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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人近藤平松の上告理由について。原判決(その引用する第一審判決)は、上告人が本件建物の買取の手金にするため金五十万円を貸与してもらいたい旨を被上告人に申入れたのに対して、被上告人は本件建物の権利証を担保として差し入れるならば、金五十万円を期間一箇月、利息月四分の約束で貸与してもよいと答えたところ、上告人はこれを了承して本件建物の権利証を本件貸借の担保として被上告人に差し入れ、これと引換に被上告人が額面金五十万円の小切手を上告人に交付したこと、そしてこの小切手はその支払があつたことを認定している。この認定は原判決挙示の証拠に照らして肯認でき、原判決がこれをもつて上告人と被上告人との間に金五十万円の貸借が成立したものとしたことは正当である。論旨は、原審が適法にした事実の認定を争うか、もしくは金銭の消費貸借契約に関する独自の見解をもつて原審の判定を非難するに過ぎず、採用することができない。よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官河村又介裁判官島保裁判官高橋潔裁判官石坂修一- 1 -
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