平成28(行ウ)322 政務活動費返還請求事件

裁判年月日・裁判所
平成31年3月22日 東京地方裁判所
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判決文本文64,029 文字)

平成31年3月22日判決言渡平成28年(行ウ)第322号政務活動費返還請求事件主文 1 被告は,別表「相手方番号」欄記載の番号1,2,4,5,6,7,9,13,15,16及び17の同表各「相手方」欄記載の相手方らに対し,それぞれ同表 各「認定不当利得額」欄記載の金員及びこれに対するこの判決確定の日から支払済みまでの年5分の割合による金員を杉並区に支払うよう請求せよ。 2 被告が,前項の相手方らに対し,不当利得返還請求権に基づき,それぞれ別表各「認定不当利得額」欄記載の金員を杉並区に支払うよう請求することを怠る事実が違法であることを確認する。 3 原告のその余の請求をいずれも棄却する。 4 原告及び被告に生じた訴訟費用はこれを4分し,その3を原告の,その余を被告の負担とし,参加によって生じた費用はこれを10分し,その9を原告の,その余を参加人の負担とする。 事実 及び理由 第1 請求 1 被告は,別表「相手方」欄記載の相手方らに対し,それぞれ同表「原告主張不当利得額」欄の「小計」欄記載の金員及びこれに対する平成27年4月30日から支払済みまでの年5分の割合による金員を杉並区に支払うよう請求せよ。 2 被告が,別表「相手方」欄記載の相手方らに対し,不当利得返還請求権に基づ き,前項の請求をすることを怠る事実が違法であることを確認する。 第2 事案の概要 1 本件は,杉並区の住民である原告が,杉並区の執行機関である被告に対し,杉並区議会議員15名(うち1名については訴えを取り下げた。)及び杉並区議会会派2会派が平成26年度に交付を受けた政務活動費の一部について違法な支 出があり,杉並区はこれらの相手方らに対して不当利得返還請求権を有している にもかかわらず, 及び杉並区議会会派2会派が平成26年度に交付を受けた政務活動費の一部について違法な支 出があり,杉並区はこれらの相手方らに対して不当利得返還請求権を有している にもかかわらず,被告がその行使を違法に怠っていると主張して,被告に対し,地方自治法242条の2第1項4号に基づき,相手方らに不当利得返還請求をすることを求めるとともに,同項3号に基づき,不当利得返還請求を怠る事実の違法確認を求める住民訴訟である。 2 関係法令等の定め ⑴ 地方自治法地方自治法100条14項は,「普通地方公共団体は,条例の定めるところにより,その議会の議員の調査研究その他の活動に資するため必要な経費の一部として,その議会における会派又は議員に対し,政務活動費を交付することができる。この場合において,当該政務活動費の交付の対象,額及び交付の方 法並びに当該政務活動費を充てることができる経費の範囲は,条例で定めなければならない。」と定め,この定めは特別区である杉並区にも適用される(同法283条1項)。 ⑵ 本件条例杉並区議会の会派及び議員に対する政務活動費の交付に関する条例(平成1 3年杉並区条例第26号。以下「本件条例」という。乙1)は,「政務活動費は,会派及び議員が行う調査研究,研修,広聴,広報,要請,陳情,各種会議への参加等区政の課題及び区民の意思を把握し,区政に反映させる活動その他の区民福祉の増進を図るために必要な活動(以下「政務活動」という。)に要する経費に対して交付する。」(9条1項),「政務活動費は,別表で定める 政務活動に要する経費に充てることができるものとする。」(同条2項)とし,その別表において,政務活動に要する経費として「広聴広報費」を挙げ,広聴広報費の内容として,「1 会派又は議 で定める 政務活動に要する経費に充てることができるものとする。」(同条2項)とし,その別表において,政務活動に要する経費として「広聴広報費」を挙げ,広聴広報費の内容として,「1 会派又は議員が行う活動及び区政に対する区民からの要望及び意見の聴取,区民相談等の活動に要する経費(資料印刷費,会場費,参加費・会費,交通費,文書通信費)」,「2 会派又は議員が行う活動 及び区政について区民に報告するために要する経費(印刷・製本費,会場費, 交通費,文書通信費)」を挙げる。 また,本件条例は,政務活動費の返還につき,「区長は,会派及び議員がその年度において交付を受けた政務活動費の総額から,当該会派及び議員がその年度において行った政務活動費による支出(第九条に規定する政務活動費を充てることができる経費の範囲に従って行った支出をいう。)の総額を控除して 残余がある場合,当該残余の額に相当する額の政務活動費の返還を命ずることができる。」(12条)と定める。 ⑶ 本件規程杉並区議会の会派及び議員に対する政務活動費の取扱いに関する規程(平成19年杉並区議会議長訓令甲第1号。以下「本件規程」という。乙3)は,選 挙活動に関する経費,政党活動に関する経費,後援会活動に関する経費,交際費に関する経費,その他政務活動の目的に合致しない経費等は政務活動に要する経費に該当しないものとし(2条1項),「政務活動費の交付を受けた会派及び議員は,一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるときは,政務活動に要する経費相当額を区分し,政務活動費により支出し なければならない。」と定める(同条2項)。 そして,その別表において政務活動に要する経費細目を定め,広聴広報費につき,「○印刷・製本費及び広 経費相当額を区分し,政務活動費により支出し なければならない。」と定める(同条2項)。 そして,その別表において政務活動に要する経費細目を定め,広聴広報費につき,「○印刷・製本費及び広報紙等送料については,実態に即して按分する」と定める。 3 前提事実(争いのない事実,裁判所に顕著な事実及び弁論の全趣旨により容易 に認められる事実)⑴ 原告は,杉並区内に主たる事務所を有する法人格なき社団である。 被告は,杉並区の執行機関である。 相手方番号(別表「相手方番号」欄記載の番号をいう。以下同じ。)1~15(10は訴え取下げにより欠番)の相手方らは,いずれも平成26年度に杉 並区から政務活動費の交付を受けた杉並区議会議員(以下「区議」という。) である。 相手方番号16及び17の相手方らは,いずれも平成26年度に杉並区から政務活動費の交付を受けた杉並区議会会派である(相手方番号16の相手方が参加人である。)。 ⑵ 別表「支出区議」欄記載の各区議は,同表「支出年月日」欄記載の日に,同 表「摘要」欄記載の経費として同表「按分前支出額」欄記載の金員を支出し,そのうち同表「按分後支出額」欄記載の金員を平成26年度の政務活動費から支出した(以下,各支出を支出番号(同表「支出番号」欄記載の番号をいう。)で特定する。)。 ⑶ 原告は,平成28年4月28日,監査請求を行い,杉並区監査委員は,同年 6月24日,収支報告書及び出納簿の訂正により政務活動費への計上が取り消された支出に係る監査請求を却下し,その余の監査請求を棄却した。 ⑷ 原告は,平成28年7月20日,本件訴えを提起した。 4 争点本件の主な争点は,①自民党チラシ関係の支出の適法性(争点⑴),②C1区 政報告会関係の その余の監査請求を棄却した。 ⑷ 原告は,平成28年7月20日,本件訴えを提起した。 4 争点本件の主な争点は,①自民党チラシ関係の支出の適法性(争点⑴),②C1区 政報告会関係の支出の適法性(争点⑵),③按分のない区政報告関係の支出の適法性(争点⑶),④按分のある区政報告関係の支出の適法性(争点⑷)である。 5 争点に関する当事者の主張⑴ 自民党チラシ関係の支出の適法性(争点⑴)について(原告の主張) 平成27年1月28日,杉並区議会自由民主党の区議12名は,同会派の区政報告に関するチラシ(以下「自民党チラシ」という。甲4)の作成費用120万円を会派所属区議12名で等分負担し,相手方番号1,2,4,5,7,9の相手方ら(C1,C2,C3,C4,C5,C6)は,その自己負担分10万円を全額政務活動費から支出した(支出番号1-17,2-6,4-2, 5-4,7-1,9-2)。 自民党チラシは,平成27年4月26日に予定されていた杉並区議会議員選挙(以下「区議選」という。)を含む統一地方選挙を目前にした政治活動の趣旨を含んでおり,少なくとも50%を超える部分は違法な支出である。 (被告の主張)自民党チラシに選挙活動や後援会活動など明らかに政務活動でない内容が 含まれているとはいえず,自民党チラシが専ら選挙活動等のために発行され,当該議員の写真等が専ら選挙活動等のための宣伝効果のみを狙って掲載されたなどの具体的事情があるということもできないから,その作成に係る経費が政務活動費から支出することができない経費に該当するとはいえない。 ⑵ C1区政報告会関係の支出の適法性(争点⑵) (原告の主張)C1区議は,平成26年5月17日開催の区政報告会(以下「C1 費から支出することができない経費に該当するとはいえない。 ⑵ C1区政報告会関係の支出の適法性(争点⑵) (原告の主張)C1区議は,平成26年5月17日開催の区政報告会(以下「C1区政報告会」という。)に関し,支出番号1-1~1-10の経費を政務活動費から支出した。 しかし,C1区政報告会はC1による純粋な政治活動であり,政務活動費を 使うことはできないので,当該支出は全て違法な支出に当たる。 被告は,支出番号1-1,1-3~1-7の支出はC1区政報告会に関する支出ではないと主張するが,C1区政報告会の案内文を発送した際の郵送費が別途計上されていない事実とも併せてみれば,C1区政報告会の案内文は上記各支出に係る区議会レポート平成26年春号(甲60)に同封されて支援者ら に発送されたとみるのが自然である。 (被告の主張)C1区政報告会に選挙活動や後援会活動など明らかに政務活動でない内容が含まれているとはいえず,当該区政報告会が専ら選挙活動等のために行われ,当該議員の写真等が専ら選挙活動等のための宣伝効果のみを狙って案内文 に掲載されたなどの具体的事情があるということもできないから,これに関す る経費が政務活動費から支出することができない経費に該当するとはいえない。 支出番号1-1,1-3~1-7の支出は,C1区政報告会に関する支出ではない。 ⑶ 按分のない区政報告関係の支出の適法性(争点⑶)について (原告の主張)ア前記⑴,⑵及び後記⑷の支出を除く別表記載の支出につき,相手方らはいずれも支出した経費の100%を政務活動費から支出しているが,少なくとも半分程度は政治活動に当たる要素が含まれているから,50%を超える支出は違法である。 イ C1区 につき,相手方らはいずれも支出した経費の100%を政務活動費から支出しているが,少なくとも半分程度は政治活動に当たる要素が含まれているから,50%を超える支出は違法である。 イ C1区議の「杉並区議会報告」と題するはがき(甲66)は,新春の挨拶文が入っており,後援者向けのメッセージがあることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ウ C2区議の区政レポート(甲5の2,甲71,72)は,顔写真やひらがな表記の名前,家族構成や会派役員の肩書を含む経歴が記載されているこ と,封筒に顔のイラストが印刷されていること,議員活動と無関係な土曜授業の記事が転載されていることなどから,支援者に対する政治的アピールの趣旨を多分に含んでおり,50%を超える支出は違法である。 エ C7の区政レポート(甲5の3,甲81)は顔写真と名前,出身幼稚園や小学校,消防団員などの肩書を含む経歴,ひらがな表記などが記載されてい ること,選挙が近く,次期選挙に出ることが分かる記載があることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 オ C3区議の区政報告(甲5の4,甲92)は,複数の顔写真や顔のイラスト,名前が目立つデザインで配置されていること,ひらがなを使った名前が大書きされていること,平成27年4月の区議選に立候補することが読み手 に伝わる内容が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでお り,50%を超える支出は違法である。 カ C4区議の区政レポート(甲5の5,甲97)は,顔写真と名前,経歴,ひらがな表記が目立つデザインで掲載されていること,政務活動と無関係な育児日記が掲載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法であ 甲97)は,顔写真と名前,経歴,ひらがな表記が目立つデザインで掲載されていること,政務活動と無関係な育児日記が掲載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 キ C8の区政報告(甲103~108)は,ひらがな表記の名前や写真,似顔絵の多用,家族構成や経歴の記載があること,政務活動と無関係な地域活動等が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでいる。 また,平成26年9月3日,同月6日,平成27年2月22日及び同月25日の意見交換会の案内が掲載されているが,これらの集会は政治集会であ り,政務活動費による支出は不適当である。 したがって,50%を超える支出は違法である。 ク C5区議の区政報告(甲5の7)は,顔写真と名前が大きくあしらわれ,ひらがな表記とルビも振られていること,杉並区広報の内容をほぼ転載していることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違 法である。 ケ C9の区政報告(甲5の8)は,同区議の選挙公報(甲56)とほぼ同じスローガンが掲載されていること,顔写真やひらがな表記,経歴が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 コ C6区議の区政報告(甲5の9,甲126)は,写真,ひらがな表記,ルビ,経歴が記載されていること,政務活動ではなく政治活動の宣伝であるスポーツ振興議員連盟の活動に関する記載があることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 サ C10の区政レポート(甲5の10,甲142)は,簡略な漢字表記,ひ らがな表記,広報すぎなみの記事の転載があることなどから,政治活動の趣 旨を含んでおり,50%を超える支出 サ C10の区政レポート(甲5の10,甲142)は,簡略な漢字表記,ひ らがな表記,広報すぎなみの記事の転載があることなどから,政治活動の趣 旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 シ C11の区政報告のうち按分のないもの(甲5の11・1頁,甲154)は,顔写真,似顔絵があること,封筒(甲155)にも顔写真,名前,経歴が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ス C12の区政報告のうち,「討議資料」の記載のあるはがき(甲5の12・3頁)は,主たる目的が新年の挨拶にあり,年賀状の類に政務活動費を使うのはふさわしくない。 「C12通信平成27年春号」(甲5の12・1~2頁)は,ひらがな表記,顔写真,顔のイラストがあること,政務活動と無縁な自己を宣伝する 文句が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 セ C13の区政報告(甲5の13,甲174)は,ひらがな表記,ルビ,写真,似顔絵のイラストがあること,社会福祉法人の施設を宣伝する記事が掲載されていること,政務活動と異なる自己が監査委員に就任した旨の記事が 掲載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ソ C14(以下,標準字体を用いて「C14」という。)の区政報告(甲5の14,甲183)は,ひらがな表記,ルビ,顔写真,似顔絵があること,C14区議の政治的支援者であるC15元東京都議会議員(以下「都議」と いう。)やC16世田谷区長との対談が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 タ参加人所属のC17区議の区政報告(甲6の1,甲192 」と いう。)やC16世田谷区長との対談が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 タ参加人所属のC17区議の区政報告(甲6の1,甲192~194)は,ひらがな表記,ルビ,顔写真や容姿の写った写真が多数掲載されていること,政務活動としての要素が乏しいプロフィールを紹介したスペースが大きく 割かれていること,政治的支援者に向けた挨拶が記載されていることなどか ら,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 チ参加人所属のC18区議の区政報告(甲6の2,甲208)は,ひらがな表記,ルビ,顔写真や容姿の写った写真が多数掲載されていること,似顔絵があること,封筒にも似顔絵があることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ツ参加人所属のC19区議の区政報告(甲6の3,甲220)は,ひらがなを交えた「C19」,「C19」という2種類の表記を重ねていること,C19の推薦者である政治評論家C20との対談・写真が掲載されていること,選挙に向けた有権者へのメッセージが記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 テ参加人所属のC21区議の区政報告(甲6の4,甲230)は,ひらがな表記の氏名と大きな写真が記載されていること,近く任期が終了し,次期選挙にも立候補する決意であることが読み取れる記載があること,後援会活動である「C21と語る会」の案内が記載されていることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ト参加人所属のC22区議の区政報告(甲6の5,甲240,241)は,ひらがな表記を用いた「C22」の大文字と大きな写真が記載 治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 ト参加人所属のC22区議の区政報告(甲6の5,甲240,241)は,ひらがな表記を用いた「C22」の大文字と大きな写真が記載されていること,封筒に似顔絵やルビを振った氏名を記載していることなどから,政治活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 宛名書き用のソフトウェア「筆ぐるめ」(甲234)は,年賀状など政務 活動以外に使用することが可能であるから,政務活動費で全額を支出するのは不適当である。 ナ D所属のC23区議及びC24区議の区政報告(甲5の15,甲244~247)は,氏名が目立つ字体で表記されていること,ルビ,顔写真があること,選挙公報や選挙広告と同じ文句が記載されていることなどから,政治 活動の趣旨を含んでおり,50%を超える支出は違法である。 また,法律相談の案内をした記事があるが,政務活動とはいえず,政務活動費の支出は妥当でない。 