○ 主文一本件控訴を棄却する。二控訴費用は控訴人らの負担とする。○ 事実一控訴人らは、「原判決を取り消す。控訴人らがいずれも被控訴人の職員たる地位を有することを仮に定める。被控訴人は控訴人らに対し昭和四七年一月一一日以降毎月二〇日限り各金六万円を仮に支払え。」との判決を求め、被控訴人は主文と同旨の判決を求めた。二当事者の主張及び証拠関係は、次のとおり付加するほかは原判決の事実摘示と同一であるから、これを引用する。(控訴人ら)(一) 被控訴人の本案前の抗弁について控訴人ら三名は、常勤の学校図書館事務員として期限の定めなく採用されたものである。すなわち、控訴人ら三名は、別紙(一)記載の昭和三八年七月一七日付確認書(以下七月一七日付確認書という)を前提に、年令故に採用形式を嘱託ということで、その採用条件を明らかにする別紙(二)記載の昭和三八年一〇月四日付確認書(以下一〇月四日付確認書という)が結ばれて採用されたものであり、従つてこの一〇月四日付確認書は控訴人らと被控訴人との間の契約ということになり、その合意内容を明確にした右確認書どおりの効果が発生するのである。そして、一〇月四日付確認書による合意は私法関係、すなわち私法上の合意であり、従つて控訴人らと被控訴人との間の関係も私法関係にあるというべきであり、かかる合意は必要な物資の購入契約と同様に地方自治体がその職責を果していくうえで適法に締結することができるものである。よつて、被控訴人の本案前の抗弁は理由がない。(二) 本案について(1) 右のとおり控訴人らと被控訴人との関係は私法関係にあるのであるから、引用にかかる控訴人の申請の理由をその意味におきかえて本件仮処分の申請に及ぶ。(2) 被控訴人が控訴人らに「非常勤嘱託」であるという根拠は、辞令と退職金の取扱いが他の図 法関係にあるのであるから、引用にかかる控訴人の申請の理由をその意味におきかえて本件仮処分の申請に及ぶ。 被控訴人の本案前の抗弁は理由がない。(二) 本案について(1) 右のとおり控訴人らと被控訴人との関係は私法関係にあるのであるから、引用にかかる控訴人の申請の理由をその意味におきかえて本件仮処分の申請に及ぶ。(2) 被控訴人が控訴人らに「非常勤嘱託」であるという根拠は、辞令と退職金の取扱いが他の図 法関係にあるのであるから、引用にかかる控訴人の申請の理由をその意味におきかえて本件仮処分の申請に及ぶ。(2) 被控訴人が控訴人らに「非常勤嘱託」であるという根拠は、辞令と退職金の取扱いが他の図書司書と異つていたというだけであり、控訴人らの主張は控訴人らと一般職との間にはこのような違いはあつても実質的には一般職と同じであるから、一般職と同じ取扱いをせよというのである。控訴人らは一般職と全く同じ取扱いを受けていたと主張しているのではない。辞令と退職金については一般職と取扱いの差があつた。しかしながら北九州市のいわゆる「非常勤嘱託」の人達との間にも明らかに取扱いの差があり、嘱託になるまでの経過、前記各確認書、業務の性質、労働条件等において明確な差があつたのである。かように控訴人らと一般職との間にも取扱いの差はあるが、明らかに非常勤嘱託とは異つているから、実質的には一般職であり、少くとも一般職と同じように取扱うべきであるというのである。そして一〇月四日付確認書の第二項にいう「なお、嘱託期間については、一般職員の例による」の意は、右確認書の作成された経過及びこの文書からすれば、北九州市の一般的職員すなわち一般職によるということであり、定年はないということである。このことは、昭和三八年一二月二一日に、被控訴人と市職労との間において結ばれた「臨時的任用職員の取扱」に関する確認書において「(イ)アの年令を超え五九歳までの者は、別途選考を行ない適格者は一般嘱託の例により期間を付して嘱託とする。ただし、期間満了の場合は、その時点でその後の措置について組合と協議する。」旨の記載があるのとの相違からみても明らかである。(被控訴人)(一) 本案前の抗弁として控訴人らの本件仮処分の請求は、その内容からして行政事件訴訟法第四四条の趣旨に鑑み許されず、違法と 議する。」旨の記載があるのとの相違からみても明らかである。(被控訴人)(一) 本案前の抗弁として控訴人らの本件仮処分の請求は、その内容からして行政事件訴訟法第四四条の趣旨に鑑み許されず、違法として却下さるべきである。 旨の記載があるのとの相違からみても明らかである。(被控訴人)(一) 本案前の抗弁として控訴人らの本件仮処分の請求は、その内容からして行政事件訴訟法第四四条の趣旨に鑑み許されず、違法と 議する。」旨の記載があるのとの相違からみても明らかである。(被控訴人)(一) 本案前の抗弁として控訴人らの本件仮処分の請求は、その内容からして行政事件訴訟法第四四条の趣旨に鑑み許されず、違法として却下さるべきである。まず、公務員の任用は公法上の行為であり、期限付公務員の地位は再任用されない限り任用期間の満了によつて当然終了するものであるところ、控訴人らの求める本件仮処分は行政庁に代つて再任用という行政処分を仮にすべきことを求めるものに外ならず、かかる行政庁に代つて行政処分を行い、新たな法律関係を形成することとなるような仮処分は、行政事件訴訟法第四四条に鑑み許されないというべきである。また、仮に、控訴人ら主張のように、控訴人らの公務員としての任用が任期の定めのないものであり、控訴人らの任期満了による公務員としての地位の喪失が解雇に相当するとの立場に立つても、この解雇は免職という行政処分で右法条にいう行政庁の処分に当たる行為であり、本件仮処分請求の本案をなすべき訴訟が期限付任用行為の付款たる期限部分の不存在ないし無効を前提として現在の法律関係たる地位の確認等を求める公法上の当事者訴訟であるとしても、かかる行為を阻害する仮処分は右法条の趣旨に鑑み許されないものというべきである。この点に関する控訴人らの反論は争う、一〇月四日付確認書はその文面からも明らかなとおり控訴人らは合意の当事者としての地位を有せず、控訴人らと被控訴人との間の合意ということはできない。またかかる確認書の内容が直ちに労働契約の内容となるものとはいえず、ましてや任用による職員の勤務条件を規制するものということもできない。(二) 本案についての控訴人らの主張について控訴人らと被控訴人の関係が私法関係であることを前提とする控訴人らの主張については、その前提は前記のとおり 勤務条件を規制するものということもできない。(二) 本案についての控訴人らの主張について控訴人らと被控訴人の関係が私法関係であることを前提とする控訴人らの主張については、その前提は前記のとおりであり、その余は争う。(証拠関係)(省略)○ 理由一まず、被控訴人の本案前の抗弁について判断する。 いて控訴人らと被控訴人の関係が私法関係であることを前提とする控訴人らの主張については、その前提は前記のとおり 勤務条件を規制するものということもできない。(二) 本案についての控訴人らの主張について控訴人らと被控訴人の関係が私法関係であることを前提とする控訴人らの主張については、その前提は前記のとおりであり、その余は争う。(証拠関係)(省略)○ 理由一まず、被控訴人の本案前の抗弁について判断する。(一) 控訴人らの本件仮処分の申請は、まず、第一に「控訴人らは被控訴人に学校図書館事務員として任用されていたが、被控訴人から昭和四六年一二月二八日控訴人らを同四七年一月一〇日限り免職する旨の意思表示を受けた。