○ 主文原告の請求を棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。○ 事実第一申立(原告)被告が昭和五〇年九月一二日にした同年四月二七日執行の小田町議会議員選挙第一選挙区選挙における当選の効力に関する審査請求に対する裁決はこれを取消す。右選挙における当選人A、同Bは、当選の効力を失う。訴訟費用は被告の負担とする。(被告)主文同旨。第二主張(原告の請求原因と主張)一昭和五〇年四月二七日に愛媛県上浮穴郡小田町議会議員選挙第一選挙区の選挙(以下本件選挙という)が行われ原告は右選挙区の選挙人である。本件選挙における当選人A、同Bは、昭和五〇年四月二八日に小田町選挙管理委員会から当選の告知をうけたものであるところ、右両名は、右告知をうけた後公職選挙法一〇四条に規定の五日以内に同条に規定する関係を有しなくなつた旨の届出をしなかつたものである。二原告は、本件選挙における当選人A、同Bの両名は、公職選挙法(以下「公選法」という。)一〇四条によりその当選の効力を失うとして小田町選挙管理委員会に異議の申立をしたが、同選管は、昭和五〇年六月二六日右異議申立を棄却する旨の決定をした。この決定に対し原告は、更に愛媛県選挙管理委員会に対し審査請求の申立をなしたところ同選管は、同年九月一二日付で右申立を棄却する旨の裁決をし、右裁決は同年九月一六日原告に交付された。三右裁決の理由は次のとおりである。(Aについて)Aは、株式会社Kの代表取締役であるが、Kが昭和四九年度において小田町に対して請負したのは、新田橋新設工事外三件で額にして四〇九五万七〇〇〇円であり、右額にKの同年度における請負総額四億八九三万八〇〇〇円の一〇パーセント程度に過ぎないからKは地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」に該当しない。また、林道大平線新 円であり、右額にKの同年度における請負総額四億八九三万八〇〇〇円の一〇パーセント程度に過ぎないからKは地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」に該当しない。 三件で額にして四〇九五万七〇〇〇円であり、右額にKの同年度における請負総額四億八九三万八〇〇〇円の一〇パーセント程度に過ぎないからKは地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」に該当しない。また、林道大平線新 円であり、右額にKの同年度における請負総額四億八九三万八〇〇〇円の一〇パーセント程度に過ぎないからKは地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」に該当しない。また、林道大平線新設工事及び北田農免道路改良工事は、それぞれ小田町において補助をし経費を負担する事実は認められるが、右各工事は、小田町森林組合及び愛媛県の工事であり、地方自治法九二条の二に規定する「当該地方公共団体において経費を負担する事業」とは、国等の機関委任事務において経費を負担する場合と解すべきであり、従つて、右各工事は機関委任事務ではなく、右規定に該当する事業とは認められない。(Bについて)Bは、L株式会社の代表取締役であるが、同会社が昭和四九年度において小田町に対し請負したのは、林構林道野村北地線工事外五件計七三三〇万四〇〇〇円であり、右額は同会社の同年度における請負総額二億四五五九万一〇〇〇円の三〇パーセント弱の割合である。しかし、右事実をもつて、同会社の業務量の主要部分が小出町に対する請負で占められているとはいえない。また、小田中学校敷地造成工事(第一工区)は、上浮穴郡五ヶ町村によつて設立された上浮穴土地開発公社の昭和四九年度事業として同公社の議決を得て計画・実施されたものであり、小田町の工事ではない。四しかしながら、愛媛県選管の前記裁決は次のとおり、法令解釈及び適用の誤りならびに事実認定の誤りがある。(1) 法令解釈・適用の誤りについて(イ) 第一に、公選法一〇四条地方自治法九二条の二の立法趣旨は、まず抽象的・観念的には、住民の代表者である議会の議員は、当該地方公共団体との関連において公明正大でなければならないこと、次に、具体的・現実的には、議会の議員は当該地方公共団体が請負契約を締結するについて同意・議決などを行う団体意思の決定に参 の議員は、当該地方公共団体との関連において公明正大でなければならないこと、次に、具体的・現実的には、議会の議員は当該地方公共団体が請負契約を締結するについて同意・議決などを行う団体意思の決定に参与する立場にあるものであり、仮に同意等の対象となつていない場合においても、直接・間接に大きな影響力を与えること、などを考慮して、議員が当該地方公共団体との関係で請負等をなすことを禁止したものである。 