令和5年8月24日判決言渡同日原本領収裁判所書記官令和4年(ワ)第19876号商標権侵害行為差止等請求事件口頭弁論終結日令和5年6月23日判決 原告 A同訴訟代理人弁護士荒木昭彦同和田史郎 被告 特定非営利活動法人NPO現代の理論・社会フォーラム(以下「被告NPO」という。) 被告株式会社同時代社 (以下「被告会社」という。) 被告ら訴訟代理人弁護士三尾美枝子同山田さくら同中市達也 主文 1 被告らは、それぞれ、別紙被告標章目録記載の各標章を付した出版物の出版、販売若しくは販売のための展示又は頒布をしてはならない。 2 被告NPOは、別紙出版物目録記載1の出版物を廃棄せよ。 3 被告らは、それぞれ、別紙出版物目録記載2の出版物を廃棄せよ。 4 被告らは、原告に対し、連帯して17万5808円及びこれに対する令和4年7月1日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。原告のその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は被告らの負担とする。 7 この判決は、第4項に限り、仮に執行することができる。 事実 及び理由第1請求 1 主文第1項~第3項と同旨 2 被告らは、原告に対し、連帯して57万6000円及びこれに対する令和4年7月1日から支払済みまで きる。 事実 及び理由第1 請求 1 主文第1 項~第3 項と同旨 2 被告らは、原告に対し、連帯して57 万6000 円及びこれに対する令和4 年7 月1 日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本件は、別紙商標権目録記載の各登録商標(以下、同目録記載の順に「本件商標1」などといい、これに係る商標権を「本件商標権1」などという。また、本件商標1 及び2 を併せて「本件各商標」、本件商標権1 及び2 を併せて「本 件各商標権」という。)の商標権者である原告が、別紙被告標章目録記載の各標章(以下、同目録記載の順に「被告標章1」などといい、これらを併せて「被告各標章」という。)を付した別紙出版物目録記載の各出版物(以下、同目録記載の番号順に「被告出版物1(1)」などといい、これらを併せて「被告各出版物」という。)の出版、販売等を行う被告らの行為は本件各商標権を侵害 する(商標法37 条1 号)旨を主張して、被告らに対し、本件各商標権に基づき、上記各行為の差止め(商標法36 条1 項)及び廃棄(同条2 項)を求めると共に、本件各商標権侵害の不法行為(民法709 条、損害額につき商標法38条3 項)に基づき、57 万6000 円の損害賠償及びこれに対する不法行為後の日である令和4 年7 月1 日(被告出版物2(20)の発行日)から支払済みまで民法 所定の年3%の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。 - 3 -なお、原告は、差止請求に係る訴状記載の請求の趣旨において差止の対象につき「『現代の理論』という標章を付した出版物」とし、また、訴状訂正申立書において、被告標章1 を「原告標章」、被告標章2 を「被告標章」としている。しかし、本件各商標はいずれも おいて差止の対象につき「『現代の理論』という標章を付した出版物」とし、また、訴状訂正申立書において、被告標章1 を「原告標章」、被告標章2 を「被告標章」としている。しかし、本件各商標はいずれも「現代の理論」(標準文字)であること、廃棄請求の対象が被告各出版物であることなどその主張全体の趣旨に鑑みると、 差止請求の対象は被告各標章を付した出版物と理解される。 2 前提事実(争いのない事実、後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実)(1) 当事者ア原告は、平成26 年5 月から「現代の理論」季刊電子版(以下「原告出 版物」という。)を発行している「現代の理論編集委員会」という名称の団体(以下、原告出版物を発行している上記編集委員会を、他の時期に雑誌「現代の理論」の編集にあたってきた編集委員会と区別して、「本件編集委員会」という。)の事務局長である。 イ被告NPO は、平成17 年7 月15 日、任意団体「言論NPO・現代の理論」 を前身として法人化された特定非営利活動法人である。当初、その名称は「特定非営利活動法人言論NPO・現代の理論」であったが、平成20 年5月9 日、「特定非営利活動法人NPO 現代の理論・社会フォーラム」に変更された。 ウ被告会社は、書籍出版物の企画、制作、販売等を目的とする株式会社で ある。 (2) 原告出版物及び被告各出版物の販売に至る経緯等ア雑誌「現代の理論」は、昭和34 年5 月に月刊誌として創刊され、同年 9 月頃に一時終刊になった(以下、この期間の同雑誌を「雑誌「現代の理論(第1 次)」ということがある。)。同雑誌は、その後、昭和39 年1 月に再刊され、平成元年12 月に再び終刊となった(以下、この期間の同 - 4 -雑誌を「雑誌 を「雑誌「現代の理論(第1 次)」ということがある。)。同雑誌は、その後、昭和39 年1 月に再刊され、平成元年12 月に再び終刊となった(以下、この期間の同 - 4 -雑誌を「雑誌「現代の理論」(第2 次)」ということがある。)。 イ雑誌「現代の理論」は、平成16 年6 月に季刊誌としての創刊準備号が発刊された後、同年10 月、「現代の理論 04 秋vol.1」が発行され、平成 19 年4 月発行の「現代の理論 07 春号vol.11」まで、季刊誌として継続的に発行された。その発行所は法人化前の被告NPO であり、発売は株式会 社明石書店(以下「明石書店」という。)であった。 同年7 月発行の「現代の理論 07 夏号vol.12」からは明石書店が発行所となって同雑誌の発行が継続されたが、平成24 年1 月、明石書店が発行事業から撤退し、同年4 月、「現代の理論 12 春/終刊号vol.30」の発行をもって終刊となった(以下、平成16 年6 月~平成24 年4 月の間に発行 されたものを「雑誌「現代の理論」(第3 次)」ということがある。)。 (甲8、21)ウ被告NPO は、平成20 年2 月、雑誌「FORUMOPINION」を創刊し、季刊誌として継続的に発行するようになった。 エ本件編集委員会は、平成26 年5 月、その運営するウェブサイト上で、 自らを発行人とする「現代の理論」季刊電子版(原告出版物)を創刊した。 以後、原告出版物は、季刊誌として継続的に無料配信されている。 オ被告NPO は、同年7 月、雑誌「現代の理論」の再刊を決定し、平成28年2 月にそのデモ版を発行し、そこで、同年6 月から雑誌「現代の理論」を再刊する旨告知ないし周知した。その上で、被告NPO は、同年6 月、 月、雑誌「現代の理論」の再刊を決定し、平成28年2 月にそのデモ版を発行し、そこで、同年6 月から雑誌「現代の理論」を再刊する旨告知ないし周知した。その上で、被告NPO は、同年6 月、 雑誌「FORUMOPINION」の題号を「現代の理論」へ改題し、同月以降、被告各出版物を発行、販売している。 また、被告会社は、平成29 年10 月以降、被告出版物2 の発売元として、これらを販売している。 被告出版物1(1)~(4)の各表紙には被告標章1 が、被告出版物1(5)及び2 の各表紙には被告標章2 が、それぞれ付されている。(甲3、6、7) - 5 -(3) 本件各商標権ア本件商標権1(ア) 原告は、平成28 年4 月9 日、第9 類「電子印刷物」及び第16 類「印刷物」を指定商品として、「現代の理論」の文字を標準文字で表してなる本件商標1 の商標登録出願をし、平成29 年9 月8 日、本件商標権1 の設定登録を受けた。(甲1、4)(イ) 被告NPO は、平成29 年12 月4 日、商標法4 条1 項8 号、10 号、15号、19 号及び3 条1 項柱書違反を異議申立理由として、本件商標1 の商標登録について登録異議の申立て(異議2017-900365 号。以下「本件商標1 異議事件」という。)をした。 これに対し、特許庁は、平成30 年3 月15 日、本件商標1 の商標登録を維持する旨の決定をし、同決定は、同月26 日、確定した。 (ウ) 被告NPO は、令和2 年9 月10 日、本件商標1 の指定商品のうち、第 16 類「印刷物」に係る商標登録について、商標法50 条1 項に基づく商標登録取消審判(取消2020-300638 号。以下「別件審判」という。)を 請求し、同年10 月1 定商品のうち、第 16 類「印刷物」に係る商標登録について、商標法50 条1 項に基づく商標登録取消審判(取消2020-300638 号。以下「別件審判」という。)を 請求し、同年10 月1 日、その予告登録がされた。 これに対し、特許庁は、令和3 年2 月12 日、本件商標1 の指定商品中、第16 類「印刷物」についての商標登録を取り消す旨の審決(以下「別件審決」という。)をし、同審決は、同年3 月24 日、確定した。 この確定により、本件商標権1 のうち別件審決による取消しに係る部分 は、別件審判の予告登録の日に消滅したものとみなされる(同法54 条 2 項)。 イ本件商標権2原告は、令和3 年9 月6 日、第16 類「印刷物」を指定商品として、「現代の理論」の文字を標準文字で表してなる本件商標2 について商標登録出 願を行い、令和4 年2 月22 日、本件商標権2 の設定登録を受けた。 - 6 -被告NPO は、これに対し、商標法4 条1 項8 号、10 号、15 号及び19号違反を異議申立理由として、本件商標2 の商標登録について登録異議の申立て(異議2022-900184 号。以下「本件商標2 異議事件」という。)をした。 これに対し、特許庁は、令和5 年1 月17 日、本件商標2 の商標登録を 維持する旨の決定をした。