裁判所
昭和44年2月27日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 昭和37(ネ)1169
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主文 本件上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。理由 上告代理人宮武太の上告理由一、(1)および二、(3)について。原審(引用する第一審判決を含む。以下同じ。)の確定する事実によれば、被上告人は、訴外亡Dに対し本件売買代金八〇万円を支払うのと引き換えに本件土地所有権移転登記手続を受くべき旨を、日時を同年七月一日、場所をE司法書士事務所と指定して通告し、右期日に被上告人は右約定の残代金を持参して右指定の場所におもむいたというのであり、右事実関係は、挙示の証拠関係に照らして正当としてこれを肯認することができる。しかして、右の事実関係に照らせば、被上告人が民法五五七条一項にいう契約の履行に着手した旨の原審の判断は正当としてこれを肯認することができる。従つて、原判決には所論のごとき違法はなく、論旨は理由がない。同一、(2)について。所論の点に関する原審の認定は、挙示の証拠関係に照らして正当としてこれを肯認することができるところ、右認定の事実関係に照らせば、被上告人と訴外亡Dとの間に成立した本件売買契約が被上告人の詐欺によるものとはいえないとした原審の判断は、正当としてこれを肯認することができ、原判決には所論のごとき違法はない。それ故、論旨は理由がない。同二、(1)について。原審の確定する事実関係に照らせば、被上告人と訴外亡Dとの間の本件売買契約が公序良俗に反するものではない旨の原審の判断は、正当としてこれを肯認することができる。所論は、原判示にそわない事実関係を前提として原判決を攻撃するも- 1 -のであり、採用することができない。同二、(2)について。原判示によれば、本件土地はもと訴外亡Dの所有であつたが、被上告人は、昭和三三年六月二一日、同人からこれ 原判決を攻撃するも- 1 -のであり、採用することができない。同二、(2)について。原判示によれば、本件土地はもと訴外亡Dの所有であつたが、被上告人は、昭和三三年六月二一日、同人からこれを買い受けた。 を前提として原判決を攻撃するも- 1 -のであり、採用することができない。同二、(2)について。原判示によれば、本件土地はもと訴外亡Dの所有であつたが、被上告人は、昭和三三年六月二一日、同人からこれ 原判決を攻撃するも- 1 -のであり、採用することができない。同二、(2)について。原判示によれば、本件土地はもと訴外亡Dの所有であつたが、被上告人は、昭和三三年六月二一日、同人からこれを買い受けた。しかして、被上告人は、Dにおいてこれを他に売却するおそれありとして、同人を被申請人とする本件土地の処分禁止仮処分を申請し、本件土地について、被上告人を仮処分債権者、Dを仮処分債務者とする処分禁止仮処分命令が発せられ、昭和三三年七月八日その旨の登記がされた。しかるにその後、Dは上告人および訴外Fに対し、それぞれ本件土地の三分の一の持分を譲渡し、同月一六日受付をもつて、Dより上告人およびFに対し、それぞれ所有権の一部譲渡による所有権移転登記がなされているものであるところ、仮処分債権者である被上告人は、仮処分債務者であるDの承継人G他五名に対し、右仮処分の本案訴訟として所有権移転登記請求の訴を提起し、この訴と上告人に対する右所有権取得登記の抹消登記請求の訴とが本訴において併合して審理されており、被上告人はGらに対する関係において本件土地について所有権が自己にあることが認められ、その請求が認容されているのであるから、このような場合には、右仮処分の効力により被上告人は、対抗要件である所有権取得登記を経ていなくても、その所有権を主張し、上告人に対して、その所有権取得登記の抹消登記手続を請求することができるものと解すべきである。従つて、被上告人の上告人に対する所有権移転登記の抹消登記手続請求を認容した原審の判断は、結局正当である。それ故、論旨は理由がない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官入江俊郎 ない。よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官入江俊郎- 2 -裁判官長部謹吾裁判官松田二郎裁判官岩田誠裁判官大隅健一郎- 3 -
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