令和7年10月14日宣告令和5年(わ)第164号 主文 被告人を死刑に処する。 長野地方検察庁で保管中のナイフ1本(令和5年領第447号 符号28)及びハーフライフル銃1丁(同符号1)を没収する。 理由 (罪となるべき事実)被告人は、第1 令和5年5月25日午後4時18分頃から同日午後4時26分頃までの間に、 長野県中野市(住所省略)の畑及び北側市道上において、A(当時70歳)に対し、殺意をもって、その右側胸部及び後頸部等をナイフ(刃体の長さ約30.2センチメートル。令和5年領第447号符号28)で多数回突き刺すなどし、よって、その頃、同所において、同人を右側胸部刺創並びに後頸部刺創及び切創群による心膜損傷、心臓損傷及び肺動脈幹損傷に基づく失血により死亡させて殺害し、 第2 前記日時頃、同市(住所省略)の畑内において、B(当時66歳)に対し、殺意をもって、その左側胸部後方に前記ナイフを突き刺すなどし、よって、その頃、同所において、同人を左側胸部後方及び右乳房部刺創による心膜損傷、心臓損傷及び大動脈損傷に基づく失血により死亡させて殺害し、第3 長野県公安委員会の許可を受けて、狩猟・標的射撃の用途に供するため、猟銃 であるハーフライフル銃1丁(銃番号K790027。同符号1)を所持するものであるが、法定の除外事由がないのに、同日午後4時37分頃、同市(住所省略)敷地内において、同所に停車中の車両の運転席に座っていたC(当時61歳)に対し、殺意をもって、持っていた前記ハーフライフル銃で弾丸1発を発射し、同弾丸を同人の右肩甲部に命中させ、よって、同日午後7時頃、同市(住所省略)長野県 厚生農業協同組合連合会北信総合病院において、 もって、持っていた前記ハーフライフル銃で弾丸1発を発射し、同弾丸を同人の右肩甲部に命中させ、よって、同日午後7時頃、同市(住所省略)長野県 厚生農業協同組合連合会北信総合病院において、同人を右肩甲部及び右鎖骨部銃創による右肺臓損傷及び右鎖骨下動静脈損傷に基づく失血により死亡させて殺害し、第4 長野県公安委員会の許可を受けて、狩猟・標的射撃の用途に供するため、前記ハーフライフル銃1丁を所持するものであるが、法定の除外事由がないのに、同日午後4時37分頃から同日午後4時38分頃までの間、前記敷地内において、同所 に停車中の車両の助手席に座っていたD(当時46歳)に対し、殺意をもって、前記ハーフライフル銃で弾丸1発を発射し、同弾丸を同人の右頰部に命中させた上、さらに、避難のため前記車両助手席ドアから降車して地面に倒れ込んだ体勢の同人に対し、その左上腕部に前記ナイフを突き刺してその刃体を左腕に貫通させた上、更にその刃体で同人の左側胸部を突き刺すなどし、よって、同日午後6時18分頃、 前記病院において、同人を左側胸部刺創による大動脈損傷に基づく失血により死亡させて殺害した。 (事実認定の補足説明)第1 争点等本件では被告人の責任能力が争われており、検察官は、被告人は本件当時完全責任 能力を有していたとし、弁護人は心神耗弱の状態であったと主張しているが、当裁判所は、以下のような理由から、被告人は完全責任能力を有していたと認定した。 なお、弁護人は、罪状認否の際、公訴事実を争うと述べ、被告人は、当公判廷では、本件に関する供述を一貫して拒んでいたものであるが、関係証拠には、被告人が各犯行の犯人であることを示すものが多数存在し、また、それらによれば、各犯行の内容 についてもおおむね公訴事実のとおりこれを認定す る供述を一貫して拒んでいたものであるが、関係証拠には、被告人が各犯行の犯人であることを示すものが多数存在し、また、それらによれば、各犯行の内容 についてもおおむね公訴事実のとおりこれを認定することができる。被告人が判示殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反の各犯行に及んだことは間違いないものと認められる。 第2 前提となる事実関係責任能力の検討に関し、関係証拠から認められる前提事実は、以下のとおりである。 1 従前の生活状況等 (1) 被告人は、1年の浪人生活を経て、平成23年に東京都内の大学に進学し、中野市内の自宅を出て学生寮での生活を始めたが、次第に、大学や寮で「ぼっち」「きもい」などと悪口を言われており、これが拡散されてネットいじめにあっていると感じるようになった。ほどなくして、このように悪口を言われている旨を母に訴えるようになり、アパートで一人暮らしをすることとなったが、帰省時には、高速バスを利 用すると乗客等から「ぼっち」「きもい」と言われるなどとして、自宅まで自転車で帰ってこようとしたこともあった。 