(甲2、5)(4) 本件訴訟に先行する前訴の経緯等ア本件訴訟に先立ち、原告及び本件編集委員会は、本件の被告らを被告として、東京地方裁判所に概要次のとおりの訴訟を提起した(当庁平成30年(ワ)第32478 号商標権侵害行為差止等及び不正競争行為差止等請求事 件。以下「前訴」という。)。 すなわち、前訴は、本件編集委員会の被告らに対する請求のほか、原告が、被 当庁平成30年(ワ)第32478 号商標権侵害行為差止等及び不正競争行為差止等請求事 件。以下「前訴」という。)。 すなわち、前訴は、本件編集委員会の被告らに対する請求のほか、原告が、被告NPO に対しては合意に基づく「現代の理論」という標章を付した出版物の出版等差止め及び廃棄請求並びに債務不履行に基づく損害賠償請求をすると共に、被告らに対し、本件商標権1(ただし、前訴第1 審の 口頭弁論終結時点では、別件審決はまだされていない。)に基づく差止め及び廃棄請求と共に、本件商標権1 侵害の不法行為に基づく損害賠償請求をしたものである。 イ東京地方裁判所は、令和3 年1 月21 日、本件編集委員会は権利能力なき社団に当たらず、当事者能力を有しないから、本件編集委員会の前訴に 係る訴えはいずれも不適法であるとして却下すると共に、原告の請求については、原告と被告NPO 間の合意の成立が認められず、また、原告による本件商標権1 の行使は権利濫用に当たり許されないとして、いずれも棄却する旨の判決を言い渡した(乙14。以下「前訴原判決」という。)。 ウこれに対し、原告及び本件編集委員会は、控訴を提起した(知的財産高 等裁判所令和3 年(ネ)第10013 号商標権侵害行為差止等及び不正競争行 - 7 -為差止等請求控訴事件)。なお、原告は、別件審決が確定したことを受けて、控訴審において、本件商標権1 に基づく上記差止め及び廃棄請求の主張を撤回した。 知的財産高等裁判所は、令和3 年8 月18 日、次のとおり、原告の控訴に基づき前訴原判決を一部変更するとともに、本件編集委員会の控訴につ いては不適法を理由にこれを棄却する旨の判決を言い渡した。すなわち、被告NPO による被告出版物1 の販売及び被告らによる被告 に基づき前訴原判決を一部変更するとともに、本件編集委員会の控訴につ いては不適法を理由にこれを棄却する旨の判決を言い渡した。すなわち、被告NPO による被告出版物1 の販売及び被告らによる被告出版物2(1)~(4)の販売は、本件商標権1 侵害の不法行為ないし共同不法行為を構成するとしつつ、使用料相当額(商標法38 条3 項)を売上高の3%として算定した損害額の賠償及び遅延損害金の支払請求の限度で原告の請求を認めた。 (甲43) 3 争点(1) 商標の類否(争点1)(2) 商品の類否(争点2)(3) 本件商標2 の商標登録に係る無効の抗弁の成否(争点3) (4) 被告NPO の先使用権の成否(争点4)(5) 原告による権利濫用の有無(争点5)(6) 原告の損害額(争点6) 4 争点に関する当事者の主張(1) 争点1(商標の類似性) (原告の主張)被告各標章は、いずれも「ゲンダイノリロン」との称呼を生じ、本件各商標と称呼において同一である。 したがって、本件各商標と被告各標章とは、同一又は類似するものといえる。 (被告らの主張) - 8 -被告各標章がいずれも「ゲンダイノリロン」との称呼を生じることは認める。その余は否認ないし争う。 (2) 争点2(商品の類似性)(原告の主張)被告各出版物は、本件各商標の指定商品である第16 類「印刷物」に含ま れる。 また、本件商標1 の指定商品である「電子印刷物」の類似群コードは「26A01 26D01」であり、「印刷物」の類似群コード「26A01」と共通である。加えて、雑誌「現代の理論」は、原告を含む編集委員会が、紙媒体としての雑誌として長らく発行してきたものであること、現在の社会状況では、 、「印刷物」の類似群コード「26A01」と共通である。加えて、雑誌「現代の理論」は、原告を含む編集委員会が、紙媒体としての雑誌として長らく発行してきたものであること、現在の社会状況では、 紙媒体の出版物と共に電子版の出版物を同一の者が発行することは通常行われていること、現実に原告出版物と被告各出版物とを混同した問合せがされていることなどから、被告各標章の使用は、本件商標1 の指定商品である第 9 類「電子印刷物」と同一又はこれに類似する商品への使用といえる。 (被告らの主張) 否認ないし争う。 ア被告らが雑誌「現代の理論」に被告各標章を付する行為は、本件商標1の指定商品「電子印刷物」又はこれに類似する商品に、登録商標を使用したものではない。このため、指定商品「印刷物」とする商標の登録がなかった期間については、被告らの行為は本件各商標権を侵害していない。 イ類似群コードはあくまで特許庁が出願商標の登録審査を行う際に用いる基準であり、商標権侵害の有無が裁判で争われる際の商品の類似性の有無とは異なる。商標権侵害の有無を判断するに際しては、取引の実情も考慮した上で、需要者が両商品を誤認混同するおそれがあるか否かという観点から、案件ごとに個別具体的に判断されるべきである。 本件においては、雑誌「現代の理論」が、構造改革派を中心としたリベ - 9 -ラル・革新派の論壇誌として昭和34 年5 月に月刊誌として創刊され、以降日本共産党中央の弾圧等や、左翼運動・学生運動の盛衰等により大きく影響を受け、対象となる需要者の激減により幾度となく休刊を強いられ、再発刊を繰り返してきたものの、同雑誌の意義の重要性から、被告NPOにより再発行され、現在に至っているという歴史的な経緯と、同雑誌を支 持する購買層の意識 の激減により幾度となく休刊を強いられ、再発刊を繰り返してきたものの、同雑誌の意義の重要性から、被告NPOにより再発行され、現在に至っているという歴史的な経緯と、同雑誌を支 持する購買層の意識を鑑みれば、需要者が両商品を誤認混同するおそれは全くない。また、被告らが販売している紙媒体と原告が使用しているような電子媒体では、需要者にとっても意味合いが大きく異なるため、需要者の誤認混同の恐れはない。 したがって、被告らの商品と本件商標1 に係る指定商品とは類似しない。 (3) 争点3(本件商標2 の商標登録に係る無効の抗弁の成否)(被告らの主張)ア本件商標2 の登録は、次のとおり、商標法4 条1 項19 号、10 号、15 号、 8 号及び3 条1 項柱書に違反してされたものであり、商標登録無効審判によって無効にされるべきものである(商標法46 条1 項1 号)ことから、 原告は、被告らに対し、本件商標権2 を行使し得ない(同法39 条、特許法104 条の3 第1 項)。 イ商標法4 条1 項19 号雑誌「現代の理論」の表示は、昭和34 年の発刊当時の精神を受け継ぎつつ、昭和34 年から長年にわたって断続的に使用され、需要者の間で周 知となっているところ、需要者の間で、その出所(発行主体)として営業上の信用等を化体させ周知性の獲得等に貢献してきた帰属主体は、昭和 34 年から平成16 年に至る時期を経て、同年以降は被告NPO であり、平成 19 年から平成24 年までは明石書店が発行主体であったが、平成28 年6 月以降は、再び被告NPO が発行して現在に至っている。したがって、本件 商標2 は、被告NPO の業務に係る雑誌を表示するものとして国内におけ - 10 -る需要者の間に広く認識さ 月以降は、再び被告NPO が発行して現在に至っている。したがって、本件 商標2 は、被告NPO の業務に係る雑誌を表示するものとして国内におけ - 10 -る需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標である。 また、原告は、被告NPO の雑誌「現代の理論」の発行を妨害し、かつ、金銭請求を行うという不正の目的をもって、不使用により取り消された本件商標1 と同様の本件商標2 を、自らは使用しないにもかかわらず、再び登録したものである。 したがって、本件商標2 は、商標登録無効審判により無効にされるべきものである。 ウ商標法4 条1 項10 号雑誌「現代の理論」の発行経緯等に鑑みれば、「現代の理論」は被告NPO が使用しているものとして周知である。 このため、本件商標2 は、他人の業務に係る商品として需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標であり、その商品について使用するものである。 したがって、本件商標2 の商標登録は、商標法4 条1 項10 号に違反してされたものであり、商標登録無効審判により無効にされるべきものであ る。 エ商標法第4 条1 項15 号仮に、被告NPO が使用している標章「現代の理論」が周知商標とまでいえないとしても、季刊誌「現代の理論」の発行経緯や発行状況に鑑みれば、本件商標2 は、被告NPO の業務に係る商品である季刊誌「現代の理 論」と混同を生じるおそれがある。 したがって、本件商標2 の商標登録は、商標法4 条1 項15 号に違反してされたものであり、商標登録無効審判により無効にされるべきものである。 オ商標法4 条1 項8 号 被告NPO は、平成17 年7 月15 日、季刊誌「現代の理論」の発行事業 てされたものであり、商標登録無効審判により無効にされるべきものである。 オ商標法4 条1 項8 号 被告NPO は、平成17 年7 月15 日、季刊誌「現代の理論」の発行事業 - 11 -を主目的の1 つとして設立されたNPO 法人である。被告NPO は、設立時は「特定非営利活動法人言論NPO・現代の理論」との名称であり、平成年5 月9 日に「特定非営利活動法人NPO 現代の理論・社会フォーラム」と改称して現在に至っている。また、被告NPO は、設立前から「言論NPO・現代の理論」との名称で雑誌「現代の理論」を発行していた。すな わち、被告NPO の名称には、一貫して「現代の理論」が含まれている。 したがって、被告NPO の名称のうち最も重要な部分は、設立時から一貫して使用し、かつ、季刊誌の名称でもある「現代の理論」であり、「現代の理論」は被告NPO の略称として定着している。 