定に参 の議員は、当該地方公共団体との関連において公明正大でなければならないこと、次に、具体的・現実的には、議会の議員は当該地方公共団体が請負契約を締結するについて同意・議決などを行う団体意思の決定に参与する立場にあるものであり、仮に同意等の対象となつていない場合においても、直接・間接に大きな影響力を与えること、などを考慮して、議員が当該地方公共団体との関係で請負等をなすことを禁止したものである。右立法趣旨からして、地方自治法九二条の二の「主として同一の行為をする法人」の解釈においても、形式的、類型的に判断するべきではなく、具体的、個別的に判断されるべきである。その際、以下のことが考慮されるべきである。地方自治法九二条の二の「主として同一の行為をする法人」であるかどうかの判断の対象となる請負関係が、当選の告知をうけた当時(もしくは、告知以後当選告知のときまで)に存在するものに限るとする根拠はない。むしろ、当該年度及びそれに近接した年度における業務量をも対象として判断するべきである。そして、また、請負をなす法人の当該年度の業務の総量に対する割合を問題にするのみでは、規模の大きい法人では当然、全業務量に占める割合が小さくなり、小規模の法人との間の差別を生じることになる。従つて、単に請負をする法人の全業務量に占める割合を問題にするのみでなく、地方公共団体の請負関係費全体に占める割合がどの程度か等も考慮して決すべきである。ところが、愛媛県選管の本件裁決は、同条の「主として」とは、「請負関係を有しているか否かを決定すべき時期に接着する既往の業務実績により、おおむね当該法人の業務量の主要部分が当該地方公共団体に対する請負で占められているもの」とし、「当該地方公共団体に対する請負額とその法人の全業務量の金額との比率が五〇パーセント以上である場合には、 おおむね当該法人の業務量の主要部分が当該地方公共団体に対する請負で占められているもの」とし、「当該地方公共団体に対する請負額とその法人の全業務量の金額との比率が五〇パーセント以上である場合には、業務量の主要部分を占めるものに当たる」と解し、本件Aについては、「一〇パーセント程度」Bについては、「三〇パーセント弱」であるからとして(パーセントについては、後述のとおり誤認がある。)、画一的、形式的に判断しており、この点において誤りがある。 該地方公共団体に対する請負で占められているもの」とし、「当該地方公共団体に対する請負額とその法人の全業務量の金額との比率が五〇パーセント以上である場合には、業務量の主要部分を占めるものに当たる」と解し、本件Aについては、「一〇パーセント程度」Bについては、「三〇パーセント弱」であるからとして(パーセントについては、後述のとおり誤認がある。)、画一的、形式的に判断しており、この点において誤りがある。(ロ) 第二に、地方自治法九二条の二に規定する「当該地方公共団体において経費を負担する事業」とは、「いわゆる国等の機関委任事務において法令等の規定により、当該地方公共団体が経費を負担する事業をいう」と解し、Aについて、林道大平線新設工事及び北田農免道路改良工事は、「小田町森林組合及び愛媛県の工事であり、小田町において補助をし、経費を負担する事実は認められるが」、国等の「機関委任事務ではなく」、右規定に該当する事業とは認められないとしている。しかしながら、同条の「当該普通地方公共団体において経費を負担する事業」を、右のように限定して解すべき合理的理由はなく、当該地方公共団体が経費を負担する事業を広く意味すると解釈すべきである。仮に、右のように広く解することが出来ないとしても、右法条の立法趣旨からして、「特定の事業のために地方公共団体が経費を負担し、そのことにより地方公共団体が入札、工事の施行、監督、金銭の支出その他について事実上影響力を及ぼしうるような場合」には、右の「経費を負担する事業」に該当すると解すべきであり、右両工事は、少くともこのような事業に該当するというべきである。なお、Cは、小田町森林組合の組合長であり、小田町議員であるが、同人は同時にKの取締役でもあり、小田町森林組合の事業は大部分がKが り、右両工事は、少くともこのような事業に該当するというべきである。