主文 1 原判決中被告人A、同Bに関する部分及び被告人Cに対する有罪部分を破棄する。2 被告人Aを懲役三年に、被告人Bを懲役二年六月に、被告人Cを懲役一年六月に各処する。3 原審における未決勾留日数中、被告人A、同Cに対しては各五〇日を、被告人Bに対しては四八〇日を、それぞれの刑に算入する。4 被告人Cに対し、この裁判の確定した日から四年間右刑の執行を猶予する。5 被告人Aから、押収してあるDゴルフ倶楽部預り金証券四枚(当庁昭和五二年押第四〇七号の―ないし3、52)の各偽造部分を、被告人A、同Bから同証券二七枚(前回押号の4ないし6、13、14、18ないし24、26ないし33、37ないし40、47、49、50)の各偽造部分を、被告人A、同B、同Cから同証券一七枚(前同押号の9ないし11、15ないし17、25、34ないし36、41ないし46、48)の各偽造部分を、被告人A、同Cから同証券一五枚(前同押号の51、53)の各偽造部分を、それぞれ没収する。6 当審における訴訟費用中その六分の一ずつを各被告人の負担とする。理由 本件各控訴の趣意は、被告人Aの弁護人川田敏郎、被告人Bの弁護人中山吉弘、被告人Cの弁護人小松啓介が差し出した各控訴趣意書記載のとおりであるから、これらを引用する。被告人Cの弁護人の控訴趣意第一(事実誤認の主張)について所論は、要するに、原判示第四の事実につき、被告人Cは、昭和五〇年七月末日頃はじめて本件のDゴルフ倶楽部預り金証券(以下本件預り金証券又は本件証券という。)が偽造されたことを知つたのであるから、同被告人にそれ以前にも偽造の認識があつたと認めた原判決には、重大な事実の誤認がある、というのである。しかし 金証券(以下本件預り金証券又は本件証券という。)が偽造されたことを知つたのであるから、同被告人にそれ以前にも偽造の認識があつたと認めた原判決には、重大な事実の誤認がある、というのである。 のDゴルフ倶楽部預り金証券(以下本件預り金証券又は本件証券という。)が偽造されたことを知つたのであるから、同被告人にそれ以前にも偽造の認識があつたと認めた原判決には、重大な事実の誤認がある、というのである。しかし 金証券(以下本件預り金証券又は本件証券という。)が偽造されたことを知つたのであるから、同被告人にそれ以前にも偽造の認識があつたと認めた原判決には、重大な事実の誤認がある、というのである。しかしながら、原判決が原判示第四に関して掲げる各証拠によると、原判示のとおり、同被告人は、同年六月末頃までに、本件預り金証券を担保としての金融業者からの借入れに五回も関与し、このうち三回は同被告人自らDゴルフ倶楽部の会員でもないのに自己の証券であるとして金融を受け、またこのうちの四回については、同証券を譲渡する際通常添えるべき会員証(パス券)が無かつた状況が認められるうえに、同月下旬には、自らタイプ業者に証券への会員名等の記載を依頼している事案もあり、更に同年七月初め頃には、既に担保に供して金融を得た証券の記号番号と同一の記号番号を他の証券にタイプ記入させたうえ、自らこれを原判示のE商事に持ち込み、その点を指摘された後更に他の金融業者(F)にこれを持ち込み、同月五日、同金融業者から「右証券についてGに問い合わせたら名義書換はできないといわれた」旨の電話連絡を受けている事実が認められるのであつて、これらの事実からすれば、原判示のとおり、遅くとも右七月五日頃には、既に、同被告人には本件預り金証券についての偽造の認識があつたものと認めるに十分である。