を取り消す。 3 処分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの事業年度(以下「平成18年3月期」という。)の法人税に係る更正処分のうち所得金額91億5233万円及び差引所得に対する法人税額26億9654万8400円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 4 処分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間(以下「平成17年3月 課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正 分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間(以下「平成17年3月 課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正処分のうち消費税の差引税額7662万円,地方消費税の譲渡割額納税額1915万5000円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 5 処分行政庁が平成19年7月31日付けで原告に対してした原告の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの課税期間(以下「平成18年3月課税期間」という。)の消費税及び地方消費税に係る更正処分のうち消費税の差引税額8975万0300円,地方消費税の譲渡割額納税額2243万7500円を超える部分並びに過少申告加算税賦課決定の全部を取り消す。 第2 事案の概要等本件は,銀行業務や信託業務等を目的とする株式会社である原告が,その保有する住宅ローン債権の流動化取引,すなわち自らの保有する住宅ローン債権を信託契約を利用して新たな金融商品を創設して,それを投資家等に売却する取引により,信託受益権として,優先的に償還される優先受益権と優先受益権の元本が全額償還された後に元本が償還される劣後受益権の2種類の信託受益権を創設し,優先受益権を他者を経由して投資家に売却すると共に,劣後受益権を原告が保有するという仕組みの取引を行った原告が,その劣後受益権による収益配当金の一部について,平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期(以下「本件各事業年度」という。)に係る法人税の益金並びに平成17年3月課税期間及び平成18年3月課税期間(以下「本件各課税期間」という。)の消費税の資産の譲渡等の対価の額に含めずに確定申告をしたところ,日本橋税務署長が,上記劣後受益権の収益配当金は,すべて法人税に係る 期間及び平成18年3月課税期間(以下「本件各課税期間」という。)の消費税の資産の譲渡等の対価の額に含めずに確定申告をしたところ,日本橋税務署長が,上記劣後受益権の収益配当金は,すべて法人税に係る益金及び消費税に係る資産の譲渡等の対価の額に含まれるとして,本件各事業年度の各法人税更正処分及び本件各課税期間の各消費税更正処分(以下「本件各更正処分」という。)並びにこれらに伴う過少申告加算税の賦課決定処分(以下「本件各賦課決定処分」といい,本件各更正処分と併せて「本件各更正処分等」という。)をしたため,それらの取消しを求めた事案である。 1 関連法令等の定め(1) 法人税法(平成19年法律第6号による改正前のもの。以下同じ。)法人税法22条1項は,内国法人の各事業年度の所得の金額は,当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とすること,同条2項は,内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上当該事業年度の益金の額に算入すべき金額は,別段の定めがあるものを除き,資産の販売,有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供,無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係る当該事業年度の収益の額とすること,同条4項は,同条2項に規定する当該事業年度の収益の額は,「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に従って計算すべきことをそれぞれ規定している。 (2) 金融商品会計に関する実務指針(日本公認会計士協会・会計制度委員会報告第14号。以下「金融商品会計実務指針」という。)ア金融商品会計実務指針37項は,「金融資産の消滅時に譲渡人に何らかの権利・義務が存在する場合の譲渡損益は,次のように計算した譲渡金額から譲渡原価を差し引いたものである。譲渡金額は,譲渡に伴う入金額に新たに発生した資産の時価を加 「金融資産の消滅時に譲渡人に何らかの権利・義務が存在する場合の譲渡損益は,次のように計算した譲渡金額から譲渡原価を差し引いたものである。譲渡金額は,譲渡に伴う入金額に新たに発生した資産の時価を加え,新たに発生した負債の時価を控除したものである。譲渡原価は,金融資産の消滅直前の帳簿価額を譲渡した金融資産の譲渡部分の時価と残存部分の時価で按分した結果,譲渡部分に配分されたものである。」と定めている。 イ金融商品会計実務指針100項(2)は,「信託受益権が優先劣後等のように質的に分割されており,信託受益権の保有者が複数である場合には,信託を一種の事業体とみなして,当該受益権を信託に対する金銭債権(貸付金等)の取得又は信託からの有価証券(債券,株式等)の購入とみなして取り扱う。ただし,企業が信託財産構成物である金融資産の委託者である場合で,かつ,信託財産構成物が委託者たる譲渡人にとって金融資産の 消滅の認識要件を満たす場合には,譲渡人の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資産の残存部分として評価する。」と定めている。 ウ金融商品会計実務指針105項は,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合には,取得時に取得価額で貸借対照表に計上し,取得価額と債権金額との差額(以下「取得差額」という。)について償却原価法に基づき処理を行う。この場合,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額に一致するような割引率(実効利子率)に基づいて,債務者からの入金額を元本の回収と受取利息とに区分する。」と定めている。 エ金融商品会計実務指針291項は,「企業が自ら保有する金融資産を信託するとともに,信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して優先受益権を第三者に譲渡する場合,優先 ている。 エ金融商品会計実務指針291項は,「企業が自ら保有する金融資産を信託するとともに,信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して優先受益権を第三者に譲渡する場合,優先受益権を売却処理するためには,優先受益権が消滅の認識要件を満たして譲渡される必要がある。また,その際に自らが保有する劣後受益権は,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産の残存部分として評価する必要がある。」と定めている。 2 争いのない事実等(当事者間に争いがないか,各項掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 原告は,概要以下のアないしカ記載のとおりの内容の債権の流動化取引,すなわち,自らの保有する債権を信託を利用して別の金融商品を創設して投資家に売却することにより資金調達を行う取引(以下「本件流動化取引1」という。)を行った。 ア原告は,平成15年2月3日,A信託銀行株式会社(以下「A信託銀行」という。)との間で,原告を委託者,A信託銀行を受託者として,原告がいわゆる住宅ローン契約を締結した債務者らに対して有する住宅ロー ン債権の一部を包括して信託譲渡する旨の契約を締結し,原告が保有する住宅ローン債権のうち元本総額204億7431万6907円相当分の住宅ローン債権(以下「本件債権1」という。)をA信託銀行に対し信託譲渡した。 イ原告は,上記本件債権1の信託譲渡と引き換えに,A信託銀行から元本金額175億円の優先受益権(優先的に元本が償還される受益権。以下「本件優先受益権1」という。)及び元本金額29億7431万6907円の劣後受益権(優先受益権の元本が全額償還された後に元本が償還される受益権。以下「本件劣後受益権1」という。)を受領した。 ウ原告は,平成15年2月5日,A信託銀行 金額29億7431万6907円の劣後受益権(優先受益権の元本が全額償還された後に元本が償還される受益権。以下「本件劣後受益権1」という。)を受領した。 ウ原告は,平成15年2月5日,A信託銀行との間で,1億8250万9299円の金銭を追加信託し,これを本件劣後受益権1の元本に上乗せする旨合意し,本件劣後受益権1の元本金額は31億5682万6206円に増額された。 エ原告は,平成15年2月14日,B株式会社(以下「B」という。)に対し,本件優先受益権1を代金175億円で売却し,これにより,原告は本件劣後受益権1のみを保有することになった。 オ上記ア及びイの信託契約においては,本件債権1の元本総額を信託の元本とし,本件債権1の利息その他の信託財産から生ずる収益を信託の収益とすること,本件優先受益権1及び本件劣後受益権1に関する信託の元本の償還は,信託受託者により受領されたすべての元本回収金の額から行われ,本件優先受益権1に対する元本の償還は,本件劣後受益権1に対する元本の償還に優先して行われること,本件優先受益権1及び本件劣後受益権1に対する収益の配当は,信託受託者により受領されたすべての利息回収金の額から行われ,本件劣後受益権1に対する収益の配当は,本件債権1の利息その他の信託財産から生ずる信託の収益から,公租公課,信託報酬等の期中運用コストを差し引いた上,本件優先受益権1に対する収益の 配当が支払われた後に残余の収益がある場合に行われること,本件劣後受益権1に対する元本の償還は,本件優先受益権1の未払元本残高が零になった後に行われることが定められている。本件各事業年度においては,本件優先受益権1の未払元本残高が零になっていなかったことから,本件劣後受益権1に対する元本の償還は行われなかった(甲6,乙7の1ないし に行われることが定められている。本件各事業年度においては,本件優先受益権1の未払元本残高が零になっていなかったことから,本件劣後受益権1に対する元本の償還は行われなかった(甲6,乙7の1ないし36)。 