- 1 -主文本件抗告を棄却する。 理由 本件抗告の趣意は,違憲をいうが,実質は単なる法令違反の主張であって,心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(以下「法」という。)72条3項,刑訴法433条の抗告理由に当たらない。 なお,職権により判断すると,鑑定入院命令が発せられた後に鑑定入院の必要がなくなったことなどの事情は,法72条1項の鑑定入院命令取消し請求の理由には当たらないものの,裁判所は,鑑定人の意見を聴くなどして鑑定入院命令が発せられた後に法による医療を受けさせる必要が明らかにないことが判明したときなど,鑑定入院の必要がないと判断した場合には,職権で鑑定入院命令を取り消すことができ,対象者,保護者又は付添人は,その職権発動を促すことができるものと解するのが相当である。 よって,法72条3項,刑訴法434条,426条1項により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。 (裁判長裁判官近藤崇晴裁判官藤田宙靖裁判官堀籠幸男裁判官那須弘平裁判官田原睦夫)
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