被告人は、平成25年7月、連絡がつかないとして心配になった両親が上京した際、周囲から「ぼっち」「きもい」と言われ、ネットいじめにあっている、アパートに盗聴器や隠しカメラが仕掛けられており、部屋の様子がネット上で流されていると訴え た。両親は、その日のうちに被告人と警察署に出向いてネットいじめの被害を訴えたが、その形跡は発見されず、被告人は落胆した様子を見せた。また数日後には、被告人が訴えていた盗聴器等も存在しないことが確認され、そのことを伝えられた被告人は、仕掛けた犯人が合鍵で部屋に入って先に回収したのだと言った。なお、母は、アパートで盗聴器等の捜索をした探偵から統合失調症の可能性を示唆され、 も存在しないことが確認され、そのことを伝えられた被告人は、仕掛けた犯人が合鍵で部屋に入って先に回収したのだと言った。なお、母は、アパートで盗聴器等の捜索をした探偵から統合失調症の可能性を示唆され、受診を勧め られた。 両親は、被告人を大学に通わせることは難しいと判断し、退学させることに決め、被告人は、同月のうちに自宅に戻って両親と生活をすることとなったが、両親が被告人に精神科を受診させることはなかった。 (2) 自宅に戻った被告人は、アルバイトのほか、父の勧めで、父の果樹園の手伝い をするようになった。平成28年頃からは、一人で農園を運営することとなり、自身の名から名称を「E」とし、須坂市、中野市等にある畑で、準備から収穫、出荷に至るまで様々な工程からなるぶどう栽培等の年間作業にいそしみ、新しい果物や品種の導入を図るなどしながら、順調に利益を上げていた。 令和元年、両親がF町でジェラート店をオープンすると、被告人はそこでジェラー ト製造の仕事をするようになったが、接客には当たらず、客に姿を見られることをき らって製造の作業場に厳重に目隠しをするなどした。令和4年8月に中野市でオープンした系列店舗では、製造だけではなく同店の経営を任され、かなりの繁盛ぶりを見せる中、被告人は、会計ソフトを用いて自ら確定申告を行うなどしていたが、やはり接客をすることはなく、客から見られないように目隠しをし、同店のトイレを一切使用しないなど外部との接触を強く拒んでいた。 中野市の店舗のオープンからほどなく、父の案内のもと同店を訪れた関係者の子が製造の作業場で過ごしていると、それを見た被告人が不機嫌になり、殴り掛かろうとしたことがあった。被告人は、その理由を、相手が自分の方を見てにやにやしてばかにしたからと述べていた。また た関係者の子が製造の作業場で過ごしていると、それを見た被告人が不機嫌になり、殴り掛かろうとしたことがあった。被告人は、その理由を、相手が自分の方を見てにやにやしてばかにしたからと述べていた。また、同年9月、同店にアルバイト従業員が出勤するや、被告人がいきなり殴り掛かり、父に取り押さえられると、激高して「ぼっちとばかに しただろう」「ぶっ殺すぞ」などと大声を上げたということもあった。 (3) なお、被告人は、平成25年に自宅に戻った後しばらくの間は「ぼっち」などの悪口を言われると感じることはなかったが、その一、二年後には再び悪口が聞こえるようになり、例えば、農作業中に近くのお年寄りから、ジェラート店での仕事中に客からそれぞれ悪口を言われているように聞こえ、ネットいじめにあっていると感じ るようになった。自宅では、フードで頭を覆い、来客に応対しないなど、外部との接触を強く拒んでいたほか、パソコンのカメラは隠しカメラであるとして、ガムテープをはるなどしていた。 2 被告人が猟銃等を所持・使用していた状況ほか(1) 被告人は、平成26年に狩猟免許を取得し、平成29年と令和2年に更新を受 けた。平成27年以降、自動装填式散弾銃1丁、水平二連式散弾銃1丁、スプリング式空気銃1丁を購入・所有するとともに所持の許可を受け、それぞれ更新を受けて、平成31年2月には、本件で使用したハーフライフル銃(ボルト式サボット銃。以下「本件ライフル銃」という。)の所持の許可を受け、令和3年7月に更新を受けていた。被告人は、狩猟免許の取得・更新、猟銃所持等の許可・更新に当たって、合計7 回にわたり3名の精神科医の診察を受け、その都度精神疾患はない旨診断されていた。 被告人は、たびたび射撃場を利用して幾度となく射撃を行い、実際に狩猟等 所持等の許可・更新に当たって、合計7 回にわたり3名の精神科医の診察を受け、その都度精神疾患はない旨診断されていた。 被告人は、たびたび射撃場を利用して幾度となく射撃を行い、実際に狩猟等に出かけることもあった。 (2) なお、被告人は、自宅内の各所で、これらの猟銃等のほか、弾丸、多数のナイフ類、クロスボウ等を所持しており、本件で使用したボウイナイフ(刃先側に長さ約28.8センチメートルの刃が、反対の背の側にも先端から長さ約13.8センチメ ートルの刃があるもの。