カ原告は,平成15年3月期において,Bに対する本件優先受益権1の売却により,本件優先受益権1は原告の貸借対照表に計上されなくなるが,本件劣後受益権1は原告の貸借対照表に計上され続けることから,金融商品会計実務指針37項の規定する「金融資産の消滅時に譲渡人に何らかの権利・義務が存在する場合」に該当するとして,同項の定めに従い,本件優先受益権1の元本金額175億円から同項の規定する譲渡原価(本件債権1の消滅直前の帳簿価額を消滅した金融資産である本件優先受益権1の時価と信託した本件債権1から本件優先受益権1を差し引いた残存部分である本件劣後受益権1の時価で按分した結果,本件優先受益権1に配分されたもの。本件では,金融資産である本件債権1の消滅直前の帳簿価額204億7431万6907円に本件優先受益権1の時価174億9998万0265円を乗じ,本件債権1の時価227億2312万1479円で除した額である157億6808万6359円となる。)を差し引いた額である17億3191万3641円を本件優先受益権1の売却益として計上した。そして,原告は,本件劣後受益権1の帳簿価額を,本件債権1の帳簿価額から本件優先受益権1の譲渡原価を差し引き,上記ウの追加信託の額を加えた48億8873万9847円とする会計処理を行った。 (2) 次に,原告は,概要以下のアないしキ記載のとおりの内容の債権の流動化取引(以下「本件流動化取引2」という。)を行った。 ア原告は,平成16年7月30日,有限責任中間法人C(以下「C」とい う。)に対し,原告が保有す ないしキ記載のとおりの内容の債権の流動化取引(以下「本件流動化取引2」という。)を行った。 ア原告は,平成16年7月30日,有限責任中間法人C(以下「C」とい う。)に対し,原告が保有する住宅ローン債権のうち元本総額237億2274万0543円相当分の住宅ローン債権(以下「本件債権2」といい,本件債権1と併せて「本件各債権」という。)を代金255億7732万8956円で売却した。 イ Cは,同日,原告との間で,Cを委託者,原告を受託者として,原告が住宅ローン契約を締結した債務者らに対して有する住宅ローン債権の一部を包括して信託譲渡する旨の契約を締結し,本件債権2を信託譲渡した。 ウ Cは,上記本件債権2の信託譲渡と引き換えに,原告から,元本金額200億円の優先受益権(以下「本件優先受益権2」といい,本件優先受益権1と併せて「本件各優先受益権」という。),元本金額10億円のメザニン受益権と呼ばれる優先受益権と劣後受益権の中間に位置する受益権(以下「本件メザニン受益権」という。)及び元本金額27億2274万0543円の劣後受益権(以下「本件劣後受益権2」といい,本件劣後受益権1と併せて「本件各劣後受益権」という。)を受領した。 エ Cは,同日,原告に対し,2億6238万9925円の金銭を追加信託し,これを元本に上乗せする旨合意し,本件劣後受益権2の元本金額は29億8513万0468円に増額された。 オ原告は,同日,Cから本件メザニン受益権及び本件劣後受益権2を,それぞれ代金10億円,48億3971万8881円で購入した。 カ上記イ及びウの信託契約においては,本件債権2全体の帳簿価額相当額及び受託者に対し追加信託された金銭相当額を信託の元本とし,利息その他の信託財産から生ずる収益を信託の収益とすること,本件優先受益権2, 記イ及びウの信託契約においては,本件債権2全体の帳簿価額相当額及び受託者に対し追加信託された金銭相当額を信託の元本とし,利息その他の信託財産から生ずる収益を信託の収益とすること,本件優先受益権2,本件メザニン受益権及び本件劣後受益権2に関する元本の償還は,信託受託者により受領されたすべての元本回収金の額から行われ,本件優先受益権2に関する元本の償還は,本件メザニン受益権及び本件劣後受益権2に関する元本の償還に優先して行われること,本件優先受益権2,本件メザ ニン受益権及び本件劣後受益権2に関する収益の配当は,信託受託者により受領されたすべての利息回収金の額から行われ,本件劣後受益権2に対する収益の配当は,信託の収益から,公租公課の額,信託報酬等の期中運用コストのほか,本件優先受益権2及び本件メザニン受益権に対する収益の配当が支払われた後,残余の収益がある場合に行われること,本件メザニン受益権に関する元本の償還は,すべての本件優先受益権2の未払元本残高が零になった後に行われること,本件劣後受益権2に関する元本の償還は,すべての本件メザニン受益権の未払元本残高が零になった後に行われることが定められている。本件各事業年度においては,本件優先受益権2及び本件メザニン受益権の未払元本残高が零になっていなかったことから,本件劣後受益権2に関する元本の償還は行われなかった(甲10,乙8の1ないし18)。 キ原告は,平成17年3月期において,本件優先受益権2は原告の保有する財産ではなく貸借対照表に計上されないが,本件劣後受益権2は原告の保有する財産であり貸借対照表に計上され続けることから,金融商品会計実務指針37項の規定する「金融資産の消滅時に譲渡人に何らかの権利・義務が存在する場合」に該当するとして,本件優先受益権2の元本金額2 財産であり貸借対照表に計上され続けることから,金融商品会計実務指針37項の規定する「金融資産の消滅時に譲渡人に何らかの権利・義務が存在する場合」に該当するとして,本件優先受益権2の元本金額200億円から金融商品会計実務指針37項の規定する本件優先受益権の譲渡原価185億4981万8540円(本件債権2の帳簿価額を消滅した金融資産である本件優先受益権2の時価と信託した金融資産の残存部分である本件劣後受益権2の時価で按分した結果,本件優先受益権2に配分されたもの。本件では,本件債権2の帳簿価額237億2274万0543円に本件優先受益権2の時価200億円を乗じ,本件債権2の時価255億7732万8956円で除した額となる。)を差し引いた額である14億5018万1460円を本件優先受益権2の売却益として計上した。そして,原告は,本件劣後受益権2の帳簿価額を,本件債権2の帳簿価額に 追加信託の金額2億6238万9925円を加え,本件優先受益権2の譲渡原価185億4981万8540円及び本件メザニン受益権の帳簿価額10億円を差し引いた44億3531万1928円とする会計処理を行った。 (4) 原告は,本件各劣後受益権に係る収益配当金について,本件各事業年度において,A信託銀行から,本件劣後受益権1に係る収益配当金(別表4<1>欄)を受領し,また,自己の信託勘定(信託銀行が顧客から受託している財産を処理する経理上の勘定)から,本件劣後受益権2に係る収益配当金(別表4<2>欄)を自己の固有勘定に振り替える経理処理を行うことにより,本件劣後受益権2に係る収益配当金(別表4<2>欄)を受領した(乙9の1ないし36,10の1ないし18)。 (5) 原告は,本件各事業年度において,本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務 2に係る収益配当金(別表4<2>欄)を受領した(乙9の1ないし36,10の1ないし18)。 (5) 原告は,本件各事業年度において,本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」(別表4<3>及び<4>欄)及び同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」(別表4<5>及び<6>欄)に区分し,買入金銭債権利息額のみを収益に計上する一方で,買入金銭債権償還額については収益に計上せず,同額を本件各劣後受益権の帳簿価額から減額する処理を行った(乙11の1ないし3)。 (6) そして,原告は,買入金銭債権利息額のみを益金の額に算入し,買入金銭債権償還額については益金の額に算入しないで,本件各事業年度の法人税の確定申告をした。また,原告は,買入金銭債権償還額を消費税の資産の譲渡等の対価の額に含めずに課税売上割合を計算し,本件各課税期間の消費税等の確定申告をした。 (7) 原告に対する本件各更正処分等の経緯日本橋税務署長が原告に対してした本件各更正処分等の経緯は,別表1,2記載のとおりである。 (8) 被告が主張する税額算出過程被告が本件訴訟において主張する原告の本件各事業年度の所得金額,納付すべき税額及び過少申告加算税の額等は,別紙1「本件各更正処分の根拠」及び別紙2「本件各賦課決定処分の根拠」記載のとおりであり,本件の争点に関する部分を除き,計算の基礎となる金額及び計算方法に争いはない。 3 争点(1) 原告が本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権 本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」とに区分し,前者のみを収益に計上する処理を行ったことは適法な会計処理か。 (2) 平等原則違反の有無(3) 租税法律主義違反の有無 4 争点に関する当事者の主張(1) 原告が本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」とに区分し,前者のみを収益に計上する処理を行ったことは適法な会計処理か。 (原告の主張)ア金融商品会計実務指針105項は,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合には,取得時に取得価額で貸借対照表に計上し,取得価額と債権金額との差額(以下「取得差額」という。)について償却原価法に基づき処理を行う。この場合,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額に一致するような割引率(実効利子率)に基づいて,債務者からの入金額を元本の回収と受取利息に区分す る。」と規定するところ,その趣旨は,債権が元の所有者から新たな所有者に移転する時に,その債権から将来得られる金利収入を反映して取得価額と債権金額の差額(取得差額)が生じた場合に,取得差額について償却原価法に基づき処理を行うことで,経済活動の実態に照らして実質的に収益と評価できる範囲の利息のみを当該債権からの受取利息として収益に計上させることにあるから,同項にいう取得は,債権の売買等の典型的な場合に限られず,何らかの債権の移転が生じたことに伴い,当該債権の金利を反 できる範囲の利息のみを当該債権からの受取利息として収益に計上させることにあるから,同項にいう取得は,債権の売買等の典型的な場合に限られず,何らかの債権の移転が生じたことに伴い,当該債権の金利を反映して債権金額とは異なる取得価額が貸借対照表に計上された場合も,同項にいう取得に該当すると解すべきである。 本件においては,第三者に譲渡された本件各優先受益権の金利が市場水準の金利と同様とされたことにより市場水準を上回っていた分の金利が本件各劣後受益権の帳簿価額に反映された結果,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額との間に差額が生じたのであるから,原告が本件各劣後受益権を保有するに至ったことは,金融商品会計実務指針105項にいう取得に該当する。 