しかし、この免職の意思表示は無効であるから、控訴人らは未だその地位にある。そこで控訴人らが被控訴人の職員たる地位を有することを仮に認める旨の仮処分を求める」というのであるから、結局右免職の意思表示の効力を一時停止することを求めることに帰着する。ところで行政事件訴訟法第四四条は「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為については、民事訴訟法に規定する仮処分をすることはできない。」と規定し、右免職の意思表示は右にいう行政庁の処分に当たると解されるから、かかる内容の仮処分は右法条からして許されないものといわなければならない。また、一面、控訴人らが被控訴人の職員たる地位を仮に定めることは、裁判所が行政行為を新たにすることを意味し、右法条はかかる法律状態の形成をなす仮処分も排除する趣旨と解されるから、この点からしてもかかる内容の仮処分は許されないといわなければならない。(二) 第二に、控訴人らは、控訴人らと被控訴人との間が私法関係であるとし、それを前提においで右第一の理由をもつて控訴人らが被控訴人の職員たる地位を有することを仮に定める旨の仮処分を求める、というのである。しかし一般に地方公共団体が私法上の雇傭契約を締結することはできない、つま 前提においで右第一の理由をもつて控訴人らが被控訴人の職員たる地位を有することを仮に定める旨の仮処分を求める、というのである。しかし一般に地方公共団体が私法上の雇傭契約を締結することはできない、つまりそれは禁止されていると解され、このことは明文の規定はないが、その旨を規定する国家公務員法第二条第六項の趣旨は地方公務員法にも妥当すると解されることからしても明らかである。 を締結することはできない、つま 前提においで右第一の理由をもつて控訴人らが被控訴人の職員たる地位を有することを仮に定める旨の仮処分を求める、というのである。しかし一般に地方公共団体が私法上の雇傭契約を締結することはできない、つまりそれは禁止されていると解され、このことは明文の規定はないが、その旨を規定する国家公務員法第二条第六項の趣旨は地方公務員法にも妥当すると解されることからしても明らかである。そして、一〇月四日付確認書の性格が如何なるものであるかは別として、たとえそれが私法上の合意だとしてもそのことから直ちに控訴人らの採用が私法上のものであるとは解されないし、その他右禁止に反して控訴人らと被控訴人との間が私法上の雇傭契約の関係にあつたことを認め得る疏明もないから、そのことを前提とする本件仮処分の申請が適法だということにはならない。(三) 第三に、控訴人らの金員支払を求める仮処分の申請であるが、この部分は控訴人らが被控訴人の職員たる地位を有することを仮に定められることが前提であるところ、その前提の認められないことが前説示のとおりであり、しかも前記免職処分が無効であることを前提とするものであるから、このような仮処分はその実質において給与請求権の消滅という免職処分の効果の一部を停止することになるから、行政事件訴訟法第四四条に抵触し許されないものといわなければならない。以上のとおりで、本件仮処分の申請は本案の審理に進むまでもなく、不適法として却下を免れない。二以上のとおりで、控訴人らの本件仮処分申請は理由がなく失当としてこれを却下すべきであり、理由は異るがこれを却下した原判決は相当であるから本件控訴を棄却することにし、訴訟費用の負担につき民訴法九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官中池利男権藤義臣大城光代)別紙(一)確認書北九 決は相当であるから本件控訴を棄却することにし、訴訟費用の負担につき民訴法九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官中池利男権藤義臣大城光代)別紙(一)確認書北九州市教育委員会と自治労北九州市職員労働組合は、市立小中学校の学校図書館事務に従事するためPTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者の定数化について、昭和三八年七月一七日交渉を行ない、了解点に達したので、次のとおり確認する。第一項定数化の対象者は、昭和三八年二月四日(以下「基準日」という。 九五条、八九条、九三条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官中池利男権藤義臣大城光代)別紙(一)確認書北九州市教育委員会と自治労北九州市職員労働組合は、市立小中学校の学校図書館事務に従事するためPTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者の定数化について、昭和三八年七月一七日交渉を行ない、了解点に達したので、次のとおり確認する。第一項定数化の対象者は、昭和三八年二月四日(以下「基準日」という。)現在、市立小中学校における学校図書館事務に従事するためPTAに雇用され、市立小中学校の学校図書館事務に従事する者のうち、選考試験に合格した者とする。第二項定数化の時期は、昭和三八年一〇月一日とする、なお、採用に当つては面接ならびに健康診断を実施する。第三項第一項に規定する定数化対象者(<地名略>の対象者を除く。)に対し、昭和三八年四月から九月までの六ヵ月間、市費により一ヵ月につき三六〇〇円を支給する。第四項第一項に規定する定数化対象者の採用時初任給は、一四七〇〇円以内とする。なお、給与の調整は、採用の翌年度から三年間に原則として三等分により行ない、その具体的方法は、今後双方で話し合う。第五項職員健康保険組合および職員厚生会に加入する件については、職員健康保険組合および職員厚生会と協議し、加入時からの事業主負担金を負担する。第六項定数化対象者の決定ならびに第一項の選考試験に合格しなかつた者の取扱いについては別途協議する。右記の内容に相違がないことを確認するため、ここに双方の代表者がそれぞれ記名押印の上、各一通を保有する。昭和三八年七月一七日北九州市教育委員会教育長 A自治労北九州市職員労働組合執行委員長 B別紙(二)確 確認するため、ここに双方の代表者がそれぞれ記名押印の上、各一通を保有する。昭和三八年七月一七日北九州市教育委員会教育長 A自治労北九州市職員労働組合執行委員長 B別紙(二)確認書北九州市教育委員会と北九州市職員労働組合は、PTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者の定数化に関する昭和三八年七月一七日付確認書第六項の定めるところにより、昭和三八年一〇月四日、協議の結果次の事項を確認し、確認書を交換する。記一 <地名略>小石小学校Cの取扱いについては、身体検査の結果にもとづき、昭和三九年三月三一日までの観察結果により、支障なく勤務できる状態に回復していると判定されたときは同年四月一日付で採用する。 州市職員労働組合は、PTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者の定数化に関する昭和三八年七月一七日付確認書第六項の定めるところにより、昭和三八年一〇月四日、協議の結果次の事項を確認し、確認書を交換する。記一 <地名略>小石小学校Cの取扱いについては、身体検査の結果にもとづき、昭和三九年三月三一日までの観察結果により、支障なく勤務できる状態に回復していると判定されたときは同年四月一日付で採用する。