平成20(行コ)88等 神戸市外郭団体派遣職員への人件費違法支出損害賠償等請求控訴事件,同附帯控訴事件(原審・神戸地方裁判所平成18年(行ウ)第43号)

裁判年月日・裁判所
平成21年11月27日 大阪高等裁判所 住民訴訟
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判決文本文133,352 文字)

- 1 -主文 本件控訴及び本件附帯控訴に基づき,原判決主文2,3項を次のとおり変更する。 (1)控訴人は,P1に対し,55億3966万8080円及びうち27億1480万7666円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9日から,うち3210万8000円に対する同月23日から,うち1345万8837円に対する同月24日から,うち6億9658万1163円に対する同月25日から,うち1007万8687円に対する同月26日から,うち558万円に対する同月29日から,うち300万円に対する同月30日から,うち20億5050万0141円に対する平成19年5月1日から,うち79万2036円に対する同月15日から,うち1050万3177円に対する同月22日から,うち174万7013円に対する同月29日から各支払済みまでそれぞれ年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (2)控訴人は,別紙認容額一覧表の団体名欄記載の各団体に対し,それぞれ対応する認容額欄記載の各金員の支払を請求せよ。 (3)被控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,1,2審を通じてこれを9分し,その2を被控訴人らの負担とし,その7を控訴人の負担とする事実及び理由第1当事者の求めた裁判 控訴の趣旨(1)原判決中,控訴人敗訴部分を取り消す。 - 2 -(2)被控訴人らの請求をいずれも棄却する。 附帯控訴の趣旨(1)原判決を次のとおり変更する。 (2)控訴人は,P1に対し,78億9662万円及びうち46億8343万円に対する平成18年5月1日から,うち32億1319万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (3)控訴人は,別紙請求額一覧表の団体名 343万円に対する平成18年5月1日から,うち32億1319万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (3)控訴人は,別紙請求額一覧表の団体名欄記載の各団体に対し,それぞれ対応する請求額欄記載の金員及びうち対応する内金A欄に記載の金員に対する平成18年5月1日から,うち対応する内金B欄に記載の金員に対する平成19年5月1日からいずれも支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 第2事案の概要本件は,神戸市の住民である被控訴人ら並びにP2,P3,P4,P5,P6,P7(以下,P2以下の6名を「P2ら6名」という。),P8及びP9が,神戸市長である控訴人に対し,神戸市が別紙請求額一覧表の団体名欄記載の各団体に神戸市から派遣された職員らのために補助金を交付し,委託料名目で上記職員らの人件費を支出したことは,公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成14年4月1日施行。ただし,10条については,同年3月31日施行。以下「派遣法」という。)6条2項の手続によらない給与の支給として脱法行為に当たり,違法無効であると主張して,地方自治法(以下「地自法」という。)242条の2第1項4号に基づき,神戸市長個人であるP1に対しては損害賠償請求を,上記それぞれの団体に対しては不当利得返還請求をすべきことを求めた事案である。なお,被控訴人らの請求中,控訴人に対し,P10財団に対して請求すべきことを求める金額には,同財団が平成20年3月31日に解散した財団法人P11センターの事業を承継し,未履- 3 -行債務を引き受けたことによる金額を含むものである。 原審は,P2ら6名の訴えを却下し,被控訴人らの請求を一部認容したので,控訴人は控訴し,被控訴人らは附帯控訴した。なお,P8及 し,未履- 3 -行債務を引き受けたことによる金額を含むものである。 原審は,P2ら6名の訴えを却下し,被控訴人らの請求を一部認容したので,控訴人は控訴し,被控訴人らは附帯控訴した。なお,P8及びP9は原審係属中に死亡し,両名の関係では本件訴訟は当然終了した。 前提事実(争いがないか,証拠(各項に掲記)及び弁論の全趣旨により容易に認められる。)次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の1(同8頁7行目から同18頁12行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 (1)原判決8頁22行目から同9頁3行目までを,次のとおり改める。 「(イ)財団法人P10財団(以下「P10財団」という。)P10財団は,平成20年4月1日,財団法人P12財団(以下「P12財団」という。)がその名称を変更したものである。 P10財団は,高齢化社会における勤労者の福祉の振興のため,市民,事業者と行政の連帯と協力のもとに,中高年齢者に好適な職種,事業の調査及び開発,勤労者を対象とする生涯教育事業の実施並びに中高年齢者の福祉の増進に関する事業を行い,更に神戸市勤労者福祉共済制度の運営,勤労者の福祉施設の管理運営等の事業を推進し,もって高齢化社会における勤労者の福祉の向上に寄与することを目的とする団体である。 (乙24)」(2)同9頁12行目の次に,改行して次のとおり加える。 「P11センターは,平成20年3月31日に解散し,その事業はP10財団が承継した。また,P11センターとP10財団は,同年10月28日,P11センターに何らかの未履行債務があったときには,P10財団がP11センターに代わって当該債務を引き受ける旨の債務引受契約を締結した。(乙59,60)」 関係法令の定め- 4 -次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理 ったときには,P10財団がP11センターに代わって当該債務を引き受ける旨の債務引受契約を締結した。(乙59,60)」 関係法令の定め- 4 -次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の2(同18頁14行目から同23頁9行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 (1)同18頁14行目から15行目までを「(1)派遣法」と改める。 (2)同21頁9行目から同13行目までを,次のとおり改める。 「(2)神戸市の平成21年条例23号による改正前の公益法人への職員の派遣に関する条例(平成13年条例49号。以下「本件旧条例」という。 乙46。なお,上記改正を定める条例を「本件改正条例」という。)は,派遣法の規定に基づき公益法人等への職員の派遣等に関し必要な事項を定めるものであり,同条例は以下の定めを置いていた。」(3)同21頁14行目の「イ」を「ア」と,同19行目,同25行目,同22頁4行目,同11・12行目の各「規定している」を「規定していた」と,同21頁21行目の「本件条例」を「本件旧条例」と,同末行の「ウ」を「イ」と,同22頁5行目の「エ」を「ウ」とそれぞれ改める。 (4)同22頁13行目から同17行目までを,次のとおり改める。 「(3)神戸市平成14年人事委員会規則7号(乙48,以下「本件旧規則」という。)は,本件旧条例の規定に基づき公益法人等への職員の派遣等に関し必要な事項を定めるものであり,同規則2条は派遣先団体等として以下の定めを置いていた。」(5)同22頁18行目を削除し,同19行目を「ア1項」と,同20行目,同23頁4行目,同8行目の各「本件条例」を「本件各条例」と,同23頁3行目を「イ2項」と,同7行目を「ウ4項」と,同1・2行目,同5・6行目,同9行目の各「規定している」を「規定 同20行目,同23頁4行目,同8行目の各「本件条例」を「本件各条例」と,同23頁3行目を「イ2項」と,同7行目を「ウ4項」と,同1・2行目,同5・6行目,同9行目の各「規定している」を「規定していた」とそれぞれ改める。 (6)同23頁9行目の次に,改行して以下のとおり加える。 「(4)神戸市議会は,平成21年2月26日,本件改正条例を可決し,神戸- 5 -市長は,同日,同条例を交付した。本件改正条例は,本件旧条例2条1項各号を削り,「別表第1」各号に掲げるものとの間の取決めに基づき,当該公益法人等の業務にその役職員として専ら従事させるため,職員(次項に定める職員を除く。)を派遣することができると定め,P13を除く本件各団体を上記別表第1各号に掲げた。別表第1各号に掲げられている本件各団体のうち,P14財団,P15研究所及びP16協会を除く団体は,派遣法6条2項の規定により給与を支給することができる派遣職員に係る派遣先団体とされた。 また,本件改正条例は,本件旧条例10条各号を削り,派遣法10条1項に規定する特定法人として条例で定めるものを「別表第2」各号に掲げると定め,P13を別表第2に掲げた。(乙63)(5)本件改正条例の附則には,本件訴訟の請求に係る神戸市の不当利得返還請求権及び損害賠償請求権(これらにかかる遅延利息を含む。)を放棄するとの定めがある。(乙63)」 争点 (1)神戸市が,本件改正条例により,本件訴訟における請求にかかる不当利得返還請求権及び損害賠償請求権を放棄したことにより,本件訴えの利益が失われたといえるか。 (2)本件各団体に対し,神戸市が派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出することは,派遣法6条の脱法行為として違法か。 (3)P1の故意又は過失の有無(4)本件各団体の不当 えるか。 (2)本件各団体に対し,神戸市が派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出することは,派遣法6条の脱法行為として違法か。 (3)P1の故意又は過失の有無(4)本件各団体の不当利得及び悪意の有無(5)神戸市の損害額又は損失額(6)本件訴訟における請求にかかる神戸市の不当利得返還請求権及び損害賠償請求権は,本件改正条例により消滅したか。 争点に対する当事者の主張- 6 -(1)争点(1)について(控訴人)前提事実のとおり,神戸市は,本件改正条例により,本件訴訟における請求にかかる不当利得返還請求権及び損害賠償請求権を放棄し,上記請求権はいずれも消滅した。したがって,本件訴えの利益は消滅したから,本件訴えは却下されるべきである。 (被控訴人ら)争う。 (2)争点(2)について次のとおり訂正し,当審における当事者の主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の4(1)(同23頁20行目から同29頁23行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 ア原判決の訂正(ア)同24頁13行目の「本件条例」を「本件旧条例」と改め,同25頁8・9行目の「派遣に関する協定書が存在する」の次に「(同協定書に基づく合意を以下「本件協定」という。)」を加える。 (イ)同11行目の「派遣先団体」を「当該職員派遣に係る職員の職員派遣を受ける公益法人等(以下「派遣先団体」という。)」と改める。 (ウ)同27頁10行目の「前記第2,1,(1)」を「前記第2,1,(1),イ,」と,同17行目の「本件条例」を「本件旧条例」と,同21・22行目の「給与支給可能業務」を「地方公共団体の委託を受けて行う業務,地方公共団体と共同して行う業務若しくは地方公共団体の事務若しくは事業を補完し若しくは支援すると認められる業務であって 同21・22行目の「給与支給可能業務」を「地方公共団体の委託を受けて行う業務,地方公共団体と共同して行う業務若しくは地方公共団体の事務若しくは事業を補完し若しくは支援すると認められる業務であってその実施により地方公共団体の事務若しくは事業の効率的若しくは効果的な実施が図られると認められるもの(以下,これらの業務を「給与支給可能業務」と総称する。)」と,同28頁24行目の「本件条例」を「本件旧- 7 -条例」とそれぞれ改める。 (エ)同29頁15・16行目の「神戸市施策」を「神戸市の施策」と改める。 イ当審における当事者の主張(控訴人)当該派遣職員が従事していた業務に公益性がある以上,補助金の積算根拠(補助対象経費の決定根拠)にその給与相当額を含めることは合理的であり,派遣職員の給与費相当額が補助対象経費に含まれていることについて,公益性という観点から改めて審査すべき理由はない。 また,委託料は,委託した業務の処理に要する経費を負担するものであり,固有職員であれ,派遣職員であれ,当該業務を処理する職員の給与費相当額が当該業務を処理するために必要な経費であることに変わりはないから,その職員の給与費相当額が委託料に含まれるのは当然のことである。 当該業務を委託することの合理性・妥当性について検討すべきであるというのなら格別,業務の委託について地自法232条の2の「公益性」が問題になる余地はない。 職員を派遣するか否かと,派遣先団体に事業を委託するか否か又は補助金を交付するか否かとの間には論理的な関係はない。派遣職員にいかなる業務を行わせるかは,派遣先団体の裁量の問題であり,補助金交付に係る審査及び委託契約の締結に当たっては,派遣先団体が当該事業に従事させることとした派遣職員の給与相当額を含めることが妥当か否かを審査,検討している かは,派遣先団体の裁量の問題であり,補助金交付に係る審査及び委託契約の締結に当たっては,派遣先団体が当該事業に従事させることとした派遣職員の給与相当額を含めることが妥当か否かを審査,検討しているから,本件派遣が違法であるとはいえない。 (被控訴人ら)派遣職員に派遣元の地方公共団体の公金で給与を支払う公益性があるなら,派遣法6条2項によりその道が開かれている。このルート以外に派遣職員に派遣元の地方公共団体の公金で給与を支払う公益性があるなどとい- 8 -うことは,派遣法は想定していない。 しかるに,本件の補助金は,全て派遣職員の人件費に充てるためのものであるから,支出時点において,その違法は確定している。 無給派遣職員の人件費相当分の補助金交付は,派遣法の脱法行為であり,公益上の理由で補助できるとする地自法232条の2は一般法であるから,派遣法の脱法行為を正当化することはできない。 (3)争点(3)について当審における当事者の主張を次のとおり付加するほかは,原判決の「事実及び理由」の第2の4(2)(同29頁25行目から同30頁8行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 (被控訴人ら)外郭団体といかに付き合うかは,神戸市行政の要であるから,これに関しては,個別の決定は部下に専決処理させているにせよ,神戸市長は,予算編成会議,議会答弁など,節目節目では自ら関与しているはずである。そして,本件は明白な違法行為であり,又,公益性の判断を放棄したものであるから,控訴人は,部下の監督又は自らの補助金査定において過失がある。 (控訴人)ア最高裁判所昭和61年2月27日第一小法廷判決は,普通地方公共団体に対するその長の損害賠償責任については,地自法243条の2の適用はないと判示している。 長の職責が重いことは確かであるが,長もそれ以外の一 判所昭和61年2月27日第一小法廷判決は,普通地方公共団体に対するその長の損害賠償責任については,地自法243条の2の適用はないと判示している。 長の職責が重いことは確かであるが,長もそれ以外の一般職員も同一の地方公共団体の内部の者の職責の差異であるに過ぎず,長は地方公共団体の多様かつ膨大な事務全般を広く浅く総括的に執行し,一般職員は個別の事務を狭く深く専門的に執行するものであって,個別の問題の執行の適否の判断は,長よりも担当職員の方がより的確に行える。 一般の職員は故意または重過失がなければ国家賠償法上も地自法上も損- 9 -害賠償責任を負わないとされるのに対し,長の責任は,国家賠償法上は故意または重過失がある場合に限定されるが,地自法上は軽過失でも免責されないとすることは均衡を失している。公務員の責任を厳しく追及すると公務員の萎縮を招き,公務の適正果敢な運営を阻害することは長にあっても一般職員と同様である。 したがって,上記最高裁判所判決は変更されるべきであり,P1の神戸市に対する損害賠償責任の有無は重過失の有無により判断されるべきである。 イ派遣法を審議する国会においては,職員が退職して営利法人等の事務事業に従事する場合に,当該営利法人等に対して当該職員の給与相当額を補助金として交付することができるかという質問に対し,第三セクター自体の社会的な便益が広く地域にもたらされるような事業を行うというような場合なら地自法232条の2の規定により地方公共団体が援助を行う場合もあり得ると考えられるとの,補助金については,当該第三セクターに対する地方公共団体の関わり方を踏まえて,補助金等に係る公益上の必要性について十分検討が行われるものであり,当該県なり市町村の長あるいは議会がかかわってお決めになる公益上の判断ということになるとの各答弁 る地方公共団体の関わり方を踏まえて,補助金等に係る公益上の必要性について十分検討が行われるものであり,当該県なり市町村の長あるいは議会がかかわってお決めになる公益上の判断ということになるとの各答弁がされたこと,全国のほとんどの地方公共団体に係る派遣先団体は,派遣職員の人件費を地方公共団体からの補助金又は委託料により賄っていることを考えると,本件支出に関しP1に過失があるということはできず,まして重過失など存在しない。 (4)争点(4)について原判決の「事実及び理由」の第2の4(3)(同30頁10行目から同17行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 (5)争点(5)について原判決の「事実及び理由」の第2の4(4)(同30頁19行目から同35- 10 -頁19行目まで)のとおりであるから,これを引用する。 (6)争点(6)について(控訴人)ア前提事実のとおり,神戸市は,本件改正条例により,本件訴訟における請求にかかる不当利得返還請求権及び損害賠償請求権を放棄したが,本件改正条例が,上記権利の放棄を定めた理由は以下のとおりである。 (ア)法文上,補助金により派遣職員の給与相当額を支出してはならないとの規定はなく,ほとんどの自治体において派遣職員の給与相当額を含む補助金支出が行われてきたこと。 (イ)総務省が開催した地方公務員制度研究会ブロック会議において,同省は給与相当分の補助金を支出することは差し支えないとの説明を行っており,現在も同様の見解を採っていること。 (ウ)本件支出が違法というのであれば,直接支給が可能な派遣職員に対しては直接支給を行っていたこと。 (エ)本件支出はいわゆる冗費と判断されるようなものではなく,神戸市に実質的な損害は生じていないこと。 (オ)派遣先団体に対して莫大な額の不当利得返還請求を に対しては直接支給を行っていたこと。 (エ)本件支出はいわゆる冗費と判断されるようなものではなく,神戸市に実質的な損害は生じていないこと。 (オ)派遣先団体に対して莫大な額の不当利得返還請求を行えば,多くの公益性のある事業が実施できなくなること。 (カ)神戸市長(P1)に対する請求については,およそ個人では支払いようのない額であること。 イ普通地方公共団体の権利の放棄の方法は,地自法96条が規定する法令,条例又は議会の議決による方法と地自法施行令171条の7の規定による方法とがある。本件改正条例は,本件にかかる損害賠償請求権及び不当利得返還請求権を放棄する旨の特別の定めを置くものであり,この定めは,地自法96条1項10号に鑑み当然有効である。 同規定による権利の放棄は,長による特段の行為を必要とせず,議会の- 11 -議決によって成立する。また,本件改正条例は可決の日に公布されているから,これに定める権利の放棄は改正条例の公布により確定したものである。よって,被控訴人らの請求はいずれも棄却されるべきである。 ウ本件改正条例が無効であるとする被控訴人らの主張はいずれも争う。議会がする権利の放棄の議決に法令上の制限はない。 (被控訴人ら)ア本件改正条例が可決されたこと(以下「本件議決」という。)は認める。 イ地自法96条1項10号は,議会の議決事項として権利の放棄を定めているが,他方,同法149条は,普通地方公共団体の長は財産の管理処分の事務を担任すると定めている。権利の放棄が議会の議決事項とされているのは,首長がその判断を誤って住民の重要な利益を害することがあり得るので,議会が住民の立場に立って監視するということにすぎないから,議会が権利放棄の議決をしたからといって,直ちに権利放棄の効果が生ずるものではない。 行政の執行は の重要な利益を害することがあり得るので,議会が住民の立場に立って監視するということにすぎないから,議会が権利放棄の議決をしたからといって,直ちに権利放棄の効果が生ずるものではない。 行政の執行は一般的に首長が行うが,重要な案件は行政事務でも議会の議決を要するものとしてダブルチェックがかけられている。議会が議決したからそれで放棄ができるというものではない。すなわち,権利の放棄には実体法上の要件が必要であるところ,本件ではそれが欠けているから,議会の議決があるからといって権利の放棄ができるものではない。 ウ本件議決は以下のとおり無効であるから,本件改正条例に基づく権利の放棄の効果は発生しない。 (ア)普通地方公共団体は,法令に違反しない限りにおいて条例を制定することができるものであるところ,本件において神戸市が取得する損害賠償請求権及び不当利得返還請求権は,本件補助金及び委託金の交付が派遣法及び地自法に基づいて違法と判断される結果生ずるものであるから,これを放棄することを内容とする本件改正条例は無効である。 - 12 -(イ)地自法施行令171条の7は,普通地方公共団体の長が債権の免除をする場合の要件を定めているが,これに鑑みると,権利の放棄に関する議会の議決が全くの自由裁量であるはずはなく,それなりの誠実な検討が必要である。神戸市長及び神戸市議会は,かかる誠実な検討をしていない。 本件改正条例は神戸市長の提案によるものであるが,市長個人に対する請求権を放棄する条例案を市長が提案することは利益相反行為に該当するのみならず,その提案理由では,市長個人及び本件各団体に対する請求権をなぜ放棄するのかという理由が示されていなかった。神戸市議会においては,上記提案に反対する陳情,討論の内容を無視して,政治的に権利を放棄する議決をしたのであ ,市長個人及び本件各団体に対する請求権をなぜ放棄するのかという理由が示されていなかった。神戸市議会においては,上記提案に反対する陳情,討論の内容を無視して,政治的に権利を放棄する議決をしたのであるから,本件議決は無効である。 (ウ)本件改正条例による権利放棄は,住民訴訟をいわば死刑にするものであり,住民訴訟を妨害する目的と効果を有する。そのようなものに公益性はない。権利放棄が一般には議会の裁量であるとしても,公益性のない権利放棄は裁量の濫用であり,本件決議はこれに該当する。 第3当裁判所の判断 争点(1)(本件訴えの利益)について本件改正条例による権利の放棄が仮にその効力を有するとしても,そのことは,被控訴人らが控訴人に対して請求することを求めている神戸市の本件各団体に対する不当利得返還請求権ないしP1に対する損害賠償請求権が消滅したこと,したがって,被控訴人らの請求が理由がないことを意味するものにすぎず,そのことによって本件訴えの利益が失われると解することはできない。 よって,本件訴えがその利益を欠くものとは認められない。なお,本件改正条例による権利の放棄の効果については,後記争点(6)において判断する。 争点(2)(本件各団体に対し,神戸市が派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出することは,派遣法6条の脱法行為として違法か。)につい- 13 -て(1)派遣法は,神奈川県茅ヶ崎市が同市の商工会議所に対して職務専念義務免除の方法により職員を派遣し,その給与等を支払ったことの適否について判示した茅ヶ崎市住民訴訟最高裁判決(最高裁判所平成10年4月24日第二小法廷判決・裁判集民事188号275頁)等を踏まえ,従前,地方公共団体毎に職務専念義務免除,職務命令,休職,退職等,様々な方法により行われていた職員派遣につい (最高裁判所平成10年4月24日第二小法廷判決・裁判集民事188号275頁)等を踏まえ,従前,地方公共団体毎に職務専念義務免除,職務命令,休職,退職等,様々な方法により行われていた職員派遣について,その統一的なルールの設定,派遣の適正化,派遣手続の透明化・身分取扱いの明確化等及び行政と民間との連携協力による地方公共団体の諸施策の推進を目的として制定されたものである。(乙45,弁論の全趣旨)同法によれば,派遣職員は,派遣時の原職にとどまるが,その職務に従事せずに派遣先団体の業務に従事し(4条1項,2項),その給与は派遣先団体が支給し,地方公共団体は給与を支給しないとされる(同法6条1項)。 もっとも,派遣職員が派遣先団体において従事する業務が給与支給可能業務である場合又は給与支給可能業務が派遣先団体の主たる業務である場合は,地方公共団体の職務に従事することと同様の効果をもたらすものと認められることから,その場合に限り,例外的に,地方公共団体は,条例で定めることを条件として,派遣職員に対し給与を支給することができるものとされている(同法6条2項)。上記派遣法6条1項の規定は,地方公共団体の職員として地方公共団体の事務を行っていない職員に対し,当該地方公共団体が地方公共団体の職員としての給与を支給することは,原則として違法であるとする,いわゆるノーワーク・ノーペイの原則(地方公務員法24条1項参照)を派遣職員について確認したものであり,派遣法6条2項は,給与条例主義の趣旨も踏まえて,その例外を条例制定を条件に認めたものと解することができる。 派遣法は,同法6条2項の手続に拠らずに派遣元が派遣先に派遣職員人件- 14 -費の相当額を補助金として支出し,派遣先が派遣職員に派遣元と同額の給与を支給することの可否に関する規定を設けていないが, 遣法は,同法6条2項の手続に拠らずに派遣元が派遣先に派遣職員人件- 14 -費の相当額を補助金として支出し,派遣先が派遣職員に派遣元と同額の給与を支給することの可否に関する規定を設けていないが,派遣法の運用についての自治公第15号平成12年7月12日付自治省行政局公務員部長通達は,派遣法は職員派遣に関する統一的なルールを定めるものであることから,同法の目的に合致するものについては,その施行後は同法規定の職員派遣制度によるべきものであるとしている。(乙47)かかる派遣法の規定,その制定経緯・趣旨,同法の運用に関する通達の内容等を総合考慮すると,同法の目的に合致する職員派遣については,同法所定の職員派遣制度によるべきものであり,派遣職員に対する給与の支給についても同法の規定に準拠して行うべきであって,同法6条2項以外の方法による派遣元による給与支給は許されないと解するのが相当である。そうすると,本件において,本件補助金の支出に係る各交付決定の時点において,補助金の全部又は一部が本件補助金交付団体への派遣職員人件費として支出されることが予定されていた場合,すなわち,当該支出額が各交付決定の時点で具体的金額として特定されていたような場合には,本件補助金支出のうち派遣職員人件費に相当する部分は,派遣法6条1項,2項を潜脱する違法なものというべきである。 また,同様に,本件委託料についても,本件委託契約の時点において,委託料の全部又は一部が本件委託団体への派遣職員人件費として支出されることが予定されていた場合,すなわち当該支出額が各委託契約締結の時点で具体的金額として特定されていたような場合には,本件委託料の支出のうち派遣職員人件費に相当する部分は派遣法6条1項,2項を潜脱する違法なものというべきである。 (2)控訴人の主張についてア で具体的金額として特定されていたような場合には,本件委託料の支出のうち派遣職員人件費に相当する部分は派遣法6条1項,2項を潜脱する違法なものというべきである。 (2)控訴人の主張についてア上記に関し,控訴人は,まず,当該派遣職員が従事していた業務に公益性がある以上,補助金の積算根拠(補助対象経費の決定根拠)にその給与- 15 -相当額を含めることは合理的であるなどと主張する。しかし,派遣法2条1項又は同法10条1項の要件に照らして,派遣法上の派遣先団体又は特定法人であれば,その団体の性質ないし業務の性質が公益性を有することは自明とさえいえるのであり,派遣法は,そのことを前提とした上で,そのような性質の団体に対して地方公共団体が職員を派遣する場合の給与の支払について,一定の制限を設けたものであると考えられる。したがって,当該派遣職員が従事していた業務に公益性があることから,当然補助金の積算根拠にその給与相当額を含めることが合理的であるとする控訴人の上記主張は採用できない。 イ次に控訴人は,委託料は委託した業務の処理に要する経費を負担するものであり,固有職員であれ,派遣職員であれ,当該業務を処理する職員の給与費相当額が当該業務を処理するために必要な経費であることに変わりはないから,その職員の給与費相当額が委託料に含まれるのは当然のことと主張する。しかし,派遣元が派遣法6条2項に従い支給する給与分を補助対象事業の経費の一部として考慮した上で,その相当分は,派遣職員に給与として直接交付することとし,委託料としては交付しないとすればよいだけとも考えられ,派遣職員の給与費相当額が委託料に含まれるのが当然のこととはいえない。 ウ控訴人は,派遣法は職員の派遣先団体に対する補助金交付に関し何ら制限しておらず,派遣法6条2項により派遣職員 けとも考えられ,派遣職員の給与費相当額が委託料に含まれるのが当然のこととはいえない。 ウ控訴人は,派遣法は職員の派遣先団体に対する補助金交付に関し何ら制限しておらず,派遣法6条2項により派遣職員の給与が支給されていない場合に,公益上の必要があっても当該派遣職員の人件費相当額について補助金を支出できないとは文言上読めないし,同法の制定経緯等に鑑みれば,実質的にもそう解すべき理由はないと主張する。 しかし,派遣法が派遣先団体に対する補助金交付に関して明文の制限規定を設けていないのは,かかる脱法的手法によって,派遣職員の給与が補助金の形式で交付されることを想定していなかったためと考えられるから,- 16 -前記(1)で説示したとおり,派遣法6条1項,2項は,上記のような脱法的手法も禁止する趣旨と解するのが相当である。また,乙61の派遣法制定の際の国会審議における自治政務次官の答弁も,市長の公益的判断によって派遣職員の給与に係る財政的援助を可能とする見解を示したものとは解されない。 エ控訴人は,補助金交付に係る審査及び委託契約の締結に当たっては,派遣先団体が当該事業に従事させることとした派遣職員の給与相当額を含めることが妥当か否かを審査,検討しているので違法とはいえないと主張し,証拠(乙54ないし58)もこれに沿う内容を含んでいる。しかし,派遣職員の給与費相当額が補助金ないし委託料に含まれるのが当然のことといえないことは前記ア,イのとおりであり,控訴人指摘の審査,検討が仮に行われているとしても,前記(1)の判断を左右するものではない。 オまた,控訴人は,派遣法6条2項による派遣元による給与支給をする場合についての本件旧条例4条は,時間外勤務手当,管理職手当,通勤手当及び勤勉手当等の諸手当を支給の対象外としており,派遣先が別途派遣職員 ,控訴人は,派遣法6条2項による派遣元による給与支給をする場合についての本件旧条例4条は,時間外勤務手当,管理職手当,通勤手当及び勤勉手当等の諸手当を支給の対象外としており,派遣先が別途派遣職員に支給せざるを得ないところ,給与支給元と上記諸手当の支給元が異なることとなる結果,源泉徴収額,共済費額の計算等が煩雑となり,派遣職員に確定申告をさせる等の過度の負担を強いることになると主張するが,その程度の派遣職員の負担をもって,本件につき派遣法6条2項によらない派遣元による給与支給が許される根拠とすることはできない。 カさらに,控訴人は,本件各法人は,神戸市の補助金によってそれに相当する公益活動を完遂しており,神戸市には何らの損害も発生していないとも主張するが,前記説示のとおり本件支出は違法な公金支出として許されないものを含んでおり,その支出それ自体が神戸市の損害に当たることは明らかである。 キその他,控訴人は本件支出が適法である旨縷々主張するが,いずれも首- 17 -肯し難く採用することはできない。 (3)本件支出についての具体的検討次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第3の1(2)(同43頁2行目から同81頁11行目まで)のとおりであるから,これを引用する。ただし,上記引用箇所に「前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,」又は「前記第3,1,(2),ア,(イ),a,(b)のとおり,」とあるのを,いずれも「上記交付決定時において上記補助金から具体的に派遣職員の人件費が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該」と,「前記第3,1,(2),ア,(ウ),a,(b)のとおり,」を「上記交付決定等の時点において,上記補助金のうちいくらが違法な派遣職員人件費として支出される予定であったかを明らかに るから,当該」と,「前記第3,1,(2),ア,(ウ),a,(b)のとおり,」を「上記交付決定等の時点において,上記補助金のうちいくらが違法な派遣職員人件費として支出される予定であったかを明らかにすることはできないから,」と,「前記第3,1,(2),ア,(キ),a,(b)のとおり,」とあるのを,「計上された人件費のうち,いくらが違法な派遣職員の人件費として支出される予定であったかは明らかではないから,」と,「前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,」を「上記補助金から派遣職員人件費として支出される予定であった部分は違法であるから,」と,「前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,」を「委託料から派遣職員人件費として支出される予定であった部分について,同契約は違法であるから,」と,それぞれ改める。 