イ優先受益権が第三者に譲渡された場合,企業が自らが保有する劣後受益権につき,信託した金融資産の残存部分であると評価することを規定した金融商品会計実務指針100項(2)及び291項は,信託設定時点の劣後受益権の評価方法を定めたものに過ぎず,債権を取得した日の属する事業年度以降の配当の取扱いに関する会計処理を定めた金融商品会計実務指針105項の解釈とは無関係である。 (被告の主張)ア本件各劣後受益権は,金融商品会計実務指針291項により,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産である本件各債権の残存部分と評価されるから,同指針105項の取得に該当しない。原告の主張するように,金融会計実務指針291項が同指針の「Ⅱ 結論の背景」に 属し,同指針100項(2)の背景事情の説明をした項であるとしても,同項が金融商品会計実務指針の一部を構成することに変わりはなく,また,同項が同指針100項(2)のみに対応する関係にあると解すべき理由はないから,金融商品会計実務指針291項 した項であるとしても,同項が金融商品会計実務指針の一部を構成することに変わりはなく,また,同項が同指針100項(2)のみに対応する関係にあると解すべき理由はないから,金融商品会計実務指針291項が適用される場合には同指針105項は適用されない。 イ金融商品会計実務指針105項の趣旨は,債権の取得価額に債権の支払日までの金利が反映されることにより,債権の取得価額と債権金額との間に差額が生じる場合,その差額をその支払日までの期間にわたって期間配分するものとして実効利子率を定め,それにより算定した額をその債権の受取利息とすることが合理的と考えられるため,当該算定額が現実に収受した利息の額よりも少ない場合にはその差額を債権の帳簿価額から減算し,逆の場合には,債権の帳簿価額に加算することにより,実効利子率による利息の計算を会計処理に反映させるべく償却原価法に基づく処理を行うこととしたものと解される。 本件各劣後受益権の取得価額が債権金額を上回っている理由は,金融商品会計実務指針37項による本件各優先受益権の譲渡原価額の算定においては,譲渡価額に本件各債権の時価に占める本件各優先受益権の時価の割合を乗じる計算がなされているのに対し,本件各劣後受益権の帳簿価額の算定においては,本件各債権全体の帳簿価額から本件各優先受益権の譲渡原価額を差し引くという計算をせざるを得なかったためである。このように,本件各劣後受益権の帳簿価額が債権金額を上回っているのは,帳簿処理の技術的な理由に基づくもので,本件各劣後受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額でないことはもちろん,それらの客観的な価値を反映した金額でもないから,本件に金融商品会計実務指針105項は適用されない。 ウ実務指針の上位規範である平成14年改正前商法285条の4等の規定 額でないことはもちろん,それらの客観的な価値を反映した金額でもないから,本件に金融商品会計実務指針105項は適用されない。 ウ実務指針の上位規範である平成14年改正前商法285条の4等の規定 が,金銭債権の評価は債権金額により評価することを原則とし,償却原価法を適用し増額又は減額をすることができるのは,当該債権を「買入レタルトキ」に限定していることからすれば,金融商品会計実務指針105項の取得とは他の者からの取得を意味すると解すべきである。 (2) 平等原則違反の有無(原告の主張)原告の行った会計処理は,原告以外の者も広く行っており,こうした会計処理に基づく確定申告を行っているはずであるが,原告が知る限りでは原告以外に更正処分を受けた者はいない。本件各更正処分等は独り原告にのみ甚大な影響を及ぼすものであり,憲法14条の平等原則に違反する。 (被告の主張)原告の主張する事実の存否はいずれも明らかでなく,本件各更正処分等が独り原告にのみ甚大な影響を及ぼすものであるとは認められない。原告の主張は前提を欠く失当なものである。 (3) 租税法律主義違反の有無(原告の主張)憲法84条の定める租税法律主義は,一義的で明確な法律の規定によってされることを要求しているところ,本件各更正処分は,納税者である原告にとって全く予測不可能な理由に基づき,明確な法令上の根拠に基づかずになされたものであるから,憲法84条の租税法律主義に違反する。 (被告の主張)被告の行った本件各更正処分は,金融商品会計実務指針105項の適用がないことを前提として,法人税法22条2項に基づき,本件各劣後受益権からの収益配当の全額が有償による役務の提供に係る収益に当たるとして益金の額に算入し,その収益配当の全額を消費税法2 05項の適用がないことを前提として,法人税法22条2項に基づき,本件各劣後受益権からの収益配当の全額が有償による役務の提供に係る収益に当たるとして益金の額に算入し,その収益配当の全額を消費税法2条1項8号の資産の譲渡等の対価の額に含まれるものとして課税売上割合を計算したものであり,租税 法律主義に違反しない。 第3 当裁判所の判断 1 争点(1)(原告が本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」とに区分し,前者のみを収益に計上する処理を行ったことは適法な会計処理か。)について(1) 一般に,金融商品会計実務指針105項の要件に該当する場合において,その債権の取得価額と債権金額の差額について同項所定の償却原価法により会計処理することは,法人税法22条4項にいう「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準」に従った適法な処理であると解するのが相当であり,この点については当事者間にも争いがない。 (2) そして,金融商品会計実務指針105項は,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合」に,取得価額と債権金額との差額について償却原価法に基づき処理を行うと定めているところ,原告は,本件各劣後受益権を信託契約によって取得したことが,この「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合」に該当すると主張し,他方で,被告は,本件各劣後受益権の取得価額は,本件各債権全体の帳簿価額から本件各優先受益権の譲渡原価額を差し引くという計算をして算出したものであり,本件各劣後受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額でない 件各劣後受益権の取得価額は,本件各債権全体の帳簿価額から本件各優先受益権の譲渡原価額を差し引くという計算をして算出したものであり,本件各劣後受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額でないことはもとより,原告が信託契約の内容を定めるに当たって取得価額が自由に決められるのであって,その客観的な価値を反映した金額でもないから,金融商品会計実務指針105項が予定する場合でなく,同項は適用されない旨主張する。 (3) そこで,まず,原告が,信託契約によって,委託者である原告が受託者に譲渡した住宅ローン債権を,受託者において優先と劣後の2つの信託受益 権に分け,原告がその劣後受益権を保有するに至った場合(なお,本件流動化取引2においては,原告は劣後受益権をCから譲り受けているが,住宅ローン債権を有していた原告がいったん信託契約における受託者としてCに劣後受益権を譲渡し,その後Cから劣後受益権を譲り受けていることから,実質的にみれば本件流動化取引1と同様の取引であるといえる。)が,金融商品会計実務指針105項にいう「債権を取得した場合」に該当するといえるかについて検討するに,信託受益権の評価方法について定めた金融商品会計実務指針100項(2)は,「信託受益権が優先劣後等のように質的に分割されており,信託受益権の保有者が複数である場合には,信託を一種の事業体とみなして,当該受益権を信託に対する金銭債権(貸付金等)の取得又は信託からの有価証券(債券,株式等)の購入とみなして取り扱う。」としつつ,そのただし書きにおいて,「ただし,企業が信託財産構成物である金融資産の委託者である場合で,かつ,信託財産構成物が委託者たる譲渡人にとって金融資産の消滅の認識要件を満たす場合には,譲渡人の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資 産構成物である金融資産の委託者である場合で,かつ,信託財産構成物が委託者たる譲渡人にとって金融資産の消滅の認識要件を満たす場合には,譲渡人の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資産の残存部分として評価する。」と定めている。そして,このただし書きの背景事情について説明した金融商品会計実務指針291項は,「企業が自ら保有する金融資産を信託するとともに,信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して優先受益権を第三者に譲渡する場合,…自らが保有する劣後受益権は,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産の残存部分として評価する必要がある。」としている。 すなわち,金融商品会計実務指針100項(2)ただし書き及びこの背景事情について説明した291項によれば,本件の原告のように,自ら保有する住宅ローン債権という金融資産を信託すると共に,その信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して,優先受益権を第三者に譲渡する場合においては,原告の保有する劣後受益権は,新たな金融資産の取 得としてではなく,信託した金融資産である住宅ローン債権の残存部分として評価する必要があるとしているのであって,これによれば,原告が信託契約によって保有するに至った本件各劣後受益権は,金融商品会計実務指針105項にいう「債権を取得した場合」には該当しないと解すべきことになる。 この点につき,原告は,金融商品会計実務指針100項(2)及び291項は,信託設定時点の劣後受益権の評価方法を定めたもので,債権を取得した日の属する事業年度以降の配当の取扱いに関する会計処理を定めた同指針105項の解釈とは適用場面を異にする旨主張する。しかしながら,金融商品会計実務指針100項(2)ただし書きが「…譲渡人の保有 した日の属する事業年度以降の配当の取扱いに関する会計処理を定めた同指針105項の解釈とは適用場面を異にする旨主張する。しかしながら,金融商品会計実務指針100項(2)ただし書きが「…譲渡人の保有する信託受益権は新たな金融資産ではなく,譲渡金融資産の残存部分として評価する。」と定め,また,その背景事情について説明した同指針291項が,「企業が自ら保有する金融資産を信託するとともに,信託受益権を優先と劣後に分割し,その劣後受益権を自らが保有して,優先受益権を第三者に譲渡する場合,…自らが保有する劣後受益権は,新たな金融資産の購入としてではなく,信託した金融資産の残存部分として評価する必要がある。」