以下「本件ナイフ」という。)は、被告人が令和5年4月12日に購入し、同年5月23日頃までに刃を研いでいたものであった。また、被告人は、平成27年に普通自動二輪免許を、平成28年には大型自動二輪免許を取得し、各種バイクを購入して、県外にツーリングに出かけることもあった。 3 犯行の経緯、状況等 (1) 被告人宅の近隣に住んでいたA及びBは、付近の散歩を日課とし、頻繁に被告人宅の前を通行していた。被告人は、毎日のように両名から「ぼっち」などと悪口を言われているという妄想を抱き、これが一、二年止むことなく続いているとして、両名を許せないと思い、次第に、攻撃して殺してやりたいと考えるようになった。 (2) 令和5年5月25日(以下、時刻の記載は、特記のない限り同日のそれを指 す。)、両名は被告人宅前に通じる市道を散歩し、午後4時18分頃、被告人宅の近くに差し掛かった。自宅の畑等で作業をしていた被告人は、A及びBがいつものように散歩をしながら「ぼっちがいるね」「きもいね」と話しているのが聞こえ、怒りの気持ちでいっぱいになり、両名を殺害しようと決意するに至った。自宅に戻って、他の猟銃、弾丸等やナイフ類とは別に1階物入れに保管していた本件ナイフを持ち出し、 「きもいね」と話しているのが聞こえ、怒りの気持ちでいっぱいになり、両名を殺害しようと決意するに至った。自宅に戻って、他の猟銃、弾丸等やナイフ類とは別に1階物入れに保管していた本件ナイフを持ち出し、 市道を歩いてくる両名のところに赴いて前に立ちはだかった上、Aに対し、その身体を同ナイフで多数回突き刺すなどして第1の犯行に及び、さらに、逃げ出したBの後を追い、付近の畑に入って同人に追い付くや、同ナイフでその身体を複数回突き刺して第2の犯行に及んだ。同じ畑にいた近隣住民がこれを目撃し、「何でこんなひどいことするんだ」と言うと、被告人は「殺したいから殺した」と冷静に答えた。午後4 時26分頃、その目撃住民が110番通報をした。 被告人は、倒れている被害者らを目立たなくしようと、自宅敷地に戻り、台車を押してAが倒れているところに行き、同人をこれに乗せて自宅敷地の奥に運び込み、地面に置いた上、自宅に入り、自らのくるぶしの出血に気付いて絆創膏をはった。被告人は、犯行を目撃されたことから、警察官が臨場して、射殺されるかもしれないなどと思い、自宅から本件ライフル銃と弾丸(サボットスラッグ弾)を持ち出すとともに、 Bを運ぼうと台車を押して、同人が倒れている畑の方に移動した。 その頃、C警察官及びD警察官が乗車したパトカーが臨場し、その畑の脇道を通り、ゆっくりと被告人の間近を通過した。被告人は、本件ライフル銃を構えてパトカーの後を追うように徐々に接近し、ほどなくパトカーが付近の工場跡地に入って停車すると、背後を走り去ろうとする別の車に目をやるなどしながら、本件ライフル銃の銃口 をパトカーに向けた状態で距離を詰めた。被告人は、運転席で被告人に背を向けるようにしていたC警察官の様子を目にし、拳銃を取り出して自分を撃とうとしているの るなどしながら、本件ライフル銃の銃口 をパトカーに向けた状態で距離を詰めた。被告人は、運転席で被告人に背を向けるようにしていたC警察官の様子を目にし、拳銃を取り出して自分を撃とうとしているのかもしれない、射殺される前に撃って行動不能にさせようなどと思い、午後4時37分頃、運転席ドアの近くから、運転席にいたC警察官に対して発砲し、第3の犯行に及んだ。次いで、助手席の警察官からも撃たれるかもしれないと思い、空の薬きょう を取り出し新しい弾丸を装填した上、やはり運転席ドアの近くから、助手席にいたD警察官に対しても発砲し、パトカーの後部を回り込むように反対側の助手席の方に移動すると、助手席ドアから車外に出ていた同警察官の身体を本件ナイフで突き刺してとどめを刺し、第4の犯行に及んだ。被告人は、運転席側に移動してパトカー内の様子を確認すると、その場を離れた。 4 犯行後の行動等(1) 被告人は、午後4時48分頃、自宅敷地内で、臨場した私服警察官と遭遇し、散弾銃を持ってこれを追い掛けた。その警察官から、銃を下ろすようにと幾度も言われたが応じず、ここは銃を持ってよい場所ではないととがめられると、興奮する様子なく「そんなことは分かっている」と言い、撃たないのでどこかに行くように告げて 立ち去った。被告人は、別の私服警察官にも遭遇したが、何もせずに立ち去った。 午後5時31分過ぎ頃、事件の発生を聞いた母が帰宅した。被告人は、散弾銃を構え、周囲を警戒するように自宅敷地内をうろうろしており、何があったのかと母から尋ねられると、「おれのことをぼっちぼっちってばかにしてるからやったんだ」「警官が来て、もうおれは撃たれるから、撃たれる前に撃った」「警察は何もしてくれなかった」などと答えた。