さらに,郵送費の大半が現金ではなく切手で支払われているが,金券ショップ等で額面より廉価で切手を購入し,差額を利益として得た可能性は否定できず,政務活動費の原則に照らして疑問がある。 (被告の主張)各区政報告に選挙活動や後援会活動など明らかに政務活動でない内容が含まれているとはいえず,当該区政報告が専ら選挙活動等のために発行され,当該議員の写真等が専ら選挙活動等のための宣伝効果のみを狙って掲載されたなどの具体的事情があるということもできないから,これらに関する経費が政 務活動費から支出することができない経費に該当するとはいえない。 ⑷ 按分のある区政報告関係の支出の適法性(争点⑷)について(原告の主張)ア印刷代の100%を政務活動費から 経費が政 務活動費から支出することができない経費に該当するとはいえない。 ⑷ 按分のある区政報告関係の支出の適法性(争点⑷)について(原告の主張)ア印刷代の100%を政務活動費から支出したC11の区政報告(甲154)の郵送代のうち87%が政務活動費から支出されている(支出番号12 -6,12-7)が,前記⑶シのとおり,当該区政報告は政治活動の趣旨を含んでいるから,50%を超える支出は違法である。 また,印刷代等の75%を政務活動費から支出した同区議の区政報告(甲5の11)(支出番号12-9~12-14)も,政治活動の趣旨を含んでおり,75%の按分は不十分であり,50%を超える支出は違法である。 イ参加人所属のC19のラベル印刷用インク代のうち80%が政務活動費から支出されている(支出番号16-3-7)が,前記⑶ツのとおり,同区議の区政報告は政治活動の趣旨を含んでいるから,これについても50%を超える支出は違法である。 (被告の主張) ア C11の区政報告(甲154)の郵送代は,杉並郵便局の1通当たり67 円に合わせて,杉並南郵便局及び荻窪郵便局から1通当たり77円で発送した分も1通当たり67円で計上したもので,按分されたものではない。 75%で按分した区政報告(甲5の11)については,紙面の1/4が区政以外の活動報告であったので75%の按分にしたものであり,違法はない。 イ C19は,専ら区政報告の発送のためにラベル印刷用インクを購入し,専らその目的のために同インクを使用していたもので,100%を政務活動費から支出することができるものであるが,C19の他の文房具や事務機器等の按分率が80%であることから,謙抑的にその按分比率で計上したものであり,違法はない。 用していたもので,100%を政務活動費から支出することができるものであるが,C19の他の文房具や事務機器等の按分率が80%であることから,謙抑的にその按分比率で計上したものであり,違法はない。 第3 当裁判所の判断 1 自民党チラシ関係の支出の適法性(争点⑴)について⑴ 認定事実ア杉並区議会の会派である杉並区議会自由民主党は,平成27年1月28日,自民党チラシ(甲4)を作成した(甲4,64)。 自民党チラシには,以下の記載がある(甲4)。 表面には,上部に「杉並区議会自由民主党」の会派名と「私たちは杉並区の専門家です」との記載,「平成27年1月討議資料」という記載,所属議員12名(C25,C26,C27,C6,C28,C5,C29,C4,C2,C7,C3,C1)の集合写真が掲載され,「生活にもっとも近い政 治は区政です。」,「私たちはこれまでの知識と経験を活かし,区政の専門家として,現場・区民目線で総合的に政治を前に進めて参ります。」などの記載があり,下部には,「私たちがこれまでの4年間に取り組んできた実績」と題して,所属議員が任期中に実施した区政に関する提言等の活動の概要が,「区政運営」,「防犯・防災」,「教育」等の各分野につき箇条書きで 記載されている。 裏面には,上部に「私たちが考える杉並の明日へ」と題して,「コミュニティバスをはじめとした交通網の更なる充実」等の今後の区政に関する提言が記載され,下部には「杉並区議会自由民主党所属議員紹介」として,所属する12区議の氏名及び顔写真が掲載されるとともに,各自の役職及び連絡先が記載されている。 イ自民党チラシは,新聞折込分として14万6250枚,個人使用分として6000枚が印刷され,作成費用は120万 の氏名及び顔写真が掲載されるとともに,各自の役職及び連絡先が記載されている。 イ自民党チラシは,新聞折込分として14万6250枚,個人使用分として6000枚が印刷され,作成費用は120万円であり,杉並区議会自由民主党に所属する12区議が10万円ずつ負担した(甲64,甲139の1~7,弁論の全趣旨)。 C1,C2,C3,C4,C5,C6の6区議は,それぞれ負担した10 万円の全額を政務活動費から支出した(支出番号1-17,2-6,4-2,5-4,7-1,9-2。争いがない。)。 C25,C29の2区議も,負担した10万円の全額を政務活動費から支出した(C25区議については争いがない。C29区議につき甲280)。 C7,C26,C27,C28の4区議は,負担した10万円を政務活動 費から支出していない(弁論の全趣旨)。 ウ平成27年4月26日には,区議選を含む統一地方選挙が予定されており,自民党チラシが作成された同年1月28日当時,C1,C2,C7,C3,C4,C5,C6,C29,C26,C28の10区議は,区議選の候補者として自由民主党東京都支部連合会の公認を得ており,C25区議は, 自民党チラシ作成後の同年2月24日に追加公認を得た(甲41,43,44,47,甲51の1・3)。 エ C27区議は,区議選に立候補せず引退する予定であったところ,自民党チラシ作成後の平成27年▲月▲日に急死した(甲51の6,公知の事実)。 オ C25区議は,平成29年▲月▲日に死亡し,原告は同人の政務活動費の 支出に係る訴えを取り下げた(裁判所に顕著な事実)。 カ C29区議の政務活動費の支出について提起された別件住民訴訟において,東京地方裁判所は,平成30年8月28日,自民党チラシは, 支出に係る訴えを取り下げた(裁判所に顕著な事実)。 カ C29区議の政務活動費の支出について提起された別件住民訴訟において,東京地方裁判所は,平成30年8月28日,自民党チラシは,全体として,会派としての活動状況等を報告・説明するという面と選挙に向けたPRとしての面を併せ有するものであるといえ,作成費用10万円の2分の1である5万円を超えて政務活動費から支出したことは違法であるとして,被告 に不当利得返還請求を命じ,その行使を怠る事実の違法を確認した(甲280)。 この別件住民訴訟は,本件口頭弁論終結時現在,その控訴審が東京高等裁判所に係属中である(弁論の全趣旨)。 ⑵ 判断 ア上記⑴アのような今後の区政に関する提言を記載しているという自民党チラシの内容に加え,区議選の約3か月前という時期に作成・配布されていること,14万6250枚というかなり大きな部数を新聞折込みの方法で配布したことなどの事情を総合すると,自民党チラシは,本件の相手方である上記6区議の所属する杉並区議会自由民主党の会派としての活動状況等を 区民に対して報告・説明するという上記6区議の政務活動としての側面を有すること自体は否定し難いものの,区議選に向けて会派あるいは会派所属議員を選挙権者たる区民にアピールするという政党活動としての側面を併せ有することも否定できないというべきである。 イ本件条例9条2項は,政務活動費は同条例別表で定める広聴広報費等の政 務活動に要する経費に充てることができるものと定め,本件規程2条2項は,「一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるときは,政務活動に要する経費相当額を区分し,政務活動費により支出しなければならない。」と定めている。 本件規程は,本件条例に定 「一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるときは,政務活動に要する経費相当額を区分し,政務活動費により支出しなければならない。」と定めている。 本件規程は,本件条例に定める政務活動費の取扱いについて,地方自治法 104条に規定する議長の権限(議会の事務を統理する権限を指すものと解 される。)に基づき,必要な事項を定めたものであり(1条。乙3),同法100条14項にいう政務活動費を充てることができる経費の範囲に関する条例の定めに準ずるものと解されるところ,本件規程は,上記2条2項の定めに加え,その別表において,「○区政に関わる諸団体が主催する会合の会費の支出割合の上限は1/2とする(ただし,議員1人1回当たり5,0 00円を限度とする)」,「○印刷・製本費及び広報紙等送料については,実態に即して按分する」,「○ホームページの作成及び維持管理費用は,実態に即して按分する」といった,按分を前提とした定めをしている(乙3・151頁)。 これらの定めに照らすと,政務活動としての側面を有する支出であって も,同時に政務活動費からの支出が許されないものとして本件規程2条1項が定める政治活動,政党活動等に関する経費の支出の側面をも併せ有するときは,同条2項にいう「一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるとき」として,実態に即して按分した額のみを政務活動費から支出すべきであって,これを超える額を政務活動費から支出したとき は,当該部分の支出は違法というべきである。 これに対し,被告は,本件規程2条1項に規定する経費は政務活動に要する経費には該当しないとされていることの論理的帰結として,ある特定の活動に要する経費が政務活動に要する経費でありながら,同時に選挙 これに対し,被告は,本件規程2条1項に規定する経費は政務活動に要する経費には該当しないとされていることの論理的帰結として,ある特定の活動に要する経費が政務活動に要する経費でありながら,同時に選挙活動等に関する経費にも当たるということはあり得ないというべきであり,区政報告 等に要する経費が政務活動に関する経費として規定されている以上,仮に,それが選挙等に有用な側面を有していたとしても,専らそのことのみを目的として区政報告等を行っているといった特段の事情がない限り,区政報告等に要する経費に政務活動に要する経費以外の経費が含まれていると解することはできないなどと主張する。 しかし,1つの活動が政務活動以外の側面を含む以上,当該活動に要する 経費には政務活動と合理的関連性がない部分が一定程度含まれているのであり,本件規程2条2項にいう「一の経費のうちに政務活動に要する経費及びその他のものが含まれるとき」に当たるものと解すべきことは上記のとおりであって,被告の主張は採用できない。 ウ自民党チラシにおける政務活動としての側面と政党活動としての側面と の割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,自民党チラシの作成費用として上記6区議が負担した各10万円について,それぞれその50%を超える5万円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出というべきで ある。 2 C1区政報告会関係の支出の適法性(争点⑵)について⑴ 認定事実ア C1区議は,平成26年5月17日,C1区政報告会を開催した(争いがない。)。 C1区政報告会においては,以下のような発言 告会関係の支出の適法性(争点⑵)について⑴ 認定事実ア C1区議は,平成26年5月17日,C1区政報告会を開催した(争いがない。)。 C1区政報告会においては,以下のような発言があった(甲5の1,甲50,58)。 C1は,資料を配布するなどして,α廃止跡地利用などについて報告するとともに,「都と国と常に連携してしっかりと皆さんのお役にたって参りたい」などと発言した。 「C1を育てる会」に所属するC30は,「安心して住めるまちをお願いします」などと発言した。 東京都議会自由民主党に所属するC31都議は,βが震災における危険地域であることから区と都の役割で連携して杉並を安全安心なまちにし,産業振興などで賑わうよう,また課題の保育児の待機児童問題などの解決に努め る考えを示した。 杉並区商店会連合会長は,「地元の声を汲みとって頂いて地元が送り出しているC1を10年,20年と見守って頂きたい」などと発言した。 全日本不動産協会理事長は,「少子高齢社会における現象として全国で増え続ける空家問題の解決へ安全安心なまちに尽力して頂きたい」などと発言した。 自由民主党に所属する石原伸晃環境大臣(当時)は,高齢社会における健やかに老いる秘訣や集団的自衛権などについて発言した。 イ C1は,C1区政報告会の会場費及びお茶代として合計3万9161円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号1-8~1-10。 争いがない。)。 また,C1は,C1区政報告会の案内用紙5000枚の費用として1万3450円を支出し(甲59),その全額を政務活動費から支出した(支出番号1-2。争いがない。)。 ウ C1は,平成26年4月19日,区議会レポート平成26年春 の案内用紙5000枚の費用として1万3450円を支出し(甲59),その全額を政務活動費から支出した(支出番号1-2。争いがない。)。 ウ C1は,平成26年4月19日,区議会レポート平成26年春号(甲60)7000枚を印刷し(甲60,62),771通を荻窪郵便局から,480 7通を杉並郵便局から,899通を杉並南郵便局から発送し(甲61),その宛名ラベル費用,発送料,封筒印刷代,区議会レポート印刷代として合計52万7153円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号1-1,1-3~1-7。争いがない。)。 C1は,杉並郵便局から発送した4807通に,C1区政報告会の案内(甲 5の1・1頁)及び区政報告レポート(甲5の1・2~3頁)を同封した(乙18)。 エ平成26年6月29日には杉並区長選挙及び杉並区議会議員補欠選挙が予定されており,杉並区議会自由民主党は杉並区議会議員候補者としてC5を公認し,C1も同候補を応援していたほか,自由民主党に所属する石原伸 晃環境大臣(当時)や東京都議会自由民主党に所属するC31都議もC5を 応援していた(甲35ないし37)。石原大臣は自由民主党杉並総支部の平成26年度の総本部長であり,C31都議は政務調整の役職にあった(甲45)。 オ平成27年4月26日には区議選が予定されていたが,平成26年5月17日時点では,自由民主党東京都支部連合会はまだ候補者の第1次公認を決 定していない段階であった(甲40,41)。 ⑵ 判断ア上記⑴アの発言者や発言内容を踏まえても,C1区政報告会が,C1の政務活動である区政報告の範囲を超えて,平成26年6月29日の区長選,区議補選や平成27年4月26日の区議選に向けた政治活動,政党活動,後援 会活動又 容を踏まえても,C1区政報告会が,C1の政務活動である区政報告の範囲を超えて,平成26年6月29日の区長選,区議補選や平成27年4月26日の区議選に向けた政治活動,政党活動,後援 会活動又は選挙活動としての側面を有していたとは認められない。 イ原告は,出席したのがC1の支持者であり,後援会である政治団体「C1を育てる会」のC30元都議が挨拶を行ったこと,C31都議や石原大臣が挨拶したこと,C1が「都と国と常に連携してしっかりと皆さんのお役にたって参りたい」と発言したことなどから,C1区政報告会は政治的支持者 に向けた政治活動であったなどと主張する。 しかし,区政報告において,出席者や来賓としての発言者が当該区議の支持者を中心とするものであったとしても不自然ではなく,上位団体である国政政党や都議会政党の議員が挨拶を行うことも区政報告の趣旨と矛盾するものとはいえない。 「都と国と常に連携してしっかりと皆さんのお役にたって参りたい」との発言も,区議選に向けて自らの当選を依頼する趣旨の発言ではなく,今後の区政に向けての決意を述べたものとして矛盾しない。 ウ原告は,C1区政報告会が緑色を基調とした演出を行っていることも,同報告会が政治的集会であることを意味していると主張する。 しかし,議員がイメージカラーを設定し,そのイメージカラーを政務活動 (区政報告)においても政治活動・選挙活動においても使用したとして矛盾はなく,選挙において使用したイメージカラーを区政報告会で使用したからといって,同報告会が政治活動の側面を有することが推認されるとはいえない。 エ以上によれば,C1がC1区政報告会の費用を全額政務活動費から支出し たことに違法はなく,C1区政報告会の案内を含む郵送費用を 報告会が政治活動の側面を有することが推認されるとはいえない。 エ以上によれば,C1がC1区政報告会の費用を全額政務活動費から支出し たことに違法はなく,C1区政報告会の案内を含む郵送費用を全額政務活動費から支出したことにも違法はない。 なお,C1の区議会レポート平成26年春号(甲60)も,区政報告の範囲を超えるものではなく,その関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 3 按分のない区政報告関係の支出の適法性(争点⑶)について⑴ C1関係ア認定事実(ア) C1は,平成27年1月頃,「杉並区議会報告」と題するはがき(以下「C1区政報告書」という。甲66)6400枚を作成し,郵送した(甲 66,67,69,70)。 C1区政報告書には,「皆様には健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。私がC32前区議会議員の後継者として歩み出してから,早4年が経ち,まもなく今春,一期目の任期も終えようとしています。」,「私はこの4年間,杉並区を災害に強いまちにする,このことに全力を傾 けて参りました。」,「C1,三十四歳。本年も決意を胸に区政に臨みます。」などの記載がある(甲66)。 (イ) C1は,C1区政報告書のはがき代,ラベルシール,印刷代として合計41万1179円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号1-11~1-16。争いがない。)。 (ウ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C1は,同年1 月時点で自由民主党東京都支部連合会の公認を得ていた(甲41)。 (エ) C1は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計19 公認を得ていた(甲41)。 (エ) C1は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計195万0520円を支出した旨収支報告をした(甲3の1)。 イ判断(ア) C1区政報告書の内容は,配布時期を考慮しても,区政報告の範囲を超えるものではなく,区議選に向けた政治活動や選挙活動としての側面を有していたとは認められない。 原告は,C1区政報告書の主たる目的は有権者に対する新年の挨拶であ り,政務活動とは関係がない,内容も区議会議員の任期が近く満了となり,次期選挙に立候補することが明確に読み取れる内容となっている,などと主張する。 しかし,C1区政報告書に「皆様には健やかに新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。」