と定めているのは,一般に,信託受益権を優先と劣後に分割して,劣後受益権を自らが保有する場合は,優先受益権については,金融商品としての価値が高いものとして第三者に売却することで資金調達を円滑に行うことを企図すると共に,その反面として,劣後受益権は,リスクを負担するなど金融商品としての価値が低いものとなるため市場に出さずに自ら負担するものであると解されることから,そのような劣後受益権は,新たな金融商品の取得としてではなく,信託受益権全体から優先受益権を除いた残存部分として自ら保有し続けるものとして評価するのが,信託受益権の評価として相当であるとの判断に基づくものであると解されるところ,この理は,金融商品会計実務指針105項において,同様に優先劣後に分割した信託受益権を評価する場合にも何ら異なることはないというべきであるから,この点についての原告の主張は理由がな い。 (4) そして,そもそも金融商品会計実務指針105項は,まず「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合には,取得時に取得価額で貸借対照表に 由がな い。 (4) そして,そもそも金融商品会計実務指針105項は,まず「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合には,取得時に取得価額で貸借対照表に計上し,取得価額と債権金額との差額(以下「取得差額」という。)について償却原価法に基づき処理を行う。」と定め,取引の対象となる債権の支払日までの金利を反映して債権金額,すなわち,弁済期に支払を受け得る元本金額と異なる金額で債権を取得した場合には,債権を取得した時の取得価額で貸借対照表に計上し,取得価額と債権金額との差額(取得差額)について償却原価法,すなわち,その差額を弁済期までの残存期間で按分して当該債権の貸借対照表上の価額を増減させる方法によって処理することとしている。そして,金融商品会計実務指針105項は,これに続けて「この場合,将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額に一致するような割引率(実効利子率)に基づいて,債務者からの入金額を元本の回収と受取利息とに区分する。」と定め,金利を反映して債権金額と異なる金額で取得した場合には,「将来キャッシュ・フローの現在価値が取得価額に一致するような割引率(実効利子率)」,すなわち,将来の満期時における当該債権の価値に現実の取得価額が一致するように引き直した場合にその算定された割引率を用いて,当該債権の債務者から入金される額を「元本の回収」と「受取利息」に区分して処理することとしている。 このように金融商品会計実務指針105項は,債権の支払日が将来の期日であることから,その間の金利を反映して債権の元本金額よりも高い金額(あるいは低い金額)で取得した場合には,その差額をその支払日までの期間にわたって期間配分するものとして上記のように実効利子率を定め,それに基づいて算定された額をその債権の の元本金額よりも高い金額(あるいは低い金額)で取得した場合には,その差額をその支払日までの期間にわたって期間配分するものとして上記のように実効利子率を定め,それに基づいて算定された額をその債権の受取利息とすることが合理的であると考えられるため,その考え方を採用した上で,その方法で算定された受取利息額が,実際に受領した利息額より多ければその差額分を債権の帳簿価額に 加算し,少なければその差額分を債権の帳簿価額から減算することによって,実効利子率による利息の計算を会計処理に反映させるように償却原価法による処理を行うこととしたものであると解される。 しかるに,本件劣後受益権1の帳簿価額は,本件優先受益権1と本件劣後受益権1を合わせた信託受益権全体と信託債権である本件債権1が対応する関係にあることから,本件債権1の帳簿価額から本件優先受益権1の帳簿価額(譲渡原価額)を差し引いた金額として計上されるところ,本件優先受益権1の帳簿価額(譲渡原価額)については,本件債権1全体の時価を算定して各受益権の時価の割合に応じて算出しているのに対し,本件劣後受益権1の帳簿価額の算定においては,本件債権1の帳簿価額から,上記のとおり時価評価を前提として各受益権に按分計算された本件優先受益権1の帳簿価額(譲渡原価額)を差し引くという計算をすることになるために,その帳簿価額と債権価額の間に帳簿処理という技術的な理由によって差異が生じざるを得ないことになる。そして,本件劣後受益権2の帳簿価額もまた,本件債権2の帳簿価額から本件優先受益権2の帳簿価額(譲渡原価額)及び本件メザニン受益権の帳簿価額を計算上差し引いて算出したものであって,本件劣後受益権1について上に述べたことが当てはまるものである。 そうすると,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金 原価額)及び本件メザニン受益権の帳簿価額を計算上差し引いて算出したものであって,本件劣後受益権1について上に述べたことが当てはまるものである。 そうすると,本件各劣後受益権の帳簿価額と債権金額の差額は,帳簿処理に伴う技術的な理由によって計上されたものにすぎず,各受益権の支払日までの金利を反映して定められた金額ではなく,また,その帳簿価額は,各受益権の客観的な価値を把握した金額ではないから,本件各劣後受益権については,およそ金融商品会計実務指針105項が,「債権の支払日までの金利を反映して債権金額と異なる価額で債権を取得した場合」に,期間配分による償却原価法に基づく処理をさせることとした前提を欠くものであることは明らかである。 (5) また,金融商品会計実務指針105項は,上記のとおり「債務者からの 入金額」を実効利子率に基づいて「元本の回収」と「受取利息」とに区分する旨定めているが,本件各劣後受益権は,そもそも原告が保有していた住宅ローン債権の債務者が債務不履行になったり破産したりした場合のリスクを引き受けることによって本件各優先受益権の金融商品としての価値を高めることに1つの重要な意味があり,それゆえに本件各劣後受益権は,それぞれに優先する受益権,すなわち本件各優先受益権及び本件メザニン受益権に対する信託元本の償還及び信託収益の配当がされた後に信託元本の償還及び信託収益の配当が得られることになっているのであると解され,このような本件各劣後受益権は,そもそも金融商品会計実務指針105項が想定する「債権の支払日までの金利を反映し」た債権ではないことはもとより,そのような本件各劣後受益権を「元本の回収」と「受取利息」に分けることはおよそ同項が予定するものではないと言わざるを得ない。 (6) さらに,会社法が制定される前 し」た債権ではないことはもとより,そのような本件各劣後受益権を「元本の回収」と「受取利息」に分けることはおよそ同項が予定するものではないと言わざるを得ない。 (6) さらに,会社法が制定される前の商法では,その総則及び会社の計算において計算規定等が定められているところ,平成14年法律第44号による改正前の商法においては,その285条の4が,金銭債権の評価について「債権金額ヲ付スルコトヲ要ス」ことを原則とした上で,ただし書きで債権金額と異なる代金で「買入レタルトキ」は,相当の増額又は減額ができると規定していた。そして,金融商品会計実務指針105項は,平成14年改正前の商法285条の4が通則として意味を有していたころから存在していたのであって,そうすると少なくともその当時は,同項にいう債権の「取得」とは債権を「買入レタルトキ」として解釈されていたと考えられ,ここにいう「取得」が本来,他者から取得した場合を想定し,信託等によって実質上自ら創設したものは想定していなかったと解されるところ,その解釈が特に変更されたことを窺わせる資料もない。 (7) 以上によれば,原告が本件各劣後受益権の収益配当金の会計処理につき,金融商品会計実務指針105項の適用があるものとして,同項の「受取利 息」に相当する「買入金銭債権利息額」と同項の「元本の回収」に相当する「買入金銭債権償還額」とに区分し,前者のみを収益に計上する処理を行ったことは適法な会計処理とはいえないものと解される。 2 争点(2)(平等原則違反の有無)について原告は,本件各更正処分は独り原告にのみ甚大な影響を及ぼすものであり,憲法14条の平等原則に違反する旨主張するが,本件全証拠によっても,原告以外に本件のような事例で更正処分を受けた者がおらず,原告のみが不平等な取り扱いを受 り原告にのみ甚大な影響を及ぼすものであり,憲法14条の平等原則に違反する旨主張するが,本件全証拠によっても,原告以外に本件のような事例で更正処分を受けた者がおらず,原告のみが不平等な取り扱いを受けたことを認めるに足りないから,この点についての原告の主張は採用できない。 3 争点(3)(租税法律主義違反の有無)について被告の行った本件各更正処分は,金融商品会計実務指針105項の適用がないことを前提として,後記4(1)のとおり,法人税法22条2項に基づき,本件各劣後受益権の収益配当の全額が有償による役務の提供に係る収益に当たるとして益金の額に算入し,その収益配当の全額を消費税法2条1項8号の資産の譲渡等の対価の額に含まれるとして課税売上割合を計算したものであり,何ら租税法律主義に違反しない。 4 本件各更正処分等の適法性(1) 以上によれば,原告の保有する本件各劣後受益権の収益配当金については,平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期の原告の各法人税の所得計算上は益金の額に算入し,平成17年3月課税期間及び平成18年3月課税期間の各消費税の計算上は資産の譲渡等の対価の額に算入すべきことになり,これにより算出した原告の各法人税額,各消費税額等は,別紙1「本件各更正処分の根拠」記載のとおりであると認められ(なお,本件争点に関する部分を除き,計算の基礎となる金額及び計算方法については,当事者間に争いがない。),これらは,本件各更正処分における原告の平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期の各法人税額並びに 平成17年3月課税期間及び平成18年3月課税期間の各消費税額と同一であるから,本件各更正処分はいずれも適法である。 (2) また,上記のとおり本件各更正処分は適法であるところ,本件各賦課決 平成17年3月課税期間及び平成18年3月課税期間の各消費税額と同一であるから,本件各更正処分はいずれも適法である。 (2) また,上記のとおり本件各更正処分は適法であるところ,本件各賦課決定処分において過少申告加算税の対象とした各税額の計算の基礎となったことについて国税通則法65条4項に規定する正当な理由があるとは認められないから,原告の平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期の法人税に係る各過少申告加算税の額は,別紙2「本件各賦課決定処分の根拠」記載のとおりであると認められ,いずれも本件各賦課決定における各過少申告加算税の額(別表1の区分「更正処分」の項目「過少申告加算税」欄の金額)と同一であるから,本件各賦課決定処分もいずれも適法である。 