なお、Cは、小田町森林組合の組合長であり、小田町議員であるが、同人は同時にKの取締役でもあり、小田町森林組合の事業は大部分がKが請負つている事実からも右解釈には合理的理由があると考えられる。右の点においても法令の解釈適用の誤りがある。(2) 事実誤認について(Aについて)(一) Kの昭和四八年度分について(1) 獅子越山荘新築工事他八件合計五〇六五万五〇〇〇円(別表一(一)小田町の項記載のとおり。)(2) 参川東小学校プール新設工事金五〇〇万円(3) 小田深山付替林道新設工事金四五〇万円以上総合計金六〇一五万五〇〇〇円ただし、右(2)、(3)の工事は、小田町の工事をLから下請したものであるが(別表一の(一)民間分)、同会社の代表者Bも小田町の議員であり、同会社の請負そのものが、公選法一〇四条の判断対象となる以上、一般の下請と異たり、Aについても判断対象となると解すべきである。 記載のとおり。)(2) 参川東小学校プール新設工事金五〇〇万円(3) 小田深山付替林道新設工事金四五〇万円以上総合計金六〇一五万五〇〇〇円ただし、右(2)、(3)の工事は、小田町の工事をLから下請したものであるが(別表一の(一)民間分)、同会社の代表者Bも小田町の議員であり、同会社の請負そのものが、公選法一〇四条の判断対象となる以上、一般の下請と異たり、Aについても判断対象となると解すべきである。(二) Kの昭和四九年度分について(1) 新田橋新設工事他三件合計金四〇九五万七〇〇〇円(別表一(二)小田町の項記載のとおり。)(2) 農免日第一号道路工事金一九四四万四〇〇〇円(3) 普通林道大平線開設工事金九一一万円以上総合計金六九五一万一〇〇〇円ただし、右(2)の工事は、愛媛県の、また(3)の工事は、小田町森林組合の工事とされているが(別表一の(二)の小田町森林組合、愛媛県の分)、右各工事について、小田町が経費を負担していることは、被告の裁決書(裁決の理由第二項)でも認めているところであり、地方自治法九二条の二の「経費を負担する事業」に該当すると解すべきである。(三) 以上のように、Kは、昭和四八年度、四九年度に多額のまた多数の請負を 裁決の理由第二項)でも認めているところであり、地方自治法九二条の二の「経費を負担する事業」に該当すると解すべきである。(三) 以上のように、Kは、昭和四八年度、四九年度に多額のまた多数の請負をしており、地方自治法九二の二の「主として同一の行為をする法人」に該当する。(Bについて)Bに関して、小田中学校敷地造成工事(第一工区)は、上浮穴土地開発公社の事業として計画実施されたものであるとしている。しかしながら、右工事は小田町の工事である。(1) 本件工事用地のうちDから買入れ分について、その代金一九一四万七五〇〇円のうち、一九〇〇万円を、小田町が、昭和四九年四月二六日、町有山林を代替用地として売却し同日付で町議会の議決を求めていること。(2) 工事の設計を町議員が行い、工事請負の入札に際しては、上浮穴土地開発公社の事業だということは、一切言わず、他の町事業と一緒に入札の通知をし、業者達は町の事業だと思つていたこと、入札には、町の建設課長以下町議員が立合つたこと(3) 工事請負契約書には、発注者は「小田町長E」と記載されていたし、町工事台帳に長町の工事として記載されていること。 用地として売却し同日付で町議会の議決を求めていること。(2) 工事の設計を町議員が行い、工事請負の入札に際しては、上浮穴土地開発公社の事業だということは、一切言わず、他の町事業と一緒に入札の通知をし、業者達は町の事業だと思つていたこと、入札には、町の建設課長以下町議員が立合つたこと(3) 工事請負契約書には、発注者は「小田町長E」と記載されていたし、町工事台帳に長町の工事として記載されていること。そして右契約書や台帳への記載も本件が発生するまで何ら疑問とされていなかつたこと(4) 工事全体につき、町議員が監督をし、工事代金は出来高に応じ町議員が検査して町が支払い竣工検査についても町議員があたつており、それら職員の費用は町が負担していること(5) 本件用地は、昭和五〇年三月二〇日、町が前記公社から買い入れたことになつているが、地方自治法九六条一項七号の用地の取得についての議会の議決を求めたのは、同年五月二〇日である。ところが本件工事第一工区は昭和五〇年五月二八日、第二工区は、同年一〇月三一日に竣工検査がなされており、右買入及び議決の日には、工事は完成 得についての議会の議決を求めたのは、同年五月二〇日である。ところが本件工事第一工区は昭和五〇年五月二八日、第二工区は、同年一〇月三一日に竣工検査がなされており、右買入及び議決の日には、工事は完成していない。