右記の状態にまで回復していないときは、その処置について双方で話し合う。二 <地名略>堺町小学校、D、菊陵中学校、E、富野中学校・Fならびに<地名略>戸畑小学校・Gおよび浅生小学校・Hの五名については、学校図書館事務を嘱託し、給与は退職金を除き、昭和三八年一〇月一日付で教育委員会に採用される他の事務員の給与と同条件とする。なお、嘱託期間については、一般職員の例による。昭和三八年一〇月四日北九州市教育委員会教育長 A北九州市職員労働組合執行委員長 B(原裁判等の表示)○ 主文一、本件申請はいずれも之を却下する。二、訴訟費用は申請人らの負担とする。○ 事実第一、当事者双方の求める裁判一、申請人ら(一) 申請人らがいずれも被申請人の職員たる地位を有することを仮に定める。(二) 被申請人は、申請人らに対し昭和四七年一月一一日以降毎月二〇日限り各金六万円を仮に支払え。二、被申請人主文同旨。第二、当事者双方の主張一、申請の理由(一) 申請人Eは昭和三〇年六月一日旧小倉市立菊陵中学校に申請人Dは昭 四七年一月一一日以降毎月二〇日限り各金六万円を仮に支払え。二、被申請人主文同旨。第二、当事者双方の主張一、申請の理由(一) 申請人Eは昭和三〇年六月一日旧小倉市立菊陵中学校に申請人Dは昭和二八年一〇月一日同市立堺町(現在小倉)小学校に、申請人Fは昭和三二年四月一日同市立富野中学校に、それぞれPTAによつて学校図書館事務員として雇用され、以来図書館事務に従事してきた。(二) 昭和三八年二月旧小倉市外四市が合併し、北九州市が発足したのに伴ない、申請人らは同年一〇月一日被申請人によつて形式上嘱託として任用され、学校図書館事務員を委嘱されたが、以来一〇回にわたつて一年以内の期間を限つて、嘱託が更新・継続される形式の下にそれぞれ従来の学校で学校図書館事務に従事してきた。(三) ところが被申請人は昭和四六年一二月二八日申請人らに対し嘱託期間の満了という理由で昭和四七年一月一〇日限り申請人らを免職(更新拒絶)する旨の意思表示をなした。 のに伴ない、申請人らは同年一〇月一日被申請人によつて形式上嘱託として任用され、学校図書館事務員を委嘱されたが、以来一〇回にわたつて一年以内の期間を限つて、嘱託が更新・継続される形式の下にそれぞれ従来の学校で学校図書館事務に従事してきた。(三) ところが被申請人は昭和四六年一二月二八日申請人らに対し嘱託期間の満了という理由で昭和四七年一月一〇日限り申請人らを免職(更新拒絶)する旨の意思表示をなした。(四) しかしながら、右意思表示は次の理由により無効である。1 申請人らは、前叙のとおり形式上嘱託の身分を有するとはいえ、実質的には、地方公務員法上の一般職の職員(当然任用期間は無期限である。)であるから、同法第二八条、第二九条に該当する事由のない限り、その意に反して免職されることはないところ、申請人らに右事由の存しないことは明白であるから、本件免職処分は違法であり無効である。しかして申請人らが期限の定めのない一般職の職員であると主張する所以のものは次のとおりである。(1) 申請人らを含め当時PTA雇用であつた学校図書館事務員が被申請人の職員として任用されるにあたつては、昭和三八年七月一七日被申請人と北九州市職員労働組合(以下市職労という。)との間で、全員を一般職として任用する旨の合意(昭和三八年七 た学校図書館事務員が被申請人の職員として任用されるにあたつては、昭和三八年七月一七日被申請人と北九州市職員労働組合(以下市職労という。)との間で、全員を一般職として任用する旨の合意(昭和三八年七月一七日付確認書)がなされたのであるが、その際特に申請人ら三名については比較的高令であつたところから、他の職場との均衡上、形式的には嘱託の名の下に任用されるが、前記七月一七日付合意の趣旨に従い、その実質は一般職として任用されるのであるから、勤務条件は一般職として任用される他の学校図書館事務員と全て同一とする、従つて退職金を除き給与も同一であり嘱託期間も一般職員の例による旨の合意(昭和三八年一〇月四日付確認書)がなされた。そして申請人三名の選考方法は、地方公務員法第一五条の「任用の根本基準」に反することはなく、又北九州市の「職員採用試験規則」にも反しておらず、その採用にあたつては右規則第四条の口述試験と身体検査がおこなわれている。又申請人三名の採用にあたつては、期限の定めのない辞令書が交付された。 する、従つて退職金を除き給与も同一であり嘱託期間も一般職員の例による旨の合意(昭和三八年一〇月四日付確認書)がなされた。そして申請人三名の選考方法は、地方公務員法第一五条の「任用の根本基準」に反することはなく、又北九州市の「職員採用試験規則」にも反しておらず、その採用にあたつては右規則第四条の口述試験と身体検査がおこなわれている。又申請人三名の採用にあたつては、期限の定めのない辞令書が交付された。しかして昭和三九年四月一日以降の辞令が期限を付しているのは形式にすぎず、このことは辞令書の交付が一年も遅れることがあつたことからも明らかである。(2) 学校図書館事務員は、高度の専門的知識と経験の蓄積が要請される職務であり、地方公務員法三条三項三号の臨時または非常勤で務まる仕事でなく、また同法二二条二項の「緊急の場合、臨時の職に関する」仕事でもなく、市の「職員の臨時的任用に関する規則二条」の規定する臨時的任用が許される場合にもあたらないのであつて、専門的、恒常的な職務である。(3) 勤務の実態についていえば、給与は一般職として任用された図書館事務員と全く同一に取扱われ、通勤手当、超過勤務手当、期末手当、勤勉手当の支給を受け、勤務時間についても他の教師 的な職務である。(3) 勤務の実態についていえば、給与は一般職として任用された図書館事務員と全く同一に取扱われ、通勤手当、超過勤務手当、期末手当、勤勉手当の支給を受け、勤務時間についても他の教師、事務員と同一であり、毎日出勤し、出勤簿も用意され、日曜、祭日の休日および年休も認められ、その次年度繰越も認められていた。(4) 右(1)ないし(3)から明らかなとおり、申請人らの任用の経緯職務の性質及び勤務の実態等に鑑みれば、申請人らの身分は、非常勤嘱託という形式をとつていても、その実質は一般職の常勤職員に外ならず、申請人らは常勤一般職々員として期限の定めなく任用されたものである。2 仮に申請人らが一般職々員でないとしても、申請人らは前記昭和三八年一〇月四日付合意に基き期限の定めなく任用されたものであり、且つ前叙の如き職務内容、勤務の実態を有することを考慮すれば、一般職と全く同様に身分を保障されるべきであつて、その分限、懲戒等については地方公務員法第二八条、第二九条が類推適用され、右各条所定の事由のない限り免職(更新拒絶)できないと解すべきである。 なく任用されたものである。2 仮に申請人らが一般職々員でないとしても、申請人らは前記昭和三八年一〇月四日付合意に基き期限の定めなく任用されたものであり、且つ前叙の如き職務内容、勤務の実態を有することを考慮すれば、一般職と全く同様に身分を保障されるべきであつて、その分限、懲戒等については地方公務員法第二八条、第二九条が類推適用され、右各条所定の事由のない限り免職(更新拒絶)できないと解すべきである。また、右各法条が類推適用されなくとも、すでに述べた採用の経過、その後の労働条件、さらにはその職務の内容からして、申請人らを免職するには合理的理由の存することが必要であるが、本件免職にはなんら合理的な理由がない。