ア原判決43頁5行目から同44頁14行目までを,次のとおり改める。 「(a) 前記認定事実,証拠(甲1,56,乙1)及び弁論の全趣旨(控訴人の原審第6準備書面)によると,P17財団は,控訴人に対し,平成17年4月1日頃,要綱①に基づき,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が上記申請の際に提出した資料中では,派遣職員と固有職員の人件費予定支出額が職員個人別に記載され,その合計額が1億円であったこと,同日頃,控訴人によって1億5000万円の交付決定が- 18 -なされ,同年9月20日,同決定に基づく補助金として,上記のうち1億円が支出されたこと,その後平成18年3月31日までに神戸市からの上記補助金はほぼ全額が交付されたこと,要綱①に係る平成17年度の派遣職員の人件費支出額(以下「派遣職員補助金決算額」という。)は4431万3797円であったことが認められる。 (b) 以上によれば,上記交付決定等に 額が交付されたこと,要綱①に係る平成17年度の派遣職員の人件費支出額(以下「派遣職員補助金決算額」という。)は4431万3797円であったことが認められる。 (b) 以上によれば,上記交付決定等に際しては,補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたものと認められるから,その部分に係る当該交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となるというべきである。 もっとも上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,一般に,派遣職員の人件費支出見込額は当該年度の現実の派遣職員の人件費と相当程度近似していると考えられること,本件財団法人等のうち派遣職員人件費の支出予定額が判明しているものでは,その予定額と現実の支出額とにそれほど大きな差があると認められないことなどに照らすと,上記交付決定等に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当である。 そうすると,平成17年9月20日に神戸市がした補助金支出のうち4431万3797円の支出は違法な補助金支出と認めるのが相当である。」イ同45頁1行目の「P12財団」を「P10財団(旧P12財団,以下「P12財団」という。)」と,同23行目の「同決定」を「控訴人による交付決定がなされ,同決定」とそれぞれ改める。 ウ同46頁5行目の「P11センター」を「P10財団(旧P11センター,以下「P11センター」という。)」と改める。 - 19 -エ同50頁19行目から同52頁1行目までを,次のとおり改める。 「a平成17年度分(a) 前記認定事実,証拠(甲1,97)及び弁論の全 以下「P11センター」という。)」と改める。 - 19 -エ同50頁19行目から同52頁1行目までを,次のとおり改める。 「a平成17年度分(a) 前記認定事実,証拠(甲1,97)及び弁論の全趣旨によれば,福祉振興協会は,控訴人に対し,要綱⑦に基づき,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,上記補助金を,本件派遣職員3名,固有職員2人,パート従業員1人の人件費合計4642万8000円に充てることが予定されていたこと,同月15日付けで,控訴人による交付決定がされ,平成18年4月4日までに,同決定に基づく補助金として,1億2715万5000円が支出されたこと,福祉振興協会における平成17年度の派遣職員の人件費支出額は3915万4057円であったことが認められる。 (b) 上記認定事実によると,上記交付決定の時点において,上記補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたものと認められるから,当該部分に係る交付決定は違法であり,同決定に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 もっとも,上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,上記交付決定に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは前記のとおりであるから,上記神戸市の補助金支出のうち3915万4057円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。 b平成18年度分(a) 前記認定事実,証拠(甲97,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,福祉振興協会は,控訴人に対し,要綱⑦に基づき,平成18年4月1日付けで,平成1 というべきである。 b平成18年度分(a) 前記認定事実,証拠(甲97,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,福祉振興協会は,控訴人に対し,要綱⑦に基づき,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同協会が- 20 -同申請の際に提出した書面には,平成18年度の人件費予算として,本件派遣職員3名分,固有職員2人分,パート従業員1人分の人件費合計額4652万1000円及び本件派遣職員(主幹)1名分の人件費(ただし,具体的金額は,マスキングにより不明である。)が記載されていること,同年5月23日付けで,控訴人による交付決定がなされ,平成19年5月18日までに,同決定に基づく補助金として,1億4474万0689円が支出されたこと,P18協会の平成18年度における派遣職員の人件費支出額は合計4188万7502円であったことが認められる。 (b) 上記認定事実によると,上記交付決定等の時点において,上記補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたものと認められるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 もっとも,上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,上記交付決定等に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは前記のとおりであるから,上記神戸市の補助金支出のうち4188万7502円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。」オ同52頁23行目から同53頁3行目までを,次のとおり改める。 「a前記認定事実,証拠(甲99,調査嘱託 市の補助金支出のうち4188万7502円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。」オ同52頁23行目から同53頁3行目までを,次のとおり改める。 「a前記認定事実,証拠(甲99,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,P14財団は,控訴人に対し,要綱⑨に基づき平成18年度補助金の交付申請をしたこと,これに対する交付決定に基づく補助金として,平成19年5月21日までに,2469万1000円が支出されたが,そのうち1287万7012円が地域医療連携システム運営事業に- 21 -携わる神戸市からの派遣職員の人件費として当該派遣職員に支払われたことが認められる。 b上記認定事実によれば,上記交付決定の時点において,上記補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたものと認められるから,当該部分に係る交付決定は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 もっとも,上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,上記交付決定に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは前記のとおりであるから,上記補助金支出のうち1287万7012円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。」カ同56頁17行目から同57頁4行目までを,次のとおり改める。 「b平成18年度分(a) 前記認定事実,証拠(甲69)及び弁論の全趣旨によると,社会福祉協議会は,控訴人に対し,要綱⑫に基づき,平成18年4月1日頃,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,社会福祉事業について,補助金等(うち,補助金1億 論の全趣旨によると,社会福祉協議会は,控訴人に対し,要綱⑫に基づき,平成18年4月1日頃,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,社会福祉事業について,補助金等(うち,補助金1億9315万8000円,その他569万5000円)を財源として派遣職員人件費8450万円が,P34事業について,補助金を財源として派遣職員人件費2623万6000円が,研究事業について,補助金を財源として派遣職員人件費1927万3000円が,権利擁護事業について補助金等(うち,補助金4551万7000円,利用料収入525万円)を財源として派遣職員人件費2295万9000円がそれぞれ計上されていたこと,同日頃,控訴人による交付決定がなされ,同年11月10日までに,同決定に基- 22 -づく補助金として,6億1179万1000円が支出されたこと,社会福祉協議会は,平成19年3月31日頃,控訴人に対し,同年度の補助金の交付変更申請をし,これを受けて控訴人による追加交付決定がなされ,同年5月18日に,同決定に基づく追加補助金として,2417万8772円が支出されたことが認められる。 (b) 上記認定事実によれば,まず,上記交付決定等の時点において,P34事業及び研究事業については,補助金のうちから派遣職員人件費として合計4550万9000円の支出が予定されていたことが認められる。 社会福祉事業及び権利擁護事業については,派遣職員人件費について,交付決定時において,上記補助金以外の財源からの収入も予定されていることが窺われるところ,平成17年度分と同様の考え方で,社会福祉事業については,補助金を財源として7880万5000円(8450万円から補助金以外の財源569万5000円を控除した金額),権利擁護事業については,補助金を財源として1770万900 で,社会福祉事業については,補助金を財源として7880万5000円(8450万円から補助金以外の財源569万5000円を控除した金額),権利擁護事業については,補助金を財源として1770万9000円(2295万9000円から525万円を控除した金額)の支出がそれぞれ予定されていたといえるから,当該部分に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同各決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 したがって,上記交付決定の時点において,上記4事業について,派遣職員人件費として,合計1億4202万3000円(4550万9000円,7880万5000円,1770万9000円の合計額)の支出が予定されていたといえるから,当該部分に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 なお,証拠(甲69)によれば,平成18年度分の補助金の交付変更申請には,派遣職員人件費の不足(社会福祉事業について2048万4- 23 -257円,権利擁護事業について243万4710円)も理由の一つとされていることが窺えるが,これ以外にも予算よりも支出が過大になっている費目も多く,他方において支出が予算よりも減少している費目も少なくないことなどに照らすと,結局,上記交付申請に基づいて追加交付決定された補助金2417万8772円の中に含まれる派遣職員人件費の具体的金額を的確に認めるに足る証拠はないというほかない。」キ同60頁2行目から同62頁3行目までを,次のとおり改める。 「a要綱⑯(a) 平成17年度分Ⅰ前記認定事実,証拠(甲76,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,控訴人に対し,要綱⑯に基づき平成17年度補助金の交付申 とおり改める。 「a要綱⑯(a) 平成17年度分Ⅰ前記認定事実,証拠(甲76,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,控訴人に対し,要綱⑯に基づき平成17年度補助金の交付申請をし,控訴人は,平成17年4月1日付けで交付決定をしたこと,同申請の際に,人件費として2695万4885円が計上されていたこと,そのうち,派遣職員1人と嘱託職員分の人件費が合計1527万1604円であったこと,平成18年3月31日付で,同公社は,控訴人に対し,同年度補助金に係る補助事業実績報告において補助金精算報告をしたこと,同年5月24日に,同年度補助金に係る支出命令がされ,同月26日に,同命令に基づく補助金として2352万4000円が支出されたこと,要綱⑯に係る派遣職員補助金決算額は1007万8687円であったことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,上記交付決定等の時点において,上記補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたものと認められるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 もっとも,上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証- 24 -拠上必ずしも明確でないが,上記交付決定に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは前記のとおりであるから,上記補助金支出のうち1007万8687円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。 (b) 平成18年度分Ⅰ前記認定事実,証拠(甲1,77)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,控訴人に対し,要綱⑯に基づき,平成18年4月1 円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。 (b) 平成18年度分Ⅰ前記認定事実,証拠(甲1,77)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,控訴人に対し,要綱⑯に基づき,平成18年4月1日頃,平成18年度補助金の交付申請をした後,同月10日頃,補助金交付額変更の申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1122万円であったこと,上記両申請に対し,同日頃,控訴人による交付決定がなされたこと,平成19年3月31日付けで,同公社は控訴人に対し,同年度補助金に係る補助事業実績報告において補助金精算報告をしたこと,同年5月17日に,同年度補助金に係る支出命令がなされ,同月22日に,同命令に基づく補助金として,2687万2000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,上記交付決定時において上記補助金から派遣職員人件費として1122万円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b要綱⑰(平成17年度分のみ)(a) 前記認定事実,証拠(甲78)及び弁論の全趣旨(控訴人の原審第6準備書面)によれば,P19公社は,控訴人に対し,要綱⑰に基づき,平成17年4月1日頃,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額は,マスキングにより不明である。),同日頃,控訴人による交付- 25 -決定がなされ,同年12月7日までに,同決定に基づく補助金として3億3233万9000円が支出されたこと,要綱⑰に係る派遣職員補助金決算額は9735万9000円であったことが認められる。 (b) 上記認定事実によれば,上記交付決定の時点におい 基づく補助金として3億3233万9000円が支出されたこと,要綱⑰に係る派遣職員補助金決算額は9735万9000円であったことが認められる。 (b) 上記認定事実によれば,上記交付決定の時点において,上記補助金から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたと認められるから,当該部分に係る交付決定は違法であり,同決定に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 もっとも,上記交付決定にかかる補助金のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,上記交付決定に際して派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは前記のとおりであるから,上記補助金支出のうち9735万9000円に係る部分は違法な補助金支出というべきである。」ク同66頁14行目から同23行目までを,次のとおり改める。 「Ⅰ前記認定事実,証拠(甲87)及び弁論の全趣旨によれば,P25協会は,控訴人に対し,平成17年4月5日ころ,要綱<22>に基づき,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際に同協会が提出した「平成17年度収支予算書」においては,派遣職員2名の派遣職員費が2564万9000円とされていたこと,同年5月6日,控訴人による交付決定がなされ,同年12月6日までに,同決定に基づく補助金として,5500万円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,上記交付決定時において上記補助金から派遣職員人件費として2564万9000円が支出されることが予定されていたのであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。」- 派遣職員人件費として2564万9000円が支出されることが予定されていたのであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。」- 26 -ケ同68頁12行目から同69頁13行目までを,次のとおり改める。 「(a) 契約②の1(平成17年度分のみ)Ⅰ前記認定事実,証拠(甲22)及び弁論の全趣旨によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約②の1を締結したこと,同契約においては,委託料中,人件費3億0609万1000円,そのうち派遣職員の人件費としては1億6853万2000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,同年12月9日までに,8億9292万9000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,契約②の1の締結時において,上記委託料から派遣職員人件費として1億6853万2000円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る契約②の1は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出というべきである。 (b) 契約③Ⅰ平成17年度分i前認定事実,証拠(甲23)及び弁論の全趣旨によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約③の1を締結したこと,同契約締結に際してP20協会が作成した「積算書」と題する書面においては,人件費として1億0970万9000円(4059万2000円,2803万4000円,4108万3000円の合計額)が計上されていたが,その中には派遣職員の人件費も含まれていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月17日までに,1億1874万2000円が支出されたことが認められる。そして,証拠(甲16,22)によれば,P20協 派遣職員の人件費も含まれていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月17日までに,1億1874万2000円が支出されたことが認められる。そして,証拠(甲16,22)によれば,P20協会の平成17年度決算において,派遣職員人件費相当額は2億19- 27 -96万2447円,契約②の1に係る派遣職員人件費の額は1億5556万5969円と認められるから,契約③の1に係る平成17年度の派遣職員委託料決算額は2億1996万2447円から1億5556万5969円を控除した6439万6478円であったと認められる。 ii 上記認定事実によれば,契約③の1締結時において,上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約③の1及び同契約に基づく委託料の支出は違法というべきである。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち6439万6478円に係る部分は違法というべきである。」コ同70頁13行目から同24行目までを,次のとおり改める。 「(a) 平成17年度分(契約⑤の1及び同⑥の1)Ⅰ前認定事実,証拠(甲30)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約⑤の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P22事務所委託料積算書」と題する書面において,国内費と海外費に分けて人件費が計上されていたこと(ただし,具体 年4月1日付で,契約⑤の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P22事務所委託料積算書」と題する書面において,国内費と海外費に分けて人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はマスキングにより不明である。),その中には神戸市P22事務所所長として神戸市が派遣した職員の人件費も含まれていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月16日までに,3702万6150円が支出さ- 28 -れたことが認められる。 また,前記認定事実,証拠(甲29)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約⑥の1を締結したこと,同契約に際して作成された「平成17年度α美術館委託料内訳表」と題する書面において,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はマスキングにより不明である。),同契約に基づく委託料として,同年12月7日までに,4億0978万6000円が支出されたことが認められる。 そして,証拠(甲16)及び弁論の全趣旨によれば,契約⑤の1及び契約⑥の1に係る平成17年度の決算における派遣職員人件費は,合計5010万8015円であったことが認められる。 Ⅱ上記認定事実に照らすと,契約⑤の1及び契約⑥の1の各締結時において上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたと認められ,当該派遣職員人件費部分に係る契約⑤の1及び契約⑥の1並びにこれらの契約に基づく委託料の支出は違法というべきである。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認 予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち5010万8015円に係る部分は違法というべきである。」サ同70頁25行目を「(b) 平成18年度分(契約⑤の2)」と,同26行目の「i」を「Ⅰ」と,同71頁6行目の「ii」を「Ⅱ」と,それぞれ改める。 - 29 -シ同71頁25行目の「(平成17年度分のみ)」を削除し,同行目の次に改行して「(a) 契約⑦ないし⑯の各1」を加え,同26行目の「(a)」を「Ⅰ」と,同72頁21行目から同23行目までを次のとおりそれぞれ改める。 「Ⅱしかしながら,上記各委託契約のいずれについても,上記委託料の一部を神戸市からの派遣職員の人件費として支出する予定であることを認めるに足りる証拠はないから,上記各契約に基づく委託料及び追加委託料の各支出を違法ということはできない。」ス同72頁23行目の次に,改行して次のとおり加える。 「(b) 契約⑦ないし⑯の各2Ⅰ前記認定事実,証拠(甲16,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,神戸市は,平成18年度も,P23公社との間で平成17年度と同様の事業を委託する旨の契約を締結し,委託料のうち人件費相当額は6億1301万4000円であったこと,上記のうち神戸市からの派遣職員の人件費に充てられたのは5億8467万5646円であったことが認められる。 Ⅱしかしながら,平成18年度分については上記神戸市とP23公社との委託契約の内容自体を認めるに足る証拠はなく,委託料の一部を神戸市からの派遣職員の人件費として支出することを予 ことが認められる。 Ⅱしかしながら,平成18年度分については上記神戸市とP23公社との委託契約の内容自体を認めるに足る証拠はなく,委託料の一部を神戸市からの派遣職員の人件費として支出することを予定していたとは認めるに足りない。したがって,上記委託契約に基づく委託料の支出を違法ということはできない。」セ同75頁20行目から同76頁4行目までを,次のとおり改める。 「Ⅰ前記認定事実,証拠(甲44)及び弁論の全趣旨によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約⑲の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「民間賃貸住宅家賃負担軽減補助事業平成17年度委託料明細書」と題する書面において,派遣職員分- 30 -と固有職員分を併せた人件費として605万円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年5月24日に,2500万円が支出されたこと,契約⑲の1に係る派遣職員委託料決算額は312万2124円であることが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,契約⑲の1の締結時において,上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約⑲の1及び同契約に基づく委託料の支出は違法である。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち312万2124円に係る部分は違法というべきである。」ソ同77頁11行目から同21行目までを,次のとおり改める。 「Ⅰ であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち312万2124円に係る部分は違法というべきである。」ソ同77頁11行目から同21行目までを,次のとおり改める。 「Ⅰ前記認定事実,証拠(甲16,48)及び弁論の全趣旨によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付で,契約<22>の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P26センター管理・運営に係る委託料の積算項目」と題する書面において,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はマスキングにより不明である。),同契約に基づく委託料として,平成18年5月8日までに,追加委託料を含む1億3480万1570円が支出されたことが認められる。 ところで,証拠(甲16)によれば,契約<22>ないし契約<26>の各1の派遣職員委託料決算額は合計5億3440万7787円と認められる- 31 -ところ,少なくとも,これから証拠(甲49ないし51)によって認められる契約<23>の1の2億5662万3369円,契約<24>の1の8279万3614円,契約<25>の1の1億3081万4334円の合計4億7023万1317円の派遣職員委託料決算額を控除し,さらにこれから契約<26>の1に基づく委託料1132万8187円全額を控除した残額5284万8283円は,契約<22>の1に係る派遣職員委託料決算額であるということができる。 Ⅱ上記認定事実によれば,契約<22>の1の締結時において,上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約<22>の1及び同契約に基づく委託料の支出は違法であるといわざるをえない。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充て が予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約<22>の1及び同契約に基づく委託料の支出は違法であるといわざるをえない。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち5284万8283円に係る部分は違法というべきである。」タ同80頁9行目から同22行目までを,次のとおり改める。 「Ⅰ前記認定事実,証拠(甲16,25,26)及び弁論の全趣旨によれば,P13は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<27>及び<28>の各1を締結したこと,契約<27>の1においては「P27作業所運営費(担当:業務課)」,契約<28>の1においては「CCにおける計量業務等(担当:施設課)」と題する書面において,それぞれ派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はいずれもマスキングにより不明である。),上記各契約に基づく委託料として,契約<2- 32 -7>の1については,同年12月1日までに4946万8107円が,契約<28>の1については,平成18年1月6日までに3億1629万4987円が各支出されたこと,契約<27>及び<28>の各1に係る派遣職員委託料決算額は合計3738万9647円であったことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,契約<27>及び<28>の各1の締結時において,上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約<27>及び 認定事実によれば,契約<27>及び<28>の各1の締結時において,上記委託料から相当額の派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであり,当該派遣職員人件費部分に係る契約<27>及び<28>の各1及び同契約に基づく委託料の支出は違法というべきである。 もっとも,上記委託料のうち,派遣職員の人件費支出に充てることが予定されていた額が具体的にいくらであるかは証拠上必ずしも明確でないが,委託料決定の際に派遣職員人件費として支出されることが予定されていた額は,現実に派遣職員人件費として支出された額に等しいと推認するのが相当であることは補助金の場合と同様というべきであるから,上記委託料の支出のうち3738万9647円に係る部分は違法というべきである。」 争点(3)(P1の故意又は過失の有無)について(1)前記第2の1の事実,証拠(各項に掲記)及び弁論の全趣旨によれば,次の各事実が認められる。 アP1は,本件支出当時,神戸市長の地位にあったところ,神戸市長は,本件補助金支出(ただし,P23公社に対する補助金を除く。)の根拠たる本件各要綱を決定し,派遣職員人件費について,少なくとも平成4年度以降,要項⑨に基づき,また,平成14年度以降は,本件各要綱のうち半数以上の要綱が施行されている中で,上記各要綱に基づき,対応する各団体の派遣職員人件費について,交付決定等及びこれに基づく補助金支出を行ってきたものである。(原判決添付別表1の「H17(証拠等)」及び同別表「H18(証拠等)」各欄記載の証拠)- 33 -イまた,P1は,本件委託料支出の根拠となった本件委託契約を神戸市の代表者として締結し,神戸市と本件委託団体との委託契約は,相当程度長期間にわたり継続されてきた。(原判決添付別表3の「H17(証拠等)」及び同別表「H18( 支出の根拠となった本件委託契約を神戸市の代表者として締結し,神戸市と本件委託団体との委託契約は,相当程度長期間にわたり継続されてきた。(原判決添付別表3の「H17(証拠等)」及び同別表「H18(証拠等)」各欄記載の証拠。ただし,「H18(証拠等)」欄のP25協会の「<26>埋蔵文化財発掘調査に係る事務管理」の該当欄に「(弁)」とあるのを「(甲54)」と改める。)ウ派遣法は,平成14年4月1日(一部の条文は同年3月31日)に施行され,本件支出時には既に3年以上が経過していた。 エ神戸市は,派遣法制定を受けてその施行前に,同法6条2項所定の条例として本件旧条例を制定していた。 (2)上記認定事実に加えて,①前記のとおり,従前,地方公共団体毎に様々な方法により給与付職員派遣が行われていたところ,職務専念義務免除の方法による職員派遣の適否についての前記最高裁平成10年4月24日判決がなされたこと等を踏まえて,職員派遣についての統一的なルールの設定を目的として派遣法が制定され,同法施行後は同法の目的に合致するものについては,同法所定の職員派遣制度によるべきものとされたこと,②同法6条2項は,同法所定の制度による職員派遣につき,例外的な場合に限って条例で定めることを条件に派遣元による給与支給を許したものであること,③派遣法の有無にかかわらず,神戸市の職務に従事していない職員に給与を支給できないことは当然であり(ノーワークノーペイの原則),かかる理を示した裁判例が既に相当数存したこと(当裁判所に顕著),④前記のとおり,神戸市は,派遣法制定を受けてその施行前に,同法6条2項所定の条例として本件旧条例を制定しており,神戸市長であるP1も,前記派遣法の趣旨については,本件支出時までに了知していたと推認できること,⑤派遣職員人件費を補助金ないし委 の施行前に,同法6条2項所定の条例として本件旧条例を制定しており,神戸市長であるP1も,前記派遣法の趣旨については,本件支出時までに了知していたと推認できること,⑤派遣職員人件費を補助金ないし委託料として交付して支出させることを適法とするのが通説であるとか適法であると判示した裁判例が存在するといった状況にはなかった- 34 -こと,⑥前記2(2),(3)で検討したところからすると,本件各団体のうち多くのものにおいて,本件支出の交付決定等の時点で,本件派遣職員の人件費相当額の全てないしその大部分について,本件支出から充てられることが当然に予定されていたと認められることなどを併せ考慮すると,P1には,本件支出に係る違法な各交付決定等を行ったことにつき,少なくとも過失が認められるというべきである。 また,仮に,神戸市長(控訴人)が本件違法支出に係る各交付決定等について神戸市の職員に専決させていたとしても,上記の点からすると,P1は,専決権限を有する職員が上記各交付決定等をするのを阻止すべき指揮監督上の義務を有していたにもかかわらず,これに違反し,少なくとも過失により上記職員が上記各交付決定等をするのを阻止しなかったというべきである。 この点について,控訴人は,本件支出をするかどうかについては地自法等の法令に従って審査をしているからP1には何ら過失はないと主張するが,上記説示したところに照らし,控訴人の上記主張を採用することはできない。 (3)これに対し,控訴人は,普通地方公共団体に対するその長の損害賠償責任についても,地自法243条の2が適用されると解すべきであり,長は,故意又は重過失がある場合でなければ普通地方公共団体に対する損害賠償責任を負わないと主張する。 地自法243条の2の規定は,同条1項所定の職員の行為に関する限りその損害賠 ると解すべきであり,長は,故意又は重過失がある場合でなければ普通地方公共団体に対する損害賠償責任を負わないと主張する。 地自法243条の2の規定は,同条1項所定の職員の行為に関する限りその損害賠償については民法の規定の適用を排除し,その責任の有無または範囲は専ら同条1,2項の規定によるものとし,また,右職員の行為により当該地方公共団体が損害を被つた場合に,賠償命令という地方公共団体内部における簡便な責任追及の方法を設けることによつて損害の補てんを容易にしようとした点にその特殊性を有するものであるところ,普通地方公共団体の長は,当該地方公共団体の条例,予算その他の議会の議決に基づく事務その他公共団体の事務を自らの判断と責任において誠実に管理し及び執行する義- 35 -務を負い(同138条の2),予算についてその調製権,議会提出権,付再議権,原案執行権及び執行状況調査権等広範な権限を有するものであって(同176条,177条,211条,218条,221条),その職責は極めて広範なものであり,一般の職員の職責とは異質なものがあるといわざるを得ない。このことからすると,普通地方公共団体の長の行為による賠償責任は,他の職員と異なる取扱をされることもやむを得ないというべきであり,したがって,職員の賠償責任を故意又は重過失がある場合に限るとする地自法243条の2の規定は,普通地方公共団体の長の損害賠償責任については適用されないというべきである。控訴人の主張は,一般の職員の職責と長の職責を同質のものとする点において相当でなく,採用することができない。 争点(4)(本件各団体の不当利得及び悪意の有無)について(1)法律上の原因の有無について本件各団体が神戸市に対して不当利得として本件派遣職員人件費相当額を返還すべき義務を負うのは,本件違法支出 争点(4)(本件各団体の不当利得及び悪意の有無)について(1)法律上の原因の有無について本件各団体が神戸市に対して不当利得として本件派遣職員人件費相当額を返還すべき義務を負うのは,本件違法支出に係る各交付決定等(補助金交付契約)及び各委託契約が私法上無効である場合に限られるというべきである(最高裁判所平成16年1月15日第一小法廷判決・民集58巻1号156頁参照)。 本件においては,前記のとおり,上記交付決定等及び本件委託契約の派遣職員人件費に相当する部分はノーワーク・ノーペイの原則に反し,派遣法6条1項,2項を潜脱するものとして違法であるところ,前記のとおり,上記交付決定等又は各委託契約当時において,派遣職員の給与につき上記原則を具体化した派遣法が施行されて既に3年以上が経過していたこと,それにもかかわらず前記認定のとおりの態様で上記違法な支出が継続されてきていたこと(弁論の全趣旨)及びその当時における前記の学説・判例の状況等からすれば,上記交付決定等(補助金交付契約)及び各委託契約の派遣職員人件費に相当する部分は,いずれも公序良俗に違反するものとして私法上も無効- 36 -であって,上記各団体の補助金又は委託料のうち派遣職員人件費に相当する部分の受領については法律上の原因がないといわざるを得ない。 (2)悪意の有無について前記第2の1の事実,前記2の事実を総合すると,本件各団体は,神戸市との間で締結した本件協定に基づき,神戸市から本件補助金や本件委託料の交付を受けた上,これを本件派遣職員に給与として支払ってきたものと認められる。そして,本件補助金や本件委託料を受領した当時,派遣職員人件費に相当する部分の交付が違法であって法律上の原因を欠くとの指摘がなされた形跡が本件証拠上窺えないことなどを併せ考慮すると,上記の点について そして,本件補助金や本件委託料を受領した当時,派遣職員人件費に相当する部分の交付が違法であって法律上の原因を欠くとの指摘がなされた形跡が本件証拠上窺えないことなどを併せ考慮すると,上記の点について本件各団体が悪意であったとまでは認め難い。 したがって,本件各団体が民法704条所定の法定利息の支払義務を負うとは認められない。 争点(5)(神戸市の損害額又は損失額)について次のとおり補正するほかは,原判決の「事実及び理由」の第3の4(同83頁22行目から同107頁24行目まで)のとおりであるから,これを引用する。ただし,上記引用部分のうち,民法704条所定の法定利息について判示した箇所はいずれも削除する。 (1)原判決83頁22行目を次のとおり改める。 「(1) P17財団ア平成17年度分争点(2)について認定したところによれば,先に認定した4431万3797円の違法な補助金支出により,神戸市は同額の損害を被ったと認められるから,その損害又は損失を4431万円とする被控訴人らの請求は理由があるから認容すべきである。また,その補助金交付の時期からすると,これについての神戸市の損害賠償請求権が平成18年5月1日に遅滞に陥っているとする被控訴人らの主張も理由があるから認容- 37 -すべきである(以下,遅滞の時期について特記しないものは,被控訴人らの主張を理由があるとする趣旨である。なお,遅延損害金に関して「認容すべきである」というのは,神戸市に当該損害を被らせたことについて,P1に対し,これに対する遅延損害金の請求を認容すべきであるとの趣旨である。)。 イ平成18年度分」(2)同84頁13行目の「P12財団」を「P10財団(旧P12財団分)」と改める。 (3)同87頁2行目の「P11センター」を「P10財団(旧P11センタ 趣旨である。)。 イ平成18年度分」(2)同84頁13行目の「P12財団」を「P10財団(旧P12財団分)」と改める。 (3)同87頁2行目の「P11センター」を「P10財団(旧P11センター分)」と改め,同9行目の次に,改行して以下のとおり加える。 「なお,旧P12財団がP10財団にその名称を変更したこと,旧P11センターの未履行債務はP10財団に引き受けされたことは前記のとおりであるから,本項及び前項で認容した神戸市の損害又は損失(平成17年度分1億4571万円,平成18年度分合計2億2160万2000円の総計3億6731万2000円)は,併せてP10財団に対して請求すべきことになる。」(4)同89頁5行目の「(契約④の1)」を削除し,同6行目から同17行目までを,次のとおり改める。 「a契約②の1証拠(甲22)によれば,契約②の1にかかる平成17年度の派遣職員委託料の決算額は1億5556万5969円であったと認められ,これは先に認定した違法な委託料支出である1億6853万2000円の範囲内であるから,上記決算額である1億5556万5969円が違法な委託料の支出により神戸市が被った損害又は損失と認められる。 b契約③の1先に認定した契約③の1に係る6439万6478円の違法委託料支出- 38 -額は,派遣職員委託料の決算額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 c契約④の1証拠(甲16)によれば,契約④の1にかかる平成17年度の派遣職員委託料の決算額は2510万5739円であったと認められ,これは先に認定した違法な委託料支出である2397万8000円を超えるものであるから,上記違法支出額の全部である2397万8000円が違法な委託料の支出により神戸市が被っ 39円であったと認められ,これは先に認定した違法な委託料支出である2397万8000円を超えるものであるから,上記違法支出額の全部である2397万8000円が違法な委託料の支出により神戸市が被った損害又は損失というべきである。」(5)同18・19行目及び同19・20行目の各「5987万7839円」を「2億7984万0286円」とそれぞれ改める。 (6)同91頁13行目の次に,改行して以下のとおり加える。 「(7) P18協会ア平成17年度補助金(ア)先に認定した平成17年度補助金に係る3915万4057円の違法支出額は,派遣職員人件費の支出額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 (イ)したがって,被控訴人らの請求額である3915万円を全額認容すべきであるイ平成18年度補助金(ア)先に認定した平成18年度補助金に係る4188万7502円の違法支出額は,派遣職員人件費の支出額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 (イ)したがって,被控訴人らの請求額である4188万円を全額認容すべきである(7)同14行目の「(7)」を「(8)」と改め,同25行目の次に,改行して以下のとおり加える。 - 39 -「(9) P14財団(平成18年度補助金)ア先に認定した平成18年度補助金に係る1287万7012円の違法支出額は,派遣職員人件費の支出額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 イしたがって,被控訴人らの請求額である1287万円を全額認容すべきである。」(8)同末行の「(8)」を「(10)」と,同92頁23行目の「(9)」を「(11)」とそれぞれ改め,同93頁1 。 イしたがって,被控訴人らの請求額である1287万円を全額認容すべきである。」(8)同末行の「(8)」を「(10)」と,同92頁23行目の「(9)」を「(11)」とそれぞれ改め,同93頁11行目から同94頁19行目までを,次のとおり改める。 「(ア)弁論の全趣旨によれば,平成18年度補助金にかかる派遣職員補助金決算額は1億5047万1086円であったと認められ,これは先に認定した違法な補助金支出である1億4202万3000円を超えるものであるから,上記違法支出額の全部である1億4202万3000円が違法な補助金の支出により神戸市が被った損害又は損失というべきである。 (イ)したがって,被控訴人らの請求額である1億5047万円のうち1億4202万3000円を認容すべきである。 (12)P21財団ア平成17年度分(ア)補助金(要綱⑬)証拠(甲1,70)によれば,要綱⑬による派遣職員補助金決算額は1億9775万9736円であったと認められ,これは先に認定した違法な補助金支出である1億9997万6000円の範囲内であるから,上記決算額である1億9775万9736円が違法な補助金支出により神戸市が被った損害又は損失と認められる。 (イ)委託料(契約⑤の1及び同⑥の1)- 40 -先に認定した契約⑤の1及び同⑥の1に係る5010万8015円の違法委託料支出額は,派遣職員委託料の決算額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 (ウ)小計以上によれば,P21財団に関する平成17年度の違法な公金支出で神戸市が被った損害又は損失の額は合計2億4786万7751円となるから,被控訴人らの請求額である2億7705万円のうち2億4786万7751円を認容すべきである。」(9) 年度の違法な公金支出で神戸市が被った損害又は損失の額は合計2億4786万7751円となるから,被控訴人らの請求額である2億7705万円のうち2億4786万7751円を認容すべきである。」(9)同95頁4行目から同14行目までを次のとおり改める。 「(b)よって,神戸市が被った損害又は損失の額は1億8291万2683円となる。」(10)同96頁12行目から同97頁1行目までを次のとおり改める。 「(ウ)以上によれば,P21財団に関する平成18年度の違法な公金支出で神戸市が被った損害又は損失の額は合計2億3011万2683円となるから,被控訴人らの請求額である2億5007万円のうち2億3011万2683円を認容すべきである。 (13)P19公社ア平成17年度補助金(ア)要綱⑯先に認定した平成17年度要綱⑯の補助金に係る1007万8687円の違法支出額は,派遣職員人件費の支出額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 もっとも,同要綱に係る平成17年度補助金2352万4000円が支出されたのは,被控訴人らが遅延損害金の起算日とする平成18- 41 -年5月1日より後の同月26日であるから,上記1007万8687円に係る遅延損害金は同日を起算日とすべきである。 (イ)要綱⑰先に認定した平成17年度要綱⑰の補助金に係る9735万9000円の違法支出額は,派遣職員人件費の支出額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 (ウ)小計以上によれば,P19公社に関する平成17年度の違法な公金支出で神戸市が被った損害額又は損失額は,合計1億0743万7687円となるから,被控訴人らの請求額1億0742万円を全部認容すべきであ 計以上によれば,P19公社に関する平成17年度の違法な公金支出で神戸市が被った損害額又は損失額は,合計1億0743万7687円となるから,被控訴人らの請求額1億0742万円を全部認容すべきである。ただし,遅延損害金の始期については,うち1007万8687円については平成18年5月26日とし,その余の9734万1313円について同月1日とすべきである。」(11)同20行目から同25行目までを,次のとおり改める。 「(ウ)小計以上によれば,P19公社に係る平成18年度の違法な公金支出により神戸市が被った損害又は損失の額は,合計4193万5190円となるから,被控訴人らの請求額4193万円を全部認容すべきである。なお,遅延損害金の起算日については,内金1050万3177円は平成19年5月22日,内金174万7013円は同月29日であり,残額の2967万9810円が同月1日である。」(12)同97頁末行の「(12)」を「(14)」と,同98頁6行目の「内金7億1495万円」から同9行目までを「7億1495万円のうち,5683万円を認容すべきである(上記請求額である7億1495万円は,P23公社の平成17年度補助金に係る損失又は損害5683万円と委託料に係る損失又は- 42 -損害6億5812円の合計であると解される。)。」と,それぞれ改める(13)同98頁16行目の「(13)」を「(15)」と,同99頁11行目の「(14)」を「(16)」と,同25行目から同100頁16行目までを「なお,遅延損害金の起算日については,契約⑰の1について平成18年5月25日に委託料8億7915万9961円が,契約⑱の1について同日に委託料7627万7621円が,契約⑲の1について同月24日に2500万円が支出されていることは先に認定したとおりで 平成18年5月25日に委託料8億7915万9961円が,契約⑱の1について同日に委託料7627万7621円が,契約⑲の1について同月24日に2500万円が支出されていることは先に認定したとおりであるから,契約⑰の1に係る派遣職員人件費支出予定額6億2030万3542円と契約⑱の1の7627万7621円を合算した6億9658万1163円については平成18年5月25日とし,認容額(7億1004万円)からこれを控除した残額1345万8837円については同月24日とするのが相当である。」と,同101頁21行目の「なるところ」から同23行目までを「なるので,被控訴人らが請求する5億4608万円の全額を認容すべきである。」と,それぞれ改める。 (14)同101頁24行目の「(15)」を「(17)」と,同102頁14行目の「(16)」を「(18)」と,それぞれ改める。 (15)同103頁3行目の「(17)」を「(19)」と改め,同5行目から同18行目までを次のとおり改める。 「(ア)補助金a要綱<21>証拠(甲85)によれば,要綱<21>に係る平成17年度の派遣職員補助金決算額は1億2303万5286円であったと認められ,これは先に認定した違法な補助金支出である1億2627万3000円の範囲内であるから,上記決算額である1億2303万5286円が違法な補助金の支出により神戸市が被った損害又は損失と認められる。 b要綱<22>証拠(甲87)によれば,要綱<22>に係る平成17年度の派遣職員補- 43 -助金決算額は2549万1397円であったと認められ,これは先に認定した違法な補助金支出である2564万9000円の範囲内であるから,上記決算額である2549万1397円が違法な補助金の支出により神戸市が被った損害又は損失と認められる。 認められ,これは先に認定した違法な補助金支出である2564万9000円の範囲内であるから,上記決算額である2549万1397円が違法な補助金の支出により神戸市が被った損害又は損失と認められる。 (イ)委託料a契約<22>の1先に認定した契約<22>の1に係る5284万8283円の違法委託料支出額は,派遣職員委託料の決算額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。」(16)同19行目の「a」を「b」と,同104頁11行目の「b」を「c」と,同25行目の「c」を「d」と,同105頁17行目の「d」を「e」と,同行目の「4億6582万1703円(」を「5億1866万9986円(5284万8283円,」と,同20・21行目の「5億88856989円」及び同21・22行目の「5億8885万6989円」を各「6億6719万6669円」と,同107頁11行目の「なるところ」から同13行目の「認容すべきであり,」までを「なるから,被控訴人らの請求額である1億5105万円の全額を認容すべきである。なお,」とそれぞれ改める。 (17)同16行目を次のとおり改める。 「(20)P13ア平成17年度委託料(契約<27>及び<28>の各1)先に認定した契約<27>及び<28>の各1に係る3738万9647円の違法委託料支出額は,派遣職員委託料の決算額と等しいものであるから,上記違法支出額の全額が神戸市が被った損害又は損失というべきである。 したがって,被控訴人らの3億7389万円の請求のうち3738万9647円を認容すべきである。 イ平成18年度委託料(契約<27>及び<28>の各2)」- 44 -(18)同24行目を次のとおり改める。 「(21)P1が神戸市に与えた損害額は,上記(1)ない 47円を認容すべきである。 イ平成18年度委託料(契約<27>及び<28>の各2)」- 44 -(18)同24行目を次のとおり改める。 「(21)P1が神戸市に与えた損害額は,上記(1)ないし(20)の合計額である。 」 争点(6)(本件改正条例による権利放棄の効果)について(1)神戸市議会が,平成21年2月26日,本件改正条例を可決したこと,本件改正条例の附則には,本件訴訟の請求に係る神戸市の不当利得返還請求権及び損害賠償請求権(これらにかかる遅延利息を含む。以下,この項において「本件権利」という。)を放棄するとの定めがあることは,上記第2の2において認定したとおりである。控訴人は,本件改正条例の上記附則により,本件権利は消滅したと主張するので判断する。 (2)本件改正条例の成立による権利の消滅ア地方公共団体の議会は議事機関(憲法93条1項)であり,合議による地方公共団体の意思決定機関である。他方,普通地方公共団体の長は,当該普通地方公共団体を統轄し,これを代表し(地自法147条),又この事務を管理し及び執行するとされている(同法148条)。我が国の地方自治制度は基本的組織原理として執行機関の多元主義を採用しているが,執行機関は長の下に系統的に構成される(同法138条の3)。議会は,独立の立場においてその権限を行使するとともに,執行機関と相互に牽制し,均衡と調和の関係を保持して地方公共団体の政治・行政を円滑に遂行するものとされている。 イ地自法96条1項10号は,一定の場合の権利の放棄を議会の議決事項と定める一方,同法149条1項6号は,財産を管理し,処分することを普通地方公共団体の長が担任する事務と定めている。上記は,財産の処分のうちでも権利の放棄は地方公共団体の財産を対価なく消滅させるものであるから,特に議会 9条1項6号は,財産を管理し,処分することを普通地方公共団体の長が担任する事務と定めている。上記は,財産の処分のうちでも権利の放棄は地方公共団体の財産を対価なく消滅させるものであるから,特に議会の議決を経た上で,これを長に担任させるのが相当との考慮に基づくものと解される。 - 45 -そうすると,議会が権利の放棄を決議したとしても,また,それが条例の形式でされた場合であっても,執行機関による放棄の行為を待たずに,当該決議によって直ちにその対象となった権利について,放棄の効果が生じ,同権利が消滅するということはできないところ,神戸市長において,上記議会の決議に基づき,本件権利の放棄の手続をしたことを認めるに足りる証拠はない。したがって,本件改正条例の成立により,本件権利が消滅したとは認められない。 ウ上記に関し,控訴人は,本件改正条例が可決の日に公布されたとも指摘する。公布は,成立した成文の法規を公表して,一般人が知ることのできる状態に置くことをいい,条例は,公布によって条例としての効力を生ずると解される。しかし,そうであるからといって,本件改正条例が定める権利の放棄が,執行機関による特段の意思表示なく当然その効果を生ずると認めることはできない。したがって,本件改正条例が公布されたことを考慮しても,本件権利の放棄が効力を生じ,同権利が消滅したと認めることはできない。 (3)改正条例の権利の放棄の定めの有効性ア以上によれば,本件改正条例により本件権利が消滅したとする控訴人の主張は,その余の点について判断するまでもなく理由がないというべきであるが,当事者の主張にかんがみ,なお,本件改正条例中,本件権利を放棄すると定めた規定の効力についても判断を加える。 イこれまでの認定によれば,本件権利は,神戸市の本件各団体に対する合計55億 であるが,当事者の主張にかんがみ,なお,本件改正条例中,本件権利を放棄すると定めた規定の効力についても判断を加える。 イこれまでの認定によれば,本件権利は,神戸市の本件各団体に対する合計55億3966万8080円の不当利得金返還請求権,P1に対する同額の損害賠償請求権及び遅延損害金の請求権であり,神戸市は,P1の過失に基づく違法な交付決定により上記損失,損害を被るに至ったものであり,本件各団体は不当な利得を得たものと認められる。 神戸市が本件各団体及びP1に対して有する上記不当利得返還請求権及- 46 -び損害賠償請求権(本件権利)については,本来であれば,神戸市において然るべき調査を経た上でその存在を明らかにし,神戸市の執行機関である控訴人において,その回収の措置を講ずべきものであったところ,被控訴人らは,この点について,住民監査請求を行って,神戸市に上記調査の端緒を与えたにもかかわらず,神戸市監査委員は神戸市が支出した補助金又は委託料に含まれる派遣職員人件費相当額の支出は違法な公金の支出ではなく,措置の必要を認めないと判断したため,地自法242条の2第1項4号に基づいて,いわゆる住民訴訟として本件訴訟を提起し,その審理の中で本件権利の存在が明確になったのである。以上の経緯は,前記認定事実及び本件訴訟の経過自体から明らかである。 ウ住民訴訟の制度は,執行機関又は職員の財務会計上の行為又は怠る事実の適否ないしその是正の要否について,地方公共団体の判断と住民の判断が相反して対立し,当該地方公共団体がその回復の措置を講じない場合(即ち,執行機関,議会がその与えられた職責を十分果たさない場合に生ずるものである。)に,住民がこれに代わって提訴して,自らの手により違法の防止又は回復を図ることを目的とするものであり,違法な財務会計上の行 行機関,議会がその与えられた職責を十分果たさない場合に生ずるものである。)に,住民がこれに代わって提訴して,自らの手により違法の防止又は回復を図ることを目的とするものであり,違法な財務会計上の行為又は怠る事実について,最終的には裁判所の判断に委ねて判断の客観性と措置の実効性を確保しようとするものである。 この点について,控訴人は,地自法96条1項10号により,権利の放棄が議会の議決事項とされている以上,神戸市議会がした本件権利の放棄の議決は当然有効であると主張する。しかし,前記前提事実,本件訴訟の経緯,証拠(甲114,122,123,129,130,乙63ないし70)及び弁論の全趣旨によれば,①本件の住民訴訟は,市長が違法な上記財務会計行為を行い,議会も執行機関(市長)の財務会計行為を監督すべき立場にあるのにこれを怠り,違法な財務会計行為を是正する措置を講じなかったために提起されたものであること,②控訴人は上記財務会計行- 47 -為は適法であるとして争っていたところ,原審は,上記財務会計行為の一部は違法であると認定し,神戸市の本件各団体に対する不当利得返還請求権,神戸市長に対する損害賠償請求権をそれぞれ一部認めたこと(本件権利),③控訴人は,この判決に対して控訴し,控訴審において引き続き上記財務会計上の行為は適法であると主張して争ったところ,当裁判所は平成21年1月21日弁論を終結し,判決言渡期日を同年3月18日と指定したこと,④控訴人は,平成21年2月20日,本件権利の放棄を含む公益的法人等への職員の派遣等に関する条例の一部を改正する条例を提出し,議会は後記のとおり合理的な理由もないまま本件権利を放棄する旨の決議をなしたこと,⑤控訴人は,平成21年3月4日,弁論再開の申立てをし,当裁判所は,同月11日弁論を再開する旨の決定を 条例を提出し,議会は後記のとおり合理的な理由もないまま本件権利を放棄する旨の決議をなしたこと,⑤控訴人は,平成21年3月4日,弁論再開の申立てをし,当裁判所は,同月11日弁論を再開する旨の決定をしたこと,⑥本件権利は,神戸市の執行機関(市長)が行った違法な財務会計上の行為によって神戸市が取得した多額の不当利得返還請求権ないし損害賠償請求権であり,この権利の放棄が神戸市の財政に与える影響は極めて大きいと考えられること,⑦議会は,上記権利を放棄する旨の決議をした際,本件と同種の事案である当庁平成▲年(行コ)第▲号,第▲号事件(原審・神戸地方裁判所平成▲年(行ウ)第▲号)(控訴人が,P1に対し2億5379万円と遅延損害金の,P14財団に対し1284万円の,P28協会に対し3909万円の,P18協会に対し2億0186万円の各支払請求をすることを命じたもので,現在上告中である。)等についても,不当利得返還請求権及び損害賠償請求権をいずれも放棄する旨の決議をしたこと,⑧本件権利及び上記⑦の権利を放棄するについて,請求を受けることとなる者の資力等の個別的・具体的な事情について検討された形跡は窺えないことが認められる。 以上のような住民訴訟の制度が設けられた趣旨,一審で控訴人が敗訴し,これに対する控訴審の判決が予定されていた直前に本件権利の放棄がなさ- 48 -れたこと,本件権利の内容・認容額,同種の事件を含めて不当利得返還請求権及び損害賠償請求権を放棄する旨の決議の神戸市の財政に対する影響の大きさ,議会が本件権利を放棄する旨の決議をする合理的な理由はなく,放棄の相手方の個別的・具体的な事情の検討もなされていないこと等の事情に照らせば,本件権利を放棄する議会の決議は,地方公共団体の執行機関(市長)が行った違法な財務会計上の行為を放置し,損害の なく,放棄の相手方の個別的・具体的な事情の検討もなされていないこと等の事情に照らせば,本件権利を放棄する議会の決議は,地方公共団体の執行機関(市長)が行った違法な財務会計上の行為を放置し,損害の回復を含め,その是正の機会を放棄するに等しく,また,本件住民訴訟を無に帰せしめるものであって,地自法に定める住民訴訟の制度を根底から否定するものといわざるを得ず,上記議会の本件権利を放棄する旨の決議は,議決権の濫用に当たり,その効力を有しないものというべきである。 不当利得返還請求権等の放棄の可否は,住民の代表である議会の良識ある判断に委ねられているとする考えもあるけれども,住民訴訟の制度が設けられた趣旨は,上記のとおり地方公共団体が十分に機能しない場合に住民がこれらに代わって提訴するものであることに照らし,直ちに採用することはできない。 エ上記に関し,控訴人は,権利の放棄の議決に法令上の制限はなく,議会が自由に行うことができるとした上で,本件権利の放棄を議決した理由について,争点(6)についての控訴人の主張アの(ア)ないし(カ)のとおり主張する。しかし,先に判示した住民訴訟の制度趣旨に照らすと,少なくともこれらの制度に係る損害賠償請求権,不当利得返還請求権の放棄をするためには公益上の必要その他合理的な理由が必要であるというべきであり,控訴人の主張は採用できない。そして,本件権利の放棄を議決した理由として控訴人が主張するところは,いずれもその事実自体を認めるに足りないか,又はその事実が存在するとしても本件権利を放棄することについての合理的な理由とは認められない。 以上によれば,本件権利を放棄する議会の決議は効力を有さず,本件改- 49 -正条例中,本件権利の放棄を定めた部分はその効果を生じないというべきである。 (4)以上のとおりであ は認められない。 以上によれば,本件権利を放棄する議会の決議は効力を有さず,本件改- 49 -正条例中,本件権利の放棄を定めた部分はその効果を生じないというべきである。 (4)以上のとおりであるから,本件権利の消滅をいう控訴人の上記主張は,いずれにしても理由がない。 その他,原審及び当審における当事者提出の各準備書面記載の主張に照らし,原審及び当審で提出された全証拠を改めて精査しても,当審の認定,判断を覆すほどのものはない。 訴訟費用について原審は,P2ら6名についての弁護士阿部泰隆(以下「阿部弁護士」という。 )の原審における訴訟代理権は,訴訟行為をするのに必要な授権があることを証明することができず,かつ,追認を得ることができなかった場合に当たるとして,原審において控訴人に生じた費用の3分の1及びP2ら6名に生じた費用を阿部弁護士に負担させた。 被控訴人らは,原審の上記訴訟費用の裁判に対して縷々不服をいうが,P2ら6名は,原判決に対して不服を申し立てておらず,控訴人による控訴の相手方でもない。そして,共同訴訟人の一部が控訴し,又は一部に対して控訴がされた場合の控訴審における訴訟費用の裁判は,訴訟の総費用について裁判をする場合であっても,控訴審の当事者間についてのみ改めて行うべきものであるから,原審がP2ら6名と控訴人との間の関係でした訴訟費用の裁判については,当審において改めて裁判をすべきものではない。よって,被控訴人らの上記訴訟費用の裁判に対する不服については判断の限りでない。 第4 結論 以上の次第で,被控訴人らの控訴人に対する本件請求は,P1に対し,55億3966万8080円及びうち27億1480万7666円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9日から,うち3210万8000円に対する同月 本件請求は,P1に対し,55億3966万8080円及びうち27億1480万7666円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9日から,うち3210万8000円に対する同月23日から,うち1345万8837円に対する- 50 -同月24日から,うち6億9658万1163円に対する同月25日から,うち1007万8687円に対する同月26日から,うち558万円に対する同月29日から,うち300万円に対する同月30日から,うち20億5050万0141円に対する平成19年5月1日から,うち79万2036円に対する同月15日から,うち1050万3177円に対する同月22日から,うち174万7013円に対する同月29日から各支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を請求するよう求め,また,別紙認容額一覧表の「団体名」欄記載の各団体に対し,同「認容額」欄記載の各金員の支払を請求するよう求める限度で理由があるから,これを認容し,その余は理由がないから棄却すべきである。 よって,これと異なる原判決を,本件控訴及び本件附帯控訴に基づき上記のとおり変更することとし,主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第13民事部裁判長裁判官大谷正治裁判官川谷道郎裁判官神山隆一(原裁判等の表示)判決当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり- 51 -主文 原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6及び原告P7の本件各訴えをいずれも却下する。 