そして、昭和五〇年五月二〇日の町議会で、土羽が崩れたため未完成となつている部分について、工事の追加が必要となり、その審議がなされたがその関連の残土処理、石積工事を町の工事として行つている。以上のように、本件工事は、工事の全過程を通じて、小田町の職員がこれに当り、議会の関与を受けているものであり、まさに同町の工事というべきである。そこで、Lの小田町との請負は次のとおりとなる。(一) 昭和四八年度分参川東小プール新築工事他八件合計金八四四五万円(別表二の(一)記載のとおり)(二) 昭和四九年度分(1) 農免林道用の山線新設工事他六件合計金七四〇七万一〇〇〇円(2) 小田中学校敷地造成工事(第一工区) 金三三〇〇万円以上総合計金一億七〇七万一〇〇〇円かりに右小田中学校敷地造成工事が上浮穴土地開発公社の事業であるとしても小田町が全面的に経費を負担している(形の上では利子等を加えた価格で同町が同公社から購入することになつている)し、同町が設計・施行等について監理しており、同町の議員は多大の影響を与える立場にあるから、前述のとおり、地方自治法九二条の二の「経費を負担する事業」に該当し、右工事も同法の「主として同一の行為をする法人」か否かの判断対象となるものである。 校敷地造成工事が上浮穴土地開発公社の事業であるとしても小田町が全面的に経費を負担している(形の上では利子等を加えた価格で同町が同公社から購入することになつている)し、同町が設計・施行等について監理しており、同町の議員は多大の影響を与える立場にあるから、前述のとおり、地方自治法九二条の二の「経費を負担する事業」に該当し、右工事も同法の「主として同一の行為をする法人」か否かの判断対象となるものである。五以上のように、愛媛県選管のなした事件裁決には、法令の解釈適用に限りがあると同時に、事実誤認があるので、原告は公選法二〇七条に基づき右裁決の取消と、当選人A、同Bは、当選の効力を失うとの裁判を求めるため本件訴を提起する。(被告の答弁と主張)一請求原因 に限りがあると同時に、事実誤認があるので、原告は公選法二〇七条に基づき右裁決の取消と、当選人A、同Bは、当選の効力を失うとの裁判を求めるため本件訴を提起する。(被告の答弁と主張)一請求原因一ないし三の事実は認め、同四は争う。ただし、K及びLの請負工事が小田町敷地造成工事(第一工区)をのぞき、原告主張のとおりであることは認める。二被告の主張は次のとおりである。(一) 法令の解釈・適用について(イ) 「主として同一の行為をする法人」の解釈について原告は、地方自治法九二条の二に規定する「主として同一の行為をする法人」に該当するか否かの判断の対象となる請負関係を当選告知をされた時点に存在した請負関係に限るべき根拠はないと主張するが、被告が本件の審査申立に対してなした裁決にあたつても、当選告知の時点ではすでに請負関係が完了している工事についても判断の基礎とした昭和四九年度の総事業量に含まれるものについては、すべて含んで判断したものであり、この点に関する原告の主張は理由のないものである。次に「主として」の判断において、当該法人の業務の総量に対する割合を問題にするだけでは十分でなく、当該法人の当該地方公共団体に対する請負が当該地方公共団体の請負関係費全体に占める割合もその判断の際の考慮に入れるべきであると主張するが、ここにいう「主として同一の行為をする法人」とは、当該地方公共団体に対する請負又は当該地方公共団体において経費を負担する事業につき、その団体の長若しくはその団体の長の委任を受けた者に対する請負が当該法人の業務の主要部分を占めるものをいうのであり、当該地方公共団体の請負関係費全体に占める割合をも考慮しなければならないとする理由は認められない。 める割合もその判断の際の考慮に入れるべきであると主張するが、ここにいう「主として同一の行為をする法人」とは、当該地方公共団体に対する請負又は当該地方公共団体において経費を負担する事業につき、その団体の長若しくはその団体の長の委任を受けた者に対する請負が当該法人の業務の主要部分を占めるものをいうのであり、当該地方公共団体の請負関係費全体に占める割合をも考慮しなければならないとする理由は認められない。従つて、被告が本件Aに係るK、同Bに係るLが小田町に対し「主として同一の行為をする法 いうのであり、当該地方公共団体の請負関係費全体に占める割合をも考慮しなければならないとする理由は認められない。