5 結論よって,原告の請求にはいずれも理由がないから棄却することととし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第38部裁判長裁判官定塚誠 裁判官中辻雄一朗 裁判官渡 哲 (別紙1) 本件各更正処分の根拠 1 本件法人税各更正処分の根拠被告が本訴において 裁判官渡 哲 (別紙1) 本件各更正処分の根拠 1 本件法人税各更正処分の根拠被告が本訴において主張する原告の本件各事業年度の法人税に係る所得金額及び納付すべき税額は,それぞれ次に述べるとおりである。 (1) 平成16年3月期ア所得金額(別表3-1<11>欄) 43億5648万9197円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算し,(ウ)の金額を減算した金額である。 (ア) 申告所得金額(別表3-1<1>欄) 39億8335万7768円上記金額は,平成16年3月期法人税確定申告書に記載された所得金額と同額である。 (イ) 所得金額に加算される金額(別表3-1<7>欄)3億7427万9978円上記金額は,次のaないしeの金額の合計額である。 a 受取利息の計上もれ(別表3-1<2>欄,別表4<7>の平成16年3月期計欄) 3億3778万7061円上記金額は,原告が,本件劣後受益権1に係る収益配当金の合計額4億4597万0151円(別表4<1>の平成16年3月期計欄)のうち,「買入金銭債権償還額」であるとして,益金の額に算入しなかった金額の合計額である。 しかしながら,当該金額は,受取利息として,益金の額に算入すべき金額である。 b 減価償却資産の償却超過額(別表3-1<3>欄,別表5<12>の合計欄)3531万2500円 上記金額は,原告が損金の額に算入した「業務委託費その他」及び「人件費」のうち,社内製作ソフトウェアの取得価額と認められる金額3825万円(別表5<11>の合計欄)を同取得価額に算入して,法人税法施行令48条1項4号(平成19年政令第83 委託費その他」及び「人件費」のうち,社内製作ソフトウェアの取得価額と認められる金額3825万円(別表5<11>の合計欄)を同取得価額に算入して,法人税法施行令48条1項4号(平成19年政令第83号による改正前のもの。以下同じ。)の規定により,定額法で償却限度額を計算したところ,同償却限度額を超える金額である。 当該金額は,法人税法31条1項(平成19年法律第6号による改正前のもの。以下同じ。)の規定により,損金の額に算入されない。 c 繰延消費税額等の損金算入限度超過額(別表3-1<4>欄,別表6-1<24>欄) 114万7475円上記金額は,法人税法施行令139条の4第3項に規定する繰延消費税額等について,同項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額6980万0429円(別表6-1<22>欄)と平成16年3月期法人税確定申告書に記載された同上の金額6865万2954円(別表6-1<23>欄)との差額である。 当該金額は,新たに計算される損金算入限度超過額であり,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第3項の規定により,損金の額に算入されない。 d 交際費等の損金不算入額(別表3-1<5>欄,別表7<9>欄)142円上記金額は,措置法61条の4第3項に規定する交際費等に係る消費税等の額のうち,控除対象外消費税額等の増加額であり,同項に規定する交際費等の額に含まれる金額である(消費税法等の施行に伴う法人税の取扱通達12の(注)2参照)。 当該金額は,措置法61条の4第1項の規定により,損金の額に算入されない。 e 益金の額に算入される雑益の額(別表3-1<6>欄)3万2800円上記金額は,平成16年3月課税期間の消費税法30条2項及び同条6項に規 規定により,損金の額に算入されない。 e 益金の額に算入される雑益の額(別表3-1<6>欄)3万2800円上記金額は,平成16年3月課税期間の消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合が減少したこと等により算出される納付すべき消費税等の額であるが,消費税等の更正期間(通則法70条1項1号)の経過により更正されず,同税額は納付されないことから,雑益として益金の額に算入される。 (ウ) 所得金額から減算される金額(別表3-1<10>欄)114万8549円上記金額は,次のa及びbの金額の合計額である。 a 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度超過額の過大額(別表3-1<8>欄,別表8<13>欄) 112万8551円上記金額は,法人税法52条2項(平成22年法律第6号による改正前のもの。以下同じ。)に規定する一括評価金銭債権に係る貸倒引当金について,法人税法施行令96条2項(平成20年政令第156号による改正前のもの。以下同じ。)の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額4億9693万6136円(別表8<11>欄)と平成16年3月期法人税確定申告書に記載された同上の額4億9806万4687円(別表8<12>欄)との差額である。 当該金額は,繰入限度超過額の過大額であり,法人税法52条2項の規定により,損金の額に算入される。 b 損金の額に算入される雑損の額(別表3-1<9>欄,別表9<12>欄)1万9998円上記金額は,平成16年3月課税期間の課税売上割合が減少したこと等により算出される納付すべき消費税等の額から,損金の額に算入 されない資産に係る控除対象外消費税額等の額を差し引いた金額であり,雑損として損金の額に算入される。 イ所得金額に対する と等により算出される納付すべき消費税等の額から,損金の額に算入 されない資産に係る控除対象外消費税額等の額を差し引いた金額であり,雑損として損金の額に算入される。 イ所得金額に対する法人税額(別表3-1<12>欄)13億0694万6700円上記金額は,上記アの所得金額(通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後の金額)に法人税法66条1項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)及び負担軽減法16条1項に定める税率100分の30を乗じて計算した金額である。 ウ法人税額の特別控除額(別表3-1<13>欄)2億2302万9279円上記金額は,平成16年3月期法人税確定申告書に記載された法人税額の特別控除額である。 エ控除所得税額等(別表3-1<14>欄) 21万6575円上記金額は,平成16年3月期法人税確定申告書に記載された控除所得税額等である。 オ納付すべき法人税額(別表3-1<15>欄)10億8370万0800円上記金額は,上記イの金額から上記ウ及びエの金額を控除した金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)である。 カ既に納付の確定した本税額(別表3-1<16>欄)9億7176万1200円上記金額は,平成16年3月期法人税確定申告書に記載された差引所得に対する法人税額と同額である。 キ差引納付すべき法人税額(別表3-1<17>欄)1億1193万9600円 上記金額は,上記オの金額から上記カの金額を差し引いた金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)であり,平成16年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 (2 ら上記カの金額を差し引いた金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)であり,平成16年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 (2) 平成17年3月期ア所得金額(別表3-2<15>欄) 83億1059万7325円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算し,(ウ)の金額を減算した金額である。 (ア) 申告所得金額(別表3-2<1>欄) 79億9490万3277円上記金額は,平成17年3月期法人税確定申告書に記載された所得金額と同額である。 (イ) 所得金額に加算される金額(別表3-2<8>欄)3億6085万7108円上記金額は,次のaないしfの金額の合計額である。 a 受取利息の計上もれ(別表3-2<2>欄,別表4<7>の平成17年3月期計欄) 3億4156万9332円上記金額は,原告が,本件劣後受益権1に係る収益配当金の合計額3億2763万1579円(別表4<1>の平成17年3月期計欄)及び本件劣後受益権2に係る収益配当金の合計額2億8440万4927円(別表4<2>の平成17年3月期計欄)のうち,「買入金銭債権償還額」であるとして,益金の額に算入しなかった金額(別表4<5>及び<6>の平成17年3月期計欄)の合計額である。 しかしながら,当該金額は,受取利息として,益金の額に算入すべき金額である。 b 減価償却資産の償却超過額(別表3-2<3>欄,別表5<17>の合計欄) 662万5000円上記金額は,原告が損金の額に算入した「業務委託費その他」のうち,社内製作ソフトウェアの取得価額と認められる金額750万円(別表5<15>の合計欄)を同取得価額に算入して,法人税法施行令48条1項 上記金額は,原告が損金の額に算入した「業務委託費その他」のうち,社内製作ソフトウェアの取得価額と認められる金額750万円(別表5<15>の合計欄)を同取得価額に算入して,法人税法施行令48条1項4号の規定により,定額法で償却限度額を計算したところ,同償却限度額を超える金額である。 当該金額は,法人税法31条1項の規定により,損金の額に算入されない。 c 損金の額に算入されない仕掛品の額(別表3-2<4>欄)1100万円上記金額は,原告が,「業務委託費その他」及び「人件費」として損金の額に算入した金額のうち,平成17年3月期の末日現在において稼動を開始していない社内製作ソフトウェアに係る取得価額と認められる金額であり,損金の額に算入されない。 d 益金の額に算入される一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額(別表3-2<5>欄) 112万8551円上記金額は,平成16年3月期法人税更正処分において損金の額に算入された一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額(上記(1)ア(ウ)a)と同額である。 当該金額は,法人税法52条9項(平成22年法律第6号による改正前のもの。以下同じ。)の規定により,翌事業年度において,益金の額に算入される。 