主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 平成○年(行ウ)第○号事件(1)処分行政庁が原告の平成15年4月1日から平成16年3月31日までの事業年度の法人税について平成19年10月30日付けでした更正及び重加算税賦課決定(ただし,平成21年4月3日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,所得金額4223万9338円,納付すべき税額1203万0600円,過少申告加算税の額に相当する4万7000円を超える部分を取り消す。 (2)処分行政庁が原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税について平成19年10月30日付けでした更正及び重加算税賦課決定(ただし,平成21年4月3日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,消費税の納付すべき税額299万3100円,地方消費税の納付すべき譲渡割額74万8200円,過少申告加算税の額に相当する1万7000円を超える部分を取り消す。 (3)処分行政庁が原告の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの課税期間の消費税及び地方消費税について平成19年10月30日付けでした更正(ただし,平成23年2月25日付け更正により一部取り消された後のもの)及び重加算税賦課決定(ただし,平成21年4月3日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,消費税の納付すべき税額128万2900円,地方消費税の納付すべき譲渡割額32万0700円,過少申告加算税の額に相当する1万6000円を超える部分を取り消す。 2 平成○年(行ウ)第○号事件(1)処分行政庁が原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度の法 申告加算税の額に相当する1万6000円を超える部分を取り消す。 2 平成○年(行ウ)第○号事件(1)処分行政庁が原告の平成16年4月1日から平成17年3月31日までの事業年度の法人税について平成21年10月27日付けでした更正及び過少申告加算税賦課決定のうち,所得金額4735万2462円,納付すべき税額1354万7900円,過少申告加算税10万2000円を超える部分を取り消す。 (2)処分行政庁が原告の平成17年4月1日から平成18年3月31日までの事業年度の法人税について平成21年10月27日付けでした更正及び過少申告加算税賦課決定(ただし,いずれも平成22年12月17日付け審査裁決により一部取り消された後のもの)のうち,所得金額4791万3282円,納付すべき税額1372万9800円,過少申告加算税18万1000円を超える部分を取り消す。 第2 事案の概要本件は,眼科診療所の経営を目的とする医療法人である原告が,眼鏡及びコンタクトレンズの販売を目的とする関連法人が行った広告宣伝の費用の一部を負担した上,その全額を損金の額に算入するとともに,その一部負担を消費税の課税仕入れであるとして,平成16年3月期(平成15年4月1日から平成16年3月31日までの事業年度をいい,以下,他の事業年度についても同様の表現をする。),平成17年3月期及び平成18年3月期の法人税の確定申告並びに平成17年3月課税期間(平成16年4月1日から平成17年3月31日までの課税期間をいい,以下,他の課税期間についても同様の表現をする。)及び平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告をしたところ,処分行政庁から,上記関連法人の広告宣伝費の一部負担は同一のグループに属する法人の間の利益調整のために原告から上記関連法人に )及び平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告をしたところ,処分行政庁から,上記関連法人の広告宣伝費の一部負担は同一のグループに属する法人の間の利益調整のために原告から上記関連法人に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,法人税法(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)37条の寄附金に該当し,原告の各事業年 度の所得の金額の計算上,損金算入限度額を超えて損金の額に算入することができないとして,上記各事業年度の法人税の更正及び重加算税賦課決定又は過少申告加算税賦課決定を受け,また,上記関連法人の広告宣伝費の一部負担は対価なくしてされたものであって,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当せず,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならないとして,上記各課税期間の消費税及び地方消費税の更正及び重加算税賦課決定を受けたことから,上記関連法人の広告宣伝費の一部負担は,上記関連法人との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであって,法人税法37条の寄附金に該当せず,また,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当すると主張して,処分行政庁の所属する被告に対し,上記各事業年度の法人税の更正及び重加算税賦課決定又は過少申告加算税賦課決定並びに上記各課税期間の消費税及び地方消費税の更正及び重加算税賦課決定の取消しを求める事案である。 1 法令の定め本件に関係する法令の定めは,別紙1に記載のとおりである。 2 前提事実(顕著な事実,争いのない事実並びに掲記の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実。なお,号証番号の枝番は,特に必要がない限り省略する。以下同じ。)(1)当事者等ア原告は,眼科診療所の経営を目的として,平成3年3月26日に設 論の全趣旨により容易に認められる事実。なお,号証番号の枝番は,特に必要がない限り省略する。以下同じ。)(1)当事者等ア原告は,眼科診療所の経営を目的として,平成3年3月26日に設立された医療法人である。(乙1)イ P1株式会社(以下「P1社」という。)は,眼鏡及びコンタクトレンズの販売等を目的として,平成5年4月27日に設立された株式会社である。P1社の代表者は,原告代表者の妻であるP2であった。P1社は,平成21年4月1日,原告の関連法人であるP3株式会社(以下「P3社」という。)に吸収合併され,解散している。(乙3,4) ウ原告は,P1社,P3社ほかの眼鏡及びコンタクトレンズの販売等を目的とする会社及び提携眼科医院から成る関連法人グループ(以下「P4グループ」という。)の基幹法人である。(甲15)原告は,P5眼科医院,P6眼科クリニック,P7眼科クリニック,P8眼科,P9眼科医院,P10眼科クリニック,P11眼科,P12眼科等の眼科診療所を自ら開設し,又は提携眼科医院とし(以下,これらの眼科診療所及び提携眼科医院を併せて「原告の眼科診療所」という。),眼科専門医を常駐させていた。(甲15,16,甲25ないし31の各1)(2)P1社が行った広告宣伝ア P1社は,原告の眼科診療所に隣接して,又は同一階などに,P13店(さいたま市α所在),P14店,P15店(川口市β所在),P16店,P17店,P18店,P19本店,P20店等の店舗を有している(以下,これらの店舗を併せて「P1社の店舗」という。甲25ないし31の各2)ところ,それらの店舗について,新聞への折込チラシ,情報誌(P21など),車内広告等による広告宣伝(以下「本件広告宣伝」という。)を行っていた。(甲1 P1社の店舗」という。甲25ないし31の各2)ところ,それらの店舗について,新聞への折込チラシ,情報誌(P21など),車内広告等による広告宣伝(以下「本件広告宣伝」という。)を行っていた。(甲18,19,乙9)イ本件広告宣伝には,概ね次のような広告宣伝文言が記載されており,その中に,P1社の商号,その店舗の名称,所在地,電話番号等の記載はあるが,原告の名称,その眼科診療所の名称,所在地,電話番号等の記載はない。 「P1はここがちがいます! (1) 厚生労働省の指導によるコンタクトレンズの添付文書に書かれている眼の病気・眼障害・失明を防ぐこと等,『眼の健康と視力を守る』ことを第一に考え自信を持って実行しております。 (2) P22の認定資格に合格した,医療水準の高い眼科専門医が勤務し,指導している検査・治療体制の整った眼科医院に隣接しているので,便利でどこよりも安心です。 (3) コンタクトレンズ等の医療用具 (高度管理医療機器)は,眼科専門医の指導による診察と処方に基づき販売しております。」「日本眼科医会会員ではない,眼科医師としての研修を受けていない『非眼科医師』も増えていますのでご注意ください。」「多くの方の眼の健康と視力を守るため,眼科専門医の処方に基づき,超一流有名・人気ブランドメガネと一流メーカーコンタクトレンズを全品毎日いつも一流のサービスと最高にお買得なベスト価格でお届けいたします。」「ベストで安心眼の健康管理眼科での診察で,眼の健康チェックと病気の早期発見ができ,目に関する悩みの相談もできます。」「メガネコンタクトは医療用具です。当店では眼科専門医の処方箋に基づき販売しております。コンタクトは装用時間・取扱い方法を守り正しくお使いください。 き,目に関する悩みの相談もできます。」「メガネコンタクトは医療用具です。当店では眼科専門医の処方箋に基づき販売しております。コンタクトは装用時間・取扱い方法を守り正しくお使いください。指示された定期検査は必ずお受けください。少しでも異常を感じたら直ちに眼科専門医の検査を受けてください。」「眼科クリニック同一フロア」(3)原告による本件広告宣伝の費用の一部負担及び確定申告ア原告は,平成16年3月期,平成17年3月期及び平成18年3月期の各事業年度において,本件広告宣伝の費用の一部(以下「本件広告宣伝費」という。)を負担した。 そして,原告は,① 本件広告宣伝費はP1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当せず,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,その全額を損金の額に算入することができるとして,各事業年度の法人税の確定申告をするとともに,② 本件広告宣伝費の負担はP1社との共同事業について行われた共同広告の費用としてされたものであるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当し,同法30条1項の規定による仕入 税額控除の対象になるとして,各課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告をした。 イ原告による本件広告宣伝費の負担は,具体的には次のとおりである。 (ア)平成16年3月期の本件広告宣伝費の負担原告は,平成16年3月16日,本件広告宣伝費3698万9773円をP1社に対して支払う方法により負担した。(乙16ないし19)(イ)平成17年3月期の本件広告宣伝費の負担a 既払分原告は,平成17年3月期において,本件広告宣伝費5799万6693円を支 負担した。(乙16ないし19)(イ)平成17年3月期の本件広告宣伝費の負担a 既払分原告は,平成17年3月期において,本件広告宣伝費5799万6693円を支出した。(甲49の1,乙7,21)上記金額は,① 原告が平成17年3月期中に支出した広告宣伝費5941万7250円(原告の平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定。乙21)記載の期末残高6115万8823円から後記bの未払分457万0964円を控除した残額5658万7859円に消費税5%を上乗せしたもの)から,② 原告の眼科診療所に係る独自の広告宣伝の費用142万0557円(原告の眼科診療所及びP1社の店舗ごとに平成16年1月以降の広告宣伝費の実績をまとめた「宣伝・販促費店舗別月次実績表」(以下「店舗別月次実績表」という。乙7)の原告の眼科診療所(ただし,提携眼科医院は除く。)に対応する欄に記載された金額に消費税5%を上乗せした金額の合計額)を控除した金額である。 b 未払分原告は,平成17年3月31日付けで,本件広告宣伝費5万0800円及び452万0164円の合計457万0964円をP1社に対する広告宣伝費の未払金として平成17年3月期の広告宣伝費勘定に計上した。(乙21) (ウ)平成18年3月期の本件広告宣伝費の負担a 既払分原告は,平成18年3月期において,本件広告宣伝費1379万2827円を支出した。(甲49の2,乙7,26,27,40)上記金額は,① 原告が平成18年3月期中に支出した広告宣伝費777万2726円(原告の平成18年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定。乙27)記載の期末残高740万2597円に消費税5%を 上記金額は,① 原告が平成18年3月期中に支出した広告宣伝費777万2726円(原告の平成18年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定。乙27)記載の期末残高740万2597円に消費税5%を上乗せしたもの)と,② 原告が平成18年3月期中に支出した広告協力費534万7194円(原告の平成18年3月期の取引明細書(広告協力費勘定。乙26)記載の期末残高2890万2090円から後記bの未払分2380万9524円を控除した残額509万2566円に消費税5%を上乗せしたもの)との合計額から,③ 原告の眼科診療所に係る独自の広告宣伝の費用384万6255円(店舗別月次実績表(乙7)の原告の眼科診療所(ただし,提携眼科医院は除く。)に対応する欄に記載された金額に消費税5%を上乗せした金額の合計額)と,④ P11眼科に係る広告宣伝の費用のうち平成17年4月30日以降に支出された28万0350円(P11眼科は,当初は原告の提携眼科医院であったが,原告が同日その営業を譲り受けたことから,同日以降は原告が自ら開設する眼科診療所であることになった。乙40)とを控除し,さらに,⑤ 原告が平成18年3月期中に支出した前期未払分の広告宣伝費479万9512円(前記(イ)bの457万0964円に消費税5%を上乗せしたもの)を加えた金額である。 b 未払分原告は,平成18年3月31日付けで,本件広告宣伝費2380万9524円をP1社に対する広告宣伝費の未払金として平成18年3 月期の広告協力費勘定に計上した。(乙26)(エ)平成19年3月期の業務サポート料の受取りなお,原告は,平成19年3月31日付けで,業務サポート料2319万0133円(P1社の平成19年3月期の売上高の1.2%に相当する金額) エ)平成19年3月期の業務サポート料の受取りなお,原告は,平成19年3月31日付けで,業務サポート料2319万0133円(P1社の平成19年3月期の売上高の1.2%に相当する金額)をP1社からの未収入金として平成19年3月期のその他売上げ勘定に計上し,同年7月頃,P1社からその全額の支払を受けた。 (乙13,14)(4)課税処分の経緯等本件の課税処分の経緯等は,別紙2に記載のとおりである。なお,別紙2での定義は,以下の本文並びに別紙3以下でも使用する。また,本件更正1-1,3-1 及び3-2(ただし,本件裁決2により一部取り消された後のもの)を併せて「本件各法人税更正」と,本件賦課決定1-1(ただし,本件裁決1により一部取り消された後のもの),3-1 及び3-2(ただし,本件裁決2により一部取り消された後のもの)を併せて「本件各法人税賦課決定」といい,本件更正1-3 及び1-5(ただし,本件更正4により一部取り消された後のもの)を併せて「本件各消費税等更正」と,本件賦課決定1-3 及び1-5(ただし,いずれも本件裁決1により一部取り消された後のもの)を併せて「本件各消費税等賦課決定」という。そして,本件各法人税更正と本件各法人税賦課決定とを併せて「本件各法人税更正等」といい,本件各消費税等更正と本件各消費税等賦課決定とを併せて「本件各消費税等更正等」という。 本件各法人税更正等及び本件各消費税等更正等の概要は次のとおりである。 ア本件各法人税更正等事業年度所得金額納付すべき税額過少申告加算税平成16年3月78,100,954円22,788,900円1,122,000円平成17年3月104,867,799円30,800,300円2,113,500円 平成 申告加算税平成16年3月78,100,954円22,788,900円1,122,000円平成17年3月104,867,799円30,800,300円2,113,500円 平成18年3月75,010,906円21,031,500円911,000円イ本件各消費税等更正等 課税期間 課税標準額納付すべき税額 及び譲渡割額 過少申告加算税平成17年3月120,364,000円3,270,100円817,500円51,000円平成18年3月57,926,000円1,348,500円337,100円24,000円(5)被告の主張する課税処分の根拠本件において被告の主張する課税処分の根拠は,別紙4に記載のとおりであり,その要旨は次のとおりである。 ア本件各法人税更正等既払分の本件広告宣伝費(平成16年3月期につき前記(3)イ(ア)の3698万9773円,平成17年3月期につき同(イ)aの5799万6693円,平成18年3月期につき同(ウ)aの1379万2827円)はP4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当し,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金算入限度額(平成16年3月期につき100万4522円,平成17年3月期につき137万8415円,平成18年3月期につき102万3798円)を超えて損金の額に算入することができない。 未払分の本件広告宣伝費(平成17年3月期につき前記(3)イ(イ)bの457万0964円,平成18年3月期につき同(ウ)bの2380万9524円)は,法人税法施行令78条1項の規定により,その支払がされ 分の本件広告宣伝費(平成17年3月期につき前記(3)イ(イ)bの457万0964円,平成18年3月期につき同(ウ)bの2380万9524円)は,法人税法施行令78条1項の規定により,その支払がされるまでの間はなかったものとみなされるので,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入することができない。なお,上記457万0964円については,平成18年3月期に支出がされ,既払分の本件広告 宣伝費の一部(前記(3)イ(ウ)aの⑤の479万9512円)になっているが,原告の平成18年3月期の所得の金額の計算上は,その全額を損金の額に算入する。 事業年度所得金額納付すべき税額過少申告加算税平成16年3月78,224,589円22,826,100円1,122,000円平成17年3月107,780,825円31,674,200円2,113,500円 平成18年3月79,750,363円22,453,500円911,000円イ本件各消費税等更正等本件広告宣伝費の負担は対価なくしてされたものであるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当せず,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならないので,各課税期間の課税仕入れに係る支払対価の額から,平成17年3月課税期間につき6279万6206円(前記(3)イ(イ)aの5799万6693円と,同bの457万0964円に消費税5%を上乗せした479万9512円との合計額),平成18年3月課税期間につき3399万3315円(前記(3)イ(ウ)aの1379万2827円と,同bの2380万9524円に消費税5%を上乗せした2500万円との合計額から,同aの⑤の479万9512円を控除した金額)は控除される。 (前記(3)イ(ウ)aの1379万2827円と,同bの2380万9524円に消費税5%を上乗せした2500万円との合計額から,同aの⑤の479万9512円を控除した金額)は控除される。 課税期間 課税標準額納付すべき税額 及び譲渡割額 過少申告加算税平成17年3月120,364,000円3,270,100円817,500円51,000円平成18年3月57,926,000円1,348,500円337,100円24,000円 3 争点 本件の争点は,① 法人税法37条の寄附金該当性,具体的には,本件広告宣伝費は同条の寄附金に該当し,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金算入限度額を超えて損金の額に算入することができないか否か(争点1),② 消費税法2条1項12号所定の課税仕入れ該当性,具体的には,本件広告宣伝費の負担は同号所定の課税仕入れに該当せず,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならないか否か(争点2)である。 