従つて、被告が本件Aに係るK、同Bに係るLが小田町に対し「主として同一の行為をする法人」には当らないとした判断には、何ら法令の解釈・適用に誤りはない。(ロ) 「当該地方公共団体において経費を負担する事業」の解釈について原告は、右事業の解釈について、被告が本件裁決書において述べた「いわゆる国等の機関委任事務において、法令等の規定により、当該地方公共団体において経費を負担する事業」であるとの解釈は合理的な理由はないと主張し、特定の事業のために地方公共団体が経費を負担していることにより地方公共団体が入札、工事の施行、監督、金銭の支出その他について事実上の影響力を及ぼし得るような場合には右の経費を負担する事業にあたると主張するが、地方自治法九二条の二の規定をみると「当該地方公共団体において経費を負担する事業につきその団体の長、委員会若しくは委員若しくはこれらの委任を受けた者に対し請負をする者」となつており、請負の相手方が当該経費を負担する地方公共団体の長、委員会若しくは委員若しくはこれらの委任を受付た者に限られており、これらの者が当該地方公共団体において経費を負担する事業の請負契約の当事者となるのは、国等の機関委任事務に限られるのであり、原告の主張のような解釈をとることはできない。従つて、本件Aに係る林道大平線新設工事及び北田農免道路改良工事は、それぞれ小田町森林組合、愛媛県の発注工事であり、ここにいう小田町において経費を負担する事業とはいえないので、原告のこの点に関する主張には理由がない。(二) 事実誤認と主張する点について(イ) Kの昭和四八年度における請負総額は、二億二九四一万四九五四円であり、そのうち小田町(小田町が経費 原告の主張のような解釈をとることはできない。従つて、本件Aに係る林道大平線新設工事及び北田農免道路改良工事は、それぞれ小田町森林組合、愛媛県の発注工事であり、ここにいう小田町において経費を負担する事業とはいえないので、原告のこの点に関する主張には理由がない。(二) 事実誤認と主張する点について(イ) Kの昭和四八年度における請負総額は、二億二九四一万四九五四円であり、そのうち小田町(小田町が経費 いえないので、原告のこの点に関する主張には理由がない。(二) 事実誤認と主張する点について(イ) Kの昭和四八年度における請負総額は、二億二九四一万四九五四円であり、そのうち小田町(小田町が経費を負担する事業につき小田町長等が発注者となつた場合の小田町長等を含む。以下同じ。)に対する請負額は、五〇六五万五〇〇〇円二二・〇八パーセントであり(別表一(一)のとおり)、昭和四九年度における請負総額は、四億〇八九三万八〇五〇円で、そのうち小田町に対する請負額は、四〇九五万七〇〇〇円一〇・〇一パーセントである(別表一(二)のとおり)。また、Lの昭和四八年度における請負総額は、二億二六七四万円で、そのうち小田町に対する請負額は、八四四五万円三七・二五パーセントであり(別表二(一)のとおり)、昭和四九年度における請負総額は、二億四六三五万八〇二三円で、そのうち小田町に対する請負額は、七四〇七万一〇〇〇円三〇・〇七パーセントである(別表二(二)のとおり)。以上のことから明らかなように、K及びLのいずれもその業務の主要部分が小田町に対する請負によつて占められているものではない。従つて、K及びLのいずれも小田町に対し、地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」の関係にあるものではない。(ロ) 小田中学校敷地造成工事は小田町の工事ではなく、上浮穴土地開発公社の事業として実施されたものである。(1) 土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律により創設されたもので、設立者たる地方公共団体に代つて土地の先行取得を行うこと等を目的とする特別法人であり、地方自治法に基づく地方公共団体とは別個独立の組織体である。(2) 上浮穴土地開発公社は、愛媛県上浮穴郡内の全町村(久万町、美川村、柳谷村、面河村及び小田町)によつて、昭和四八年六月一二日に あり、地方自治法に基づく地方公共団体とは別個独立の組織体である。 公社は、公有地の拡大の推進に関する法律により創設されたもので、設立者たる地方公共団体に代つて土地の先行取得を行うこと等を目的とする特別法人であり、地方自治法に基づく地方公共団体とは別個独立の組織体である。(2) 上浮穴土地開発公社は、愛媛県上浮穴郡内の全町村(久万町、美川村、柳谷村、面河村及び小田町)によつて、昭和四八年六月一二日に あり、地方自治法に基づく地方公共団体とは別個独立の組織体である。