平成9(オ)2037 求償金請求事件

裁判年月日・裁判所
平成11年4月27日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 岡山支部 平成8(ネ)276
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判決文本文1,076 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人らの負担とする。 理由 上告代理人余傳一郎の上告理由について執行力のある債務名義の正本を有する債権者は、これに基づいて強制執行の実施を求めることができるのであって、他の債権者の申立てにより実施されている競売の手続を利用して配当要求をする行為も、債務名義に基づいて能動的にその権利を実現しようとする点では、強制競売の申立てと異ならないということができる。したがって、【要旨第一】不動産競売手続において執行力のある債務名義の正本を有する債権者がする配当要求は、差押え(民法一四七条二号)に準ずるものとして、配当要求に係る債権につき消滅時効を中断する効力を生ずると解すべきである。 そして、【要旨第二】右の配当要求がされた後に競売手続の申立債権者が追加の手続費用を納付しなかったことを理由に競売手続が取り消された場合において、右の取消決定がされるまで適法な配当要求が維持されていたときは、右の配当要求による時効中断の効力は、取消決定が確定する時まで継続すると解するのが相当である。なるほど、民法一五四条は差押え等が取り消された場合に差押え等による時効中断の効力を生じない旨を定めており、また、競売手続が取り消されればこれに伴って配当要求の効力も失われる。しかしながら、執行力のある債務名義の正本を有する債権者による配当要求に消滅時効を中断する効力が認められるのは、右債権者が不動産競売手続において配当要求債権者としてその権利を行使したことによるものであるところ、配当要求の後に申立債権者の追加手続費用の不納付を理由に競売手続が取り消された場合には、配当要求自体が不適法とされたわけでもなければ、配当要求債権者が権利行使の意思を放棄したわけでもないから、いったん生じた時- 1 -効中 加手続費用の不納付を理由に競売手続が取り消された場合には、配当要求自体が不適法とされたわけでもなければ、配当要求債権者が権利行使の意思を放棄したわけでもないから、いったん生じた時- 1 -効中断の効力が民法一五四条の準用により初めから生じなかったものになると解するのは相当ではなく、配当要求により生じた時効中断効は右の取消決定が効力を生ずる時まで継続するものといわなければならない。 以上と同旨をいう原審の判断は、正当として是認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用することができない。 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。 (裁判長裁判官金谷利廣裁判官千種秀夫裁判官元原利文)- 2 -

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