e 交際費等の損金不算入額(別表3-2<6>欄,別表7<9>欄)391円上記金額は,措置法61条の4第3項に規定する交際費等に係る消費税等の額のうち,控除対象外消費税額等の増加額であり,同項に規 定する交際費等の額に含まれる金額である(消費税法等の施行に伴う法人税の取扱通達12の(注)2参照)。 当該金額は,措置法61条の4第1項の規定により,損金の額に算入されない。 f 繰延消費税額等の損金算入限度超過額(別表3-2<7>欄,別表6-1欄 法人税の取扱通達12の(注)2参照)。 当該金額は,措置法61条の4第1項の規定により,損金の額に算入されない。 f 繰延消費税額等の損金算入限度超過額(別表3-2<7>欄,別表6-1欄) 53万3834円上記金額は,法人税法施行令139条の4第3項に規定する繰延消費税額等について,同項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額805万9670円(別表6-1欄)と平成17年3月期法人税確定申告書に記載された同上の金額752万5836円(別表6-1欄)との差額である。 当該金額は,新たに計算される損金算入限度超過額であり,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第3項の規定により,損金の額に算入されない。 (ウ) 所得金額から減算される金額(別表3-2<14>欄)4516万3060円上記金額は,次のaないしeの金額の合計額である。 a 減価償却資産の償却不足額(別表3-2<9>欄,別表5<16>の合計欄)765万円上記金額は,平成16年3月期から繰り越された減価償却超過額3531万2500円(別表5<18>の合計欄)のうち,平成17年3月期の償却不足額である。 当該金額は,法人税法31条1項及び4項の規定により,損金の額に算入される。 b 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度超過額の過大額(別 表3-2<10>欄,別表8<13>欄) 138万5316円上記金額は,法人税法52条2項に規定する一括評価金銭債権に係る貸倒引当金について,法人税法施行令96条2項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額10億6172万3786円(別表8<11>欄)と平成17年3月期法人税確定申告書に記載された同上の額1 について,法人税法施行令96条2項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額10億6172万3786円(別表8<11>欄)と平成17年3月期法人税確定申告書に記載された同上の額10億6310万9102円(別表8<12>欄)との差額である。 当該金額は,繰入限度超過額の過大額であり,法人税法52条2項の規定により,損金の額に算入される。 c 損金の額に算入される雑損の額(別表3-2<11>欄,別表9<12>欄)4万9405円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等更正処分により納付すべきこととなる消費税等の額から,損金の額に算入されない資産に係る控除対象外消費税額等の額を差し引いた金額であり,雑損として損金の額に算入される。 d 損金の額に算入される事業税の額(別表3-2<12>欄)3582万0500円上記金額は,平成16年3月期法人税更正処分により所得金額が増加したことに伴い生じた事業税の金額であり,損金の額に算入される。 e 前期から繰り越された繰延消費税額等のうち損金の額に算入される金額(別表3-2<13>欄,別表6-2<8>欄) 25万7839円上記金額は,平成16年3月期から繰り越された繰延消費税額等のうち,法人税法施行令139条の4第4項(平成22年政令第51号による改正前のもの。以下同じ。)の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額2972万8402円(別表6-2<1>欄)と平成 17年3月期法人税確定申告書に記載された同上の額2947万0563円(別表6-2<7>欄)との差額である。 当該金額は,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第4項の規定により,新たに損金の額に算入される。 イ所得金額に対する法人税額(別表3-2<16>欄)24億9317万91 額である。 当該金額は,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第4項の規定により,新たに損金の額に算入される。 イ所得金額に対する法人税額(別表3-2<16>欄)24億9317万9100円上記金額は,上記アの所得金額(通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後の金額)に法人税法66条1項及び負担軽減法16条1項に定める税率100分の30を乗じて計算した金額である。 ウ法人税額の特別控除額(別表3-2<17>欄) 1975万6296円上記金額は,平成17年3月期法人税確定申告書に記載された法人税額の特別控除額である。 エ控除所得税額等(別表3-2<18>欄) 20万9604円上記金額は,平成17年3月期法人税確定申告書に記載された控除所得税額等である。 オ納付すべき法人税額(別表3-2<19>欄)24億7321万3200円上記金額は,上記イの金額から上記ウ及びエの金額を控除した金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)である。 カ既に納付の確定した本税額(別表3-2<20>欄)23億7850万5000円上記金額は,平成17年3月期法人税確定申告書に記載された差引所得に対する法人税額と同額である。 キ差引納付すべき法人税額(別表3-2欄) 9470万8200円 上記金額は,上記オの金額から上記カの金額を差し引いた金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)であり,平成17年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 (3) 平成18年3月期ア所得金額(別表3-3<14>欄) 95億0120万4281円上記金額は,次の(ア 17年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 (3) 平成18年3月期ア所得金額(別表3-3<14>欄) 95億0120万4281円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算し,(ウ)の金額を減算した金額である。 (ア) 申告所得金額(別表3-3<1>欄) 91億5233万2037円上記金額は,平成18年3月期法人税確定申告書に記載された所得金額と同額である。 (イ) 所得金額に加算される金額(別表3-3<6>欄)3億8293万9788円上記金額は,次のaないしdの金額の合計額である。 a 受取利息の計上もれ(別表3-3<2>欄,別表4<7>の平成18年3月期計欄) 3億7320万3898円上記金額は,原告が,本件劣後受益権1に係る収益配当金の合計額2億8581万6049円(別表4<1>の平成18年3月期計欄)及び本件劣後受益権2に係る収益配当金の合計額4億7897万5542円(別表4<2>の平成18年3月期計欄)のうち,「買入金銭債権償還額」であるとして,益金の額に算入しなかった金額(別表4<5>及び<6>の平成18年3月期計欄)の合計額である。 しかしながら,当該金額は,受取利息として,益金の額に算入すべき金額である。 b 減価償却資産の償却超過額(別表3-3<3>欄,別表5の合計欄) 835万円上記金額は,<1>原告が損金の額に算入した「人件費」のうち,社内製作ソフトウェアに係る取得価額と認められる金額1050万円(別表5の合計欄),及び<2>平成17年3月期の上記社内製作ソフトウェアに係る取得価額と認められる金額1100万円(上記(2)ア(イ)c)の合計額2150万円を同取得価額に算入して,法人税法 (別表5の合計欄),及び<2>平成17年3月期の上記社内製作ソフトウェアに係る取得価額と認められる金額1100万円(上記(2)ア(イ)c)の合計額2150万円を同取得価額に算入して,法人税法施行令48条1項4号の規定により,定額法で償却限度額を計算したところ,同償却限度額を超える金額である。 当該金額は,法人税法31条1項の規定により,損金の額に算入されない。 c 益金の額に算入される一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額(別表3-3<4>欄) 138万5316円上記金額は,平成17年3月期法人税更正処分において損金の額に算入された一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額(上記(2)ア(ウ)b)と同額である。 当該金額は,法人税法52条9項の規定により,翌事業年度において,益金の額に算入される。 d 交際費等の損金不算入額(別表3-3<5>欄,別表7<9>欄)574円上記金額は,措置法61条の4第3項に規定する交際費等に係る消費税等の額のうち,控除対象外消費税額等の増加額であり,同項に規定する交際費等の額に含まれる金額である(消費税法等の施行に伴う法人税の取扱通達12の(注)2参照)。 当該金額は,措置法61条の4第1項の規定により,損金の額に算入されない。 (ウ) 所得金額から減算される金額(別表3-3<13>欄) 3406万7544円上記金額は,次のaないしfの金額の合計額である。 a 減価償却資産の償却不足額(別表3-3<7>欄,別表5の合計欄)915万円上記金額は,平成17年3月期から繰り越された減価償却超過額3428万7500円(別表5の合計欄)のうち,平成18年3月期の償却不足額である。 当該金額は,法人税法31条1項及び4項の規定により,損 は,平成17年3月期から繰り越された減価償却超過額3428万7500円(別表5の合計欄)のうち,平成18年3月期の償却不足額である。 当該金額は,法人税法31条1項及び4項の規定により,損金の額に算入される。 b 一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入限度超過額の過大額(別表3-3<8>欄,別表8<13> 23万0603円上記金額は,法人税法52条2項に規定する一括評価金銭債権に係る貸倒引当金について,法人税法施行令96条2項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額24億3113万1365円(別表8<11>欄)と平成18年3月期法人税確定申告書に記載された同上の金額24億3136万1968円(別表8<12>欄)との差額である。 当該金額は,繰入限度超過額の過大額であり,法人税法52条2項の規定により,損金の額に算入される。 