また、被告NPO は、複数のフォーラムやシンポジウム、研究会の開催 等を定期的に行い、雑誌「現代の理論」の発行以外の活動も幅広く行っており、被告NPO の略称は著名である。本件商標2 は、被告NPO の著名な略称である「現代の理論」を含んでいる。 したがって、本件商標2 の商標登録は、商標法4 条1 項8 号に違反してされたものであり、商標登録無効審判により無効にされるべきものである。 カ商標法3 条1 項柱書違反原告は、本件商標1 につき、本件商標2 と同じく第16 類「印刷物」を指定商品として商標登録していた。しかし、その指定商品に係る商標登録は、指定商品について登録商標を一度も使用しなかったため、令和3 年2月12 日に取り消された。原告は、今後も「印刷物」の指定商品について 商標「現代の理論 しかし、その指定商品に係る商標登録は、指定商品について登録商標を一度も使用しなかったため、令和3 年2月12 日に取り消された。原告は、今後も「印刷物」の指定商品について 商標「現代の理論」を使用する予定はなく、かつ、客観的に見ても実際に使用する能力はない。 すなわち、原告は、「印刷物」に本件商標2 を使用する意思がないにもかかわらず、同じ「現代の理論」の商標登録の不使用取消しの後、再度、本件商標2 の商標登録を行ったものである。 したがって、本件商標2 の商標登録は、商標法3 条1 項柱書に違反して - 12 -されたものであり、商標登録無効審判により無効とされるべきものである。 (原告の主張)アいずれも否認ないし争う。 イ商標法4 条1 項19 号について「現代の理論」という名称が広く認識されたのは、原告を含む本件編集 委員会が、雑誌「現代の理論」(第3 次)及びWEB 版(原告出版物)の発行により、営々と「現代の理論」の発行を続けてきたからにほかならない。被告NPO は,雑誌「現代の理論」の発行が明石書店に移った時点で,雑誌「現代の理論」とは全く関わりがなくなった。 また、原告を含む本件編集委員会は,現在もWEB 版「現代の理論」を 発行しており,その信用等を保護するため,雑誌としての「現代の理論」の発行予定がなくても,商標登録をする必要がある。何らかの意味での紙媒体での発行も常に検討課題となっている。このため、原告は、不正な目的で商標登録を行ったものではない。 ウ商標法4 条1 項10 号について 本件商標2 の商標登録出願時において,「現代の理論」という標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたとはいえない。 エ 号について 本件商標2 の商標登録出願時において,「現代の理論」という標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたとはいえない。 エ商標法4 条1 項15 号について「現代の理論」は、被告NPO を示す略称として使用されてきたもので はないのみならず,「現代の理論」が被告NPO を示す略称として一般に知られていたともいえない。また、本件商標2 の商標登録出願時及び登録査定時において,標章「現代の理論」が被告NPO の業務に係る商品(「印刷物」)又は役務を表示するものとして,需要者の間に広く認識され,周知又は著名であったとはいえない。 このため,本件商標2 は,被告NPO の業務に係る商品又は役務と混同 - 13 -を生ずるおそれがある商標に該当しない。 オ商標法4 条1 項8 号について被告NPO の名称中の「NPO 現代の理論・社会フォーラム」の文字部分と「現代の理論」の文字とは、外観及び称呼が異なり,同一の標章とはいえない。このため,「NPO 現代の理論・社会フォーラム」の文字部分中 に「現代の理論」の文字が含まれるからといって,被告NPO がその事業活動において自己の名称として「現代の理論」の文字部分を他の構成から独立して使用してきたとはいえない。また,そもそも、「現代の理論」が被告NPO を示す略称として使用されてきたことや,「現代の理論」が被告NPO を示す略称として一般に知られていたことを認めるに足りる証拠 はない。 このため,「現代の理論」は,被告NPO の「著名な略称」に該当しない。 カ商標法第3 条1 項柱書について原告において,今後「印刷物」の指定商品について「現代の理論」を使 用する予定がないと ,「現代の理論」は,被告NPO の「著名な略称」に該当しない。 カ商標法第3 条1 項柱書について原告において,今後「印刷物」の指定商品について「現代の理論」を使 用する予定がないということはなく,かつ,使用する能力がないともいえない。したがって,原告に「印刷物」に本件商標2 を使用する意思がないとはいえない。 (4) 争点4(被告NPO の先使用権の成否)(被告らの主張) 被告NPO は、平成15 年11 月、雑誌「現代の理論」を発行することを主目的の1 つとして設立された団体であり、平成16 年10 月にその創刊号を発刊した後、一時的に明石書店に出版権を譲渡した時期も含め、平成17 年7月に法人化される前後を通じて、現在まで「現代の理論」という標章を雑誌名として使用している。被告NPO の業務にかかる商品である雑誌「現代の 理論」は、需要者の間に広く認識されており、また、被告NPO による上記 - 14 -標章の使用は、上記発行経緯等に鑑みれば、不正競争の目的をもってするものではないことも明らかである。 したがって、被告NPO は、上記標章について、商標法32 条1 項に基づき、先使用に基づく法定使用権を有するから、原告は、被告らに対し、本件各商標権を行使できない。 (原告の主張)否認ないし争う。 本件各商標の各商標登録出願時において,「現代の理論」という標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたとはいえない。また、被告NPO は、平成19 年7 月に雑誌 「現代の理論」(第3 次)の出版権を明石書店に譲渡した後、平成28 年2月に雑誌「現代の理論」デモ版を発行するまでの7 年以上にわたり、その発行する雑誌に「現代の 平成19 年7 月に雑誌 「現代の理論」(第3 次)の出版権を明石書店に譲渡した後、平成28 年2月に雑誌「現代の理論」デモ版を発行するまでの7 年以上にわたり、その発行する雑誌に「現代の理論」という標章を使用していないことから、「現代の理論」という標章を継続して使用していたとはいえない。 したがって,被告NPO は、被告各出版物に対する被告各標章の使用につ き、先使用に基づく法定使用権を有しない。 (5) 争点5(原告による権利濫用の有無)(被告らの主張)被告NPO は、法人化される前の平成16 年6 月から雑誌「現代の理論」準備号を発行し、法人化した後も、雑誌の名称に自らの略称である「現代の理 論」を付した上で、その発行業務を行ってきた。また、被告各標章は、被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして周知となっていた。 しかるに、原告は、被告NPO が平成28 年2 月に雑誌「現代の理論」のデモ版を発行し、同年6 月から同雑誌を再刊することを知って、同年4 月に「現代の理論」の1 回目の商標登録出願(本件商標1 に係るもの)をした。 これは、被告NPO が「現代の理論」という標章を使用できなくし、雑誌 - 15 -「現代の理論」を発行させないようにするとの嫌がらせ目的のものであった。 実際に、原告は印刷物として「現代の理論」を一度も使用せず、原告の商標登録は不使用取消しとなった(別件審決)。ところが、原告は、印刷物として「現代の理論」を使用する予定も能力もないのに、再度、「現代の理論」(本件商標2)の商標登録を出願してその登録を受け、本件において、被告 らに対し、被告各出版物の出版差止め及び廃棄請求並びに金銭請求を行っている。 また、原告は、一時期は被告NPO の理事も務めて 件商標2)の商標登録を出願してその登録を受け、本件において、被告 らに対し、被告各出版物の出版差止め及び廃棄請求並びに金銭請求を行っている。 また、原告は、一時期は被告NPO の理事も務めていたが、被告NPO の方針に賛同しなかったために被告NPO から離脱することを余儀なくされた者である。前訴及び本件訴訟は、いわば、原告が被告NPO に対して長年保有 してきた恨みを、商標権侵害訴訟という手段を使って晴らそうというものであり、権利の行使手段として到底許されるものではない。 したがって、原告による本件各商標に係る商標登録出願及び本件訴訟の提起は、不正の目的によるものであるから、原告の被告らに対する本件各商標権の行使は権利濫用に当たり許されない。 (原告の主張)否認ないし争う。 (6) 争点6(原告の損害額)(原告の主張)ア被告らは、前訴で損害賠償の対象となった平成30 年5 月1 日発行の同 年夏号の後も、現在までに、16 号分の被告出版物2 を販売している。 被告各出版物は一部1200 円で販売され、各号1000 部販売されているから、16 号分の販売総数は1 万6000 部であり、その売上高の合計は、1920万円である。その3%である57 万6000 円が原告の損害である。 イ被告各出版物の売上に係る後記被告らの主張する事実については、不知。 仮に被告らの上記主張を前提とすると、まず、被告NPO の売上は合計 - 16 - 531 万5845 円である。正会員から徴収する年会費1 万円の4 割が会員に対する被告各出版物に係る売上とされているが、6 割分すなわち6000 円は、雑誌の製作費等の売上に対する原価を賄うものとみることができる。したがって、被告らが売上として認める53 の4 割が会員に対する被告各出版物に係る売上とされているが、6 割分すなわち6000 円は、雑誌の製作費等の売上に対する原価を賄うものとみることができる。したがって、被告らが売上として認める531 万5845 円は、そのまま、被告NPO の収入と見得る。 また、被告会社の売上とされる54 万4440 円は、被告会社が雑誌の製作費等を負担していることはないと思料されるので、この金額がそのまま、同被告の収入と見得る。 