【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人高垣憲臣上告趣意第一点について。 被告人Aの勾留関係は、大体において所論のとおりである。記録によれば、昭和 二二
主文本件上告を棄却する。 理由弁護人高垣憲臣上告趣意第一点について。 被告人Aの勾留関係は、大体において所論のとおりである。記録によれば、昭和二二年七月一一日附東京地方検察庁検事正宛渋谷警察署長の「被疑事件送致書追送」の犯罪情状の箇所に、被告人に対しては「進駐軍品川軍事裁判所よりの拘留状発布せられ居るものなり」との記載がある。しかし、この進駐軍関係の勾留と本件の勾留との関係は、記録上は明確でない。ただ、記録に存する資料だけによつて判断すれば、被告人の勾留場所の変更、勾留更新決定の送達遅延等については、所論のとおり刑事訴訟法の定めている手続が履践されていないような節がある。しかしながら、かかる点に違法が存するとしても、その是正のためにする不服の道は他にあるのであつて、これをもつて上告申立の理由とすることはできない。なぜならば、かかる違法は、法定の絶対的上告理由に該当しないし、判決に影響を及ぼさざること明白だからである。論旨は、それ故に採るを得ない。 同第二点について。 所論公判調書には、判事、検事及び裁判所書記が列席して公判を開廷した旨記載されており、又判事と検事とが同列に記載されておることは、所論のとおりである。 憲法においても裁判所法においても、裁判所を構成する者は裁判官に限ることは言うを待たぬところであるが、公判の審理は裁判官だけでできるものではなく、又することを許されていない。検事も裁判所書記も列席することを要する。かく同じく列席しても判事と検事と裁判所書記は、それぞれ法律で定められた各自の職務を遂行するためのものであることは明白であつて、調書に検事が裁判官と平列ないし同列に記載されてあつても、それだけのことで裁判に関与し裁判所を構成するもので- 1 -あると言うことはできない の職務を遂行するためのものであることは明白であつて、調書に検事が裁判官と平列ないし同列に記載されてあつても、それだけのことで裁判に関与し裁判所を構成するもので- 1 -あると言うことはできない。論旨は、理由なきものである。 よつて、刑事訴訟法第四四六条に従い主文のとおり判決する。 この判決は、裁判官全員の一致した意見である。 検察官下秀雄関与。 昭和二三年一二月一日最高裁判所大法廷裁判長裁判官塚崎直義裁判官長谷川太一郎裁判官沢田竹治郎裁判官霜山精一裁判官井上登裁判官栗山茂裁判官真野毅裁判官島保裁判官齋藤悠輔裁判官藤田八郎裁判官岩松三郎裁判官河村又介- 2 -
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