c 損金の額に算入される雑損の額(別表3-3<9>欄,別表9<12>欄)6万2800円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等更正処分により納付すべきこととなる消費税等の額から,損金の額に算入されない資産に係る控除対象外消費税額等の額を差し引いた金額であり,雑損として 損金の額に算入される。 d 繰延消費税額等の損金算入限度超過額の過大額(別表3-3<10>欄,別表6-1欄) 1450円上記金額は,法人税法施行令139条の4第3項に規定する繰延消費税額等について,同項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額を超える金額1954万9284円(別表6-1欄)と平成18年3月期法人税確定申告書に記載された同上の金額1955万0734円(別表6-1欄)との差額である。 当該金額は,損金算入 る金額を超える金額1954万9284円(別表6-1欄)と平成18年3月期法人税確定申告書に記載された同上の金額1955万0734円(別表6-1欄)との差額である。 当該金額は,損金算入限度超過額の過大額であり,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第3項の規定により,損金の額に算入される。 e 前期から繰り越された繰延消費税額等のうち損金の額に算入される金額(別表3-3<11>欄,別表6-2<8>欄) 37万7491円上記金額は,平成17年3月期から繰り越された繰延消費税額等のうち,法人税法施行令139条の4第4項の規定に基づき計算した損金の額に算入される金額2819万5284円(別表6-2<1>欄)と平成18年3月期法人税確定申告書に記載された同上の額2781万7793円(別表6-2<7>欄)との差額である。 当該金額は,法人税法65条及び法人税法施行令139条の4第4項の規定により,新たに損金の額に算入される。 f 損金の額に算入される事業税の額(別表3-3<12>欄)2424万5200円上記金額は,平成17年3月期法人税更正処分により所得金額が増加したことに伴い生じた事業税の金額であり,損金の額に算入される。 イ所得金額に対する法人税額(別表3-3<15>欄)28億5036万1200円 上記金額は,上記アの所得金額(通則法118条1項の規定に基づき1000円未満の端数を切り捨てた後の金額)に法人税法66条1項及び負担軽減法16条1項に定める税率100分の30を乗じて計算した金額である。 ウ法人税額の特別控除額(別表3-3<16>欄) 4985万2939円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算した金額である。 (ア) 申告額(別表3-3<17>欄) ウ法人税額の特別控除額(別表3-3<16>欄) 4985万2939円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算した金額である。 (ア) 申告額(別表3-3<17>欄) 4908万7939円上記金額は,平成18年3月期法人税確定申告書に記載された法人税額の特別控除額である。 (イ) 教育訓練費の増加額に係る法人税額の特別控除額の増加額(別表3-3<18>欄) 76万5000円上記金額は,原告が,教育訓練費の額を教育訓練費の増加額に係る法人税額の特別控除に関する明細書に誤って転記していたことにより,過少となっていた法人税額の特別控除額である。 エ控除所得税額等(別表3-3<19>欄) 6万3089円上記金額は,平成18年3月期法人税確定申告書に記載された控除所得税額等である。 オ納付すべき法人税額(別表3-3<20>欄)28億0044万5100円上記金額は,上記イの金額から上記ウ及びエの金額を控除した金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)である。 カ既に納付の確定した本税額(別表3-3欄)26億9654万8500円上記金額は,平成18年3月期法人税確定申告書に記載された差引所得に対する法人税額と同額である。 キ差引納付すべき法人税額(別表3-3欄)1億0389万6600円上記金額は,上記オの金額から上記カの金額を差し引いた金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数を切り捨てた後の金額)であり,平成18年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 2 本件消費税等各更正処分の根拠被告が本訴において主張する原告の本件 0円未満の端数を切り捨てた後の金額)であり,平成18年3月期法人税更正処分により原告が新たに納付すべき法人税額である。 2 本件消費税等各更正処分の根拠被告が本訴において主張する原告の本件各課税期間の消費税等に係る課税標準額,控除対象仕入税額及び納付すべき税額は,それぞれ次に述べるとおりである。 (1) 平成17年3月課税期間ア課税標準額(別表11<1>欄) 20億4602万2000円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された課税標準額と同額である。 イ課税標準額に対する消費税額(別表11<2>欄) 8182万3959円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された課税標準額に対する消費税額と同額である。 ウ控除対象仕入税額(別表11<3>欄) 516万0758円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の割合を乗じて算出した金額である。 (ア) 課税仕入れに係る消費税額のうち課税売上げと非課税売上げに共通して要するもの(別表11<10>欄) 1億0378万4078円上記金額は,消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合が100分の95に満たないときにおける課税仕入れ等の税額のうち,課税売上げ(課税資産の譲渡等)と非課税売上げ(その他の資産の譲渡等)に共通して要する税額の合計額であり,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書(同付表2<15>欄)に記載された金額と同額である。 (イ) 課税売上割合(別表11<8>欄)4.972591896パーセント上記割合は,消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合であり,次のaの金額をbの金額で除して算出したものである。 a 課税資産の譲渡等の対価の額(別表11< 72591896パーセント上記割合は,消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合であり,次のaの金額をbの金額で除して算出したものである。 a 課税資産の譲渡等の対価の額(別表11<4>欄)20億4602万2353円上記金額は,課税資産の譲渡等(消費税法2条1項9号)の対価の額であり,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書(同付表2<4>欄)に記載された金額と同額である。 b 資産の譲渡等の対価の額(別表11<5>欄)411億4599万3799円上記金額は,資産の譲渡等(消費税法2条1項8号)の対価の額であり,次の(a)及び(b)の金額の合計額である。 (a) 申告額(別表11<6>欄) 408億0442万4467円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書(同付表2<7>欄)に記載された資産の譲渡等の対価の額と同額である。 (b) 受取利息の計上もれ(別表11<7>欄)3億4156万9332円上記金額は,原告が,本件収益配当金の合計額6億1203万6506円(別表4<1>及び<2>の平成17年3月期計の合計額欄)のうち,「買入金銭債権償還額」であるとして,資産の譲渡等の対価の額に含めなかった金額である。 しかしながら,当該金額は,資産の譲渡等の対価の額に含まれるものである。 エ差引税額(別表11<11>欄) 7666万3200円上記金額は,上記イの金額から上記ウの金額を控除した金額(通則法1 19条1項の規定に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後の金額)である。 オ既に納付の確定した本税額(別表11<12>欄) 7662万円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された差引税額と同額である。 カ差引納付すべ 額)である。 オ既に納付の確定した本税額(別表11<12>欄) 7662万円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された差引税額と同額である。 カ差引納付すべき消費税額(別表11<13>欄) 4万3200円上記金額は,上記エの金額から上記オの金額を差し引いた金額であり,平成17年3月課税期間消費税等更正処分により原告が新たに納付すべき消費税額である。 キ地方消費税の課税標準となる消費税額(別表11<14>欄)7666万3200円上記金額は,地方税法72条の77第2号及び同法72条の82の規定に基づき,上記エの金額と同額である。 なお,譲渡割の賦課徴収については,当分の間,国が,消費税の賦課徴収の例により,消費税の賦課徴収と併せて行うものとされている(地方税法附則9条の4第1項)。 ク譲渡割額の納税額(別表11<15>欄) 1916万5800円上記金額は,地方税法72条の83に基づき,上記キの金額に税率100分の25を乗じて算出した金額である。 ケ既に納付の確定した譲渡割額(別表11<16>欄)1915万5000円上記金額は,平成17年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された譲渡割額の納税額と同額である。 コ差引納付すべき譲渡割額(別表11<17>欄) 1万0800円上記金額は,上記クの金額から上記ケの金額を差し引いた金額であり,平成17年3月課税期間消費税等更正処分により原告が新たに納付すべき 譲渡割額である。 サ納付すべき消費税等の合計額(別表11<18>欄) 5万4000円上記金額は,上記カの金額と上記コの金額の合計額であり,平成17年3月課税期間更正処分により原告が新たに納付すべき消費税額と譲渡割額の合計額である 合計額(別表11<18>欄) 5万4000円上記金額は,上記カの金額と上記コの金額の合計額であり,平成17年3月課税期間更正処分により原告が新たに納付すべき消費税額と譲渡割額の合計額である。 (2) 平成18年3月課税期間ア課税標準額(別表11<1>欄) 24億1363万1000円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された課税標準額と同額である。 