原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6及び原告P7を除く原告らとの関係において,(1)被告は,P1に対し,45億5277万4109円,及び,うち21億5562万5042円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9 P7を除く原告らとの関係において,(1)被告は,P1に対し,45億5277万4109円,及び,うち21億5562万5042円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9日から,うち3210万8000円に対する同月23日から,うち605万円に対する同月24日から,うち6億9657万1522円に対する同月25日から,うち1007万8687円に対する同月26日から,うち558万円に対する同月29日から,うち300万円に対する同月30日から,うち16億1826万8559円に対する平成19年5月1日から,うち79万2036円に対する同月15日から,うち2417万8772円に対する同月18日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (2)被告は,財団法人P17財団に対し,6654万1000円,及び,これに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (3)被告は,財団法人P12財団に対し,3億0706万円,及び,うち1億4571万円に対する平成18年5月1日から,うち1億6135万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (4)被告は,財団法人P11センターに対し,6025万2000円,及び,これに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (5)被告は,財団法人P29財団に対し,2億9784万6519円,- 52 -及び,うち1億4986万円に対する平成18年5月1日から,うち1億4798万6519円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (6)被告は,財団法人P20協会に対し,1億4373万9229円,及び,うち59 1億4798万6519円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (6)被告は,財団法人P20協会に対し,1億4373万9229円,及び,うち5987万7839円に対する平成18年5月1日から,うち8386万1390円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (7)被告は,財団法人P30センターに対し,1億7480万3000円,及び,うち8639万2000円に対する平成18年5月1日から,うち8841万1000円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (8)被告は,財団法人P28協会に対し,3528万円,及び,これに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (9)被告は,財団法人P15研究所に対し,1979万9396円,及び,うち924万8000円に対する平成18年5月1日から,うち51万1360円に対する同月9日から,うち924万8000円に対する平成19年5月1日から,うち79万2036円に対する同月15日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (10)被告は,社会福祉法人P31協議会に対し,2億0821万円,及び,うち1億2371万円に対する平成18年5月1日から,うち6032万1228円に対する平成19年5月1日から,うち2417万8772円に対する同月18日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (11)被告は,財団法人P21財団に対し,4億2788万2550円,及び,うち1億9775万9736円に対する平成18年5月1日から,う- 53 -ち2億3011万2683円に対する平成19年5月1 )被告は,財団法人P21財団に対し,4億2788万2550円,及び,うち1億9775万9736円に対する平成18年5月1日から,う- 53 -ち2億3011万2683円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (12)被告は,財団法人P19公社に対し,2057万8687円,及び,うち1007万8687円に対する平成18年5月26日から,うち1050万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (13)被告は,財団法人P23公社に対し,5683万円,及び,うち2472万2000円に対する平成18年5月1日から,うち3210万8000円に対する同月23日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (14)被告は,財団法人P32協会に対し,8億2464万円,及び,うち6億5994万円に対する平成18年5月1日から,うち558万円に対する同月29日から,うち1億5912万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (15)被告は,P24公社に対し,10億2976万円,及び,うち741万8478円に対する平成18年5月1日から,うち605万円に対する同月24日から,うち6億9657万1522円に対する同月25日から,うち3億1972万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (16)被告は,社団法人P16協会に対し,6083万円,及び,これに対する平成18年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (17)被告は,財団法人P33公社に対し,8920万円,及び,うち4430万円に対する平成18年5月1日から, 対する平成18年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (17)被告は,財団法人P33公社に対し,8920万円,及び,うち4430万円に対する平成18年5月1日から,うち4490万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 - 54 -(18)被告は,財団法人P25協会に対し,6億8966万6989円,及び,うち5億8585万6989円に対する平成18年5月1日から,うち300万円に対する同月30日から,うち1億0081万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 (19)被告は,P13株式会社に対し,3985万4739円,及び,これに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6及び原告P7を除く原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 訴訟費用は,被告に生じた費用の3分の1並びに原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6及び原告P7に生じた各費用は阿部泰隆の負担とし,被告に生じた費用の15分の4及び上記原告らを除く原告らに生じた費用の5分の2を上記原告らを除く原告らの負担とし,被告に生じたその余の費用及び上記原告らを除く原告らに生じたその余の費用を被告の負担とする。 事実及び理由 第1請求 被告は,P1に対し,70億0192万円,及び,うち46億8343万円に対する平成18年5月1日から,うち23億1849万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P17財団に対し,1億1093万円,及び,うち4431万円に対する平成18年5月1日から, する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P17財団に対し,1億1093万円,及び,うち4431万円に対する平成18年5月1日から,うち6662万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 主文2項(3)に同じ。 - 55 - 被告は,財団法人P11センターに対し,1億2844万円,及び,うち6429万円に対する平成18年5月1日から,うち6415万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P29財団に対し,3億2972万円,及び,うち1億4986万円に対する平成18年5月1日から,うち1億7986万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P20協会に対し,3億6745万円,及び,うち2億8095万円に対する平成18年5月1日から,うち8650万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P30センターに対し,1億8087万円,及び,うち8828万円に対する平成18年5月1日から,うち9259万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P18協会に対し,8103万円,及び,うち3915万円に対する平成18年5月1日から,うち4188万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 主文2項(8)に同じ。 被告は,財団法人P14財団に対し,1287万円及びこれに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5 日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 主文2項(8)に同じ。 被告は,財団法人P14財団に対し,1287万円及びこれに対する平成19年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P15研究所に対し,2億1065万円,及び,うち1億1025万円に対する平成18年5月1日から,うち1億0040万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 - 56 - 被告は,社会福祉法人P31協議会に対し,2億7418万円,及び,うち1億2371万円に対する平成18年5月1日から,うち1億5047万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P21財団に対し,5億2712万円,及び,うち2億7705万円に対する平成18年5月1日から,うち2億5007万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P19公社に対し,1億1792万円,及び,うち1億0742万円に対する平成18年5月1日から,うち1050万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P23公社に対し,7億1495万円及びこれに対する平成18年5月1日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,財団法人P32協会に対し,8億2464万円,及び,うち6億6552万円に対する平成18年5月1日から,うち1億5912万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,P24公社に対し,10億29 億6552万円に対する平成18年5月1日から,うち1億5912万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,P24公社に対し,10億2976万円,及び,うち7億1004万円に対する平成18年5月1日から,うち3億1972万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 主文2項(16)に同じ。 主文2項(17)に同じ。 被告は,財団法人P25協会に対し,7億8373万円,及び,うち6- 57 -億8292万円に対する平成18年5月1日から,うち1億0081万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 被告は,P13株式会社に対し,8億1529万円,及び,うち3億7389万円に対する平成18年5月1日から,うち4億4140万円に対する平成19年5月1日から各支払済みまで各年5分の割合による金員の支払を請求せよ。 第2事案の概要本件は,神戸市が,神戸市の職員を派遣している財団法人,株式会社等の20団体に対し補助金又は委託料を支出した行為について,原告らが,公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律(平成12年法律第50号。 以下「派遣法」という。)6条2項の手続によることなく上記各団体に派遣職員人件費に充てる補助金又は委託料を支出することは派遣法の脱法行為として違法であり,地方自治法(以下「地自法」という。)232条の2によっても正当化されないとして,被告に対し,各支出時に神戸市長の地位にあったP1に対し,平成17,18年度に神戸市が支出した補助金又は委託料に含まれる派遣職員人件費相当額及びこれに対する遅延損害金について損害賠償請求することを求めるとともに 支出時に神戸市長の地位にあったP1に対し,平成17,18年度に神戸市が支出した補助金又は委託料に含まれる派遣職員人件費相当額及びこれに対する遅延損害金について損害賠償請求することを求めるとともに,上記補助金又は委託料を受領した上記各団体に対し,上記人件費相当額について不当利得返還請求すること及びこれらに対する法定利息の支払を請求することを求めた住民訴訟である。 争いのない事実及び証拠等により容易に認定することのできる事実(証拠等の掲記のない事実は当事者間に争いがない。)(1)当事者等ア原告らは,肩書地記載のとおり,いずれも神戸市内に住居を有する者である。 イ財団法人等(以下,下記(ア)ないし(ト)を併せ,「本件各団体- 58 -」といい,本件各団体のうち,(ト)を除いたものを「本件財団法人等」ということがある。)(ア)財団法人P17財団(以下「P17財団」という。)P17財団は,21世紀の成長産業として期待されている健康・福祉・医療関連産業の振興を図ることによって,新産業の創出・既存産業の高度化・雇用の確保による神戸経済の復興,健康支援と高齢化社会への対応による市民福祉の向上,さらにはアジア諸国の医療技術の向上等の国際社会への貢献を目的とする神戸医療産業都市構想を推進するため,中核的支援機関として,産官学の連携による先端医療の臨床研究や技術開発を行い,次世代の医療システムの構築を通じて,医療サービスの向上と医療関連産業の集積形成に寄与することを目的とする団体である(乙23)。 (イ)財団法人P12財団(以下「P12財団」という。)P12財団は,高齢化社会における勤労者の福祉の振興のため,市民,事業者と行政の連帯と協力のもとに,中高年齢者に好適な職種,事業の調査及び開発,勤労者を対象とする生涯教育事業の実施並びに という。)P12財団は,高齢化社会における勤労者の福祉の振興のため,市民,事業者と行政の連帯と協力のもとに,中高年齢者に好適な職種,事業の調査及び開発,勤労者を対象とする生涯教育事業の実施並びに中高年齢者の福祉の増進に関する事業を行い,さらに神戸市勤労者福祉共済制度の運営,勤労者の福祉施設の管理運営等の事業を推進し,もって高齢化社会における勤労者の福祉の向上に寄与することを目的とする団体である(乙24)。 (ウ)財団法人P11センター(以下「P11センター」という。)P11センターは,臨時的かつ短期的な就業又はその他の軽易な業務(厚生労働大臣が定めるものに限る。)を通じて自己の労働能力を活用し,自らの生きがいの充実や社会参加を希望するおおむね60歳以上の神戸市内に居住する高年齢者に対し,就業機会を確保し,及び,組織的に提供すること等により,高年齢者の福祉の増進を図り,もってその能- 59 -力を生かした活力ある地域づくりに寄与することを目的とする団体である(乙25)。 (エ)財団法人P29財団(以下「P29財団」という。)P29財団は,市民の文化活動の振興に資する事業を行い,もって個性豊かな魅力ある神戸文化の創造に寄与することを目的とする団体である(乙26)。 (オ)財団法人P20協会(以下「P20協会」という。)P20協会は,神戸市における観光事業の振興を図るとともに,学術,文化等に関するコンベンションの誘致・支援等を行い,もって産業経済の発展と市民文化の向上に資し,併せて国際観光及びコンベンションを通じ国際交流及び国際親善に寄与することを目的とする団体である(乙27)。 (カ)財団法人P30センター(以下「P30センター」という。)P30センターは,開発途上国を中心とする諸外国の都市に関する諸問題の解決に資するた 寄与することを目的とする団体である(乙27)。 (カ)財団法人P30センター(以下「P30センター」という。)P30センターは,開発途上国を中心とする諸外国の都市に関する諸問題の解決に資するため,人材の受入れ及び研修の実施,人材の派遣を行うとともに,開発途上国を中心とする諸外国の都市に関する諸問題の調査,研究及び情報交換を行い,併せて地域の国際化を推進する活動を行い,これらの事業を通じて神戸を中心とした関西一円における国際協力及び国際交流を推進し,もって国際社会の平和と繁栄に寄与することを目的とする団体である(乙28)。 (キ)財団法人P18協会(以下「P18協会」という。)P18協会は,市民,事業者及び神戸市がそれぞれの有する人材,資力その他の福祉資源を総合的に活用することによって,市民の福祉を振興するための事業を創造し,かつ,推進し,もって市民の福祉の向上に寄与することを目的とする財団法人である(乙29)。 (ク)財団法人P28協会(以下「P28協会」という。)P28協会は,神戸市の障害者のスポーツを振興することにより,障- 60 -害者の機能回復と健康の増進を図るとともに,障害者の社会的自立と社会参加を促進し,もって障害者の福祉の向上に寄与することを目的とする財団法人である(乙30)。 (ケ)財団法人P14財団(以下「P14財団」という。)P14財団は,健康づくりから診断・治療,リハビリテーションにいたる包括的な医療供給体制の確立を図るため,神戸市における地域医療のシステム化を推進し,もって市民の健康と福祉の増進に寄与することを目的とする財団法人である(乙31)。 (コ)財団法人P15研究所(以下「P15研究所」という。)P15研究所は,在宅高齢者等に対する福祉・医療サービス(在宅ケア)についての研究及び実践を行 とを目的とする財団法人である(乙31)。 (コ)財団法人P15研究所(以下「P15研究所」という。)P15研究所は,在宅高齢者等に対する福祉・医療サービス(在宅ケア)についての研究及び実践を行い,もって,高齢者等の福祉の向上に寄与することを目的とする財団法人である(乙32)。 (サ)社会福祉法人P31協議会(以下「P31協議会」という。)P31協議会は,神戸市における社会福祉事業その他の社会福祉を目的とする事業の健全な発達及び社会福祉に関する活動の活性化により,地域福祉の推進を図ることを目的とする社会福祉法人である(乙33)。 (シ)財団法人P21財団(以下「P21財団」という。)P21財団は,神戸市における産業の情報化及び高度化の推進,貿易及び投資の促進等により,市内産業の基盤強化と振興を図り,もって神戸経済の発展に寄与することを目的とする財団法人である(乙35)。 (ス)財団法人P19公社(以下「P19公社」という。)P19公社は,神戸市域の農業及び漁業の振興に関する事業を推進するとともに,消費の高度化と文化水準の向上に伴い,需要が著しく増大している園芸農産物の安定供給等の事業を行い,市民のレクリエーションのための農漁業に関する施設を管理し,運営する等,市民福祉の向上と市域農漁業の発展に資することを目的とする財団法人である(乙36- 61 -)。 (セ)財団法人P23公社(以下「P23公社」という。)P23公社は,神戸国際港都建設の主旨にのっとり,神戸市域内の地域的特性に適応する土地の合理的利用と開発を図るため,都市の整備及び再開発並びに地域開発のための事業を推進することにより,都市機能の維持増進と都市環境の整備改善につとめ,もって神戸市の産業経済の発展と住民の福祉厚生の向上に寄与することを目的とする財団法人である び再開発並びに地域開発のための事業を推進することにより,都市機能の維持増進と都市環境の整備改善につとめ,もって神戸市の産業経済の発展と住民の福祉厚生の向上に寄与することを目的とする財団法人である(乙37)。 (ソ)財団法人P32協会(以下「P32協会」という。)P32協会は,神戸市の公園緑地事業の発展振興を図り,あわせて,市民の保健,慰楽及び教育文化の向上に寄与することを目的とする財団法人である(乙38)。 (タ)P24公社(以下「P24公社」という。)P24公社は,住宅を必要とする勤労者に対し,住宅の積立分譲等の方法により居住環境の良好な集団住宅及びその用に供する宅地を供給し,もって住民の生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする団体である(乙39)。 (チ)社団法人P16協会(以下「P16協会」という。)P16協会は,神戸港の振興対策を強力に推進し,もって神戸港の永遠の発展に寄与することを目的とする財団法人である(乙40)。 (ツ)財団法人P33公社(以下「P33公社」という。)P33公社は,災害の予防と被害の軽減を図るため,防災安全意識の普及啓発に努め,市民や事業者の自主的な防災活動を支援するとともに,市民生活の防災安全対策を推進し,もって安心して暮らし,働けるまちづくりに寄与することを目的とする財団法人である(乙43)。 (テ)財団法人P25協会(以下「P25協会」という。)- 62 -P25協会は,市民の健康増進を図るため,市民皆スポーツを基本理念に,各種スポーツ大会等の開催及びスポーツ指導者の養成等を通じ,神戸市におけるアマチュアスポーツ及び生涯スポーツの普及振興を図り,また,学校給食の向上に関する事業その他学校教育及び社会教育の推進に関する事業を行い,もって,市民の将来に渡る健全な心身の発達及び 神戸市におけるアマチュアスポーツ及び生涯スポーツの普及振興を図り,また,学校給食の向上に関する事業その他学校教育及び社会教育の推進に関する事業を行い,もって,市民の将来に渡る健全な心身の発達及び保持に寄与することを目的とする財団法人である(乙44)。 (ト)P13株式会社(以下「P13」という。)P13は,産業廃棄物,一般廃棄物の処理・処分及び資源の再生処理等の事業を営むことを目的とする株式会社である(乙34)。 ウP1P1は,平成13年11月20日以降,現在に至るまで,神戸市長の地位にある者である。神戸市長は,本件各団体への補助金交付を決定する権限及び同決定に基づく支出を命令する権限並びに神戸市と本件各団体との委託契約を締結する権限及び同契約に基づく委託料の支出を命令する権限を本来的に有している(地自法149条2号)。 (2)神戸市の本件各団体への職員の派遣神戸市は,本件各団体に対し,神戸市の職員を派遣している(以下「本件派遣職員」という。)。本件派遣職員は,本件各団体のみの業務に従事しており,神戸市の業務には一切従事しておらず,また,本件各団体には,本件派遣職員の他に,本件各団体が採用している職員(以下「固有職員」という。 )が存在する(甲4,弁論の全趣旨)。 ア神戸市は,本件財団法人等との間で,後記派遣法2条1項規定の「取決め」として,「職員の派遣に関する協定書」を作成し,以下の事項等について合意した(甲19,55,95)。 (ア)2条(身分)本件財団法人等へ派遣された職員は,神戸市において現に有する身分- 63 -をそのまま有するものとし,本件財団法人等は,当該派遣職員を本件財団法人等の役員又は職員に併任するものとする。 (イ)3条(従事すべき業務)本件財団法人等は,派遣職員を神戸市の事務又は事業と密接な関連を ま有するものとし,本件財団法人等は,当該派遣職員を本件財団法人等の役員又は職員に併任するものとする。 (イ)3条(従事すべき業務)本件財団法人等は,派遣職員を神戸市の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務,又は内部管理的な業務等であって,本件各団体の業務運営上,派遣職員を従事させる必要があると認められる業務に従事させることができる。 (ウ)6条(給与等)派遣職員の給与及び諸手当(退職手当を除く。)は,本件財団法人等の関係規定を適用し,本件財団法人等が支給するものとするが,本件財団法人等が支給する給料及び諸手当は,当該派遣職員が神戸市において職務に従事するものとした場合に神戸市より受けることができる額を下回らないものとする。 イ神戸市は,P13との間で,後記派遣法10条1項規定の「取決め」として,「職員の派遣に関する協定書」を作成し,以下の事項等について合意した(甲19)。 (ア)2条(身分)神戸市は,P13へ派遣する職員を退職させて派遣するものとし,同社は,当該派遣職員を同社の役員又は職員に採用するものとする。 (イ)3条(従事すべき業務)P13は,派遣職員を,地域の振興,住民の生活の向上その他公益の増進に寄与するとともに,神戸市の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務,又は内部管理的な業務等であって,同社の業務運営上,派遣職員を従事させる必要があると認められる業務に従事させることができる。 (ウ)6条(給与等)- 64 -派遣職員の給与及び諸手当(退職手当を除く。)は,P13の関係規定を適用し,同社が支給するものとするが,同社が支給する給料及び諸手当は,当該派遣職員が神戸市において職務に従事するものとした場合に神戸市より受けることができる額を下回らないものとする。 (3)神戸市の補助金支出 支給するものとするが,同社が支給する給料及び諸手当は,当該派遣職員が神戸市において職務に従事するものとした場合に神戸市より受けることができる額を下回らないものとする。 (3)神戸市の補助金支出ア神戸市の定め神戸市は,別表1「外郭団体」欄記載の各団体(以下,併せて「本件補助金交付団体」という。)に対し,P23公社を除き,それぞれ同別表「補助金交付要綱」欄記載の各要綱(以下,併せて「本件各要綱」ということがある。)に基づき,補助金を支出している。本件各要綱に係る派遣職員人件費についての補助対象の定めは,以下のとおりである(なお,同別表記載の「弁」は弁論の全趣旨を意味する。以下,後記の別表2及び3も同じ。)。 (ア)補助金の使途又は補助金交付の対象となる経費(以下「補助対象経費」という。)として,派遣職員人件費を明示しているもの別表1「補助金交付要綱」欄⑪記載の要綱(以下「要綱⑪」といい,同欄記載の他の要綱も同様とする。2条。甲101),要綱⑯(3条1号。甲77),要綱⑰(3条1号。甲78),要綱⑱(3条1号。甲79),及び,要綱⑲(3条1号。甲80,乙52,弁論の全趣旨)(イ)補助対象経費,補助の対象又は補助金を充てる経費として,人件費(又は「給料手当及び賃金」)を明示しているもの要綱②(3条1号。甲58,59),要綱④(3条1号。甲62,63),要綱⑤(3条1号。甲64,65),要綱⑧(4条2号。甲98),要綱⑫(2条1号。甲68,69),要綱⑬(3条1号。甲70,71),要綱⑭(4条1号①,2号①。甲72,73,乙51),要綱⑮(4条1号①,2号①。甲75,乙50),要綱⑳(3条1号。甲8- 65 -3,84),要綱<21>(3条1号。甲85,86),及び,要綱<22>(3条1号。甲87,88)(ウ)上記(ア), ⑮(4条1号①,2号①。甲75,乙50),要綱⑳(3条1号。甲8- 65 -3,84),要綱<21>(3条1号。甲85,86),及び,要綱<22>(3条1号。甲87,88)(ウ)上記(ア),(イ)のいずれでもないもの要綱①(3条。甲56,57,乙49),要綱⑥(3条。甲66,67),要綱⑦(3条。甲97),要綱⑨(2条。甲3),及び,要綱⑩(2条。甲3)(エ)確認できないもの要綱③(補助対象経費を「別表1に掲げる経費とするほか,市長が特に必要と認める経費」とするが(3条),当該「別表1」の内容が不明である。甲60,61)イ平成17,18年度の補助金支出神戸市は,平成17,18年度において,本件補助金交付団体に対し,それぞれ要綱①ないし<22>等に基づく交付申請に対する交付決定を行い,補助金を支出した(以下,併せて「本件補助金」ということがある。)。 平成17,18年度の本件補助金交付団体における派遣職員人件費支出額は,別表2「補助金」欄に○のある同別表「平成17年度派遣職員人件費」欄及び「平成18年度派遣職員人件費」欄記載のとおりである(なお,同各欄記載の「調」は,調査嘱託の回答結果を意味する。)。 (4)神戸市の委託料支出ア神戸市の定め神戸市は,別表3「外郭団体」欄記載の各団体(以下,併せて「本件委託団体」という。)との間で,それぞれ同別表「委託業務」欄記載の各業務についての委託契約(以下,併せて「本件各委託契約」ということがある。)を締結し,本件委託団体に対し,本件各委託契約に基づき,委託料を支出している。本件各委託契約に係る契約書又は協定書における委託料と派遣職員人件費の関係に関する定めは,以下のとおりである。 - 66 -(ア)委託料の内訳として,派遣職員人件費を明示しているもの別表3「委託業務」欄< 契約に係る契約書又は協定書における委託料と派遣職員人件費の関係に関する定めは,以下のとおりである。 - 66 -(ア)委託料の内訳として,派遣職員人件費を明示しているもの別表3「委託業務」欄<23>記載の委託業務についての委託契約(5条1項。甲49。以下「契約<23>の1」といい,同欄記載の他の委託業務についての各委託契約のうち,平成17年度の各委託契約も同様とする。)(イ)委託料の内訳として,人件費を明示しているもの別表3「委託業務」欄①記載の委託業務についての各委託契約(5条1項。甲20,21。以下,平成18年度の委託契約を「契約①の2」といい,契約①の1と併せて「契約①」ということがある。同欄記載の他の委託業務についての各委託契約も同様とする。),契約⑰(3条2項1号。甲42,45),及び,契約⑳の2(2条2項1号。甲93)(ウ)上記(ア),(イ)のいずれでもないもの契約②の1(5条。甲22),契約③(3条。甲23,24),契約④の1(5条。甲53),契約⑤(3条。甲30,31),契約⑥の1(4条。甲29),契約⑦の1(4条。甲32),契約⑧の1(4条。 甲33),契約⑨の1(4条。甲34),契約⑩の1(4条。甲35),契約⑪の1(4条。甲36),契約⑫の1(4条。甲37),契約⑬の1(4条。甲38),契約⑭の1(4条。甲39),契約⑮の1(4条。 甲40),契約⑯の1(4条。甲41),契約⑱(3条。甲43,46),契約⑲の1(3条。甲44),契約<21>の1(3条。甲47),契約<22>の1(5条。甲48),契約<24>の1(3条。甲50),契約<25>の1(3条。甲51),契約<26>(4条。甲52,弁論の全趣旨),契約<27>(3条。甲25,27),及び,契約<28>(4条。甲26,28)イ平成17,18年 (3条。甲50),契約<25>の1(3条。甲51),契約<26>(4条。甲52,弁論の全趣旨),契約<27>(3条。甲25,27),及び,契約<28>(4条。甲26,28)イ平成17,18年度の委託料支出神戸市は,平成17,18年度において,本件委託団体に対し,それぞ- 67 -れ本件各委託契約に基づき,委託料を支出した(以下,併せて「本件委託料」といい,本件補助金と併せて「本件支出」ということがある。)。平成17,18年度における派遣職員人件費支出額は,別表2「委託料」欄に○のある同別表「平成17年度派遣職員人件費」欄及び「平成18年度派遣職員人件費」欄記載のとおりである。 (5)監査請求ア原告らは,平成18年4月5日及び同月10日に,神戸市監査委員に対して,神戸市が平成17年度に本件各団体等に対し,派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出したことは,地方公共団体が給与を負担する第三セクターへの職員派遣を原則として禁止し,職員を派遣する場合は派遣先が給与を負担する旨定めた派遣法の脱法行為として違法であるから,本件各団体等は受領した補助金又は委託料及び受領時からの年5分の利息を返還すべきであり,支出命令権者である神戸市長の地位にあるP1は,上記補助金又は委託料のうち本件各団体等から返還されない額については神戸市に損害賠償すべきであり,平成18年度に支出予定の補助金又は委託料については支出すべきでないなどと主張して,かかる趣旨に沿った措置を執ることを求めて,住民監査請求を行った(甲1ないし3)。 イ神戸市監査委員は,上記監査請求に対し,平成18年6月1日付けの監査結果において,本件各団体等に対し支出した補助金又は委託料に含まれる派遣職員人件費相当額の支出は違法な公金の支出ではなく,措置の必要を認めない旨判断し 記監査請求に対し,平成18年6月1日付けの監査結果において,本件各団体等に対し支出した補助金又は委託料に含まれる派遣職員人件費相当額の支出は違法な公金の支出ではなく,措置の必要を認めない旨判断し,そのころ,原告らは同監査結果を受領した(甲1,弁論の全趣旨)。 (6)本件訴えの提起原告らは,上記監査結果に不服があるとして,平成18年6月29日,本件訴えを提起した。 - 68 - 関係法令の定め(1)派遣法(平成14年4月1日施行。ただし,10条については,同年3月31日施行。)ア1条(目的)同条は,派遣法の目的について,地方公共団体が人的援助を行うことが必要と認められる公益法人等の業務に専ら従事させるために職員を派遣する制度等を整備することにより,公益法人等の業務の円滑な実施の確保を通じて,地域の振興,住民の生活の向上等に関する地方公共団体の諸施策の推進を図り,もって公共の福祉の増進に資することを目的とする旨規定している。 イ2条(職員の派遣)(ア)同条1項同項は,任命権者は,同項各号に定める(なお,同項1号は,民法34条の規定により設立された法人を定めている。)