(2) 上浮穴土地開発公社は、愛媛県上浮穴郡内の全町村(久万町、美川村、柳谷村、面河村及び小田町)によつて、昭和四八年六月一二日に設立され、事務所な同郡<以下略>に置き、理事には各町村の長と議会の議長の職にある者を、監事には久万町及び小田町の収入役の職にあるものを、事務局長には上浮穴生活環境組合(地方自治法に基づく一部事務組合)の事務局長を充てて運営しているものである。なお、上浮穴土地開発公社の事業は、将来用地を取得する必要のある町村(以下「事業を行う町村」という。)の申出に基づいて事業計画及びこれに伴う資金計画を樹立し、これらの計画にしたがつて具体的な事業を実施するものであるため、右公社の事務のうち、用地の取得、造成、管理及び処分に関すること並びに用地の売買契約、登記に関することについては事業を行う町村の職員が、工事請負業者の選定については当該事業を行う町村の長がそれぞれあたることとし、これらの事務処理に要する経費は当該事業を行う町村が負担するほか、公社が事業を実施するために必要な資金を金融機関から借入れる場合その借入金に対して当該事業を行う町村が債務保証を行うこととして、公社の事務を処理しているところである。(2) 本件小田中学校敷地造成工事は、上浮穴郡久万町で行う工業団地造成工事とともに上浮穴土地開発公社の昭和四九年度事業として計画され、実施されたものである。すなわち、前記(2)で述べたところから明らかなごとく、本件小田中学校敷地造成工事の具体的な事務処理については、工事請負業者の選定は上浮穴土地開発公社の理事であり、事業を行う町村の長である小田町長が、売買契約(土地購入)、工事の設計、監督、検査等は小田町の職員が担当し、かつ、これらの事務に要する経費を小田 工事請負業者の選定は上浮穴土地開発公社の理事であり、事業を行う町村の長である小田町長が、売買契約(土地購入)、工事の設計、監督、検査等は小田町の職員が担当し、かつ、これらの事務に要する経費を小田町が負担するとともに、本件小田中学校敷地造成工事に要する右公社の借入金について小田町が債務保証を行つて実施したものである。 事の設計、監督、検査等は小田町の職員が担当し、かつ、これらの事務に要する経費を小田 工事請負業者の選定は上浮穴土地開発公社の理事であり、事業を行う町村の長である小田町長が、売買契約(土地購入)、工事の設計、監督、検査等は小田町の職員が担当し、かつ、これらの事務に要する経費を小田町が負担するとともに、本件小田中学校敷地造成工事に要する右公社の借入金について小田町が債務保証を行つて実施したものである。なお、これらの具体的な事務処理を小田町長及び小田町の職員が担当したことは、上浮穴土地開発公社の構成団体の一つである小田町に最も関係の深い工事であり、将来その造成地を取得し、そこに小田中学校を建築するうえで、工事の当初から担当することが最ものぞましいという理由によるものであり、この趣旨にのつとつた上浮穴土地開発公社運営等に関する協定書に基づき、上浮穴土地開発公社のために事実上の労務提供を行つたにすぎないものである。このことは、本件小田中学校敷地造成工事に関する土地売買契約書、工事請負契約書からも明らかなところである。原告は、工事請負契約書の注文者の氏名が当初小田町長名であつたこと及び小田町の工事台帳に本件小田中学校敷地造成工事が記載されていたことをとらえて、右工事が小田町の工事であると主張しているが、工事請負契約書は、小田町で通常使用している印刷された用紙を使用したため訂正すべき箇所を訂正しなかつたことに起因する単なる事務上の誤りであり、工事台帳の記載は上浮穴土地開発公社用の工事台帳を別個に調整せず小田町の工事台帳に小田町自体の工事と区分せずに記載したという事務処理の未熟さによるものであつて、これらの形式的な事由によつて本件小田中学校敷地造成工事が実質的に小田町の工事となるものではないことは多言を要しないところである。(1) 本件小田中学校敷地造成工事により造成した用地は、小田町が昭和四九年度一般会計補正予算において、そ 学校敷地造成工事が実質的に小田町の工事となるものではないことは多言を要しないところである。(1) 本件小田中学校敷地造成工事により造成した用地は、小田町が昭和四九年度一般会計補正予算において、その買入に要する経費を中学校建設費として一億四九九〇万八〇〇〇円を追加計上し、右用地の取得についての小田町議会の議決も経て、上浮穴土地開発公社から買受けたものである。