平成13(行ヒ)56 東日本旅客鉄道救済命令取消

裁判年月日・裁判所
平成15年12月22日 最高裁判所第一小法廷
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判決文本文8,300 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人菅野和夫,同伊藤治,同瀬野康夫,同菊池理恵子の上告受理申立て理由(第一の三を除く。)及び上告補助参加代理人a,同b,同c,同d,同e,同f,同g,同h,同i,同j,同k,同l,同m,同n,同o,同p,同q,同r,同s,同tの上告受理申立て理由について 1 原審の適法に確定した事実関係等の概要は,次のとおりである。 (1) 日本国有鉄道改革法(以下「改革法」という。)は,日本国有鉄道(以下「国鉄」という。)による鉄道事業その他の事業の経営が破たんし,公共企業体による全国一元的経営体制の下においてはその事業の適切かつ健全な運営を確保することが因難となっている事態に対処して,これらの事業に関し,輸送需要の動向に的確に対応し得る新たな経営体制を実現し,その下において我が国の基幹的輸送機関として果たすべき機能を効率的に発揮させることが,国民生活及び国民経済の安定及び向上を図る上で緊要な課題であることにかんがみ,これに即応した効率的な経営体制を確立するための国鉄の経営形態の抜本的な改革に関する基本的な事項を定めるものである(1条)。改革法の骨子は,① 国鉄の旅客鉄道事業を分割して被上告人東日本旅客鉄道株式会社(以下「JR東日本」という。),同東海旅客鉄道株式会社(以下「JR東海」という。)外4社を設立してこれらに引き継がせる(6条),② 国鉄の貨物鉄道事業を旅客鉄道事業から分離し,被上告人日本貨物鉄道株式会社(以下「JR貨物」という。)を設立してこれに引き継がせる(8条),③ 運輸大臣は,国鉄の事業等の引継ぎ並びに権利及び義務の承継等に関する基本計画を定め,国鉄は,基本計画に従って承継法人ごとにその事業等の引継ぎ並びに権利及び義務の承継に関する実施 がせる(8条),③ 運輸大臣は,国鉄の事業等の引継ぎ並びに権利及び義務の承継等に関する基本計画を定め,国鉄は,基本計画に従って承継法人ごとにその事業等の引継ぎ並びに権利及び義務の承継に関する実施計画を作成し,運輸大臣の認可を受ける(19条),④ 認可を受けた実施計画の定めに従い,承継法人の成立の時において,承継法人に事業等が引き継がれ,権利及び義務が承継される(21条,22条),⑤ 国は,国鉄が承継法人に事業等を引き継いだときは,国鉄を日本国有鉄道清算事業団(以下「事業団」という。)に移行させ,承継法人に承継されない資産,債務等を処理するための業務等を事業団に行わせるほか,臨時に,その職員の再就職の促進を図るための業務を行わせる(15条),というものである。 (2) 被上告人ら承継法人の職員の採用手続について,改革法23条は,① 承継法人の設立委員は,国鉄を通じ,その職員に対し,それぞれの承継法人の職員の労働条件及び採用の基準を提示して,職員の募集を行う(1項),② 国鉄は,①によりその職員に対し労働条件及び採用の基準が提示されたときは,承継法人の職員となることに関する国鉄の職員の意思を確認し,承継法人別に,その職員となる意思を表示した者の中から当該承継法人に係る①の採用の基準に従い,その職員となるべき者を選定し,その名簿(以下「採用候補者名簿」という。)を作成して設立委員に提出する(2項),③ 採用候補者名簿に記載された国鉄の職員のうち,設立委員から採用する旨の通知を受けた者であって,昭和62年4月1日に国鉄の職員であるものは,承継法人の成立の時(同日)において,当該承継法人の職員として採用される(3項),④ 承継法人の職員の採用について,当該承継法人の設立委員がした行為及び当該承継法人の設立委員に対してなされた行為は,それぞれ, 立の時(同日)において,当該承継法人の職員として採用される(3項),④ 承継法人の職員の採用について,当該承継法人の設立委員がした行為及び当該承継法人の設立委員に対してなされた行為は,それぞれ,当該承継法人がした行為及び当該承継法人に対してなされた行為とする(5項),⑤ ③により国鉄の職員が承継法人の職員となる場合には,その者に対しては,国家公務員等退職手当法に基づく退職手当は支給せず(6項),承継法人は,その者の退職に際し,退職手当を支給しようとするときは,その者の国鉄の職員としての引き続いた在職期間を当該承継法人の職員としての在職期間とみなして取り扱う(7項)旨を定める。 (3) 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律附則2条は,運輸大臣は,旅客鉄道株式会社6社及び被上告人JR貨物(以下,この7社を「JR各社」という。)ごとに設立委員を命じ,当該会社の設立に関して発起人の職務を行わせる旨を(1項),設立委員は,同項及び改革法23条に定めるもののほか,当該会社がその成立の時において事業を円滑に開始するために必要な業務を行うことができる旨を(2項),それぞれ規定する。