4 当事者の主張の要旨(1)被告ア争点1(法人税法37条の寄附金該当性)について本件広告宣伝費は,P4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないから,法人税法37条の寄附金に該当し,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金算入限度額を超えて損金の額に算入することができない。 (ア)法人税法37条の寄附金の意義法人税法37条3項は,内国法人が各事業年度において支出した寄附金の額の合計額のうち,その内国法人の資本等の金額又は当該事業年度の所得の金額を基礎として政 法人税法37条の寄附金の意義法人税法37条3項は,内国法人が各事業年度において支出した寄附金の額の合計額のうち,その内国法人の資本等の金額又は当該事業年度の所得の金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額(損金算入限度額)を超える部分の金額は,その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入しないと規定している。また,同条7項は,前各項に規定する寄附金の額は,寄附金,拠出金,見舞金その他いずれの名義をもってするかを問わず,内国法人が金銭その他の資産又は経済的な利益の贈与又は無償の供与(広告宣伝及び見本品の費用その他これらに類する費用並びに交際費,接待費及び福利厚生費とされるべきものを除く。)をした場合における当該金銭の額若しくは金銭以外の資産のその贈与の時における価額又は当該経済的な利益のその供与の 時における価額によるものとすると規定し,法人税法上の寄附金を通常の意味における寄附金よりも広い概念としている。 寄附金の損金不算入の趣旨は,寄附金は対価を伴わないから,法人の資産を減少させるものであるが,法人が支出した寄附金の全額を無条件で損金に算入するとすれば,国の財政収入の確保を阻害するばかりでなく,寄附金の出捐による法人の負担が法人税の減収を通じて国に転嫁され,課税の公平上適当でないことから,利益処分の一形態として損金処理をすることができないようにし,上記不都合を是正しようとするものである(名古屋高裁金沢支部平成14年5月15日判決・税務訴訟資料252号順号9121,その上告審である最高裁平成14年10月15日第三小法廷決定・税務訴訟資料252号順号9213)ところ,その一方で,法人が支出する寄附金の中には,法人の収益を生み出すのに必要な費用としての側面を持つものもあり ある最高裁平成14年10月15日第三小法廷決定・税務訴訟資料252号順号9213)ところ,その一方で,法人が支出する寄附金の中には,法人の収益を生み出すのに必要な費用としての側面を持つものもあり,そのどれだけが費用の性質を有し,どれだけが利益処分の性質を有するのかを,客観的に判定することはすこぶる困難であることから,法人税法は,行政的便宜と公平の維持の観点から統一的な損金算入限度額を設け,寄附金のうち,損金算入限度額の範囲内の金額は費用として損金算入を認め,それを超える部分の金額は損金に算入しないことにしている(前掲名古屋高裁金沢支部平成14年5月15日判決)。 このような法人税法37条の規定の内容及び寄附金の損金不算入制度の趣旨からすれば,同条の寄附金とは,民法上の贈与に限られず,経済的にみて贈与と同視し得る資産の譲渡又は経済的な利益の供与であれば足りるのであって,対価なくしてされた資産の譲渡又は経済的な利益の供与で,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないもののうち,法人税法37条4項各号及び同条7項括弧書きに規定されたものを除くものがこれに該当すると解される。 (イ)本件広告宣伝費の寄附金該当性本件広告宣伝費は,P4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないから,法人税法37条の寄附金に該当する。 a 原告代表者の供述等原告代表者は,平成19年8月3日,関東信越国税局課税第2部資料調査第2課財務事務官であったP23(以下「P23事務官」という。)に対し,本件広告宣伝費の負担について,「平成18年3月以前は 原告代表者は,平成19年8月3日,関東信越国税局課税第2部資料調査第2課財務事務官であったP23(以下「P23事務官」という。)に対し,本件広告宣伝費の負担について,「平成18年3月以前は原告の方が利益が出る点数(診療報酬点数)だったため,原告からP1社に対して広告宣伝費を負担するなどの方法でグループ全体の採算が合うように資金提供をしたと記憶しています。」,「グループ全体の採算が合わないと高度な医療が提供できないと考えています。 採算が合うようにしてきたので,当グループは高度な医療が提供でき,患者数も多いのです。」と供述し,本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた(乙12)。この供述は,自己に不利益な事実を率直に述べたものである上,利益調整を行った動機について具体的に供述するものであるから,十分に信用することができる。 P1社の経理課課長代理としてP4グループの経理事務を担当していたP24(以下「P24課長代理」という。)も,平成19年8月2日,大宮税務署法人課税第3部門財務事務官であったP25(以下「P25事務官」という。)に対し,原告による本件広告宣伝費の負担について,「P1社の広告宣伝費が多額になっており,そのままP1社の経費として計上するとP1社が赤字になってしまうので,原告も広告宣伝費を負担して,均等に利益が出るようにしています。」, 「P3社の株式の上場を目指しているため,原告代表者の指示により,P4グループ内の法人の法人税の申告所得金額を4000万円以上にして公示の対象とし,グループ全体として有名になるようにしています。」と供述し,原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をして 00万円以上にして公示の対象とし,グループ全体として有名になるようにしています。」と供述し,原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた(乙39)。この供述は,原告及びP1社の所得金額が4000万円台で推移しているという客観的事実に沿うものであり,十分に信用することができる。 b 本件広告宣伝費に関する会計処理が不自然であること原告の平成16年3月期から平成18年3月期までの間の帳簿の広告宣伝費勘定又は広告協力費勘定には,本件広告宣伝費に関する記帳がされ,それに伴う会計処理がされているが,その内容は,次のとおり,P4グループに属する法人の間の利益調整のためのものであると考えなければ説明がつかない不自然なものである。 (a)原告の平成16年3月期の総勘定元帳(広告宣伝費勘定)には,平成16年2月29日付けで,「P1㈱広告宣伝費負担分(P36・P37・P38)」の未払金3698万9773円が一括計上されている(乙16)ところ,その補助簿である取引明細書(広告宣伝費勘定)の入力日欄には「160325」という記載がある(乙17)。このように,原告は,広告宣伝を行う都度発生するはずの広告宣伝費を期末に一括計上するという不自然な会計処理をしており,期末において原告とP1社との間で利益調整を行ったものであると考えなければ説明がつかない。 (b)原告の平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定)には,平成17年1月20日付けで,「P1㈱ 16.4~9 分広告宣伝費」1018万4833円が計上されている(乙21)ところ,これに 対応するものであるP1社作成の平成16年10月31日付け請求書には「当法人(P1社)で支払を致 16.4~9 分広告宣伝費」1018万4833円が計上されている(乙21)ところ,これに 対応するものであるP1社作成の平成16年10月31日付け請求書には「当法人(P1社)で支払を致しますP1P19本店の広告費の貴社(原告)負担分を御請求申し上げます。」と記載されている(乙22)が,その当時,原告の眼科診療所はP5眼科医院,P6眼科クリニック及びP7眼科クリニックのみであり,P1社のP19本店付近には,原告の眼科診療所は存在しなかった。これは,実際に発生した広告宣伝費の支払ではなく,広告宣伝費の名目による利益調整であることから,矛盾が生じたものである。 また,上記取引明細書には,平成17年1月31日付けで140口にわたり借方に合計4002万2022円の諸口,貸方に合計915万8833円の諸口,差引合計3086万3189円が計上されており,これらの入力日欄にはいずれも「170310」という記載がある(乙21)ところ,これらの仕訳のうち,貸方に「P1㈱戻し分」諸口260万6557円,「P1㈱戻し分」諸口268万0532円,「P1㈱戻し分」諸口387万1744円とあるものまでの各仕訳の金額を合計すると,P1社の平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定。乙23)に計上されている仕訳のうち,貸方に「P4(P5)分(H16.4-17.01 月分)」の未収入金,「P4(P6)分(H16.4-17.01 月分)」の未収入金,「P4(P7)分(H16.4-17.01 月分)」の未収入金とあるものの各金額(1034万6673円,899万0960円及び1152万5556円の合計3086万3189円)とそれぞれ一致するのであって,上記3086万3189円にP1社の広告宣伝取引を割り付けた上,金額調整を行ったもの 6673円,899万0960円及び1152万5556円の合計3086万3189円)とそれぞれ一致するのであって,上記3086万3189円にP1社の広告宣伝取引を割り付けた上,金額調整を行ったものであることが明らかである。このように,原告は,広告宣伝を行う都度発生するはずの広告宣伝費を期末に恣意的な金額調整を行った上で一括計上するという不自然な会計 処理をしており,期末において原告とP1社との間で利益調整を行ったものであると考えなければ説明がつかない。 (c)原告の平成18年3月期の総勘定元帳(広告協力費勘定)では,借方に期首から計上されていたものが平成18年1月31日付けですべて取り消されており,その入力日欄には「180309」という記載があるのであって(乙26),期末において恣意的な利益調整を行っていることが明らかである。 c 平成19年3月期の業務サポート料の受取り原告は,平成19年3月31日付けで,P1社に対する業務サポート料2319万0134円を計上し,同年7月頃,P1社からその全額の支払を受けた(乙13,14)。 原告代表者は,平成19年8月3日,P23事務官に対し,業務サポート料の受取りについて,「平成18年4月に診療報酬点数表の改訂が行われ,コンタクトレンズ検査料が新たに設定されたため,眼科医の診療収入が減少してしまいました。技術の高い医療を提供する病院を維持するためには,原告も採算が合うようにしなければやっていけなくなってしまいます。そのためには,利益が出る状況になったP1社から原告に資金を提供するしか他に方法がありません。この業務委託料に関する契約書はありません。グループ全体の採算が合う額という考えで計算しています。」と供述し,業務サポート料の受取り になったP1社から原告に資金を提供するしか他に方法がありません。この業務委託料に関する契約書はありません。グループ全体の採算が合う額という考えで計算しています。」と供述し,業務サポート料の受取りがP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた(乙12)。 P24課長代理も,平成19年8月2日,P25事務官に対し,原告による業務サポート料の受取りについて,「P1社の売上げの1. 2%を業務サポート料ということで計上しましたが,これは,原告の利益を確保するという原告代表者の考えがあるようです。」,「相互 に協力関係にあるグループ法人全体を黒字化したいという原告代表者の考えがあるためです。」と供述し,原告による業務サポート料の受取りがP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた(乙15)。 このように,平成19年3月期末には,それまでとは逆に,P1社から原告に対し業務サポート料の名目で資金移動がされており,原告代表者及びP24課長代理がこの資金移動についてP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていることによれば,原告による本件広告宣伝費の負担も,これと同様に,P4グループに属する法人の間の利益調整のためのものであると認めることができる。 d 前記aないしcによれば,本件広告宣伝費は,期末において,P4グループに属する法人である原告及びP1社の損益の状況を見ながら,その間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものにほかならず,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないというべきである。 (ウ)原告の主張について原告は,本件広告宣伝 価なくして譲渡又は供与されたものにほかならず,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないというべきである。 (ウ)原告の主張について原告は,本件広告宣伝費はP1社との間における広告宣伝費の分担に関する取決めに従ってP1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当しないと主張する。しかし,次のとおり,本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質を有しておらず,P1社の広告宣伝でしかない上,原告とP1社との間において広告宣伝費の分担に関する取決めがされていた事実も認めることができないのであって,原告の上記主張は失当である。 なお,原告は,仮に本件広告宣伝費が法人税法37条の寄附金に該当 するとしても,本件広告宣伝費は,販売促進費としての性質を有し,同条7項括弧書きの「これらに類する費用」に該当するとも主張するが,前記(イ)のとおり,本件広告宣伝費は,P4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであると認められ,原告の売上げを増加させるために支出された販売促進費であると認めることはできない。 a 医療法上の広告規制との関係平成18年法律第84号による改正前の医療法(以下「旧医療法」という。)は,医療は人の生命,身体に関わるサービスであり,不当な広告により受け手が誘引され,不適当なサービスを受けた場合の被害は他の分野に比べ著しいこと,医療は極めて専門性の高いサービスであり,広告の受け手は実際に提供されるサービスの質について広告の文言から事前に判断することが困難であることに鑑み,その69条1項柱書きにおいて,「医業若しくは歯科医業又は病 て専門性の高いサービスであり,広告の受け手は実際に提供されるサービスの質について広告の文言から事前に判断することが困難であることに鑑み,その69条1項柱書きにおいて,「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関しては,文書その他いかなる方法によるを問わず,何人も次に掲げる事項を除くほか,これを広告してはならない。」と規定した上で,同項各号において,広告をすることができる事項を限定列挙していたところ,本件広告宣伝は,P1社が販売する眼鏡及びコンタクトレンズの写真,販売価格及びクーポン値引額,それらの良廉性を広告するものであって,同項各号に掲げられた広告をすることができる事項を広告するものではないから,医療法人である原告の広告宣伝であると評価することはできない。 b 本件広告宣伝の内容との関係広告宣伝費とは,購買意欲を刺激する目的で商品等の良廉性を広く不特定多数の者に訴えるための費用をいい(東京高裁昭和39年11月25日判決・訟務月報11巻3号444頁),ある広告宣伝がだれ の広告宣伝であるかは,その受け手である不特定多数の者の立場に立って全体的観点から判断すべきものであるところ,本件広告宣伝に係る折込チラシ及び車内広告には,その冒頭に「P1P14店・P15メガネコンタクト年末大奉仕セール」,「P1P14店・P15メガネコンタクトアーリーサマーセール」,「P1P13店大決算セール」などと,P1社の商号,その店舗の名称,所在地,電話番号等が記載されており,その紙面の大部分は,P1社の商品である眼鏡及びコンタクトレンズの商品名,商品内容及び価格の記載で占められている。そして,その一方で,上記折込チラシ等には,原告の名称,その眼科診療所の名称,所在地,電話番号等が何ら記載されていないのであ 及びコンタクトレンズの商品名,商品内容及び価格の記載で占められている。そして,その一方で,上記折込チラシ等には,原告の名称,その眼科診療所の名称,所在地,電話番号等が何ら記載されていないのであり,これらの記載に基づき,不特定多数の者の立場に立って全体的観点から判断すると,本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質を有しておらず,P1社の広告宣伝でしかないというべきである。 原告は,本件広告宣伝に係る折込チラシ等には一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載がされていたと主張するが,上記記載は,原告の名称等を示すものではなく,紙面の極一部を占めているにすぎない上,その店舗が原告の眼科診療所に隣接しているというP1社の優位性を広告宣伝するものでしかないのであって,原告の上記主張は失当である。 原告は,その眼科診療所の来院者に対するアンケートの結果によれば,同診療所の来院者の中には「広告」を見て来たとするものが相当数存在し,ここに「広告」というのは本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝を意味するから,本件広告宣伝はその受け手の立場からしても原告の広告宣伝であると認識されていると主張する。しかし,原告が上記アンケートの実施に際して来院者にどのような説明をしたのかなどは明らかにされておらず,上記「広告」が本件広告宣伝と同 様にP1社が行った広告宣伝を指すものであると認めることはできないし,また,仮に上記「広告」がP1社が行った広告宣伝を指すものであるとしても,原告の眼科診療所の来院者の大部分は,隣接するP1社の店舗でコンタクトレンズを購入しようとしているものであり,本件広告宣伝は,直接的にはP1社の店舗に顧客を誘引しているにすぎず,原告の広告宣伝としての性質を有しないと 院者の大部分は,隣接するP1社の店舗でコンタクトレンズを購入しようとしているものであり,本件広告宣伝は,直接的にはP1社の店舗に顧客を誘引しているにすぎず,原告の広告宣伝としての性質を有しないというべきである。 c 本件広告宣伝に係る取引の当事者との関係原告は,税務調査の際に,処分行政庁に対し,平成16年3月期の広告宣伝費をP1社の店舗ごとに区分して集計した「店舗別広告宣伝費内訳表」(乙10)と,その作成の基礎となった広告代理店からの請求書の写し(乙11)とを提出しているところ,これらの請求書の宛先はすべてP1社なのであって,原告は,本件広告宣伝に係る広告宣伝取引の当事者になっていない。 d 前記aないしcによれば,本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質を有しておらず,P1社の広告宣伝でしかないというべきである。 e 原告とP1社との間における広告宣伝費の分担に関する取決め原告は,本件広告宣伝は原告とP1社がその共同事業について行った共同広告であるから,原告にはその費用の一部を負担する義務があるとした上で,原告とP1社との間には各事業年度の1月末日までの粗利を基準に,原告の負担額にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,その抽出した取引の広告宣伝費の合計額をP1社に振り替えるという方法で広告宣伝費を分担する旨の取決めがあり,原告とP1社はその取決めに従って本件広告宣伝費を分担してきたと主張するが,この主張を前提としても,原告の負担額は広告宣伝費の合計額にそれぞれの粗利の比率を乗ずれば容易に決定す ることができるのであって,数多く存在するP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出するなどという作業のために手間や時間を費やすことは不合 の合計額にそれぞれの粗利の比率を乗ずれば容易に決定す ることができるのであって,数多く存在するP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出するなどという作業のために手間や時間を費やすことは不合理であるし,原告の上記主張を前提に,平成15年3月期について粗利を基準に原告の負担額を計算すると広告宣伝費全体の68%となるが,原告の実際の負担額は広告宣伝費全体の21%にすぎず,原告の上記主張と整合しない。