公益法人等のうち,その業務の全部又は一部が当該地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有するものであり,かつ,当該地方公共団体がその施策の推進を図るため人的援助を行うことが必要であるものとして条例で定めるものとの間の取決めに基づき,当該公益法人等の業務にその役職員として専ら従事させるため,条例で定めるところにより,職員を派遣することができる旨規定している。 (イ)同条3項同項は,同条1項の取決めにおいては,当該職員派遣に係る職員の職員派遣を受ける公益法人等(以下「派遣先団体」という。)における報酬その他の勤務条件及び当該派遣先団体において従事すべき イ)同条3項同項は,同条1項の取決めにおいては,当該職員派遣に係る職員の職員派遣を受ける公益法人等(以下「派遣先団体」という。)における報酬その他の勤務条件及び当該派遣先団体において従事すべき業務等その他職員派遣に当たって合意しておくべきものとして条例で定める事項を定めるものとする旨規定している。 - 69 -(ウ)同条4項同項は,同条3項の規定により同条1項の取決めで定める職員派遣に係る職員の派遣先団体において従事すべき業務は,当該派遣先団体の主たる業務が地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務である場合を除き,地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務を主たる内容とするものでなければならない旨規定している。 ウ6条(派遣職員の給与)(ア)同条1項同項は,派遣職員には,その職員派遣の期間中,給与を支給しない旨規定している。 (イ)同条2項同項は,派遣職員が派遣先団体において従事する業務が地方公共団体の委託を受けて行う業務,地方公共団体と共同して行う業務若しくは地方公共団体の事務若しくは事業を補完し若しくは支援すると認められる業務であってその実施により地方公共団体の事務若しくは事業の効率的若しくは効果的な実施が図られると認められるものである場合(以下,これらの業務を併せて「給与支給可能業務」という。)又は給与支給可能業務が派遣先団体の主たる業務である場合には,地方公共団体は,同条1項の規定にかかわらず,派遣職員に対し,その職員派遣期間中,条例で定めるところにより,給与を支給することができる旨規定している。 エ10条(特定法人の業務に従事するために退職した者の採用)(ア)同条1項同項は,任命権者と当該地方公共団体が出資している株式会社のうち,その業務の全部又は一部が地 とができる旨規定している。 エ10条(特定法人の業務に従事するために退職した者の採用)(ア)同条1項同項は,任命権者と当該地方公共団体が出資している株式会社のうち,その業務の全部又は一部が地域の振興,住民の生活の向上その他公益の増進に寄与するとともに当該地方公共団体の事務又は事業と密接な関連- 70 -を有するものであり,かつ,当該地方公共団体がその施策の推進を図るため人的援助を行うことが必要であるものとして条例で定めるもの(以下「特定法人」という。)との間で締結された取決めに定められた内容に従って,当該特定法人の業務に従事するよう求める任命権者の要請に応じて職員が退職し,引き続き当該特定法人の役職員として在職した後,当該取決めで定める当該特定法人において業務に従事すべき期間が満了した場合又はその者が上記役職員の地位を失った場合等には,原則として,その者が退職した時就いていた職等に係る任命権者は,上記役職員としての在職に引き続き,その者を職員として採用する旨規定している。 (イ)同条2項同項は,同条1項の取決めにおいては,同項の要請に応じて退職し引き続き当該特定法人に在職する者の当該特定法人における報酬その他の勤務条件及び当該特定法人において従事すべき業務その他職員派遣に当たって合意しておくべきものとして条例で定める事項を定めるものとする旨規定している。 (ウ)同条3項同項は,同条2項の規定により同条1項の取決めで定める派遣職員の特定法人において従事すべき業務は,当該特定法人の主たる業務が地域の振興,住民の生活の向上その他の公益の増進に寄与し,かつ,地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務である場合を除き,上記業務を主たる内容とするものでなければならない旨規定している。 (2)神戸市「公益法人 益の増進に寄与し,かつ,地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有すると認められる業務である場合を除き,上記業務を主たる内容とするものでなければならない旨規定している。 (2)神戸市「公益法人等への職員の派遣等に関する条例」(乙46。平成13年条例第49号。以下「本件条例」という。)ア1条(趣旨)同条は,派遣法の規定に基づき,公益法人等への職員の派遣等に関し必- 71 -要な事項を定める旨規定している。 イ2条1項(職員の派遣)(ア)同項1号同号は,派遣法2条1項に規定する公益法人等のうち,神戸市が基本金その他これに準ずるものを出資している法人で人事委員会規則で定めるものとの間の取決めに基づき,当該公益法人等の業務にその役職員として専ら従事させるため,職員を派遣することができる旨規定している。 (イ)同項2号同号は,派遣法2条1項に規定する公益法人等のうち,上記本件条例2条1項1号で定めるもののほか,派遣法2条1項各号に規定する団体で人事委員会規則で定めるものとの間の取決めに基づき,当該公益法人等の業務にその役職員として専ら従事させるため,職員を派遣することができる旨規定している。 ウ4条(派遣職員の給与)同条は,派遣職員のうち,派遣法6条2項に規定する業務(給与支給可能業務)に従事するものには,その職員派遣期間中,給料,扶養手当,調整手当,住居手当及び期末手当のそれぞれ100分の100以内を支給することができる旨規定している。 エ10条2号(派遣法10条1項に規定する特定法人として条例で定めるもの)同号は,同条1号に掲げるもの(神戸市が資本金その他これに準ずるものの4分の1以上を出資している法人で人事委員会規則で定めるもの)のほか,神戸市が資本金その他これに準ずるものを出資している法人のうち,神戸市が人的 に掲げるもの(神戸市が資本金その他これに準ずるものの4分の1以上を出資している法人で人事委員会規則で定めるもの)のほか,神戸市が資本金その他これに準ずるものを出資している法人のうち,神戸市が人的援助を行うことが特に必要であるものとして人事委員会規則で定めるものが,派遣法10条1項に規定する特定法人に当たる旨規定している。 - 72 -(3)神戸市「公益法人等への職員の派遣等に関する条例の施行規則」(乙48。平成14年人事委員会規則第7号。以下「本件規則」という。)ア1条(趣旨)同条は,本件条例の規定に基づき,公益法人等への職員の派遣等に関し必要な事項を定める旨規定している。 イ2条(派遣先団体等)(ア)同条1項同項は,本件条例2条1項1号に規定する人事委員会規則で定める団体として,P17財団(×号),P12財団(×号),P11センター(×号),P29財団(×号),P20協会(×号),P30センター(×号),P18協会(×号),P28協会(×号),P14財団(×号),P15研究所(×号),P21財団(×号),P19公社(×号),P23公社(×号),P32協会(×号),P24公社(×号),P33公社(×号),及び,P25協会(×号)を規定している。 (イ)同条2項同項は,本件条例2条1項2号に規定する人事委員会規則で定める団体として,P31協議会(×号)及びP16協会(×号)を規定している。 (ウ)同条4項同項は,本件条例10条2号に規定する人事委員会規則で定める団体として,P13(×号)を規定している。 争点 (1)本件支出の違法性具体的には,本件各団体に対し,神戸市が派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出することが,派遣法6条の脱法行為として違法とならないか(争点1)である。 - 73 -(2 本件支出の違法性具体的には,本件各団体に対し,神戸市が派遣職員人件費相当額を補助金又は委託料として支出することが,派遣法6条の脱法行為として違法とならないか(争点1)である。 - 73 -(2)P1の故意又は過失の有無(争点2)(3)本件各団体の不当利得及び悪意の有無(争点3)(4)損害額又は損失額(争点4) 当事者の主張(1)争点1(原告らの主張)ア本件補助金の支出について(ア)派遣法6条との関係派遣法6条1項は,同条2項の場合を除き,原則として給与付派遣を禁止しているから,同項以外の場合に給与付派遣は許されない。同項に該当する場合は条例で明記すれば給与付派遣は可能だが,本件補助金の支出は,条例に規定のない補助金による迂回支出である。給与付派遣が許されるのは同項に該当する場合に限定されているのであり,名目を補助金とすれば派遣職員の人件費が支出できるとすれば,地方公共団体の業務に従事していない公務員に給与を支給してはならないとする同法の趣旨は完全に潜脱される。 被告は,地自法232条の2を根拠に本件補助金支出が適法である旨主張するが,派遣法は,地自法施行後に制定されたその特別法であり,同法に優先的に適用される。 また,被告は,給与支給と給与相当額の補助金支給は全く法的手段も効果も異なり,派遣法6条2項以外の場合に給与支給が禁止されることから,給与相当額の補助金支出が禁止されると結論付けるのは飛躍した議論であるなどと主張するが,同法は,公益性のある事業に職員を派遣するため,同項の給与付派遣の制度を置き,本件条例がそのための道を開いているのであり,被告が給与付派遣をしたければ本件条例に基づく給与付派遣制度によればよいのであり,自ら当該制度を設けておきなが- 74 -らそれによらなくてもよいと主張し,給与相当 ための道を開いているのであり,被告が給与付派遣をしたければ本件条例に基づく給与付派遣制度によればよいのであり,自ら当該制度を設けておきなが- 74 -らそれによらなくてもよいと主張し,給与相当額の補助金支給をするのは,自己矛盾であるとともに,給与付派遣の要件を満たさないからであり,まさに脱法行為である。 本件では,神戸市は,派遣法施行後は,同法施行前と同様に職員を派遣しつつ給与は補助金の形式をとることで,従前の給与付派遣を維持しているにすぎない。従前の給与付派遣が適法とされるには,派遣目的が神戸市の任務の達成にあり,派遣職員が神戸市のなすべき業務に従事していること等を要するが,第三セクターがすべて神戸市の業務を行っているはずはなく,このような職員派遣は派遣法施行前も違法であり,公益性がない。 (イ)地自法232条の2の公益上の必要性a第三セクターはあくまで神戸市とは別の団体であるから,人件費は自前で調達すべきであり,第三セクターの職員に人件費を補助する場合は,神戸市の組織として法的統制を行うべきである。仮に派遣職員人件費の補助が許される場合があるとしても,一般的には派遣職員への給与支給が禁止されており,例外的に派遣法6条2項により許されるにすぎないことから,それにもかかわらず,同法のルールによらずに本件補助金交付団体に人件費を補助すべき公益性があることを,被告は個別具体的に主張,立証しなければならない。 b被告と本件補助金交付団体との間には派遣に関する協定書が存在するところ,各協定は,いずれも,派遣法2条1項に基づく神戸市の職員派遣について,給与その他必要な事項に関し協定すること,並びに,派遣職員の給与及び諸手当(退職手当を除く。)は,派遣先団体の関係規定を適用して同団体が支給するが,その給与等は,当該派遣職員が神戸市 派遣について,給与その他必要な事項に関し協定すること,並びに,派遣職員の給与及び諸手当(退職手当を除く。)は,派遣先団体の関係規定を適用して同団体が支給するが,その給与等は,当該派遣職員が神戸市で職務に従事した場合の支給額未満としない旨規定する。しかし,上記各協定は,神戸市からの派遣職員への給与支給は協定され- 75 -ていないから,補助金による支給は,迂回支出として違法である。 c被告は,地自法232条の2の公益上の必要性は,支出先団体及びその事業内容の性質により判断するもので,他に考慮すべき事情はないと主張するが,団体の性格のみで十分とするのはあまりに雑な議論である。 また,被告の援用する国会答弁は,派遣法による給与支給の禁止にもかかわらず,人件費相当額の補助ができるというものではなく,第三セクターは本来自助努力により運営されるべきものであり,地自法232条の2により補助できる場合も,第三セクター自体の社会的な便益が広く地域にもたらされる事業を行うような場合に限られ,当該第三セクターに対する地方公共団体の関わり方を踏まえて,公益上の必要性等について十分な検討がなされることが必要であるとするものであり,あくまで一般論に終始するものにすぎない。 他にも,被告は派遣法の手続に従うと神戸市の業務・事業の効率的,効果的実施を妨げることがありうると主張するが,その理由やどのように妨げられるのかという点の実証がなされていないし,他にも派遣職員への確定申告の強制等を主張するが,事務手続の煩雑さは派遣法を無視する理由とはならない。 イ本件委託料の支出について本件委託団体に委託している業務について,被告は,本来神戸市の業務であることや本件委託団体に委託することの公益性を立証する必要があるが,それはなされていない。また,本件派遣職員の人件費も 出について本件委託団体に委託している業務について,被告は,本来神戸市の業務であることや本件委託団体に委託することの公益性を立証する必要があるが,それはなされていない。また,本件派遣職員の人件費も本件委託団体の給与水準によって算定すべきであるが,本件では神戸市の職員の給与水準によっており,神戸市が職員を給与付きで派遣しているのと同様である。 したがって,本件委託料の支出も,本件補助金の支出と同様に,派遣法により禁止された派遣職員への給与の支給を行うものであり,これも,派遣- 76 -法を迂回する脱法行為であり,派遣法の精神を滅却する違法支出である。 被告は,派遣法の趣旨に反しない理由として本件委託団体の業務を紹介しているが,このようなおおざっぱな業務内容の紹介だけでは,神戸市から給与分まで支給される公益性は証明されない。これらの業務が神戸市の事務事業であるなら,他の民間資本を入れた自治体とは異なる団体である第三セクターが経営を行うことはその設立の趣旨に反するものである。 ウ立証責任の所在について本訴は,現行の地自法に基づき,被告たる執行機関等に対し一定の請求をすることの義務付けを求めるものであり,処分取消訴訟における処分の適法性の立証責任が被告にあるのと同様,上記義務付け訴訟においては,被告が当該請求をしない理由を主張,立証する責任があると考えられる。 代位訴訟であった平成14年法律第4号による改正前の地自法と異なり,現行のいわゆる4号請求は,構造的にも執行機関を被告とすることによって自治体の説明責任を果たさせようとしたものである。 (被告の主張)ア地自法232条の2は,各地方自治体がその自治権(憲法94条)に基づき本来的に寄付や補助が可能であることを規定したものであるから,公益上の必要性の判断は,各地方公共団体の判断に委ねられ, 主張)ア地自法232条の2は,各地方自治体がその自治権(憲法94条)に基づき本来的に寄付や補助が可能であることを規定したものであるから,公益上の必要性の判断は,各地方公共団体の判断に委ねられ,著しく裁量権を逸脱又は濫用したと認められる場合にのみ違法と判断される。 そして,上記公益上の必要性は,補助金支出先の団体及びその事業内容の性質により判断するものであり,他に考慮すべき事情はない。 本件補助金交付団体は,前記第2,1,(1),(ア)ないし(ソ),(ツ),及び,(テ)の目的の下,別表4「本件補助金交付団体の公益性(事業内容)」欄記載のとおり,それぞれ極めて高度の公益性を有している。 したがって,神戸市が本件補助金交付団体に対し本件補助金を支出したことが著しく裁量権を逸脱又は濫用したといえないことは明らかである。 - 77 -イ(ア)公益法人等への派遣は,地方公共団体の事務又は事業と密接な関連を有するもので人的援助の必要なものとして条例に定めた法人にできるとされており,神戸市においては,本件条例及び本件規則が制定され,77の法人につき職員派遣ができることとなっているが,本件補助金交付団体は本件規則上の派遣可能法人に含まれている。 また,派遣職員には,神戸市から直接給与は支給されないことが原則であるが,派遣法6条2項によれば,派遣職員が従事する業務が給与支給可能業務である場合又は給与支給可能業務が派遣先団体の主たる業務である場合には条例の定めるところにより給与を支給できるものの,派遣職員の業務が上記の各要件に該当するか否かの判定は困難を伴うことが考えられる。 (イ)そして,派遣法は,上記各事項について定めているものの,職員の派遣先団体に対する補助金交付に関し何ら制限しておらず,派遣法6条2項により派遣職員の給与が支給されていない場 とが考えられる。 (イ)そして,派遣法は,上記各事項について定めているものの,職員の派遣先団体に対する補助金交付に関し何ら制限しておらず,派遣法6条2項により派遣職員の給与が支給されていない場合に,公益上の必要があっても当該派遣職員の人件費相当額について補助金を支出できないとは文言上読めないし,同法の制定経緯等にかんがみれば,実質的にもそう解すべき理由はない。補助金一般としてその対象に職員人件費を含むことは当然で,派遣先団体がいかに公益性のある事業を行っていても,固有職員の人件費に係る補助金支給はよいが,派遣職員の人件費に係る補助金支給が禁止されると解するのは不合理である。 派遣法の法案審議においても,地自法232条の2の規定により,地方公共団体が財政的援助を行う場合もありうる旨の答弁もなされており,このような審議を経て同法案が可決されていることからしても,派遣先団体に対して給与相当額を含む補助金の支出をすることは派遣法に反しないとするのが立法者意思である。 原告らは,公益法人等の人件費を補助することが派遣法6条の脱法行- 78 -為であると主張するが,給与の支給と給与相当額の補助金の支給は全くその法的手段も効果も異なるのであり,派遣法6条2項以外の場合に給与支給が禁止されることから,給与相当額の補助金支給が禁止されると結論付けるのは飛躍した議論である。 ウ国の作成した「公益法人等の職員派遣制度の運用について」は,職員派遣の期間中に支給する給与の種類等については,休職期間中に俸給,扶養手当,地域手当,広域調整手当,住居手当,期末手当及び期末特別手当のそれぞれの100分の100以内を支給することができるとした一般職の職員の給与に関する法律23条5項の規定と同様の扱いとすることが適当であるとされ,本件条例4条も,これに従い定めら び期末特別手当のそれぞれの100分の100以内を支給することができるとした一般職の職員の給与に関する法律23条5項の規定と同様の扱いとすることが適当であるとされ,本件条例4条も,これに従い定められたものであるが,同条によれば,給与のうち時間外勤務手当,管理職手当,通勤手当及び勤勉手当等の諸手当は支給の対象外とされていることから,上記諸手当は派遣法6条2項により支給できず,派遣先団体が別途派遣職員に支給せざるを得ない。そうすると,給与支給元と上記諸手当の支給元が異なることとなる結果,源泉徴収額,共済費額の計算等の事務手続が煩雑となり,派遣職員に確定申告をさせる等の過分の負担を強いることになる。なお,現に,北九州市を除く政令指定都市では,派遣法6条2項による派遣職員への給与支給を行っていない。 エ本件補助金交付団体は,神戸市の補助金によってそれに相当する公益活動を完遂しており,神戸市には何らの損害も発生していない。 オ本件委託料の支出について神戸市は,民間等の専門的技術や能力を活用し,効率的な運営のもとで良好な行政サービスを提供するため,事務事業の委託を実施している。これらの委託事務の実施主体は神戸市であり,その内容は公共の福祉を実現するところにある。また,公の施設の管理運営は,指定管理者制度への移行が進む前は委託先が地方公共団体の出資法人や公共的な団体等に限定さ- 79 -れ,ノウハウなどの蓄積もあることなどから,委託先は公共性や神戸市施策との密接な関連性を有する団体としている。 本件委託団体は,別表5「本件委託団体の公益性(事業内容)」欄記載のとおりの事業を行っているところ,同事業はいずれも公共性を有し,神戸市の事務若しくは事業の効率的若しくは効果的な実施を図ることを目的とするものであるから,本件委託団体との本件各委託契約は 」欄記載のとおりの事業を行っているところ,同事業はいずれも公共性を有し,神戸市の事務若しくは事業の効率的若しくは効果的な実施を図ることを目的とするものであるから,本件委託団体との本件各委託契約は適法であり,本件委託団体が本件派遣職員の給与を支給するにあたり,その財源となる収入に神戸市からの委託料が含まれていても派遣法の趣旨に反するものではない。 (2)争点2(原告らの主張)本件支出は迂回形式をとっていることからも,支出命令権者であるP1には故意がある。仮にそうでないとしても,本件では,神戸市の運用を正当化する総務省の指導,同市と同様の運用実態の広がり又は同市の運用を適法とする判例は存在せず,法解釈上の対立も認められないから,P1に過失があることは明白である。 よって,本件支出当時,神戸市長の職にあったP1は責任を負うべきである。 (被告の主張)争う。 (3)争点3(原告らの主張)本件支出は,派遣法に明白に反し違法であるから無効であり,本件各団体は,本件支出のうち,本件派遣職員人件費として費消した分を不当に利得している。また,このような違法行為については補助金又は委託料を受領した本件各団体は悪意であるといえるから,受領額に利息を付して神戸市に返還- 80 -すべきである(民法703,704条)。 (被告の主張)争う。 (4)争点4(原告らの主張)本件各団体への補助金又は委託料に含まれて支出される派遣職員人件費の支出は,派遣法6条2項に定める条例に規定されていない限り全て違法であるから,上記派遣職員人件費相当額が損害額であり損失額である。 原告らとしては,1万円未満の端数は本訴の対象には含めないこととするので,アP17財団の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である4431万3797円の内金4 損失額である。 原告らとしては,1万円未満の端数は本訴の対象には含めないこととするので,アP17財団の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である4431万3797円の内金4431万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である6662万9277円の内金6662万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息イP12財団の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である1億4571万3338円の内金1億4571万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である1億6135万8112円の内金1億6135万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息ウP11センターの不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である6429万6249円の内金6429万円及びこ- 81 -れに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である6415万6295円の内金6415万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息エP29財団の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億4986万7631円の内金1億4986万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金の 利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億4986万7631円の内金1億4986万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億7986万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息オP20協会の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である2億8096万8025円の内金2億8095万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である8656万9910円の内金8650万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息カP30センターの不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である8828万4505円の内金8828万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である9259万4333円の内金9259万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息キP18協会の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である3915万4057円の内金3915万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成1- 82 -8年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である4188万7502円の内金4188万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みま 月1日から,並びに,平成1- 82 -8年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である4188万7502円の内金4188万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息クP28協会の不当利得は,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である3528万2242円の内金3528万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による法定利息ケP14財団の不当利得は,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1287万7012円の内金1287万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による法定利息コP15研究所の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億1025万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億0040万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息サP31協議会の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億2371万2608円の内金1億2371万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億5047万1086円の内金1億5047万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息シP21財団の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である2億7706万8948円の内 る平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息シP21財団の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である2億7706万8948円の内金2億7- 83 -705万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である2億5007万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息スP19公社の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1億9814万7687円の内金1億0742万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である1050万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息セP23公社の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である7億1495万8565円の内金7億1495万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による法定利息ソP32協会の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額である6億6552万7180円の内金6億6552万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額から後に返還された950万0965円を控除した1億5912万2035円の内金1億5912万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みま 助金のうち派遣職員人件費相当額から後に返還された950万0965円を控除した1億5912万2035円の内金1億5912万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息タP24公社の不当利得は,平成17年度委託料のうち派遣職員人件費相当額である7億1004万9641円の内金7億1004万円及びこれに対する委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,- 84 -平成18年度委託料のうち派遣職員人件費相当額である3億1972万円及びこれに対する委託料支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息チP16協会の不当利得は,平成17年度委託料のうち派遣職員人件費相当額である6083万8240円の内金6083万円及びこれに対する委託料支出日の後である平成18年5月1日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による法定利息ツP33公社の不当利得は,平成17年度補助金のうち派遣職員人件費相当額から後に返還された142万4289円を控除した4430万7711円の内金4430万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金のうち派遣職員人件費相当額から後に返還された168万0761円を控除した4490万7239円の内金4490万円及びこれに対する補助金支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息テP25協会の不当利得は,平成17年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である6億8293万4470円の内金6億8292万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金 及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である6億8293万4470円の内金6億8292万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度補助金及び同委託料のうち派遣職員人件費相当額である1億0081万円及びこれに対する補助金支出日又は委託料支出日の後である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息トP13の不当利得は,平成17年度委託料のうち派遣職員人件費相当額である3億7389万円及びこれに対する委託料支出日の後である平成18年5月1日から,並びに,平成18年度委託料のうち派遣職員人件費相当額である4億4140万円及びこれに対する委託料支出日の後- 85 -である平成19年5月1日から各支払済みまで民法所定の各年5分の割合による法定利息となり,ナP1が神戸市に与えた損害額は,上記アないしトの合計額(ただし,法定利息とあるのは遅延損害金の趣旨となる。)ということとなる。 (被告の主張)争う。 第3当裁判所の判断 争点1について(1)派遣職員人件費を補助金又は委託料により支出することの違法性の有無についてア前記のとおり,本件各財団法人等は,派遣法2条1項1号又は2号の委任を受けた本件条例2条1項1号又は2号から再委任を受けた本件規則2条1項各号又は2項各号において,P13は,派遣法10条1項の委任を受けた本件条例10条2号から再委任を受けた本件規則2条4項4号において,それぞれ職員派遣可能法人として規定されていることから,本件各団体に対し,神戸市が本件派遣職員を派遣すること自体は適法であるといえる。 イ本件補助金について(ア)本件補助金交付団体に対する派遣職員人件費相当額を補助金により支出することの可否について判断するに 対し,神戸市が本件派遣職員を派遣すること自体は適法であるといえる。 イ本件補助金について(ア)本件補助金交付団体に対する派遣職員人件費相当額を補助金により支出することの可否について判断するに,派遣法は,神奈川県茅ヶ崎市が同市の商工会議所に対して職務専念義務免除の方法により職員を派遣し給与等を支払ったことの適否について判示した茅ヶ崎市住民訴訟最高裁判決(最高裁平成10年4月24日第二小法廷判決・裁判集民事188号275頁)等を踏まえ,これまで地方公共団体毎に職務専念義務免除,職務命令,休職,退職等,様々な方法により行われていた職員派遣- 86 -についての統一的なルールの設定,派遣の適正化,派遣手続の透明化・身分取扱いの明確化等,及び,行政と民間との連携協力による地方公共団体の諸施策の推進を目的として制定されたものである(乙45,弁論の全趣旨)。