主文 原判決を取消す。本件を新潟地方裁判所に差戻す。事実 控訴代理人は主文同旨および「訴訟費用は第一、二審とも被控訴人らの負担とする」との判決を求め、被控訴代理人は控訴棄却の判決を求めた。当事者双方の事実上の主張は、次に附加するほかは、原判決事実摘示の通りであるから、これを引用する。控訴代理人は次のように述べた。「行政事件訴訟法第三三条第一項に規定されている「関係行政庁」とは、当事者たる行政庁以外の行政庁で、取消された処分、裁決に係る事件または訴訟物たる公法上の権利、法律関係に関してなんらかの処理権限を有する行政庁、すなわち、取消された処分、裁決または確定された公法上の権利、法律関係を基礎あるいは前提として、これに関連、附随する処分や措置を行う行政庁をいうものであつて、当事者たる行政庁と同一の行政主体に属する行政庁あるいは同一行政事務系統をなす上下の行政庁のみに限る必要はない。ところで、市町村は小、中学校を設置し、これに相当数の教員を置かなければならず(学校教育法第二九条、第七条)、公立学校の教員は地方公務員の身分を有するものであるから(教育公務員特例法第三条)、市町村の教員は当該市町村の地方公務員であるが、その任命権者は都道府県教育委員会であるから、新潟県教育委員会(以下県教委という)の控訴人らに対する任命行為の附款部分の無効を主張して、控訴人らがそれぞれの被控訴人の教員であり、その主張の各学校の教諭であることの確認を求める本訴において県教委が関係行政庁に該当することは明白である。従つて、本訴について言渡された判決は県教委を拘束し、控訴人らは県教委を被告として右身分関係の存在を前提とする別個の訴えを提起する必要はなくなるから控訴人らが本訴について即時確定の利益を有することは明らかである」被 渡された判決は県教委を拘束し、控訴人らは県教委を被告として右身分関係の存在を前提とする別個の訴えを提起する必要はなくなるから控訴人らが本訴について即時確定の利益を有することは明らかである」被控訴代理人は「市町村立学校の教員が当該市町村の地方公務員たる身分を有することは認める」と述べた。 提とする別個の訴えを提起する必要はなくなるから控訴人らが本訴について即時確定の利益を有することは明らかである」被 渡された判決は県教委を拘束し、控訴人らは県教委を被告として右身分関係の存在を前提とする別個の訴えを提起する必要はなくなるから控訴人らが本訴について即時確定の利益を有することは明らかである」被控訴代理人は「市町村立学校の教員が当該市町村の地方公務員たる身分を有することは認める」と述べた。証拠(省略) 理由 被控訴人らの本案前の抗弁について判断する。控訴人らは、本訴において控訴人らがそれぞれ被控訴人らの教員であり、その設置した小、中学校の教諭たる地位を有することの確認を求めているのであるが、市町村立小、中学校の教員が当該市町村の地方公務員たる身分を有することは関係法規により明白であるから、その身分関係の一方の当事者である被控訴人らが控訴人らの右身分関係を争う以上(この点は弁論の全趣旨により認められる)、控訴人らがそれぞれ被控訴人らに対し右身分関係存在の確認を訴求する法律上の利益を有するものと認めるのが相当であり、右身分関係が控訴人らと被控訴人らとの間の法律関係である以上、これが県教委の任命行為により生じたことは右確認の利益を否定する理由となり得ないものというべきである。本来、確認の利益は当該当事者の間でその有無を決すべきであり、他の第三者との間でその権利等の存在を確認することがより根本的であり、その第三者との間でその権利等の存在が確認されれば当該当事者も事実上これに従うことが期待できるからといつて、必ずしも当該当事者について確認の利益がないということはできない。本件についていえば、控訴人らとしては費用負担者である新潟県(行政処分の取消を求めるのではないから、県教委を被告とすることはできない)に対して本件身分関係存在の確認を訴求する方がより直接的な確認の利益があるといいうるかもしれないけれども、行政事件訴訟法所 県(行政処分の取消を求めるのではないから、県教委を被告とすることはできない)に対して本件身分関係存在の確認を訴求する方がより直接的な確認の利益があるといいうるかもしれないけれども、行政事件訴訟法所定の関係行政庁に対する判決の拘束力を考慮外におけば、新潟県との間の判決の効力は被控訴人らには及ばないのであるから、被控訴人らが控訴人らの身分関係を争う以上、新潟県がこれを争うと否とにかかわらず、控訴人らとしては被控訴人らに対し本件身分関係存在の確認を求めざるを得ないことは明白である。 して本件身分関係存在の確認を訴求する方がより直接的な確認の利益があるといいうるかもしれないけれども、行政事件訴訟法所定の関係行政庁に対する判決の拘束力を考慮外におけば、新潟県との間の判決の効力は被控訴人らには及ばないのであるから、被控訴人らが控訴人らの身分関係を争う以上、新潟県がこれを争うと否とにかかわらず、控訴人らとしては被控訴人らに対し本件身分関係存在の確認を求めざるを得ないことは明白である。なお、県教委は本件身分関係の発生原因である任命行為をした行政庁であるから、行政事件訴訟法第四一条、第三三条第一項により関係行政庁として控訴人らの請求を認容する判決に拘束されるものと解するのが相当であり、従つてこの点からも本訴は確認の利益があると認められるから、被控訴人らの本案前の抗弁は採用することができない。よつて、本件はさらに本案について審理すべきであるから、原判決を取消し、民事訴訟法第三八八条に従い、本件を新潟地方裁判所に差戻すこととし、主文のように判決する。(裁判官近藤完爾田嶋重徳吉江清景)
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