もつとも、同被告人が預り金証券を使用して金融業者からの借入れを行つた当初の段階においては、所論のいうように、これらの証券は被告人AがG株式会社からいわゆるパーター券として貰つた裏証券ではないか、といつた程度の推量をしていた事実をうかがうことができ、更に、右Fからの電話連絡の内容は被告人Cが持ち込んだ預り金証券が偽造があるとまで明言されたものではなかつたと認められるが、これらをもつて上記の認定を誤りというわけに いた事実をうかがうことができ、更に、右Fからの電話連絡の内容は被告人Cが持ち込んだ預り金証券が偽造があるとまで明言されたものではなかつたと認められるが、これらをもつて上記の認定を誤りというわけにはいかず、また、右認定に反する趣旨の原審における同被告人の供述は、さきに述べた諸情況に照らし、にわかに採用することができない。 れたものではなかつたと認められるが、これらをもつて上記の認定を誤りというわけに いた事実をうかがうことができ、更に、右Fからの電話連絡の内容は被告人Cが持ち込んだ預り金証券が偽造があるとまで明言されたものではなかつたと認められるが、これらをもつて上記の認定を誤りというわけにはいかず、また、右認定に反する趣旨の原審における同被告人の供述は、さきに述べた諸情況に照らし、にわかに採用することができない。論旨は理由がない。被告人Aの弁護人の控訴趣意一、被告人Bの弁護人の控訴趣意及び被告人Cの弁護人の控訴趣意第二(いずれも法令適用の誤りの主張、ただし被告人Cの弁護人は併せて事実誤認をも主張)について所論はいずれも、要するに、原判決は、本件預り金証券を刑法上の有価証券に該当するものと解し、その偽造及び行使につき同法一六二条一項及び一六三条一項を適用しているが、同証券は刑法上私文書と解すべきであり、その偽造及び行使については、同法一五九条一項及び一六一条一項を適用すべきであるから、この点において、原判決には、判決に影響を及ぼすことの明らかな法令適用の誤りがある(なお被告人Cの弁護人は、右に関し、後記のとおり、事実の誤認をも併せて主張している。)、というのである。そこで原審各証拠に当審における事実取調の結果をも加えて検討するに、原判示のDゴルフ倶楽部は、同倶楽部の会員をもつて組織する一種の親睦団体であつて、それ自体独立して権利義務の主体となるべき社団としての実体を有するものではないこと、同倶楽部預り金証券は、ゴルフ場を所有するG株式会社に所定の書類を提出してその承認を得たうえ同倶楽部会員資格保証金として券面額の金員を預託した者に対して、同会社が発行するものであつて、その表面には「一、この会員資格保証金は本証発行の日から拾ケ年間据置、其の後御請求により何時でも返金致します。二、この会員資格保証金には利息をつけません た者に対して、同会社が発行するものであつて、その表面には「一、この会員資格保証金は本証発行の日から拾ケ年間据置、其の後御請求により何時でも返金致します。二、この会員資格保証金には利息をつけません。三、会員の資格は当会社の承認を得て、何時でも自由に他人に譲渡することができます。但し証券の裏面へ記入捺印の上別に定めた書換手数料を添えて御届け下さい。」などと記載され、その裏面に「裏書又は登録年月日」欄、「裏書人氏名」欄、同人の「捺印」欄、「取得者氏名」欄、同人の「捺印」欄、「取締役証印」欄が印刷されているものであることは、原判示のとおりである。 します。二、この会員資格保証金には利息をつけません。三、会員の資格は当会社の承認を得て、何時でも自由に他人に譲渡することができます。但し証券の裏面へ記入捺印の上別に定めた書換手数料を添えて御届け下さい。」などと記載され、その裏面に「裏書又は登録年月日」欄、「裏書人氏名」欄、同人の「捺印」欄、「取得者氏名」欄、同人の「捺印」欄、「取締役証印」欄が印刷されているものであることは、原判示のとおりである。