とあるのは区政報告の前置きにすぎず,C1区政報 告書に政治活動,選挙活動あるいは公職選挙法147条の2で禁止されている挨拶状としての側面があるとは認められない。任期満了に触れた部分も,区政報告の範囲を超えて区議選に向けた政治活動や選挙活動としての側面を有しているとはいえない。 (イ) 原告は,区議選においてC1は区議選用に法定はがき6000枚を作 成しているところ,C1区政報告書と同じ宛先に区議選用法定はがきが送られた蓋然性が高いと主張する。 しかし,区議選用法定はがきの宛先と同じ宛先にC1区政報告書が送付されたと認めるに足りる証拠はないし,仮に同じ宛先に区議選用法定はがきが送られていたとしても,そのことからC1区政報告書が政治活動や選 挙活動としての側面を有していたことが推認されるとはいえない。 (ウ) 原告は,C1区政報告書には住所不明で郵送されなかった としても,そのことからC1区政報告書が政治活動や選 挙活動としての側面を有していたことが推認されるとはいえない。 (ウ) 原告は,C1区政報告書には住所不明で郵送されなかったものや郵送しなかったものが存在する可能性があり,これら配達されなかったものの経費は政務活動費から支出すべきではないと主張する。 しかし,C1の陳述書(乙20)によれば,返送されたC1区政報告書は住所変更を聴取して再送付したり,手渡ししたりして使い切っていると のことであり,これに反する証拠はないから,原告の主張はその前提を欠く。 (エ) 原告は,はがきの購入枚数が6400枚であるのに対してラベルシールは12面100シート入り6点合計7200面分を購入しており(甲68),800面分は未使用か他用途に使用されたことになり,印刷ミス分 を考慮しても,60シート(720面)分に相当する600円程度は政務活動に要する経費ではないと主張する。 しかし,C1の陳述書(乙20)によれば,印刷機の具合が悪くラベルシールを非常に多くロスした,余った分は次回の発送に回している,とのことであり,印刷ミス分を見込んで実郵送枚数よりも多量に区政報告郵送 用のラベルシールを購入したとしても,その購入費用を政務活動費から支出することが許されないとはいえない。 (オ) 以上によれば,C1区政報告書の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウもっとも,C1が自民党チラシの作成費用10万円のうち5万円を政務活 動費から支出したことは前記1⑵ウのとおり違法である。 本件条例12条が,会派及び議員がその年度において交付を受けた政務活動費の総額から,当該会派及び議員がその年度において行った政務活動費による支出の総額を控除して 前記1⑵ウのとおり違法である。 本件条例12条が,会派及び議員がその年度において交付を受けた政務活動費の総額から,当該会派及び議員がその年度において行った政務活動費による支出の総額を控除して残余がある場合に,当該残余の額に相当する額の政務活動費の返還を区長において命ずることができると定めていることか らすれば,当該年度において,収支報告書上の支出の一部が違法であっても, 政務活動費の交付を受けた会派又は議員が杉並区に対する不当利得返還義務を負うのは,収支報告書上の支出の総額から違法な支出を控除した額が政務活動費の交付額を下回る部分に限られるものと解される(最高裁平成30年11月16日第二小法廷判決・裁判所時報1712号253頁参照)。 C1の収支報告書上の支出総額は195万0520円であるところ(上記 ア(エ)),そのうち違法な支出は5万円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は190万0520円であった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記190万0520円を控除した1万9480円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C1がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C1は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還 する義務を負うと解するのが相当である。 ⑵ C2区議関係ア認定事実(ア) C2区議は,平成26年6月2日頃,「杉並区政レポー する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還 する義務を負うと解するのが相当である。 ⑵ C2区議関係ア認定事実(ア) C2区議は,平成26年6月2日頃,「杉並区政レポート惑星No.10」と題する区政報告書(以下「C2区政報告書10号」という。 甲71)2万6250部を印刷し,ポスティング又は郵送の方法により配布した(甲71,73,74)。 (イ) C2区議は,平成26年7月11日頃,「惑星号外」と題する区政報告書(以下「C2区政報告書号外」という。甲5の2・1頁)3030部を印刷し,郵送した(甲5の2,甲74)。 同報告書には,C2区議が東京青年会議所杉並区委員会の会員として杉 並区立γ小学校で土曜授業を行ったことを紹介する読売新聞記事が転載され,「私が所属する地域団体の一員として杉並区立γ小学校で授業を行った模様が新聞に掲載されました。子供たちと直に触れ合えたことが何よりも嬉しいですね!」などの記載がある(甲5の2)。 (ウ) C2区議は,平成26年12月24日頃,「杉並区政レポート惑星 No.11」と題する区政報告書(以下「C2区政報告書11号」という。 甲5の2・2~5頁)2万7500部を印刷し,ポスティング又は郵送の方法により配布した(甲5の2,甲77)。 (エ) C2区議は,上記(ア)~(ウ)の各報告書の関係費用として合計146万8836円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号2 -1~2-5,2-7~2-9。争いがない。)。 (オ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C2区議は,平成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (カ) C2区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C2区議は,平成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (カ) C2区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受 けたところ政務活動費として合計192万円を支出した旨収支報告をした(甲3の2)。 イ判断(ア) C2区政報告書10号及び11号は,配布時期,配布部数を考慮しても,C2区議の区政報告の範囲を超えるものではなく,区議選に向けた政 治活動や選挙活動としての側面を有していたとは認められない。 顔写真やプロフィールが掲載されていること,下の名前をひらがな表記にしていること(甲5の2・2~5頁,甲71)も,区政報告の趣旨と矛盾するものとはいえず,政治活動や選挙活動としての側面を有していることを推認させるものとはいえない。 (イ) C2区政報告書号外で紹介されている臨時講師としての土曜授業は, C2区議が区議の政務活動として行ったものではなく,東京青年会議所杉並区委員会の会員として行ったものであるが,その紹介記事を転載することは,土曜授業という杉並区の教育行政を紹介するという区政報告の趣旨を外れるものとはいえず,政治活動としての側面を有しているとは認められない。 (ウ) したがって,C2区政報告書10号,号外及び11号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウもっとも,C2区議が自民党チラシの作成費用10万円のうち5万円を政務活動費から支出したことは前記1⑵ウのとおり違法である。 C2区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア (カ)),そのうち違法な支出は5万円であるから,平成 万円を政務活動費から支出したことは前記1⑵ウのとおり違法である。 C2区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア (カ)),そのうち違法な支出は5万円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は187万円であった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記187万円を控除した5万円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C2区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C2区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこ れを返還する義務を負うと解するのが相当である。 ⑶ C7区議関係ア認定事実(ア) C7は,平成26年8月18日頃,「杉並区議会議員 C7 区政レポート平成26年夏号 No.8」と題する区政報告書(以下「C7区 政報告書8号」という。甲81)2万4500部を作成し,郵送又はポス ティングの方法により配布した(甲81~87)。 同報告書には,「さて,時が経つのは早いもので,就任後3年が過ぎ,今期最後の年に入りました。」,「これからの残された期間も,皆様からの区政に対するご意見ご要望に対して,これまで同様精一杯対応してまいります。」などの記載がある。 同報告書の半分以上は,杉並区議会定例会におけるC7区議の質問とそれに対する答弁の議事録の転載で占められている。 (以上につき,甲81)(イ) C7区議は, 。」などの記載がある。 同報告書の半分以上は,杉並区議会定例会におけるC7区議の質問とそれに対する答弁の議事録の転載で占められている。 (以上につき,甲81)(イ) C7区議は,平成27年1月16日頃,「杉並区議会議員 C7 区政レポート平成27年新年号 No.9」と題する区政報告書(以下「C 7区政報告書9号」という。甲5の3)2万4500部を作成し,郵送又はポスティングの方法により配布した(甲5の3,甲89~91)。 同報告書には,「さて,私を区議会に送り出していただいてから,早いもので4年が経ちました。この間,多くの皆様方からの温かいご支援に支えられ,地元のため,そして杉並のため,全力で活動をしてまいりました。 今後も,地域の声,一人ひとりの方の声を大切にしながら,議会の場で誠心誠意活動して行く所存でございます。」などの記載があり,「この4年間を振り返って」として,4年間の任期中にC7区議のしてきた政策提言等が記載されている。 同報告書の約4分の3は,杉並区議会定例会におけるC7区議の質問と それに対する答弁の議事録の転載で占められている。 (以上につき,甲5の3)(ウ) C7区議は,上記(ア)及び(イ)の区政報告書の作成費用,封筒代,郵送料,ポスティング代として合計155万1937円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号3-1~3-9。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C7区議は,平 成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (オ) C7区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ 民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (オ) C7区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万円を支出した旨収支報告をした(甲3の3)。 イ判断C7区政報告書8号及び9号の内容は,配布時期,配布部数を考慮しても,C7区議の区政報告の範囲を超えるものではなく,区議選に向けた政治活動としての側面を有していたとは認められない。 杉並区議会定例会の議事録が別途杉並区議会のホームページに掲載され ているとしても,それを転載して紹介することは,C7区議の区議としての活動を紹介するという区政報告の趣旨を外れるものとはいえない。 そうすると,C7区政報告書8号及び9号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウしたがって,C7区議が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはいえ ない。 ⑷ C3区議関係ア認定事実(ア) C3区議は,平成26年9月頃,「区政報告 C3通信 Vol.5」と題する区政報告書(以下「C3区政報告書5号」という。甲92)1万 6000部を作成し,ポスティングの方法により配布した(甲92,93,95)。 (イ) C3区議は,平成27年1月頃,「区政報告 C3通信 Vol.6」と題する区政報告書(以下「C3区政報告書6号」という,甲5の4)1万6000部を作成し,ポスティングの方法により配布した(甲5の4, 甲96)。 同報告書には,「謹んで新年のお慶びを申し上げます皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたしますとともに本年もなお一層のご厚情のほどお願い申し上げます。」,「早いもので杉並区議会議員を拝命して, 同報告書には,「謹んで新年のお慶びを申し上げます皆様のご健勝とご多幸をお祈りいたしますとともに本年もなお一層のご厚情のほどお願い申し上げます。」,「早いもので杉並区議会議員を拝命して,まもなく4年になろうとしています。これもひとえに皆様のご支援の賜と心より感謝するとともに,厚く御礼申し上げます。」,「今後も皆様方には一層の ご支援を賜りますよう,心よりお願い申し上げます。」などの記載がある(甲5の4)。 (ウ) C3区議は,上記(ア)及び(イ)の区政報告書の制作印刷代及びポスティング代として合計124万6860円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号4-1,4-3~4-5。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C3区議は,平成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (オ) C3区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万円を支出した旨収支報告をし た(甲3の4)。 イ判断C3区政報告書5号及び6号の内容は,配布時期,配布部数を考慮しても,C3区議の区政報告の範囲を超えるものではなく,区議選に向けた政治活動としての側面を有していたとは認められない。 そうすると,C3区政報告書5号及び6号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウもっとも,C3区議が自民党チラシの作成費用10万円のうち5万円を政務活動費から支出したことは前記1⑵ウのとおり違法である。 C3区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア (オ)),そのうち違法な支出は5万円である 円のうち5万円を政務活動費から支出したことは前記1⑵ウのとおり違法である。 C3区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア (オ)),そのうち違法な支出は5万円であるから,平成26年度の政務活動 費から適法に支出できる額は187万円であった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記187万円を控除した5万円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C3区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠 はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C3区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 ⑸ C4区議関係ア認定事実(ア) C4区議は,平成26年3月頃,「C4 区政レポート平成26年春季号」と題する区政報告書(以下「C4区政報告書春季号」という。甲97)3万5500部を作成し,その作成費用を平成25年度の政務活動 費から支出していたところ(甲97,102),同報告書を,平成26年3月28日から同年4月12日にかけて,ポスティングの方法により配布した(甲99)。 同報告書の裏面下部には,「C4とおばあちゃんの育児日記」と題して,C4区議の育児に関する記載があり,「子供とお年寄りが,触れ合える施 策を進めていきます!」との記載がある(甲97)。 (イ) C4区議は,平成26年11月頃,「C4 区政レポート平成26年決算号」と題する区政報告 があり,「子供とお年寄りが,触れ合える施 策を進めていきます!」との記載がある(甲97)。 (イ) C4区議は,平成26年11月頃,「C4 区政レポート平成26年決算号」と題する区政報告書(以下「C4区政報告書決算号」という。 甲5の5)10万枚を作成し,約3000通を同月1日に郵送したほか,平成27年1月頃にかけて,地域の会合や駅頭演説の際の手渡しで配布し た(甲5の5,甲101,乙24)。 同報告書の表面には,杉並区議会における平成25年度決算報告等の区政報告が記載されている。裏面の上部約80%には,育児と介護のダブルケア,身元不明高齢者,防災まちづくりに関するC4区議へのインタビューが記載され,C4区議の顔写真が掲載されている。 裏面下部左には,「子育て奮闘記!?」と題するC4区議の子育てに関 する記載があり,「自分が感じた課題や経験を,区の子育て施策に繋げてまいります!」との記載がある。 (以上につき,甲5の5)(ウ) C4区議は,C4区政報告書春季号のポスティング代として14万6286円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号5-1。 争いがない。)。 C4区議は,区政報告書決算号の印刷代及び郵送代として合計96万0693円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号5-2,5-3。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C4区議は,平 成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲41)。 (オ) C4区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万0575円を支出した旨収支 ) C4区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万0575円を支出した旨収支報告をした(甲3の5)。 