散弾銃を手に敷地内で徘徊を続ける被 、「おれのことをぼっちぼっちってばかにしてるからやったんだ」「警官が来て、もうおれは撃たれるから、撃たれる前に撃った」「警察は何もしてくれなかった」などと答えた。散弾銃を手に敷地内で徘徊を続ける被告人に対し、母は、自分 がそばにいる限り狙撃されることはないと考え、その傍らに寄り添っていた。 (2) 午後8時頃になり、母が、もはや生きる望みはないとして、自分を撃つように被告人に言うと、被告人は、それはできないとして応じなかった。母が自首するよう迫ると、被告人は「警察に捕まっても、長い裁判の末に絞首刑になってしまう。絞首刑になるのは長くつらく苦しいので、そういう死に方は嫌だ」と言い、自殺しようと 自身に向けて2度発砲するもこれを遂げなかった。被告人は、自分を撃つよう母に言い、母は散弾銃を手に逡巡したが、実行には移せず、その散弾銃を持って一人で自宅を離れた。 翌26日午前4時過ぎ頃、被告人は、中野警察署にいた父に電話を架け、もうやめるわ、もう少ししたら家を出るなどと告げ、その後の電話でも、これから出る、飼い 犬のことを頼むなどと伝えて、同日午前4時37分頃、自宅を出て投降し、任意同行に応じて、その後通常逮捕された。 第3 検討 1 G医師の精神鑑定について(1) 概要 起訴前に被告人の精神鑑定を実施したG医師は、被告人は、本件当時、主として重度の妄想症に罹患しており、第1、第2の被害者が自宅付近を通るたびに「ぼっち」「きもい」などと悪口を言うという妄想を有していたもので、第1、第2の犯行については、こうした妄想がその動機を形成する要因となった(被害者に怒りを覚える原因となった)ものの、被告人が実際に怒るかどうか、怒って攻撃をするかどうか、ど う攻撃するかについては、その妄想が決定しているわけではな がその動機を形成する要因となった(被害者に怒りを覚える原因となった)ものの、被告人が実際に怒るかどうか、怒って攻撃をするかどうか、ど う攻撃するかについては、その妄想が決定しているわけではなく、その影響は及んで いないとし、第3、第4の犯行については、妄想はそもそも動機になっておらず、妄想症は直接には関係していないとしている(以下「G鑑定」という。)。 (2) G鑑定に関する検討ア G医師は、精神医学の研究・臨床両面について豊富な知見を有し、刑事精神鑑定の経験も実に多数に上る専門家である。G鑑定は、国際的に広く承認されている診 断基準に依拠しつつ、本件の経緯・状況、被告人の経歴や生活状況等に関する資料、30時間近くにわたる被告人との面談や諸検査の結果等を基にした確かな事実関係を前提に、被告人の精神障害の症状が犯行に与えた影響について論理的かつ明瞭に判断を示しているものであり、全体を通じ、相当な根拠に裏打ちされた堅実な考察となっていると認められ、もとより検討過程に飛躍や唐突さは見受けられない。 そして、G医師は、被告人が妄想症ではなく統合失調症であったと診断される可能性にも言及し、妄想症が統合失調症スペクトラム(統合失調症圏)の中に位置付けられ、広い意味では「統合失調症」と呼び得ることや、悪口を言われるという体験が妄想(妄想知覚)ではなく幻覚(幻聴)と評価されれば、診断基準上、統合失調症と診断されることになることなどを挙げて、その可能性が残ることにも意を用いながら考 察を進めており、このように、成り立ち得る他説をも意識して検討を行う手法にも公正さ、客観性が表れている(狩猟免許取得等の際の診察によって精神障害が確認されなかったことについても、事実関係に即して、考えられる原因が整然と説明されている。)。また も意識して検討を行う手法にも公正さ、客観性が表れている(狩猟免許取得等の際の診察によって精神障害が確認されなかったことについても、事実関係に即して、考えられる原因が整然と説明されている。)。また、G鑑定は、被告人はシゾイドパーソナリティ症にも罹患し、自閉スペクトラム症の傾向が認められるとしているが、これらも、被告人の生活歴等を前提に、 診断基準に依拠して無理なく導かれた判断であり、これらが犯行に直接の関係はないとする評価を含め、やはり理にかなっている。 イところで、G鑑定は、第1、第2の犯行につき妄想の影響が及んだ範囲を動機の形成の部分とそれ以外の部分とに切り分けて考察しているが、当時の被告人についてそうした検討がふさわしい理由についても、本件の事実関係、例えば、被告人が犯 行に先立って自宅に本件ナイフを取りに戻り、台車で被害者を運び、警察官の臨場に 備えて自宅から本件ライフル銃を持ち出すなど、状況に応じて目的にかなった行動をとっているという事実関係を根拠に、合理性のある説明をしている。