(5) 以上のことから明らかなように、本件小田中学校敷地造成工事は、形式的にも実質的にも上浮穴土地開発公社の事業として実施されたものであるから、右工事が小田町の工事であるとする原告の主張は、全く理由のないものである。 補正予算において、その買入に要する経費を中学校建設費として一億四九九〇万八〇〇〇円を追加計上し、右用地の取得についての小田町議会の議決も経て、上浮穴土地開発公社から買受けたものである。(5) 以上のことから明らかなように、本件小田中学校敷地造成工事は、形式的にも実質的にも上浮穴土地開発公社の事業として実施されたものであるから、右工事が小田町の工事であるとする原告の主張は、全く理由のないものである。(ハ) 以上のとおり、本件審査申立に対する被告の裁決において、法令解釈適用及び事実認定に誤りはなく、原告の主張は失当であるからその請求は棄却されるべきである。第三証拠(省略)○ 理由一請求原因一ないし三の事実は当事者間に争いがない。二 Aについて証人Fの証言とこれにより成立の認められる乙九、一〇号証によれば、Aが代表取締役をしているKの昭和四八年度及び同四九年度における請負工事の状況は、別表一(一)、(二)記載のとおりであることが認められる(このうち小田町発注の工事が別表一(一)、(二)の小田町の項に記載されたとおりであることは、当事者間に争いがない)。ところで、地方自治法九二条の二にいう「主として同一の行為をする法人」とは、当該地方公共団体及び当該地方公共団体において経費を負担する事業についてその団体の長等との請負が当該法人の業務量の主要部分を占める法人を指すものであり、その判断は個々具体的になされるべきであるが、ここにいう「主として」とは、請負関係を有しているか否かを決すべき時期に接着する既往の業務実績により、おおむね当該法人の業務量の主要部分が当該地 であり、その判断は個々具体的になされるべきであるが、ここにいう「主として」とは、請負関係を有しているか否かを決すべき時期に接着する既往の業務実績により、おおむね当該法人の業務量の主要部分が当該地方公共団体に対する請負で占められているものを意味すると解するのが相当であり、当該法人の業務量の地方公共団体の請負関係費全体に占める割合は考慮すべきではないというべきである。また、同条にいう「当該普通地方公共団体において経費を負担する事業」とは、単に地方公共団体が特定の事業につき経費を負担しているとか、そのことによつて地方公共団体が入札・工事の施行監督・金銭の支出その他について事実上影響力を及ぼし得るような場合であるとかいうだけでは足りず、国等の機関委任事務において法令等の規定により当該地方公共団体が経費を負担する事業をいうものと解すべきである。 ないというべきである。また、同条にいう「当該普通地方公共団体において経費を負担する事業」とは、単に地方公共団体が特定の事業につき経費を負担しているとか、そのことによつて地方公共団体が入札・工事の施行監督・金銭の支出その他について事実上影響力を及ぼし得るような場合であるとかいうだけでは足りず、国等の機関委任事務において法令等の規定により当該地方公共団体が経費を負担する事業をいうものと解すべきである。けだし、同条は、請負の相手方を、「その団体の長、委員会若しくは委員若しくはこれらの委任を受けた者」に限定しており、これらの者が当該地方公共団体において経費を負担する事業の当事者となるのは、国等から機関委任を受けた事務に限られるからである。従つて、原告の主張する農免日第一号道路工事(愛媛県から請負)及び普通林道大平線開設工事(小田町森林組合から請負)は、いずれもこれに当らない。また、同条は、地方公共団体に対して直接請負をすることを禁止するものであつて、当該地方公共団体と直接にはなんらの関係も生じない下請負を禁止するものではないから、昭和四八年度分につきLが小田町から請負し、更にこれをKが下請した二つの工事をKの小田町に対する請負工事として算入すべきだとする原告の主張は理由がない。そうすると、別表一(一)、(二)の請負額から明らかなように、Kの昭和四八年度における請負総額の小田町(同町が経費を負担する事 小田町に対する請負工事として算入すべきだとする原告の主張は理由がない。そうすると、別表一(一)、(二)の請負額から明らかなように、Kの昭和四八年度における請負総額の小田町(同町が経費を負担する事業につき同町長等が発注者になつた場合を含む。以下同じ)に対する請負額との割合は二二・〇八パーセント、昭和四九年度のそれは一〇・〇一パーセントに過ぎず、Kの業務の主要部分が小田町に対する請負によつて占められているとはいえない。