イ判断(ア) C4区政報告書春季号の内容は,配布部数を考慮しても,C4区議の区政報告の範囲を超えるものではなく,そのポスティング費用を平成26年度の政務活動費から支出したことに違法はない。 (イ) C4区政報告書決算号は,C4区議のインタビュー,子育てに関する 記載も含め,C4区議の政務活動としての側面を有することは否定できな いものの,10万部というかなり大きな部数を作成し,約3000通を郵送したほか,平成27年4月26日の区議選を控えた同年1月頃までに多数の会合や駅頭演説の際に配布されたことなどの事情を総合すると,区議選に向けてC4区議の子育て経験等を区民にアピールするという政治活動としての側面を併せ有することを否定できないというべきである。 そして,C4区政報告書決算号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C4区政報告書決算号の関係費用合計96万0693円の うち50%(端数切り上げ)を超える合計48万0346円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 ウ C4区議の収支報告書上の支出総額は192万0575円であるところ(上記ア(オ)),そのうち違法な支出は前記1⑵ウの自民党チラシ関係5万 円及び上記イ(イ)のC4区政報告書決算号 ある。 ウ C4区議の収支報告書上の支出総額は192万0575円であるところ(上記ア(オ)),そのうち違法な支出は前記1⑵ウの自民党チラシ関係5万 円及び上記イ(イ)のC4区政報告書決算号関係48万0346円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は139万0229円であった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記139万0229円を控除した52万9771円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることに なる。 C4区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C4区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し 上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこ れを返還する義務を負うと解するのが相当である。 ⑹ C8区議関係ア認定事実(ア) C8は,平成26年4月8日頃,「C8 区政報告第42号(平成26年春号)」と題する区政報告書(以下「C8区政報告書42号」とい う。甲103)2500部を作成し,郵送により配布した(甲103,111,112)。 C8区政報告書42号には,以下の記載がある。 「チームパパ(幼稚園おやじの会)」と題して,幼稚園児の父親で構成されるグループである「チームパパ(幼稚園おやじの会)」としてC8区 議が海苔づくりイベントに参加したなどの記載があり,「次男の卒園に伴い,私もチームパパからは卒業となりますが,『地域でつながった“お父さんとしての縁”』を,これからも大切にし,『子 てC8区 議が海苔づくりイベントに参加したなどの記載があり,「次男の卒園に伴い,私もチームパパからは卒業となりますが,『地域でつながった“お父さんとしての縁”』を,これからも大切にし,『子供達に何ができるか』を考えていきたいと思います。」などの記載がある。 「節分祭」と題して,δ駅前商店街通りで行われた節分祭において,C 8区議がダンス演舞の司会進行を務めたなどの記載があり,「指導をされている方々に敬意を表するとともに,子供達が自己実現できる場を作るお手伝いは,今後もできるだけ関わっていきたいと思います。」などの記載がある。 (以上につき,甲103) (イ) C8区議は,平成26年7月15日頃,「C8 区政報告第43号(平成26年夏号)」と題する区政報告書(以下「C8区政報告書43号」という。甲104)2500部を作成し,郵送した(甲104,114)。 C8区政報告書43号には,以下の記載がある。 「スペシャルオリンピックス・バレーボール」と題して,C8区議が主 任コーチを務めるスポーツ組織の活動についての記載があり,「こうした 機会の中から,ボランティアで手伝ってくれる若い人達が少しでも増えると嬉しいですね。」などの記載がある。 「εホタル祭り」と題して,εホタル祭りにC8区議が「幼稚園チームパパ(おやじの会)」として出店したなどの記載があり,「自分達が楽しみながらも,『子供達のために』『地域のために』という想いを持つ人達 が,実は地域にたくさんおられます。こうした方達が力を発揮できる場づくりに,これからも積極的にかかわっていきたいと思います。」などの記載がある。 「自転車放置防止協力員」と題して,C8区議が自転車放置防止協力員としてその連絡会に参加した が力を発揮できる場づくりに,これからも積極的にかかわっていきたいと思います。」などの記載がある。 「自転車放置防止協力員」と題して,C8区議が自転車放置防止協力員としてその連絡会に参加したなどの記載があり,「今後も,駐輪場の整備 とあわせ,放置自転車のさらなる減少に取組んでまいります。」などの記載がある。 平成26年9月3日及び同月6日に開催する「区政に関する意見交換会」(以下,併せて「C8平成26年意見交換会」という。)の案内が記載されている。 (以上につき,甲104)(ウ) C8区議は,平成26年7月14日頃,「C8 区政報告 Vol. 42・43要約版(平成26年夏号)」と題する区政報告はがき(以下「C8区政報告書42・43要約版」という。甲107)6000部を印刷し,郵送した(甲107,116)。 C8区政報告書42・43要約版には,C8平成26年意見交換会の案内が記載されている(甲107)。 (エ) C8区議は,平成26年10月25日頃,「C8 区政報告第44号(平成26年秋号)」と題する区政報告書(以下「C8区政報告書44号」という。甲105)2500部を作成し,郵送した(甲105,11 7)。 C8区政報告書44号には,以下の記載がある。 「学校防災キャンプ」と題して,C8区議の子供が通う小学校の学校防災キャンプに参加したなどの記載があり,「今後も地域の大人として積極的に関わり,議会を通じて区政に反映していきたいと思います。」などの記載がある。 「運動会のゲストティーチャー」と題して,C8区議が小学校運動会のゲストティーチャーとして授業を行ったなどの記載があり,「子供達と直に触れ合え,学校現場の様子も知ることができるこうした機会 「運動会のゲストティーチャー」と題して,C8区議が小学校運動会のゲストティーチャーとして授業を行ったなどの記載があり,「子供達と直に触れ合え,学校現場の様子も知ることができるこうした機会は,今後も縁があれば積極的に携わっていきたいと思います。」などの記載がある。 (以上につき,甲105) (オ) C8区議は,平成26年12月23日頃,「C8 区政報告第45号(平成27年新年号)」と題する区政報告書(以下「C8区政報告書45号」という。甲106)2500部を作成し,郵送した(甲106,120)。 C8区政報告書45号には,以下の記載がある。 平成27年2月22日及び同月25日に開催される「区政に関する意見交換会」(以下,併せて「C8平成27年意見交換会」という。)の案内が記載されている。 「読み聞かせ」と題して,C8区議が小学校で絵本の読み聞かせを行ったことなどが記載され,「短い時間での触れ合いですが,子供達が少しで も本に興味をもってくれたら嬉しいですね。」などの記載がある。 「花の植え替え」と題して,C8区議が「E」という地域ボランティア団体の一員として,ζ橋沿いにある花壇の植え替えを行ったことなどが記載され,「身近なところで活躍いただいている地域の方の活動には,今後も出来るだけ参加していきたいと思います。」などの記載がある。 「スペシャルオリンピックス」と題して,認定NPO法人Fからバレー ボール・プログラムのボランティアを代表してC8区議が功労表彰を受けたことなどが記載され,「年齢や障害の有無に捉われずに集え,身体を動かして活動できる場に,今後も可能なかぎり携わっていきたいと思います。」などの記載がある。 (以上につき,甲106) たことなどが記載され,「年齢や障害の有無に捉われずに集え,身体を動かして活動できる場に,今後も可能なかぎり携わっていきたいと思います。」などの記載がある。 (以上につき,甲106) (カ) C8区議は,平成26年12月23日頃,「C8 区政報告 Vol. 44・45要約版(平成27年新年号)」と題する区政報告はがき(以下「C8区政報告書44・45要約版」という。甲108)5500部を作成し,郵送した(甲108,120)。 C8区政報告書44・45要約版には,C8平成27年意見交換会の案 内が記載されている(甲108)。 (キ) C8区議は,平成27年2月22日及び同月25日にC8平成27年意見交換会を開催し,同月27日から開催される杉並区議会の平成27年度予算案の審査に向けて住民からの意見を聴取するとともに,同年4月26日の区議選の公約について出席の支持者と意見交換をした(甲52)。 (ク) C8区議は,上記(ア)~(カ)の各区政報告書の印刷代,郵送代及び封筒印刷代として合計113万2657円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号6-1~6-23。争いがない。)。 (ケ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C8区議は,無所属で立候補を予定していた(甲51の5)。 (コ) C8区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万円を支出した旨収支報告をした(甲3の6)。 イ判断 (ア) C8区政報告書42号~45号,42・43要約版,44・45要約 版の内容は,いずれもC8区議の区政報告の範囲を超えるものではない。 C8区議の )。 イ判断 (ア) C8区政報告書42号~45号,42・43要約版,44・45要約 版の内容は,いずれもC8区議の区政報告の範囲を超えるものではない。 C8区議の区議としての活動でない活動を紹介した部分もあるが,その内容は,政治活動や私的活動をアピールしたものというほどのものではなく,区政報告に当たり区議の日常生活に触れ,政務活動に当たっての決意等を述べたものとして,区政報告の範囲内にあるというべきである。 (イ) C8平成27年意見交換会は,区議選の公約についての意見交換が行われたというのであるから,区政について併せて話し合われたとしても,政治活動としての側面があったことは明らかである。 そうすると,そのような政治活動としての側面を有するC8平成27年意見交換会の案内も,政治活動としての側面を有しており,その案内が記 載された区政報告書の費用の全額を政務活動費から支出することは許されないと解される。 C8区政報告書45号にはC8平成27年意見交換会の案内が記載されているものの,その割合は紙面の8分の1以下であること(甲106),C8平成27年意見交換会には政務活動としての側面もあったことなど からすれば,社会通念上,C8区政報告書45号の関係費用合計15万5367円(支出番号6-17,6-19~6-22。平成26年12月18日支出の封筒印刷代1万0700円(甲119)は,全てC8区政報告書45号に係る費用と認める。)のうち90%(端数切り上げ)を超える合計1万5536円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件 規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 C8区政報告書44・45要約版にはC8平成27年意見交換会の案内が記載されているものの 動費から支出したことは,本件条例及び本件 規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 C8区政報告書44・45要約版にはC8平成27年意見交換会の案内が記載されているものの,区政報告の記載された表面において案内の占める割合は4分の1以下であること(甲108)などからすれば,社会通念上,C8区政報告書44・45要約版の関係費用合計25万5191円(支 出番号6-18,6-23)の87.5%(端数切り上げ)を超える合計 3万1898円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 (ウ) C8区政報告書43号及び42・43要約版には,C8平成26年意見交換会の案内が記載されている(甲104,107)。 原告は,C8平成26年意見交換会も,C8平成27年意見交換会と同 様に政治活動が含まれていると主張する。 しかし,C8平成26年意見交換会の内容を認めるに足りる証拠はなく,C8平成27年意見交換会が,平成27年4月26日の区議選の約2か月前であったことから,区議選に向けた公約の決定等の政治活動が行われたのに対し,C8平成26年意見交換会は区議選の半年以上前であり, 少なくとも公約について話し合われる蓋然性があるとはいえないから,C8平成27年意見交換会が政治活動の側面を含んでいたからといって,C8平成26年意見交換会にも政治活動の側面が含まれていたと推認することはできず,他にC8平成26年意見交換会が政務活動以外の側面を含んでいたと認めるに足りる証拠はない。 したがって,C8区政報告書43号及び42・43要約版にC8平成26年意見交換会の案内が記載されていたとしても,その費用を全額政務活動費から支出したこと たと認めるに足りる証拠はない。 したがって,C8区政報告書43号及び42・43要約版にC8平成26年意見交換会の案内が記載されていたとしても,その費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウ C8区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア(コ)),そのうち違法な支出は上記イ(イ)のC8区政報告書45号関係1万 5536円及びC8区政報告書44・45要約版関係3万1898円の合計4万7434円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は187万2566円であった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記187万2566円を控除した4万7434円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行 使を怠っていることになる。 C8区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C8区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこ れを返還する義務を負うと解するのが相当である。 ⑺ C5関係ア認定事実(ア) C5区議は,平成27年3月20日頃,「C5の区政報告号外(平成27年3月20日発行)」と題する区政報告書(以下「C5区政報告書」 という。甲5の7)2万5000部を作成し,ポスティングの方法により配布した(甲5の7,甲123)。 同報告書の表面には,杉並区の平成27年度当初予算に関する記載がある。 裏面には,「新しい明日の杉並を築く」として,今後の区政 ,ポスティングの方法により配布した(甲5の7,甲123)。 同報告書の表面には,杉並区の平成27年度当初予算に関する記載がある。 裏面には,「新しい明日の杉並を築く」として,今後の区政に関する提 言等が記載されている。 (以上につき,甲5の7)(イ) C5は,C5区政報告書の印刷・ポスティング代として79万9200円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号7-2。争いがない。)。 (ウ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C5は,平成26年10月6日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲43)。 (エ) C5は,平成27年4月3日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計144万円の交付を受けたところ政務活動費として合計144万4758円を支出した旨収支報告 をした(甲3の7)。 イ判断C5区政報告書は,杉並区の予算及び今後の区政に対する提言という政務活動としての側面があることは否定できないが,今後の区政に関する提言を記載しているC5区政報告書の内容に加え,区議選の約1か月前という時期に作成・配布されていること,2万5000部をポスティングの方法により 配布したことなどの事情を総合すると,C5区政報告書は,区議選を控え,C5の今後の区政に対する提言を区民にアピールするという政治活動としての側面を併せ有することを否定できないというべきである。 そして,C5区政報告書における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社 会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C5区政報告書に係る費用7 としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社 会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C5区政報告書に係る費用79万9200円のうち50%を超える39万9600円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 ウ C5の収支報告書上の支出総額は144万4758円であるところ(上記 ア(エ)),そのうち違法な支出は前記1⑵ウの自民党チラシ関係5万円及び上記イのC5区政報告書関係39万9600円の合計44万9600円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は99万5158円であった。そうすると,被告は,交付額144万円から上記99万5158円を控除した44万4842円(別表「認定不当利得額」)について 不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C5がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,C5は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著 な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当 利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 ⑻ C9区議関係ア認定事実(ア) C9は,平成26年3月頃,「共に生きる杉並杉並区議会議員 C 9 区政報告〈平成26年春季号〉」と題する区政報告書(以下「C9区政報告書」という。