更に又被申請人が申請人らの任用の更新をしないのは権利の濫用であつて許されず、申請人らはいずれも被申請人との雇用契約上の地位にある。(五) (仮処分の必要性) 1 申請人らは、免職(更新拒絶)される以前三ヵ月、被申請人から毎月二〇日限りそれぞれ金六万円の給与の支給を受けていた。2 申請人Eは、現在未亡人として一人で生活しているが、従来給与のみによつて生計を維持していたので、給与が支払われ る以前三ヵ月、被申請人から毎月二〇日限りそれぞれ金六万円の給与の支給を受けていた。2 申請人Eは、現在未亡人として一人で生活しているが、従来給与のみによつて生計を維持していたので、給与が支払われない現在その生活は非常に困窮している。3 申請人Dは糖尿病で寝たきりの夫と二人暮しであり、夫にはほとんど収入がなく、被申請人からの給与支給が唯一の生活収入源である。4 申請人Fは子供の進学の都合で夫と別居しているが、夫の収入だけでは、同申請人の生活はもとより子供二人の学資の調達にも事欠く有様であり、その生活を維持するためには給与の支給が不可欠である。5 よつて、申請人らは、被申請人の職員たる地位の確認及び賃金支払請求訴訟を本案訴訟として提起すべく準備中であるが本案判決の確定を待つていては回復できない損害を被るおそれがある。二申請の理由に対する答弁(一) 申請の理由第一項の事実は不知。(二) 同第二項の事実中、申請人ら主張の日時に申請人らを嘱託として任用し、学校図書館事務を委嘱し、以降その主張のとおり嘱託の更新をくり返してきたことは認める。(三) 同第三項の事実は争う。申請人らは元来期限付にて任用されたものであり、その最終期限たる昭和四七年一月一〇日の経過と共に当然被申請人の職員たる身分を失つたものであつて、身分喪失のため被申請人が免職ないし更新拒絶の意思表示ないし処分をなす必要は全くないし又そのような意思表示等をした事実もない。 を嘱託として任用し、学校図書館事務を委嘱し、以降その主張のとおり嘱託の更新をくり返してきたことは認める。(三) 同第三項の事実は争う。申請人らは元来期限付にて任用されたものであり、その最終期限たる昭和四七年一月一〇日の経過と共に当然被申請人の職員たる身分を失つたものであつて、身分喪失のため被申請人が免職ないし更新拒絶の意思表示ないし処分をなす必要は全くないし又そのような意思表示等をした事実もない。(四) 同第四項の事実は全て否認する。申請人らの身分は、後に詳述するとおり、地方公務員法第三条第三項第三号にいう特別職たる非常勤の嘱託員であり、その勤務の実態について一見申請人らの勤務条件が他の一般職々員のそれと同一の外形を備えることがあつても、本来特別職としての勤務条件の枠外にあるべき性質程度のものでは 特別職たる非常勤の嘱託員であり、その勤務の実態について一見申請人らの勤務条件が他の一般職々員のそれと同一の外形を備えることがあつても、本来特別職としての勤務条件の枠外にあるべき性質程度のものではない、例えば申請人らの報酬額の決定に当つては、一般職々員との均衡を事実上配慮し、一般職に支給すべき通勤手当、暫定手当、期末手当等相当額を斟酌して報酬額を決定したことはあるが、それはたゞそれだけのことであつて、申請人らは一般職々員が当然に受給すべき賞与、通勤手当、暫定手当、退職手当等各種手当金の正式な受給権限を有しないし、勤務時間、休日等についてもたまたま他の一般職員と同様に運用実施されたというにすぎない。また年次休暇については、仮令外形上申請人らが一般職と同様な休暇ないし欠勤をし、それにも拘らず報酬額の減額がされなかつた事実があつたとしても、右は本来欠勤の有無とは無関係に決定支給さるべき非常勤嘱託員の報酬の性格からして当然の事柄であり、申請人ら主張のように、一般職同様の年次休暇が建前として保証されていたことの証左となるものではない。(五) 同第四項2の事実は争う。(六) 同第五項の事実中1の点は認めるが、その余の点は争う。申請人らは、嘱託期間満了後、いずれも失業保険金を受給した外、被申請人が申請人らの依頼によつて就職あつせんの努力をしたにも拘らず、これを断わるなど信義則違反を敢てしており諸般の事情に照し、仮処分の必要性はまつたく存しない。三、被申請人の主張(一) 被申請人は昭和三八年一〇月一日申請人らを地方公務員法上の特別職である非常勤嘱託員として任用した上、学校図書館事務を委嘱し、以来昭和四七年一月一〇日に至るまで一〇回にわたり一年以内の任期を限つて嘱託の更新を反覆してきたものであるが、昭和四七年一月一〇日をもつて任期が満了した結果、 、これを断わるなど信義則違反を敢てしており諸般の事情に照し、仮処分の必要性はまつたく存しない。三、被申請人の主張(一) 被申請人は昭和三八年一〇月一日申請人らを地方公務員法上の特別職である非常勤嘱託員として任用した上、学校図書館事務を委嘱し、以来昭和四七年一月一〇日に至るまで一〇回にわたり一年以内の任期を限つて嘱託の更新を反覆してきたものであるが、昭和四七年一月一〇日をもつて任期が満了した結果、 して任用した上、学校図書館事務を委嘱し、以来昭和四七年一月一〇日に至るまで一〇回にわたり一年以内の任期を限つて嘱託の更新を反覆してきたものであるが、昭和四七年一月一〇日をもつて任期が満了した結果、申請人らは同日の経過に伴い当然にその地位を失つた。凡そ公務員の任用は厳格な要式行為であるから、その任用が特別職であるか、一般職であるか、期限付であるか否かは辞令書の記載によつて決定されるべきものであり、この点からしても申請人らが期限付の非常勤嘱託員として任用されたことは明白であるが、右任用の経緯を少しく敷衍すれば左のとおりである被申請人は、PTAの負担軽減のため、従来PTAによつて雇用されていた学校図書館事務員を市の一般職々員として定数化(一般職化)する方針を樹て、昭和三八年七月一七日市職労と合意し、PTA雇用の学校図書館事務員中選考試験に合格した者を定数化の対象とし、任用に際しては面接と健康診断を実施することを決定した。然し乍ら申請人らはいずれも選考試験の実施権限を有する人事委員会の定めた選考試験の受験資格年令を超えて高令であつたところから採用試験の受験資格要件を欠き、一般職々員として任用さるべき定数化の対象とならなかつたので、被申請人は更に市職労と交渉の結果、申請人らについて特に特別職の嘱託員として期限付にて任用すべく合意が成立し、之を実行したものであるが、申請人らにおいても右の経緯を知悉した上之を承諾したものであり、任用後ほゞ一年毎の嘱託期間の更新にあたつても、申請人らは何らの異議をとなえなかつた。のみならず、昭和四六年八月一日付にて嘱託期間を昭和四七年一月一〇日までに限つた最後の辞令を発するにあたつては、被申請人と申請人らの代理人である市職労書記長Iらとの間において申請人らが特別職たる嘱託員であることを前提として、報酬月額金六万円 を昭和四七年一月一〇日までに限つた最後の辞令を発するにあたつては、被申請人と申請人らの代理人である市職労書記長Iらとの間において申請人らが特別職たる嘱託員であることを前提として、報酬月額金六万円、任期は昭和四七年一月一〇日まで、その後の任用は行わないという明確な合意が成立し、申請人らも之を了承した上被申請人の委嘱を受けた。 において申請人らが特別職たる嘱託員であることを前提として、報酬月額金六万円 を昭和四七年一月一〇日までに限つた最後の辞令を発するにあたつては、被申請人と申請人らの代理人である市職労書記長Iらとの間において申請人らが特別職たる嘱託員であることを前提として、報酬月額金六万円、任期は昭和四七年一月一〇日まで、その後の任用は行わないという明確な合意が成立し、申請人らも之を了承した上被申請人の委嘱を受けた。