【DRY-RUN】主 文 原判決を破毀し、本件を大阪高等裁判所に差戻す。 理 由 上告理由は、別紙上告理由書記載の通りである。 原判決の理由の部によれば、原審は、上告人家の戸
主 文 原判決を破毀し、本件を大阪高等裁判所に差戻す。 理 由 上告理由は、別紙上告理由書記載の通りである。 原判決の理由の部によれば、原審は、上告人家の戸主Aが、昭和十五年五月二十 日及同年六月十日の兩度に、いづれも、金額を五千圓、受取人を被上告人と記載 し、満期その他の要件を白地のままとした約束手形各一通を振出し、被上告人は、 その後補充權に基いて、前の手形の満期を昭和十三年五月十九日、後の手形の満期 を同年六月九日と記載した外、各手形の振出地及び支拂地をいづれも紳戸市、支拂 場所を自宅と記載してこれを所持しておる事實、並びに上告人家の家督相続が、右 AからB及びCを経て上告人によつて爲された事實を認定したうえ、上告人から提 出した、被上告人が右Aのために負擔した保證債務を履行しない限り、上告人には 右手形金を支拂う義務がない、と云う趣旨の抗辯を排斥して、右二通の手形金及び これに對する本件訴状送達の翌日以降の法定利息の支拂を求める、被上告人の本訴 請求を認容したことが明かである。 <要旨>しかし、被上告人が、手形權利者として、昭和二十一年三月三日以後、右 手形上の請求をするについては、右</要旨>手形を取扱機關を経由して所轄税務署に 提出して、その財産申告を爲すことが必要であり、これをしない場合には、爾後右 手形上の請求を爲すことができず、又上告人が手形義務者として、辯済その他債務 を免るべき行爲をしても、その效力を生じないことは、昭和二十一年勅令第八十五 號臨時財産調査令第二條第一項第三號、第九條、同令施行規則第一條、第三條、第 十條、第十三條、第十五條、第十六條の各規定に徴して明白であつて、この理は裁 判上請求を爲す場合にも変りがない。しかるに、原審は、右日時後なる昭和二十二 年四月一日に、本件の口頭辯論を終結しながら 、第 十條、第十三條、第十五條、第十六條の各規定に徴して明白であつて、この理は裁 判上請求を爲す場合にも変りがない。しかるに、原審は、右日時後なる昭和二十二 年四月一日に、本件の口頭辯論を終結しながら、本件各手形について、その権利行 使の要件たる前記の申告が爲されたか、どうかと云う點に關しては、被上告人に對 して釋明を求めることなく、なんら審理判断をしないで、被上告人の本訴請求を認 容したのは、審理を尽さない違法があるものと云うことができる。 原判決はこの點において破毀を免れない。よつて、民事訴訟法第四百七條に従つ て主文の通り判決する。 (裁判長判事 箕田正一 判事 玉井忠一郎 判事 大野璋五 判事 柳川昌勝 判事 多田威美)
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