たしかに、被告人は、目撃住民や私服警察官と言葉を交わした際、あくまで冷静で、興奮した様子はなかった上、関係する画像上も、淡々とした様子でいたことが確認できるところであり、G医師の検討は、当時の被告人は精神運動興奮と評価される状態にはなかったと するところを含め、こうした事実関係によっても裏付けられている。そもそも、被告人の妄想は、あくまで「ぼっち」などと悪口を言われているというもので、それを超えて、他者を攻撃することに強く誘導するような内容のものではなかったのであるから、その意味でも、影響の範囲を切り分けて考察する方法はやはり理にかなっている(この点、弁護人は、被告人が妄想に見合った別の反応を選択できたとするのは、健 常者 容のものではなかったのであるから、その意味でも、影響の範囲を切り分けて考察する方法はやはり理にかなっている(この点、弁護人は、被告人が妄想に見合った別の反応を選択できたとするのは、健 常者の常識的発想であり、そうした判断ができないところに精神障害があると考えるべきであるとも主張するが、いかなる証拠にも基づかない指摘であり、失当である。)。 ウなお、弁護人のG医師に対する反対尋問は、およそG鑑定を弾劾するようなものになっていない上、むしろG医師は、前提があいまい、不明確な尋問に対しても、論理性、客観性を欠くことがないよう注意深く言葉を選びながら説明を尽くしており、 このような姿勢も、G鑑定が確かなものであることを示唆している。 エこのように、G鑑定は高い信頼性が認められ、判断の基礎とし得るものである。 なお、これを争う弁護人の主張は、G医師の供述を曲解・誤解するなどしてむやみに論難しようとするもので、当を得ない。弁護人は、G鑑定を前提としても、いずれの犯行も妄想及び妄想体系の強い影響下にあったといえるとも主張するが、明らかにG 鑑定に即しておらず、失当というほかない。 2 H医師の精神鑑定について(1) 概要起訴後に弁護人の求めにより被告人の精神鑑定を実施したH医師は、その公判供述にはなお趣旨が判然としないところがあるが、当時の被告人は、未治療経過型の統合 失調症に罹患し、かねてより、同医師がいう「構築妄想」(妄想体系とほぼ同じ意味 であるという。)を有し、周囲から「ぼっち」などと悪口を言われていると感じつつ、不安定ながらもある程度安定した生活を送っていたところ、他者との接触が増加するなどの生活の変化が原因でこれが揺らぐようになり、賦活再燃が活性化して妄想知覚が頻発し、「構築妄想」との連動・循 じつつ、不安定ながらもある程度安定した生活を送っていたところ、他者との接触が増加するなどの生活の変化が原因でこれが揺らぐようになり、賦活再燃が活性化して妄想知覚が頻発し、「構築妄想」との連動・循環が起こるなどして再燃増悪状態に陥った結果、第1、第2の犯行に及び、何らかの刺激により更に賦活再燃が起きた結果、第3、第 4の犯行に及んだというものと解される(以下「H鑑定」という。)。 (2) H鑑定に関する検討ア H鑑定は、本件までの被告人の精神状態の変化等について分析を試みたところが前提となっているが、その相当部分は、種々の専門的概念を駆使し、被告人の精神状態等について一定の見方を提示しようとしているものの、証拠や事実関係等の根拠 に十分基づいておらず、あるいは、根拠の有無を検証しようがないために、結局は推論の域を出ないものとなっているといわざるを得ない(なお、H医師が行った被告人に対する鑑定面接は合計約2時間程度にすぎなかったという。)。中でも、被告人が本件当時「精神運動性興奮(錯乱)」の状態にあったとするのは、当時の行動経過等を前提とする限り、かなり無理があるのではないかと思われる。 また、H医師は、被告人に統合失調症のいかなる症状が現れ、それがいかに犯行に影響を与えたかを問われても的確、明確に述べられず、第3、第4の犯行に至っては、関係する妄想の内容は誰にも分からないと述べるなど、仮にそうであるとしたら、精神障害の症状が犯行に与えた影響を見極めることはできないはずであって、H鑑定は、精神鑑定の核心部分が極めてあいまいなものとなっている。なお、H医師は、統合失 調症の診断について、自閉や賦活再燃現象の有無等に力点を置き、後者の有無は対象者の実際の動きを見て体験的に判断するというなど、やや独自のものとみら いなものとなっている。なお、H医師は、統合失 調症の診断について、自閉や賦活再燃現象の有無等に力点を置き、後者の有無は対象者の実際の動きを見て体験的に判断するというなど、やや独自のものとみられる見解に依拠しており、その見解の当否はともかくとしても、H鑑定には、このように独自の手法がとられていると解される箇所があることからしても、一般性、客観性が劣るという評価を受けることは避け難いと考えられる。 