また,原告の実際の負担額は,その後,平成16年3月期及び平成17年3月期には広告宣伝費全体の60%台に急上昇した後,平成18年3月期には広告宣伝費全体の29%,平成19年3月期には広告宣伝費全体の9%と急下降しているのであって,原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものであること以外に,このような変動が生ずる理由は見出せない。原告とP1社との間において広告宣伝費の分担に関する取決めがされていた事実は認めることができないというべきである。 (エ)本件各法人税更正等の適法性本件広告宣伝費が,法人税法37条の寄附金に該当することによれば,原告の法人税の納付すべき税額は,別紙4の1,2及び4の各(1)イのとおり,平成16年3月期につき2282万6100円,平成17年3月期につき3167万4200円,平成18年3月期につき2245万3500円となるところ,これらの金額は,別紙2の2(2),7(1)及び10のとおり,本件各法人税更正の納付すべき税額(平成16年3月期につき2278万8900円,平成17年3月期につき3080万0300円,平成18年3月期につき2103万1500円)を上回っているから,本件各法人税更正はいずれも適法である。 また,そうであるとすると,原告は, 平成17年3月期につき3080万0300円,平成18年3月期につき2103万1500円)を上回っているから,本件各法人税更正はいずれも適法である。 また,そうであるとすると,原告は,各事業年度の法人税について納付すべき税額を過少に申告したものであることになり,そのことについ て国税通則法65条4項に規定する正当な理由も存在しないから,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の1,2及び4の各(2)のとおり,平成16年3月期につき112万2000円,平成17年3月期につき211万3500円,平成18年3月期につき91万1000円となるところ,これらの金額は,別紙2の5,7(1)及び10のとおり,本件各法人税賦課決定の納付すべき税額(平成16年3月期につき112万2000円,平成17年3月期につき211万3500円,平成18年3月期につき91万1000円)と同額であるから,本件各法人税賦課決定はいずれも適法である。 イ争点2(消費税法2条1項12号所定の課税仕入れ該当性)について(ア)消費税法2条1項12号は,課税仕入れについて,事業者が,事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供を受けることをいうと規定しているところ,前記ア(イ)のとおり,本件広告宣伝費は,P4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当せず,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならない。 (イ)本件各消費税等更正等の適法性原告による本件広告宣伝費の負担が,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないことによれば,原告の消費税及び地方消費税の納付すべき税 (イ)本件各消費税等更正等の適法性原告による本件広告宣伝費の負担が,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないことによれば,原告の消費税及び地方消費税の納付すべき税額及び譲渡割額は,別紙4の3及び5の各(1)エ及びカのとおり,平成17年3月課税期間につき327万0100円及び81万7500円,平成18年3月課税期間につき134万8500円及び33万7100円となるところ,これらの金額は,別紙2の2(3)イ及び11のとおり,本件各消費税等更正の納付すべき税額及び譲渡割額(平成17年3月課税期間につき327万0100円及び81万7500円, 平成18年3月期課税期間につき134万8500円及び33万7100円)と同額であるから,本件各消費税等更正はいずれも適法である。 また,そうであるとすると,原告は,各課税期間の消費税及び地方消費税について納付すべき税額を過少に申告したものであることになり,そのことについて国税通則法65条4項に規定する正当な理由も存在しないから,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の3及び5の各(2)のとおり,平成17年3月課税期間につき5万1000円,平成18年3月課税期間につき2万4000円となるところ,これらの金額は,別紙2の5のとおり,本件各消費税等賦課決定の納付すべき税額(平成17年3月課税期間につき5万1000円,平成18年3月課税期間につき2万4000円)と同額であるから,本件各消費税等賦課決定はいずれも適法である。 (2)原告ア争点1(法人税法37条の寄附金該当性)について本件広告宣伝費は,P1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当せず,原告の各事 (法人税法37条の寄附金該当性)について本件広告宣伝費は,P1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当せず,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,その全額を損金の額に算入することができる。 (ア)原告代表者が考案した経営モデル薬事法上は,コンタクトレンズの購入に当たり医師の処方箋を取得することは必要とされないが,メーカーの多くは,販売店に対し,販売に当たり購入者が医師の処方箋を取得していることを必要とするものとしているため,販売店は,購入者に医師の処方箋を取得させることを目的とする眼科診療所を近くに設置することを行っており,このような眼科診療所は「コンタクトレンズ診療所」と呼ばれている。そして,このように,コンタクトレンズ診療所は,販売店が主導して開設されるもので あり,販売に必要な医師の処方箋を購入者に取得させることができればよいという販売店側の意向が反映するため,特別な費用を掛けてまで財団法人P22の認定を受けた眼科専門医を確保し常駐させているコンタクトレンズ診療所はほとんど存在しない。しかし,コンタクトレンズは,これを装用する者に合う適切なものを購入し,定期検診等のアフターケアを受けなければ,目に重篤な炎症ひいては視力障害を引き起こす危険性があるため,コンタクトレンズを購入するに当たっては,眼科専門医の検査を受けることが重要である。 原告代表者は,平成2年の開業以来,眼科専門医として多数の患者を診察する中で,コンタクトレンズが原因となって目の炎症や視力障害を抱える患者をなくしたいと考えるようになり,コンタクトレンズの購入に際しては必ず眼科専門医の検査が行われることと,コンタクトレンズに関する情報の提供者で クトレンズが原因となって目の炎症や視力障害を抱える患者をなくしたいと考えるようになり,コンタクトレンズの購入に際しては必ず眼科専門医の検査が行われることと,コンタクトレンズに関する情報の提供者である販売店に医学的教育が施されることとを目指して,「医療法人が,眼科専門医が常駐する眼科診療所を開設するとともに,当該診療所に隣接してコンタクトレンズ販売店を設置し,当該販売店との提携関係を主導する」という経営モデルを考案した。原告代表者は,平成12年2月,さいたま市γにP6眼科クリニックとそれに併設してP1社のP14店を開設したのを皮切りに,平成13年4月,埼玉県川口市βにP7眼科クリニックとP1社のP15店を,平成18年3月,同県戸田市εにP9眼科医院とP1社のP17店を,同年7月,さいたま市δにP8眼科とP1社のP16店をそれぞれ開設した。また,原告代表者は,その趣旨に賛同する眼科医院と提携する方法でも上記経営モデルを実践しており,P10眼科クリニックに併設してP1社のP18店を,P11眼科に併設してP1社のP19本店を,P12眼科に併設してP1社のP20店をそれぞれ開設した(これらの提携眼科医院は,その後,原告が開設する眼科診療所になっている。)。 (イ)本件広告宣伝費の寄附金非該当性本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質をも有する,P1社との共同事業について行われた共同広告であり,また,原告とP1社との間においては広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたのであって,本件広告宣伝費は,上記広告宣伝費の分担に関する取決めに従って上記共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当しない。 a 本件広告宣伝の内容との関係前記(ア)の原告代表者が 担に関する取決めに従って上記共同広告の費用として支出されたものであるから,法人税法37条の寄附金に該当しない。 a 本件広告宣伝の内容との関係前記(ア)の原告代表者が考案した経営モデルを実効性のあるものとするためには,コンタクトレンズの購入者に原告の眼科診療所とP1社の店舗とをセットにして利用してもらうことができるようにすること,すなわち,コンタクトレンズの購入者に対して原告の眼科診療所及びP1社の店舗のそれぞれを広告宣伝するほかに両者のタイアップ効果も広告宣伝することを狙った共同広告を行うことが必要不可欠になる。そのため,本件広告宣伝に係る折込チラシ等には,① P1社の店舗が販売する眼鏡及びコンタクトレンズに係る商品名や価格といった一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝と同様の記載がされていたほかに,原告の眼科診療所及びP1社の店舗の両方に購入者を誘引することを企図して,② P1社の店舗は眼科専門医の処方箋に基づいて販売を行っていること,③ P1社の店舗に隣接して原告の眼科診療所が存在し,原告の眼科診療所には眼科専門医が常駐していること,④ P1社の店舗は原告の眼科診療所に隣接する目の健康に安心な販売店であること,⑤ 世の中には眼科の研修を受けていない医師も存在することの全てを取り入れた,一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載がされていた。そして,本件広告宣伝のうちの上記③に対応する記載,具体的には「P1 はここが違います!…P22の認定資格に合格した…眼科専門医が勤務し,指導している検査・治療体制の整った眼科医院に隣接しているので,便利でどこよりも安心です。」,「眼科クリニック同一フロア」という記載は,原告の広告宣伝としての性質を有している。 務し,指導している検査・治療体制の整った眼科医院に隣接しているので,便利でどこよりも安心です。」,「眼科クリニック同一フロア」という記載は,原告の広告宣伝としての性質を有している。 b 本件広告宣伝のうちの③に対応する記載が原告の広告宣伝としての性質を有している理由は,次のとおりである。 すなわち,旧医療法69条1項は,「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関しては,文書その他いかなる方法によるを問わず,何人も次に掲げる事項を除くほか,これを広告してはならない。」と規定していたところ,同項の広告に該当するか否かは,患者の受診等を誘引する意図があるか否か(誘引性),医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であるか否か(特定性),一般人が認知することができる状態にあるか否か(認知性)という三つの要件をもって判断するとされていた。 そこで,これを本件広告宣伝についてみるに,本件広告宣伝は,P4グループが原告の眼科診療所及びP1社の店舗の両方にコンタクトレンズの購入者を誘引することを目的として行ったものであるから,原告の眼科診療所に検査の受診すなわち患者の受診を誘引する意図を持ってしたものであるということができる。また,原告の眼科診療所の来院者に対するアンケートの結果によれば,同診療所の来院者の中には「広告」を見て来たとするものが相当数存在し(甲21,35,55),ここに「広告」というのは本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝を意味するから,本件広告宣伝は,客観的にみても患者の受診を原告の眼科診療所に誘引する効果を有するものであるということができる。そうすると,本件広告宣伝は誘引性の要件を満たしているというべきである。 次に, 的にみても患者の受診を原告の眼科診療所に誘引する効果を有するものであるということができる。そうすると,本件広告宣伝は誘引性の要件を満たしているというべきである。 次に,本件広告宣伝における特定性の要件についてみるに,この要件は,病院等の名称等が明示的に記載されていなくても,住所,電話番号等の記載から病院等が特定可能であれば満たされると解されるところ,本件広告宣伝には「眼科医院に隣接している」,「眼科クリニック同一フロア」という記載があること,本件広告宣伝にはP1社の店舗についてその名称,場合によってはそれに加えて所在地,地図等の記載があること,同店舗に隣接して又は同一階などにある眼科診療所は原告の眼科診療所しかないことなどを総合すると,そこに記載されている眼科診療所が原告の眼科診療所であることは当然に特定されるというべきである。被告は,ある広告宣伝がだれの広告宣伝であるかは,その受け手である不特定多数の者の立場に立って全体的観点から判断すべきものであると主張するが,前記のとおり,原告の眼科診療所の来院者の中には「広告」すなわち本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝を見て来たとするものが相当数存在するのであって,本件広告宣伝は,その受け手の立場からしても,原告の広告宣伝と認識されているというべきである。 そして,折込チラシ,車内広告等は,一般人が認知するものであるから,認知性の要件も満たされ,本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質をも有する,原告とP1社との共同事業について行われた共同広告であるということになる。 c なお,原告は,本件広告宣伝により「P1社の店舗に隣接して原告の眼科診療所が存在し,原告の眼科診療所には眼科専門医が常駐していること」を広告宣伝したものであ であるということになる。 c なお,原告は,本件広告宣伝により「P1社の店舗に隣接して原告の眼科診療所が存在し,原告の眼科診療所には眼科専門医が常駐していること」を広告宣伝したものであって,旧医療法69条1項は,医業を行う者が医院の場所及び医院に眼科専門医が存在することを広告宣伝することまでは禁止していないから,本件広告宣伝は旧医療法上の広告規制に違反するものではない。 d 原告とP1社との間における広告宣伝費の分担に関する取決め(a)本件広告宣伝は,原告とP1社がその共同事業について行った共同広告であるから,原告には,その費用の一部を負担する義務があるところ,本件広告宣伝は,コンタクトレンズの購入者に原告の眼科診療所とP1社の店舗とをセットにして利用してもらうために行うものであり,広告宣伝の効果があれば,購入者は,原告の眼科診療所で検査を受けるとともに,P1社の店舗でコンタクトレンズを購入するという行動を取ることになるから,広告宣伝の効果は,原告の粗利(売上総利益。以下同じ。)とP1社の粗利にそれぞれ反映されることになる。そこで,原告とP1社は,粗利を基準に広告宣伝費を分担する旨の取決めをし,その取決めに従って本件広告宣伝費を分担してきた。 また,原告とP1社は,本件広告宣伝費の分担に当たって,広告宣伝費の合計額にそれぞれの粗利の比率を乗じた額をそのまま振り替えるという方法ではなく,原告の負担額にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,その抽出した取引の広告宣伝費の合計額をP1社に振り替えるという方法で清算をしてきた。そして,そのために,各事業年度の末である3月末日までの粗利を基準にしたのでは,事務作業の関係から確定申告までに原告の負担額を の広告宣伝費の合計額をP1社に振り替えるという方法で清算をしてきた。そして,そのために,各事業年度の末である3月末日までの粗利を基準にしたのでは,事務作業の関係から確定申告までに原告の負担額を決定することができなくなってしまう。そこで,原告とP1社は,上記基準となる粗利を各事業年度の1月末日までの粗利とすることを合意していた。 なお,平成18年3月期については,原告の眼科診療所は既に多くの患者を抱えるに至り,新患(全く初めて来院した患者)の数が減少し,初診(以前の来院時とは別の事情で来院した患者)及び再診の数が増加していた(甲46)ことから,原告とP1社は,広告 宣伝の効果が低下していると考え,原告の負担額を従前の2分の1にすることにした。 (b)平成16年3月期の本件広告宣伝費の分担平成16年3月期の1月末日までの原告の粗利は6億7514万8164円であり(甲32),P1社の粗利は3億4059万2990円(甲33)であったことから,原告は,広告宣伝費全体の66%にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定して,平成16年3月期末,その金額をP1社に振り替えた。 (c)平成17年3月期の本件広告宣伝費の分担平成17年3月期の1月末日までの原告の粗利は8億2217万3728円であり(甲44),P1社の粗利は4億8467万4861円(甲45)であったことから,原告は,広告宣伝費全体の63%にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定して,平成17年3月期末,その金額をP1社に振り替えた。 (d)平成18年3月期の本件広告宣伝費の分担 うにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定して,平成17年3月期末,その金額をP1社に振り替えた。 (d)平成18年3月期の本件広告宣伝費の分担平成18年3月期の1月末日までの原告の粗利は7億3191万2897円であり(甲47),P1社の粗利は5億6635万7583円(甲48)であったことから,原告は,広告宣伝費全体の28%(原告の負担額を従前の2分の1にしたもの)にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定して,平成18年3月期末,その金額をP1社に振り替えた。 (ウ)被告の主張について被告は,本件広告宣伝費はP4グループに属する法人の間の利益調整 のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであると主張するが,次のとおり,原告代表者の供述等,本件広告宣伝費に関する会計処理,平成19年3月期の業務サポート料の受取りをもって同事実を認めることはできないのであって,被告の上記主張は失当である。 a 原告代表者の供述等について被告は,原告代表者はP23事務官に対し本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていたと主張するが,原告代表者の質問応答書(乙12)は,P23事務官らが意図的に税理士の立会いを排除した上で自ら筆記して作成した書面であって,不当な課税をするために処分行政庁の側に都合よく作成されたものである(甲53,68)から,原告とP1社との間の利益調整の証拠となるものではない。 被告は,P24課長代理もP25事務官に対し原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利 53,68)から,原告とP1社との間の利益調整の証拠となるものではない。 被告は,P24課長代理もP25事務官に対し原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていたと主張するが,P24課長代理から事情を聴取したP25事務官は,その尋問において,P24課長代理が「P1社の広告宣伝費が多額になっており,そのままP1社の経費として計上するとP1社が赤字になってしまうので,原告も広告宣伝費を負担して,均等に利益が出るようにしています。」と述べたと供述しているところ,平成18年3月期に原告が負担したのは,広告宣伝費740万2597円と広告協力費2890万2090円とを合計した3630万4687円であって,その中には原告自身の広告宣伝費412万6605円(原告の眼科診療所に係る独自の広告宣伝の費用384万6255円とP11眼科に係る広告宣伝の費用のうち平成17年4月30日以降に支出された28万0350円との合計額)が含 まれているのであるから,原告が負担した本件広告宣伝費は3217万8082円であるということになる。そして,P1社の平成18年3月期の損益計算書によれば,原告がこの3217万8082円を負担しなくても,P1社が平成18年3月期に赤字になることはなかったということができるのであり(甲76),P24課長代理が上記供述をするはずがなく,P25事務官の供述には信用性がないというべきである。 