昭和26(あ)4585 殺人未遂

裁判年月日・裁判所
昭和28年7月3日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 名古屋高等裁判所 金沢支部
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人村井清造の上告趣意第一点について  所論中原判決が「二、原判決の認定を攻撃する論旨について」の項において説示 して

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判決文本文1,818 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人村井清造の上告趣意第一点について所論中原判決が「二、原判決の認定を攻撃する論旨について」の項において説示しているところは、その前段と後段の理由にくいちがいがあるとして判例違反、憲法違反を主張するものであるが、原判決判示の趣旨は被害者が爾後においても別段身体の機能障害の認むべきものを残さなかつた事実と、被告人が警察以来殺意を否認するとともにアスピリンに睡眠薬を混じて呑ませたに過ぎないとの陳述とを照らし合はせ、原審が認定した毒物について疑いがあつたので事実審理を開始し、更らに鑑定せしめた結果被害者が服用した薬品は、原審の認定した「アコニチンを主剤とする劇毒物」でなく、市販にかゝる「ヂバ―ル二十錠」と認定し、一審判決はこの点において罪となる事実の一部即ち犯罪手段の重要な要素を誤認したもので、刑の量定に影響すべき事実誤認の違法があると判示しているのであつて、右判示の前後を綜合すれば被告人の殺意の有無に関する原審の認定に誤りがあるとの趣旨でないことは明らかであるから、この間毫も所論のような理由のくいちがいはないのである。従つてこれを前提とする違憲の主張はその前提を欠くものである。また判例違反の主張は判例を具体的に示さないのであるから論旨はいずれも採用することができない。その余の論旨中原審が採用した証拠につき、その証拠力又は証拠能力のないことを主張し判例違反を主張する部分については、引用の判例はいずれも本件に適切でない。(原判決の採用した第一審の証人の証言中伝聞に属する部分を除外していることは原審が引用した第一審判決の証拠説明によつて明らかである)所論は帰するところ独自の見解のもとに原審の裁量に属する証拠の取捨を非難するものであつて上告適法の理由とならない。ま 部分を除外していることは原審が引用した第一審判決の証拠説明によつて明らかである)所論は帰するところ独自の見解のもとに原審の裁量に属する証拠の取捨を非難するものであつて上告適法の理由とならない。また本件起訴状が刑訴法の要件を具備しない- 1 -ものであるとして、判例違反を主張する論旨については、判例を具体的に示さないばかりでなく、起訴状に所論のような違法の存しないことはその記載に徴して明らかである。 同第三点について(二点欠)所論は多岐にわたり、原判決が違法であると主張しているのであるが、帰するところ独自の見解に立つて原審の裁量に委ねられている証拠の取捨判断、事実の認定及び法令の違反を主張するものであり上告適法の理由にあたらない。また大審院判例に違反するとの主張については原判決が所論の判例に反する判断を示しているとは認められない。 同第四点(追加上告趣意書(一)(二))について所論は結局事実誤認と、単なる訴訟法違反の主張に過ぎないから上告適法の理由とならない。 弁護人荒谷昇の上告趣意第一点、第二点について所論は訴訟手続の違反を理由とする訴訟法違反の主張であつて適法な上告理由とならない。 同第三点について所論は原審の裁量に属する証拠の取捨選択を非難するに帰し上告適法の理由とならない。 同第四点について所論は単なる訴訟法違反の主張であつて上告適法の理由とならない。(原判決は証人Aの供述と同人の鑑定書を除きすべて第一審判決挙示の証拠を引用したものであるから証拠の標目を含む趣旨であることは当然である)。 同第五点について所論は単なる法令違反の主張であつて上告適法の理由とならない。(所論のよう- 2 -な場合に被告人に訴訟費用の負担を命じても違法でないことは昭和二五年(あ)第一五九一号同二六年三月八日第一小法廷判 所論は単なる法令違反の主張であつて上告適法の理由とならない。(所論のよう- 2 -な場合に被告人に訴訟費用の負担を命じても違法でないことは昭和二五年(あ)第一五九一号同二六年三月八日第一小法廷判決の示すところである)。 同第六点について所論は結局事実誤認の主張の域を出でず上告適法の理由にあたらない。 また記録を精査しても、刑訴四一一条を適用すベきものとは認められない。 よつて刑訴四〇八条により主文のとおり判決する。 この判決は裁判官全員一致の意見である。 昭和二八年七月三日最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官霜山精一裁判官栗山茂裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官谷村唯一郎- 3 -

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