昭和34(オ)20 当選無効請求

裁判年月日・裁判所
昭和34年2月20日 最高裁判所第二小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。      上告費用は上告人の負担とする。          理    由  上告代理人弁護士小玉治行の上告理由、同一松定吉、同鍛治利一、同田中治彦、 同吉

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判決文本文2,254 文字)

主文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理由 上告代理人弁護士小玉治行の上告理由、同一松定吉、同鍛治利一、同田中治彦、同吉田賢三の上告理由、同大川光三の上告理由は別紙のとおりである。 小玉代理人上告理由第一点、同補充、大川代理人上告理由第一点について。 論旨は、原判決が「北條D一」、「北条D一」と記載された投票及び右氏名を仮名書した投票またはこれと類似しその誤記と認められる投票を被上告人に対する有効投票とし、その理由について、「下条D一」等と記載された投票を被上告人に対する有効投票とするのと同じ趣旨である旨を説明したのに対し、論旨は上と下との類似性は上と北との類似性とは同じでなく、「上条」を「下条」の誤記と認めることができても、「北条」を「上条」の誤記と認めることはできない旨を主張するのである。 しかし、一般に、選挙人は必ずしも平常から候補者氏名を記憶しているとは限らないのであつて、選挙に際し候補者氏名の掲示、選挙公報、ポスター、新聞紙等を通じてその氏名を記憶する者も多かるべく、その場合に氏名を誤つて記憶することがあることも十分に想像できるのである。これを右の投票について見るに、その名は被上告人の名「D一」と一致し、姓も第二字「条」は一致し、たゞ第一字「上」が「北」と記載されているのに止まるのであつて、これら投票は、選挙人が被上告人氏名を誤つて記憶して記載したものかあるいは単なる誤記と解すべく、被上告人を選挙しようとする意思は十分に表示されているものとするのが相当である。原判決がこれらの投票を被上告人に対する有効投票と解したのは正当であつて論旨は理由がない。論旨はまた、これらの投票は、現衆議院議員北条E一の氏名の誤記と認- 1 -めるべき旨を主張するのである 。原判決がこれらの投票を被上告人に対する有効投票と解したのは正当であつて論旨は理由がない。論旨はまた、これらの投票は、現衆議院議員北条E一の氏名の誤記と認- 1 -めるべき旨を主張するのであるが、これら投票の記載は北条E一の氏名と完全に一致するものでないのみならず、同人は本件選挙の候補者ではないから、同人を選挙する意思をもつて誤記したものと解することはできず、論旨は採ることができない。 小玉代理人上告理由第二点、大川代理人上告理由第二点について。 論旨は「中条D一」、「西条D一」、「川条D一」、「三条D一」、「一条D一」、「山条D一」、「さんじようD(平仮名)いち」等記載された投票が無効である旨を主張するのである。しかしこれらの投票はいずれも被上告人氏名の誤記と認めるべきこと第一点説明のとおりであつて論旨は理由がない。 小玉代理人上告理由第六点、一松、鍛治、田中、吉田各代理人上告理由第一点、第二点、大川代理人上告理由第三点、第四点について。 論旨は「大西」と記載された投票は「小西」の誤記と認め上告人に対する有効投票と認めるべき旨を主張しこの点に関する原判示を非難するのである。 しかし、本件選挙のように候補者数の多い選挙の投票で、単に「大西」と記載してあるだけでは、上告人に投票する意思が表示されているものと認めることは困難であり、ことに、本件選挙の候補者中に姓に「大」のつく者がある以上、直ちに右の記載をもつて上告人の姓の誤記であるとはいえない。これらの投票を無効とした原判決は正当であつて論旨は理由がない。 一松、鍛治、田中、吉田各代理人上告理由第六点について。 論旨は、原判決が地方区選挙の投票用紙に上告人の氏名を記載した投票を無効としたのを非難するのである。しかし、原判決も説明するように、若しこれらの投票を有効とするならば、一人 告理由第六点について。 論旨は、原判決が地方区選挙の投票用紙に上告人の氏名を記載した投票を無効としたのを非難するのである。しかし、原判決も説明するように、若しこれらの投票を有効とするならば、一人の選挙人が全国区と地方区の投票用紙に同一氏名を記載した場合に、いずれの投票も有効となり、かくては、一人の選挙人が一の選挙に二票を行使する結果となり、その不合理であることは明白である。原判決がこれら投票を成規の用紙を用いないものとして無効と判示したのは正当であつて論旨は理由- 2 -がない。 以上の論点のほか、上告各代理人は他の論点で、原判決が無効と判断した投票を上告人に対する有効投票と主張し、また、原審が上告人の書類取寄事請を却下したのを違法であると主張するのである。 しかし、原判決の確定するところによれば、上告人と被上告人の得票差は被上告人において二〇一票一七〇多数であり、そして前段説明にかかる投票の効力に関する原判示が正当である以上、その余の所論投票をすべて上告人に対する有効投票とし、また、上告人の取寄申請にかかる他事記載ある投票を全部有効と仮定しても、なお、上告人の得票数が被上告人の得票数に及ばないことは計数上明らかである。 従つて、これらの点に関する原判決の当否は原判決の結果に影響がないものというべく、これらの論点について判断を加えるまでもなく、本件上告は理由がないものといわなければならない。 よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第二小法廷裁判長裁判官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官河村大助裁判官 官小谷勝重裁判官藤田八郎裁判官河村大助裁判官奥野健一- 3 -

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