b 本件広告宣伝費に関する会計処理について被告は,本件広告宣伝費に関する会計処理について,広告宣伝を行う都度発生するはずの広告宣伝費を期末に一括計上するなどの不自然な会計処理をしており,P4グループに属する法人の間の利益調整のためのもので 告は,本件広告宣伝費に関する会計処理について,広告宣伝を行う都度発生するはずの広告宣伝費を期末に一括計上するなどの不自然な会計処理をしており,P4グループに属する法人の間の利益調整のためのものであると考えなければ説明がつかないと主張するが,前記(イ)dのとおり,当該事業年度の1月末日までの粗利を基準に,P1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定する作業には膨大な手間と時間を必要とするのであって,本件広告宣伝費が期末に一括計上されることになったのは専らこのような分担方法に原因があり,期末において原告とP1社との間の利益調整を行ったためではない。 c 平成19年3月期の業務サポート料の受取りについて被告は,平成19年3月期末にはP1社から原告に対し業務サポート料の名目で資金移動がされており,原告代表者及びP24課長代理はこの資金移動についてP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていると主張するが,P1社は,原告に対し,P1社の従業員が眼科コメディカルの資格を取得するための教育指導を委託していたのであり,平成19年3月期のP1社からの業務サポート料の受取りには実体があり,P4グループに属する法人 の間の利益調整のためのものではない。 (エ)本件広告宣伝費の販売促進費としての性質POSシステムによる調査の結果によれば,P1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者の95%が原告の眼科診療所で検査を受けているところ,原告代表者は,このようにP1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者が増えると原告の眼科診療所で検査を受ける者が増えるという関係があり,本件広告宣伝費が原告の売上げの増加に直結するものであることから,その支出を行ってきた P1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者が増えると原告の眼科診療所で検査を受ける者が増えるという関係があり,本件広告宣伝費が原告の売上げの増加に直結するものであることから,その支出を行ってきたのであって,仮に本件広告宣伝費が法人税法37条の寄附金に該当するとしても,本件広告宣伝費は,販売促進費としての性質を有し,同条7項括弧書きの「これらに類する費用」に該当する(この点は,本来,独立した別の争点となり得るものであるが,この点に関する主張は,平成23年7月19日に開かれた最後の本件口頭弁論期日に至って初めて提出されたものであり,その期日において,原告の従前からの主張である法人税法37条の寄附金非該当性(P1社との共同事業について行われた共同広告の費用)の主張のほかに新たな主張を付け加えるものではなく,上記寄附金非該当性の主張を裏から実質的に支えるものであると位置付けたことから,このように整理するものである。)。 (オ)本件各法人税更正等の違法性本件広告宣伝費が,P1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであり,法人税法37条の寄附金に該当しないことによれば,原告の所得金額は,平成16年3月期につき4223万9338円,平成17年3月期につき4735万2462円,平成18年3月期につき4791万3282円となり,法人税の納付すべき税額は,平成16年3月期につき1203万0600円,平成17年3月期につき1354万7900円,平成18年3月期につき1372万9 800円となり,過少申告加算税の額は,平成16年3月期につき4万7000円,平成17年3月期につき10万2000円,平成18年3月期につき18万1000円となるところ,本件各法人税更正等の所得金額,納付すべき税額及び過 加算税の額は,平成16年3月期につき4万7000円,平成17年3月期につき10万2000円,平成18年3月期につき18万1000円となるところ,本件各法人税更正等の所得金額,納付すべき税額及び過少申告加算税の額は,これらの金額を上回っているから,本件各法人税更正等はいずれもその上回っている限度で違法である。 イ争点2(消費税法2条1項12号所定の課税仕入れ該当性)について(ア)前記ア(イ)のとおり,本件広告宣伝費は,原告とP1社との間における広告宣伝費の分担に関する取決めに従って原告とP1社との共同事業について行われた共同広告の費用として支出されたものであるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当し,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象になる。 (イ)本件各消費税等更正等の違法性原告による本件広告宣伝費の負担が,原告とP1社との共同事業について行われた共同広告の費用としてされたものであり,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当することによれば,原告の消費税及び地方消費税の納付すべき税額及び譲渡割額は,平成17年3月課税期間につき299万3100円及び74万8200円,平成18年3月課税期間につき128万2900円及び32万0700円と,過少申告加算税の額は,平成17年3月課税期間につき1万7000円,平成18年3月課税期間につき1万6000円となるところ,本件各消費税等更正等の納付すべき税額及び譲渡割額並びに過少申告加算税の額は,これらの金額を上回っているから,本件各消費税等更正等はいずれもその上回っている限度で違法である。 第3 当裁判所の判断 1 事実認定 前記前提事実に加えて,証拠(甲18,19,乙9,12ないし19,21,23,26,39,42 いずれもその上回っている限度で違法である。 第3 当裁判所の判断 1 事実認定 前記前提事実に加えて,証拠(甲18,19,乙9,12ないし19,21,23,26,39,42,証人P25)及び弁論の全趣旨によれば,次の(1)ないし(6)の各事実を認めることができる。 (1)本件広告宣伝の具体的内容ア本件広告宣伝に係る折込チラシ等の表題部には,大きな文字で「P1P14店・P15メガネコンタクト年末大奉仕セール」,「P1P14店・P15メガネコンタクトアーリーサマーセール」,「P1P13店大決算セール」などと記載されており,その紙面の大部分は,P1社が販売する商品である眼鏡及びコンタクトレンズの見本写真のほか,その製造メーカー,商品名,商品説明,価格等の記載で占められている。(甲18,19,乙9)イ本件広告宣伝に係る折込チラシ等の辺縁部には,P1社の商号,その店舗の名称,所在地,電話番号,来店しようとする者にその店舗の所在地を教示するための大まかな地図等の記載があり,切り取るとP1社で眼鏡又はコンタクトレンズを購入する際にクーポン券として使用することができる部分が付されているほか,原告が一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載であると主張する「P1はここがちがいます!…P22の認定資格に合格した,医療水準の高い眼科専門医が勤務し,指導している検査・治療体制の整った眼科医院に隣接しているので,便利でどこよりも安心です。…」,「眼科クリニック同一フロア」という記載や,眼科専門医が常駐する眼科診療所に隣接して又は同一階にP1社の店舗があることとP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの質の良さ,廉価性とを結び付けた「多くの方の眼の健康と視力を守るため,眼科専 眼科専門医が常駐する眼科診療所に隣接して又は同一階にP1社の店舗があることとP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの質の良さ,廉価性とを結び付けた「多くの方の眼の健康と視力を守るため,眼科専門医の処方に基づき,超一流有名・人気ブランドメガネと一流メーカーコンタクトレンズを全品毎日いつも一流のサービスと最高にお買得なベスト価格でお届けいたします。」という記載など,前記前提事実(2)イ に掲記の広告宣伝文言が記載されている。(甲18,19,乙9)ウ本件広告宣伝に係る折込チラシ等には,その表題部,紙面,辺縁部を問わず,原告の名称,その眼科診療所の名称,所在地,電話番号等の記載は一切存在しない。(甲18,19,乙9)(2)平成16年3月期の本件広告宣伝費の記帳原告は,平成16年2月29日付けで,P1社に対する「お支払のお知らせ」を作成した上,同年3月16日,P1社に対し,本件広告宣伝費3698万9773円を支払い,同月25日,平成16年3月期の総勘定元帳(広告宣伝費勘定)の借方及び取引明細書(広告宣伝費勘定)の借方に,同年2月29日付けで,「P1㈱広告宣伝費負担分(P36・P37・P38)」未払金3698万9773円を計上した。(乙16ないし19)(3)平成17年3月期の本件広告宣伝費の記帳ア既払分原告は,平成17年3月期において,本件広告宣伝費5799万6693円を支出したところ,平成17年3月10日,平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定)に,同年1月31日付けで,140口にわたり借方に合計4002万2022円の諸口(「㈱P26 P21」諸口12万7500円,「P27㈱ P28(3/31 掲載)」諸口30万6000円,「㈱P29 P30掲載」諸口16万4719円 口にわたり借方に合計4002万2022円の諸口(「㈱P26 P21」諸口12万7500円,「P27㈱ P28(3/31 掲載)」諸口30万6000円,「㈱P29 P30掲載」諸口16万4719円,「㈱P31 チラシ印刷費・P21原稿制作費」諸口46万4330円,「P32㈱折込広告P13店」諸口58万3100円等の137口),貸方に合計915万8833円の諸口(「P1㈱戻し分」諸口260万6557円,「P1㈱戻し分」諸口268万0532円,「P1㈱戻し分」諸口387万1744円の3口),差引合計3086万3189円を計上した。(乙21)その一方で,P1社は,平成17年2月17日及び同月19日,平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定)の貸方に,同年1月31日付 けで,「医療法人P4 P4(P5)分H16.04-H17.01 月分)計上」未収入金1034万6673円,「医療法人P4 P4(P6)分H16.04-H17.01 月分)計上」未収入金899万0960円及び「医療法人P4 P4(P7)分H16.04-H17.01 月分)計上」未収入金1152万5556円の合計3086万3189円を計上しているところ,原告の上記取引明細書に計上された140口の仕訳を,それぞれP1社を取引先とする上記3口の貸方の仕訳までとする三つの集合に分けて,各自差引計算をすると,それぞれ1034万6673円,899万0960円及び1152万5556円となり,P1社の上記取引明細書に計上された原告を取引先とする上記3口の貸方の仕訳の金額と一致するのであって,期末に,原告及びP1社において,P1社の上記取引明細書に計上された原告を取引先とする上記3口の貸方の仕訳に,P1社の広告宣伝取引を任意に割り付け,「P1㈱戻し分」として金 と一致するのであって,期末に,原告及びP1社において,P1社の上記取引明細書に計上された原告を取引先とする上記3口の貸方の仕訳に,P1社の広告宣伝取引を任意に割り付け,「P1㈱戻し分」として金額調整を行った上,それぞれの帳簿に計上したものであることがうかがわれる。(乙23)イ未払分原告は,平成17年5月24日,平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定)の借方に,同年3月31日付けで,「P1㈱ 2,3月分広告宣伝費」未払金5万0800円及び「P1㈱ 3月分広告宣伝費」未払金452万0164円の合計457万0964円を計上した。(乙21)ウ平成17年1月20日付けの広告宣伝費1018万4833円の計上についてなお,乙第21号証(原告の平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定))によれば,原告は,平成17年2月5日,平成17年3月期の取引明細書(広告宣伝費勘定)の借方に,同年1月20日付けで,「P1㈱ 16.4~9 分広告宣伝費」1018万4833円を計上したと認めることができ,また,乙第22号証(P1社作成の請求書)によれば,これに 対応するものであるP1社作成の平成16年10月31日付け請求書には「当法人(P1社)で支払を致しますP1P19本店の広告費の貴社(原告)負担分を御請求申し上げます。」と記載されていると認めることができるところ,被告は,その当時,P1社のP19本店付近には原告の眼科診療所は存在しなかったのであり,実際に発生した広告宣伝費の支払ではなく,広告宣伝費の名目による利益調整であることから,矛盾が生じたものであると主張する。しかし,乙第7号証(店舗別月次実績表)によれば,原告は平成16年初め頃にはP11眼科を提携眼科医院としていたと認めることができ 名目による利益調整であることから,矛盾が生じたものであると主張する。しかし,乙第7号証(店舗別月次実績表)によれば,原告は平成16年初め頃にはP11眼科を提携眼科医院としていたと認めることができるのであって,上記広告宣伝費はP11眼科に係る広告宣伝費として支払われたものであるとみることもできることによれば,被告の上記主張は,その前提を欠き,採用することができない。 (4)平成18年3月期の本件広告宣伝費の記帳ア既払分原告は,平成18年3月期において,本件広告宣伝費1379万2827円を支出したところ,平成18年3月9日,平成18年3月期の総勘定元帳(広告協力費勘定)の借方に期首からそれまでの間に多数回にわたり計上されていた「P1㈱ P1立替分広告費」未払金等合計3449万1869円の全額につき,同年1月31日付けで,計上取消しの処理を行い,その残高を零円とした。そして,原告は,同年4月25日,上記総勘定元帳の貸方に,同年3月31日付けで,「P1㈱ 9/30 №878 科目修正」諸口3600円を計上し,また,同年5月28日,上記総勘定元帳の借方に,同年3月31日付けで,「P1 広告費振替」仮払金509万6166円を計上した。(乙26。なお,この仮払金から上記科目修正3600円を控除した金額に消費税5%を上乗せしたのが前記前提事実(3)イ(ウ)a②の534万7194円である。)イ未払分 原告は,平成18年5月29日,平成18年3月期の総勘定元帳(広告協力費勘定)の借方に,同年3月31日付けで,「P1㈱ P1立替分広告宣伝費」未払金2380万9524円を計上した。(乙26)(5)平成19年3月期の業務サポート料の受取り原告は,平成19年5月23日には,平成19年3 付けで,「P1㈱ P1立替分広告宣伝費」未払金2380万9524円を計上した。(乙26)(5)平成19年3月期の業務サポート料の受取り原告は,平成19年5月23日には,平成19年3月期の取引明細書(その他売上勘定)の貸方に,同年3月31日付けで,「P1㈱(決算整理)業務サポート料/18 年度売上×1.2%」未収入金2319万0133円を計上し,同年7月頃,P1社からその全額の支払を受けた。(乙13,14)(6)税務調査の際の原告代表者等の説明処分行政庁は,平成19年7月から同年10月までの間,原告及びP1社ほかの原告の関連法人に対する税務調査を行ったところ,原告代表者及びP1社の経理課課長代理としてP4グループの経理事務を担当していたP24課長代理は,原告による本件広告宣伝費の負担等について,次のとおり説明していた。 ア P24課長代理は,平成19年8月2日,大宮税務署法人課税第3部門財務事務官であったP25事務官に対し,原告による業務サポート料の受取りについて,「(平成19年3月31日計上の原告への業務委託費2319万0134円の計上理由を教えてくださいという質問に対して,)P1社の売上げの1.2%を業務サポート料ということで計上しましたが,これは,原告の利益を確保するという原告代表者の考えがあるようです。」,「(これは利益の調整ではないですかという質問に対して,)いえ違います。相互に協力関係にあるグループ法人全体を黒字化したいという原告代表者の考えがあるためです。」,「(それは結果としてP1社の利益が減少するのではないですかという質問に対して,)確かに,全てを黒字化するということは,利益のある法人に利益のない法人がサポート料を請求することとなるので,P1社の利益は減少します。」と供述し,原 益が減少するのではないですかという質問に対して,)確かに,全てを黒字化するということは,利益のある法人に利益のない法人がサポート料を請求することとなるので,P1社の利益は減少します。」と供述し,原告 による業務サポート料の受取りがP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものであることを実質的に認めていた。(乙15)イ P24課長代理は,平成19年8月2日,P25事務官に対し,原告による本件広告宣伝費の負担について,「P1社の広告宣伝費が多額になっており,そのままP1社の経費として計上するとP1社が赤字になってしまうので,原告も広告宣伝費を負担して,均等に利益が出るようにしています。」,「P3社の株式の上場を目指しているため,原告代表者の指示により,P4グループ内の法人の法人税の申告所得金額を4000万円以上にして公示の対象とし,グループ全体として有名になるようにしています。」と供述し,原告による本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた。(乙39,42)ウ原告代表者は,平成19年8月3日,関東信越国税局課税第2部資料調査第2課財務事務官であったP23事務官に対し,業務サポート料の受取りについて,「(P1社の平成19年3月期に多額な業務委託料の計上がありますが,その支出内容をお聞かせくださいという質問に対して,)平成18年4月に診療報酬点数表の改訂が行われ,コンタクトレンズ検査料が新たに設定されたため,眼科医の診療収入が減少してしまいました。技術の高い医療を提供する病院を維持するためには,原告も採算が合うようにしなければやっていけなくなってしまいます。そのためには,利益が出る状況になったP1社から原告に資金を提供するしか他に方法がありません。こ 療を提供する病院を維持するためには,原告も採算が合うようにしなければやっていけなくなってしまいます。そのためには,利益が出る状況になったP1社から原告に資金を提供するしか他に方法がありません。この業務委託料に関する契約書はありません。グループ全体の採算が合う額という考えで計算しています。」,「(業務委託費の支払が平成19年7月に行われているのはなぜですかという質問に対して,)グループ全体の採算を考えるということは各社の利益が出ている状況を言うものです。資金繰りもグループ全体で考えているため,対外的な支払でなく,経 理担当者も忙しいので,決済が遅れたのだと思います。」と供述し,業務サポート料の受取りがP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた。(乙12)エ原告代表者は,平成19年8月3日,P23事務官に対し,本件広告宣伝費の負担について,「(平成18年3月以前についてもグループ全体の採算を考えた費用計上はありましたかという質問に対して,)平成18年3月以前は原告の方が利益が出る点数(診療報酬点数)だったため,原告からP1社に対して広告宣伝費を負担するなどの方法でグループ全体の採算が合うように資金提供をしたと記憶しています。」,「グループ全体の採算が合わないと高度な医療が提供できないと考えています。採算が合うようにしてきたので,当グループは高度な医療が提供でき,患者数も多いのです。」と供述し,本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていた。(乙12)(7)事実認定に関する原告の主張についてア原告代表者の供述について原告は,乙第12号証(原告代表者の質問応答書)はP23事務官らが意図的に税理士の立会いを排除し 12)(7)事実認定に関する原告の主張についてア原告代表者の供述について原告は,乙第12号証(原告代表者の質問応答書)はP23事務官らが意図的に税理士の立会いを排除した上で自ら筆記して作成した書面であって,不当な課税をするために処分行政庁の側に都合よく作成されたものであるから,原告とP1社との間の利益調整の証拠となるものではないと主張するが,原告代表者がP23事務官らの質問調査を受けるに当たり税理士の立会いを求めた事実を認めるに足りる証拠はなく,P23事務官らが意図的に税理士の立会いを排除したと認めることはできないし,また,甲第53号証(原告代表者作成の陳述書),甲第54号証(平成22年12月16日撮影の原告の事務所内の写真),甲第68号証(P33税理士作成の陳述書)及び弁論の全趣旨によれば,原告の顧問税理士らは,原告代表者が原告の事務所内にある理事長室でP23事務官らの質問調査を受け ていた間,万が一に備えて理事長室の真向かいで2mほどの位置にある小部屋に待機していたところ,理事長室及び税理士らが待機していた小部屋はいずれもガラス張りになっているため,税理士らは,原告代表者がP23事務官らの質問調査に受けている様子を見ており,必要に応じて介入することができる状況にあったのに,税理士らがそのような必要を感じることもないままP23事務官らの質問調査は終了したと認めることができるのであって,原告代表者に対する質問調査の過程にその手続的な権利を侵害するP23事務官らの行為があったと認めることはできない。 