したがって、上記両金額を合算した586 万0285 円は、そのまま被告らの利益と見得る。 上記アの3%という使用料率は、雑誌の売価1 部1200 円という雑誌製作原価等を含んだ金額を前提とするものである。これに対し、上記586 万 0285 円という金額は経費部分を除いた利益であるから、その額を基に損害額を算定する場合は、3%以上の割合での計算がされるべきである。 「受けるべき金銭の額」(商標法38 条3 項)の考慮要素としては、当 該商標の顧客吸引力、商標のライセンス許諾例、業界相場、権利者の姿勢・侵害者の姿勢等が考えられるところ、本件では、顧客吸引力という点は、上記586 万0285 円という利益額がそれを現実の数字として示したものと考えられる。また、本件ではとりわけ、権利侵害者である被告らの対応を検討すべきである。被告らは、前訴において、原告の権利を侵害した ものと判断されたにもかかわらず、その後も被告各標章を使用して原告の権利侵害を継続した。その上で、今後も同標章の利用を継続する姿勢を示している。このような被告らの対応等に鑑みれば、「登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額」は、586 万0285 円の10%として58万6028 円とされるべきである。本件での原告の請求はその る。このような被告らの対応等に鑑みれば、「登録商標の使用に対し受けるべき金銭の額に相当する額」は、586 万0285 円の10%として58万6028 円とされるべきである。本件での原告の請求はその一部請求であ る。 - 17 -(被告らの主張)ア被告出版物2 の売上高被告出版物2 の売上高は、まず、被告NPO の販売分については、販売価格は1 部1000 円であると共に、正会員の会費1 万円に含まれる雑誌「現代の理論」代金がその4 割程度であることから、531 万5845 円である。被 告会社の販売分については、その取扱部数から在庫分及び廃棄分を控除した販売部数(698 部)にAmazon 及び出版取次会社に対する販売価格の平均額(780 円)を乗じた54 万4440 円がその売上高である。 イ使用料率損害の算定に当たって用いる使用料率は、以下のとおり、せいぜい 0.1%が相当である。 すなわち、商標権におけるロイヤルティ率の平均値は全体では2.6%であるところ、第16 類「紙、紙製品及び事務用品」における平均値は1.3%となっており、他の多くの商標分類と比べても低い数値となっている。また、被告NPO は、平成20 年から年4 回発行していた季刊誌「FORUM OPINION」を改題し、平成28 年6 月から雑誌「現代の理論」を発行したが、「FORUMOPINION」として発行していた時期の被告NPO の会員は雑誌「現代の理論」として発行するようになって以降もそのまま引き継がれて購読者の中心となっている。これは、雑誌「現代の理論」の売上の相当額が「被告NPO が発行している雑誌であること」によって支えられて いることを示しており、本件各商標は、仮に被告らの売上に寄与していると となっている。これは、雑誌「現代の理論」の売上の相当額が「被告NPO が発行している雑誌であること」によって支えられて いることを示しており、本件各商標は、仮に被告らの売上に寄与しているとしてもその寄与はごくわずかである。 さらに、被告各標章が被告らの商品である雑誌「現代の理論」を表示するものとして需要者に周知であったと認められない場合、需要者は一般消費者とされると思われるところ、この場合、本件各商標の周知性は、せい ぜい被告各標章と同程度かそれ以下である。被告らの雑誌「現代の理論」 - 18 -の上記売上額を踏まえると、損害額の算定に際しては、本件各商標の周知性が非常に低いことが前提とされなければならない。 以上より、使用料率は極めて低く設定されるべきであり、せいぜい 0 .1%とされるべきである。 第3 当裁判所の判断 1 商標の類否(争点1)について本件各商標は、いずれも、「現代の理論」を標準文字で表してなるものである。他方、被告各標章は、別紙被告標章目録記載のとおりのものであり、その外観は、「現代の理論」の文字をゴシック体風の書体で横書きしたもの(被告標章1)及び筆書き風の書体で縦書きしたもの(被告標章2)である。したが って、本件各商標と被告各商標とは、それぞれ、その外観が少なくとも類似するものといえる。 また、本件各商標及び被告各標章は、いずれも「ゲンダイノリロン」の称呼を生じる。観念についても、その外観の類似性及び称呼の同一性に鑑みると、いかなる観念を生じると考えても、両者の観念は少なくとも類似するものと見 られる。 さらに、上記3 要素の類似性にもかかわらず、本件各商標及び被告各標章につき、商品の出所を誤認混同するおそれがないと認めるべき取引の実情等は見当たらない。 し 類似するものと見 られる。 さらに、上記3 要素の類似性にもかかわらず、本件各商標及び被告各標章につき、商品の出所を誤認混同するおそれがないと認めるべき取引の実情等は見当たらない。 したがって、本件各商標及び被告各標章は、それぞれ類似するものと認めら れる。これに反する被告らの主張は採用できない。 2 商品の類否(争点2)について(1) 本件商標1 と被告各標章について本件商標1 の指定商品は、第16 類「印刷物」(ただし、別件審判に係る予告登録の日までに限る。)のほか、第9 類「電子印刷物」であるのに対し、 被告各標章は紙媒体である雑誌すなわち印刷物に付して使用されるものであ - 19 -る。 指定商品「電子印刷物」と商品「印刷物」とは、媒体を異にすることなどから、同一とはいえない。しかし、本件商標1 の商標登録出願がされた平成 28 年当時において既に、雑誌その他の出版物につき、同一人が同一内容の出版物を紙媒体及び電子版として出版することが広く行われていたことは、 顕著な事実である。こうした事情等に鑑みると、被告各標章を印刷物に付して使用する行為は、少なくとも、本件商標1 の指定商品である第9 類「電子印刷物」に類似する商品についての使用ということができる。これに反する被告らの主張は採用できない。 (2) 本件商標2 と被告各標章について 本件商標2 の指定商品は第16 類「印刷物」であることから、被告各標章を印刷物に付して使用する行為は、本件商標2 の指定商品についての使用ということができる。 (3) 小括以上より、被告各出版物に被告各標章を付して使用する被告らの行為は、 指定商品に類似する商品についての登録商標に類似する商標の使用(本件商標1 との関係)及び指定商品 きる。 (3) 小括以上より、被告各出版物に被告各標章を付して使用する被告らの行為は、 指定商品に類似する商品についての登録商標に類似する商標の使用(本件商標1 との関係)及び指定商品についての登録商標に類似する商標の使用(本件商標2 との関係)に該当し、本件各商標権の侵害と見なされる(商標法37条1 号)。 3 本件商標2 の商標登録に係る無効の抗弁の成否(争点3)について (1) 前記前提事実に加え、後掲の証拠及び弁論の全趣旨によれば、次の事実が認められる。 ア雑誌「現代の理論」(第1 次及び第2 次)の発行(ア) 雑誌「現代の理論」(第1 次)は、昭和34 年5 月、月刊誌として創刊されたが、同年9 月頃、日本共産党中央の干渉等により一時終刊とな った。 - 20 -(イ) その後、B(以下「b」という。)らが統一社会主義同盟を結成し、スターリン批判や中ソ論争等を媒介にしながら、歴史の転換点に立った新しい政治・理論潮流の形成に踏み出すとして、雑誌「現代の理論」(第2 次)は、昭和39 年1 月、月刊誌として再刊された。しかし、同誌は平成元年12 月に終刊となった。 雑誌「現代の理論」(第2 次)は、発行が株式会社現代の理論社、編集兼発行人がC(元東京経済大学学長。以下「c」という。)、発売が河出書房であり、編集はD(岐阜経済大学名誉教授。以下「d」という。)編集長ほか、E(元神奈川県知事。以下「e」という。)、b、F(桃山学院大学名誉教授。以下「f」という。)らが中心となって行 っていた。 その終刊に際しては、平成元年12 月27 日付け朝日新聞書籍欄に「休刊宣言」が掲載され、「休刊号」は「戦後史と『現代の理論』」を特集し、c、d、e、fらといった再刊時からの構成員に加 っていた。 その終刊に際しては、平成元年12 月27 日付け朝日新聞書籍欄に「休刊宣言」が掲載され、「休刊号」は「戦後史と『現代の理論』」を特集し、c、d、e、fらといった再刊時からの構成員に加え、Gを含む学者や評論家等の論客が揃い、HやIらも寄稿した。 イ雑誌「現代の理論」(第3 次)の発行(ア) 雑誌「現代の理論」(第1 次及び第2 次)の中心的人物のうち存命であったfは、平成14 年2 月9 日、統一社会主義同盟の結成40 周年記念集会において、雑誌「現代の理論」の再刊を呼びかけた。 これを受けて、J(以下「j」という。)は、bの遺族から同雑誌の 再刊と題字使用の了解を得て、同年7 月、同雑誌の再刊に向けた準備を開始し、平成15 年11 月29 日、同雑誌の再刊に向けた設立会合が開催された。同年12 月に発行された「季刊『現代の理論』の発刊決まる」と題する書面には、上記会合において、同雑誌の発行主体として任意団体「言論NPO・現代の理論」を発足させ、将来的にはNPO 法人化を目 指すこと、同雑誌の編集主体は「編集委員会」であることなどが確認さ - 21 -れた旨が記載されると共に、同月10 日現在の「編集委員会」の編集委員として、f、K(以下「k」という。)、L(以下「l」という。)、M(以下「m」という。)、N(以下「n」という。)、O、P、Q(以下「q」という。)、R、S、T、j、U、V、W、X(以下「x」という。)の氏名が列挙され、また、「言論NPO・現代の理論」の規 約が掲載されている。 任意団体「言論NPO・現代の理論」においては、その規約10 条及び 11 条に従い、理事として原告及びjほか複数名が選出され、jが理事長に、原告が事務局長に就任した。 (イ) 雑誌「現代の理論」 任意団体「言論NPO・現代の理論」においては、その規約10 条及び 11 条に従い、理事として原告及びjほか複数名が選出され、jが理事長に、原告が事務局長に就任した。 (イ) 雑誌「現代の理論」(第3 次)は、平成16 年6 月に創刊準備号が発 刊された後、同年10 月に「現代の理論 04 秋vol.1」が発行され、平成 19 年4 月発行の「現代の理論 07 春号vol.11」まで、季刊誌として継続的に発行された。これらの雑誌の奥付には、「編集人/K」、「発行人/J」、「発行所/言論NPO・現代の理論」、「発売/(株)明石書店」等の記載があった。 平成16 年1 月10 日~平成19 年1 月18 日の間、jを含む上記「編集委員会」の編集委員と概ね共通するメンバーの編集委員が、「現代の理論編集委員会」を開催し、雑誌「現代の理論」(第3 次)の企画・編集業務を行っていた。 (ウ) 平成17 年7 月15 日、任意団体「言論NPO・現代の理論」が特定非 営利活動法人として法人化し、被告NPO(当時の名称は「特定非営利活動法人言論NPO・現代の理論」)が設立された。被告NPO においては、jが理事長、原告が副理事長を務め、l、qなど、上記(イ)の編集委員の大半が理事を務めていた。 (エ) 雑誌「現代の理論」(第3 次)の出版権譲渡に至る経緯等 a 雑誌「現代の理論」(第3 次)は、販売部数が伸び悩み、財政難が - 22 -続いたため、被告NPO の内部において、平成18 年中頃には明石書店への出版権の譲渡が検討されるようになり、平成19年1月以降には、被告NPO の解散が提案されるようになった。 b jは、同年2 月12 日、原告に対し、「現代の理論編集委員会へのメモ」を付したメール(甲17)を送信 討されるようになり、平成19年1月以降には、被告NPO の解散が提案されるようになった。 b jは、同年2 月12 日、原告に対し、「現代の理論編集委員会へのメモ」を付したメール(甲17)を送信した。同メモには、雑誌の発行 準備から現状に至るまで、NPO 設立と編集委員会体制で進んできたが、雑誌の発行を中心としてきたために編集委員会活動が優先し、NPO の活動と体制が未分化のまま進んできたこと、この未分化状態から脱し、NPO として自立した活動と体制の確立を進める必要があることといった意見等が記載されていた。 同年3 月3 日に開催された被告NPO の理事会において、雑誌「現代の理論」の出版権を明石書店に譲渡することに伴い被告NPO を解散させる提案と共に、被告NPO を存続させるというjの提案が議論されたが、被告NPO を解散させる提案への賛成意見が多数を占めた。 同理事会には、jのほか、l、m、n、q、x及び原告が理事として 出席した。(甲27)jは、被告NPO の解散に賛成できないとして、同年4 月19 日、原告に対し、被告NPO の理事長を辞任し、同月22 日の理事会に出席しない旨を記載したメールを送信した。(甲19)同日開催された被告NPO の理事会において、jの理事長辞任の申 出を受けて当面の間理事長の職務は副理事長の原告が代行することが確認された。また、同理事会において、雑誌「現代の理論」につき、同年6 月1 日をもって明石書店にその出版権を譲渡し、明石書店の出版物として継続して発行すること、同雑誌の誌面内容については、明石書店より委託を受けたその当時の編集委員会が編集に当たることが 確認された。 - 23 -その後、同月27 日に開催された被告NPO の社員総会では、被 雑誌の誌面内容については、明石書店より委託を受けたその当時の編集委員会が編集に当たることが 確認された。 - 23 -その後、同月27 日に開催された被告NPO の社員総会では、被告NPO の解散に関する決議はされず、明石書店への雑誌「現代の理論」の出版権(発行事業)の譲渡に関する決議のみがされた。 また、jを除く、雑誌「現代の理論」(第3 次)の編集委員会のメンバーのほとんどは、被告NPO の理事を辞任した。 c 平成19 年7 月1 日付けで、被告NPO(理事長代行原告)、「季刊『現代の理論』編集委員会」(代表 k)及び明石書店(代表取締役社長 Y)の3 者名義で「季刊『現代の理論』の出版権譲渡に関する覚書き」(甲20。以下「本件覚書」という。)が作成された。 本件覚書には、以下の事項等が記載されている。 ・「1、言論NPO・現代の理論は季刊『現代の理論』の出版権を、(株)明石書店に無償譲渡し、第12 号(07 夏号)より明石書店が発行元となる。」・「2、季刊『現代の理論』の出版権の譲渡を受けた明石書店は、「新たな言論の公共空間」としての雑誌『現代の理論』の発展を期 し、継続発行のため努力する。」・「3、譲渡に伴い明石書店に引き継ぐ資産は、①12 号以降の定期購読の前納金額。②発刊基金提供者への向こう1 年間の定期購読料。 ③11 号以前の執筆者へ、むこう1 年間の寄贈に伴う費用とし、その他の債権・債務は引き継がない。」 ・「4、新たな雑誌『現代の理論』の企画・編集については、明石書店から委託を請けた現行の編集委員会が責任を持つ。今後の編集委員会の改革や強化は明石書店と協議し進める。」このような本件覚書に基づいて、雑誌「現代の理論」(第3 次)の出版権が被告NPO から 店から委託を請けた現行の編集委員会が責任を持つ。今後の編集委員会の改革や強化は明石書店と協議し進める。」このような本件覚書に基づいて、雑誌「現代の理論」(第3 次)の出版権が被告NPO から明石書店に無償譲渡された。 d 「現代の理論 07 夏号vol.12」は、平成19 年7 月10 日に明石書店 - 24 -を発行主体(発行所)として発行された。 同号に掲載された「季刊『現代の理論』本号より明石書店が発行」と題する社告には、以下のように記載されている。 「読者の皆様へ、本誌は本号(vol.12)より弊社が発行元となることをご報告します。雑誌『現代の理論』は一九五九年の第一次、六四 年からの第二次と、マルクス主義や社会主義の革新を掲げ、左派の理論誌として日本の論壇に一石を投じてきました。一九八九年惜しまれつつ停刊した小誌は、二〇〇四年、かつての筆者や読者であった世代が中心となり、発行-言論NPO・現代の理論、編集-『現代の理論』編集委員会として再刊され、発売は弊社が協力してまいりました。活 字離れや硬派の論壇誌を取り巻く環境の厳しいなかで、熱心な読者や筆者の皆さんに支えられ自主発行が続けられ、『現代の理論』に期待する励ましの声、また多くの新聞の論壇欄で取り上げられるなど一定の社会的認知も進んできました。この間、NPO、編集委員会、弊社の三者は、『現代の理論』の安定的な継続発行とさらなる飛躍をどのよ うに実現するか、方策についての協議を重ねてきました。その結果、弊社が発行元を引き受けるのが最善であるとの結論に到達いたしました。…なお雑誌の編集・企画につきましては、従来どおり『現代の理論』編集委員会にお願いしていきます。」同号以降も、雑誌「現代の理論」(第3 次)は、明石書店が発行主 の結論に到達いたしました。…なお雑誌の編集・企画につきましては、従来どおり『現代の理論』編集委員会にお願いしていきます。」同号以降も、雑誌「現代の理論」(第3 次)は、明石書店が発行主 体となって季刊誌として継続的に発行され、jを除く、原告、x、k、nほかこれまでの同雑誌の編集委員会のメンバーが、「『現代の理論』編集委員会」として、明石書店の委託を受けてこれらの雑誌の企画、編集業務を行った。また、これらの雑誌の奥付には、「編集人/『現代の理論』編集委員会代表/K」、「発行人/Y」、「発行所/ (株)明石書店」などの記載がある。(甲15、16) - 25 -(オ) 被告NPO は、平成20 年2 月、雑誌「FORUMOPINION」を創刊し、季刊誌として継続して発行するようになった。これらの雑誌の奥付には、「NPO 現代の理論・社会フォーラム FORUMOPINION 編集委員会」などの記載がある。 また、被告NPO は、同年5 月9 日、その名称を「特定非営利活動法 人言論NPO・現代の理論」から「特定非営利活動法人NPO 現代の理論・社会フォーラム」に変更した。 (カ) 明石書店は、平成23 年秋頃、雑誌「現代の理論」(第3 次)の発行事業の財政難や、同雑誌の編集委員会との間での同事業を巡る金銭トラブル発生などもあって、同雑誌の編集委員会に対し、同事業から撤退し たい旨の申出をし、同事業の清算についての話合いがされた。その結果、雑誌「現代の理論」(第3 次)は30 号をもって終刊とし、終刊号の刊行をもって編集委員会と明石書店の協同事業は終了し、本件覚書は効力を失うことが両者間で確認された。(甲28)雑誌「現代の理論」(第3 次)は、平成24 年1 月、明石書店が発行 事業から撤 行をもって編集委員会と明石書店の協同事業は終了し、本件覚書は効力を失うことが両者間で確認された。(甲28)雑誌「現代の理論」(第3 次)は、平成24 年1 月、明石書店が発行 事業から撤退し、同年4 月、「現代の理論 12 春/終刊号vol.30」の発行をもって終刊となった。終刊となった雑誌の奥付には、「編集・発行人/『現代の理論』編集委員会代表/K」、「発売所/(株)明石書店」などの記載がある。(甲16)ウ原告出版物の配信、被告出版物1 及び2 の発行、販売等 (ア) 雑誌「現代の理論」(第3 次)の編集委員会のメンバーであった原告、x、q、lらは、平成26 年5 月1 日、「現代の理論編集委員会」を発行人として、ウェブサイト上において、原告出版物の無料配信を開始した。このことは、同月8 日の毎日新聞夕刊(甲23)で紹介された。 (イ) 被告NPO は、同年7 月29 日に開催された運営委員会において、雑誌 「現代の理論」の再刊を決定した。 - 26 -その後、被告NPO は、平成28 年2 月、雑誌「現代の理論」デモ版を発行し、同デモ版において同年6 月から雑誌「現代の理論」を再刊することを告知ないし周知した。 (ウ) 原告は、同年4 月9 日、第9 類「電子印刷物」及び第16 類「印刷物」を指定商品として、本件商標1 の商標登録出願をした。 (エ) x及び原告は、「現代の理論編集委員会 XA」の名義で、同年6月17 日、被告NPO に対し、「現代の理論」は「現代の理論編集委員会」がその名称の季刊誌をかつて発行し、現在もウェブ上でその季刊誌を引き継いで同じ表題のもと電子出版物として発行しているところ、被告NPO が同名の出版物を発行することになると、読者や関係者を混乱さ せ 称の季刊誌をかつて発行し、現在もウェブ上でその季刊誌を引き継いで同じ表題のもと電子出版物として発行しているところ、被告NPO が同名の出版物を発行することになると、読者や関係者を混乱さ せることになるなどとして、「現代の理論」という名称を出版物に付すことの中止を求める旨の申入書(甲11)を送付した。 他方、被告NPO は、同月、雑誌「FORUMOPINION」の題号を「現代の理論」へ改題して、被告標章1 を表紙に付した被告出版物1 の発行、販売を開始した。 (オ) l、q及び原告は、「現代の理論編集委員会代表編集委員L、同Q、事務局担当者A」の名義で、平成29 年9 月6 日、被告会社に対し、被告NPO が発行する「現代の理論」と称する出版物の発売元とならないことなどを求める旨の「申入れ」と題する書面(甲12)を送付した。 (カ) 原告は、同月8 日、本件商標権1 の設定登録を受けた。 (キ) 被告NPO は、同年10 月以降、被告標章2 を表紙に付した被告出版物 2 を発行、販売し、被告会社は、その発売元として、これらを販売した。 エ本件訴訟に至る経緯等(ア) 被告NPO は、同年12 月4 日、本件商標1 異議事件の申立てをしたが、特許庁は、平成30 年3 月15 日、本件商標1 の商標登録を維持する 旨の決定(甲14)をし、同決定は、同月26 日、確定した。 - 27 -(イ) 原告及び本件編集委員会は、平成30 年10 月15 日、前訴を提起した。 (ウ) 被告NPO は、令和2 年9 月10 日、本件商標1 に係る別件審判を請求し、同年10 月1 日、その予告登録がされた。これに対し、特許庁は、令和3 年2 月12 日、本件商標1 の指定商品中、第16 類「印刷物」についての商 日、本件商標1 に係る別件審判を請求し、同年10 月1 日、その予告登録がされた。これに対し、特許庁は、令和3 年2 月12 日、本件商標1 の指定商品中、第16 類「印刷物」についての商標登録を取り消す旨の別件審決をし、同審決は、同年3 月24 日、確定した。 (エ) 前訴原審は、同年1 月21 日、本件編集委員会の前訴に係る訴えは、いずれも却下し、原告の請求は、いずれも棄却する旨の判決を言い渡した(前訴原判決)。 (オ) 原告及び本件編集委員会は、前訴原判決を不服として控訴を提起し た。なお、原告は、別件審決が確定したことを受けて、控訴審において、上記差止め及び廃棄請求について、本件商標権1 に係る商標法36 条に基づく主張を撤回した。 前訴控訴審は、同年8 月18 日、被告らによる原告の本件商標権1 侵害を認め、原告の控訴に基づき前訴原判決を一部変更し、本件編集委員 会の控訴は棄却する旨の内容の判決を言い渡した。 (カ) 原告は、同年9 月6 日、第16 類「印刷物」を指定商品として本件商標2 の商標登録出願を行い、令和4 年2 月22 日、本件商標権2 の設定登録を受けた。 (キ) 原告は、同年8 月6 日、本件訴訟を提起した。 (ク) 被告NPO は、本件商標2 異議事件の申立てをしたが、特許庁は、令和5 年1 月17 日、本件商標2 の商標登録を維持する旨の決定(甲44)をした。 (2) 本件商標2 の商標登録に係る無効の抗弁の成否ア商標法4 条1 項19 号について 被告らは、本件商標2 は、被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示 - 28 -するものとして周知な「現代の理論」という標章と同一又は類似の商標であるなどとして、本件商標2 の商標登録には商標法4 、本件商標2 は、被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示 - 28 -するものとして周知な「現代の理論」という標章と同一又は類似の商標であるなどとして、本件商標2 の商標登録には商標法4 条1 項19 号違反の無効理由がある旨主張する。 この点について、前記認定事実によれば、被告NPO 又はその前身の任意団体「言論NPO・現代の理論」は、平成16 年6 月~平成19 年4 月の 間、雑誌「現代の理論」(第3 次)(創刊準備号から「07 春号vol.11」まで)を発行主体(発行所)として発行するにあたり、「現代の理論」という標章を雑誌に使用したものといえる。しかし、これらのうち、「05 新春号vol.2」から「07 春号vol.11」までの各号の発行部数は各4000 部、販売部数は書店で各1000 部程度、定期購読で各600 部程度にすぎない(甲 43、弁論の全趣旨)。 また、被告NPO は、平成20 年2 月以降、雑誌「FORUMOPINION」を季刊誌として継続的に発行するようになったが、その題号は「現代の理論」と異なる。その題号の下には「NPO 現代の理論・社会フォーラム」の文字が記載されているけれども(甲29)、これは「現代の理論」という文 言が含まれているというに過ぎず、「現代の理論」の標章と同一であるとはいえない。このため、被告NPO による雑誌「FORUMOPINION」の発行は、「現代の理論」の標章の使用に当たらない。 加えて、本件商標2 の指定商品「印刷物」は、その対象に限定がないことから、需要者は、一般消費者であると認めるのが相当である。 これらの事情に鑑みると、本件商標2 の商標登録出願時及び登録査定時において、「現代の理論」の標章は、被告NPO の業務に係る商品(「印刷 要者は、一般消費者であると認めるのが相当である。 これらの事情に鑑みると、本件商標2 の商標登録出願時及び登録査定時において、「現代の理論」の標章は、被告NPO の業務に係る商品(「印刷物」)又は役務を表示するものとして、国内外の需要者の間に広く認識されていたものとは認められない(なお、この点は本件商標1 の商標登録出願時及び登録査定時においても異ならない。)。 そうである以上、本件商標2 の商標登録は商標法4 条1 項19 号に違反 - 29 -するものとはいえないから、その余の点を論ずるまでもなく、この点に関する被告らの主張は採用できない。 イ商標法4 条1 項10 号について上記アと同様に、「現代の理論」の標章が被告NPO の業務に係る商品若しくは役務を表示するものとして周知であることを前提とし、本件商標 2 の商標登録は商標法4 条1 項10 号に違反するものとする被告らの主張も採用できない。 ウ商標法4 条1 項15 号について被告らは、雑誌「現代の理論」の発行経緯や発行状況に鑑みれば、本件商標2は、被告NPOの雑誌「現代の理論」及び同「FORUMOPINIONNPO 現代の理論・社会フォーラム」の発行業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標に該当するから、その商標登録は商標法4 条1 項15号に違反する旨主張する。 しかし、前記アのとおり、本件商標2 の商標登録出願時及び登録査定時において「現代の理論」の標章は被告NPO の業務に係る商品又は役務を 表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものとは認められず、周知又は著名であったとはいえない。 そうである以上、本件商標2 は、被告NPO の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標に該 として需要者の間に広く認識されていたものとは認められず、周知又は著名であったとはいえない。 そうである以上、本件商標2 は、被告NPO の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標に該当するものと認められない。 したがって、本件商標2 の商標登録は商標法4 条1 項15 号に違反する ものとはいえない。この点に関する被告らの主張は採用できない。 エ商標法4 条1 項8 号について被告らは、「現代の理論」は被告NPO の略称として定着し著名であったとして、本件商標2 の商標登録は商標法4 条1 項8 号に違反する旨主張する。 しかし、被告NPO の名称である「特定非営利活動法人NPO 現代の理 - 30 -論・社会フォーラム」中の「NPO 現代の理論・社会フォーラム」の文字部分と「現代の理論」の文字とは、外観及び称呼が明らかに異なり、同一の標章であるとはいえない。このため、「NPO 現代の理論・社会フォーラム」の文字部分中に「現代の理論」の文字が含まれるからといって、被告NPO がその事業活動において自己の名称として「現代の理論」の文字 部分を他の構成から独立して使用してきたものということはできない。 そもそも、「現代の理論」が被告NPO を示す略称として使用されてきたことを認めるに足りる証拠はなく、また、「現代の理論」が被告NPOを示す略称として一般に知られていたことを認めるに足りる証拠もない。 したがって、「現代の理論」は、被告NPO の「著名な略称」に該当す るものとは認められない。 そうすると、本件商標2 の商標登録は商標法4 条1 項8 号に違反するものとはいえない。この点に関する被告らの主張は採用できない。 オ商標条3 条1項柱書違反について被告らは、原告には、今後 うすると、本件商標2 の商標登録は商標法4 条1 項8 号に違反するものとはいえない。この点に関する被告らの主張は採用できない。 