そして,運輸大臣は,昭和61年12月4日,JR各社の共通設立委員16人及び会社ごとに設立委員2ないし5人を任命した。 (4) 昭和61年12月11日,JR各社合同の第1回設立委員会が開催され,各社共通の採用の基準として,国鉄在職中の勤務の状況からみて,当該会社の業務にふさわしい者であること(なお,勤務の状況については,職務に対する知識技能及び適性,日常の勤務に関する実績等を,国鉄における既存の資料に基づき,総合的かつ公正に判断すること)等が定められ,同月19日,JR各社合同の第2回設立委員会において各社の労働条件の細部が決定され,採用の基準と共に国鉄に提示 実績等を,国鉄における既存の資料に基づき,総合的かつ公正に判断すること)等が定められ,同月19日,JR各社合同の第2回設立委員会において各社の労働条件の細部が決定され,採用の基準と共に国鉄に提示された。 (5) 運輸大臣は,昭和61年12月16日,改革法19条1項に基づき,閣議決定を経て基本計画を定め,国鉄職員のうち承継法人の職員となる者の総数を21万5000人,うち被上告人JR東日本の職員数を8万9540人,同JR貨物の職員数を1万2500人,同JR東海の職員数を2万5200人と決定した。 (6) 国鉄は,昭和61年12月24日,採用の基準に該当しないことが明白な者を除く職員約23万0400人に対し,承継法人の労働条件及び採用の基準を記載した書面並びに承継法人の職員となる意思を表明する意思確認書の用紙を配布したところ,昭和62年1月7日までに,国鉄職員22万7600人が意思確認書を提出した。そのうち承継法人への採用希望者は21万9340人であり,第2希望以下の複数の承継法人名を記載しているものを含めた就職申込総数は延べ52万5720人であった。このうち,被上告人JR東日本への就職申込総数は延べ11万3350人,同JR貨物への就職申込総数は延べ9万4400人,同JR東海への就職申込総数は延べ7万1630人であった。 (7) 国鉄は,承継法人ごとに採用候補者を選定して採用候補者名簿を作成し,昭和62年2月7日,これを設立委員に提出した。採用候補者名簿の記載者数は,被上告人JR東日本については8万4343人であり,同JR貨物については1万2289人であり,同JR東海については2万1941人であったが,原判決命令目録一ないし五の各(主文)Ⅰ1に記載された上告補助参加人国鉄労働組合,同国鉄労働組合東京地方本部,同国鉄労働組合東京地方本部横浜支部 であり,同JR東海については2万1941人であったが,原判決命令目録一ないし五の各(主文)Ⅰ1に記載された上告補助参加人国鉄労働組合,同国鉄労働組合東京地方本部,同国鉄労働組合東京地方本部横浜支部,同国鉄労働組合東京地方本部α支部,同国鉄労働組合東日本本部,同国鉄労働組合仙台地方本部及び同国鉄労働組合静岡地方本部(以下「上告補助参加人国労ら」という。)所属の組合員(以下「本件救済対象者」という。)は,採用候補者名簿に記載されなかった。 (8) 昭和62年2月12日,JR各社合同の第3回設立委員会において,採用候補者名簿に記載された者全員を当該承継法人の職員に採用することが決定されたが,本件救済対象者は,全員不採用となった。JR各社の採用予定者は,同年4月1日,JR各社の発足と同時に当該会社の職員となった(以下,この被上告人らの職員の採用を「本件採用」という。)。他方,承継法人に採用されなかった国鉄職員は,同日以降,事業団の職員となり,日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法(以下「特措法」という。)に基づき,再就職が図られることとされたが,特措法が平成2年4月1日限りで失効することから,3年以内に再就職するものとされていた。 (9) 上告補助参加人国労らは,本件採用に際し所属組合員が採用されなかったのは不当労働行為に当たると主張して,それぞれ管轄する地方労働委員会に対し,救済を申し立てたところ,各委員会は,昭和63年12月16日から平成2年2月28日にかけて,本件救済対象者につき,被上告人ら設立時(昭和62年4月1日)からの採用取扱い,被上告人らに採用されていたならば得たであろう賃金相当額(以下「賃金相当額」という。)と事業団から実際に支払われた賃金額との差額の支払等を命じる救済命令を発し 昭和62年4月1日)からの採用取扱い,被上告人らに採用されていたならば得たであろう賃金相当額(以下「賃金相当額」という。)と事業団から実際に支払われた賃金額との差額の支払等を命じる救済命令を発した。 被上告人らは,上告人に対し,上記各初審命令を不服として再審査を申し立てたが,上告人は,平成7年10月4日から同8年5月8日にかけて,上記各初審命令を変更して,被上告人らに対し,本件救済対象者につき被上告人ら設立時からの採用取扱い,同2年4月2日以降の賃金相当額の60%相当額の支払等を命じ,その余の救済申立てを棄却する旨の命令を発した。 2 本件は,被上告人らが上記各命令のうち再審査申立てを棄却して救済を命じた部分の取消しを求めた事案である。 