そして,乙第42号証(P25事務官作成の陳述書)及び証人P25の証言によれば,前記乙第12号証の原告代表者の質問応答書は,P23事務官と原告代表者との間のやり取りを立会いの財務事務官が質問 そして,乙第42号証(P25事務官作成の陳述書)及び証人P25の証言によれば,前記乙第12号証の原告代表者の質問応答書は,P23事務官と原告代表者との間のやり取りを立会いの財務事務官が質問応答書の用紙に鉛筆で記載した上で,その内容について原告代表者の確認を受け,記載の誤り等の指摘があった部分については消しゴムを使用して修正を行った後,コピー機を使用して複写し,その写しに原告代表者の署名押印を得て,原本としたものであると認めることができるところ,原告代表者尋問の結果の中には,原告代表者は財務事務官が作成した写しの内容を特に確認することなく署名押印をしてしまったが,前記乙第12号証の記載内容は財務事務官がコピー機を使用して写しを作成するために理事長室を出る前に原告代表者が確認した内容と異なっているのであって,財務事務官がコピー機を使用して写しを作成するために理事長室を出てから戻ってくるまでに少し時間が掛かったことからすると,前記乙第12号証は財務事務官が自分たちに有利なようにその記載内容を書き変えたものであると思われるとする供述がある。しかし,① 上記原告代表者尋問を実施するに当たって作成された原告代表者作成の陳述書である前記甲第53号証には,前記乙第12号証について,「私は,(前記乙第12号証の)内容をよく理解できないまま,サインをさせられたのです。」とする記載があるだけ で,財務事務官による記載内容の改変が行われたことが疑われるとする趣旨の記載はないこと,② 原告代表者は,その尋問において,前記甲第53号証で「サインをさせられた」と記載している前記乙第12号証の署名や押印についてすら自らがしたものかどうか不明であるかのような供述をしていること,③ 原告代表者は,前記乙第12号証のどの記載内容が財務事務官らによって られた」と記載している前記乙第12号証の署名や押印についてすら自らがしたものかどうか不明であるかのような供述をしていること,③ 原告代表者は,前記乙第12号証のどの記載内容が財務事務官らによって具体的にどのように改変されたのかについて指摘しておらず,その供述は抽象的なものにとどまること,④ コピー機を使用して作成した写しに署名押印を求める以上,仮に乙第12号証の記載内容を改変していれば,原告代表者に署名押印を求めた際に,そのことが発覚し署名押印を拒絶される危険があることによれば,原告代表者の上記供述はたやすく措信することができず,他に前記乙第12号証の原告代表者の質問応答書の記載内容が原告代表者に無断で改変されるなどしたことを認めるに足りる証拠はない。 イ P24課長代理の供述について原告は,P25事務官はその尋問においてP24課長代理が「P1社の広告宣伝費が多額になっており,そのままP1社の経費として計上するとP1社が赤字になってしまうので,原告も広告宣伝費を負担して,均等に利益が出るようにしています。」と述べたと供述しているが,平成18年3月期に原告が本件広告宣伝費3217万8082円を負担しなくても,P1社が赤字になることはなかったのであり,P24課長代理が上記供述をするはずがないとして,P25事務官の供述の信用性を否定しているところ,確かに,甲第76号証(P1社の平成18年3月期の損益計算書に原告代理人が書込みをして作成したメモ)によれば,P1社の平成18年3月期の売上総利益は6億6185万7445円,販売費及び一般管理費は6億1802万3493円であり,営業利益は4383万3952円,経常利益は3286万2743円であると認められるのであって,広告宣 伝費740万2597円(消費税5%が上乗 び一般管理費は6億1802万3493円であり,営業利益は4383万3952円,経常利益は3286万2743円であると認められるのであって,広告宣 伝費740万2597円(消費税5%が上乗せされる前の前記前提事実(3)イ(ウ)a①の金額)と広告協力費2890万2090円(消費税5%が上乗せされる前の前提事実(3)イ(ウ)a②の金額と,同bとの合計額)とを合計した3630万4687円から原告自身の広告宣伝費412万6605円を控除した3217万8082円を原告が負担せず,販売費及び一般管理費が6億5020万1575円になったとしても,P1社は赤字にならない(営業利益は1165万5870円,経常利益は68万4661円となる。なお,弁論の全趣旨によれば,前記甲第76号証のP1社の平成18年3月期の損益計算書に記載された金額に,仮受消費税及び仮払消費税は影響を与えていないと認められるので,同消費税の金額は捨象して検討している。)。 しかし,ここで問題にされるべきであるのは,客観的にみて平成18年3月期に原告が本件広告宣伝費を負担しなければP1社は赤字になっていたか否かではなく,P24課長代理において原告が本件広告宣伝費を負担しなければP1社は赤字になっていたと考える余地がなかったか否かであるところ,原告自身の広告宣伝費が412万6605円であることは,店舗別月次実績表等を精査して初めて判明することであり(例えば,この金額の中には,P11眼科に係る広告宣伝の費用のうち平成17年4月30日以降に支出された28万0350円が含まれているが,この金額が原告自身の広告宣伝費に含まれることが必ずしも自明のことではなかったことは,本件の課税処分の経緯からみて明らかである。),平成19年8月初めという原告及びP1社ほかの原告の関連法人 るが,この金額が原告自身の広告宣伝費に含まれることが必ずしも自明のことではなかったことは,本件の課税処分の経緯からみて明らかである。),平成19年8月初めという原告及びP1社ほかの原告の関連法人に対する税務調査が開始されて間もない時期に行われた事情聴取の際に,P24課長代理において本件広告宣伝費と原告自身の広告宣伝費とを正確に区別していたことを認めるに足りる証拠はなく,P24課長代理において上記のとおり考える余地はなかったということはできないことに加えて,P24課長代理の上記供 述の要旨は,原告とP1社との間で広告宣伝費の負担に仮託した利益調整が行われていたという点にあり,原告が本件広告宣伝費を負担しなければP1社は赤字になっていたというのは利益調整が行われた動機でしかないのであって,前記甲第76号証に示された原告の上記試算を前提としても,P1社の経常利益が68万4661円という同期の売上総利益6億6185万7445円と比較して極めて僅少な額になることをも考慮すると,P24課長代理が上記事情聴取の際にP25事務官に対して上記供述をしたはずがないということはできない。 なお,甲第72号証(P24課長代理作成の上申書)の中には,P24課長代理は原告による業務サポート料の受取りや本件広告宣伝費の負担がP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしたことはないとする記載部分があるが,乙第20,第25号証,第31ないし第38号証(平成15年3月期から平成19年3月期までの原告及びP1社の法人税の確定申告書)によれば,原告の所得金額とP1社の所得金額は,平成15年3月期から平成19年5月期までの間,別紙5のとおり4000万円を超える程度で推移していると認めることができるのであって,乙第15,第39, によれば,原告の所得金額とP1社の所得金額は,平成15年3月期から平成19年5月期までの間,別紙5のとおり4000万円を超える程度で推移していると認めることができるのであって,乙第15,第39,第42号証(P25事務官作成のP24課長代理の聴取書及び陳述書)に,P24課長代理は「P3社の株式の上場を目指しているため,原告代表者の指示により,P4グループ内の法人の法人税の申告所得金額を4000万円以上にして公示の対象とし,グループ全体として有名になるようにしています。」と供述したとしている部分は客観的事実に沿うものであるということができる。そして,このことに加えて,前記甲第72号証の中には「平成17年1月から8月までは,籍は経理課にありましたが,実際の業務はメガネ,コンタクトの商品在庫管理を担当しており,決算業務,広告宣伝費に係る記帳等については,直接関与しておりません。」という記載があるが,前記乙第36号証によれば, P24課長代理は,平成17年7月1日に処分行政庁に収受された上記確定申告書に,経理責任者として署名押印していると認めることができるのであって,前記甲第72号証は必ずしも措信することができないことをも考慮すると,前記甲第72号証に上記記載部分があることをもって,前記乙第15,第39,第42号証の信用性を否定することはできないというべきである。 ウ本件広告宣伝費に関する会計処理について原告は,本件広告宣伝費が期末に一括計上されることになったのは,専ら当該事業年度の1月末日までの粗利を基準に,P1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定するという分担方法に原因があり,期末において原告とP1社との間の利益調整を行ったためではないと主張するが,原告とP1社との間において広 広告宣伝取引の中から取引を抽出し,原告の負担額を最終的に決定するという分担方法に原因があり,期末において原告とP1社との間の利益調整を行ったためではないと主張するが,原告とP1社との間において広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたことは,本件全証拠によってもこれを認めるに足りず,広告宣伝費の分担方法についての原告の主張は採用することができないことは,後記2(2)のとおりである。 エ平成19年3月期の業務サポート料の受取りについて原告は,P1社から,その従業員が眼科コメディカルの資格を取得するための教育指導を委託されていたのであって,平成19年3月期のP1社からの業務サポート料の受取りは実体があると主張するが,原告とP1社との間で上記教育指導に関する委託契約が締結された事実や,原告がP1社の従業員に対し上記教育指導を行った事実を認めるに足りる証拠はなく,このことに加えて,真にP1社が原告に対しその従業員が眼科コメディカルの資格を取得するための教育指導を委託しているのであれば,業務委託の委託料は,教育指導を行う原告の従業員等の人数,教育指導を受けるP1社の従業員の人数,教育指導が行われる時間,教育指導に必要な教材の量等に基づいて決定されるのが通常であるのに,平成19年3月期の業務 サポート料はP1社の平成19年3月期の売上げの1.2%とされており,不自然であることをも考慮すると,原告の上記主張は採用することができないというべきである。 2 争点1(法人税法37条の寄附金該当性)について(1)本件における判断の枠組みア法人税法37条3項は,内国法人が各事業年度において支出した寄附金の額の合計額のうち,その法人の資本等の金額又は当該事業年度の所得の金額を基礎として政令で定めるところによ る判断の枠組みア法人税法37条3項は,内国法人が各事業年度において支出した寄附金の額の合計額のうち,その法人の資本等の金額又は当該事業年度の所得の金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額(損金算入限度額)を超える部分の金額は,その法人の各事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入しないと規定している。また,同条7項は,その本文で,寄附金の額は,寄附金,拠出金,見舞金その他いずれの名義をもってするかを問わず,内国法人が金銭その他の資産又は経済的な利益の贈与又は無償の供与をした場合における当該金銭の額若しくは金銭以外の資産のその贈与の時における価額又は当該経済的な利益のその供与の時における価額によるものとすると規定するとともに,その括弧書きで,広告宣伝及び見本品の費用その他これらに類する費用並びに交際費,接待費及び福利厚生費とされるべきものを寄附金の額から除いている。 法人税法上,内国法人に対して課される法人税の課税標準は,各事業年度の所得の金額とされ(21条),各事業年度の所得の金額は,当該事業年度の益金の額から当該事業年度の損金の額を控除した金額とされており(22条1項),当該事業年度の損金の額に算入すべき金額は,別段の定めがあるものを除き,当該事業年度の収益に係る原価の額,販売費,一般管理費その他の費用の額及び損失の額とされる(同条3項)ところ,原告の主張するように,本件広告宣伝費がP1社との共同事業について行われた(原告とP1社との)共同広告の費用として支出されたものであるとすると,本件広告宣伝費は,法人税法37条の寄附金に該当せず,同法22 条3項2号の費用として,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,その全額を損金の額に算入することができるということとなり,他方,被告の主張する ,法人税法37条の寄附金に該当せず,同法22 条3項2号の費用として,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,その全額を損金の額に算入することができるということとなり,他方,被告の主張するように,本件広告宣伝費がP4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであるとすると,本件広告宣伝費は,法人税法37条の寄附金に該当し,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金算入限度額を超えて損金の額に算入することができないということとなる。 イそこで,一般に,ある法人の支出が当該法人の広告の費用(広告宣伝費)となるのはどのような場合であるかについてみると,広告宣伝は,その受け手である不特定多数の者に対し法人の事業活動が存在すること又は法人の商品,サービス等が他の事業者のものに優越することを訴える宣伝的効果が当該法人の事業の遂行に資することから,そのような効果を発生させることを意図して行われるものであるところ,広告宣伝費は,このような広告宣伝の役務の提供をその支出の対価とするものであることから,法人がその事業の遂行上これを支出することに経済取引として是認することができる合理的理由があり,客観的にみて当該法人の事業に直接関連して支出された事業の遂行上必要なものであるとして,その費用としての性格を肯定されるのであって,このことによれば,ある法人の支出が当該法人の広告の費用(広告宣伝費)であると認められるためには,その支出の対価として提供された役務が,客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し当該法人の事業活動の存在又は当該法人の商品,サービス等の優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであると認められることが必要であるというべきである。 これを本件につ 数の者に対し当該法人の事業活動の存在又は当該法人の商品,サービス等の優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであると認められることが必要であるというべきである。 これを本件についてみると,本件広告宣伝費が原告の広告の費用(広告宣伝費)と認められるためには,本件広告宣伝が,客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し原告の事業活動の存在又は原告が提供す る医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであると認められることを要するということになる(なお,弁論の全趣旨によれば,本件広告宣伝は,当該広告宣伝の対象とされたP1社の店舗の周辺地域に居住し若しくは通勤又は通学している不特定多数の者をその受け手とするものであると認めることができる。)。 ウ以下においては,上記の判断の枠組みに従って,本件広告宣伝が客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し(P1社の事業活動の存在又はP1社が販売し若しくは提供する商品若しくはサービスの優越性だけではなく)原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性をも訴える宣伝的効果を意図して行われたものであり,本件広告宣伝費がP1社との共同事業について行われた(原告とP1社との)共同広告の費用として支出されたものであるのか,それとも,本件広告宣伝費がP4グループに属する法人の間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであるのかについて検討することとする。 (2)本件広告宣伝費の寄附金該当性原告は,本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質をも有するP1社との共同事業について行われた共同広告であり,また,原告とP1社との間においては広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたのであって,本件広 本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質をも有するP1社との共同事業について行われた共同広告であり,また,原告とP1社との間においては広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたのであって,本件広告宣伝費は上記広告宣伝費の分担に関する取決めに従って上記共同広告の費用として支出されたものであると主張する。 しかし,前記1(1)のとおり,本件広告宣伝に係る折込チラシ等の表題部には,大きな文字でP1社の店舗の売出しに関する広告宣伝である旨の表示がされており,その紙面の大部分は,P1社が販売する商品の見本写真,その製造メーカー,商品名,商品説明,価格等の記載で占められていること,その辺縁部には,P1社の商号,その店舗の名称,所在地,電話番号,来店 しようとする者にその店舗の所在地を教示するための大まかな地図等の記載があるが,原告の名称,その眼科診療所の名称,所在地,電話番号等の記載は,本件広告宣伝に係る折込チラシ等には,その表題部,紙面,辺縁部を問わず,一切存在しないことによれば,本件広告宣伝は,客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し,専らP1社の各店舗における眼鏡及びコンタクトレンズの販売並びにそれに伴うサービスの提供を内容とする事業活動の存在と,P1社が販売し又は提供する商品又はサービスの優越性とを訴える宣伝的効果を意図して行われたものであり,原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであると認めることはできないというべきである。前記1(1)のとおり,本件広告宣伝に係る折込チラシ等の辺縁部には,原告が一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載であると主張する前記前提事実(2)イに掲記の広告宣伝文言が記載されているが,客観的にみ 伝に係る折込チラシ等の辺縁部には,原告が一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載であると主張する前記前提事実(2)イに掲記の広告宣伝文言が記載されているが,客観的にみると,それらの記載は,専らP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの優越性を訴える宣伝的効果を有するものであって,原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果を意図するものとは認め難いといわざるを得ない。そして,このことからすれば,本件広告宣伝は,客観的にみて,原告の広告宣伝としての性質を有しておらず,原告とP1社との共同事業について行われた(原告とP1社との)共同広告であるということはできないというべきである。 原告は,P1社との間における広告宣伝費の分担に関する取決めについて,本件広告宣伝は原告とP1社がその共同事業について行った共同広告であるから,原告にはその費用の一部を負担する義務があるとした上で,原告とP1社との間には各事業年度の1月末日までの粗利を基準に,原告の負担額にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,その抽出した取引の広告宣伝費の合計額をP1社に振り替えるという方法で広告 宣伝費を分担する旨の取決めがあり,原告とP1社はその取決めに従って本件広告宣伝費を分担してきたと主張するが,本件広告宣伝は,原告の広告宣伝としての性質を有しておらず,原告とP1社との共同事業について行われた(原告とP1社との)共同広告であるということはできないことは,上記のとおりであるし,原告とP1社との間において広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたことは,本件全証拠によってもこれを認めるに足りない。 