オ商標条3 条1項柱書違反について被告らは、原告には、今後も「印刷物」の指定商品について「現代の理 論」を使用する予定がなく、客観的に見ても実際に使用する能力がないから、本件商標2 の商標登録は商標法3 条1 項柱書に違反する旨を主張する。 しかし、本件商標1の当初の指定商品である第16類「印刷物」につき、別件審決において、登録商標の不使用を理由に同指定商品に係る商標登録 が取り消されたからといって、そのことは、本件商標2 の登録査定日である令和4 年2 月14 日の時点において原告が本件商標2 を印刷物に使用する意思も能力もなかったことを直ちに意味するものではない。上記時点で印刷物を発行するに足りる資金を現に有しなかったとしても、同様である。 その他にこれを認めるに足りる客観的な証拠もない。原告ないし本件編集 委員会が雑誌「現代の理論」のウェブ配信のみを行い、紙媒体としては発 - 31 -行していないことも、上記時点及びその後も被告各出版物が発行、販売されている状況を踏まえると、需要者の誤解を避けるためとみる余地が合理的かつ十分にあり得るのであって、少なくとも原告が紙媒体としての雑誌を発行していないことは、原告がその意思も能力も有しないことを必ずしも意味しない。 したがって、本件商標2 の商標登録は商標法3 条柱書に違反するものとはいえない。この点に関する被告らの主張は採用できない。 カなお、被告らの無効の抗弁(ただし、商標法4 条1 項各号違反を無効理由とするもの)において無効と主張されている商標権が本件商標権1 又は 2 のいずれであるかは、いささか判然としな できない。 カなお、被告らの無効の抗弁(ただし、商標法4 条1 項各号違反を無効理由とするもの)において無効と主張されている商標権が本件商標権1 又は 2 のいずれであるかは、いささか判然としない。しかし、仮に本件商標権 1 の無効を主張する趣旨を含むとしても、上記と同様の理由から、本件商標1 の商標登録は、その主張に係る商標法4 条1 項各号に違反するものとはいえない。 4 被告NPO の先使用権の成否(争点4)について被告らは、本件各商標の各商標登録出願時において、「現代の理論」という 標章は、いわゆる構造改革派と呼ばれた知識社会の厚い層をなす思想家・変革者や学会・教授等の知識階級を中心とする比較的限られた読者層の中では知らない者はいないほど、被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして周知となっていたから、被告NPO は、商標法32 条1 項に基づく先使用権を有する旨主張する。 しかし、前記3(2)アのとおり、本件各商標の各出願時のいずれにおいても、「現代の理論」の標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。 また、前記認定事実によれば、被告NPO は、平成19 年7 月に雑誌「現代の理論」(第3 次)の出版権を明石書店に譲渡した後である平成20 年2 月に雑 誌「FORUMOPINION」を創刊し、季刊誌として継続的に発行するようになっ - 32 -たのであり、遅くともこの頃までには、引き続き明石書店からの委託に基づき雑誌「現代の理論」の編集に当たっていた編集委員会とは組織として袂を分かっていたものと見られる。その後、被告NPO は、平成28 年2 月に雑誌「現代の理論」デモ版を発行するまで、その発行する づき雑誌「現代の理論」の編集に当たっていた編集委員会とは組織として袂を分かっていたものと見られる。その後、被告NPO は、平成28 年2 月に雑誌「現代の理論」デモ版を発行するまで、その発行する雑誌に「現代の理論」という標章を使用しなかった。そうすると、被告NPO は、その間、自己の業務に係る 商品又は役務を表示するものとして「現代の理論」の標章を使用していたとは認められない。 したがって、本件各商標のいずれとの関係においても、被告NPO は、これを使用する先使用権(商標法32 条1 項)を有しない。この点に関する被告らの主張は採用できない。 原告による権利濫用の有無(争点5)について被告らは、「現代の理論」の標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして周知となっていたことなどを前提として、このような状況の下で、原告は、嫌がらせ目的で本件商標1 の商標登録出願をし、これが別件審決により指定商品のうち「印刷物」について取消しとなった後も、印刷物と して「現代の理論」を使用する予定も能力もないのに、不正の目的により、本件商標2 の商標登録をし、被告らに対し、本件訴訟を提起して、被告各出版物の出版差止め及び廃棄請求並びに金銭請求を行っているなどとして、原告による被告らに対する本件商標権2 の行使は権利濫用にあたり許されない旨を主張する。 しかし、前記3(2)ア及びエのとおり、「現代の理論」が被告NPO を示す略称として使用されてきたこと及び「現代の理論」が被告NPO を示す略称として一般に知られていたことを認めるに足りる証拠はなく、また、本件各商標の商標登録出願時において、「現代の理論」という標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた られていたことを認めるに足りる証拠はなく、また、本件各商標の商標登録出願時において、「現代の理論」という標章が被告NPO の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものと 認めることもできない。その意味で、被告らの上記主張は、そもそもその前提 - 33 -を欠く。 さらに、前記認定に係る雑誌「現代の理論」(第3 次)の終刊後の原告出版物及び被告各出版物の出版に至る経緯や本件各商標の商標登録出願に至る経緯等につき、その時系列を踏まえて見る限り、本件商標1 の商用登録出願は、原告出版物の配信が既に開始されている状況において、被告らが雑誌「FORUM OPINION」を雑誌「現代の理論」に改題して発行する旨告知ないし周知したことを受けて行われたものと理解することも合理的に可能であり、少なくとも、こうした経緯からは、原告の不正の目的の存在をうかがうことはできない。このことは、本件商標2 の商標登録出願についても同様である。 その他被告らが縷々指摘する事情を考慮しても、この点に関する被告らの主 張は採用できない。 6 差止め及び廃棄請求について以上によれば、被告らによる被告各標章の使用は、本件各商標権を侵害するものとみなされ(商標法37 条1 号)、原告によるその権利行使を妨げるべき事情もないことになる。また、前記認定事実及び弁論の全趣旨によれば、被告 らは、今後も、被告各標章を付した出版物を出版、販売若しくは販売のための展示又は頒布をして、本件各商標権を侵害するおそれがあると認められる。 したがって、原告は、被告らに対し、被告各標章を付した被告各出版物の出版等の差止請求権(同法36 条1 項)及び侵害組成物である被告各出版物の廃棄請求権(同条2 項)を有する。 る。 したがって、原告は、被告らに対し、被告各標章を付した被告各出版物の出版等の差止請求権(同法36 条1 項)及び侵害組成物である被告各出版物の廃棄請求権(同条2 項)を有する。 7 損害賠償請求について(1) 上記のとおり、被告らによる被告各標章の使用は、本件各商標権を侵害するものである。また、上記行為につき被告らの過失が推定されるところ(商標法39 条、特許法103 条)、この推定を覆滅すべき事情の主張立証はない。 したがって、原告は、本件各商標権侵害の不法行為に基づき、被告らに対 - 34 -し、損害賠償請求権を有する。 (2) 原告の損害額(争点6)についてア損害額算定の基礎となる売上額の範囲本件において、原告は、被告らに対し、商標法38 条3 項に基づき、前訴において損害賠償請求が認められた被告各出版物1 及び2(1)~(4)を除い た被告出版物2(5)~(20)に係る本件各商標の使用料相当額の損害額の賠償を求めている。 また、弁論の全趣旨によれば、被告各出版物は、被告NPO に会費(1 人当たり1 万円であり、会費には被告各出版物の代金も含まれている。)を支払っている正会員に対しては各号の発行時に交付されていることが認め られる。さらに、被告各出版物が季刊誌として発行されている雑誌であることに鑑みると、被告各出版物は、正会員以外の者に対しても、その大部分は各雑誌の発行と同時期に販売されたものと考えられる。 イ被告出版物2(5)~(20)の売上額証拠(乙15 及び後掲のもの)及び弁論の全趣旨によれば、被告出版物 2(5)~(20)の各年度における売上額は、以下のとおりと認められる。 (ア) 被告出版物2(5)及び(6)(平成30 年度発行)につ 掲のもの)及び弁論の全趣旨によれば、被告出版物 2(5)~(20)の各年度における売上額は、以下のとおりと認められる。 (ア) 被告出版物2(5)及び(6)(平成30 年度発行)についてa 被告NPO の売上 60 万3408 円正会員の会費が1 万円であること、被告各出版物の被告NPO における販売価格が1 部当たり1000 円であること、被告各出版物は年4 回発行されること、上記会費には被告各出版物の代金が含まれることからすると、正会員の会費収入の4 割相当額が被告各出版物の売上に相当すると考えられる。 また、被告出版物2(5)及び(6)が発行された平成30 年度の正会員の会費収入は94 万円であり、それ以外の雑誌「現代の理論」販売収入 は83 万0816 円であることが認められる。 - 35 -そうすると、その売上は、60 万3408 円と認められる。 {(正会員会費収入94 万円×0.4)+「現代の理論発行販売収入」 83 万0816 円}÷4 号分×2 号分=60 万3408 円b 被告会社の売上 2 万8080 円被告会社は、Amazon に対しては本体価格1200 円の66%(乙18)、 取次のトーハンには65%(乙19、20)、日本出版販売株式会社には64%(乙19、21)でそれぞれ販売していること等の事情を考慮すると、本体価格1200 円の65%である780 円を1 部当たりの売上金額と認めるのが相当である(以降の年度についても同様である。)