3 原審は,本件採用における採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成の過程に不当労働行為に該当する行為があったとしても,設立委員ひいては被上告人らは労働組合法7条の使用者としてその責任を負わないと判断した。論旨は,原審のこの判断には改革法及び労働組合法の解釈適用の誤りがある旨をいう。 4 改革法23条は,承継法人の職員の採用手続において,設立委員が,国鉄を通じ,労働条件及び採用の基準を提示して職員の募集を行い(1項),これを受けて,国鉄が,職員の意思を確認し,採用の基準に従い採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成を行い(2項),設立委員が,採用候補者名簿に記載された者の中から職員として採用すべき者を決定し,採用する旨を通知する(3項)とし,採用手続に段階を設け,各段階ごとに行う事務手続の内容,主体及び権限を規定する。 改革法は,前記のとおり,承継法人を設立して国鉄の事業等を引き継がせ,国鉄が承継法人に事業等を引き継いだときは,国鉄を事業団に移行させて,承継法人に承継されない資産,債務等を処理するため 定する。 改革法は,前記のとおり,承継法人を設立して国鉄の事業等を引き継がせ,国鉄が承継法人に事業等を引き継いだときは,国鉄を事業団に移行させて,承継法人に承継されない資産,債務等を処理するための業務等を行わせるほか,その職員の再就職の促進を図るための業務を行わせることとしたのであり,これを受けて,国鉄の職員について,承継法人の職員に採用されるべき者と国鉄の職員のまま残留させる者とに振り分けることとし,国鉄にその振り分けを行わせることとしたのである。そして,改革法は,23条において,上記のとおり,承継法人設立時にその職員として採用する者を決定する手続を特に定めたのであるから,国鉄の職員であっても,同条所定の手続によらない限り,承継法人設立時にその職員として採用される余地はなかったものというべきである。国鉄によって承継法人の採用候補者に選定されず採用候補者名簿に記載されなかった者は,国鉄の職員の地位にとどまり,国鉄が事業団に移行するのに伴ってその職員となり,国鉄との従前の雇用契約関係が形を変えて存続することとなったのであるから,上記職員の雇用主は,国鉄,次いで事業団であることが明らかである。このように,改革法は,国鉄が上記振り分けに当たって採用候補者として選定せず採用候補者名簿に記載しなかったため承継法人の職員として採用されなかった国鉄の職員については,国鉄との間で雇用契約関係を存続させ,国鉄が事業団に移行するのに伴い事業団の職員とし,事業団との間に雇用契約関係を存続させることとしたが,この措置は,事業団の職員となった者について特措法により移行日から3年内に再就職を図るものとしてその間に再就職の準備をさせることとしたものであり,雇用契約関係終了に向けての準備期間を置くことを目的としたものである。承継法人の職員に採用されず国鉄の職員から 行日から3年内に再就職を図るものとしてその間に再就職の準備をさせることとしたものであり,雇用契約関係終了に向けての準備期間を置くことを目的としたものである。承継法人の職員に採用されず国鉄の職員から事業団の職員の地位に移行した者は,承継法人の職員に採用された者と比較して不利益な立場に置かれることは明らかである。そうすると,仮に国鉄が採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成に当たり組合差別をした場合には,国鉄は,その職員に対し,労働組合法7条1号が禁止する労働組合の組合員であることのゆえをもって不利益な取扱いをしたことになるというべきであり,国鉄,次いで事業団は,その雇用主として同条にいう「使用者」としての責任を免れないものというべきである。他方,改革法は,前記のとおり,所定の採用手続によらない限り承継法人設立時にその職員として採用される余地はないこととし,その採用手続の各段階における国鉄と設立委員の権限については,これを明確に分離して規定しており,このことに改革法及び関係法令の規定内容を併せて考えれば,改革法は,設立委員自身が不当労働行為を行った場合は別として,専ら国鉄が採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成に当たり組合差別をしたという場合には,労働組合法7条の適用上,専ら国鉄,次いで事業団にその責任を負わせることとしたものと解さざるを得ず,このような改革法の規定する法律関係の下においては,設立委員ひいては承継法人が同条にいう「使用者」として不当労働行為の責任を負うものではないと解するのが相当である。 前記事実関係によれば,設立委員自身が不当労働行為を行ったとはいい難いところ,設立委員ひいては被上告人らが同条にいう「使用者」に当たらないとした原審の判断は,結論において是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁 当労働行為を行ったとはいい難いところ,設立委員ひいては被上告人らが同条にいう「使用者」に当たらないとした原審の判断は,結論において是認することができる。