従つて右任期限の経過とともに申請人らが特別職嘱託員たる身分を失うのは当然である。(二) 被申請人が申請人らをいずれも、昭和四六年八月一日付をもつて、学校図書館事務を昭和四七年一月一〇日まで委嘱する旨の嘱託発令をし、以後、任用の更新をしなかつたことについては次のとおり正当な理由がある。1 学校に置かれる事務職員は、本来給料その他の給与を都道府県と国が負担するいわゆる県費負担職員であるところ、北九州市では、その合併前の旧五市において県費負担事務職員の不足を補うため配置された市費負担の事務職員あるいはPTA雇用の事務職員を引きついだため、県費負担の事務職員と市費負担の事務職員とがいりまじつていたが、福岡県教育委員会に県費負担事務職員の増員を要望して折衝を重ねた結果現に配置している市費負担の事務職員を、臨時的任用職員及び非常勤嘱託員から漸次県費負担事務職員に切替えていく方針を決定した。2 右に加えて、北九州市では、旧五市の合併によつて引きついだ職員の新陳代謝を促進し、職員構成の適正化を図る上から、満五五歳に達する日から満五八歳に達する日までの間の退職を高令退職として退職手当上優遇措置を講ずるとともに、満五八歳を超えてなお在職する職員を対象として、毎年、強力な退職勧奨を実施していた。3 このようなことから、被申請人は、申請人らについて満五八歳を超える者として昭和四七年一月一一日以降嘱託任用を行なわないこととしたものである 職員を対象として、毎年、強力な退職勧奨を実施していた。3 このようなことから、被申請人は、申請人らについて満五八歳を超える者として昭和四七年一月一一日以降嘱託任用を行なわないこととしたものである。(三) 申請人らの主張する被申請人と市職労との間の「合意」が仮に当時存在したとしても、右「合意」なるものは昭和四三年四月一日以降は消滅している。即ち、被申請人においては、同日以降、職員の勤務条件等の適正化を図るため、昭和四二年一二月二六日付をもつて、同日以前に被申請人の当局と職員の組織する職員団体又は労働組合との間の書面協定の解約予告を当該職員団体又は労働組合あてに行い、すべて昭和四三年三月三一日限りで解約したものである。 被申請人と市職労との間の「合意」が仮に当時存在したとしても、右「合意」なるものは昭和四三年四月一日以降は消滅している。即ち、被申請人においては、同日以降、職員の勤務条件等の適正化を図るため、昭和四二年一二月二六日付をもつて、同日以前に被申請人の当局と職員の組織する職員団体又は労働組合との間の書面協定の解約予告を当該職員団体又は労働組合あてに行い、すべて昭和四三年三月三一日限りで解約したものである。四、被申請人の主張に対する申請人らの答弁(一) 被申請人の主張(一)の事実は争う。申請人らの任用にあたり、付せられた期限がまつたく形式的なものであることはすでに述べたところであるが、仮に右期限が実質を有するものであれば、一般職公務員については期限の定めのないのを建前とし、条件付採用および臨時的任用の外は例外を許さない地方公務員法に違反するから、無効といわねばならない。また、市職労書記長Iらは組合を代表して、被申請人と合意をなす権限を有しないし、申請人らも同人らに、その意に反してまでも、被申請人と合意をなす権限を与えていない。(二) 同(二)は争う。学校図書館事務の重要性からすれば、学校においては専門の資格を有する学校図書館事務員の配置が必要であるが、申請人らはその職責を果すために精神的、肉体的に健全であるから、申請人らが五八歳を超えることは、更新を拒否する合理的理由とはなり難い。(三) 同(三)の事実中、被申請人が主張するとおり解約予告がなされたことは認めるが、その余は争う。市職労と被申請人との間の昭和三八年一〇 歳を超えることは、更新を拒否する合理的理由とはなり難い。(三) 同(三)の事実中、被申請人が主張するとおり解約予告がなされたことは認めるが、その余は争う。市職労と被申請人との間の昭和三八年一〇月四日付確認書の内容は、被申請人と申請人らとの間の労働契約の内容となつているものであるから、申請人らの個別的同意がない限り、被申請人のなした確認書の一方的解約により、右確認書のうち申請人らの労働契約の内容となつた部分についてはその効力を失うことはないものというべきである。第三、証拠関係(省略)○ 理由昭和三八年一〇月一日被申請人が申請人らを少くとも形式上嘱託として任用し、学校図書館事務を委嘱し、以来昭和四七年一月一〇日に至るまで、それぞれ一〇回にわたつて、一年以内の任期を限り、嘱託を更新するという形式で任用を継続してきたことは当事者間に争いがなく、成立に争いのない疎甲第二号証の一一、同第九号証の一九、同第一四号証の一九によれば、被申請人の申請人らに対する最終の嘱託発令はいずれも昭和四六年八月一日であり、その辞令上任期は昭和四七年一月一〇日となつていたことが一応認められる。 館事務を委嘱し、以来昭和四七年一月一〇日に至るまで、それぞれ一〇回にわたつて、一年以内の任期を限り、嘱託を更新するという形式で任用を継続してきたことは当事者間に争いがなく、成立に争いのない疎甲第二号証の一一、同第九号証の一九、同第一四号証の一九によれば、被申請人の申請人らに対する最終の嘱託発令はいずれも昭和四六年八月一日であり、その辞令上任期は昭和四七年一月一〇日となつていたことが一応認められる。(一) ところで申請人らは、昭和三八年一〇月一日の委嘱について、いずれも嘱託期限の定めなく地方公務員法上の一般職として任用されたものである旨主張するのに対し、被申請人は一年以内の嘱託期限を付した上同法上の特別職たる非常勤嘱託員として任用したものである旨抗争するのであるが、当裁判所は、結論として、申請人らは右同日いずれも地方公務員法上の特別職たる非常勤嘱託員として任用され、学校図書館事務を委嘱された上一年以内の嘱託期限を付されて約一〇回に亘り委嘱が更新された後、昭和四七年一月一〇日期限到来により被申請人の職員たる地位を当然に失つたものと考える。以下その理由を、先ず申請人ら 書館事務を委嘱された上一年以内の嘱託期限を付されて約一〇回に亘り委嘱が更新された後、昭和四七年一月一〇日期限到来により被申請人の職員たる地位を当然に失つたものと考える。以下その理由を、先ず申請人らの身分の性質について、次に嘱託期限の有無について分説する。1 成立に争いのない疎甲第九号証の一、同第一四号証の一、同第一六六号証、弁論の全趣旨から真正に成立したものと認められる疎甲第六号証、申請人E本人尋問の結果から真正に成立したものと認められる疎甲第七号証、申請人F本人尋問の結果から真正に成立したものと認められる疎甲第一二号証、証人Bの証言により真正に成立したものと認められる疎甲第三八号証、証人Jの証言、申請人E、同D、同F各本人尋問の結果及び弁論の全趣旨を総合すると、申請人Eは昭和三六年六月一日から小倉市立菊陵中学校のPTA雇用の学校図書館事務員として、申請人Dは昭和二八年一〇月一日から小倉市立堺町小学校PTA雇用の学校図書館事務員として申請人Fは昭和三二年四月一日から小倉市立富野中学校のPTA雇用の学校図書館事務員としてそれぞれ図書館事務に従事していたこと、昭和三八年二月一一日の五市合併後、被申請人は、PTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者を被申請人の一般職々員として任用する(定数化)こととし、同年七月一七日申請人らが所属する市職労との間でその細目につき、(1)定数化の対象者は、昭和三八年二月四日現在、市立小中学校における学校図書館事務に従事するためPTAに雇用され、同事務に従事する者のうち、選考試験に合格した者とする、(2)定数化の時期は昭和三八年一〇月一日とする。 