原告の眼科診療所には,コンタクトレンズの購入に当たり処方箋を取得するため ,原告とP1社との間において広告宣伝費の分担に関する取決めがされていたことは,本件全証拠によってもこれを認めるに足りない。 原告の眼科診療所には,コンタクトレンズの購入に当たり処方箋を取得するための検査に来院する者だけではなく,一般の眼の疾病等の治療のために来院する者もおり,他方で,P1社の店舗には,コンタクトレンズの購入のために来店する者だけではなく,眼鏡その他の購入のために来店する者もいるのであって,これらのコンタクトレンズの購入者ではない者に対する売上げも当然に各事業年度の粗利に影響を及ぼしているのに,このことを捨象して単純に各事業年度の粗利の相対比により原告の負担額を決定するのは合理性を欠くというべきであるし,また,広告宣伝費の合計額に粗利の相対比を乗じて原告の負担額を決定し,その額をそのままP1社に振り替えるという,より簡便かつ通常の方法があるのに,広告宣伝費の合計額に粗利の相対比を乗じた金額にできるだけ近付くようにP1社の広告宣伝取引の中から取引を抽出し,その抽出した取引の広告宣伝費の合計額をP1社に振り替えるなどという方法により,本来必要のない事務作業に時間と労力を費やすのは不合理であり,上記事務作業の時間を確保するために,本来は期末である3月末日を基準日とすべきところを1月末日を基準日とするというのも,その結果,2月分及び3月分の粗利が原告の負担額中に反映されないことになることを考慮すると不合理である。これらのことに加えて,前記乙第20,第25号証,第31ないし第38号証(平成15年3月期から平成19年3月期までの原告及びP1社の法人税の確定申告書)によれば,平成15年3月期から平成19年5月期までの間において,原告の粗利(売上総利益)及び広告宣 伝費とP1社の粗利及び広告宣伝費は,別紙5のとおり推移している 1社の法人税の確定申告書)によれば,平成15年3月期から平成19年5月期までの間において,原告の粗利(売上総利益)及び広告宣 伝費とP1社の粗利及び広告宣伝費は,別紙5のとおり推移していると認めることができ,原告の主張するように,原告の負担額が粗利の相対比(平成18年3月期以降はその2分の1)によって決定されるものであるとすれば,平成15年3月期は69%(=6億8396万3169円÷9億9397万1665円),平成16年3月期は66%(=8億6033万4279円÷12億9494万0126円),平成17年3月期は62%(=9億1757万4978円÷14億7261万6060円),平成18年3月期は29%(=9億0081万2105円÷15億6266万9550円÷2),平成19年3月期は24%(=8億0795万6502円÷16億5311万7696円÷2)となるはずであるのに,実際には,平成15年3月期は21%(=1659万4602円÷7845万2079円),平成16年3月期は61%(=8469万2157円÷1億3867万0983円),平成17年3月期は65%(=6115万8823円÷9408万2021円),平成18年3月期は29%(=3630万4687円÷1億2500万1167円),平成19年3月期は9%(=1535万7846円÷1億7509万9528円)となっているのであって,原告の主張する負担額の決定方法によっては説明することができない数値が現れていることをも併せて考慮すると,広告宣伝費の分担方法についての原告の主張は採用することができない。 そして,前記1(6)イ及びエのとおり,原告代表者及びP4グループの経理事務を担当していたP24課長代理は,平成18年3月期以前の原告による本件広告宣伝費の負担はP4グループに属 きない。 そして,前記1(6)イ及びエのとおり,原告代表者及びP4グループの経理事務を担当していたP24課長代理は,平成18年3月期以前の原告による本件広告宣伝費の負担はP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていたことに加えて,前記1(2)ないし(4)のとおり,原告は,平成16年3月期から平成18年3月期までの間,P1社が広告宣伝を行う都度発生するはずの本件広告宣伝費に関する記帳を期末ないし事業年度の終了後に恣意的な金額調整等を行った上で一括して行うなど, 本件広告宣伝費の負担が期末においてP4グループに属する法人の間の利益調整を行ったものであると考えなければ説明がつかない不自然な会計処理をしていたこと,さらに,前記1(5)のとおり,原告は,平成19年3月期には,P1社に対する業務サポート料2319万0133円を計上し,平成19年7月頃,P1社からその全額の支払を受けたところ,前記1(6)ア及びウのとおり,原告代表者及びP24課長代理は,原告による業務サポート料の受取りはP4グループに属する法人の間の利益調整のためのものである旨の説明をしていたことをも併せて考慮すると,本件広告宣伝費は,P1社との共同事業について行われた(原告とP1社との)共同広告の費用として支出されたものではなく,各事業年度の末において,P4グループに属する法人である原告及びP1社の損益の状況を見ながら,その間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,原告からP1社に贈与又は無償で供与された金銭又は経済的な利益であると認めることができ,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないから,本件広告宣伝費は法人税法37条の寄附金に該当するというべきである。 ( された金銭又は経済的な利益であると認めることができ,通常の経済取引として是認することができる合理的理由が存在しないから,本件広告宣伝費は法人税法37条の寄附金に該当するというべきである。 (3)原告の主張についてア原告は,本件広告宣伝に係る折込チラシ等には,P1社の店舗は眼科専門医の処方箋に基づいて販売を行っていることなど,一般的なコンタクトレンズ販売店の広告宣伝とは異なる非常に特徴的な記載がされていたと主張する。しかし,社会通念に従って客観的にみると,それらの記載の意図するところは,専らP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの優越性を訴える宣伝的効果にあるのであって,原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果にあるのではないことは,前記(2)のとおりである。 イ原告は,本件広告宣伝における「眼科医院」が原告の眼科診療所である ことが特定可能であるか否かという特定性の点に関し,特定性の要件は,病院等の名称等が明示的に記載されていなくても,住所,電話番号等の記載から病院等が特定可能であれば満たされると解されるところ,本件広告宣伝には「眼科医院に隣接している」,「眼科クリニック同一フロア」という記載があること,本件広告宣伝にはP1社の店舗についてその名称,場合によってはそれに加えて所在地,地図等の記載があること,同店舗に隣接して又は同一階などにある眼科診療所は原告の眼科診療所しかないことなどを総合すると,そこに記載されている眼科診療所が原告の眼科診療所であることは当然に特定されると主張する。しかし,そのような推論過程を経て本件広告宣伝に記載されている眼科診療所が原告の眼科診療所であることを認識するためには,現地の状況について相当な知識を有していることを必要とするの されると主張する。しかし,そのような推論過程を経て本件広告宣伝に記載されている眼科診療所が原告の眼科診療所であることを認識するためには,現地の状況について相当な知識を有していることを必要とするのであり,そのような知識を有している者は本件広告宣伝の受け手である不特定多数の者の一部にとどまる上,仮に本件広告宣伝の受け手の中に本件広告宣伝に記載されている眼科診療所が原告の眼科診療所であることを認識するものが相当数存在したとしても,本件広告宣伝は,客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し,専らP1社の事業活動の存在とP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの優越性とを訴える宣伝的効果を意図して行われたものと認められ,原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものであると認めることはできないことは,前記(2)のとおりである以上,本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質を有していないというべきである。 ウ原告は,その眼科診療所の来院者に対するアンケートの結果によれば,同診療所の来院者の中には「広告」を見て来たとするものが相当数存在し,ここに「広告」というのは本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝を意味するから,本件広告宣伝は,その受け手の立場からしても,原告の 広告宣伝と認識されていると主張する。しかし,原告が上記アンケートをどのような要領で実施したのかは明らかではなく,また,弁論の全趣旨によれば,原告は,眼科診療所を開設するとその後半年ほどの間は「開院のお知らせ」という折込チラシを配布する原告の眼科診療所独自の広告宣伝を行っており,そのほかに「P34」のような雑誌に原告独自の広告宣伝を行うこともあったと認めることができるのであって,このことを考慮すると, という折込チラシを配布する原告の眼科診療所独自の広告宣伝を行っており,そのほかに「P34」のような雑誌に原告独自の広告宣伝を行うこともあったと認めることができるのであって,このことを考慮すると,本件全証拠によっても,前記アンケートに対し「広告」を見て来たと回答した原告の眼科診療所の来院者の中に本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝をもって「広告」と回答しているものが存在したのか,そのような者が存在したとしてその割合がどの程度であったのかを的確に認めるには足りない。このことに加えて,仮にそのような者が相当数存在したとしても,本件広告宣伝は,客観的にみて,その受け手である不特定多数の者に対し,専らP1社の事業活動の存在とP1社が販売し又は提供する商品又はサービスの優越性とを訴える宣伝的効果を有するものであり,原告の事業活動の存在又は原告が提供する医療サービスの優越性を訴える宣伝的効果を意図して行われたものと認めることはできないことは,前記(2)のとおりである以上,本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質を有していないというべきである。 エもっとも,仮に前記ウのアンケートに対し「広告」を見て来たと回答した原告の眼科診療所の来院者の中に本件広告宣伝と同様にP1社が行った広告宣伝をもって「広告」と回答しているものが相当数存在したとすれば,本件広告宣伝は,原告の眼科診療所に患者の受診を誘引するものであり,原告の事業の遂行に資する実際の効果を有しているということができるようにもみえる。しかし,弁論の全趣旨によれば,原告の眼科診療所の来院者の多くは,① P1社が行った広告宣伝を見て,コンタクトレンズの購入意欲を喚起される(又はそれ以前から有していた購入意欲がP1社の店 舗に向けられる),② P1社の店舗に来店してコンタクトレ の多くは,① P1社が行った広告宣伝を見て,コンタクトレンズの購入意欲を喚起される(又はそれ以前から有していた購入意欲がP1社の店 舗に向けられる),② P1社の店舗に来店してコンタクトレンズを購入するに際して,処方箋を取得するために,P1社の店舗に隣接して又は同一階などに開設されている原告の眼科診療所で検査を受けることとするという過程を経て,原告の眼科診療所に来院していると認めることができるところ,上記過程のうちの①の部分については,「広告」すなわちP1社が行った広告宣伝がその受け手である不特定多数の者に対しP1社の事業活動の存在等を訴えることによりP1社の店舗にコンタクトレンズの購入者を誘引しているものであるから,上記広告宣伝の効果であるということができるものの,上記過程のうちの②の部分については,上記広告宣伝の効果ではなく,原告とP1社が共同事業を行っていることの効果であるというべきである。すなわち,上記過程のうちの②の部分については,上記広告宣伝がその受け手である不特定多数の者に対し原告の事業活動の存在等を訴えることにより原告の眼科診療所に患者の受診を誘引しているものではなく,P1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者は,原告の眼科診療所がP1社の店舗に隣接して又は同一階などに開設されているという位置関係にあり,原告とP1社が相互に協力してそれぞれの事業の遂行に当たる共同事業を行っていることにより,原告の眼科診療所にその受診を誘引されているのであって,このような効果は,原告とP1社が上記共同事業を行っていることにより生じているものであるということができる。 そうすると,本件広告宣伝の実際の効果に着目しても,本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質を有していないというべきである。 (4)本件広告宣伝費の販売促進費と いるものであるということができる。 そうすると,本件広告宣伝の実際の効果に着目しても,本件広告宣伝は原告の広告宣伝としての性質を有していないというべきである。 (4)本件広告宣伝費の販売促進費としての性質について原告は,P1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者が増えると原告の眼科診療所で検査を受ける者が増えるという関係があり,本件広告宣伝費は原告の売上げの増加に直結するものであることから,その支出を行ってきたのであって,仮に本件広告宣伝費が法人税法37条の寄附金に該当するとし ても,本件広告宣伝費は販売促進費としての性質を有し,同条7項括弧書きの「これらに類する費用」に該当するとも主張するところ,確かに,甲第73号証(原告作成の統計表)及び弁論の全趣旨によれば,平成16年3月期及び平成17年3月期において,P1社の店舗でコンタクトレンズを購入する者の90%以上が原告の眼科診療所で検査を受けていたと認めることができる。 しかし,本件広告宣伝費は,各事業年度の末において,P4グループに属する法人である原告及びP1社の損益の状況を見ながら,その間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,原告からP1社に贈与又は無償で供与された金銭又は経済的な利益であると認めることができることは,前記(2)のとおりであって,本件広告宣伝費が販売促進費(販売手数料)の趣旨で支出されたものであると認めることはできないことに加えて,上記主張をすることにつき何らの障害も存在しなかったにもかかわらず,平成21年10月1日の本件訴えの提起から2年近くが経過した後,平成23年7月19日に開かれた本件口頭弁論期日(口頭弁論終結が予定されていた期日)に至って上記主張が初めて提出されたという経緯をも考慮 成21年10月1日の本件訴えの提起から2年近くが経過した後,平成23年7月19日に開かれた本件口頭弁論期日(口頭弁論終結が予定されていた期日)に至って上記主張が初めて提出されたという経緯をも考慮すると,原告の上記主張は採用することができないというべきである。 (5)本件各法人税更正等の適法性前記(2)のとおり,本件広告宣伝費が,法人税法37条の寄附金に該当することによれば,原告の各事業年度の所得の金額の計算上,損金算入限度額を超えて損金の額に算入することができないことになるから,原告の法人税の納付すべき税額は,別紙4の1,2及び4の各(1)イと同様に,平成16年3月期につき2282万6100円,平成17年3月期につき3167万4200円,平成18年3月期につき2245万3500円となるところ,これらの金額は,別紙2の2(2),7(1)及び10のとおり,本件各法人税 更正の納付すべき税額(平成16年3月期につき2278万8900円,平成17年3月期につき3080万0300円,平成18年3月期につき2103万1500円)を上回っているから,本件各法人税更正はいずれも適法なものというべきである。 また,そうであるとすると,原告は,各事業年度の法人税について納付すべき税額を過少に申告したものであることになるところ,本件各法人税更正に基づき新たに納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに本件各法人税更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて国税通則法65条4項に規定する正当な理由があると認められるものはない(原告も,この点に関して特段の主張はしていない。)。そうすると,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の1,2及び4の各(2)と同様に,平成16年3月期につき112万2000円,平成1 ない(原告も,この点に関して特段の主張はしていない。)。そうすると,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の1,2及び4の各(2)と同様に,平成16年3月期につき112万2000円,平成17年3月期につき211万3500円,平成18年3月期につき91万1000円となるところ,これらの金額は,別紙2の5,7(1)及び10のとおり,本件各法人税賦課決定の納付すべき税額(平成16年3月期につき112万2000円,平成17年3月期につき211万3500円,平成18年3月期につき91万1000円)と同額であるから,本件各法人税賦課決定はいずれも適法なものというべきである。 3 争点2(消費税法2条1項12号所定の課税仕入れ該当性)について(1)本件広告宣伝費の負担の課税仕入れ非該当性消費税法30条1項は,事業者が,国内において行う課税仕入れについては,当該課税仕入れを行った日の属する課税期間の課税標準額に対する消費税額から,当該課税期間中に国内において行った課税仕入れに係る消費税額を控除すると規定しているところ,同法2条1項12号は,課税仕入れの意義について,事業者が,事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供を受けることをいうと規定している。 そして,本件広告宣伝費は,各事業年度の末において,P4グループに属する法人である原告及びP1社の損益の状況を見ながら,その間の利益調整のために原告からP1社に対し対価なくして譲渡又は供与されたものであって,原告からP1社に贈与又は無償で供与された金銭又は経済的な利益であると認めることができることは,前記(2)のとおりであって,原告による本件広告宣伝費の負担は,対価性のない取引であるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当 された金銭又は経済的な利益であると認めることができることは,前記(2)のとおりであって,原告による本件広告宣伝費の負担は,対価性のない取引であるから,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当せず,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならないというべきである。 (2)本件各消費税等更正等の適法性前記(1)のとおり,原告による本件広告宣伝費の負担が,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないことによれば,同法30条1項の規定による仕入税額控除の対象にならないことになるから,原告の消費税及び地方消費税の納付すべき税額及び譲渡割額は,別紙4の3及び5の各(1)エ及びカと同様に,平成17年3月課税期間につき327万0100円及び81万7500円,平成18年3月課税期間につき134万8500円及び33万7100円となるところ,これらの金額は,別紙2の2(3)イ及び11のとおり,本件各消費税等更正の納付すべき税額及び譲渡割額(平成17年3月課税期間につき327万0100円及び81万7500円,平成18年3月期課税期間につき134万8500円及び33万7100円)と同額であるから,本件各消費税等更正はいずれも適法なものというべきである。 また,そうであるとすると,原告は,各課税期間の消費税及び地方消費税について納付すべき税額を過少に申告したものであることになるところ,本件各消費税等更正に基づき新たに納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちに本件各消費税等更正前の税額の計算の基礎とされていなかったことについて国税通則法65条4項に規定する正当な理由があると認められるものはない(原告も,この点に関して特段の主張はしていない。)