論旨は採用することができない。 よって,裁判官深澤武久,同島田仁郎の反対意見があるほか,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 裁判官深澤武久,同島田仁郎の反対意見は,次のとおりである。 1 私たちは,承継法人の職員採用について,専ら国鉄が採用候補者の選定及び採用候補者名簿の作成に当たり組合差別をしたという場合には,労働組合法7条の適用上,国鉄,次いで事業団は,その責任を免れないが,設立委員ひいては承継法人が同条にいう「使用者」として不当労働行為の責任を負うものではない,とする多数意見に賛同することはできない。その理由は次のとおりである。 2 承継法人の職員採用は,改革法23条によって,① 設立委員が,国鉄を通じ,その職員に対し,労働条件及び採用の基準を提示して職員の募集をし,② 国鉄が,その職員の意思を確認し,設立委員から提示された採用の基準に従い,採用候補者の選定をした上,採用候補者名簿を作成して設立委員に提出し,③ 設立委員が,その判断と責任によって国鉄から提出された採用候補者名簿に記載された者の中から職員として採用すべき者を決定するものとされている。改革法は,採用手続の各段階について,国鉄と設立委員の行う事務手続を定めているが,これは承継法人の設立に際して27万人を超える国鉄職員の中から改革法成立後約4か月間に21万5000人という多数の職員を採用しなければならないため,職員についての資料を有し,その事情を把握している国鉄が採用候補者名簿の作成等を行うのが適切であるとされたからにすぎない。そのために,国鉄は,承継法人の職員の採用のために設立委員の提示した採用の基準に従っ いての資料を有し,その事情を把握している国鉄が採用候補者名簿の作成等を行うのが適切であるとされたからにすぎない。そのために,国鉄は,承継法人の職員の採用のために設立委員の提示した採用の基準に従って採用候補者名簿の作成等の作業をすることとされ,国鉄総裁が設立委員に加わり,設立委員会における実際の作業も国鉄職員によって構成された設立委員会事務局によって行われたものと考えられる。このような採用手続の各段階における作業は,各々独立の意味を持つものではなく,すべて設立委員の提示する採用の基準に従った承継法人の職員採用に向けられた一連の一体的なものであって,同条において国鉄と設立委員の権限が定められていることを理由に,その効果も分断されたものと解するのは,あまりにも形式論に走りすぎたものといわざるを得ない。 3 改革法の国会審議において,法案を所管する運輸大臣は,国鉄と設立委員の関係について,国鉄は設立委員の採用事務を補助する者で,民法上の準委任に近いものである旨を繰り返し答弁し,さらに,国鉄は設立委員の補助者であるから,国鉄の組合と団体交渉をする立場にはないと説明しているのである。国会の法案審議における大臣の答弁は,立法者意思として法解釈に際して重く評価しなければならない。特に,改革法は,国鉄の抜本的改革を目的として,昭和61年11月28日に成立し,同年12月4日に公布,施行されたものであるところ,同62年4月1日に国鉄改革を実施することとされ(同法5条),極めて短期間のうちにその内容を実現して,役割を果たしたのであって,この経緯を考慮すれば,合理的な理由もなく立法者意思に反した法解釈をするのは避けるべきである。これら大臣の答弁は法案説明のために便宜的に用いられたものにすぎないというような見解は,国会の審議を軽視し,国民の国会審議に対する信頼 理由もなく立法者意思に反した法解釈をするのは避けるべきである。これら大臣の答弁は法案説明のために便宜的に用いられたものにすぎないというような見解は,国会の審議を軽視し,国民の国会審議に対する信頼を損なうもので,到底容認できない。また,大臣の上記発言を受けて,当時,国鉄が承継法人の職員採用に関しての団体交渉に応じなかった経緯も考慮すべきである。 4 上記のとおり,改革法は,承継法人の職員採用について国鉄に設立委員の補助的なものとして権限を付与したものと解すべきであるから,採用手続過程において国鉄に不当労働行為があったときは,設立委員ひいては承継法人が労働組合法7条の「使用者」として不当労働行為責任を負うことは免れないのである。 5 したがって,承継法人が同条の「使用者」に当たらないとして被上告人らの請求を認容すべきものとした原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるから,原判決を破棄し,不当労働行為の点について審理させるため,本件を原審に差し戻すべきである。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官深澤武久裁判官横尾和子裁判官甲斐中辰夫裁判官泉徳治裁判官島田仁郎

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