市合併後、被申請人は、PTAに雇用され学校図書館の事務に従事する者を被申請人の一般職々員として任用する(定数化)こととし、同年七月一七日申請人らが所属する市職労との間でその細目につき、(1)定数化の対象者は、昭和三八年二月四日現在、市立小中学校における学校図書館事務に従事するためPTAに雇用され、同事務に従事する者のうち、選考試験に合格した者とする、(2)定数化の時期は昭和三八年一〇月一日とする。なお、採用にあたつては面接並びに健康診断を実施する、(3)定数化対象者の決定並びに第一項の選考試験に合格しなかつた者の取扱いについては別途協議するなどの点で合意に達 期は昭和三八年一〇月一日とする。なお、採用にあたつては面接並びに健康診断を実施する、(3)定数化対象者の決定並びに第一項の選考試験に合格しなかつた者の取扱いについては別途協議するなどの点で合意に達したこと、ところで申請人らはいずれも被申請人の人事委員会が定めた選考試験の受験資格年限を超えていたため(当時申請人Eは五一歳、同Dは五〇歳、同Fは四九歳であつた。)、定数化対象者から除外されたこと、そこで、被申請人は前記合意(七月一七日付合意(3))に基づき市職労と特別に協議した結果、同年一〇月四日市職労との間で申請人らの取扱いにつき、別途申請人らを嘱託として任用することとし、給与は退職金を除き、昭和三八年一〇月一日付で被申請人の教育委員会に採用される他の事務員のそれと同条件とする、なお嘱託期間については一般職員の例によることとする旨合意に達したこと、そして申請人らもこれを了承し、同年一〇月一日付で申請人らに対し、学校図書館事務を委嘱する旨の辞令が発令されたことを一応認めることができる。右認定の申請人らが採用された経過、即ち、申請人らが一般職任用の要件である競争試験あるいは選考(地公法第一七条)の資格要件を欠いていたこと、申請人らには常勤の職員には支給される退職年金、退職一時金(地方自治法第二〇五条)の適用がないこと、申請人らの採用の形態は嘱託であり、申請人らの取扱に関する被申請人と市職労との間の合意も、明らかに申請人らが一般職々員とは異つた身分であることが前提とされたうえ、その勤務条件等につき取りきめられていること、及び申請人らも又自己に対する任用が、少くともその身分上の資格の面で、同時期に採用された他の一般職々員と異つた資格でなされるものであることについては、充分にこれを了承していたと考えられることなどの諸点に照らすときは、申請人らは地 、申請人らの取扱に関する被申請人と市職労との間の合意も、明らかに申請人らが一般職々員とは異つた身分であることが前提とされたうえ、その勤務条件等につき取りきめられていること、及び申請人らも又自己に対する任用が、少くともその身分上の資格の面で、同時期に採用された他の一般職々員と異つた資格でなされるものであることについては、充分にこれを了承していたと考えられることなどの諸点に照らすときは、申請人らは地 用が、少くともその身分上の資格の面で、同時期に採用された他の一般職々員と異つた資格でなされるものであることについては、充分にこれを了承していたと考えられることなどの諸点に照らすときは、申請人らは地公法第三条第三項第三号の特別職たる「非常勤嘱託員」として学校図書館事務を委嘱されたものと認めざるを得ない。申請人らは勤務の実態からみても職務の性質内容からみても申請人らは地方公務員法上の一般職以外のものではありえない旨強調するので考えるに、前者については、成程成立に争いのない疎甲第二号証の一ないし一一、同第九号証の一ないし一九、同第一四号証の一ないし一九、申請人D本人尋問の結果及び弁論の全趣旨から真正に成立したものと認められる疎甲第八三ないし第九六号証、同第一一六号証の一、二、申請人F本人尋問の結果から真正に成立したものと認められる疎甲第一一八ないし第一三二号証、弁論の全趣旨から真正に成立したものと認められる疎甲第一三三号証、及び申請人E、同D、同Fの各本人尋問の結果によると、申請人らは他の常勤の一般職々員として任用された図書館事務職員と同様に勤務し、申請人Dにおいては勤務校の教員、事務員と同様に学校の各種行事にも参加し校務分掌をもしていたこと、又給与その他の労働条件についても退職金に関するものを除き、他の図書館事務職員とほとんど同一の取扱いがなされていたことを一応認めることができるところからすれば、申請人らの勤務の実態は常勤者と何ら変わりなく、その労働条件も他の一般職々員とほゞ同一であつたことが明らかである。然し乍ら勤務の実態が実質的にみて常勤であるからといつて直ちに当該勤務者が地方公務員法上の非常勤者としてゞはなく一般職として任用されたものである旨断定することはできないのみならず申請人らに対しては、右認定のとおり、一般職の職員に対して あるからといつて直ちに当該勤務者が地方公務員法上の非常勤者としてゞはなく一般職として任用されたものである旨断定することはできないのみならず申請人らに対しては、右認定のとおり、一般職の職員に対して当然に適用される退職金制度が適用されていないこと及び本件口頭弁論の全趣旨から推知できるとおり、被申請人が申請人らをかかる勤務形態及び労働条件で取り扱つたのは、申請人らを一般職の職員とは異つた身分として任用したものの、市職労との昭和三八年一〇月四日付合意もあり、人事行政上なるべく一般職々員と同一に取扱い労働力を確保すると同時に現場における差別感を少くするよう配慮した結果であること更には申請人らが特別職として任用されたことと同人らが他の一般職々員と同様に扱われたこととは必ずしも矛盾するものではないことなどに鑑みると、申請人らの勤務形態及び勤務条件の実態が一般職々員と変わりがなかつたからといつて、申請人らが主張するように同人らが一般職々員として任用されたものと断ずることはできない。 々員と同一に取扱い労働力を確保すると同時に現場における差別感を少くするよう配慮した結果であること更には申請人らが特別職として任用されたことと同人らが他の一般職々員と同様に扱われたこととは必ずしも矛盾するものではないことなどに鑑みると、申請人らの勤務形態及び勤務条件の実態が一般職々員と変わりがなかつたからといつて、申請人らが主張するように同人らが一般職々員として任用されたものと断ずることはできない。