このように、H鑑定は、根本的な問題をはらんでいるといわざるを得ない。 イなお、H医師は、臨床経験の豊富な精神科医であるものの、刑事裁判で精神鑑定書を作成したことが1例あるのみで証人出廷をしたことはないというなど、鑑定経験が極めて限られており、そのことがH鑑定の根本的な問題の背景にあるように思われる。また、H医師は、被告人の母の診察医であって、診察時には父が必ず同席しているといい、そうである以上、被告人の精神鑑定を行うに当たっては、鑑定医として の中立性をいかに確保するかが課題となっていたと考えられるが、特に配慮がなされた形跡はない。もとよりH医師の臨床経験等に疑義を差し挟むものではないが、こうしてみると、同医師が本件の精神鑑定に当たる医師として適切であったかどうかも疑問なしとしない。 ウ以上によれば、H鑑定は信頼性がなく、判断の基礎とし得るものではない。弁 護人は、このようなH鑑定を根拠に、各犯行には妄想及び妄想体系の強い影響が及んでいたと主張するが、H鑑定の問題を度外視した不適切な主張であり、失当である。 3 責任能力に関する検討(1) G鑑定によると、被告人には当時、第1、第2の被害者から「ぼっち」などと悪口を言われているという妄想症の症状があり、その症状は、第1、第2の犯行の動 機 3 責任能力に関する検討(1) G鑑定によると、被告人には当時、第1、第2の被害者から「ぼっち」などと悪口を言われているという妄想症の症状があり、その症状は、第1、第2の犯行の動 機形成の要因となったものの、少なくとも、攻撃に及ぶかどうか、いかに攻撃に及ぶかという点に直接は影響を与えておらず、また、第3、第4の犯行には、妄想は直接影響していなかったと認められる。その上で、本件犯行の状況や被告人の前後の行動、従前の生活状況等を踏まえて検討すると、被告人は当時、善悪を判断し行動をコントロールする能力を特に問題なく保っており、完全責任能力を有していたと認定するこ とができる。その理由は次のとおりである。 (2)ア被告人は、「ぼっち」などと悪口を言われることに対する怒りから第1、第2の犯行に、臨場した警察官に対抗しようという考えから第3、第4の犯行にそれぞれ及んだものと認められる。しかも、2点の凶器を実に効果的に用いて殺害を遂げており、その前後には、攻撃に用いる凶器を取りに自宅に戻り、あるいは、倒れている 被害者を目立たなくしようと台車で自宅敷地の奥に運び込むなど、時々の状況に応じ、 自身の感情や思惑に従って行動していることが明らかであり、悪口を言われたという点が妄想であることを除いては、事態の変化にそぐわない奇異な言動はみられない。 被告人は、目撃住民から、何でこんなひどいことをするのかと問われると、「殺したいから殺した」と答え、第4の犯行後間もなく、私服警察官から、ここでは銃の所持は許されないととがめられると、「そんなことは分かっている」と言ったほか、犯行 の合間や直後に遭遇したこれら目撃住民や私服警察官には攻撃に及ばずにいたなど、対象を選別していたことも見て取れるのであって、これらからすると、被告人が んなことは分かっている」と言ったほか、犯行 の合間や直後に遭遇したこれら目撃住民や私服警察官には攻撃に及ばずにいたなど、対象を選別していたことも見て取れるのであって、これらからすると、被告人が自身の行動の内容・意味を理解していたことも、自身の考えで行動を選択していたことも間違いないといえる。犯行後の両親とのやり取りも、被告人が置かれた立場、状況に見合ったごく自然で了解可能な内容であり、とりわけ、自首を勧める母に、絞首刑と なることへの抵抗感を訴えたところに至っては、自身の行為の重大さや見込まれる刑罰の重さを正しく認識していたからこその言動にほかならない。 以上によれば、被告人は当時、善悪を判断し行動をコントロールする能力を問題なく保っていたと認められる。 イ加えて、被告人は、数年来、相当規模の農園を運営し、決して単純容易ではな く骨の折れる作業をこなしながら果物の栽培等にいそしんで成果を上げ、ジェラート店ではジェラート製造という重要な作業を担い、さらには狩猟等の趣味の活動をもしていたもので、悪口を言われているなどの妄想が続く状況にあっても、おおむね問題なくそうした生活を送ることができていたと認められる。G鑑定によると、令和4年9月のアルバイト従業員に対する被告人の行動は、妄想が動機形成の要因となったと 認められるほか、外部との接触を拒む傾向が止まなかったのは、妄想症、シゾイドパーソナリティ症、自閉スペクトラム症の傾向といった精神障害等の特徴が何らかの形で現れていたものと考えられるが、それ以外の日々の生活や行動は十分まとまりを維持していたと認められる。