平成29(行コ)215 処分取消請求控訴事件

裁判年月日・裁判所
平成30年7月24日 大阪高等裁判所
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判決文本文2,516 文字)

平成30年7月24日判決言渡平成29年(行コ)第215号処分取消請求控訴事件(原審・大阪地方裁判所平成27年(行ウ)第278号) 主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 当事者の求めた裁判 1 控訴人⑴ 原判決を取り消す。 ⑵ 大阪府公安委員会が平成27年2月4日付けで控訴人に対してした犯罪被害者等給付金を支給しないとの裁定を取り消す。 ⑶ 訴訟費用は第1,2審とも被控訴人の負担とする。 2 被控訴人主文同旨第2 事案の概要 1 本件は,犯罪行為により死亡したAことB(以下「本件犯罪被害者」という。)の遺族である控訴人が,大阪府公安委員会に対し,犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(以下「犯給法」という。)10条1項に基づき,犯罪被害者等給付金(遺族給付金)の支給裁定の申請をしたところ,大阪府公安委員会から平成27年2月4日付けで犯罪被害者等給付金を支給しない旨の裁定(以下「本件裁定」という。)を受けたため,被控訴人を相手に,本件裁定の取消しを求めた事案である。 原審が控訴人の請求を棄却したところ,控訴人が控訴した。 2 関係法令の定め等,前提事実(当事者間に争いのない事実,証拠及び 弁論の全趣旨により容易に認められる事実),争点及び争点に関する当事者の主張は,原判決「事実及び理由」の「第2 事案の概要」の1ないし4のとおりであるから,これを引用する。ただし,原判決6頁14行目の「架け」を「かけ」と,同頁21行目の「弁論の全趣旨」を「乙3」と,同頁26行目の「府民応援センター」を「府民応接センター」と,同7頁10行目,同頁11行目及び同頁16行目の「当庁」をいずれも「大阪地方裁判所」と各改め,同頁20 目の「弁論の全趣旨」を「乙3」と,同頁26行目の「府民応援センター」を「府民応接センター」と,同7頁10行目,同頁11行目及び同頁16行目の「当庁」をいずれも「大阪地方裁判所」と各改め,同頁20,21行目の「弁論の全趣旨」の次に「〔控訴人の平成27年12月1日付け準備書面4頁〕」を加え,同11頁10,11行目の「府民応援センター」を「府民応接センター」と改める。 第3 当裁判所の判断 1 当裁判所は,原判決と同様に,控訴人の請求は理由がないものと判断する。その理由は,次のとおり補正するほかは,原判決「事実及び理由」の「第3 当裁判所の判断」の1ないし3のとおりであるから,これを引用する。 ⑴ 原判決16頁14行目の「架け」を「かけ」と,同頁19行目の「府民応援センター」を「府民応接センター」と各改め,同17頁5行目の「あるところ」の次に「(前記前提事実⑶ア及びウ)」を加え,同22頁14行目の「及び」を「又は」と,同頁16行目の「及び」を「あるいは」と各改める。 ⑵ 原判決24頁15行目の「乙14」の次に「〔1,2,4頁〕」を加え,同頁16行目の「考え難く,」を「考え難い(なお,司法巡査米山裕介作成の平成25年5月7日付けの捜査報告書〔乙15〕には,本件加害者の『40万貸して,30万円は返して貰っていたので,最初の内は,借用書とってないからね。』との供述があった旨の記載がある〔同捜査報告書4頁,同捜査報告書添付の取調べメモ2の2頁〕。 同供述が,本件加害者が本件犯罪被害者に対し一時に40万円を貸し,30万円の返済を受けて貸金残高が10万円になったという趣旨の供述であるとすれば,平成24年▲月初旬頃に本件犯罪被害者が本件加害者から覚せい剤精製費用の名目で10万円を借り受ける場に居合わせた旨のDの上記供述と矛盾すること 残高が10万円になったという趣旨の供述であるとすれば,平成24年▲月初旬頃に本件犯罪被害者が本件加害者から覚せい剤精製費用の名目で10万円を借り受ける場に居合わせた旨のDの上記供述と矛盾することになる〔Dが貸付けの場にいたとすれば,10万円ではなく40万円の貸付けの場にいたということになるはずである。〕。しかし,上記捜査報告書記載の本件加害者の供述は,『最初の内は,借用書とってないからね。』と,借用書を取らずに貸したことと,借用書を取って貸したことがあることを前提にした内容になっているのであるから,何回かにわたって合計40万円を貸し、そのうち30万円は返済を受けたが,借用書のある10万円については返済を受けていないという趣旨の供述と解するのが自然である。したがって,上記捜査報告書記載の本件加害者の上記供述は,Dの上記供述と矛盾するものではなく,Dの上記供述の信用性に疑問を生じさせるものではない。)。そして,」と改め,同頁20行目の「乙23」の次に「〔2頁〕」を加える。 ⑶ 原判決25頁7行目の末尾の次に,次のとおり加える。 「なお,確かに,犯罪の被疑者が,自己の刑事責任を軽減するために虚偽の事実を述べることは,あり得るものと思われる。しかし,本件加害者が本件犯罪被害者に対して10万円を貸し付けた名目が,覚せい剤精製費用のためという不法なものであったことは,情状面で本件加害者にとって有利な事実であるとはいえないから,本件加害者が,事実でないにもかかわらず,あえて,覚せい剤精製費用の名目で10万円を貸した旨虚偽の供述をしたとは考えにくい。したがって,上記捜査報告書記載の本件加害者の供述のうち,本件犯罪被害者への10万円の貸付けが覚せい剤精製費用の名目であったとする部分について は,信用性が高いというべきである。」 したがって,上記捜査報告書記載の本件加害者の供述のうち,本件犯罪被害者への10万円の貸付けが覚せい剤精製費用の名目であったとする部分について は,信用性が高いというべきである。」 2 そうすると,控訴人の請求は理由がないから,これを棄却すべきであり,原判決は相当であって,本件控訴は理由がないから,これを棄却することとして,主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第7民事部 裁判長裁判官池田光宏 裁判官長谷部幸弥 裁判官寺西和史

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