又次に後者の職務の性質、内容については、申請人D本人尋問の結果から真正に成立したものと認められる疎甲第八〇、八一号証及び同申請人本人尋問の結果によれば、学校図書館事務は、総務的職務、整理的職務(図書の選択、図書の注文受入れ、図書の分類、蔵書の保管と除籍、視聴覚資料、特殊資料の収集等)及び図書館内活動による奉仕又は指導の職務など多様にわたるものであることが一応認められ、右認定の事実に学校に学校図書館を設置すること及び専門的職務を掌らせるため、司書教諭を置くことが現行法上義務づけられていること(学校図書館法第三条、第五条)などからすれば、確かに申請人ら主張のとおり、学校図書館事務はその職務の性質上恒常的、専門的な側面を有するといえるのであるが、抑々公務員法上当該公務員の従事 ていること(学校図書館法第三条、第五条)などからすれば、確かに申請人ら主張のとおり、学校図書館事務はその職務の性質上恒常的、専門的な側面を有するといえるのであるが、抑々公務員法上当該公務員の従事すべき職種と当該公務員の身分の関係を固定的、一義的に解釈しなければならないいわれは全くないのであつて、例えば、常勤職員であつて臨時的な職務のために任用されるものがあつて当然であるのと同様非常勤職員であつて恒常的、専門的な職務のために任用されるものがあつて然るべきであることは多言を要しないところであり、この意味においては、職務の性質が恒常的、専門的であることを申請人らが一般職であることの一証左であると主張する申請人らの主張じたい適確を欠く主張といわなければならない上、学校図書館法の右法条の一方において、学校図書館法附則によれば「学校には当分の間司書教諭を置かないことができる。」ともされているのであつて、現行法上あるいは制度上、常に学校図書館事務が地公法第三条第三項第三号にいうところの「臨時または非常勤」では務まらない職務とは到底認め難いものといわねばならない。 が一般職であることの一証左であると主張する申請人らの主張じたい適確を欠く主張といわなければならない上、学校図書館法の右法条の一方において、学校図書館法附則によれば「学校には当分の間司書教諭を置かないことができる。」ともされているのであつて、現行法上あるいは制度上、常に学校図書館事務が地公法第三条第三項第三号にいうところの「臨時または非常勤」では務まらない職務とは到底認め難いものといわねばならない。しかのみならず、申請人らが一般職々員として任用されるための選考試験の受験資格を欠いていたことは前記のとおりであるから、申請人ら主張のとおりその職務内容の性質等から申請人らを一般職の職員として任用されたものとして取り扱うことは、地公法第一五ないし第二一条の規定を潜脱することとなり、許されないところといわねばならない。2 そこで、次に申請人らの「非常勤嘱託員」としての嘱託期間の有無について判断する。(1) 前示当事者間に争いがない事実と前提疎甲第二号証の一ないし一一、同第九号証の一ないし一九、同第一四号証の一ないし一九、弁論の全趣旨から真正に成立したものと認められる疎乙第五号証、証人K、同L (1) 前示当事者間に争いがない事実と前提疎甲第二号証の一ないし一一、同第九号証の一ないし一九、同第一四号証の一ないし一九、弁論の全趣旨から真正に成立したものと認められる疎乙第五号証、証人K、同L、同I、同Mの各証言及び申請人E、同D、同Fの各本人尋問の結果を総合すれば、次の事実を一応認めることができる。(イ) 申請人らは昭和三八年一〇月一日被申請人から学校図書館事務を委嘱されたが、その際発令された辞令上は期限の記載がなかつたこと、しかしながらその後申請人ら各自に対し昭和三九年四月一日付で昭和四〇年三月三一日まで学校図書館事務を委嘱する旨の辞令が発令され、以降、同年四月一日付で昭和四一年三月三一日まで、同年四月一日付で昭和四二年三月三一日まで、同年四月一日付で昭和四三年三月三一日まで、同年四月一日付で同年九月三〇日まで、同年一〇月一日付で昭和四四年三月三一日まで、同年四月一日付で昭和四五年三月三一日まで、同年四月一日付で昭和四六年三月三一日までそれぞれ学校図書館事務を委嘱する旨の辞令が発令されたこと、しかして申請人らはこれらの辞令を異議なく受領してきたこと、(ロ) 昭和四六年三月二六日、申請人らは市職労小倉支部長Nと同本部中央委員Oとを伴い、被申請人の教育委員会総務部総務課長K及び同教職員課教職員係長Lらと会い、報酬について交渉したが、その際Kらから申請人らの高齢を理由に、期限後の嘱託更新については難しい旨を告げられたこと、これに対し申請人らは嘱託継続の希望を述べるとともに、この問題についての今後の交渉を望んだこと、そこで教育委員会は同年四月一日、交渉期間の設定という意味も含めて、申請人らに同年七月三一日まで学校図書館事務を委嘱することとし、申請人らはその旨の辞令を異議なく受領したこと、(ハ) 当時被申請人(北九州市)では人事の刷 際Kらから申請人らの高齢を理由に、期限後の嘱託更新については難しい旨を告げられたこと、これに対し申請人らは嘱託継続の希望を述べるとともに、この問題についての今後の交渉を望んだこと、そこで教育委員会は同年四月一日、交渉期間の設定という意味も含めて、申請人らに同年七月三一日まで学校図書館事務を委嘱することとし、申請人らはその旨の辞令を異議なく受領したこと、(ハ) 当時被申請人(北九州市)では人事の刷 月一日、交渉期間の設定という意味も含めて、申請人らに同年七月三一日まで学校図書館事務を委嘱することとし、申請人らはその旨の辞令を異議なく受領したこと、(ハ) 当時被申請人(北九州市)では人事の刷新を図るため、満五八歳に達した職員を勧奨退職の対象者として扱い、退職を勧告していたこと、(ニ) その後同年六月二二日及び同年七月一二日、市職労関係者と教育委員会当局との間で、申請人らの嘱託継続問題につき折衝が重ねられたが、嘱託更新拒否を解雇ととらえてこれに反対する市職労と、申請人Fについては満五八歳に達する日まで嘱託を更新するが申請人用中及びDについては既に満五八歳を超えているとして嘱託更新は行なわないとする教育委員会当局とは対立したまゝさしたる進展を見なかつたこと、たゞ、七月一二日の交渉において教育委員会側から、申請人E及び同Dにつき報酬を下げて嘱託更新する余地のあることが表明されたこと、同月一六日申請人らが教育委員会にL係長をたずね、嘱託継続問題に関する当局の意向をたゞしたところ、Lは申請人Eと同Dについては同年一二月末まで報酬月額二万五〇〇〇円で嘱託を更新する意向のあることを示したこと、(ホ) 同月一九日、市職労側からNと本部執行委員Mが出席し、教育委員会総務部長Pらと交渉したが、その際教育委員会側から、申請人Fについては同人が満五八歳に達する昭和四七年一月一〇日まで報酬月額六万円で、申請人Eと同Dについては昭和四六年一二月末まで報酬月額二万五〇〇〇円でそれぞれ嘱託を更新する旨の案が提示されたこと、しかしてこれにつき双方が折衝した結果、一応、申請人Fについては右提案どおりとし、申請人Eと同Dについては報酬月額三万円で昭和四七年三月二〇日まで嘱託を更新することで意見の一致をみたこと、(ヘ) ところで七月一九日の交渉の結果につき報告を受け 請人Fについては右提案どおりとし、申請人Eと同Dについては報酬月額三万円で昭和四七年三月二〇日まで嘱託を更新することで意見の一致をみたこと、(ヘ) ところで七月一九日の交渉の結果につき報告を受けた申請人らが申請人Eと同Dの更新後の報酬に不満を示したので、同月三一日市職労本部書記長Iらと教育委員会のP及びLが交渉した結果、教育委員会側が交渉のむし返しに強い不満の意を表明しつつも、市職労の申出に譲歩し、申請人Eと同Dについては報酬月額を現行どおり六万円とするが、嘱託期間については申請人Fが満五八歳に達する日の昭和四七年一月一〇日までとすることで双方合意に達したこと、しかして右期限以降の申請人らの取扱いについては、教育委員会側が嘱託の更新をしない旨強く主張したのに対し、市職労側はその更新を望んだため、この点についての合意は得られなかつたこと、一方、申請人らは右結果につきIらから報告を受けこれを了承したこと、そこで被申請人は昭和四六年八月一日、右合意に基づき、申請人らに対し昭和四七年一月一〇日まで学校図書館事務を委嘱することとし、その旨発令したこと。 