。そうする と,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の3及び5 国税通則法65条4項に規定する正当な理由があると認められるものはない(原告も,この点に関して特段の主張はしていない。)。そうする と,原告が納付すべき過少申告加算税の額は,別紙4の3及び5の各(2)と同様に,平成17年3月課税期間につき5万1000円,平成18年3月課税期間につき2万4000円となるところ,これらの金額は,別紙2の5のとおり,本件各消費税等賦課決定の納付すべき税額(平成17年3月課税期間につき5万1000円,平成18年3月課税期間につき2万4000円)と同額であるから,本件各消費税等賦課決定はいずれも適法なものというべきである。 第4 結論よって,原告の請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし,訴訟費用の負担につき行政事件訴訟法7条,民事訴訟法61条を適用して,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第2部 裁判長裁判官川神裕 裁判官内野俊夫 裁判官日暮直子 (別紙1)法令の定め 1 法人税法(平成18年法律第10号による改正前のもの)の定め(寄附金の損金不算入)(1)内国法人が各事業年度において支出した寄附金の額…の合計額のうち,その内国法人の資本等の金額又は当該事業年度の所得の金額を基礎として政令で定めるところにより計算した金額(損金算入限度額)を超える部分の金額は,その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入しない。(37条3項)(2)前項の場合において,同項に規定する寄附金の額のうちに次の各号に規定する寄附金の額があるときは,当該各号に規定する寄附金の 事業年度の所得の金額の計算上,損金の額に算入しない。(37条3項)(2)前項の場合において,同項に規定する寄附金の額のうちに次の各号に規定する寄附金の額があるときは,当該各号に規定する寄附金の額の合計額は,同項に規定する寄附金の額の合計額に算入しない。ただし,内国法人である公益法人等が支出した3号に規定する寄附金の額については,この限りでない。(37条4項)1号国又は地方公共団体…に対する寄附金(その寄附をした者がその寄附によって設けられた設備を専属的に利用することその他特別の利益がその寄附をした者に及ぶと認められるものを除く。)の額の合計額2号民法34条(公益法人の設立)の規定により設立された法人その他公益を目的とする事業を行う法人又は団体に対する寄附金(当該法人の設立のためにされる寄附金その他の当該法人の設立前においてされる寄附金で政令で定めるものを含む。)のうち,次に掲げる要件を満たすと認められるものとして政令で定めるところにより財務大臣が指定したものの額の合計額イ広く一般に募集されること。 ロ教育又は科学の振興,文化の向上,社会福祉への貢献その他公益の増進 に寄与するための支出で緊急を要するものに充てられることが確実であること。 3号公共法人,公益法人等その他特別の法律により設立された法人のうち,教育又は科学の振興,文化の向上,社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与するものとして政令で定めるものに対する当該法人の主たる目的である業務に関連する寄附金(前2号に規定する寄附金に該当するものを除く。)の額の合計額(当該合計額が当該事業年度に係る損金算入限度額を超える場合には,当該損金算入限度額に相当する金額)(3)前各項に規定する寄附金の額は,寄附金,拠出金,見舞 金に該当するものを除く。)の額の合計額(当該合計額が当該事業年度に係る損金算入限度額を超える場合には,当該損金算入限度額に相当する金額)(3)前各項に規定する寄附金の額は,寄附金,拠出金,見舞金その他いずれの名義をもってするかを問わず,内国法人が金銭その他の資産又は経済的な利益の贈与又は無償の供与(広告宣伝及び見本品の費用その他これらに類する費用並びに交際費,接待費及び福利厚生費とされるべきものを除く。)をした場合における当該金銭の額若しくは金銭以外の資産のその贈与の時における価額又は当該経済的な利益のその供与の時における価額によるものとする。(37条7項) 2 消費税法の定め(定義)(1)この法律において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。(2条1項)1号ないし11号 …12号課税仕入れ事業者が,事業として他の者から資産を譲り受け,若しくは借り受け,又は役務の提供…を受けること…をいう。 13号ないし20号 …(仕入れに係る消費税額の控除)(2)事業者…が,国内において行う課税仕入れ…については,…課税標準額に対する消費税額…から,当該課税期間中に国内において行った課税仕入れに係る消費税額(当該課税仕入れに係る支払対価の額に105分の4を乗じて算出した金額をいう。)…を控除する。(30条1項)1号ないし3号 … (別紙2)課税処分の経緯等 1 確定申告(1)平成16年3月期の法人税の確定申告原告は,処分行政庁に対し,平成16年3月期の法人税につき,法定の期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,所得金額4067万2338円(本件広告宣伝費を損金の額に算入したもの),納付すべき税額1156万0 対し,平成16年3月期の法人税につき,法定の期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,所得金額4067万2338円(本件広告宣伝費を損金の額に算入したもの),納付すべき税額1156万0500円とする確定申告をした。(乙32)(2)平成17年3月期の法人税等の確定申告ア平成17年3月期の法人税の確定申告原告は,処分行政庁に対し,平成17年3月期の法人税につき,法定の期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,所得金額4393万9135円(本件広告宣伝費を損金の額に算入したもの),納付すべき税額1252万1900円とする確定申告をした。(乙20)イ平成17年3月課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告原告は,処分行政庁に対し,平成17年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,法定の期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,課税標準額1億1695万1000円,課税標準額に対する消費税額467万8040円,控除対象仕入税額182万1380円(本件広告宣伝費を課税仕入れに係る支払対価の額に算入して計算したもの),消費税の納付すべき税額285万6600円,地方消費税の納付すべき譲渡割額71万4100円とする確定申告をした。(乙5)(3)平成18年3月期の法人税等の確定申告ア平成18年3月期の法人税の確定申告原告は,処分行政庁に対し,平成18年3月期の法人税につき,法定の 期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,所得金額4461万7096円(本件広告宣伝費を損金の額に算入したもの),納付すべき税額1191万3600円とする確定申告をした。(乙25)イ平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告 1万7096円(本件広告宣伝費を損金の額に算入したもの),納付すべき税額1191万3600円とする確定申告をした。(乙25)イ平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税の確定申告原告は,処分行政庁に対し,平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,法定の期限内に確定申告書を提出して,別紙3に記載のとおり,課税標準額5462万9000円,課税標準額に対する消費税額218万5160円,控除対象仕入税額103万4079円(本件広告宣伝費を課税仕入れに係る支払対価の額に算入して計算したもの),消費税の納付すべき税額115万1000円,地方消費税の納付すべき譲渡割額28万7700円とする確定申告をした。(乙6) 2 更正及び加算税の賦課決定(その1)(1)処分行政庁は,平成19年10月24日,原告に対し,平成17年3月期以後の法人税の青色申告の承認取消処分(以下「本件青色申告承認取消処分」という。)をした。(甲2)(2)平成16年3月期の法人税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成19年10月30日,原告に対し,平成16年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額7810万0954円,納付すべき税額2278万8900円とする更正(以下「本件更正1-1」という。)及び重加算税の額を392万7000円とする重加算税賦課決定(以下「本件賦課決定1-1」という。)をした。 (甲1の1)(3)平成17年3月期の法人税等の更正及び重加算税賦課決定ア平成17年3月期の法人税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認 3)平成17年3月期の法人税等の更正及び重加算税賦課決定ア平成17年3月期の法人税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認 められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成19年10月30日,原告に対し,平成17年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額1億0486万7800円,納付すべき税額3080万0300円とする更正(以下「本件更正1-2」という。)及び重加算税の額を639万4500円とする重加算税賦課決定(以下「本件賦課決定1-2」という。)をした。(甲3)イ平成17年3月課税期間の消費税及び地方消費税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないとして,平成19年10月30日,原告に対し,平成17年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,別紙3に記載のとおり,課税標準額1億2036万4000円,課税標準額に対する消費税額481万4560円,控除対象仕入税額154万4404円,消費税の納付すべき税額327万0100円,地方消費税の納付すべき譲渡割額81万7500円とする更正(以下「本件更正1-3」という。)及び重加算税の額を17万8500円とする重加算税賦課決定(以下「本件賦課決定1-3」という。)をした。(甲1の3)(4)平成18年3月期の法人税等の更正及び重加算税賦課決定ア平成18年3月期の法人税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成19年10月30日,原告に対し,平 法人税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成19年10月30日,原告に対し,平成18年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額7529万1485円,納付すべき税額2111万5800円とする更正(以下「本件更正1-4」という。)及び重加算税の額を322万円とする重加算税賦課決定(以下「本件賦課決定1-4」という。) をした。(甲3)イ平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税の更正及び重加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないとして,平成19年10月30日,原告に対し,平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,別紙3に記載のとおり,課税標準額5792万6000円,課税標準額に対する消費税額231万7040円,控除対象仕入税額96万7842円,消費税の納付すべき税額134万9100円,地方消費税の納付すべき譲渡割額33万7200円とする更正(以下「本件更正1-5」といい,本件更正1-1 ないし1-5 を併せて「本件更正1」という。)及び重加算税の額を8万4000円とする重加算税賦課決定(以下「本件賦課決定1-5」といい,本件賦課決定1-1 ないし1-5 を併せて「本件賦課決定1」という。)をした。(甲1の4) 3 異議申立て及び決定原告は,平成19年12月14日,処分行政庁に対し,本件青色申告承認取消処分並びに本件更正1及び本件賦課決定1についての異議の申立てをしたが,処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄 行政庁に対し,本件青色申告承認取消処分並びに本件更正1及び本件賦課決定1についての異議の申立てをしたが,処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当し,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないとして,平成20年3月13日,原告に対し,異議の申立てをいずれも棄却する旨の決定をした。(甲2) 4 更正及び加算税の賦課決定(その2)処分行政庁は,平成20年4月7日,原告に対し,平成18年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額7529万1485円,納付すべき税額2194万3200円とする再更正(以下「本件更正2」という。)及び過少申告加算税の額を8万2000円とする過少申告加算税賦課決定(以下 「本件賦課決定2」という。)をした。(甲3) 5 審査請求及び裁決(その1)原告は,平成20年4月4日,国税不服審判所長に対し,本件青色申告承認取消処分並びに本件更正1及び本件賦課決定1についての審査請求をし,さらに,同年6月2日,処分行政庁に対し,本件更正2及び本件賦課決定2についての異議の申立てをした。処分行政庁は,国税通則法90条1項の規定により,本件更正2及び本件賦課決定2の異議申立書を国税不服審判所に送付し,同条3項の規定により,同日審査請求がされたものとみなされ,これらの審査請求については併合審理がされた。 国税不服審判所長は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当し,消費税法2条1項12号所定の課税仕入れに該当しないが,原告に隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできず,本件青色申告承認取消処分は違法であるとして,平成21年4月3日,原告に対し,① 本件青色申告承認取 項12号所定の課税仕入れに該当しないが,原告に隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできず,本件青色申告承認取消処分は違法であるとして,平成21年4月3日,原告に対し,① 本件青色申告承認取消処分を取り消すとともに,別紙3に記載のとおり,② 本件更正1-2,1-4 及び本件更正2並びに本件賦課決定1-2,1-4 及び本件賦課決定2をいずれも全部取り消し,③ 本件賦課決定1-1 のうち過少申告加算税の額に相当する112万2000円を超える部分,本件賦課決定1-3 のうち過少申告加算税の額に相当する5万1000円を超える部分及び本件賦課決定1-5 のうち過少申告加算税の額に相当する2万4000円を超える部分をいずれも取り消し,④ 本件更正1-1,1-3 及び1-5 についての審査請求をいずれも棄却する旨の裁決(以下「本件裁決1」という。)をした。(甲3)上記②の全部取消しの理由は,本件青色申告承認取消処分の取消しにより,平成17年3月期及び平成18年3月期の法人税の確定申告書はいずれも青色申告書と認められるところ,本件更正1-2,1-4 及び本件更正2の更正通知書には理由付記がされていないから,本件更正1-2,1-4 及び本件更正2はいず れも全部取り消すべきであるし,これらの更正による納付すべき税額をその計算の基礎とする本件賦課決定1-2,1-4 及び本件賦課決定2もいずれも全部取り消すべきであるというものであり,また,上記③の一部取消しの理由は,原告に隠ぺい又は仮装の行為があったと認めることはできないところ,更正により納付すべきこととなった税額につき過少申告加算税の賦課要件は満たされているから,本件賦課決定1-1,1-3 及び1-5 は過少申告加算税の額に相当する額を超える部分の金額を取り消すべきであるというも 納付すべきこととなった税額につき過少申告加算税の賦課要件は満たされているから,本件賦課決定1-1,1-3 及び1-5 は過少申告加算税の額に相当する額を超える部分の金額を取り消すべきであるというものである。 6 本件訴えの提起(その1)原告は,平成21年10月1日,当庁に対し,本件更正1-1,1-3 及び1-5並びに本件賦課決定1-1,1-3 及び1-5(ただし,いずれも本件裁決1により一部取り消された後のもの)の取消しを求める本件訴えを提起した。(顕著な事実) 7 更正及び加算税の賦課決定(その3)(1)平成17年3月期の法人税の更正及び過少申告加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成21年10月27日,原告に対し,平成17年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額1億0486万7799円,納付すべき税額3080万0300円とする更正(以下「本件更正3-1」という。)及び過少申告加算税の額を211万3500円とする過少申告加算税賦課決定(以下「本件賦課決定3-1」という。)をした。(甲49の1)(2)平成18年3月期の法人税の更正及び過少申告加算税賦課決定処分行政庁は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するとして,平成21年10月27日,原告に対し,平成18年3月期の法人税につき,別紙3に記載のとおり,所得金額7528万7752円,納付すべき税額2111万4600円とする 更正(以下「本件更正3-2」といい,本件更正3-1 と併せて「本件更正3」という。)及び過少申告加算税の額を92万円とする過少申告加算税賦課決定(以下「本件 額2111万4600円とする 更正(以下「本件更正3-2」といい,本件更正3-1 と併せて「本件更正3」という。)及び過少申告加算税の額を92万円とする過少申告加算税賦課決定(以下「本件賦課決定3-2」といい,本件賦課決定3-1 と併せて「本件賦課決定3」という。)をした。(甲49の2) 8 審査請求(その2)原告は,平成21年12月24日,国税不服審判所長に対し,本件更正3及び本件賦課決定3についての審査請求をした。(甲50) 9 本件訴えの提起(その2)原告は,平成22年10月4日,当庁に対し,本件更正3及び本件賦課決定3の取消しを求める本件訴えを提起した。(顕著な事実) 10 裁決(その2)国税不服審判所長は,本件広告宣伝費の負担はP1社に対する贈与であると認められ,法人税法37条の寄附金に該当するが,平成18年3月期については,P11眼科の営業は平成17年4月30日に原告に譲渡されているので,同日以降の同診療所に係る広告宣伝費28万0350円は原告が負担すべきものであるとして,平成22年12月17日,原告に対し,別紙3に記載のとおり,① 本件更正3-2 のうち所得金額7501万0906円,納付すべき税額2103万1500円を超える部分及び本件賦課決定3-2 のうち過少申告加算税の額91万1000円を超える部分をいずれも取り消し,② 本件更正3-1及び本件賦課決定3-1 についての審査請求をいずれも棄却する旨の裁決(以下「本件裁決2」という。)をした。(乙40) 11 更正(その4)処分行政庁は,本件裁決2を受けて,平成23年2月25日,原告に対し,平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,別紙3に記載のとおり,課税標準額5792万6000円,課税標準額に対する 処分行政庁は,本件裁決2を受けて,平成23年2月25日,原告に対し,平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税につき,別紙3に記載のとおり,課税標準額5792万6000円,課税標準額に対する消費税額231万7040円,控除対象仕入税額96万8487円,消費税の納付すべき税額1 34万8500円,地方消費税の納付すべき譲渡割額33万7100円とする再更正(以下「本件更正4」という。)