【DRY-RUN】主 文 本件上告を棄却する。 理 由 弁護人池辺甚一郎上告趣意は、末尾に添附した別紙書面記載の通りである。 第一点について、 憲法第三七条第二項は、裁判所
主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人池辺甚一郎上告趣意は、末尾に添附した別紙書面記載の通りである。 第一点について、憲法第三七条第二項は、裁判所は被告人又は弁護人から申請した証人は必要でないと思われるものまで悉く訊問しなければならないという趣旨でないことは当裁判所数次の判例の示すところである。されば原審において所論証人の訊問は必要でないと認めこれを訊問しなかつたとしても所論のような違法はない。論旨は理由がない。 第二点について、所論A名義の顛末書は同人の夫Bが作成したものであること、同顛末書が原判決の証拠に挙げられていること、原審において弁護人は右Bの証人喚問を申請したことは記録上明らかである。しかし右顛末書はAの夫Bが妻Aの代りに警察署に出頭してAの経験した事実をA名義で書面に作成したものであるから、BはAの代筆をしたと同様であるといわなければならない。従つて原審において右Aを訊問した以上右Bを訊問しないで右顛末書を証拠に採用したとしても所論応急措置法第一二条第一項に反するところはない、従つて所論の如き違憲論は採用できない。 第三点について、所論顛末書はAの夫BがAの代理として警察署に出頭しAの経験したる事実をA名義で記載したものであることは前点において説明した通りであるがこれを証拠とすることができない理由を発見することはできない、論旨は理由がない。 第四点について。 原審において弁護人は原審第一回公判期日前証明書二通を提出したこと、並に右- 1 -書類について証拠調をしないことは記録上明らかであるしかし右証明書は所論の如く被告人の性格行状等を立証せんとするものであり参考の為め一覧を求める趣旨にすぎないもので、旧刑訴法第三四二条に規定する証拠書類というような厳格な証拠 とは記録上明らかであるしかし右証明書は所論の如く被告人の性格行状等を立証せんとするものであり参考の為め一覧を求める趣旨にすぎないもので、旧刑訴法第三四二条に規定する証拠書類というような厳格な証拠方法ではない、と認められるされば原審において所論書類について証拠調をしなかつたとしても所論のような違法はない。論旨は採用しがたい。 よつて旧刑訴法第四四六条により主文の通り判決する。 以上は裁判官全員一致の意見である。 検察官岡本梅次郎関与昭和二五年六月一三日最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官長谷川太一郎裁判官井上登裁判官島保裁判官河村又介裁判官穂積重遠- 2 -
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