昭和52(行コ)79 不動産譲渡所得の課税に対する処分の取消控訴事件

裁判年月日・裁判所
昭和53年9月19日 東京高等裁判所 租税
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【DRY-RUN】○ 主文 控訴人Aに関する原判決を取り消し、本件中同控訴人に関する部分を東京地方裁判 所に差し戻す。 控訴人Bの本件控訴を棄却する。 控訴費用中控訴人Bに関する部分は同控訴人の負担とする。 ○ 事実

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判決文本文8,910 文字)

○ 主文控訴人Aに関する原判決を取り消し、本件中同控訴人に関する部分を東京地方裁判所に差し戻す。 控訴人Bの本件控訴を棄却する。 控訴費用中控訴人Bに関する部分は同控訴人の負担とする。 ○ 事実控訴人ら訴訟代理人は、「原判決を取り消す。本件を東京地方裁判所に差し戻す。 訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。」旨の判決を求め、被控訴人指定代理人は、「本件控訴を棄却する。」旨の判決を求めた。 当事者双方の事実に関する主張及び証拠関係は次に附加するほか原判決事実摘示のとおりであるから、これをここに引用する。但し、「原告」とあるのを「控訴人」と、「被告」とあるのを「被控訴人」と読み替えるものとする。 一控訴人らの主張 1 行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)一四条四項の出訴期間三か月の計算には初日を算入すべきではない。すなわち、(1)右計算に初日を算入すべきであるとの解釈は極度に法律専門技術的なものであつて、法令用語例を正確に理解しえない一般国民に画一的に適用すべきものではない。(2)民法の原則によれば、期間の計算上日をもつて定めるときは初日を算入しない。(3)出訴期間は被処分者がその処分につき不服を申立てるかどうかを熟慮する期間であるから、実質上その被処分者の利益を擁護し、その権利が広く認められるように解釈すべきものである。以上(1)ないし(3)の諸点からみて、出訴期間の計算上初日を算入する解釈は正当ではない。 2 控訴人Aの訴につき行訴法一四条四項の「裁決があつたことを知つた日」とは「被処分者がこれを実際に知つた日」をいうものと解すべきであり、これを「了知し得べき状態におかれた日」を指すものというべきではない。同法条の「知つた」との意義につき「了知し得べき状態」を含むと解したとしても、それは事実上の推定的機能をもたせた解釈で きであり、これを「了知し得べき状態におかれた日」を指すものというべきではない。同法条の「知つた」との意義につき「了知し得べき状態」を含むと解したとしても、それは事実上の推定的機能をもたせた解釈であり、絶対に反証を許さない趣旨ではないというべきところ、本件で控訴人Aが裁決があつたことを実際に知つたのは控訴人Bが裁決書の送達を受けた日より後日であることが証明されており右事実上の推定は覆えされたものである。 二被控訴人の主張 1 行訴法一四条四項は、出訴期間三か月の計算上、裁決があつたことを知つた日から起算すると定めており、それは知つた日を含めて計算するものと定めた趣旨である。すなわち、(1)一般に、当該法律で起算日を特に定める場合「日から起算する。」との文言を用い、その当日を算入している(たとえば、年齢計算ニ関スル法律一項「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」、戸籍法四三条、行政不服審査法一四条一ないし三項、四五条、五〇条、五三条など)ところ、行訴法一四条四項も同様に裁決の「日から起算する。」との用語を用いている。(2)したがつて、民法の初日不算入の原則は排除される。(3)不服申立期間をどのようにするかは行訴法の立法政策の問題にすぎない。 2 行訴法一四条四項の「裁決があつたことを知つた日」とはこれを了知し得べき状態におかれた日を含むものである。もし、そうではなくて実際に知つた日を指すものと解すると、被処分者が何らかの事情でこれを了知しなかつた場合、裁決書の送達が適法になされ、行政庁に何らの落度がないのに、出訴期間は進行を開始しない上、右了知の有無は本人のみが知りうるところで他人が客観的に認識し難いものであるから、かかる解釈は出訴期間の制度を没却する結果となる。 ○ 理由一控訴人Bの訴について当裁判所の判断もまた結論において原判決と同一であ 人のみが知りうるところで他人が客観的に認識し難いものであるから、かかる解釈は出訴期間の制度を没却する結果となる。 ○ 理由一控訴人Bの訴について当裁判所の判断もまた結論において原判決と同一であり、その理由も次に附加するほか原判決の理由(同五枚目裏六行目冒頭から同六枚目表八行目終りまでの部分)と同一であるからこれをここに引用する。但し、「原告」とあるのを「控訴人」と読み替えるものとする。 原判決六枚目表六行目「相当である。」の次に、次のとおり附加する。 「すなわち、一般に法令で期間計算につき特定の日を含めその日から起算する場合には「・・・・・・の日から起算する。」との用語例によつている(たとえば、年齢計算ニ関スル法律一項、戸籍法四三条、民法四七条、九一六条、九一七条、行政不服審査法一四条、四五条、五〇条、五三条など)ところ、行訴法一四条四項は、審査請求をした者の出訴期間の起算日につき「裁決があつたことを知つた日・・・・・・から起算する。」と規定し、それは民法一三八条にいう「法令・・・・・・ニ別段ノ定アル場合」にあたり、民法の規定の適用が排除され、したがつて、初日不算入の原則を定めた民法一四〇条の適用がない。控訴人Bは法令用語例に通じない一般国民に対して右のような解釈原則を適用するのは適当でないというが、個々の法令において期間の計算につきいわゆる初日不算入の原則(民法一四〇条)の例外を定めるかどうかはそれぞれの法令を制定する際の立法政策上の問題であり、当該法令が初日を算入すべきものとしてこれを法文化する場合右のように「・・・・・・した日から起算する。」との表現をとるのは立法技術的にも合理性があり、一般国民に対し誤解を生ぜしめるものとは考えられない。また行訴法所定の出訴期間は国民の権利救済に関係をもつ規定であるから、できるだけその保護を する。」との表現をとるのは立法技術的にも合理性があり、一般国民に対し誤解を生ぜしめるものとは考えられない。また行訴法所定の出訴期間は国民の権利救済に関係をもつ規定であるから、できるだけその保護をはかるためには控訴人所論のように初日を算入しない方がよいとしても、それは立法論としてならば格別、すでに、行政処分の確定という他の要請とも調和を図つて前記のように立法された現在においては、右規定の解釈として初日を算入しないとすることは右規定の明文に反することとなり許されないものである。」二控訴人Aの訴について裁決書正本の送達の事情に関する原判決認定の各事実(同六枚目表一〇行目冒頭から同七枚目表四行目終りまでの部分)については、当裁判所もまた同一に認定するので、これをここに引用する。但し、同六枚目裏七行目「終えて」の次に「営業所で仮眠の上」を、同七枚目表三行目「了知し」の次に「、控訴人Aあてのそれについては同控訴人が一八日に帰宅後飯台に置いてあつたのを見てこれを開披し、その内容を了知し」を、各附加する。 行訴法一四条四項にいう「裁決のあつたことを知つた日」とは、被処分者が裁決があつたことを現実に知つた日をいい、単にこれを了知しうべき状態におかれた日を指すものではないと解するのが相当である。けだし、行訴法が抗告訴訟につき出訴期間を定めた趣旨は、一方において行政庁の違法な処分によつて権利を害された者の権利救済を全からしめるとともに、他方において当該処分の効力を一定時期に確定せしめ、行政の安定を確保する必要をも考慮し、両者の利益の調整をはかる目的に出たものであるが、同法が右出訴期間につき長短二つの態様を区別し、処分の相手方等が処分等のあつたことを知つた日から進行を開始する出訴期間については比較的短い期間を、処分等の日から進行を開始するそれについては比 あるが、同法が右出訴期間につき長短二つの態様を区別し、処分の相手方等が処分等のあつたことを知つた日から進行を開始する出訴期間については比較的短い期間を、処分等の日から進行を開始するそれについては比較的長い期間をそれぞれ定めたのは、前者の場合には処分の相手方等において処分等があつたことを知り、その適否を争うことができることとなつた以上、現実に不服を申し立てるかどうかを考慮する期間としては比較的短い期間で足りるものとし、他方後者については、処分の相手方等に具体的にかかる機会が与えられたかどうかに関係なく、処分等の日から一定期間の経過によつてその効力を確定させる必要があるとの考慮に出たものであり、この趣旨から推すときは、前者の規定にいう「・・・・・・があつたことを知つた日」とは、あくまでもその者が処分等があつたことを現実に知つた日を意味するものと解するのが最も合理的と考えられるからである。