平成22(行ケ)10270 審決取消請求事件

裁判年月日・裁判所
平成22年10月25日 知的財産高等裁判所 2部 判決 訴却下
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判決文本文1,865 文字)

- 1 -平成22年10月25日判決言渡同日原本領収裁判所書記官平成22年(行ケ)第10270号審決取消請求事件判決原告株式会社YCF訴訟代理人弁理士井澤洵井澤幹茂木康彦(訴状に記載の原告)株式会社アイ・アイ・ピー(訴状に記載の訴訟代理人弁理士)井澤洵,井澤幹,茂木康彦被告特許庁長官主文本件訴えを却下する。 訴訟費用は,その2分の1を原告株式会社YCFの負担とし,その余を弁理士井澤洵,井澤幹及び茂木康彦の負担とする。 事実 及び理由第1原告らの求めた判決特許庁が不服2008-23679号事件について平成22年6月28日にした審決を取り消す。 第2本件記録上認められる事実 ジャパンプログレス株式会社(平成22年6月1日に原告株式会社YCFに吸収合併された)及び株式会社アイ・アイ・ピーは,平成16年1月30日,名。 称を「コンクリート部材のための接続装置」とする本願発明を共同出願したが,平成20年8月1日に拒絶査定を受けたので,これに対する不服審判を請求した。 - 2 - 株式会社アイ・アイ・ピーは,平成22年3月15日,東京地方裁判所において破産手続開始決定を受け,A弁護士がその破産管財人に選任された。 しかし,特許庁は,破産管財人に上記審判手続を受継させることなく,平成22年6月28日,請求不成立の本件審決をし,その謄本は,平成22年7月20日,原告株式会社YCF及び破産手続開始決定前の株式会社アイ・アイ・ピーの代理人であった井澤洵弁理士に送達された。 なお,本件審決の謄本は,破産管財人には送達されていない。 本件訴訟は,平成22年8月19日,当裁判所に提起されたが,訴状には,原告として,株式会社YCFのほか,株式会社アイ・アイ・ピー(代表者と なお,本件審決の謄本は,破産管財人には送達されていない。 本件訴訟は,平成22年8月19日,当裁判所に提起されたが,訴状には,原告として,株式会社YCFのほか,株式会社アイ・アイ・ピー(代表者として前代表取締役)の表示がされ,原告ら訴訟代理人として井澤洵弁理士,井澤幹弁理士及び茂木康彦弁理士の記名押印がある。 第3当裁判所の判断上記第2の事実に照らすと,株式会社アイ・アイ・ピーが破産手続開始決定を受けたことにより審判手続は当然に中断し(破産法46条,44条1項,また,同)社と原告株式会社YCFは共同して拒絶査定不服審判請求を行ったのであるから,共同審判請求人の一人である株式会社アイ・アイ・ピーについて生じた中断は,請求人全員についてその効力を生じている(特許法132条4項。そうすると,本)件審判手続の審理を担当する審判官は,同社と原告株式会社YCFの両社について審判手続が中断したまま審決をしたものであるから,本件審決は,重大かつ明白な瑕疵があるものとして無効ということになる。 無効な審決であっても,審決が成立し,送達された外観が形成されている以上,これを排除するため,審決の取消訴訟提起が可能な場合もあり得るが,その場合であっても,株式会社アイ・アイ・ピーの財産に関する管理処分権を有しているのは破産管財人であるから,破産管財人が株式会社YCFと共同で審決取消訴訟を提起すべきである。 - 3 -しかるに,本件訴訟は,原告の一人として,破産管財人ではなく管理処分権を有しない破産会社である株式会社アイ・アイ・ピーの前代表取締役を代表者とし,当然のことながらその訴訟代理人になり得ない弁理士3名を訴訟代理人と表示して提起されたものであるから,全体として不適法であり,その不備を補正することができないものである。 よって,口頭弁論を経ないで 然のことながらその訴訟代理人になり得ない弁理士3名を訴訟代理人と表示して提起されたものであるから,全体として不適法であり,その不備を補正することができないものである。 よって,口頭弁論を経ないで本件訴えを却下することとし,弁理士井澤洵,井澤幹及び茂木康彦の訴訟費用の負担について民事訴訟法70条,69条2項を適用して,主文のとおり判決する。 なお,特許庁審判官は,審理終結後であったとしても,破産管財人に審判手続を受継させて本件審決を破産管財人に送達するか,又は本件審決が無効であることを前提にして,破産管財人に審判手続の受継をさせて,新たな審決をするかを,破産管財人の意向も聴取した上で判断すべきである。 知的財産高等裁判所第2部裁判長裁判官塩月秀平裁判官清水節- 4 -裁判官古谷健二郎

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