そして、右によつても明らかなとおり、本件のDゴルフ場は、いわゆる預託会員制の経営形態がとられているものであつて、その会員となろうとする者は、通常、入会の申込みをしてGの承認を得るとともに、同会社に対して会員資格保証金を預託することを要し、更にその会員名簿に登録されることによつて会員資格を得るものであること、会員はGに対し、同社所有のゴルフ場施設を非会員に優先して、しかもより安い料金で利用し得る権利及び入会の際預託した会員資格保証金につき据置期間経過後退会とともにその返還を請求し得る権利を有し、反面において年費納入等の義務をも負担するものであつて、これらを包摂した会社に対する債権的法律関係上の地位(通常これを会員権という。)は、他に譲渡することもできるが、その譲渡にあたつては、原則として、前記の預り金証券(裏面に必要事項を記入して捺印する。)のほか、譲渡人及び譲受人が連署した名義書換申請書、印鑑証明書、会員の写真が添付された会員証(パス券)などの必要書類に名義書換料を添えて同会社に提出し、その承認を得ることが必要であり、このようにして会員権が譲渡されてはじめて譲受人は会員権すなわち前記の包摂的な債権 写真が添付された会員証(パス券)などの必要書類に名義書換料を添えて同会社に提出し、その承認を得ることが必要であり、このようにして会員権が譲渡されてはじめて譲受人は会員権すなわち前記の包摂的な債権的法律関係上の地位を承継するものであることが認められる。ところで、原判決は、本件預り金証券が取引慣習上右の会員権を表彰しているのと同様に取扱われているとして、その有価証券性を肯認しているのであるが、なるほど、会員権の譲渡は通常売買の形式により比較的自由に行われており、この場合株式相場に類似した市場価格の形成、変動が見られることや、その譲渡にあたつては、預り金証券への前記のような裏書及び交付が行われることなどをみると、一見会員権が同証券に化体、表彰されているのと同様な取扱いがなされているかのごとき感がないでもないが、しかし、会員権を譲り受けようとする者は、単に預り金証券を譲渡人から買取るだけでは足りず、前記のとおり、会社の承認や名義書換申請書等の書類の取得も必要であり、更に、名義書換がなされない限り会員の地位を取得できない建前になつているのであるから、会員権がそのまま預り金証券に化体、表彰されているといえないことは明らかである。 に化体、表彰されているのと同様な取扱いがなされているかのごとき感がないでもないが、しかし、会員権を譲り受けようとする者は、単に預り金証券を譲渡人から買取るだけでは足りず、前記のとおり、会社の承認や名義書換申請書等の書類の取得も必要であり、更に、名義書換がなされない限り会員の地位を取得できない建前になつているのであるから、会員権がそのまま預り金証券に化体、表彰されているといえないことは明らかである。そして、原審証人H(原審記録第一冊一五四丁)、当審証人Iの各供述及び関東近県ゴルフ場会員権ガイド(同記録第九冊一六〇九丁)によると、預託会員制の会員権の譲渡については、一般には、概ねDゴルフ倶楽部の場合と同様の手続が必要とされているが、しかし、譲渡に要する書類や経営会社ないしゴルフクラブ理事会が譲渡(新加入)を承認する条件はゴルフ場によつて必ずしも一定しているものではないうえ、預り金証券だけが、恰も会員権を表彰するかのごとく売買されたり、担保に供されたりすることは極めて稀であることが認められるのであつて、取引慣習上 ゴルフ場によつて必ずしも一定しているものではないうえ、預り金証券だけが、恰も会員権を表彰するかのごとく売買されたり、担保に供されたりすることは極めて稀であることが認められるのであつて、取引慣習上同証券が会員権を表彰しているのと同様な取扱いがなされているものとは到底いえないのである。