被控訴人は、右のように解すると、処分行政庁としては処分の相手方に対し処分書の送達等当該処分を了知せしめるに必要な措置を盡したにかかわらず、処分の相手方の了知不了知という偶然的な事由により、また処分行政庁の確知しえない処分の相手方の内心的認識にかかる事実の有無によつて出訴期間が左右されることとなり不都合であるというが、確かに観念的には被控訴人の指摘するような難点があることを否定できないとしても、一般に処分の相手方に対して処分書等が送達される等処分の相手方が当該処分があつたことを了知しうべき状態に置かれたと認めるに足りる客観的事実が存在すれば、右処分の相手方においてその段階でこれを了知したものと事実上推定すべきものであり、実際上多くの場合はこれによつて右の不都合を避けることができると考えられるし、また処分の相手方等が右のように処分等を了知しうる状態に置かれた の段階でこれを了知したものと事実上推定すべきものであり、実際上多くの場合はこれによつて右の不都合を避けることができると考えられるし、また処分の相手方等が右のように処分等を了知しうる状態に置かれたにかかわらず、正当の理由なくしてその了知を拒否ないし回避するような態度をとつたときは、信義則上処分不了知の故をもつて右時点からの出訴期間の進行開始を否定することができないと解することもできることを考え、他方被控訴人の主張するように、前記事実上の推定を反対証明を許さない法律上のそれにまで高めるにひとしい解釈をとるときは、処分の相手方等がなんらかの正当な理由によつて処分があつたことを知りえなかつたこと、そのために右の段階では未だ当該処分の適否を争うことができない事情にあつたことが明らかにされたにもかかわらず、その者から出訴の権利を奪うこととなつて極めて不都合な結果を生ずることを考え、更に行訴法が前記のように処分等の日を起算日とする出訴期間を別に定め、その期間の経過によつて処分の効力を確定せしめるとの配慮を施していることをもしんしやくするときは、被控訴人の指摘する上記難点の存在は、上記のように、処分があつたことを知つた日を処分の相手方等が現実にこれを知つた日と解することをなんら妨げるものではないといわなければならない。 これを本件についてみると、前記引用の認定事実によれば、控訴人Bが昭和五一年六月一七日自己及び控訴人Aに対する各裁決書を配達証明郵便で受領したが、控訴人Aはタクシー運転手をしているため、右配達時前の同日午前八時以前に出勤し翌一八日午前二時ころ勤務を終え営業所で仮眠の上午前七時ないし八時ころ帰宅し家族から裁決書を手渡され内容を知つたのであるから、控訴人Aが裁決があつたことを現実に知つた日は、同年六月一八日であり、裁決書が送達された日である 務を終え営業所で仮眠の上午前七時ないし八時ころ帰宅し家族から裁決書を手渡され内容を知つたのであるから、控訴人Aが裁決があつたことを現実に知つた日は、同年六月一八日であり、裁決書が送達された日である同年六月一七日ではないといわなければならない。もつとも、本人が処分等があつたことを了知しなくても、本人からの委託等により当該処分等の対象とされた事項につき管理権限を有する者がこれを了知すれば、本人自身が了知した場合と同視するのが相当であるから、本件の場合においても、控訴人Bが控訴人Aのために本件裁決にかかる事項の管理権限を有しておれば、控訴人Bが上記控訴人Aあての裁決書を受領した六月一七日に裁決があつたことを知つたものと推定し、控訴人Aの出訴期間も右六月一七日から起算すべきものと解する余地があるけれども、単に控訴人Bが控訴人Aの妻であるというだけでは直ちに右のような管理権限があつたものとすることはできないし、また、控訴人Aの前記裁決書送達時における不在が、例えばある程度の期間家を留守にする場合のように通常その間における事務の処理を留守番である妻に委託することが想定されるような特段の事情によるものではなく、単に控訴人Aのタクシー運転者としての日常勤務のためであつたこと前記認定のとおりである以上、同控訴人から控訴人Bに対し不在中の事務管理に関する委託があつたものと推認することもできないというべきである。