平成27(わ)417 逮捕

裁判年月日・裁判所
平成27年7月16日 神戸地方裁判所
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判決文本文1,262 文字)

平成27年7月16日宣告 主文 1 被告人Aを懲役1年6月に,被告人Bを懲役1年に処する。 2 被告人両名に対し,この裁判確定の日から3年間その刑の執行を猶予する。 理由 【罪となるべき事実】被告人Bと被告人Aは親子であり,被告人Bの夫で被告人Aの父親であるCとの3名で神戸市a区bc丁目d番地ef号において同居していたものであるが,以前からCが夜間に大声を出したり手足をばたつかせるなどして近隣から騒音の苦情を言われていたため,被告人両名は,何とかCを静かにさせようと考え,共謀の上,平成27年5月5日午後8時30分頃から同月6日午前5時頃までの間,前記被告人両名方において,C(当時68歳)に対し,その口にタオル及びガムテープを巻き付けてさるぐつわをし,その両手首にタオルを巻き付け,その両足首にタオル及びビニール紐を巻き付けるなどして同人を緊縛し,もって人を不法に逮捕したものである。 【証拠の標目】省略【法令の適用】省略【量刑の理由】本件は,自宅で同居の家族を緊縛するなどした逮捕の事案である。 その犯行に至る経緯等につき,Cは平成24年頃に転倒して頭を打って以来,明らかに様子がおかしくなって被告人らも認知症ではないかと疑っていたというのであり,被告人Bが中心となって被告人Aも手伝ってCを介護していたこと,また,Cの言動により近隣から苦情を言われ,1度は引っ越しを余儀なくされるなどその対応に苦慮していたことは認められるものの,Cがそのような状態であったというのであれば,C自身のためにもしかるべき施設に入所させて療養を受けさせるなど適切な処置をすべきであったのに,その費用がないなどとして 慮していたことは認められるものの,Cがそのような状態であったというのであれば,C自身のためにもしかるべき施設に入所させて療養を受けさせるなど適切な処置をすべきであったのに,その費用がないなどとして公的機関や親族等に相談すらせず,自宅で介護を続ける中で本件に至ったというのであるから,総じて,本件犯行に至る経緯や犯行動機等についても,大きく酌量すべき事情はないといわなければならず,被告人らの刑事責任を軽く見ることはできない。 しかしながら,被告人両名ともにこれまで前科はなく,事実関係を認め反省の態度を示していること,被告人Aの元の雇用主が証人出廷し,社会復帰後の再雇用を約束していること,また,同様に被告人らの親族(被告人Bの兄で被告人Aの伯父)も今後の両名の更生に協力する旨述べていること等の事情がある。また,本件後,Cは死亡しているが,被告人らの行為との因果関係は不明であり,起訴もされていないのであるから,この点については当然ながら被告人らの刑事責任を問えるものではない。 そうすると,本件については,それぞれの責任に応じて主文の刑を定めた上,今回に限りその執行を猶予することが相当である。 (求刑-被告人A・懲役1年6月,被告人B・懲役1年)平成27年7月16日神戸地方裁判所第1刑事部裁判官畑口泰成

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