また、会員権の最も実質的な内容というべきゴルフ場の優先的利用権の行使について考えてみても、その利用に際し同証券を呈示する必要はなく会員証(パス券)を呈示する等の方法により、会員すなわちDゴルフ倶楽部の会員名簿に登載されていることさえ明らかにすれば足りるし、他面、同証券を所持していても名義書換がなされない限り優先的にゴルフ場を利用することのできないことも明らかであつて、これらの実情に照らすと、会員権の行使に本件証券の占有を必要とするものとはいえず、会員権の移転についても、国籍、年令あるいはゴルフクラブの会費不納入の前歴を有することなどの理由から名義書換が拒否されれば、たとい証券を譲り受けたとしても、これをもつて会社に対抗し、ゴルフ場の優先的利用権などを主張することはできないから、本件証券の占有を移すだけで会員権の移転が完全有効になされるものではないといわなければならない。<要旨>これを要するに、本件預り金証券は、会員権に対応して発行され、その移転に伴つて転々授受されるもので</要旨>はあるが、会員権を取得し、行使するためには、会社の承認を必要とするうえ、名義書換料を支払つてその氏名の登録を受けることが要件とされているなど、権利の移転及び行使の両面につき、証書自体を離れた種々の手続が要求されているのであつて、これらを考え併せると、本件預り金証券の性質は、証券それ自体に権利が化体、表彰され、高度の流通性を有する手形、小切手、株券、あるいはかつて白紙委任状を されるもので</要旨>はあるが、会員権を取得し、行使するためには、会社の承認を必要とするうえ、名義書換料を支払つてその氏名の登録を受けることが要件とされているなど、権利の移転及び行使の両面につき、証書自体を離れた種々の手続が要求されているのであつて、これらを考え併せると、本件預り金証券の性質は、証券それ自体に権利が化体、表彰され、高度の流通性を有する手形、小切手、株券、あるいはかつて白紙委任状を を離れた種々の手続が要求されているのであつて、これらを考え併せると、本件預り金証券の性質は、証券それ自体に権利が化体、表彰され、高度の流通性を有する手形、小切手、株券、あるいはかつて白紙委任状を添付するだけで証券取引界に流通し株券類似の証券的作用を営んだ増資新株式申込証拠金領収書などとは本質的に異なるものがあり、さきに述べた預り金証券の取引の実情を考えると、その信用性につき右手形や株券などと同様の強い保護を与えなければならないほどの必要性も認めがたいのであつて、これを刑法上の有価証券と認めた原判断は相当でなく、本件証券は、会員権の所在を間接的に示す一資料としての証拠証券の域を出ないものというべきであり、刑法上私文書と解するのが相当である。なお、本件預り金証券が直接表示しているDゴルフ倶楽部会員資格保証金返還請求権(ただし証券発行の日から一〇年を経過していない本件当時は、その期待権)に限つてみても、仮に証券が滅失ないし紛失したような場合には、罹災証明書、紛失届出証明書などにより実質的な権利者であることを証明して、その権利を行使することは可能であると認められ、必ずしもその行使や権利の移転に証券の占有を要するものではないと解せられるのであつて、右の請求権に限つてその有価証券性を肯認することも相当でない。以上のとおりであるから、本件預り金証券を有価証券と解し、その偽造及び行使につき刑法一六二条一項及び一六三条一項を適用した原判決には、判決に影響を及ぼすことの明らかな法令適用の誤りがあり、原判決はこの点において破棄を免れない。論旨はいずれも理由がある(ただし、被告人Cの弁護人の事実誤認の主張は、原判決が私文書である本件証券を有価証券と認めたことは事実誤認ともいえる旨の主張と解せられるが、原判決には本件証券に対する法律的評価の点に誤りがあ がある(ただし、被告人Cの弁護人の事実誤認の主張は、原判決が私文書である本件証券を有価証券と認めたことは事実誤認ともいえる旨の主張と解せられるが、原判決には本件証券に対する法律的評価の点に誤りがあるだけで、事実認定においては格別誤りはないものといえるので、この点についての主張は採用しない。 