そして本件においては、他に控訴人Bがかかる管理権限を有していたことを肯認せしめるに足りる証拠はない。 そうすると、控訴人Aについては本件訴訟の出訴期間は前記昭和五一年六月一八日から起算すべきものであるところ、同控訴人が本訴を提起したのが同年九月一七日であることは記録上明らかであるから、右訴は出訴期間内に提起されたものとして適法であることを失わないと 昭和五一年六月一八日から起算すべきものであるところ、同控訴人が本訴を提起したのが同年九月一七日であることは記録上明らかであるから、右訴は出訴期間内に提起されたものとして適法であることを失わないというべきである。 三以上のとおりであるから、控訴人Bの本件訴は不適法として却下すべきところこれと同趣旨の原判決は正当で同控訴人の本件控訴は理由がないからこれを棄却すべきものであるが、控訴人Aの訴は適法であるのに、出訴期間を徒過した不適法な訴であるとしてこれを却下した原判決は失当で同控訴人の控訴は理由があるから、原判決中右部分を取り消し、民訴法三八八条により本件中同控訴人に関する部分を東京地方裁判所に差し戻すこととし、訴訟費用の負担については、控訴人Bの訴に関する部分につき民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。 (裁判官中村治朗高木積夫清野寛甫)(原裁判等の表示)○ 主文 1 本件訴えをいずれも却下する。 2 訴訟費用は原告らの負担とする。 ○ 事実第一当事者の求めた裁判一原告ら 1 被告が昭和五〇年七月一六日付でした原告Aの昭和四九年分所得税に係る更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の処分を取り消す。 2 被告が昭和五〇年七月一六日付でした原告Bの昭和四九年分所得税に係る更正の請求に対する更正すべき理由がない旨の処分を取り消す。 3 訴訟費用は被告の負担とする。 との判決二被告 1 本案前の申立て主文と同旨の判決 2 本案についての申立て(一) 原告らの請求をいずれも棄却する。 (二) 訴訟費用は原告らの負担とする。 との判決第二原告らの請求原因一原告らは、昭和五〇年四月一八日被告に対し原告らの同四九年分所得税についての各確定申告に係る課税標準及び税額につき更正をすべき旨の各請求をしたところ、被告は、 との判決第二原告らの請求原因一原告らは、昭和五〇年四月一八日被告に対し原告らの同四九年分所得税についての各確定申告に係る課税標準及び税額につき更正をすべき旨の各請求をしたところ、被告は、原告らに対して同五〇年七月一六日付で更正をすべき理由がない旨の各処分(以下「本件各処分」という。)をした。 二原告らは、原告らがCから取得した金一〇〇〇万円につき租税特別措置法第三五条第一項の規定の適用を認めるべきものとして右各更正の請求をしたのにかかわらず、本件各処分は、右規定の適用がないとしてされたもので違法であるから、原告らは、本件各処分の取消しを求める。 三本件各処分について原告らのした各審査請求に対する各裁決書謄本は、昭和五一年六月一七日原告ら方に送達され、原告Bは同日、同Aは翌一八日右各審査請求に対する裁決があつたことを知つた。そして、出訴期間については初日を算入して計算すべきではないから、昭和五一年九月一七日に提起した本件訴えは、いずれも出訴期間内に提起された適法なものである。 第三被告の本案前の申立ての理由及び請求原因に対する認否一本案前の申立ての理由 1 原告Bの訴えについて行政事件訴訟法第一四条第四項を適用して取消訴訟の出訴期間を計算する場合には、法令の用語例に従い「裁決があつたことを知つた日」を初日として、これを期間に算入して計算すべきであるところ、原告Bは、昭和五一年六月一七日裁決があつたことを知つたのであるから、同年九月一七日に提起された原告Bの訴えは、出訴期間を徒過した不適法なものである。 2 原告Aの訴えについて右「裁決があつたことを知つた日」とは、裁決があつたことを現実に知つた日のみならず、裁決書謄本が当事者の住所に送達されあるいは当事者の代理人として事務処理する立場にある者に交付されその支配内に入ること 「裁決があつたことを知つた日」とは、裁決があつたことを現実に知つた日のみならず、裁決書謄本が当事者の住所に送達されあるいは当事者の代理人として事務処理する立場にある者に交付されその支配内に入ることなどによつて、社会通念上相手方においてこれを了知し得べき状態に置かれたときは、裁決があつたことを知つたものと解すべきである。 