。 また、証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社に おける被告出版物2(5)及び(6)の販売部数は36 部と認められる。 したがって、その売上は、2 万8080 円と認めるのが相当である。 780 円×3 び弁論の全趣旨によれば、被告会社に おける被告出版物2(5)及び(6)の販売部数は36 部と認められる。 したがって、その売上は、2 万8080 円と認めるのが相当である。 780 円×36 部=2 万8080 円(イ) 被告出版物2(7)~(10)(令和元年度発行)についてa 被告NPO の売上 123 万8970 円 令和元年度においては、被告NPO の正会員の会費収入は91 万円、それ以外の「現代の理論発行販売収入」は87 万4970 円であることが認められる。 そうすると、その売上は123 万8970 円と認められる。 (91 万円×0.4)+87 万4970 円=123 万8970 円 b 被告会社の売上 15 万3660 円証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における被告出版物2(7)~(10)の販売部数は197 部と認められる。 そうすると、その売上は15 万3660 円と認められる。 780 円×197 部=15 万3660 円 (ウ) 被告出版物2(11)~(14)(令和2 年度発行)について - 36 -a 被告NPO の売上 123 万8641 円令和2 年度においては、被告NPO の正会員の会費収入は91 万円、それ以外の「現代の理論発行販売収入」は87 万4641 円であることが認められる。 そうすると、その売上は123 万8641 円と認められる。 (91 万円×0.4)+87 万4641 円=123 万8641 円b 被告会社の売上 9 万5940 円証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における被告出版物2(11)~(14)の販売部数は123 部と認められる。 そうすると、その売上は9 万5940 の売上 9 万5940 円証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における被告出版物2(11)~(14)の販売部数は123 部と認められる。 そうすると、その売上は9 万5940 円と認められる。 780 円×123 部=9 万5940 円(エ) 被告出版物2(15)~(18)(令和3 年度発行)についてa 被告NPO の売上 148 万4826 円令和3 年度においては、被告NPO の正会員の会費収入は90 万4000円、それ以外の「現代の理論発行販売収入」は112 万3226 円である ことが認められる。 そうすると、その売上は148 万4826 円と認められる。 (90 万4000 円×0.4)+112 万3226 円=148 万4826 円b 被告会社の売上 8 万5800 円証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における 被告出版物2(15)~(18)の販売部数は110 部と認められる。 そうすると、その売上は8 万5800 円と認められる 780 円×110 部=8 万5800 円(オ) 被告出版物2(19)及び(20)(令和4 年度発行)についてa 被告NPO の売上 75 万円 平成30 年度~令和3 年度の被告NPO の正会員数及び「現代の理論 - 37 -発行販売収入」の推移を踏まえると、被告ら主張のとおり、令和4 年度発行に係る被告出版物2(19)及び(20)の売上に関しては、75 万円と推計するのが相当である。 150 万円÷4 号分×2 号分=75 万円b 被告会社の売上 18 万0960 円 証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における被告出版物2(19)及び(20)の販売部数は232 部 号分×2 号分=75 万円b 被告会社の売上 18 万0960 円 証拠(乙16、17)及び弁論の全趣旨によれば、被告会社における被告出版物2(19)及び(20)の販売部数は232 部と認められる。 そうすると、その売上は18 万0960 円と認められる。 780 円×232 部=18 万0960 円(カ) 小計 以上より、被告2(5)~(20)出版物の売上は合計586 万0285 円と認められる。これに反する原告の主張は採用できない。 ウ使用料相当額商標権のロイヤルティ料率の平均値が約2.6%とされていること(乙22),被告各出版物がいわゆるオピニオン誌であること,被告らによる本 件各商標権の侵害行為の態様その他本件の諸般の事情を総合考慮すると,本件各商標に係る使用料相当額(商標法38 条3 項)は,その売上高の3%と認めるのが相当である。これに反する原告及び被告らの主張はいずれも採用できない。 そうすると,原告の損害額は,17 万5808 円(1 円未満切捨て)と認め られる。 586 万0285 円×3%=17 万5808 円(3) 小括以上によれば,原告は,被告らに対し,連帯して、本件各商標権侵害の不法行為に基づき、17 万5808 円の損害賠償請求権及びこれに対する不法行為 後である令和4 年7 月1 日(被告出版物2(20)の発行日)から支払済みまで - 38 -民法所定の年3%の割合による遅延損害金請求権を有することが認められる。 第4 結論よって、原告の請求は主文記載の限度で理由があるから、その限度でこれを認容し、その余は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47 部 裁 は主文記載の限度で理由があるから、その限度でこれを認容し、その余は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。 東京地方裁判所民事第47 部 裁判長裁判官杉浦正樹 裁判官小口五大 裁判官吉野弘子 - 39 -別紙商標権目録 1 商標登録第5978523 号登録商標:現代の理論(標準文字) 指定商品:第9 類「電子印刷物」、第16 類「印刷物」。 ただし、第16 類「印刷物」に係る商標登録について、商標法50 条 1 項所定の商標登録取消審判(取消2020-300638 号事件)の請求により、令和2 年10 月1 日、予告登録がされ、令和3 年2 月12 日、指定商品中、第16 類「印刷物」についての商標登録を取り消す旨の審 決がされ、同年3 月24 日、確定した。 出願日:平成28 年4 月9 日設定登録の日:平成29 年9 月8 日 2 商標登録第6517517 号 登録商標:現代の理論(標準文字)指定商品:第16 類「印刷物」出願日:令和3 年9 月6 日設定登録の日:令和4 年2 月22 日 - 40 -別紙被告標章目録 - 41 -別紙出版物目録 (1) 『現代の理論』2016 夏号(通巻33 号) (2) 『現代の理論』201 - 41 -別紙出版物目録 (1) 『現代の理論』2016 夏号(通巻33 号) (2) 『現代の理論』2016 秋号(通巻34 号)(3) 『現代の理論』2017 新春号(通巻35 号)(4) 『現代の理論』2017 年4 月春号(通巻36 号)(5) 『現代の理論』2017 年夏号(通巻37 号) (1) 『現代の理論』2017 秋号ISBN /カタログNO:9784886838261(2) 『現代の理論』2018 冬号ISBN /カタログNO:9784886838322 (3) 『現代の理論』2018 春号 ISBN /カタログNO:9784886838360(4) 『現代の理論』2018 夏号ISBN /カタログNO:9784886838407(5) 『現代の理論』2018 秋号 ISBN /カタログNO:9784886838469(6) 『現代の理論』2019 冬号ISBN /カタログNO: 9784886838506(7) 『現代の理論』2019 春号ISBN /カタログNO: 9784886838568 (8) 『現代の理論』2019 夏号 - 42 -ISBN /カタログNO: 9784886838605(9) 『現代の理論』2019 秋号ISBN /カタログNO: 9784886838643(10) 『現代の理論』2020 冬号ISBN /カタログNO: 9784886838681 (11) 『現代の理論』2020 春号ISBN /カタログNO: 9784886838735 『現代の理論』2020 冬号ISBN /カタログNO: 9784886838681 (11) 『現代の理論』2020 春号ISBN /カタログNO: 9784886838735(12) 『現代の理論』2020 夏号ISBN /カタログNO: 9784886838803(13) 『現代の理論』2020 秋号 ISBN /カタログNO: 9784886838865(14) 『現代の理論』2021 冬号ISBN /カタログNO: 9784886838926(15) 『現代の理論』2021 春号ISBN /カタログNO: 9784886838995 (16) 『現代の理論』2021 夏号ISBN /カタログNO: 9784886839039(17) 『現代の理論』2021 秋号ISBN /カタログNO: 9784886839084(18) 『現代の理論』2022 冬号 ISBN /カタログNO: 9784886839152(19) 『現代の理論』2022 春号ISBN /カタログNO: 9784886839220(20) 『現代の理論』2022 夏号ISBN /カタログNO: 9784886839268
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