甲5の8)を作成し,その作成費用を平成25年度の政務活動費から支出していたところ(甲5の8,弁論の全趣旨 9 区政報告〈平成26年春季号〉」と題する区政報告書(以下「C9区政報告書」という。甲5の8)を作成し,その作成費用を平成25年度の政務活動費から支出していたところ(甲5の8,弁論の全趣旨),11万8401部をポスティングの方法により配布した(甲125)。 (イ) C9区議は,平成26年4月30日,ポスティング費用として83万 1174円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号8-1。争いがない。)。 (ウ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C9区議は,最終的には立候補したが,同年1月31日時点でも立候補するか否か未定であった(甲51の5・7)。 (エ) C9区議は,平成27年4月2日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計89万9847円を支出した旨収支報告をし(甲3の8),残額102万0153円を杉並区に返還した(甲3の8,弁論の全趣旨)。 イ判断C9区政報告書の内容は,配布部数を考慮しても,C9区議の区政報告の範囲を超えるものではない。 区政報告書に,選挙公報において使用したのと同様のスローガンが記載されていたとしても,当該区政報告書が政治活動としての側面を有することが 推認されるとはいえない。 そうすると,C9区政報告書のポスティング費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウしたがって,C9区議が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはいえない。 ⑼ C6区議関係 ア認定事実(ア) C6区議は,平成26年7月14日頃,「『未来に誇れる杉並』宣言!」で始まるA5版の区政報告書(以下「C6・A5区政報告書」とい るとはいえない。 ⑼ C6区議関係 ア認定事実(ア) C6区議は,平成26年7月14日頃,「『未来に誇れる杉並』宣言!」で始まるA5版の区政報告書(以下「C6・A5区政報告書」という。甲5の9)5000部を作成し,地域での各種団体の会合や駅頭での街頭区政演説等で手渡しで配布した(甲5の9,甲127,乙28)。 C6・A5区政報告書は,表面右側に大きくC6区議の顔写真が掲載され,その右側に「C6」と大きな字で氏名が表記され,「区政本流」,「自由民主党杉並総支部幹事長」,「区議会スポーツ振興議員連盟会長」等の記載がある。 表面左側には,「区民とともにきめ細かい行動力で地域に笑顔」,「政 治理念5か条」などの記載,C6区議のプロフィール,C6区議が地元のゆるキャラと写った写真,C6区議が石原伸晃自由民主党議員・C33区長と写った写真などが記載されている。 表面左側の右下には,小さく「討議資料」「区政報告」との記載がある。 表面には,区政に関する報告というべきものは全くない。 裏面上部には,「4期目の報告確かな実現力でみんなに笑顔 -C6の実績-」として,C6区議の実績などが記載されている。 裏面下部には,「未来へのプラン豊かな発想力で未来に笑顔 -C6の約束-」として,今後の区政への提言などが記載されている。 (以上につき,甲5の9) (イ) C6区議は,平成27年3月31日,「C6 区政報告平成27年 スポーツ特集号 Dream」と題するB4版の区政報告書(以下「C6・B4区政報告書」という。甲126)6万1000部を作成し,ポスティング,新聞折込み及び手渡しの方法により配布した(甲126,128,乙28)。 C6・B4区政報告書 区政報告書(以下「C6・B4区政報告書」という。甲126)6万1000部を作成し,ポスティング,新聞折込み及び手渡しの方法により配布した(甲126,128,乙28)。 C6・B4区政報告書は,表面右上に大きくC6区議の顔写真が掲載さ れ,その右側に「C6」と大きな字で氏名が表記され,「ご挨拶皆さんこんにちは杉並区議会議員のC6です。23年4月の区議選で4度目の当選をさせていただき,この間4年連続で自民党幹事長,議会運営委員長として区政の真ん中で働かせていただきました。中でも特に精力的に活動した分野は『スポーツ・健康都市杉並』の推進についてでした。今回は その一環として初めて議会で立ち上げ私が会長を務めた杉並区議会スポーツ振興議員連盟での活動を中心に区政報告させていただきます。」などの記載がある。 表面下部には,杉並区議会スポーツ振興議員連盟の主な成果などが記載されている。 裏面には,杉並区において学校の跡地にビーチバレーコートを中心とした屋外運動場の設置を決定したことを紹介し,ビーチスポーツについての質疑応答等が記載されている。 (以上につき,甲126)(ウ) C6区議は,C6・A5区政報告書の制作費として12万3760円 を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号9-1。争いがない。)。 C6区議は,C6・B4区政報告書の制作費(デザイン企画/校正費)として10万8000を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号9-3。甲128)。 C6・B4区政報告書の制作費(印刷費),ポスティング代,折込手数 料は,平成27年度の政務活動費から支出した(乙28。本件では問題とされていない。)。 なお,C6区議は,平成26年8月3 区政報告書の制作費(印刷費),ポスティング代,折込手数 料は,平成27年度の政務活動費から支出した(乙28。本件では問題とされていない。)。 なお,C6区議は,平成26年8月31日頃には「C6 区政報告平成26年初秋号 Dream」と題するA4版の区政報告書を作成し,後援会旅行会の案内が記載されていることから,その作成費用の85%を政 務活動費から支出し,その封入代及び郵送代の50%を政務活動費から支出した(甲3の9・5頁,乙28。本件では問題とされていない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C6区議は,平成26年7月8日,自由民主党東京都支部連合会の公認を得た(甲43)。 (オ) C6区議は,平成27年4月3日,平成26年度政務活動費収支報告 書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計192万円を支出した旨収支報告をした(甲3の9)。 イ判断(ア) C6・A5区政報告書は,C6区議の顔写真及び氏名が最も目立つよ うになっており,C6区議のプロフィールや今後の区政に対する提言等が記載されているという内容に加え,区議選公認直後に作成されていることなどの事情を総合すると,政務活動としての側面を有しているとしても,政治活動としての側面が強いことが明らかである。 そして,C6・A5区政報告書における政務活動としての側面と政治活 動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C6・A5区政報告書に係る費用12万3760円のうち50%を超える6万1880円を政務活動費から支出したことは,本件条 らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C6・A5区政報告書に係る費用12万3760円のうち50%を超える6万1880円を政務活動費から支出したことは,本件条 例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 (イ) C6・B4区政報告書(甲126)は,C6区議が所属する杉並区議会スポーツ振興議員連盟の杉並区議会における成果等を報告するというC6区議の政務活動としての側面を有していることは否定できないが,C6区議の顔写真及び氏名がかなり大きく目立つ形で記載されており,区議選の約1か月前に6万1000部というかなり大きな部数がポスティン グや新聞折込みなどの方法により配布されていることなどの事情を総合すると,区議選に向けてC6区議をアピールするという政治活動としての側面を併せ有することを否定できないというべきである。 そして,C6・B4区政報告書における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難で あるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C6・B4区政報告書に係る費用10万8000円のうち50%を超える5万4000円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 ウ C6区議の収支報告書上の支出総額は192万円であるところ(上記ア(オ)),そのうち違法な支出は前記1⑵ウの自民党チラシ関係5万円,上記イ(ア)のC6・A5区政報告書関係6万1880円及び上記イ(イ)のC6・B4区政報告書関係5万4000円の合計16万5880円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出でき 係5万円,上記イ(ア)のC6・A5区政報告書関係6万1880円及び上記イ(イ)のC6・B4区政報告書関係5万4000円の合計16万5880円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は175万4120円で あった。そうすると,被告は,交付額192万円から上記175万4120円を控除した16万5880円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C6区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠 はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っている とは認められない。しかし,C6区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 (10) C10関係 ア認定事実(ア) C10は,平成27年1月13日頃,「C10 区議会レポート No.15」と題する区政報告書(以下「C10区政報告書15号」という。 甲5の10)2万部を作成し,郵送及びポスティングの方法により配布した(甲5の10,甲144,乙29)。 (イ) C10は,平成27年3月20日頃,「C10 区議会レポート No.16」と題する区政報告書(以下「C10区政報告書16号」という。 甲142)2万部を作成し,郵送及びポスティングの方法により配布した(甲142,145,乙29)。 (ウ) C10は,上記(ア)及び(イ)の各区政報告書の関係費用として合計1 99万9907円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号11-1,11-2。争い 145,乙29)。 (ウ) C10は,上記(ア)及び(イ)の各区政報告書の関係費用として合計1 99万9907円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号11-1,11-2。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C10は,最終的に無所属で立候補した(甲51の7)。 (オ) C10は,平成27年4月7日,平成26年度政務活動費収支報告書 を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計205万7076円を支出した旨収支報告をした(甲3の11)。 イ判断(ア) C10区政報告書15号及び16号の内容は,配布時期,配布部数を 考慮しても,C10の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 (イ) 原告は,C10区政報告書15号及び16号はそれぞれ2万部作成されているところ,郵送が確認できるのはそれぞれ6205通,6510通で,残りをどのようにしたか不明であり,説明できない部分に政務活動費を支出するのは不適切であると主張する。 しかし,C10の陳述書(乙29)によれば,郵送しなかった残部はポ スティングの方法により配布したというのであり,その認定を覆すに足りる証拠はないから,印刷された区政報告書は全て配布されたものと認められ,原告の主張は前提を欠く。 (ウ) そうすると,C10区政報告書15号及び16号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウしたがって,C10が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはいえない。 (11) C11関係ア認定事実(ア) C11は,平成26年10月27日頃,「C11 ありがとう通信平 成26年10月号」と題する区政報告書 返還義務を負っているとはいえない。 (11) C11関係ア認定事実(ア) C11は,平成26年10月27日頃,「C11 ありがとう通信平 成26年10月号」と題する区政報告書(以下「C11区政報告書10月号」という。甲154)3万部を作成し,郵送,ポスティング及び手渡しにより配布した(甲151,152,154,乙30)。 (イ) C11は,平成26年12月30日頃,「C11 ありがとう通信平成27年新春号」と題する区政報告書(以下「C11区政報告書新春号」 という。甲5の11・1~2頁)を作成した(甲5の11・1~2頁,甲153)。 (ウ) C11は,平成27年2月11日頃,「C11 ありがとう通信平成27年春号」と題する区政報告書(以下「C11区政報告書春号」という。甲5の11・4~5頁)7万部を作成し,郵送,ポスティング及び新 聞折込みにより配布した(甲5の11・4~5頁,甲265,267~2 69,乙30・16~17頁)。 C11区政報告書春号の裏面右側には,河野談話や慰安婦問題に関するG元衆議院議員の活動などに関する記載がある(甲5の11・5頁)。 (エ) C11は,C11区政報告書10月号のインク代,封筒代,宛名ラベル用紙,印刷代として合計27万2440円を支出し,その全額を政務活 動費から支出した(支出番号12-1~12-4。争いがない。)。 C11は,平成26年10月31日,C11区政報告書10月号3168通を杉並郵便局から郵送し,21万2256円(1通当たり67円)を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号12-5。争いがない。)。 C11は,同日,C11区政報告書10月号1218通を杉並南郵便局から,1147通を荻窪郵便局 67円)を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号12-5。争いがない。)。 C11は,同日,C11区政報告書10月号1218通を杉並南郵便局から,1147通を荻窪郵便局から郵送し,合計18万2105円(1通当たり77円)を支出し,うち約87%である合計15万8455円(1通当たり67円)を政務活動費から支出した(支出番号12-6,12-7。甲1の1・39頁,甲3の12・13頁,甲156)。 (オ) C11は,C11区政報告書新春号のインク代として1万7300円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号12-8。争いがない。)。 (カ) C11は,C11区政報告書春号の作成,封筒印刷,新聞折込,郵送及びポスティングの費用として合計95万6374円を支出し,その7 5%である合計71万7281円を政務活動費から支出した(支出番号12-9~12-14。争いがない。)(キ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C11は,平成26年10月31日時点で「次世代の党」の公認を受けていた(甲51の3・7)。 (ク) C11は,平成28年6月8日,平成26年度政務活動費収支報告書 を訂正し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計201万6246円を支出した旨収支報告をした(甲3の12)。 イ判断(ア) C11区政報告書10月号及び新春号の内容は,配布時期,配布部数 を考慮しても,C11の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 C11区政報告書春号については,後記4で判断する。 (イ) 原告は,C11区政報告書10月号は3万部作成されているところ,郵送が確認できるのは5533部で,使途が明確に説明されてお えない。 C11区政報告書春号については,後記4で判断する。 (イ) 原告は,C11区政報告書10月号は3万部作成されているところ,郵送が確認できるのは5533部で,使途が明確に説明されておらず,その部分に政務活動費を支出するのは不適切であると主張する。 しかし,C11の陳述書(乙30)によれば,郵送しなかった残部はポスティングにより配布したというのであり,その認定を覆すに足りる証拠はないから,印刷された区政報告書は全て配布されたものと認められ,原告の主張は前提を欠く。 (ウ) 原告は,C11区政報告書10月号の送付に使用された封筒には,C 11の顔写真,経歴,著書等が記載されており,これらは政務活動とは無縁の自己の活動宣伝や広告であると主張する。 確かに,C11区政報告書10月号の送付に使用された封筒には,区政と直接関係しない経歴,著書等の記載もあるが(甲149,155),区政報告の送付に当たり報告区議の経歴を表記することは区政報告と関連 がないとはいえず,自己の著書の宣伝という私的活動の側面を含んでいるとまでは認められない。 (エ) 原告は,封筒は8000部印刷されたところ(甲149),C11区政報告書10月号の郵送が確認できるのは5533部であり,残りの約2500部は使用されていないか,別の使途に流用された可能性があると主 張する。 しかし,C11の陳述書(乙30)によれば,C11区政報告書10月号をポスティングする際や手渡しの際にも封筒を使用することがあり,この他に封筒を使用することはないというのであるから,封筒が未使用のまま残っていたり他の使途(例えば政治活動)に流用されたりといった事実があるとは認められず,封筒印刷費用を全額政務活動費から支出しても違 筒を使用することはないというのであるから,封筒が未使用のまま残っていたり他の使途(例えば政治活動)に流用されたりといった事実があるとは認められず,封筒印刷費用を全額政務活動費から支出しても違 法とはいえない。 (オ) そうすると,C11区政報告書10月号及び新春号に係るC11の按分のない支出に違法があるとはいえない。 ウ C11の最終的な不当利得の有無は,後記4で判断する。 (12) C12区議関係 ア認定事実(ア) C12は,平成26年12月24日頃,はがき4500枚を購入し,「杉並や過ぎにし日々を思ひつつ」で始まる区政報告はがき(以下「C12区政報告書元旦号」という。甲5の12・3頁)4876通を作成して郵送した(甲5の12・3頁,甲160~162)。 C12区政報告書元旦号は,冒頭に「杉並や過ぎにし日々を思ひつつ心新たに春を迎えぬ」という短歌が記載され,区内の土砂災害についての質問と答弁の記載があり,「今後とも区境の無線改善等,防災対策の徹底を訴えて参ります。本年も皆様のお声をお寄せくださいますようお願い申し上げます。平成27年元旦」などの記載があり,左上には「討議資料」 との記載があり,その下にはC12区議の顔写真が記載されている(甲5の12・3頁)。 (イ) C12区議は,平成27年3月24日頃,「C12通信平成27年春号」と題する区政報告書(以下「C12区政報告書春号」という。甲5の12・1~2頁)16万6000部を作成し,郵送,新聞折込み,駅頭 や区政報告会等での手渡しにより配布した(甲5の12・1~2頁,甲1 65,乙31)。 C12区政報告書春号表面左上には小さく「討議資料」と記載されている。 表面上部には,「キッパリ,C12」とのキ より配布した(甲5の12・1~2頁,甲1 65,乙31)。 C12区政報告書春号表面左上には小さく「討議資料」と記載されている。 表面上部には,「キッパリ,C12」とのキャッチフレーズの下に,「C12通信」と記載され,右上にはC12区議の顔写真が掲載されているほ か,C12区議の写真3枚が掲載されている。 裏面にも,C12区議の写真3枚が掲載されている。 下部にはC12区議の顔写真とともにプロフィールが掲載されている。 (以上につき,甲5の12・1~2頁)(ウ) C12区議は,C12区政報告書元旦号に係る宛名ラベル代,はがき 代として合計25万2468円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号13-1,13-2。争いがない。)。 C12区議は,C12区政報告書春号の印刷代として64万8000円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号13-3。争いがない。)。 C12区議は,C12区政報告書春号の郵送代として合計35万1212円を支出し,後援会事務所開設の案内を同封して郵送したことから,その50%である17万5606円を政務活動費から支出し,C12区政報告書春号の封詰め代についても,50%である2万1004円を政務活動費から支出した(本件では問題とされていない。甲3の13・18頁,甲 161,162,乙31)。 C12区議は,C12区政報告書春号の新聞折込代として52万1235円を支出し,その全部又は一部を平成27年度の政務活動費から支出した(乙31)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C12区議は, 無所属で立候補の予定であった(甲51の6・7)。 (オ) C12区議は,平成28年6 た(乙31)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C12区議は, 無所属で立候補の予定であった(甲51の6・7)。 (オ) C12区議は,平成28年6月8日,平成26年度政務活動費収支報告書を訂正し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計193万3597円を支出した旨収支報告をした(甲3の13)。 イ判断 (ア) C12区政報告書元旦号の内容は,配布時期を考慮しても,C12区議の区政報告の範囲を超えるものとはいえず,公職の候補者となろうとする者に原則として禁止されている年賀状(公職選挙法147条の2)であるとも,政治活動や私的活動の側面を含んでいるともいえない。 したがって,C12区政報告書元旦号に係る費用を政務活動費から支出 したことに違法はない。 (イ) C12区政報告書春号は,C12区議の杉並区議会における質疑や意見発表といった区政報告が記載されているものであるが(甲5の12・1~2頁),平成27年3月24日頃という区議選の約1か月前の時期に,16万6000部という相当に大きな部数を郵送,新聞折込み,駅頭や区 政報告会等での手渡しの方法により配布していること,郵送分については後援会事務所開設の案内を同封して郵送されていることなどを総合すると,区政報告としての側面に加え,約1か月後に迫った区議選に向けてのC12区議のアピールという政治活動としての側面を併有していることを否定できないというべきである。 そして,C12区政報告書春号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当であ 12区政報告書春号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 したがって,C12区政報告書春号の関係費用64万8000円のうち 50%を超える32万4000円を政務活動費から支出したことは,本件 条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 ウ C12区議の収支報告書上の支出総額は193万3597円であるところ(上記ア(オ)),そのうち違法な支出は上記イ(イ)のC12区政報告書春号関係32万4000円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は160万9597円であった。そうすると,被告は,交付額 192万円から上記160万9597円を控除した31万0403円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C12区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠ってい るとは認められない。しかし,C12区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 (13) C13区議関係 ア認定事実(ア) C13は,平成26年3月頃,「C13 区政報告 2014年春号No.09」と題する区政報告書(以下「C13区政報告書9号」という。 甲174)を作成し,平成26年4月10日,その郵送のために82円切手100枚を購入 3月頃,「C13 区政報告 2014年春号No.09」と題する区政報告書(以下「C13区政報告書9号」という。 甲174)を作成し,平成26年4月10日,その郵送のために82円切手100枚を購入した(甲166)。 C13区政報告書9号の裏面下部には,社会福祉法人HのC34理事長による記事が掲載されており,その下にはC13区議のプロフィールが記載されている(甲164)。 (イ) C13区議は,平成27年2月18日頃,「C13 区政報告15年春号 No.10」と題する区政報告書(以下「C13区政報告書 10号」という。甲5の13)3万部を作成し,郵送,メール便及びポス ティングにより配布した(甲5の13,甲169,171~173)。 (ウ) C13区議は,上記(ア)及び(イ)の各区政報告書の関連費用として合計67万3982円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号14-1~14-9。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C13区議は, 平成26年9月30日時点で民主党の公認を受けていた(甲51の2)。 (オ) C13区議は,平成27年4月1日,平成26年度政務活動費収支報告書を議長に提出し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計193万6142円を支出した旨収支報告をした(甲3の14)。 イ判断C13区政報告書9号及び10号の内容は,配布時期,配布部数を考慮しても,C13区議の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 C13区政報告書9号の裏面下部には,社会福祉法人理事長による記事が掲載されているが,同法人や同法人の経営する高齢者福祉介護施設の宣伝と いうほどのものではなく, えるものとはいえない。 C13区政報告書9号の裏面下部には,社会福祉法人理事長による記事が掲載されているが,同法人や同法人の経営する高齢者福祉介護施設の宣伝と いうほどのものではなく,杉並区の高齢者政策に関する区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 そうすると,C13区政報告書9号及び10号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウしたがって,C13区議が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはい えない。 (14) C14区議関係ア認定事実(ア) C14区議は,平成27年2月頃,「C14 区政報告ニュース015年2月増刊号」と題する区政報告書(以下「C14区政報告書2月 増刊号」という。甲5の14)7万部を作成し,5万部をポスティングす るなどの方法により配布した(甲5の14,甲178,179)。 C14区政報告書2月増刊号には,以下の記載がある。 表面上部にC14区議の顔写真と氏名が大きく記載され,「あなたを,ひとりにしない」というスローガンが記載されている。 表面下部は,「C15さんと語る“みらいづくり”」と題して,C14 区議が,平成27年1月25日に「1.25C14キックオフ集会」でC15前都議と対談した内容が記載されており,C14区議及びC15前都議の上半身の写真が掲載されている。 裏面上部には,「C14の政策 2011~2014年の間に提案・実現したこと。」として,C14区議の提案や成果が記載されている。 裏面下部には,C14議員の氏名,プロフィール,似顔絵及び顔写真が記載されている。 (以上につき,甲5の14)(イ) C14区議は,平成27年3月頃,「C14 区政報告ニュース015年3月増刊号 には,C14議員の氏名,プロフィール,似顔絵及び顔写真が記載されている。 (以上につき,甲5の14)(イ) C14区議は,平成27年3月頃,「C14 区政報告ニュース015年3月増刊号」と題する区政報告書(以下「C14区政報告書3月 増刊号」という。甲183)を作成し,4万5000部をポスティングするなどの方法により配布した(甲181~183)。 C14区政報告書3月増刊号には,以下の記載がある。 表面上部にC14区議の顔写真と氏名が大きく記載され,「あなたを,ひとりにしない」というスローガンが記載されている。 表面下部は,「C16さんと語る“まちづくり”」と題して,C14区議が,平成27年1月25日に「1.25C14キックオフ集会」でC16世田谷区長と対談した内容が記載されており,C14区議及びC16区長の上半身の写真が掲載されている。 裏面上部には,「C14の政策 2011~2014年の間に提案・実 現したこと。」として,C14区政報告書2月増刊号と同一のC14区議 の提案や成果が記載されている。 裏面下部には,C14議員の氏名,プロフィール,似顔絵及び顔写真が記載されている。 (以上につき,甲183)(ウ) C14区議は,上記(ア)及び(イ)の各区政報告書の関連費用として合 計65万2000円を支出し,その全額を政務活動費から支出した(支出番号15-1~15-5。争いがない。)。 なお,C14区議は,平成26年度中にこのほかにも区政報告書を作成,配布し,その関係費用を政務活動費から支出している(甲3の15,乙33。本件では問題とされていない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C14区議は,社会民主党から立候 ,その関係費用を政務活動費から支出している(甲3の15,乙33。本件では問題とされていない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C14区議は,社会民主党から立候補し(甲56・6頁),同年1月16日には立候補準備のためのはがき印刷を開始した(甲184)。 C14区議の選挙公報には,C15前都議が応援者として記載されている(甲56・6頁)。 (オ) C14区議は,平成27年6月19日,平成26年度政務活動費収支報告書を訂正し,同年度の政務活動費として合計192万円の交付を受けたところ政務活動費として合計191万9674円を支出した旨収支報告をし,残額326円を杉並区に返還した(甲3の15,乙14)。 イ判断 C14区政報告書2月増刊号及び3月増刊号の表面に大きく記載されているC15前都議及びC16区長との対談は,平成27年1月25日に開催された「1.25C14キックオフ集会」における対談を転載したものである。同集会は,政務活動費収支報告書(甲3の15)にも,選挙運動費用収支報告書(甲184)にも,C14区議の後援会と推認される「C14とと もに歩む会」の収支報告書(甲185)にも記載されていないことから,C 14区議の政治活動であったと推認される。 C14区政報告書2月増刊号及び3月増刊号は,そのような政治活動としての集会における対談が記載されていること,C14区議の顔写真や氏名が目立つように大きく記載されていること,区議選の直前に作成されていること,それぞれ5万部及び4万5000部がポスティングなどの方法により配 布されていることなどを総合すると,区政報告としての側面に加え,C14区議の政治活動としての側面を併せ有することを否定できないという ぞれ5万部及び4万5000部がポスティングなどの方法により配 布されていることなどを総合すると,区政報告としての側面に加え,C14区議の政治活動としての側面を併せ有することを否定できないというべきである。 そして,C14区政報告書2月増刊号及び3月増刊号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定 することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 そうすると,C14区政報告書2月増刊号及び3月増刊号の関係費用合計65万2000円のうち50%を超える合計32万6000円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出 であるというべきである。 ウ C14区議の収支報告書上の支出総額は191万9674円であるところ(上記ア(オ)),そのうち違法な支出は上記イのC14区政報告書2月増刊号及び3月増刊号関係32万6000円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は159万3674円であった。そうする と,被告は,交付額192万円から上記159万3674円を控除した32万6326円につき返還を受けるべきであったところ,返還済みの326円を除く32万6000円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 C14区議がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証 拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠ってい るとは認められない。しかし,C14区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得 息の請求権の行使を怠ってい るとは認められない。しかし,C14区議は訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 (15) 参加人関係1・C17区議関係 ア認定事実(ア) 参加人に所属するC17区議は,平成26年4月頃,「区政報告014年4月号 Vol.28 C17通信」と題する区政報告書(以下「C17区政報告書28号」という。甲6の1)2700部を作成し,郵送した(甲6の1,甲186,187)。 (イ) C17区議は,平成26年7月頃,「区政報告 2014年7月号Vol.29 C17通信」と題する区政報告書(以下「C17区政報告書29号」という。甲192)2700部を作成し,郵送した(甲188,192)。 (ウ) C17区議は,平成26年11月頃,「区政報告 2014年11月 号 Vol.30 C17通信」と題する区政報告書(以下「C17区政報告書30号」という。甲193)2800部を作成し,郵送した(甲189,193)。 (エ) C17区議は,平成27年1月頃,「区政報告 2015年1月号Vol.31 C17通信」と題する区政報告はがき(以下「C17区政 報告書31号」という。甲194)2700部を作成し,郵送した(甲190,191,194)。 同報告書の表面(宛名の記載された面)には,「新春の候,ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。旧年中の格別のご厚恩に深く感謝申し上げます。現場主義に徹して区民ニーズを的確につかみ,時代の潮流を読 みつつ課題解決を図っていく地道な努力が新たな時代を開く 健勝のこととお喜び申し上げます。旧年中の格別のご厚恩に深く感謝申し上げます。現場主義に徹して区民ニーズを的確につかみ,時代の潮流を読 みつつ課題解決を図っていく地道な努力が新たな時代を開くことにつな がると信じ,本年も区政の担い手として奔走してまいります。2015年1月」などの記載があり,裏面には区政報告が記載されている(甲194)。 (オ) C17区議は,上記(ア)~(エ)の区政報告書の関係費用として合計111万6683円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支出した(支出番号16-1-1~16-1-8。争いがない。)。 (カ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C17区議は,平成26年7月10日,公明党の公認を得た(甲54の5)。 イ判断C17区政報告書28号~31号の内容は,配布時期を考慮しても,いずれもC17区議の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 C17区政報告書31号には時候のあいさつが記載されているが,裏面には区政報告が記載されており,全体として専ら区政報告の趣旨であると認められるから,これが公職の候補者となろうとする者に原則として禁止されている年賀状あるいは挨拶状(公職選挙法147条の2)であるとも,政治活動や私的活動の側面を含んでいるともいえない。 そうすると,C17区政報告書28号~31号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 (16) 参加人関係2・C18区議関係ア認定事実(ア) 参加人に所属するC18区議は,平成26年4月頃,「ほほえみMA ILC18 2014.春号 No.38」と題する区政報告書(以下「C18区政報告書38号」という。