派遣期間中の派遣職員の給与に関して見ると,派遣職員は,派遣時の原職にとどまるが,その職務に従事せずに派遣先団体の業務に従事し(同法4条1項,2項),その給与は派遣先団体が支給し,地方公共団体は給与を支給しないが(同法6条1項),派遣職員が派遣先団体において従事する業務が給与支給可能業務である場合又は給与支給可能業務が派遣先団体の主たる業務である場合は地方公共団体の職務に従事することと同様の効果をもたらすものと認められることから,その場合に限り,例外的に,地方公共団体は,条例で定めることを条件として,派遣職員に対し給与を支給することができるものとされている(同法6条2項)。 他方,一般に,地自法232条の2の要件を満たす限り,地方公共団体が,団体に対し,その人件費を援助するため補助金を支出することは許されるのであり,公益上の必要性の観点からすると,当該人件費が固有職員に係るものか派遣 法232条の2の要件を満たす限り,地方公共団体が,団体に対し,その人件費を援助するため補助金を支出することは許されるのであり,公益上の必要性の観点からすると,当該人件費が固有職員に係るものか派遣職員に係るものかにより区別する合理的理由があるとはいえない。また,派遣法に定める公益法人等(同法2条1項柱書き)及び特定法人(同法10条1項柱書き)の性質上,同法施行後においてもこれらの法人に対する地方公共団体からの補助金支出が当然予想されていたはずであるが,同法は,派遣職員人件費に充てる補助金支出を禁止する明文規定を置いていない。これらの点からすると,派遣法は,給与の支給対象が派遣職員であることのみを理由に当該給与相当額を補助金により援助することを許さない趣旨とは解されず,地方公共団体が,派遣職員について,派遣先団体の職員としての地位に基づき派遣先団体から支給される給与相当額を援助する趣旨で補助金を支出するこ- 87 -とは,派遣法と必ずしも抵触するものではないと解すべきであり,かような補助金支出の適法性は,公益上の必要性(地自法232条の2)の有無の問題として,別途検討されるべきものというべきである。すなわち,補助金を充てる給与の支給対象者が派遣職員であっても,それが固有職員である場合と同様に,当該派遣職員の従事する業務の内容,その公益性の程度及びその給与相当額援助の必要性等の点から公益上の必要性が肯定されるなら,当該補助金支出は適法といえるが,そうでなければ違法となる。以上と異なる原告らの主張は採用できない。 (イ)もっとも,地方公共団体の職員として地方公共団体の事務を行っていない職員に対し,当該地方公共団体が地方公共団体の職員としての給与を支給することは原則として違法であり(ノーワーク・ノーペイの原則。地方公務員法24条1項参 の職員として地方公共団体の事務を行っていない職員に対し,当該地方公共団体が地方公共団体の職員としての給与を支給することは原則として違法であり(ノーワーク・ノーペイの原則。地方公務員法24条1項参照),派遣法6条1項もこの理を派遣職員について確認し,同条2項は,給与条例主義の趣旨も踏まえて,その例外を条例制定を条件に認めたものと解することができる。したがって,補助金を充てる給与の支給対象が派遣職員である場合に,上記のように公益上の必要性の判断を経た上での補助金支出ではなく,地方公共団体の職員としての給与支給の代替としてその人件費相当額を補助金によって支出するなど地方公共団体からの給与支給そのものと同視できるような補助金の支出は違法であるというべきである。 この点に関し,被告は,本訴において,本件補助金交付団体及びその事業内容の性質のみから公益上の必要性(地自法232条の2)を判断すべき旨主張し,これによると,被告は,本件補助金の交付決定及び同決定に基づく支出命令(以下,一般に,補助金交付決定,同決定に基づく支出命令を併せて「交付決定等」という。)の際にもそれ以外の要件の審査はしていないと考えざるを得ない。しかし,派遣法上の派遣先団体又は特定法人であれば,同法2条1項又は10条1項の要件に照らし- 88 -てその団体の性質及びその業務の性質の一方又は双方が通常公益性を有することは自明であるから,神戸市(被告)は,派遣職員の人件費相当額の補助金については,公益上の必要性の実質判断を半ば放棄しているに等しい。すなわち,神戸市は,派遣職員人件費相当額について,条例に基づき神戸市の職員として給与を支給することはしないとの選択をした場合において,派遣職員が併任されている本件補助金交付団体の職員としての地位に基づき本件補助金交付団体から支給さ 当額について,条例に基づき神戸市の職員として給与を支給することはしないとの選択をした場合において,派遣職員が併任されている本件補助金交付団体の職員としての地位に基づき本件補助金交付団体から支給される公益法人等の職員としての給与相当額につき,本件補助金交付団体に対して補助金として交付することの要否等について実質的には全く審査していないことを自認していることに他ならず,かかる場合に交付される補助金は,もはや公益法人等の職員としての給与相当額を援助するものではなく,従前の神戸市からの神戸市職員に対する給与そのものを補助金に藉口して交付しているといわれてもやむを得ない(なお,本件補助金交付団体のうち,派遣職員人件費の財源に補助金以外のものを含む団体についても,上記のような審査をしていない以上は,当該補助金額分について上記結論を左右するものではない。以下,委託料の場合も同じ。)。 (ウ)したがって,本件補助金の支出は違法たりうる。 もっとも,本件では,原告らは,本件補助金の支出に係る被告の各交付決定等が違法であり,同決定等に基づく各支出が違法な公金支出たる財務会計行為に該当すると主張するとともに,同決定等が無効であるから本件補助金交付団体は,本件派遣職員人件費分を不当に利得していると主張しているところ,前記第2,1,(3),ア,(ア)ないし(ウ)のとおり,本件補助金の根拠たる本件各要綱においては,補助対象の規定内容がそれぞれ異なっていること,本件補助金交付団体には本件派遣職員のみならず固有職員も存在すること,及び,派遣職員人件費が補助金以外の財源を含む場合もあること等から,そのような場合には,各交付決- 89 -定等の時点において,補助金が当該派遣先団体の派遣職員人件費として支出されるか否か,又は,支出されるとしてもその支出額を確定する を含む場合もあること等から,そのような場合には,各交付決- 89 -定等の時点において,補助金が当該派遣先団体の派遣職員人件費として支出されるか否か,又は,支出されるとしてもその支出額を確定することができない場合もあることから当初の交付決定等の時点では適法な,支出であっても,派遣先団体が,派遣職員に対し当該補助金を給与として支出した時点で神戸市が当該派遣先団体に対して返還請求権を有するとか本件補助金交付団体は事後的に発生した返還債務の履行を怠っているなどというならば格別,本件補助金の支出に係る各交付決定等自体が違法となるためには,各交付決定等の時点において,補助金の全部又は一部が本件補助金交付団体への派遣職員人件費として支出されることが予定されていたといえる場合に限られ,補助金の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたといえるためには,当該支出額が各交付決定等の時点で(交付決定の際には特定されており,その範囲で違法といえても,支出命令の際にはその額を超える支出がなされ,これをも派遣職員人件費に費消した場合の支出命令の際の増加額についても,また同じ。)具体的金額として特定されていることが必要であると解される。また,交付決定等の時点で使途及び金額の絞りがない補助金については,これが本件派遣職員人件費には費消しないという条件付きで交付されたものとはいい難い以上,事後的な精算義務が発生する場合があり得たとしても,事後的な費消の費目に応じて当該補助金が交付決定等の時点に遡って違法となるものと解することはできないものといわざるを得ない。 ウ本件委託料について(ア)本件委託団体(ただし,P13を除く。)本件各委託契約を締結し,本件各委託契約に基づき派遣職員人件費を本件委託料として支払うことの可否について検討するに, を得ない。 ウ本件委託料について(ア)本件委託団体(ただし,P13を除く。)本件各委託契約を締結し,本件各委託契約に基づき派遣職員人件費を本件委託料として支払うことの可否について検討するに,本件委託料(ただし,P13を除く。)についても,本件補助金の場合と同様に,本- 90 -件派遣職員について地方公共団体の職員としての給与支給の代替として,その人件費相当額を委託料によって支出する場合には,ノーワーク・ノーペイの原則に反し違法というべきである。 本件において,神戸市が,本件補助金の場合と異なり,本件各委託契約の締結に当たり,委託料に派遣職員の給与相当額の全部又は一部を含めるべきか否かについて,委託業務遂行の経費となる人件費としての相当性の観点から検討を加えた形跡はなく(甲20号証,42号証等によれば,本件各委託契約の一部につき,委託(随意)契約の要否等の審査がなされたことが確認できるが,上記観点からの審査がされたと認めることはできない。),本件委託料についても,本件派遣職員について,神戸市の職員としての給与支給の代替として,その人件費相当額を委託料として支出したというべきであり,違法たりうる。 (イ)P13本件委託団体のうち,P13について,契約<27>及び<28>に基づき委託料を支払うことの可否について検討するに,前記のとおり,地方公共団体の職員としての給与支給の代替として,その人件費相当額を委託料として支出した場合には違法となるところ,同社による職員派遣は,本件財団法人等と異なり,派遣法10条1項に基づくものであり,派遣に当たり,当該派遣職員は,退職した上で派遣先の特定法人の職務に従事し,派遣期間満了又は当該特定法人における役職員の地位を失った場合には,原則として,再度,退職前の地方公共団体から採用を受けることにな たり,当該派遣職員は,退職した上で派遣先の特定法人の職務に従事し,派遣期間満了又は当該特定法人における役職員の地位を失った場合には,原則として,再度,退職前の地方公共団体から採用を受けることになる。この趣旨は,地方公共団体が出資しているとはいえ,営利法人たる株式会社に職員を派遣することから,いったん職員を退職させて再度採用するという形をとることにより,その派遣手続や身分関係の透明化を図る点にあるところ,特定法人への派遣においては,その給与の支給に関しても,かかる趣旨から,派遣先団体への派遣と異なり,派遣法- 91 -6条2項の適用はなく,常に特定法人が派遣職員の給与を支給することとされている。 しかし,前記のとおり,特定法人(派遣法10条1項柱書き)の性質上,同法施行後も特定法人に対する地方公共団体からの補助金支出が当然予想されていたはずであること,派遣先団体に対する職員派遣における給与支給の要件が事業の密接関連性(同法2条1項,4項),人的援助の必要性(同条1項),及び,地方公共団体の事業等の効果的な実施等と評価しうること(同法6条2項)であるのに対して,特定法人への職員派遣自体の要件は,事業の密接関連性(同法10条3項),人的援助の必要性(同条1項),及び,地域の振興,住民の生活の向上その他の公益の増進に寄与すること(同条1項,3項)とされており,派遣先団体への職員派遣の場合の給与支給の要件を実質的に満たす場合も当然にありうることからして,特定法人への派遣職員人件費相当額について別途補助金(又は委託料)による援助を一切禁止する趣旨ではないものというべきであり,地方公共団体を退職している以上,神戸市から給与という形で人件費を支出することはおよそ予定されていないということを意味するにとどまるものといえる。 そうすると,特定法人 はないものというべきであり,地方公共団体を退職している以上,神戸市から給与という形で人件費を支出することはおよそ予定されていないということを意味するにとどまるものといえる。 そうすると,特定法人への派遣の場合は,派遣職員に対する神戸市からの給与支給という事態は形式上ありえないが,それはあくまで派遣法が特定法人への派遣について退職派遣という形態を定めたことの裏返しにすぎず,特定法人への派遣の場合も,公益法人等への派遣の場合と同様に判断すべきであるところ,本件では,P13についても,委託料に派遣職員の給与相当額の全部又は一部を含めるべきか否かについて,委託業務遂行の経費となる人件費としての相当性の観点から検討を加えた形跡はない(甲25ないし28号証も上記観点からの審査とは認められない。)ことは同様であるから,P13に対する委託料支出は,本件派- 92 -遣職員について,神戸市の職員としての給与支給の代替として,その人件費相当額を支出したものとして,違法たりうる。 (ウ)もっとも,本件では,原告らは,本件補助金の場合と同様に,被告の本件委託団体との間の本件各委託契約が違法であるとして,本件各委託契約に基づく各支出が違法な公金支出たる財務会計行為に該当すると主張するとともに,本件各委託契約が無効であるから,本件委託団体は本件派遣職員人件費分を不当に利得していると主張していることから,本件補助金の場合と同様に,本件委託団体との本件各委託契約自体が違法となるためには,本件各委託契約時点において,委託料の全部又は一部が本件委託団体への派遣職員人件費として支出されることが予定されていたといえる場合に限られ,委託料の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたといえるためには,当該支出額が各契約締結の時点で具体的金額として特定され として支出されることが予定されていたといえる場合に限られ,委託料の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたといえるためには,当該支出額が各契約締結の時点で具体的金額として特定されていることが必要であると解すべきである。 (2)本件支出についての具体的検討ア本件補助金について(ア)P17財団a平成17年度分(a)証拠(甲56)によれば,P17財団は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が同申請の際に提出した資料中では,派遣職員と固有職員の人件費予定支出額が職員個人別に記載され(ただし,具体的な金額は,マスキングにより不明である。),その合計額が1億円であること,同日ころ,被告による1億5000万円の交付決定がなされ,同年9月20日,同決定に基づく補助金として,上記のうち1億円が支出されたことが認められる。 - 93 -(b)前記第2,1,(2)の事実に上記認定事実を併せると,上記提出書面の記載内容に照らし,上記交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであるが,人件費支出予定総額のうちいくらが違法な派遣職員人件費として支出される予定であったかは証拠上明らかではないといわざるを得ず,その違法な部分を特定することができないから,上記交付決定等の時点において,上記補助金の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたともいえず,前記の事後的な返還請求権をいうならば格別,上記交付決定等及び同決定等に基づく上記補助金の支出が違法であるとの立証はないといわざるを得ない。 (c)原告らは,平成14年法律第4号による改正により,地自法242条の2第1項4号の訴えが,代位訴訟から,被告たる執行機関等に く上記補助金の支出が違法であるとの立証はないといわざるを得ない。 (c)原告らは,平成14年法律第4号による改正により,地自法242条の2第1項4号の訴えが,代位訴訟から,被告たる執行機関等に対して損害賠償請求等の義務付けを求める訴えに変更されたことを根拠に,財務会計行為の適法性の主張,立証責任が被告に転換されたかのように主張するが,かかる変更の趣旨は,被告を首長個人や職員から執行機関等に変更することによって,地方公共団体の有する証拠や資料の活用を容易にして審理の充実や真実追究を図り,また首長個人や職員が被告とされることによる訴訟追行の上での様々な負担を回避するという点にあるのであり,主張,立証責任の転換までをも意味するものではない。原告らは上記改正による地方公共団体の説明責任を強調するが,原告らのいう説明責任は,上記の法改正の趣旨を説明する道具概念として使用するならともかく,その性質(法的責任か否か,法的責任としても訴訟手続上の責任かそれ以外かなど),実定法上の根拠,責任の主体(地方自治体か執行機関か),履行の強制の方法の有無,違反の効果等不明な点が多く,- 94 -上記の立証責任の転換を認める法的根拠として認め得るほど成熟した概念ではない。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,57)によれば,P17財団は,被告に対し,平成18年4月3日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は6654万1000円であったこと,同年10月10日ころ,被告による交付決定がなされ,同年11月16日,同決定に基づく補助金として2億5000万円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,上記交付決定時において上記補助金から派遣職員人件費として6654万1000円が支出さ 16日,同決定に基づく補助金として2億5000万円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,上記交付決定時において上記補助金から派遣職員人件費として6654万1000円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (イ)P12財団a平成17年度分(a)証拠(甲58)及び弁論の全趣旨によれば,P12財団は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が同申請の際に提出した「補助事業費の算出基礎」と題する書面においては,人件費として固有職員人件費985万9000円及び派遣職員人件費9283万2000円が計上されており,同月22日ころ,被告による交付決定がなされ,そのうち人件費は上記固有職員人件費及び派遣職員人件費の合計額である1億0269万1000円であったこと,同年12月1日までに同決定に基づく補助金として,1億1852万7000円が支出されたことが認められる。 - 95 -(b)上記認定事実によれば,上記提出書面の記載や交付決定における人件費の額等に照らし,上記交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費として9283万2000円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,59)によれば,P12財団は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は9468万8000円であったこと,同年12月8日までに同決定 は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は9468万8000円であったこと,同年12月8日までに同決定に基づく補助金として,1億2045万4000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,上記補助金予算額に照らし,上記交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費として9468万8000円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (ウ)P11センターa平成17年度分(a)証拠(甲60)によれば,P11センターは,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同月11日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月1日までに同決定に基づく補助金として,9193万4000円が支出されたことが認められる。 (b)前記第2,1,(2)の事実に上記認定事実を併せると,上記補- 96 -助金中に派遣職員人件費が含まれるとしても,交付申請時における人件費支出予定額すら証拠上明らかでなく,上記交付決定等の時点において,上記補助金のうちいくらが違法な派遣職員人件費として支出される予定であったかを明らかにすることはできないといわざるを得ないから,上記交付決定等の時点において,上記補助金の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたともいえず,上記交付決定等及び同決定等に基づく上記補助金の支出が違法であるということはできない。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,61)によれば,P11センターは,被告に対し,平成18年4月3日ころ,平成18年度補助金の交付申請を づく上記補助金の支出が違法であるということはできない。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,61)によれば,P11センターは,被告に対し,平成18年4月3日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は6025万2000円であったこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,同年12月1日までに同決定に基づく補助金として,8967万3000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額6025万2000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (エ)P29財団a平成17年度分(a)証拠(甲62)によれば,P29財団は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が同申請の際に提出した「平成17年度神戸市補助金事業別一覧表」と題する書面においては,補助金を財源として,派遣職員人件費1億6038万4000円(1億0310万4000円と57- 97 -28万円の合計額)が計上されていたこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに同決定に基づく補助金として,2億9934万9000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(イ),a,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1億6038万4000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,63)によれば,P29財団は,被告に対し,平成18年4月1日ころ,平成18年度補助金 あり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,63)によれば,P29財団は,被告に対し,平成18年4月1日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1億6392万1000円であったこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月8日までに同決定に基づく補助金として,2億9020万4000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1億6392万1000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (オ)P20協会a平成17年度分(a)証拠(甲64)によれば,P20協会は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同協会が同申請の際に提出した「平成17年度コンベンション事業人件費内訳書」と題する書面においては,補助金を財源として,3名の派遣職員人件費3611万5000円(1人あたり約1203万8000円)が計上されていたこと,同日ころ,被告による交付- 98 -決定がなされ,平成18年3月29日,同決定に基づく補助金として,3834万3000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(イ),a,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額3611万5000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,65)によれば,P20協会は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助 あり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,65)によれば,P20協会は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は4676万円であったこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに同決定に基づく補助金として,9819万円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額4676万円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (カ)P30センターa平成17年度分(a)証拠(甲66)及び弁論の全趣旨によれば,P30センターは,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同センターが同申請の際に提出した「平成17年度補助金交付申請予算書兼請求配分書」と題する書面においては,派遣職員人件費(国際協力)として5399万5000円,人件費(市民交流促進)として3975万5000円が計上されていたこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,同年- 99 -12月26日までに,同決定に基づく補助金として,2億4908万4000円が支出されたこと,同センターが平成18年5月ころ神戸市に提出した「平成17年度神戸市補助事業収支決算報告書(国際協力・交流事業)」と題する書面においては,派遣職員人件費予算額として5399万5000円(国際協力),3239万7000円(市民交流促進),及び,嘱託職員人件費予算額として735万8000円(市民交流促進。上記市民交流促進の派遣職員人件費予算 人件費予算額として5399万5000円(国際協力),3239万7000円(市民交流促進),及び,嘱託職員人件費予算額として735万8000円(市民交流促進。上記市民交流促進の派遣職員人件費予算額との合計は3975万5000円)が記載されていたことが認められ,上記認定事実を併せると,前記両書面における人件費及び派遣職員人件費の記載内容等に照らし,前記申請時提出書面における人件費(市民交流促進)のうち,3239万7000円については市民交流促進の派遣職員人件費としての支出が予定されていたものと推認される。 (b)したがって,上記交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費として8639万2000円(国際協力について5399万5000円,市民交流促進について3239万7000円)が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,67)によれば,P30センターは,被告に対し,平成18年4月3日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は8841万1000円であったこと,同月12日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月11日までに,同決定に基づく補助金として,2億4698万6000円が支出されたことが認められる。 - 100 -(b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額8841万1000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (キ)P18協会a平成17年度分(a)証拠(甲97)によれば,P1 定額8841万1000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (キ)P18協会a平成17年度分(a)証拠(甲97)によれば,P18協会は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,平成17年度の人件費予算として,本件派遣職員3名分,固有職員2人分,パート従業員1人分の人件費合計額4642万8000円が予定されていたこと,同月15日付けで,被告による交付決定がなされ,平成18年4月4日までに,同決定に基づく補助金として,1億2715万5000円が支出されたことが認められる。 (b)前記第2,1,(2)の事実に上記認定事実を併せると,上記交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費が支出されることが予定されていたというべきであるが,固有職員人件費相当額について補助金を支出することが違法であるとの立証はないこと等から,人件費支出予定総額のうちいくらが違法な派遣職員人件費として支出される予定であったかを明らかにすることはできないといわざるを得ず,その違法な部分を特定することができないから,補助金の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されているとはいえず,上記交付決定等及び同決定等に基づく上記補助金の支出が違法であるということはできない。 b平成18年度分(a)証拠(甲97)によれば,P18協会は,被告に対し,平成1- 101 -8年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同協会が同申請の際に提出した書面には,平成18年度の人件費予算として,本件派遣職員3名分,固有職員2人分,パート従業員1人分の人件費合計額4652万1000円,及び,本件派遣職員(主幹)1名分の人件費(ただ 請の際に提出した書面には,平成18年度の人件費予算として,本件派遣職員3名分,固有職員2人分,パート従業員1人分の人件費合計額4652万1000円,及び,本件派遣職員(主幹)1名分の人件費(ただし,具体的金額は,マスキングにより不明である。)が記載されていること,同年5月23日付けで,被告による交付決定がなされ,平成19年5月18日までに,同決定に基づく補助金として,1億4474万0689円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,上記4652万1000円分については,平成17年度分と同様に,本件派遣職員(主幹)1名分の人件費については,前記第3,1,(2),ア,(ア),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 (ク)P28協会(平成18年度分のみ)a証拠(甲1,98)によれば,P28協会は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は3761万7000円であったこと,同月28日付けで,被告による交付決定がなされ,同年12月1日までに,同決定に基づく補助金として,9670万6000円が支出されたこと,同協会は,被告に対し,平成19年3月1日付けで,全国障害者スポーツ大会参加費用の追加補助として,平成18年度補助金の追加交付申請をしたこと,同月27日付けで,被告による追加交付決定がなされ,同月29日に,同決定に基づく追加補助金として,170万円が支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)- 102 -のとおり,派遣職員人件費支出予定額3761万7000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)- 102 -のとおり,派遣職員人件費支出予定額3761万7000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 一方,上記追加補助金については,上記認定事実によれば,上記追加交付決定時において,派遣職員人件費としての支出が予定されていたとはいえないから,上記追加交付決定等及び同決定等に基づく追加補助金の支出が違法であるということはできない。 (ケ)P14財団(平成18年度分のみ)a証拠(甲99)及び弁論の全趣旨によれば,P14財団による平成18年度補助金の交付申請に対する被告の交付決定に基づく補助金として,平成19年5月21日までに,2469万1000円が支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ウ),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 (コ)P15研究所a要綱⑩(平成17年度分のみ)(a)証拠(甲100)及び弁論の全趣旨によれば,P15研究所の平成17年度補助金の交付申請に対する被告の交付決定に基づく補助金として,平成18年5月22日までに,7116万8000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ウ),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 b要綱⑪(a)平成17年度分- 103 -Ⅰ前記第2,1,(3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲1,101)によれば,P15研究所は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,派遣職員人件費として,平成17年度補助金の交付申請をした 3 -Ⅰ前記第2,1,(3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲1,101)によれば,P15研究所は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,派遣職員人件費として,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同日付けで,被告による交付決定がなされ,同年12月9日までに,同決定に基づく補助金として,924万8000円が支出されたこと,同研究所は,被告に対し,平成18年3月31日付けで,派遣職員人件費不足分として,同年度補助金の追加交付申請をしたこと,同日付けで被告による交付決定がなされ,同年5月9日,同追加決定に基づく追加補助金として,51万1360円が支出されたこと,上記補助金及び追加補助金は,いずれも派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,交付決定等及び追加交付決定等の時点において,上記補助金から派遣職員人件費として,合計975万9360円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る上記各決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も違法な公金支出となる。 (b)平成18年度分Ⅰ前記第2,1,(3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲101)によれば,P15研究所は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,派遣職員人件費として,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同日付けで,被告による交付決定がなされ,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として,924万8000円が支出されたこと,同研究所は,被告に対し,平成19年3月31日付けで,派遣職員人件費不足分として,同年度補助金の追加交付申請をしたこと,同日付けで被告による交付決定がなされ,同年5月15日,79万2036円が支出されたことが認められ- 104 -る。 Ⅱ平成17年度分と同様に,派遣職員 ,同年度補助金の追加交付申請をしたこと,同日付けで被告による交付決定がなされ,同年5月15日,79万2036円が支出されたことが認められ- 104 -る。 Ⅱ平成17年度分と同様に,派遣職員人件費1004万0036円に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も違法な公金支出となる。 (サ)P31協議会a平成17年度分(a)証拠(甲68)及び弁論の全趣旨によれば,P31協議会は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,社会福祉事業について,補助金を財源として派遣職員人件費8304万9000円,P34事業について,補助金を財源として派遣職員人件費2618万3000円,市民福祉開発研究事業(以下「研究事業」という。)について,補助金等(うち,補助金2194万1000円,寄付金10万円,利用料収入391万6000円,助成金50万円)を財源として派遣職員人件費1902万円,権利擁護事業について,補助金等(うち,補助金3662万1000円,利用料収入264万円)を財源として2248万5000円が,それぞれ計上されていたこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月1日までに,同決定に基づく補助金として,5億6045万5000円が支出されたこと,その後,同協議会は被告に対し,平成18年3月31日ころ,同年度補助金の変更交付申請をしたこと,同申請の際においては,権利擁護事業について,派遣職員人件費支出予定額が2463万8473円と積算され,利用料収入が179万4516円とされたこと,同申請に対し,被告により追加交付決定がなされ,同決定に基づき,追加補助金が支出されたこと(具体的金額は不明。)が認められる(なお,社会福祉事業 算され,利用料収入が179万4516円とされたこと,同申請に対し,被告により追加交付決定がなされ,同決定に基づき,追加補助金が支出されたこと(具体的金額は不明。)が認められる(なお,社会福祉事業及び研究事業については,追加補助金- 105 -の交付申請はなく,P34事業の追加補助金中には派遣職員人件費は計上されていない(甲68,弁論の全趣旨)。)。 (b)上記認定事実によれば,まず,上記交付決定等の時点において,社会福祉事業及びP34事業については,派遣職員人件費として,合計1億0923万2000円の支出が予定されていたというべきである。 一方,研究事業及び権利擁護事業においては,派遣職員人件費について,上記補助金以外の財源からの支出も予定されていることが窺われ,同財源と上記補助金の支出割合が不明であるから,立証責任の観点から被告に不利益とならないように,補助金以外の財源をまず派遣職員人件費に充て,なお,不足分がある場合に,少なくともその額を違法な派遣職員人件費として支出する予定であったとすべきであり,研究事業については,補助金を財源として1450万4000円(派遣職員人件費1902万円から補助金以外の財源合計額451万6000円を控除した額)の支出が予定されていたというべきである。また,権利擁護事業については,補助金を財源として,交付決定等時において,1984万5000円(派遣職員人件費2248万5000円から利用料収入264万円を控除した額)の支出が,また,追加交付決定等時において,増額された派遣職員人件費支出予定額215万3473円の支出が予定されていたというべきである。 したがって,上記交付決定等及び追加交付決定等の時点において,上記4事業について,派遣職員人件費として,1億4573万4473円(1億0923万20 73円の支出が予定されていたというべきである。 したがって,上記交付決定等及び追加交付決定等の時点において,上記4事業について,派遣職員人件費として,1億4573万4473円(1億0923万2000円,1450万4000円,1984万5000円,215万3473円の合計額)の支出が予定されていたといえるから,当該部分に係る交付決定等及び追加交付決- 106 -定等は違法であり,同各決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,69)によれば,P31協議会は,被告に対し,平成18年4月1日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は8450万円であったこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年11月10日までに,同決定に基づく補助金として,6億1179万1000円が支出されたこと,平成19年3月31日ころ,同協議会からの追加交付申請を受けて被告による追加交付決定がなされ,同年5月18日に,同決定に基づく追加補助金として,2417万8772円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額8450万円に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同各決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (シ)P21財団a要綱⑬(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲70)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が同申請の際に提出した「平成17年度P21財団自主事業収支予算書」と題する書面においては,補 ,P21財団は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同財団が同申請の際に提出した「平成17年度P21財団自主事業収支予算書」と題する書面においては,補助金を財源として,派遣職員人件費1億9997万6000円が計上されていたこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,同年12月ころまでに,同決定に基づく補助金と- 107 -して,2億9849万3000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(イ),a,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1億9997万6000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲1,71)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成18年4月3日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は2億0035万6000円であったこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに,同決定に基づく補助金として,3億1065万8000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額2億0035万6000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b要綱⑭(a)平成17年度分Ⅰ前記第2,1,(3),ア,(イ)の事実,並びに,証拠(甲72)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同月8日ころ,被告による交付決定が ,ア,(イ)の事実,並びに,証拠(甲72)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同月8日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として2991万円が支出されたこと,同申請及び同決定において人件費が計上されていたこと(ただし具体的金額は不明である。)が認められる。 - 108 -Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ウ),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲1,73)によれば,P21財団は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1505万3000円であったこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として3029万3000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1505万3000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 c要綱⑮(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲74)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,平成17年4月8日付けで,被告による交付決定がなされ,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として,3444万1000円が支出されたこと,同申請及び同決定において人件費として1635万8513円が計上されていたことが認められる。 Ⅱ上 され,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として,3444万1000円が支出されたこと,同申請及び同決定において人件費として1635万8513円が計上されていたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(キ),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 - 109 -(b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲75)及び弁論の全趣旨によれば,P21財団は,被告に対し,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1444万5000円であったこと,同申請に対し,被告による交付決定がなされ,同年12月13日までに,同決定に基づく補助金として3244万3000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1444万5000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (ス)P19公社a要綱⑯(a)平成17年度分Ⅰ前記第2,1,(2)の事実及び証拠(甲76,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,被告に対し,平成17年度補助金の交付申請をし,被告は,平成17年4月1日付けで交付決定をしたこと,同申請の際に,人件費として2695万4885円が計上されていたこと(なお,甲76号証の1頁には,情報公開請求後に原告らの1人が手書きした「情報提供より派遣職員一人分¥1200万円とする。」との記載があるが,情報源が不明であり,その記載態様自体からして,これをもって派遣職員人件費支出予定額が1人1200万円であったと認めることはできない。),平成1 職員一人分¥1200万円とする。」との記載があるが,情報源が不明であり,その記載態様自体からして,これをもって派遣職員人件費支出予定額が1人1200万円であったと認めることはできない。),平成18年3月31日付けで,同公社は被告に対し,同年度補助金に係る補助事業実績報告において補助金精算報告をしたこと,同年5月24日に,同年度補助金に係る支- 110 -出命令がなされ,同月26日に,同命令に基づく補助金として,2352万4000円が支出されたこと,上記補助金のうち派遣職員人件費として支出された額(以下「派遣職員補助金決算額」という。)は1007万8687円であったことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(キ),a,(b)のとおり,上記交付決定は違法であるということはできないが,上記支出命令が上記補助金精算報告を受けてなされていることに照らし,遅くとも支出命令時点においては,派遣職員人件費として1007万8687円の支出が予定されていたといえるから,当該部分に係る同命令は違法であり,同命令に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲1,77,調査嘱託の結果)によれば,P19公社は,被告に対し,平成18年4月1日ころ,平成18年度補助金の交付申請をした後,同月10日ころ,補助金交付額変更の申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1122万円であったこと,上記両申請に対し,同日ころ,被告による交付決定がなされたこと,平成19年3月31日付けで,同公社は被告に対し,同年度補助金に係る補助事業実績報告において補助金精算報告をしたこと,同年5月17日に,同年度補助金に係る支出命令がなされ,同月22日に,同命令に基づく補助金として 日付けで,同公社は被告に対し,同年度補助金に係る補助事業実績報告において補助金精算報告をしたこと,同年5月17日に,同年度補助金に係る支出命令がなされ,同月22日に,同命令に基づく補助金として,2687万2000円が支出されたこと,派遣職員補助金決算額は1050万3177円であったことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,平成17年度分と同様に,1050万3177円に係る支出命令は違法であり,同命令に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる(なお,交付決定時- 111 -との差額71万6823円については,支出命令の時点で違法性がなくなったというべきである。)。 b要綱⑰(平成17年度分のみ)(a)証拠(甲78)によれば,P19公社は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同申請の際には,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額は,マスキングにより不明である。),同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月7日までに,同決定に基づく補助金として3億3233万9000円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるとの立証はないものといわざるを得ない。 c要綱⑱(平成18年度分のみ)(a)証拠(甲79)及び弁論の全趣旨によれば,P19公社は,被告に対し,平成18年12月1日ころ,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同公社が同申請の際に提出した「別紙平成18年度農業公園管理運営人件費補助交付申請額明細(単位:千円)」と題する書面には,補助金を財源として,派遣職員人件費3038万5000円が計上されていたこと,同月28日 の際に提出した「別紙平成18年度農業公園管理運営人件費補助交付申請額明細(単位:千円)」と題する書面には,補助金を財源として,派遣職員人件費3038万5000円が計上されていたこと,同月28日ころ,被告により,上記派遣職員人件費について3143万2013円とする交付決定がなされ,同決定に基づく補助金として,平成19年1月15日に2968万5000円,同年5月29日に174万7013円(合計3143万2013円)が支出されたことが認められ,上記認定事実によれば,上記補助金支出額はすべて派遣職員人件費として支出が予定され,かつ,支出されたことが推認される。 - 112 -(b)したがって,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額3143万2013円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も違法な公金支出となる。 (セ)P23公社(平成17年度分のみ)a証拠(甲82)によれば,P23公社は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,派遣職員人件費として平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月14日までに,同決定に基づく補助金として2472万2000円が支出されたこと,同公社は,被告に対し,平成18年3月31日付けで,同年度補助金の追加交付申請をしたこと,同日付けで,被告による追加交付決定がなされ,同年5月23日,前記決定に基づく補助金の残金と前記追加交付決定に基づく追加補助金を併せ,3211万2525円が支出されたこと,上記補助金及び追加補助金は,いずれも派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額5683万4 及び追加補助金は,いずれも派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額5683万4525円(2472万2000円と3211万2525円の合計額)に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も違法な公金支出となる。 (ソ)P32協会a平成17年度分(a)前記第2,1,(3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲1,80)によれば,P32協会は,被告に対し,平成17年4月4日ころ,派遣職員人件費として,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同月27日ころ,被告による交付決定がなされ,平成18年2月2- 113 -日までに,同決定に基づく補助金として6億5994万円が支出されたこと,同年3月31日ころ,同協会は,被告に対し,派遣職員人件費不足分として,同年度補助金の追加交付申請をし,同日ころ,被告による追加交付決定がなされ,同年5月29日,同決定に基づく追加補助金として,558万7180円が支出されたこと,上記補助金及び追加補助金は,いずれも派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額合計6億6552万7180円に係る交付決定等及び追加交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金及び追加補助金の支出も違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)前記第2,1,(3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲1,81)によれば,P32協会は,被告に対し,平成18年4月5日ころ,派遣職員人件費として平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同月24日ころ,被告による交 (3),ア,(ア)の事実及び証拠(甲1,81)によれば,P32協会は,被告に対し,平成18年4月5日ころ,派遣職員人件費として平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同月24日ころ,被告による交付決定がなされ,平成19年1月10日までに,同決定に基づく補助金として1億6862万3000円が支出されたこと,上記補助金は派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額1億6862万3000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も違法な公金支出となる。 (タ)P33公社a平成17年度分- 114 -(a)証拠(甲1,83)及び弁論の全趣旨によれば,P33公社は,被告に対し,平成17年4月1日付けで,派遣職員人件費として平成17年度補助金の交付申請をしたこと,同月22日付けで,被告による交付決定がなされ,同年12月1日までに,同決定に基づく補助金として,4573万2000円が支出されたこと,上記補助金は派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額4573万2000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も違法な公金支出となる。 b平成18年度分(a)証拠(甲1,84)及び弁論の全趣旨によれば,P33公社は,被告に対し,平成18年4月1日ころ,派遣職員人件費として平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年5月2日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに,同決定に基づく補助金として,4658万8000円が支出されたこと,上記補助金は派遣職員 成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年5月2日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに,同決定に基づく補助金として,4658万8000円が支出されたこと,上記補助金は派遣職員人件費として支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(コ),b,(a),Ⅱのとおり,派遣職員人件費支出予定額4658万8000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も違法な公金支出となる。 (チ)P25協会a要綱<21>(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲85)によれば,P25協会は,被告に対し,平成17年4月1日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,- 115 -同協会が同申請の際に提出した「平成17年度(財)P25協会に対する補助金」と題する書面においては,補助金を財源として,派遣職員人件費1億2627万3000円が計上されていたこと,同申請に対し,そのころ,被告による交付決定がなされ,平成18年2月15日までに,同決定に基づく補助金として,2億1395万4000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(イ),a,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1億2627万3000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲1,86)によれば,P25協会は,被告に対し,平成18年3月31日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1億2905万7000円であったこと,同日付けで,被告による交付決定がなされ,平成19年2月15日までに,同決定に基づく補助金として,2億19 同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1億2905万7000円であったこと,同日付けで,被告による交付決定がなされ,平成19年2月15日までに,同決定に基づく補助金として,2億1958万1000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1億2905万7000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 b要綱<22>(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲87)によれば,P25協会は,被告に対し,平成17年4月5日ころ,平成17年度補助金の交付申請をしたこと,- 116 -同申請の際に同協会が提出した「平成17年度収支予算書」においては,派遣職員3名及び嘱託職員1.5名分の給料手当等が記載されていたこと,同年5月6日,被告による交付決定がなされ,同年12月6日までに,同決定に基づく補助金として,5500万円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(キ),a,(b)のとおり,上記交付決定等及び同決定等に基づく補助金の支出が違法であるということはできない。 (b)平成18年度分a証拠(甲1,88)によれば,P25協会は,被告に対し,平成18年4月1日付けで,平成18年度補助金の交付申請をしたこと,同年度補助金予算額のうち,派遣職員人件費支出予定額は1212万5000円であったこと,同年5月9日ころ,被告による交付決定がなされ,同年12月7日までに,同決定に基づく補助金として,5000万円が支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額121 月7日までに,同決定に基づく補助金として,5000万円が支出されたことが認められる。 b上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),ア,(ア),b,(b)のとおり,派遣職員人件費支出予定額1212万5000円に係る交付決定等は違法であり,同決定等に基づく補助金の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 イ本件委託料について(ア)本件委託団体aP12財団(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲20)によれば,P12財団は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約①の1を締結したこと,同契約においては,人件費は9600万9000円とされ,同契約締結に- 117 -際して作成された「平成17年度勤労者福祉共済事業費委託料内訳」と題する書面には,委託料を財源として,派遣職員人件費8054万5000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,同年12月8日までに,3億9225万5000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,契約①の1締結時において,上記委託料から派遣職員人件費として8054万5000円が支出されることが予定されていたというべきであるから,当該部分に係る契約①の1は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲16,21)によれば,P12財団は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約①の2を締結したこと,同契約においては,委託料を財源とする派遣職員人件費支出予定額は7822万8000円であったこと,同契約に基づく委託料として,同年12月12日までに,4億0311万円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,平成17年度分と同様に,契約①の2のうち,派遣職員人件費支出予定額7822万8000円に として,同年12月12日までに,4億0311万円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,平成17年度分と同様に,契約①の2のうち,派遣職員人件費支出予定額7822万8000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 bP20協会(a)契約②の1(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲22)によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約②の1を締結したこと,同契約においては,委託料中,人件費3億0609万1000円が計上さ- 118 -れていたこと,同契約に基づく委託料として,同年12月9日までに,8億9292万9000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ前記第2,1,(2)の事実に上記認定事実を併せると,固有職員人件費相当額について委託料を支出することが違法であるとの立証はないことから,契約②の1締結時において,人件費支出予定総額中の違法な派遣職員人件費支出予定額を明らかにすることはできないといわざるを得ず,その違法な部分を特定することができないから,委託料の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されていたとはいえず,契約②の1及び同契約に基づく委託料の支出が違法であるということはできない。 (b)契約③Ⅰ平成17年度分i証拠(甲23)によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約③の1を締結したこと,同契約締結に際してP20協会が作成した「積算書」と題する書面において,人件費として1億0970万9000円(4059万2000円,2803万4000円,4108万3000円の合計額)が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月17日までに,1億1874万2000円が支出されたこ (4059万2000円,2803万4000円,4108万3000円の合計額)が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月17日までに,1億1874万2000円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),b,(a),Ⅱのとおり,契約③の1及び同契約に基づく委託料の支出が違法であるということはできない。 