達したこと、しかして右期限以降の申請人らの取扱いについては、教育委員会側が嘱託の更新をしない旨強く主張したのに対し、市職労側はその更新を望んだため、この点についての合意は得られなかつたこと、一方、申請人らは右結果につきIらから報告を受けこれを了承したこと、そこで被申請人は昭和四六年八月一日、右合意に基づき、申請人らに対し昭和四七年一月一〇日まで学校図書館事務を委嘱することとし、その旨発令したこと。(2) ところで、申請人らが昭和三九年四月一日以降一年以内の任期を定めて発令された嘱託辞令をその都度異議なく受領していることは先に認定したとおりであり、又任用形態が「非常勤嘱託」である場合、予算措置上嘱託期間を当該会計年度内に限るのが通常であると考えられることに鑑みると、辞令面上任期の記載がなかつた昭和三八年一〇月一日付の申請人らに対する「非常勤嘱託」の発令に際しても、その任期は一応昭和三九年三月三一日とすることで双方が暗黙のうちに了解していたものと認めるのを相当とすべきであり、これと前記認定の事実を総合すれば、申請人らはいずれも昭和三八年一〇月一日以降「非常勤嘱託員」として任期を定めて任用 日とすることで双方が暗黙のうちに了解していたものと認めるのを相当とすべきであり、これと前記認定の事実を総合すれば、申請人らはいずれも昭和三八年一〇月一日以降「非常勤嘱託員」として任期を定めて任用されたが、その後一〇回にわたり、任期を限つた嘱託の更新、即ち嘱託任用が反復継続されてきたものということができる。申請人らは、その任用が期限の定めのないものであることを縷々主張し、その所以の一つとして、申請人らの嘱託期間については一般職員の例による旨の被申請人と市職労との間の同年一〇月四日付合意の存在を強調するところ、右合意における一般職員の例による旨の措辞は必ずしも適切妥当なものとは認め難いのであるが、前認定の事実に徴すれば、右の合意は他の一般職々員が慣行上退職すると考えられる時期、即ち勧奨退職年令(五八歳)に達するまで嘱託を更新する趣旨であると解する余地がないわけではないのであつて、少くとも右の解釈の方が申請人主張のように地公法上任期の定めがない一般職と同様任期のないことを合意確認した趣旨であると解釈するより合理的であること、更には前記認定にかかる申請人らの嘱託の更新に関する交渉の経過に鑑みれば、申請人らは、少くとも昭和四六年八月一日、同人らに対する昭和四七年一月一〇日までの嘱託任用を承諾し、その後の嘱託の更新については交渉次第であるが、一応同日をもつてその身分を失うことについてはこれを十分認識していたものというべきであること等の事情を総合すれば、その任用が期限の定めのないものである旨の申請人らの主張は到底採用の限りではない。 記認定にかかる申請人らの嘱託の更新に関する交渉の経過に鑑みれば、申請人らは、少くとも昭和四六年八月一日、同人らに対する昭和四七年一月一〇日までの嘱託任用を承諾し、その後の嘱託の更新については交渉次第であるが、一応同日をもつてその身分を失うことについてはこれを十分認識していたものというべきであること等の事情を総合すれば、その任用が期限の定めのないものである旨の申請人らの主張は到底採用の限りではない。3 以上によれば、申請人らは、昭和四六年八月一日に、昭和四七年一月一〇日を期限とする「非常勤嘱託員」として最終的に任用されたが、昭和四七年一月一〇日の経過によつて被申請人の嘱託員としての地位を失つたものというべきである 人らは、昭和四六年八月一日に、昭和四七年一月一〇日を期限とする「非常勤嘱託員」として最終的に任用されたが、昭和四七年一月一〇日の経過によつて被申請人の嘱託員としての地位を失つたものというべきである。(二) 申請人らは、仮に申請人らが特別職の職員として任用されたとしても、申請人らの職務の内容、性質、勤務の実態からすれば、申請人らに対しては、一般職の規定が類推適用されるべきであり、地公法第二八条ないし第二九条所定の事由のない限り解職できない、あるいは地公法の規定が類推適用されなくても申請人らを解職するには合理的理由の存することが必要である旨を主張するが、右主張は申請人らが期限の定めなく任用されたものであることを前提としているところ、その前提において理由がないことは、既に見てきたところから明らかであるから、申請人らの右主張は採用の限りではない。(三) 又申請人らは、被申請人が任用の更新をしないのは権利の濫用であり、従つて申請人らは被申請人の職員たる地位を有する旨主張するが、申請人らは既に述べたとおり嘱託期間の満了により当然に被申請人の嘱託員としての地位を失つたものであつて、嘱託期間が当然に更新されるべきものでもない以上、申請人らの身分を継続させるためには被申請人の新たな任用行為(任用の更新)が必要であるというべきであるところ、被申請人が任用の更新をしないこと(不作為)が権利の濫用にあたり許されないからといつて、当然に申請人らに対する任用行為(作為)があつたものということはできないから、申請人らの右主張も又失当といわざるを得ない。以上の次第で、本件仮処分申請は所詮被保全権利の疎明がないことに帰するので、これを却下することとする。 を継続させるためには被申請人の新たな任用行為(任用の更新)が必要であるというべきであるところ、被申請人が任用の更新をしないこと(不作為)が権利の濫用にあたり許されないからといつて、当然に申請人らに対する任用行為(作為)があつたものということはできないから、申請人らの右主張も又失当といわざるを得ない。以上の次第で、本件仮処分申請は所詮被保全権利の疎明がないことに帰するので、これを却下することとする。(なお、本件仮処分申請は、その実体について判断する以前において不適法であり却下を免れないと考える余地があるので 件仮処分申請は所詮被保全権利の疎明がないことに帰するので、これを却下することとする。(なお、本件仮処分申請は、その実体について判断する以前において不適法であり却下を免れないと考える余地があるので、以下この点について寸言する。本件地位保全等申請仮処分の本案をなすべき訴訟は期限付任用行為の付款たる期限部分の不存在ないし無効を前提として現在の法律関係たる地位の確認等を求める公法上の当事者訴訟(いわゆる争点訴訟)であると思料されるところ、公務員の任用行為の本質は、公法上の契約と異り、当事者間の合意以外に公益性が必要とされる行政庁の特殊な行政行為というべきであつて、その付款たる期限が一応外形上適式に存在している場合において、その不存在ないし無効を主張することは、是即ち期限の到来による職員たる地位の消滅という効果を阻止する点において、消極的ではあるが任用行為によらずに新たな権利関係を形成すると同一の内容を保有するものである。その意味において、本件地位保全等申請の仮処分は行政事件訴訟法第四四条に抵触して許されず、暫定的な権利形成の方法は、同法第二五条の類推適用による執行停止の方法に依るべきであつたと解する余地が多分にあるのであつて、本件仮処分申請は抑々訴提起の方法を誤つて不適法であり、その実体について判断する必要がないかの問題が存する)。よつて訴訟費用の負担につき民事訴訟法第八九条、第九三条を適用して、主文のとおり判決する。
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