甲6の2)3000部を作成し,郵送した( C18区議は,平成26年4月頃,「ほほえみMA ILC18 2014.春号 No.38」と題する区政報告書(以下「C18区政報告書38号」という。甲6の2)3000部を作成し,郵送した(甲6の2,甲198~202)。 (イ) C18区議は,平成26年11月頃,「ほほえみMAILC18014.秋号 No.39」と題する区政報告書(以下「C18区政報告 書39号」という。甲208)4500部を作成し,郵送した(甲203 ~205,208)。 (ウ) C18区議は,上記(ア)及び(イ)の区政報告書の関係費用として合計72万3087円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支出した(支出番号16-2-1~16-2-10。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C18区議は, 平成26年7月10日,公明党の公認を得た(甲54の5)。 イ判断C18区政報告書38号及び39号の内容は,いずれもC18区議の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 そうすると,C18区政報告書38号及び39号の関係費用を全額政務活 動費から支出したことに違法はない。 (17) 参加人関係3・C19関係ア認定事実(ア) 参加人に所属するC19区議は,平成27年3月頃,「杉並区政報告2015.① C19通信ブリッジBRIDGE」と題する区政報告書(以 下「C19区政報告書2015①」という。甲6の3)5000部を作成し,郵送,手渡し及びポスティングの方法により配布した(甲6の3,甲212,213,丙1)。 C19区政報告書2015①には,以下の記載がある。 表面右上には,C19の顔写真が記載され,「人と地域に信頼と安心の 懸け橋 により配布した(甲6の3,甲212,213,丙1)。 C19区政報告書2015①には,以下の記載がある。 表面右上には,C19の顔写真が記載され,「人と地域に信頼と安心の 懸け橋」というスローガンが記載されている。 右下には,「いつも真心のご支援をいただき,心より感謝申し上げます。」,「私C19は,大きな夢をもち,つきない情熱を燃やして,杉並のあしたのために,全力で働いてまいります。」などの記載がある。 左上には,「C20氏とお会いしました!」と題して,政治評論家であ るC20と会い,地方議会の在り方,環境教育の重要性など様々な政治課 題について意見交換をしたこと,C20の略歴,C19とC20とが握手をしている写真などが記載されている。 左下には,ボランティアとして福島県相馬市を訪問したことなどが記載されている。 裏面上部には,「おおきな夢つきない情熱! 『あしたのC19』⑩ の実績 ~一人の声を政策に~」と題して,C19の区政の実績などが記載されている。 (以上につき,甲6の3)(イ) C19は,平成27年3月頃,「杉並区政報告 C19通信ブリッジ2015.② BRIDGE」と題する区政報告書(以下「C19区政報 告書2015②」という。甲220)7800部を作成し,郵送,手渡し及びポスティングの方法により配布した(甲215,219,220,丙1)。 (ウ) C19は,上記(ア)及び(イ)の区政報告書の関係費用として合計56万4997円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支 出した(支出番号16-3-1~16-3-6,16-3-8,16-3-9。争いがない。)。 また,C19は,平成27年3月31日,区政報告用ラベル印刷及び区 に交付された政務活動費から支 出した(支出番号16-3-1~16-3-6,16-3-8,16-3-9。争いがない。)。 また,C19は,平成27年3月31日,区政報告用ラベル印刷及び区政資料作成のためのインク代として4134円を支出し(甲270),その80%である3307円を参加人に交付された政務活動費から支出し た(支出番号16-3-7。争いがない。)。 (エ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C19は,平成26年7月10日,公明党の公認を得た(甲54の5)。 C19の選挙公報には,C20が応援者として記載されている(甲56・1頁)。 イ判断 (ア) C19区政報告書2015①は,裏面には区政に関するC19の実績が記載されているものの,表面にはC19の顔写真が大きく記載されているほか,政治評論家であるC20と握手した写真などが記載されており,全体として,区政報告よりもC19のアピールの側面が強いものとなっており,区議選の直前に作成・配布されていることなどの事情を総合すると, 政務活動としての側面に加え,C19の政治活動としての側面を併せ有することを否定できないというべきである。 そして,C19区政報告書2015①における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認 めるのが相当である。 したがって,C19区政報告書2015①の関係費用合計30万1510円(支出番号16-3-1,16-3-2。争いがない。)のうち50%を超える合計15万0755円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべき 0円(支出番号16-3-1,16-3-2。争いがない。)のうち50%を超える合計15万0755円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 (イ) C19区政報告書2015②は,配布時期を考慮しても,C19の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 そうすると,下記(ウ)及び(エ)の費用を含め,C19区政報告書2015②の関係費用(下記(オ)の費用を除く。)を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 (ウ) C19区政報告書2015②は,平成27年3月30日に7800部の印刷代が支払われ(甲215),同月31日に245通が郵送されている(甲219)。 参加人の副幹事長であるC22区議の陳述書(丙1)によれば,残部はポスティングの方法により配布されたとのことであるが,それは平成27 年4月1日以降になったものと推認される。 しかし,政務活動としてC19区政報告書2015②を印刷し,その費用を平成26年度中に支出したのであれば,その一部の配布が平成27年度になったとしても,印刷費の全額を平成26年度の政務活動費から支出することが許されると解するのが相当である。 したがって,C19区政報告書2015②の印刷費を全額平成26年度 の政務活動費から支出したことに違法はない。 (エ) 平成27年3月27日に購入した封筒及び便せん(甲214)は,同月24日に既に発送したC19区政報告書2015①ではなく,同月31日に245通を発送したC19区政報告書2015②を発送するための封筒及びその案内状のための便せんであると推認され(甲214,丙1, 弁論の全趣旨),政務活動のための支出であるから,実際の使用が平成2 通を発送したC19区政報告書2015②を発送するための封筒及びその案内状のための便せんであると推認され(甲214,丙1, 弁論の全趣旨),政務活動のための支出であるから,実際の使用が平成27年度になったものが含まれていたとしても,平成26年度の政務活動費から支出したことに違法はない。原告は,贈り物として購入したとみるのが自然であると主張するが,そのように認めるに足りる証拠はない。 (オ) 平成27年3月31日に80%に按分して支出したインク代につい ては,後記4で判断する。 (18) 参加人関係4・C21関係ア認定事実(ア) 参加人に所属するC21区議は,平成26年11月頃,「C21区政報告 2014 第18号11月発行」と題する区政報告書(以下「C2 1区政報告書18号」という。甲6の4・1~2頁)3840部を作成し,郵送,手渡し及びポスティングの方法により配布した(甲6の4・1~2頁,丙1)。 (イ) C21は,平成26年11月15日及び同月27日に開催される「C21と語る会」開催のお知らせ1500部を印刷し,C21区政報告書1 8号と同封して郵送した(甲6の4・3~4頁,甲224,225)。 (ウ) C21は,平成27年1月頃,「C21ニュース19」と題する区政報告はがき(以下「C21区政報告書19号」という。甲230)2340枚を印刷し,郵送した(甲226~228,230)。 C21区政報告書19号の裏面下部には,平成27年1月29日に開催される「C21と語る会」開催のお知らせが記載されている。 (以上につき,甲230)(エ) C21は,上記(ア)及び(ウ)の区政報告書の関係費用として合計46万0614円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支 が記載されている。 (以上につき,甲230)(エ) C21は,上記(ア)及び(ウ)の区政報告書の関係費用として合計46万0614円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支出した(支出番号16-4-1~16-4-6。争いがない。)。 (オ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C21は,平成 26年7月10日,公明党の公認を得た(甲54の5)。 イ判断(ア) C21区政報告書18号及び19号の内容は,C21の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 (イ) 平成26年11月15日及び同月27日に開催された「C21と語る 会」は,参加人の主張によれば,C21が区政報告を行った後,地域住民から防災,福祉,教育問題,商店街の課題,たばこのポイ捨て対策や空き家対策等について質問や要望を受けたものとのことであり(参加人準備書面(3)2頁),その集会で政治活動が行われたことを認めるに足りる証拠はない。 したがって,その案内を同封して送付したとしても,C21区政報告書18号の郵送費用を含めた関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 (ウ) 平成27年1月29日に開催された「C21と語る会」は,参加人の主張によれば,C21が区政報告を行った後,地域住民から防災,福祉, 教育問題,商店街の課題,たばこのポイ捨て対策や空き家対策等について 質問や要望を受けたものとのことであり(参加人準備書面(3)2頁),その集会で政治活動が行われたことを認めるに足りる証拠はない。 したがって,その案内を記載して送付したとしても,C21区政報告書19号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 (19) 参加人関係5・C22区議関係 ア認 ない。 したがって,その案内を記載して送付したとしても,C21区政報告書19号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 (19) 参加人関係5・C22区議関係 ア認定事実(ア) 参加人に所属するC22区議は,平成26年7月頃,「2014年7月号 Vol.20 C22通信」と題する区政報告書(以下「C22区政報告書20号」という。甲240)3550部を作成し,郵送,手渡し又はポスティングの方法により配布した(甲232,233,240,丙 1)。 (イ) C22区議は,平成26年10月頃,「2014年10月号 Vol. 21 C22通信」と題する区政報告書(以下「C22区政報告書21号」という。甲6の5)3600部を作成し,郵送,手渡し又はポスティングの方法により配布した(甲6の5,甲236,237,丙1)。 (ウ) C22区議は,平成27年1月頃,「2015年1月号 Vol.2 2 C22通信」と題する区政報告書(以下「C22区政報告書22号」という。甲241)3000部を作成し,郵送,手渡し又はポスティングの方法により配布した(甲238,239,241,丙1)。 (エ) C22区議は,上記(ア)~(ウ)の区政報告書の関係費用76万998 9円を支出し,その全額を参加人に交付された政務活動費から支出した(支出番号16-5-1~16-5-8。争いがない。)。 そのうち,平成26年9月4日に支出した宛名印刷ソフト代2838円は,区政報告郵送のための宛名を印刷するために購入した「筆ぐるめ2014」と題するソフトウェアのダウンロード代金である(甲234)。 (オ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C22区議は, 平成26年7月10日,公明党の公認を 14」と題するソフトウェアのダウンロード代金である(甲234)。 (オ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C22区議は, 平成26年7月10日,公明党の公認を得た(甲54の5)。 イ判断(ア) C22区政報告書20号~22号の内容は,配布時期を考慮しても,C22区議の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 (イ) 原告は,C22区政報告書20号の印刷部数は3550部,21号が 3600部,22号が3000部であるところ,郵送が確認できた数は,20号が1733通,21号が1654通,22号が1667通にすぎず,残りをどのように使用したかは不明であり,説明できない部分に政務活動費を支出するのは不適切であると主張する。 しかし,C22区議の陳述書(丙1)によれば,郵送しなかった残部は 区政報告会等やポスティングにより配布したというのであり,その認定を覆すに足りる証拠はないから,印刷された区政報告書は全て配布されたものと認められ,原告の主張は前提を欠く。 (ウ) 原告は,宛名書き用のソフトウェア「筆ぐるめ2014」は,年賀状など政務活動以外にも使用することが可能であるから,政務活動費から全 額を支出することは不適切であると主張する。 しかし,C22区議の陳述書(丙1)によれば,当該ソフトウェアは専ら区政報告書の宛名印刷に使用し,他の用途には使用していないというのであり,その認定を覆すに足りる証拠はないから,その費用を全額政務活動費から支出したとしても違法はない。 (エ) そうすると,C22区政報告書20号~22号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウ参加人の不当利得の有無は,後記4でC19の按分のある支出の適法性を判断した後に判断する ) そうすると,C22区政報告書20号~22号の関係費用を全額政務活動費から支出したことに違法はない。 ウ参加人の不当利得の有無は,後記4でC19の按分のある支出の適法性を判断した後に判断する。 (20) D関係 ア認定事実 (ア) Dに所属するC23区議は,平成26年5月頃,「2014年5月区政報告No.212 杉並区民ニュース C23」と題する区政報告書(以下「C23区政報告書212号」という。甲5の15・1~2頁)を作成し,6552通を後記(イ)のC24区政報告書185号と共に郵送するなどして配布した(甲5の15・1~2頁,甲254)。 C23区政報告書212号には,以下の記載がある。 表面上部には,C23区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C23区議の顔写真などが記載されている。 表面には,「C33区政下で福祉第1に住民の切実な願いを実現」,「放射線から子どもを守り,地域エネルギービジョンで脱原発を準備」などの 見出しの下,C33区長が行ってきた施策が記載され,「4年前,C35前区長が任期途中の衆院選出馬で区長選挙となり,都議会議長であったC33氏がC35区政の後継を破り当選。」,「私たちは,区長選でC35区政の転換を掲げたC33氏を応援,C33区政の予算・決算には反対しつつも,区民の要望を実現するために他の会派とも力を合わせています。 6月29日の区長選にC35前区長ら維新の会(杉並同志会)は対立候補を準備中。共産党は独自候補を擁立するためC33区政を全面批判。首長選挙は住民の暮らしに関わる重大な場です。いま沖縄では,住民の命と暮らしを守るために保守・革新が手を結び立ち上がっています。私たちはこれに学び,区長選に対応してゆきます。 C33区政を全面批判。首長選挙は住民の暮らしに関わる重大な場です。いま沖縄では,住民の命と暮らしを守るために保守・革新が手を結び立ち上がっています。私たちはこれに学び,区長選に対応してゆきます。」などの記載がある。 裏面上部には,「6月29日の区長選に維新の会(杉並同志会)から前C35区政の後継が立候補予定。C33区政の下でとりもどした杉並の教育を守り,福祉第1の区政を実現しましょう。」との見出しの下,「前C35区政の姿勢」と「現C33区政の姿勢」を対比した記載がある。 裏面下部には,C23区議が中央環状品川線トンネルを視察したこと, 今後の区政への取り組み,C23区議の活動日誌などが記載されている。 (以上につき,甲5の15・1~2頁)(イ) Dに所属するC24区議は,平成26年5月頃,「2014年5月区政報告No.185 杉並区民ニュース C24」と題する区政報告書(以下「C24区政報告書185号」という。甲5の15・3~4頁)を作成し,6552通をC23区政報告書212号と共に郵送するなどして配布 した(甲5の15・3~4頁,甲254)。 C24区政報告書185号には,以下の記載がある。 表面上部には,C24区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C24区議の顔写真などが記載されている。 表面には,「C33区政下で福祉第1に住民の切実な願いを実現」,「放 射線から子どもを守り,地域エネルギービジョンで脱原発を準備」などの見出しの下,C33区長が行ってきた施策が記載され,「4年前,C35前区長が任期途中の衆院選出馬で区長選挙となり,都議会議長であったC33氏がC35区政の後継を破り当選。」,「私たちは,区長選でC35区政の転換を掲げたC 行ってきた施策が記載され,「4年前,C35前区長が任期途中の衆院選出馬で区長選挙となり,都議会議長であったC33氏がC35区政の後継を破り当選。」,「私たちは,区長選でC35区政の転換を掲げたC33氏を応援,C33区政の予算・決算には反対し つつも,区民の要望を実現するために他の会派とも力を合わせています。 6月29日の区長選にC35前区長ら維新の会(杉並同志会)は対立候補を準備中。共産党は独自候補を擁立するためC33区政を全面批判。首長選挙は住民の暮らしに関わる重大な場です。いま沖縄では,住民の命と暮らしを守るために保守・革新が手を結び立ち上がっています。私たちはこ れに学び,区長選に対応してゆきます。」などの記載がある。 裏面上部には,「6月29日の区長選に維新の会(杉並同志会)から前C35区政の後継が立候補予定。C33区政の下でとりもどした杉並の教育を守り,福祉第1の区政を実現しましょう。」