ところで、原告らは、夫婦としての共同生活を営んでいるのであつて、原告Bは、その立場上原告Aが不在の際には同原告の代理人として同原告あての郵便物を受領する権限を与えられていたものと認められるところ、原告Bは、昭和五一年六月一七日原告Aあての裁決書謄本を受領したのであるから、原告Aは、同日裁決があつたことを了知し得べき状態に置かれたものというべきである。 したがつて、原告Aは、右同日裁決があつたことを知つたものと解すべきであるから、同年九月一七日に提起された原告Aの訴えは、出訴期間を徒過した不適法なものである。 二請求原因に対する認否 1 請求原因一の事実は認める。 2 同二の事実は認めるが、本件各処分が違法であるとの主張は争う。 3 同三のうち、原告Aが昭和五一年六月一八日に至り審査請求に対する裁決があつたことを知つたことは否認し、その余の事実は認め、その主張は争う。 第四証拠関係(省略)○ 理由一本件訴えが出訴期間を徒過して提起されたものであるか否かについて判断する。 1 原告Bの訴えについて原告Bが昭和五一年六月一七日に同原告に対する本件処分につき同原告のした審査請求に対する裁決があつたことを知つたことは、当事者間に争いがなく、同原告の本件訴えが同年九月一七日に提起されたことは、本件記録上明らかである。 そして、行政事件訴訟法第一四条第一項、第四項を適用して出訴期間を計算する場合には、裁決があつたことを知つた日を初 なく、同原告の本件訴えが同年九月一七日に提起されたことは、本件記録上明らかである。 そして、行政事件訴訟法第一四条第一項、第四項を適用して出訴期間を計算する場合には、裁決があつたことを知つた日を初日とし、これを期間に算入して計算すべきものと解するのが相当である。 そうすると、原告Bの本件訴えは、出訴期間を徒過して提起されたものといわなければならない。 2 原告Aの訴えについて原告Aに対する本件処分につき同原告のした審査請求に対する裁決書謄本が昭和五一年六月一七日に同原告方に送達されたことは、当事者間に争いがなく、右争いのない事実に成立に争いのない乙第一号証の一ないし三、証人長岡利雄の証言によつて成立の真正が認められる甲第五号証、同証人の証言及び原告A本人尋問の結果を合わせると、原告Aは、第十日本交通株式会社に勤務してタクシー運転手をしており、昭和五一年六月一七日は午前八時以前に出勤し、翌一八日午前二時ころ勤務を終えて午前七時ないし八時ころ帰宅したこと、原告Aあての右裁決書謄本は、同月一七日原告Bに対する本件処分につき同原告のした審査請求に対する裁決書謄本とともに配達証明郵便の方法により送達されたこと、右二通の謄本は、直接に又は同日中に原告らの子を介して原告Aの妻原告Bが受領し、同原告あての裁決書謄本についてはこれを開披してその内容を了知したことが認められ、右認定を左右するに足りる証拠はない。 そして、原告Aの妻原告Bは、その立場上原告ら方の家事一切を管理し、原告Aの不在中は同原告のために同原告あての郵便物を受領する権限を有していたものと認めるべきであり、このような権限を有する原告Bにおいて右認定のとおり原告Aあての裁決書謄本を受領し、社会通念上裁決があつたことを知り得べき状態に置かれた以上、原告Aが裁決のあつたことを知つた場合と同視す べきであり、このような権限を有する原告Bにおいて右認定のとおり原告Aあての裁決書謄本を受領し、社会通念上裁決があつたことを知り得べき状態に置かれた以上、原告Aが裁決のあつたことを知つた場合と同視するのが相当である。したがつて、原告Aは、昭和五一年六月一七日に裁決があつたことを知つたものというべきである。 原告Aの本件訴えが同年九月一七日に提起されたことは、本件記録上明らかである。 そうすると、原告Aの本件訴えは、前記1と同様に出訴期間を徒過して提起されたものといわなければならない。 二よつて、本件訴えはいずれも不適法であるからこれを却下することとし、訴訟費用の負担について行政事件訴訟法第七条、民事訴訟法第八九条、第九三条第一項本文を適用して、主文のとおり判決する。

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