イ課税標準額に対する消費税額 9652万7999円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された課税標準額に対する消費税額と同額である。 ウ控除対象仕入税額(別表11<3>欄) 671万5816円上記金額は,次の(ア)の金額に(イ)の割合を乗じて算出した金額である。 (ア) 課税仕入れに係る消費税額のうち課税売上げと非課税売上げに共通して要するもの(別表11<10>欄) 1億1377万0932円上記金額は,消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合が100分の95に満たないときにおける課税仕入れ等の税額のうち,課税売上げ(課税資産の譲渡等)と非課税売上げ(その他の資産の譲渡等)に共通して要する税額の合計額であり,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された金額と同額である。 (イ) 課税売上割合(別表11<8>欄)5.902928374パーセント上記割合は,消費税法30条2項及び同条6項に規定する課税売上割合であり,次のaの金額をbの金額で除して算出したものである。 a 課税資産の譲渡等の対価の額(別表11<4>欄) 24億1363万1907円上記金額は,課税資産の譲渡等(消費税法2条1項9号)の対価の額であり,平成18年3月課税期間消費税等確定 a 課税資産の譲渡等の対価の額(別表11<4>欄) 24億1363万1907円上記金額は,課税資産の譲渡等(消費税法2条1項9号)の対価の額であり,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書(同付表2<4>欄)に記載された金額と同額である。 b 資産の譲渡等の対価の額(別表11<5>欄)408億8872万0889円上記金額は,資産の譲渡等(消費税法2条1項8号)の対価の額であり,次の(a)及び(b)の金額の合計額である。 (a) 申告額(別表11<6>欄) 405億1551万6991円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書(同付表2<7>欄)に記載された資産の譲渡等の対価の額と同額である。 (b) 受取利息の計上もれ(別表11<7>欄)3億7320万3898円上記金額は,原告が,本件収益配当金の合計額7億6479万1591円(別表4<1>及び<2>の平成18年3月期計欄の合計額)のうち,「買入金銭債権償還額」であるとして,資産の譲渡等の対価の額に含めなかった金額である。 しかしながら,当該金額は,資産の譲渡等の対価の額に含まれるものである。 エ差引税額(別表11<11>欄) 8981万2100円上記金額は,上記イの金額から上記ウの金額を控除した金額(通則法119条1項の規定に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後の金額)である。 オ既に納付の確定した本税額(別表11<12>欄) 8975万0300円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された差引税額と同額である。 カ差引納付すべき消費税額(別表11<13>欄) 6万1800円上記金額は,上記エの金額から上記オの金額を差し引いた金額であり,平成18年3月課税 差引税額と同額である。 カ差引納付すべき消費税額(別表11<13>欄) 6万1800円上記金額は,上記エの金額から上記オの金額を差し引いた金額であり,平成18年3月課税期間消費税等更正処分により原告が新たに納付すべき消費税額である。 キ地方消費税の課税標準となる消費税額(別表11<14>欄)8981万2100円上記金額は,地方税法72条の77第2号及び同法72条の82の規定に基づき,上記エの金額と同額である。 ク譲渡割額の納税額(別表11<15>欄) 2245万3000円上記金額は,地方税法72条の83に基づき,上記キの金額に税率100分の25を乗じて算出した金額(地方税法20条の4の2第3項に基づき100円未満の端数金額を切り捨てた後の金額)である。 ケ既に納付の確定した譲渡割額(別表11<16>欄)2243万7500円上記金額は,平成18年3月課税期間消費税等確定申告書に記載された譲渡割額の納税額と同額である。 コ差引納付すべき譲渡割額(別表11<17>欄) 1万5500円上記金額は,上記クの金額から上記ケの金額を差し引いた金額であり,平成18年3月課税期間消費税等更正処分により原告が新たに納付すべき譲渡割額である。 サ納付すべき消費税等の合計額(別表11<18>欄) 7万7300円上記金額は,上記カの金額と上記コの金額の合計額であり,平成18年3月課税期間更正処分により原告が新たに納付すべき消費税額と譲渡割額の合計額である。 (別紙2) 本件各賦課決定処分の根拠 1 本件法人税各賦課決定処分の根拠本件法人税各更正処分に伴って賦課される過少申告加算税の各金額は,それぞれ次に述べるとおりである。 (1) 平成16年3月 本件各賦課決定処分の根拠 1 本件法人税各賦課決定処分の根拠本件法人税各更正処分に伴って賦課される過少申告加算税の各金額は,それぞれ次に述べるとおりである。 (1) 平成16年3月期本件法人税各更正処分は適法であるところ,原告が平成16年3月期法人税更正処分により新たに納付すべき法人税額の計算の基礎となった事実のうち,これらが平成16年3月期法人税更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについては,いずれも通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとは認められない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,通則法65条1項の規定により,別紙1(1)キの差引納付すべき法人税額1億1193万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額。 別表10の<12>欄)に100分の10の割合を乗じて計算した1119万3000円(別表10<13>欄)となる。 (2) 平成17年3月期本件法人税各更正処分は適法であるところ,原告が平成17年3月期法人税更正処分により新たに納付すべき法人税額の計算の基礎となった事実のうち,益金の額に算入される一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額112万8551円(別紙1(2)ア(イ)d)を除き,通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとは認められない(過少申告加算税等通達第1の1(2)参照)。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,通則法65条1項及び同条4項の規定により,別紙1(2)キの差引納付すべき法人税額から,正当な理由があると認められる事実に基づく税額として,国税通則法施行令 27条で定めるところにより計算した金額を控除した後の税額9436万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の ると認められる事実に基づく税額として,国税通則法施行令 27条で定めるところにより計算した金額を控除した後の税額9436万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額。 別表10<12>欄)に100分の10の割合を乗じて計算した943万6000円(別表10<13>欄)となる。 (3) 平成18年3月期本件法人税各更正処分は適法であるところ,原告が平成18年3月期法人税更正処分により新たに納付すべき法人税額の計算の基礎となった事実のうち,益金の額に算入される一括評価金銭債権に係る貸倒引当金の繰入額138万5316円(別紙1(3)ア(イ)c)を除き,通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとは認められない(過少申告加算税等通達第1の1(2)参照)。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,通則法65条1項及び同条4項の規定により,別紙1(3)キの差引納付すべき法人税額から,正当な理由があると認められる事実に基づく税額として,国税通則法施行令27条で定めるところにより計算した金額を控除した後の税額1億0348万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額。別表10<12>欄)に100分の10の割合を乗じて計算した1034万8000円(別表10<13>欄)となる。 2 本件消費税等各賦課決定処分の根拠本件消費税等各更正処分に伴って賦課される過少申告加算税の各金額は,それぞれ次に述べるとおりである。 (1) 平成17年3月課税期間本件消費税等各更正処分は適法であるところ,原告が平成17年3月課税期間消費税等更正処分により新たに納付すべき消費税等の合計額の計算の基礎となった事実のうち,これらが平成17年3月課税期間消費税等更正処分前における税額の計算の基礎 ところ,原告が平成17年3月課税期間消費税等更正処分により新たに納付すべき消費税等の合計額の計算の基礎となった事実のうち,これらが平成17年3月課税期間消費税等更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについては,いずれも 通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとは認められない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,通則法65条1項,地方税法附則9条の4第2項及び同附則9条の9の規定により納付すべき消費税等の合計額5万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額)に100分の10の割合を乗じて計算した5000円となる。 (2) 平成18年3月課税期間本件消費税等各更正処分は適法であるところ,原告が平成18年3月課税期間消費税等更正処分により新たに納付すべき消費税等の合計額の計算の基礎となった事実のうち,これらが平成18年3月課税期間消費税等更正処分前における税額の計算の基礎とされていなかったことについては,いずれも通則法65条4項にいう「正当な理由」があるとは認められない。 したがって,原告に課されるべき過少申告加算税の額は,通則法65条1項,地方税法附則9条の4第2項及び同附則9条の9の規定により納付すべき消費税等の合計額7万円(通則法118条3項の規定により1万円未満の端数を切り捨てた後の金額)に100分の10の割合を乗じて計算した7000円となる。
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