こうした従前の生活状況等に照らしても、被告人において本件当時善悪を判断し行動をコントロールする能力を問題なく保っていたという認 定は間違いないといえる。 まりを維持していたと認められる。こうした従前の生活状況等に照らしても、被告人において本件当時善悪を判断し行動をコントロールする能力を問題なく保っていたという認 定は間違いないといえる。 (3) 以上より、被告人は本件当時完全責任能力を有していたものと認められる。 (量刑の理由) 1 犯行の態様等被告人は、ボウイナイフを手に、散歩中の被害者2名に襲い掛かり、一人にはその側胸部等にこれを幾度も突き刺すなどして、体のかなり奥深くにまで達する致命傷を 複数与え、もう一人には、側胸部への刺突により体を貫通する深い致命傷を与え、立て続けに両名を殺害した。のみならず、被告人は、通報を受けて警察官2名がパトカーで臨場して停車すると、至近距離からハーフライフル銃を2回発砲し、一人には致命傷を与え、致命傷を負うことを免れた一人には、更にボウイナイフを突き刺して腕を貫通させ、そのまま側胸部から体の奥深くに達する致命傷を負わせてとどめを刺し、 両名の殺害を遂げた。 凶器のボウイナイフは、被告人が自ら刃を研いでいたというかなり大型の特殊なナイフであり、ハーフライフル銃は、弾丸の大きさ、射程距離の長さからして相当強い威力を備えた猟銃であった。被告人は、実に高い殺傷能力を備えた2つの武器を意のままに用いて、卑劣にも、突如襲い掛かられて防御するすべのない第1、第2の被害 者ら、危難を回避しようと無防備な体勢、状態にあった第3、第4の被害者らに容赦なく攻撃を加え、短時間のうちに4名もの人々の尊い命を奪ったのであり、強固な殺意に基づく残虐極まりない犯行である。殺人行為を重ねてもなお淡々とし、人の生命を軽視してはばからない様子には、戦慄を覚えずにはいられない。 2 犯行の動機等 (1) 妄想症に罹患している被告人は、長らく 極まりない犯行である。殺人行為を重ねてもなお淡々とし、人の生命を軽視してはばからない様子には、戦慄を覚えずにはいられない。 2 犯行の動機等 (1) 妄想症に罹患している被告人は、長らく、自宅付近を散歩する第1、第2の被害者から毎日のように「ぼっち」などと悪口を言われているという妄想を有しており、殺意を抱くにまで至っていた中、本件当日、やはり散歩中の両名に悪口を言われたとして怒りを募らせ、第1、第2の犯行に及んだ。被告人が妄想症に罹患したことはその責めに帰すべき問題ではなく、また、被告人にとって、悪口を言われているという 体験は現実そのものであり、このように抗し難い妄想症の症状が第1、第2の犯行の きっかけとなったという点は、十分考慮する必要がある。 しかし、その妄想は、日頃から悪口を言われているといったものにとどまり、少なくとも、他者を殺害することを思い立たせるような内容では決してなかったのであるから、かくも残虐な凶行に及んだのは、基本的に被告人自身の意思・判断によるものとして、厳しい非難を向ける必要がある。そして、自身がこうした凶行に及んだ以上 は、警察官が臨場し、自身の検挙や周囲の安全確保等のために様々な対処等をしようとするのは当然であるのに、被告人は、臨場した警察官2名に対して、より殺傷能力の高いハーフライフル銃を手に躊躇なく攻撃を重ねたのであって、酌量の余地など皆無であり、極めて厳しい非難に値する。 (2) ところで、被告人は、本件の前月にボウイナイフを購入して刃を研ぎ、これを 比較的取り出しやすい場所に特に保管しておいたことのほか、関係証拠によれば、弟と交わしていたLINEで、そのナイフでいっぱい人を殺すといった過激なメッセージ等をたびたび送り、本件前夜には、「いよいよ来るぞ」「とんでも 所に特に保管しておいたことのほか、関係証拠によれば、弟と交わしていたLINEで、そのナイフでいっぱい人を殺すといった過激なメッセージ等をたびたび送り、本件前夜には、「いよいよ来るぞ」「とんでもないことになるぞ」と伝えていたことなどが認められる。検察官はこれらを根拠に、第1、第2の犯行には計画性が認められると主張しているが、これらがそれぞれ両名の殺害に向けた準備 行為や意思表明であったかどうかは決め手に欠け、文字どおり計画的犯行であったと断定できるかは、やや議論の余地が残るところと思われる。ただし、いずれにせよ、被告人は、以前から第1、第2の被害者を殺害しようと考えるようになっており、その考えどおりに実行に移して首尾よくこれを遂げたことは間違いないのであり、当日初めて犯行を思い立って場当たり的にこれに及んだといったあくまで突発的、偶発的 な事案と比較したとき、その犯情はより重いというべきである。 