従つて、Kは、小田町に対し「主として同一の行為をする法人」の関係にあるものではない。原告の主張は理由がない。三 Bについて証人Gの証言とこれにより成立の認められる乙一一、一二号証によれば、Bが代表取締役をしているLの昭和四八年度及び同四九年度における請負工事の状況は別表二(一)、(二)のとおりであることが認められる(このうち小田中学校敷地造成工事をのぞき、小田町発注の工事が別表二(一)、(二)の小田町の項に記載されたとおりであることは、当事者間に争いがない)。 にあるものではない。原告の主張は理由がない。三 Bについて証人Gの証言とこれにより成立の認められる乙一一、一二号証によれば、Bが代表取締役をしているLの昭和四八年度及び同四九年度における請負工事の状況は別表二(一)、(二)のとおりであることが認められる(このうち小田中学校敷地造成工事をのぞき、小田町発注の工事が別表二(一)、(二)の小田町の項に記載されたとおりであることは、当事者間に争いがない)。右のうち、昭和四九年度における小田中学校敷地造成工事(第一工区)は、上浮穴土地開発公社の工事であつて、小田町の工事とは認められない。すなわち、成立に争いのない甲三〇号証の一・二、乙二ないし五号証、証人Dの証言とこれにより成立の認められる乙一号証、証人Hの証言とこれにより成立の認められる乙六ないし八号証、証人I、同Jの証言によれば、右工事は被告主張(被告の答弁と主張二(二)、(ロ)、(1)ないし(5))のとおり、上浮穴郡五ヶ町村によつて設立された上浮穴土地開発公社という小田町とは別個独立の法人の昭和四九年度事業として同公社理事会の議決を得て計画実施された工事であり、ただ同公社運営等に関する協定書に基づき、工事の具体的事務処理を小田町の町長・職員が担当しこれに要す 田町とは別個独立の法人の昭和四九年度事業として同公社理事会の議決を得て計画実施された工事であり、ただ同公社運営等に関する協定書に基づき、工事の具体的事務処理を小田町の町長・職員が担当しこれに要する費用を同町が負担しているに過ぎず、工事完成後造成地を小田町が利子等を加えた価格で同公社から買い受けたものであることが認められる。他に右認定を左右するに足りる証拠はない。地方自治法九二条の二の決意は前述したとおりである。そして、上浮穴土地開発公社からLが請負つた小田中学校敷地造成工事については、小田町が全面的に経費を負担しているけれども、右法条にいう「当該普通地方公共団体において経費を負担する事業につきその団体の長、委員会若しくは委員若しくはこれらの委任を受けた者に対し請負をする」に当らないことも、前述したところから明らかであろう。従つて、右工事は同条の「同一の行為」にも当らず、「主として同一の行為をする」との判断対象から除外すべきである。そうすると、別表二(一)、(二)の請負額から明らかなようにLの昭和四八年度における請負総額の小田町に対する請負額との割合は三七・二五パーセント、昭和四九年度のそれは三〇・〇七パーセントに過ぎず、Lの業務の主要部分が小田町に対する請負によつて占められているとはいえない。 ろから明らかであろう。従つて、右工事は同条の「同一の行為」にも当らず、「主として同一の行為をする」との判断対象から除外すべきである。そうすると、別表二(一)、(二)の請負額から明らかなようにLの昭和四八年度における請負総額の小田町に対する請負額との割合は三七・二五パーセント、昭和四九年度のそれは三〇・〇七パーセントに過ぎず、Lの業務の主要部分が小田町に対する請負によつて占められているとはいえない。従つて、Lは小田町に対し「主として同一の行為をする法人」の関係にあるものではない。原告の主張は理由がない。四以上の次第であるから、A、Bの当選は有効というべきであり、請負禁止規定の適用によりその当選は無効であると主張する原告の審査申立を棄却した被告の裁決には違法はない。よつて、原告の請求を棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官秋山正雄下村幸雄福家寛)別表(省略) 告の裁決には違法はない。よつて、原告の請求を棄却することとし、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して、主文のとおり判決する。(裁判官秋山正雄下村幸雄福家寛)別表(省略)
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