をした。(乙41) (別紙4)課税処分の根拠 1 平成16年3月期の法人税(1)本税ア所得金額 7822万4589円この金額は,次の(ア)の金額に(イ)及び(ウ)の金額を加算した金額である。 (ア)申告所得金額 4067万2338円この金額は,平成16年3月期の確定申告書に所得金額として記載された金額である。 (イ)雑収入の計上漏れ額 156万7000円この金額は,P35株式会社(以下「P35」という。)から原告に対して支払われた指導等及び顧客の紹介に係る手数料の金額であり,雑収入の計上漏れ額として平成16年3月期の益金の額に算入される金額である。 (ウ)寄附金の損金不算入額 3598万5251円この金額は,次のaの金額のうちbの金額を超える部分の金額であり,当該金額は,平成16年3月期の損金の額に算入されない。 a 平成16年3月期に支出した寄附金の額 3698万9773円この金額は,原告が,平成16年3月期において,P1社に対して広告宣伝費を負担したとして計上し支払った金額(P1社に支払済みの 6年3月期に支出した寄附金の額 3698万9773円この金額は,原告が,平成16年3月期において,P1社に対して広告宣伝費を負担したとして計上し支払った金額(P1社に支払済みの本件広告宣伝費)であり,原告のP1社に対する金銭等の贈与等に該当する金額である。 b 寄附金の損金算入限度額 100万4522円この金額は,次の(a)の金額に(b)の金額を加算し,2分の1を乗 じた額である。 (a)資本等の金額を基礎として計算した金額 2万8343円この金額は,原告の平成16年3月期終了の時における資本等の金額1133万7590円の1000分の2.5に相当する金額である。 (b)所得の金額を基礎として計算した金額 198万0702円この金額は,前記(ア)の申告所得金額に(イ)の雑収入の計上漏れ額及び(ウ)aの平成16年3月期に支出した寄附金の額を加算し,次のイ(イ)の平成16年3月期の確定申告書に記載された控除所得税額を減算した金額の100分の2.5に相当する金額である。 イ納付すべき税額 2282万6100円この金額は,次の(ア)の金額から(イ)の金額を控除した金額(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (ア)法人税額 2282万7200円この金額は,前記アの所得金額のうち,800万円については,法人税法66条2項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)及び「経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法 金額のうち,800万円については,法人税法66条2項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)及び「経済社会の変化等に対応して早急に講ずべき所得税及び法人税の負担軽減措置に関する法律」(以下「負担軽減法」という。平成11年法律第8号。平成18年法律第10号により廃止。以下同じ。)16条1項により100分の22の税率を,残額(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)については,法人税法66条1項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)及び負担軽減法16条1項により100分の30の税率をそれぞれ乗じて計算した各金額の合計額である。 (イ)所得税額の控除額 1010円 この金額は, 法人税法68条1項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)により控除する所得税額であり,平成16年3月期の確定申告書に記載された金額と同額である。 (2)過少申告加算税の額 112万2000円この金額は,本件更正1-1 により原告が新たに納付すべきこととなった税額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である1122万円を基礎として,これに国税通則法65条1項(平成18年法律第10号による改正前のもの。以下同じ。)により100分の10を乗じて計算した金額である。 2 平成17年3月期の法人税(1)本税ア所得金額 1億0778万0825円この金額は,次の(ア)の金額に(イ),(ウ)及び(エ)の金額を加算し,(オ)及び(カ)の金額を減算した金額である。 (ア)申告所得金額 1億0778万0825円この金額は,次の(ア)の金額に(イ),(ウ)及び(エ)の金額を加算し,(オ)及び(カ)の金額を減算した金額である。 (ア)申告所得金額 4393万9135円この金額は,平成17年3月期の確定申告書に所得金額として記載された金額である。 (イ)雑収入の計上漏れ額 341万3327円この金額は,P35から原告に対して支払われた指導等及び顧客の紹介に係る手数料の金額であり,雑収入の計上漏れ額として平成17年3月期の益金の額に算入される金額である。 (ウ)寄附金の損金不算入額 5661万8278円この金額は,次のaの金額のうちbの金額を超える部分の金額であり,当該金額は,平成17年3月期の損金の額に算入されない。 a 平成17年3月期に支出した寄附金の額 5799万6693円この金額は,原告が,平成17年3月期において,P1社に対して 広告宣伝費を負担したとして計上し支払った金額(P1社に支払済みの本件広告宣伝費)であり,原告のP1社に対する金銭等の贈与等に該当する金額である。 b 寄附金の損金算入限度額 137万8415円この金額は,次の(a)の金額に(b)の金額を加算し,2分の1を乗じた額である。 (a)資本等の金額を基礎として計算した金額 2万8343円この金額は,原告の平成17年3月期終了の時における資本等の金額1133万7590円の1000分の2.5に相当する金額である。 (b)所得の金額を基礎として計算した金額 この金額は,原告の平成17年3月期終了の時における資本等の金額1133万7590円の1000分の2.5に相当する金額である。 (b)所得の金額を基礎として計算した金額 272万8488円この金額は,前記(ア)の申告所得金額に(イ)の雑収入の計上漏れ額,(ウ)aの平成17年3月期に支出した寄附金の額及び次の(エ)の未払寄附金の損金不算入額を加算し,(オ)の雑損失の損金算入額,(カ)の事業税の損金算入額及びイ(イ)の平成17年3月期の確定申告書に記載された控除所得税額を減算した金額の100分の2. 5に相当する金額である。 (エ)未払寄附金の損金不算入額 457万0964円この金額は,原告が,平成17年3月期において,P1社に対して広告宣伝費を負担したとして計上した金額のうち,同期末において未払金となっている金額(未払の本件広告宣伝費)であり,法人税法施行令78条1項(平成22年政令第51号により削除。以下同じ。)によりその支払がされるまでの間は損金の額に算入されない。 (オ)雑損失の損金算入額(消費税等の納付差額) 11万7679円この金額は,本件更正1-3 により納付すべき金額と未払消費税額との差額であり,雑損失の損金算入額として平成17年3月期の損金の額に 算入されるものである。 (カ)事業税の損金算入額 64万3200円この金額は,平成16年3月期の所得金額の増加に伴い増加することとなる事業税の金額である。 イ納付すべき税額 3167万4200円この金額は,次の(ア)の金額から(イ)の金額を控除した金額(ただし,国税通則法 となる事業税の金額である。 イ納付すべき税額 3167万4200円この金額は,次の(ア)の金額から(イ)の金額を控除した金額(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (ア)法人税額 3169万4000円この金額は,前記アの所得金額のうち,800万円については,法人税法66条2項及び負担軽減法16条1項により100分の22の税率を,残額(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)については,法人税法66条1項及び負担軽減法16条1項により100分の30の税率をそれぞれ乗じて計算した各金額の合計額である。 (イ)所得税額の控除額 1万9719円この金額は, 法人税法68条1項により控除する所得税額であり,平成17年3月期の確定申告書に記載された金額と同額である。 (2)過少申告加算税の額 211万3500円この金額は,本件更正3-1 により原告が新たに納付すべきこととなった税額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である1827万円を基礎として,これに国税通則法65条1項により100分の10を乗じて計算した金額である182万7000円と,本件更正3-1 により原告が新たに納付すべきこととなった税額のうち期限内申告額1254万1700円を超える部分の金額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である573万円 を基礎として,これに国税通則法65条2項により100分の5を乗じて計算した を超える部分の金額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である573万円 を基礎として,これに国税通則法65条2項により100分の5を乗じて計算した金額である28万6500円との合計額である。 3 平成17年3月課税期間の消費税及び地方消費税(1)本税ア課税標準額 1億2036万4000円この金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算した金額(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (ア)確定申告額 1億1695万1561円この金額は,平成17年3月課税期間の確定申告書に課税資産の譲渡等の対価の額として記載された金額である。 (イ)雑収入の計上漏れに係る課税売上額 341万3327円この金額は,P35から原告に対して支払われた指導等及び顧客の紹介に係る手数料の金額(ただし,同金額に係る消費税及び地方消費税に相当する金額を控除した後のもの)であり,平成17年3月課税期間の課税売上額に算入される金額である。 イ課税標準額に対する消費税額 481万4560円この金額は,消費税法29条により前記アの金額に税率100分の4を乗じて算出した金額である。 ウ控除対象仕入税額 154万4404円この金額は,平成17年3月課税期間の確定申告書に課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)として記載された3億6309万0775円から広告宣伝費の過大計上額の合計額である6279万6206円(税込み)(本件広告宣伝費)を控除した3億0029万45 課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)として記載された3億6309万0775円から広告宣伝費の過大計上額の合計額である6279万6206円(税込み)(本件広告宣伝費)を控除した3億0029万4569円(税込み)に105分の4を乗じ,消費税法30条2項により計算した課税売上割合を乗じて算出した金額である。 エ納付すべき税額 327万0100円この金額は,前記イの金額からウの金額を控除した金額(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 オ地方消費税の課税標準となる消費税額 327万0100円この金額は,前記エの金額と同額であり,地方税法72条の77第2号,同法72条の82によるものである。 カ納付すべき譲渡割額 81万7500円この金額は,地方税法72条の83により前記オの金額に税率100分の25を乗じて算出した金額(ただし,地方税法20条の4の2第3項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (2)過少申告加算税の額 5万1000円この金額は,本件更正1-3 により原告が新たに納付すべきこととなった税額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である51万円を基礎として,これに国税通則法65条1項により100分の10を乗じて計算した金額である。 4 平成18年3月期の法人税(1)本税ア所得金額 7975万0363円この金額は,次の(ア)の金額に(イ),(ウ),(エ)及び(オ)の金額を加算し,(カ の法人税(1)本税ア所得金額 7975万0363円この金額は,次の(ア)の金額に(イ),(ウ),(エ)及び(オ)の金額を加算し,(カ)及び(キ)の金額を減算した金額である。 (ア)申告所得金額 4461万7096円この金額は,平成18年3月期の確定申告書に所得金額として記載された金額である。 (イ)雑収入の計上漏れ額 329万6186円この金額は,P35から原告に対して支払われた指導等及び顧客の紹 介に係る手数料の金額であり,雑収入の計上漏れ額として平成18年3月期の益金の額に算入される金額である。 (ウ)寄附金の損金不算入額 1276万9029円この金額は,次のaの金額のうちbの金額を超える部分の金額であり,当該金額は,平成18年3月期の損金の額に算入されない。 a 平成18年3月期に支出した寄附金の額 1379万2827円この金額は,原告が,平成18年3月期において,P1社に対して広告宣伝費を負担したとして計上し支払った金額(P1社に支払済みの本件広告宣伝費)であり,原告のP1社に対する金銭等の贈与等に該当する金額である。 b 寄附金の損金算入限度額 102万3798円この金額は,次の(a)の金額に(b)の金額を加算し,2分の1を乗じた額である。 (a)資本等の金額を基礎として計算した金額 2万8343円この金額は,原告の平成18年3月期終了の時における資本等の金額1133万7590円の1000分の2.5に相当する金額で )資本等の金額を基礎として計算した金額 2万8343円この金額は,原告の平成18年3月期終了の時における資本等の金額1133万7590円の1000分の2.5に相当する金額である。 (b)所得の金額を基礎として計算した金額 201万9253円この金額は,前記(ア)の申告所得金額に(イ)の雑収入の計上漏れ額,(ウ)aの平成18年3月期に支出した寄附金の額,次の(エ)の未払寄附金の損金不算入額及び(オ)の雑収入の計上漏れ額を加算し,(カ)の寄附金の損金算入額,(キ)の事業税の損金算入額及びイ(ウ)の平成18年3月期の確定申告書に記載された控除所得税額を減算した金額の100分の2.5に相当する金額である。 (エ)未払寄附金の損金不算入額 2380万9524円この金額は,原告が,平成18年3月期において,P1社に対して広 告宣伝費を負担したとして計上した金額のうち,同期末において未払金となっている金額(未払の本件広告宣伝費)であり,法人税法施行令78条1項によりその支払がされるまでの間は損金の額に算入されない。 (オ)雑収入の計上漏れ額(消費税等の納付差額) 109万5040円この金額は,本件更正4により納付すべき金額と未払消費税額との差額であり,雑収入の計上漏れ額として平成18年3月期の益金の額に算入されるものである。 (カ)寄附金の損金算入額 479万9512円この金額は,次のa及びbの寄附金の額の合計額である。 a 仮払消費税に計上した寄附金の額 22万8548円この金額は,原告が,平成17年3月期において,広告宣伝費に計上した金 及びbの寄附金の額の合計額である。 a 仮払消費税に計上した寄附金の額 22万8548円この金額は,原告が,平成17年3月期において,広告宣伝費に計上した金額457万0964円に係る消費税及び地方消費税の額として仮払消費税に計上した金額であり,前記(ウ)aと同様,原告のP1社に対する金銭等の贈与等に該当するため,寄附金として損金の額に算入される。 b 前記に計上し当期に支払われた寄附金の額 457万0964円この金額は,本件更正3-1 により平成17年3月期の所得金額に加算された未払寄附金の額であり,平成18年3月期に支払われたため,平成18年3月期の寄附金として損金の額に算入される。 (キ)事業税の損金算入額 103万7000円この金額は,平成17年3月期の所得金額の増加に伴い増加することとなる事業税の金額である。 イ納付すべき税額 2245万3500円この金額は,次の(ア)の金額から(イ)及び(ウ)の金額を控除した金額(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (ア)法人税額 2328万5000円この金額は,前記アの所得金額のうち,800万円については,法人税法66条2項及び負担軽減法16条1項により100分の22の税率を,残額(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数を切り捨てた後のもの)については,法人税法66条1項及び負担軽減法16条1項により100分の30の税率をそれぞれ乗じて計算した各金額の合計額である。 (イ)法人税の特別控除額 円未満の端数を切り捨てた後のもの)については,法人税法66条1項及び負担軽減法16条1項により100分の30の税率をそれぞれ乗じて計算した各金額の合計額である。 (イ)法人税の特別控除額 82万7438円この金額は,租税特別措置法42条の11第7項(平成18年法律第10号による改正前のもの)に規定する情報通信機器等を取得した場合等の法人税の特別控除額であり,原告の平成18年3月期の確定申告書に記載された金額と同額である。 (ウ)所得税額の控除額 4030円この金額は, 法人税法68条1項により控除する所得税額であり,平成18年3月期の確定申告書に記載された金額と同額である。 (2)過少申告加算税の額 91万1000円この金額は,本件更正3-2(ただし,本件裁決2により一部取り消された後のもの)により原告が新たに納付すべきこととなった税額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である911万円を基礎として,これに国税通則法65条1項により100分の10を乗じて計算した金額である。 5 平成18年3月課税期間の消費税及び地方消費税(1)本税ア課税標準額 5792万6000円この金額は,次の(ア)の金額に(イ)の金額を加算した金額(ただし,国税通則法118条1項により1000円未満の端数を切り捨てた後のも の)である。 (ア)確定申告額 5462万9844円この金額は,平成18年3月課税期間の確定申告書に課税資産の譲渡等の対価の額として記 の)である。 (ア)確定申告額 5462万9844円この金額は,平成18年3月課税期間の確定申告書に課税資産の譲渡等の対価の額として記載された金額である。 (イ)雑収入の計上漏れに係る課税売上額 329万6186円この金額は,P35から原告に対して支払われた指導等及び顧客の紹介に係る手数料の金額(ただし,同金額に係る消費税及び地方消費税に相当する金額を控除した後のもの)であり,平成18年3月課税期間の課税売上額に算入される金額である。 イ課税標準額に対する消費税額 231万7040円この金額は,消費税法29条により前記アの金額に税率100分の4を乗じて算出した金額である。 ウ控除対象仕入税額 96万8496円この金額は,平成18年3月課税期間の確定申告書に課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)として記載された4億5437万1101円から広告宣伝費及び広告協力費の過大計上額の合計額である3399万3315円(税込み)(本件広告宣伝費)を控除した4億2037万7786円(税込み)に105分の4を乗じ,消費税法30条2項により計算した課税売上割合を乗じて算出した金額である。 エ納付すべき税額 134万8500円この金額は,前記イの金額からウの金額を控除した金額(ただし,国税通則法119条1項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 オ地方消費税の課税標準となる消費税額 134万8500円この金額は,前記エの金額と同額であり,地方税法72条の77第2号,同法72条の り捨てた後のもの)である。 オ地方消費税の課税標準となる消費税額 134万8500円この金額は,前記エの金額と同額であり,地方税法72条の77第2号,同法72条の82によるものである。 カ納付すべき譲渡割額 33万7100円この金額は,地方税法72条の83により前記オの金額に税率100分の25を乗じて算出した金額(ただし,地方税法20条の4の2第3項により100円未満の端数を切り捨てた後のもの)である。 (2)過少申告加算税の額 2万4000円この金額は,本件更正1-5(ただし,本件更正4により一部取り消された後のもの)により原告が新たに納付すべきこととなった税額(ただし,国税通則法118条3項により1万円未満の端数を切り捨てた後のもの)である24万円を基礎として,これに国税通則法65条1項により100分の10を乗じて計算した金額である。
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