券と認めたことは事実誤認ともいえる旨の主張と解せられるが、原判決には本件証券に対する法律的評価の点に誤りがあ がある(ただし、被告人Cの弁護人の事実誤認の主張は、原判決が私文書である本件証券を有価証券と認めたことは事実誤認ともいえる旨の主張と解せられるが、原判決には本件証券に対する法律的評価の点に誤りがあるだけで、事実認定においては格別誤りはないものといえるので、この点についての主張は採用しない。)。なお、被告人Aの弁護人は、控訴趣意二において、原判決は、原判示第一、三2の別表一―二のうち番号4、第二、二の別表二―二のうち番号1、3ないし7及び9、第三、二の別表三―二のうち番号3ないし6、第四、二の別表四―二のうち番号1、3、4、6、7、9ないし14、第五、四の偽造預り金証券の行使及び詐欺の各事実につき、同被告人は、被告人Bあるいは同Cに同証券を交付した際、被告人Bらがこれを担保としてどこかの金融業者から金融を受けることは了知していたが、誰から、いつ、いくらの金をどのようにして借りるかなどの具体的なことは全く知らなかつたものであり、しかも右B及びCの得た騙取金は全く受領していないから、犯罪の実行々為者ではないし、同人らと犯行を共謀してもおらず、同人ら正犯の犯行を助け、これを容易にしたものに過ぎないから、被告人Aについては刑法六二条一項の幇助犯の規定が適用されるべきものであつて、これらにつき共謀共同正犯の規定を適用した原判決には、判決に影響を及ぼすことの明らかな法令適用の誤りがある旨主張しているが、この点については、原判決が「弁護人の主張に対する判断」として詳しく説示しているとおり、被告人A自身は偽造預り金証券の行使及び詐欺の実行々為に関与していないとしても、所論のとおり同証券を右BやCに交付した際、同人らがこれを担保に、どこかの金融業者から金融を受けることは十分了知していたものと認められ、原判示のその余の諸状況をも考え併せると、被告人A いとしても、所論のとおり同証券を右BやCに交付した際、同人らがこれを担保に、どこかの金融業者から金融を受けることは十分了知していたものと認められ、原判示のその余の諸状況をも考え併せると、被告人Aについてのこの点の共謀は十分肯認できるのであつて、同被告人に右BやCがどのようにして金融を受けるかの具体的手段、方法についてまでの明確な認識がなかつたとしても、共謀者としての責任は免れず、更に右両名らの得た騙取金そのものを直接受領していなくてもその責を負うべきことは当然といわなければならないから、右主張は採用の限りでない。 了知していたものと認められ、原判示のその余の諸状況をも考え併せると、被告人Aについてのこの点の共謀は十分肯認できるのであつて、同被告人に右BやCがどのようにして金融を受けるかの具体的手段、方法についてまでの明確な認識がなかつたとしても、共謀者としての責任は免れず、更に右両名らの得た騙取金そのものを直接受領していなくてもその責を負うべきことは当然といわなければならないから、右主張は採用の限りでない。さきに述べたとおり、原判決は結局破棄を免れないものであるから、被告人A、同Cの各弁護人の控訴趣意中量刑不当の主張については判断を省略し、刑訴法三九七条一項、三八〇条により、主文1掲記のとおり原判決を破棄し、同法四〇〇条但書により自判する。本件の罪となるべき事実は、原判示の罪となるべき事実と同一(ただし、原判示第一ないし第五の各一及び第五、三の各末尾に「もつてG代表取締役社長J名義の有価証券である預り金証券」とある部分を、いずれも、「もつてG代表取締役社長J名義の私文書である預り金証券」と訂正する。)であり、またこれに対する証拠は、原判決挙示の各証拠と同一(ただし証拠番号七に「K」とある部分を「K」と訂正する。)