との見出しの下,「前C35区政の姿勢」と「現C33区政の姿勢」を対比した記載がある。 裏面下部には,C24区議のぜんそく患者に対する取り組みや,C24 区議の活動日誌などが記載されている。 (以上につき,甲5の15・3~4頁)(ウ) C23区議は,平成26年9月頃,「2014年9月区政報告 No. 230 杉並区民ニュース C23」と題する区政報告書(以下「C23区政報告書230号」という。甲244)13万部を作成し,9万110 0部をポスティングするなどの方法で配布した(甲244,252,255,256)。 C23区政報告書230号には,以下の記載がある。 表面上部には,C23区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C23区議の顔写真などが記載されている。 256)。 C23区政報告書230号には,以下の記載がある。 表面上部には,C23区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C23区議の顔写真などが記載されている。 表面下部は,「誰にもやさしいまち,福祉第一の杉並をめざして」との見出しの下,上部に「区政で実現したこと」,下部に「引き続き,めざす課題」が記載されている。 表面左下には,平成26年11月2日に開催するC23区議及びC24区議の区政報告会の案内が記載されている。 裏面には,「困ったときに一人にしません」というスローガンが大きく記載され,C23区議が弁護士等の専門家と一緒に暮らしの相談に応じることなどが記載され,下部にはC23区議が参加した活動の写真などが記載されている。 (以上につき,甲244) (エ) C24区議は,平成26年9月頃,「2014年9月区政報告 No. 200 杉並区民ニュース C24」と題する区政報告書(以下「C24区政報告書200号」という。甲245)13万部を作成し,12万9000部をポスティングするなどの方法で配布した(甲245,253,257,258)。 C24区政報告書200号には,以下の記載がある。 表面上部には,C24区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C24区議の顔写真などが記載されている。 表面下部は,「誰にもやさしいまち,福祉第一の杉並をめざして」との見出しの下,上部に「区政で実現したこと」,下部に「引き続き,めざす課題」が記載されている。 表面左下には,平成26年11月2日に開催するC23区議及びC24区議の区政報告会の案内が記載されている。 裏面には,「困ったときに一人にしません」とい す課題」が記載されている。 表面左下には,平成26年11月2日に開催するC23区議及びC24区議の区政報告会の案内が記載されている。 裏面には,「困ったときに一人にしません」というスローガンが大きく記載され,C24区議が弁護士等の専門家と一緒に暮らしの相談に応じることなどが記載され,下部にはC24区議が参加した活動の写真などが記 載されている。 (以上につき,甲245)(オ) C23区議は,平成27年1月頃,「2015年新年号区政報告 No.235 杉並区民ニュース C23」と題する区政報告書(以下「C23区政報告書235号」という。甲246)を作成し,後記(カ)のC2 4区政報告書206号と共に6491通を郵送するなどの方法で配布した(甲246,260)。 C23区政報告書235号には,以下の記載がある。 表面左上部には,C23区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C23区議の顔写真などが記載されている。 表面左には,「4月区議会議員選挙で福祉第一の杉並をめざします」との見出しの下,「4月区議選は,沖縄に続き『地域から杉並から政治の流れを変える』チャンスです。Dは,立場の違いを超えて,野党共闘の要となって戦争と原発推進を阻みます。子どものいのちとくらしを守る福祉第一の杉並をめざし闘います。ともに力を合わせましょう。」などと記載 されている。 表面左下には,平成27年1月18日に,「杉並区議会D・C23・C24後援会」が主催する「2015年新春の集い」の案内が記載されている。 表面右側には,C23区議の2014年の活動の写真などが記載されている。 右側の左上には,C23区議及びC36元国立市長が弁士とな 「2015年新春の集い」の案内が記載されている。 表面右側には,C23区議の2014年の活動の写真などが記載されている。 右側の左上には,C23区議及びC36元国立市長が弁士となるD区政報告会の「ポスターを貼らせてください」というお願いが記載されている。 裏面には,Dの区政実績などが記載されている。 (以上につき,甲246)(カ) C24区議は,平成27年1月頃,「2015年新年号区政報告 N o.206 杉並区民ニュース C24」と題する区政報告書(以下「C24区政報告書206号」という。甲247)を作成し,C23区政報告書235号と共に6491通を郵送するなどの方法で配布した(甲247,260)。 C24区政報告書206号には,以下の記載がある。 表面左上部には,C24区議の氏名,「困ったときに一人にしません」というスローガン,C24区議の顔写真などが記載されている。 表面左には,「4月区議会議員選挙で福祉第一の杉並をめざします」との見出しの下,「4月区議選は,沖縄に続き『地域から杉並から政治の流れを変える』チャンスです。Dは,立場の違いを超えて,野党共闘の要 となって戦争と原発推進を阻みます。子どものいのちとくらしを守る福祉第一の杉並をめざし闘います。ともに力を合わせましょう。」などと記載されている。 表面左下には,平成27年1月18日に,「杉並区議会D・C23・C24後援会」が主催する「2015年新春の集い」の案内が記載されてい る。 表面右側には,C24区議の2014年の活動の写真などが記載されている。 右側の左上には,C24区議及びC36元国立市長が弁士となるD区政報告会の「ポスターを貼らせてください」というお願い 表面右側には,C24区議の2014年の活動の写真などが記載されている。 右側の左上には,C24区議及びC36元国立市長が弁士となるD区政報告会の「ポスターを貼らせてください」というお願いが記載されている。 裏面には,Dの区政実績などが記載されている。 (以上につき,甲247)(キ) C23区議及びC24区議は,上記(ア)~(カ)の区政報告書の関係費用として合計228万5185円を支出し,その全額をDに交付された政務活動費から支出した(支出番号17-1~17-23。争いがない。)。 (ク) 平成26年6月29日には杉並区長選が予定されており,C23区議 はC33候補を応援した(甲35)。 (ケ) 平成27年4月26日には区議選が予定されており,C23区議及びC24区議は無所属で立候補した(甲51の5,甲56・2,4頁)。 (コ) Dは,平成28年6月8日,平成26年度政務活動費収支報告書を訂正し,同年度の政務活動費として合計384万円の交付を受けたところ政 務活動費として合計437万2335円を支出した旨収支報告をした(甲3の17)。 イ判断(ア) C23区政報告書212号及びC24区政報告書185号は,両区議の区政報告に関する記載もあるが,表面は平成26年6月29日の区長選 に向けてC33現区長を応援する内容となっており,政治活動としての側面が強いことは明らかである。 そして,C23区政報告書212号及びC24区政報告書185号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活 動としての割合は50%と認めるのが相当である。 そうすると,C23区政報告書212号及びC を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活 動としての割合は50%と認めるのが相当である。 そうすると,C23区政報告書212号及びC24区政報告書185号の関係費用合計38万8532円(支出番号17-1~17-5)のうち50%(端数切り上げ)を超える合計19万4265円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出というべきである。 (イ) C23区政報告書230号及びC24区政報告書200号は,それぞれ両区議の区政報告としての側面を有していることは否定できないが,区政の実績及び引き続きめざす課題を記載しているその内容や,それぞれ13万部というかなり大きな部数を配布したことなどを総合すると,区議選に向けて両区議のアピールという政治活動としての側面を併せ有するこ とを否定できないというべきである。 そして,C23区政報告書230号及びC24区政報告書200号における政務活動としての側面と政治活動としての側面との割合を客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 そうすると,C23区政報告書230号及びC24区政報告書200号の関係費用合計141万2586円(支出番号17-10~17-17)のうち50%(端数切り上げ)を超える合計70万6292円を政務活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 (ウ) C23区政報告書235号及びC24区政報告書206号は,両区議の区政報告に関する記載もあるが,表面には「4月区議会議員選挙で福祉第一の杉並をめざします」などと,区議選に向けた 。 (ウ) C23区政報告書235号及びC24区政報告書206号は,両区議の区政報告に関する記載もあるが,表面には「4月区議会議員選挙で福祉第一の杉並をめざします」などと,区議選に向けた決意などを示すものとなっており,政治活動としての側面が強いことは明らかである。 また,C23区政報告書235号及びC24区政報告書206号に案内 が記載されている「2015年新春の集い」は,「杉並区議会D・C23・ C24後援会」が主催するものであるから,政務活動ではなく後援会活動と認めるのが相当であり,その案内が記載された区政報告書の費用を全額政務活動費から支出することは許されない。 C23区政報告書235号及びC24区政報告書206号における政務活動としての側面と政治活動及び後援会活動としての側面との割合を 客観的な指標によって算定することは困難であるから,社会通念に照らし,政務活動としての割合は50%と認めるのが相当である。 そうすると,C23区政報告書235号及びC24区政報告書206号の関係費用合計37万3283円(支出番号17-19~17-23)のうち50%(端数切り上げ)を超える合計18万6641円を政務活動費 から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 (エ) 平成26年5月21日,同年7月7日,同月23日,同年8月27日,同年12月10日に支出された区政報告郵送用封筒代,用紙代,インク代の合計11万0784円(支出番号17-6~17-9,17-18)は, 収支報告をみてもどの区政報告書に対応するものか明らかでないが(甲3の17・6,8,9,13頁),上記(ア)~(ウ)の各区政報告書がいずれも政治活動の側面を併せ有していると認 7-18)は, 収支報告をみてもどの区政報告書に対応するものか明らかでないが(甲3の17・6,8,9,13頁),上記(ア)~(ウ)の各区政報告書がいずれも政治活動の側面を併せ有していると認められることから,これらの支出についても,政務活動に支出したと認められるのは50%(端数切り上げ)にとどまるというべきであり,50%を超える合計5万5391円を政務 活動費から支出したことは,本件条例及び本件規程の定めに違反した違法な支出であるというべきである。 ウ Dの収支報告書上の支出総額は437万2335円であるところ(上記ア(コ)),そのうち違法な支出は上記イ(ア)~(エ)の合計114万2589円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は322万 9746円であった。そうすると,被告は,交付額384万円から上記32 2万9746円を控除した61万0254円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 Dがこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠はないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認 められない。しかし,Dは訴訟の告知を受けているため(裁判所に顕著な事実),この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 4 按分のある区政報告関係の支出の適法性(争点⑷)について ⑴ C11関係ア前記3(11)ア(エ)のとおり,C11は,平成26年10月31日,C11区政報告書10月号1218通を杉並南郵便局から,1147通を荻窪郵便局から郵送し,合計18 ⑴ C11関係ア前記3(11)ア(エ)のとおり,C11は,平成26年10月31日,C11区政報告書10月号1218通を杉並南郵便局から,1147通を荻窪郵便局から郵送し,合計18万2105円(1通当たり77円)を支出し,うち約87%である合計15万8455円(1通当たり67円)を政務活動費か ら支出した(支出番号12-6,12-7)。 C11区政報告書10月号が区政報告の範囲を超えるものでないことは前記3(11)イ(ア)のとおりであり,その郵送費用は政務活動費から支出することが許されるところ,杉並郵便局から発送した分が区内特別郵便物として1通当たり67円であったことから(甲152),杉並南郵便局及び荻窪郵 便局から発送した分についてもその単価に合わせて1通当たり67円として計算した額を政務活動費から支出したことに違法はない。 イ前記3(11)ア(カ)のとおり,C11は,C11区政報告書春号の作成,封筒印刷,新聞折込,郵送及びポスティングの費用として合計95万6374円を支出し,その75%である合計71万7281円を政務活動費から支出 した(支出番号12-9~12-14)。 C11区政報告書春号の裏面右側に記載されたG元衆議院議員の活動に関する記載は,C11の政治活動としての側面を併せ有するものと認めるのが相当であるが,表面及び裏面左側の記載はC11の区政報告の範囲を超えるものとはいえない。 したがって,C11がC11区政報告書春号に占める政務活動の割合を7 5%と算定したことは合理的であり,C11がC11区政報告書春号の関係費用の75%を政務活動費から支出したことに違法はない。 ウ以上によれば,C11が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはいえない。 ⑵ たことは合理的であり,C11がC11区政報告書春号の関係費用の75%を政務活動費から支出したことに違法はない。 ウ以上によれば,C11が杉並区に不当利得返還義務を負っているとはいえない。 ⑵ 参加人関係・C19関係 ア前記3(17)ア(ウ)のとおり,C19は,平成27年3月31日,区政報告用ラベル印刷及び区政資料作成のためのインク代として4134円を支出し,その80%である3307円を参加人に交付された政務活動費から支出した(支出番号16-3-7)。 C19区政報告書2015①及び2015②は,平成27年3月31日ま でに郵送が開始されていることから,上記インク代は,これら平成26年度中に印刷された区政報告書の作成のためではなく,平成27年度の区政報告書に使用されたものと推認される。 しかし,政務活動のためにインク代が必要であり,平成26年度中にその費用を支出した場合には,平成26年度の政務活動費から支出することも許 されると解するのが相当であり,年度末が近づくとインクが切れても政務活動費で購入することが許されなくなると解するのは相当でない。このことは,区議の任期が平成27年4月30日までであった(乙27・2頁)という事情の下においても,任期満了までの間に政務活動を行う必要がある限り,異なるものではない。 そして,インク代については実態に応じて政務活動に使用された割合に応 じて按分すべきところ,参加人の副幹事長であるC22区議の陳述書(丙1)によれば,当該インクは専らC19の広報誌の発送用ラベルを印刷するために購入し,専らその目的のために使用されているというのであり,平成27年度に印刷されたC19の広報誌に占める政務活動の割合が80%を下回っていた証拠はないから,C1 報誌の発送用ラベルを印刷するために購入し,専らその目的のために使用されているというのであり,平成27年度に印刷されたC19の広報誌に占める政務活動の割合が80%を下回っていた証拠はないから,C19が上記インク代の80%を政務活動費か ら支出したことに違法はない。 イ参加人は,平成28年4月15日,平成26年度政務活動費収支報告書を訂正し,同年度の政務活動費として1536万円の交付を受けたところ政務活動費として合計935万6281円を支出した旨収支報告をし(甲3の16),残額600万3719円を杉並区に返還した(甲3の16,乙13, 15~17)。 このように,参加人の収支報告書上の支出総額は935万6281円であるところ,そのうち違法な支出は前記3⒄イ(ア)のC19区政報告書2015①の関係費用15万0755円であるから,平成26年度の政務活動費から適法に支出できる額は920万5526円であった。そうすると,被告は, 交付額1536万円から上記920万5526円を控除した615万4474円につき返還を受けるべきであったところ,返還済みの600万3719円を除く15万0755円(別表「認定不当利得額」)について不当利得返還請求が可能であるにもかかわらず,その行使を怠っていることになる。 参加人がこの不当利得について悪意であることを認めるに足りる証拠は ないから,被告が悪意の受益者に対する利息の請求権の行使を怠っているとは認められない。しかし,参加人は本件訴訟に補助参加しているため,この判決確定の日から悪意の受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 5 結論 以上によれば,杉 受益者として杉並区に対し上記不当利得元金に対する民法所定の年5分の割合による利息を付してこれを返還する義務を負うと解するのが相当である。 5 結論 以上によれば,杉並区は,相手方番号1,2,4,5,6,7,9,13,15,16及び17の相手方らに対し,それぞれ別表各「認定不当利得額」欄記載の金員について不当利得返還請求権を有している。 よって,原告の請求は,被告に対し,これらの不当利得返還請求権(この判決確定の日からの利息の請求権を含む。)の行使を求め,その行使(利息の請求権 の行使を除く。)を怠る事実の違法確認を求める限度で理由があるからその限度で認容し,その余はいずれも理由がないから棄却することとして,主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第3部 裁判長裁判官古田孝夫 裁判官西村康夫 裁判官味 元 厚二郎

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