3 犯行の結果等(1) 本件は、被害者4名の死亡というこの上なく悲惨かつ重大な結果をもたらした。第1、第2の被害者は、連れ立って日課の散歩を楽しんでいたところ、また第3、第4の被害者は、警察官として当然の使命を果たすべく、凶悪事件の現場に真っ先に 臨場したところ、いずれも落ち度などあるはずもないのに、理不尽な犯行の犠牲とな った。耐え難い苦痛や恐怖の中、家族らに別れを告げることなく、この世を去らなくてはならなくなったその無念さはいかばかりであったろう。 (2) 遺族らは各々、被害者らの人柄、ともにした日常の幸せな時間などを振り返り、深い愛情と思いやりをもって家族を見守り支えてくれたその存在の大きさに思いを致しながら、そのようにかけがえのない被害者らを無残な形で奪われた悲しさ、苦し み、そして怒りを訴えている。 振り返り、深い愛情と思いやりをもって家族を見守り支えてくれたその存在の大きさに思いを致しながら、そのようにかけがえのない被害者らを無残な形で奪われた悲しさ、苦し み、そして怒りを訴えている。遺族らの処罰感情がそろって厳しさを極めているのは、あまりに当然である。事案の残虐さ、悲惨さからして、本件が広く衝撃をもって受け止められたことも明白であり、社会に与えた影響も大きい。 4 犯行後の情状等被告人から謝罪・反省の言葉はなく、両親によるものを含め、慰謝の措置は今もな お講じられていない。他方において、被告人は前科がなく、現在三十歳代半ばであり、その妄想症について治療的措置がとられたことがないことからすると、更生の可能性を一概に否定することはできない。なお、被告人が凶行に及んだのは自身の意思によるものであるのに、父は、あくまで、本件の原因は被告人が精神症状に支配されていたことにあり、そのことに気付かなかった自身らの非が悔やまれるとしており、今後 の被告人に対する監督について述べるところも具体性に乏しい状況にある。しかし、そうした父にあっても、今後、認識を正して被告人の問題性を直視し、それに見合った更生への取組を最大限行おうとする可能性が否定されるものではない。 5 量刑に関する検討以上によれば、被告人の刑事責任はあまりにも重大である。本件の犯情のうち、特 に結果の重大性、態様の残虐性等には際立ったものがあり、妄想症の症状が第1、第2の犯行のきっかけとなっており、これらが文字どおり計画的犯行であったといえるかは議論の余地が残ることなどを十分踏まえても、被告人に対しては、死刑の選択を検討しなければならない。 もとより死刑は、最も冷厳な究極の刑罰であって、その適用は慎重の上にも慎重で なければならず、先例を踏 が残ることなどを十分踏まえても、被告人に対しては、死刑の選択を検討しなければならない。 もとより死刑は、最も冷厳な究極の刑罰であって、その適用は慎重の上にも慎重で なければならず、先例を踏まえ、科刑の公平性を欠くこととならないよう十分意を払 う必要があるものである。 改めて、被告人が妄想症に罹患したことはその責めに帰すべき問題ではなく、また、第1、第2の犯行は、その妄想症の症状がきっかけとなって引き起こされたものである。反省や謝罪の言葉がないことも、その背景には精神障害等の影響があると考えることができよう。さらに、被告人は、長年妄想症の症状をそれと認識することができ ないまま、これに悩まされながらも、いくつかのトラブルを起こしたことを除いては、おおむね大過のない生活を送っていた。仕事に黙々と打ち込み、時にその成果に手ごたえを感じ、大きな喜びを覚えたこともあったのではないかと思われる。被告人の更生可能性を一概に否定することができないのは、すでに述べたとおりである。 当裁判所は、被害者が複数にわたる殺人の事案に関する先例を参照しつつ、以上の ように被告人のために酌むべき事情を考慮し、他にそのような事情が存しないかを確かめながら検討を尽くしたが、本件の犯情、特に結果の重大性、態様の残虐性等を前にしたとき、やはり被告人の刑事責任はあまりにも重大といわざるを得ないのであって、本件において死刑の選択を回避すべき事情はこれを見出すことができなかったものである。被告人に対しては、死刑をもって臨む以外にない。 よって、主文のとおり判決する。 (求刑-死刑、主文同旨の没収)令和7年10月17日長野地方裁判所刑事部 裁判長裁判官坂田正史 主文 おり判決する。 (求刑-死刑、主文同旨の没収) 理由 令和7年10月17日長野地方裁判所刑事部 裁判長裁判官坂田正史 裁判官坂井唯弥 裁判官木村ゆりな
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