であるから、これらを引用する。被告人Aの原判示の全所為、被告人Bの原判示第一、一の2及び3、第一、三、第二ないし第四の各一、二の各所為、被告人Cの原判示第四の一、二及び第五の一ないし四の各所為中、各私文書偽造の点はそれぞれ刑法六〇条、一五九条一項に、各偽造私文書行使の点はそれぞれ同法六〇条、一六一条一項に、各詐欺の点はそれぞれ同法六〇条、二四六条一項に該当するところ、被告人らの各私文書偽造とその各行使と各詐欺 ぞれ刑法六〇条、一五九条一項に、各偽造私文書行使の点はそれぞれ同法六〇条、一六一条一項に、各詐欺の点はそれぞれ同法六〇条、二四六条一項に該当するところ、被告人らの各私文書偽造とその各行使と各詐欺との間並びに被告人Bの原判示第一、三の1、第一、三の2の別表一―二の番号1のSV124及び被告人Cの原判示第四、二の別表四―二の番号12の各偽造私文書行使と各詐欺との間には、それぞれ手段、結果の関係があり、原判示第一、二の1、第一、三の1、第一、三の2の別表一―二の番号1、第三、二の別表三―二の番号1、4、7、第四、二の別表四―二の番号3、4、5、第五、二及び四の各偽造私文書の一括行使は、いずれも一個の行為で数個の罪名に触れる場合であるから、右一括行使にかかるものについては同法五四条一項前段、後段、一〇条により、その余については同法五四条一項後段、一〇条により、それぞれを一罪として、いずれも最も重い詐欺罪の刑をもつて処断することとし、被告人らの以上の各罪は、それぞれ同法四五条前段の併合罪であるから、同法四七条本文、一〇条により、被告人Aについては犯情の最も重い原判示第一、二の1の罪の刑に、被告人Bについては犯情の最も重い原判示第三、二の別表三―二の番号1の罪の刑に、被告人Cについては犯情の最も重い原判示第五、二の罪の刑に、それぞれ法定の加重をし、その刑期(ただし短期はいずれも三月)の範囲内で、本件各犯行の罪質、態様、与えた被害の額、各被告人の犯行による取得金額、原判決後の被害弁償及び示談の状況などを考慮し、被告人Aを懲役三年に、被告人Bを懲役二年六月に、被告人Cを懲役一年六月に各処し、同法二一条により原審における未決勾留日数中、被告人A、同Cに対してはいずれも五〇日を、被告人Bに対しては四八〇日をそれぞれの刑に算入し、被告人Cに対しては原判決 期(ただし短期はいずれも三月)の範囲内で、本件各犯行の罪質、態様、与えた被害の額、各被告人の犯行による取得金額、原判決後の被害弁償及び示談の状況などを考慮し、被告人Aを懲役三年に、被告人Bを懲役二年六月に、被告人Cを懲役一年六月に各処し、同法二一条により原審における未決勾留日数中、被告人A、同Cに対してはいずれも五〇日を、被告人Bに対しては四八〇日をそれぞれの刑に算入し、被告人Cに対しては原判決 に、被告人Cを懲役一年六月に各処し、同法二一条により原審における未決勾留日数中、被告人A、同Cに対してはいずれも五〇日を、被告人Bに対しては四八〇日をそれぞれの刑に算入し、被告人Cに対しては原判決後被害の弁償に十分努力し、ほとんどの被害者との間に示談が成立していることなど諸般の情状を考慮し、同法二五条一項によりこの裁判の確定した日から四年間右刑の執行を猶予し、主文5掲記のDゴルフ倶楽部預り金証券合計六三枚の各偽造部分は、いずれも、当該被告人らの判示各偽造私文書行使罪の犯行を組成したもので、何人の所有をも許さないものであるから、同法一九条一項一号、二項により、同掲記のとおり、それぞれ当該被告人からこれを没収し、当審における訴訟費用については、刑訴法一八一条一項本文により、その六分の一ずつを各被告人の負担とする。(裁判長裁判官藤井一雄裁判官寺澤榮裁判官永井登志彦)
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