Ⅱ平成18年度分i証拠(甲16,24)によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約③の2を締結したこと,- 119 -同契約においては,委託料を財源とする派遣職員人件費支出予定額は3875万7000円であったこと,同契約に基づく委託料として,平成19年1月16日までに,7916万2000円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約③の2のうち,派遣職員人件費支出予定額3875万7000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (c)契約④の1(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲53)及び弁論の全趣旨によれば,P20協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約④の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P35ホール管理・運営業務委託経費内訳」と題する書面において,委託料を財源として,派遣職員人件費2397万8000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年3月23日までに,1億6238万2000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約④の1のうち,派遣職員人件費支出予定額23 までに,1億6238万2000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約④の1のうち,派遣職員人件費支出予定額2397万8000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 cP21財団(a)契約⑤Ⅰ平成17年度分i証拠(甲30)によれば,P21財団は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑤の1を締結したこと,同契- 120 -約締結に際して作成された「平成17年度P22事務所委託料積算書」と題する書面において,国内費と海外費に分けて人件費2711万7150円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年1月16日までに,3702万6150円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),b,(a),Ⅱのとおり,契約⑤の1及び同契約に基づく委託料の支出が違法であるということはできない。 Ⅱ平成18年度分i証拠(甲16,31)によれば,P21財団は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約⑤の2を締結したこと,同契約においては,委託料を財源とする派遣職員人件費支出予定額は1770万2000円であったこと,同契約に基づく委託料として,平成19年1月12日までに,4046万5950円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑤の2のうち,派遣職員人件費支出予定額1770万2000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)契約⑥(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲29)によれば,P21財団は 支出予定額1770万2000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)契約⑥(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲29)によれば,P21財団は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑥の1を締結したこと,同契約に際して作成された「平成17年度α美術館委託料内訳表」と題する書面において,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はマスキングにより不明である。),同契約に基づく委託料として,同年12月7日までに,4億0978万6000- 121 -円が支出されたことが認められる。 Ⅱ前記第2,1,(2)の事実に上記認定事実を併せると,契約⑥の1締結時において派遣職員人件費が支出されることは明らかであるものの,その具体的金額を明らかにすることはできないといわざるを得ず,その違法な部分を特定することができないから,上記委託料の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されているとはいえず,契約⑥の1及び同契約に基づく委託料の支出が違法であるとの立証はないものといわざるを得ない。 dP23公社(平成17年度分のみ)(a)証拠(甲32ないし41)によれば,P23公社は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑦ないし⑯の各1を締結したこと,上記各契約に係る実施計画書において,人件費総額(うち,契約⑦の1は9190万6666円,契約⑧の1は1912万2856円,契約⑨の1は2461万9046円,契約⑩の1は1億6692万7618円,契約⑪の1は2420万7618円,契約⑫の1は2478万3808円,契約⑬の1は741万9046円,契約⑭の1は4907万0476円,契約⑮の1は1億2010万6666円,契約⑯の1は1億2347万5238円)が,それぞれ 円,契約⑫の1は2478万3808円,契約⑬の1は741万9046円,契約⑭の1は4907万0476円,契約⑮の1は1億2010万6666円,契約⑯の1は1億2347万5238円)が,それぞれ計上されていたこと,上記各契約に基づく委託料が支出されたこと(契約⑦の1は,平成18年8月31日までに追加委託料を含む3億1810万7085円,契約⑧の1は,同年3月23日までに4408万3000円,契約⑨の1は,同月22日までに8318万4000円,契約⑩の1は,同年8月31日までに追加委託料を含む1億9806万5252円,契約⑪の1は,同月28日までに追加委託料を含む7275万3878円,契約⑫の1は,同月29日までに追加委託料を含む4661万3499円,契約⑬の1- 122 -は,同月24日までに追加委託料を含む952万6955円,契約⑭の1は同年3月23日までに1億4394万円,契約⑮の1は,同月22日までに2億3544万1000円,契約⑯の1は,同日までに1億8867万2000円)が認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),b,(a),Ⅱのとおり,契約⑦ないし⑯の各1,及び,上記各契約に基づく委託料及び追加委託料の各支出が違法であるということはできない。 eP24公社(a)契約⑰Ⅰ平成17年度分i証拠(甲42)及び弁論の全趣旨によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑰の1を締結したこと,同契約においては,人件費は8億0349万円とされ,同契約締結に際して作成された「平成17年度公社委託料内訳書」と題する書面において,派遣職員人件費5億7579万2000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年3月16日までに,43億7785万8 された「平成17年度公社委託料内訳書」と題する書面において,派遣職員人件費5億7579万2000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年3月16日までに,43億7785万8000円が支出されたこと,同公社は,同月31日,神戸市との間で委託料を増額する変更契約(人件費を8億3343万9160円に増額)を締結し,同変更契約締結に際して作成された「平成17年度公社委託料変更明細表」及び「平成17年度公社委託料内訳書」では,派遣職員人件費として6億2030万3542円が計上されたこと,同年5月25日に8億7915万9961円が支出され,併せて,追加委託料を含む合計52億5701万7961円が支出されたことが認められる。 - 123 -ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑰の1(上記変更契約を含む。)のうち,派遣職員人件費支出予定額6億2030万3542円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料及び追加委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 Ⅱ平成18年度分i証拠(甲45)によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約⑰の2を締結したこと,同契約においては,人件費は3億2223万1000円とされ,同契約締結に際して作成された「平成18年度公社委託料内訳書」と題する書面において,派遣職員人件費2億0288万2000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成19年3月9日までに,51億0169万2000円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑰の2のうち,派遣職員人件費支出予定額2億0288万2000円に係る部分は違法であり,同 たことが認められる。 ii上記認定事実によれば,第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑰の2のうち,派遣職員人件費支出予定額2億0288万2000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (b)契約⑱Ⅰ平成17年度分i証拠(甲43)及び弁論の全趣旨によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑱の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「P36センター平成17年度委託料内訳書」と題する書面において,派遣職員人件費として1億1511万6600円(上記書面において「人件費」として計上されている1億2173万9600円(9- 124 -650万円と2523万9600円の合計額)のうち,「人材派遣(2人)」の662万3000円を控除した額)が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,同年10月19日までに,1億4462万0567円,平成18年5月25日に7627万7621円が支出され,併せて,追加委託料を含む2億2089万8188円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑱の1のうち,派遣職員人件費支出予定額1億1511万6600円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料及び追加委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 Ⅱ平成18年度分i証拠(甲16,46)によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約⑱の2を締結したこと,委託料を財源とする遣職員人件費支出予定額は1億0309万3000円(甲16号証記載の契約⑰の2及び契約⑱の2の派遣職員人件費支出予定額3億0597万5000円から前記契約⑰の2に 締結したこと,委託料を財源とする遣職員人件費支出予定額は1億0309万3000円(甲16号証記載の契約⑰の2及び契約⑱の2の派遣職員人件費支出予定額3億0597万5000円から前記契約⑰の2における派遣職員人件費支出予定額2億0288万2000円を控除した額。「P36センター平成18年度委託料内訳書」(甲46)に計上された人件費1億0971万6000円から人材派遣費用662万3000円を控除した額と一致。 )であったこと,同契約に基づく委託料として,同年11月22日までに,2億2254万3000円が支出されたことが認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑱の2のうち,派遣職員人件費支出予- 125 -定額1億0309万3000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (c)契約⑲の1(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲44)及び弁論の全趣旨によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約⑲の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「民間賃貸住宅家賃負担軽減補助事業平成17年度委託料明細書」と題する書面において,派遣職員人件費として605万円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年5月24日に,2500万円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑲の1のうち,派遣職員人件費支出予定額605万円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (d)契約⑳の2(平成18年度分のみ)Ⅰ証拠(甲93)によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成18年4月1 分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (d)契約⑳の2(平成18年度分のみ)Ⅰ証拠(甲93)によれば,P24公社は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約⑳の2を締結したこと,同契約においては,人件費は3億7747万円とされ,うち派遣職員人件費として2億7764万6000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成19年3月9日までに,18億4861万9000円が支出されたこと,同公社は,神戸市との間で,同月30日付けで委託料を増額する変更契約を締結したこと(なお,同契約に基づく追加委託料中には派遣職員人件費は計上されていない。),同契約に基づく追加委託料として,同年5月31日に1億3924万2700円が支出され,併せて,追加委託料を含む19億8786万1700円が支出されたことが認め- 126 -られる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約⑳の2(上記変更契約を含む。)のうち,派遣職員人件費支出予定額2億7764万6000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 fP16協会(平成17年度分のみ)(a)証拠(甲47)によれば,P16協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<21>の1を締結したこと,同契約締結に際してP16協会が作成した「見積書」と題する書面において,派遣職員人件費が7247万5000円(6900万円と347万5000円の合計額)と見積もられていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年2月6日までに,1億1162万6750円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア), 見積もられていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年2月6日までに,1億1162万6750円が支出されたことが認められる。 (b)上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<21>の1のうち,派遣職員人件費支出予定額7247万5000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 gP25協会(a)契約<22>の1(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲48)によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<22>の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P26センター管理・運営に係る委託料の積算項目」と題する書面において,派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はマスキングにより不明である。),同契約に基づく委託料として,平成18年- 127 -5月8日までに,追加委託料を含む1億3480万1570円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),c,(b),Ⅱのとおり,契約<22>の1及び同契約に基づく委託料及び追加委託料の支出が違法であるとの立証はないものといわざるを得ない。 (b)契約<23>の1(平成17年度分のみ)Ⅰ証拠(甲49)によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<23>の1を締結したこと,同契約の契約書において,委託料を財源として,派遣職員人件費3億0230万9700円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年3月29日までに,追加委託料を含む8億6948万1000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a 契約に基づく委託料として,平成18年3月29日までに,追加委託料を含む8億6948万1000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<23>の1のうち,派遣職員人件費支出予定額3億0230万9700円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料及び追加委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (c)契約<24>の1(平成17年度のみ)Ⅰ証拠(甲50)によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<24>の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P37管理運営にかかる委託料の積算」と題する書面において,委託料を財源として,派遣職員人件費7838万4000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年3月23日までに,1億4144万8000円,同年5月30日に300万円が支出され,- 128 -併せて,追加委託料を含む1億4444万8000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<24>の1のうち,派遣職員人件費支出予定額7838万4000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料及び追加委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (d)契約<25>の1(平成17年度のみ)Ⅰ証拠(甲51)によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<25>の1を締結したこと,同契約締結に際して作成された「平成17年度P38館の管理・運営に係る委託料の積算項目」と題する書面において,委託料を財源として,派遣職員人件費1億3266万1000円が計上されていたこと,同契約に基づ 締結に際して作成された「平成17年度P38館の管理・運営に係る委託料の積算項目」と題する書面において,委託料を財源として,派遣職員人件費1億3266万1000円が計上されていたこと,同契約に基づく委託料として,平成18年2月15日までに,4億3267万6000円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<25>の1のうち,派遣職員人件費支出予定額1億3266万1000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 (e)契約<26>Ⅰ平成17年度分i証拠(甲52)によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<26>の1を締結したこと,同契約において,精算の上,同契約に基づく委託料として,平成18年5月17日に,1132万8187円が支出されたことが認められるが,同契約において,約定の委託料中に派遣職員- 129 -人件費が含まれることを認めるに足りる証拠はない。 ii上記認定事実によれば,契約<26>の1締結時において,上記委託料の一部が派遣職員人件費として支出されることが予定されているとはいえず,契約<26>の1及び同契約に基づく委託料の支出が違法であるということはできない。 Ⅱ平成18年度分i証拠(甲16,52,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,P25協会は,神戸市との間で,平成18年4月1日ころ,契約<26>の2を締結したこと,同契約においては,委託料を財源とする派遣職員人件費支出予定額は1102万8000円であったこと,神戸市は,P25協会に対し,遅くとも平成19年5月31日までに,平成18年度委託料として,1081万0327円を超える金額を支払ったこと 遣職員人件費支出予定額は1102万8000円であったこと,神戸市は,P25協会に対し,遅くとも平成19年5月31日までに,平成18年度委託料として,1081万0327円を超える金額を支払ったこと(同月30日以前の支払を認めるに足りる証拠はない。)が認められる。 ii上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<26>の2のうち,派遣職員人件費支出予定額1102万8000円に係る部分は違法であり,同契約に基づく委託料の支出も,その限りで違法な公金支出となる。 hP13(a)平成17年度分Ⅰ証拠(甲25,26)によれば,P13は,神戸市との間で,平成17年4月1日付けで,契約<27>及び<28>の各1を締結したこと,契約<27>の1においては「P27作業所運営費(担当:業務課)」,契約<28>の1においては「CCにおける計量業務等(担当:施設課)」と題する書面において,それぞれ派遣職員人件費が計上されていたこと(ただし,具体的金額はいず- 130 -れもマスキングにより不明である。),上記各契約に基づく委託料として,契約<27>の1については,同年12月1日までに4946万8107円,契約<28>の1については,平成18年1月6日までに3億1629万4987円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),c,(b),Ⅱのとおり,契約<27>及び<28>の各1並びに上記各契約に基づく委託料の各支出が違法であるとの立証はないものといわざるを得ない。 (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲16,27,28)によれば,P13は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約<27>及び<28>の各2を締結したこと,上記各契約における委託料を財源と (b)平成18年度分Ⅰ証拠(甲16,27,28)によれば,P13は,神戸市との間で,平成18年4月1日付けで,契約<27>及び<28>の各2を締結したこと,上記各契約における委託料を財源とする派遣職員人件費支出予定合計額は3985万4739円であったこと,上記各契約に基づく委託料として,契約<27>の2については,同年12月13日までに4717万3148円,契約<28>の2については,同年11月14日までに3億3380万7082円が支出されたことが認められる。 Ⅱ上記認定事実によれば,前記第3,1,(2),イ,(ア),a,(a),Ⅱのとおり,契約<27>及び<28>の各2のうち,派遣職員人件費支出予定額3985万4739円に係る部分は違法であり,同各契約に基づく委託料の各支出も,その限りで違法な公金支出となる(以下,本件支出のうち,違法な補助金又は委託料支出を総称して「本件違法支出」という。)。 争点2についてP1は,本件違法支出当時,神戸市長の地位にあったところ,神戸市長は,- 131 -本件補助金(ただし,P23公社に対する補助金を除く。)の根拠たる本件各要綱を決定し,少なくとも平成4年度以降,要綱⑨に基づき,また,平成14年度以降は,本件各要綱のうち半数以上の要綱が施行されているなかで,上記各要綱に基づき,対応する各団体の派遣職員人件費について,交付決定等が行われて補助金が支出されてきたこと(別表1「H17(証拠等)」及び同別表「H18(証拠等)」各欄記載の証拠等),また,本件委託料の根拠となった本件各委託契約を神戸市の代表者として締結し,神戸市と本件委託団体との委託契約は,相当程度長期間にわたり継続されてきたこと(弁論の全趣旨),平成14年4月1日には派遣法も全面施行され,地方公務員の派遣に関する法制度が 市の代表者として締結し,神戸市と本件委託団体との委託契約は,相当程度長期間にわたり継続されてきたこと(弁論の全趣旨),平成14年4月1日には派遣法も全面施行され,地方公務員の派遣に関する法制度が整備されたこと,派遣法6条2項は,前記のとおり派遣職員人件費を補助金又は委託料として支出することを一切禁止する趣旨ではないものの,派遣法の有無にかかわらず,神戸市の職務に従事していない職員に給与を支給できないのは当然であること(ノーワーク・ノーペイの原則),本件違法支出に係る各交付決定等や各委託契約締結及びこれらに基づく本件違法支出時には,派遣法が施行されて既に数年が経過していたこと,その当時において,派遣職員人件費を補助金又は委託料として支出することについて適法とするのが通説であるとか適法であると判示した裁判例が相当数存在するといった状況があったとは認められないこと(弁論の全趣旨),本件違法支出は,本来必要な審査を半ば放棄し,派遣職員の給与の代替としてその人件費相当額を補助金又は委託料として支出するもので,本来給与を支給できない場合にそれを脱法的に可能とする態様のものといいうること等に照らせば,神戸市長が本件違法支出に係る各交付決定等又は各委託契約について同市職員に専決させていたか否かにかかわらず,本件違法支出に係る各交付決定等又は各委託契約締結につき,P1に少なくとも過失は認められるというべきである。 争点3について(1)法律上の原因の有無について- 132 -P14財団及びP18協会以外の本件各団体が神戸市に対して不当利得として本件派遣職員人件費相当額を返還すべき義務を負うのは,本件違法支出に係る各交付決定等(補助金交付契約)及び各委託契約が私法上無効である場合に限られるというべきである。 本件においては,前記のとおり,上記交 遣職員人件費相当額を返還すべき義務を負うのは,本件違法支出に係る各交付決定等(補助金交付契約)及び各委託契約が私法上無効である場合に限られるというべきである。 本件においては,前記のとおり,上記交付決定等及び各委託契約はノーワーク・ノーペイの原則に反し違法であるところ,地方公務員法24条1項等は職員の給与の基準等を一般的に定めた規定であるとはいえ,前記のとおり,上記交付決定等又は各委託契約当時において,派遣職員の給与につき上記原則を具体化した派遣法が施行されて既に数年が経過していたこと,それにもかかわらず前記認定のとおりの態様で上記違法な支出が継続されてきていたこと(弁論の全趣旨),及び,その当時における前記の学説・判例の状況等からすれば,上記交付決定等(補助金交付契約)及び各委託契約は,いずれも公序良俗に違反するものとして私法上無効であるといわざるを得ず,上記各団体の補助金又は委託料の受領についても法律上の原因がないといわざるを得ない。 (2)悪意の有無について前記のとおり,本件補助金には条例等の法令上の根拠はなく本件各要綱を根拠とするにすぎない(なお,P23公社については要綱すらない。)こと,本件補助金交付団体の半分以上の団体に対する補助金支出は,少なくとも平成14年度以降継続されており,本件委託団体への委託料支出も相当年度にわたり継続されてきたこと,本件違法支出当時には派遣法も施行されて既に数年が経過していたにもかかわらず,本件違法支出に係る各要綱又は各委託契約に基づき,前記認定のとおりの態様で補助金又は委託料の支出が依然として継続され,P14財団及びP18協会以外の本件各団体は上記補助金又は委託料を受領してきたこと等に照らすと,上記各団体は,本件違法支出に係る補助金又は委託料の受領に法律上の原因がないことについて悪意であ 続され,P14財団及びP18協会以外の本件各団体は上記補助金又は委託料を受領してきたこと等に照らすと,上記各団体は,本件違法支出に係る補助金又は委託料の受領に法律上の原因がないことについて悪意であっ- 133 -たというべきである(なお,このような認識を有しつつ上記各団体が,被告に対し補助金交付申請をし,それに対し神戸市長(被告)が交付決定等をすることや上記各団体と神戸市長(被告)が神戸市の代表者として委託契約を締結することは,神戸市に対する関係では共同不法行為ともなりうるというべきである。)から,神戸市に対し,本件違法支出に係る補助金又は委託料を受領した日から年5分の割合による法定利息を支払う義務を負うというべきである(民法703条,704条)。 争点4について(1)P17財団(平成18年度補助金)証拠(甲96)によれば,派遣職員補助金決算額は6662万9277円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費総額中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額6654万1000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,前記第3,1,(1),イ,(ウ)説示の事後的に発生する返還請求権を対象としない本件事案においては,損害額又は損失額は6654万1000円となり(なお,派遣職員人件費支出予定額の範囲外の分に係る交付決定等自体が違法ではないことは前記のとおりである。以下,派遣職員人件費支出予定額を派遣職員補助金決算額が超える場合につき,同じ。),請求額である内金6662万円のうち6654万1000円を認容すべきである(これは請求額である6662万円の一部として認容すべき部分であるが,原告らは,本訴請求のうちの一部について一定の補助金又 ,請求額である内金6662万円のうち6654万1000円を認容すべきである(これは請求額である6662万円の一部として認容すべき部分であるが,原告らは,本訴請求のうちの一部について一定の補助金又は委託料のまとまり毎に1万円未満を切り捨てて請求しているだけであって,一部認容の場合を含めてあらゆる認容額につきかかる切り捨てを許容する趣旨とは解されないので,この額をもって,そのまま認容することとする。以下,同じ。)。 (2)P12財団- 134 -ア平成17年度分(ア)補助金a証拠(甲1,58)によれば,派遣職員補助金決算額は8987万2686円であることが認められるから,派遣職員人件費総額中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額9283万2000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失であるというべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月26日に,管理費397万4441円が未執行額として精算(戻入)されているが,上記補助金決算額は,精算を経た上で算定されていると認められる(甲58,弁論の全趣旨)から,上記精算は,上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額295万9314円については,平成17年度補助金又は委託料に係る遅延損害金又は法定利息の起算日である平成18年5月1日以降に未執行額として精算された場合又は他の用途に使用された場合は,当該精算又は使用分について,同日から精算日又は使用日までの遅延損害金又は法定利息が発生するが,原告らは,上記残額については本訴の請求対象から除外しているため,仮に,上記残額が上記精算額397万4441円中に含まれ,又は平成18年5月1日以降に他の用途に使用されていたとしても,これに対する確定遅延損害金又は法定 いては本訴の請求対象から除外しているため,仮に,上記残額が上記精算額397万4441円中に含まれ,又は平成18年5月1日以降に他の用途に使用されていたとしても,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は8987万2686円となる。 (イ)委託料a証拠(甲16)によれば,委託料のうち派遣職員人件費として支出された額(以下「派遣職員委託料決算額」という。)は5584万0652円であることが認められるから,派遣職員人件費総額中に委託- 135 -料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額8054万5000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月25日ころ,1324万6296円が未執行額として精算されているが,上記委託料決算額は,精算を経た上で算定されていると認められる(甲20,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額2470万4348円については,前記補助金の場合と同様に,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は5584万0652円となる。 (ウ)以上より,平成17年度分の損害額又は損失額の合計は,1億4571万3338円となり,請求額である内金1億4571万円全額を認容すべきである。 イ平成18年度分(ア)補助金a証拠(甲59)及び弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は9387万2237円であることが認められるから,平成17年度分と同様に,派遣職員人件費支出予定額9468万8000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである ,派遣職員補助金決算額は9387万2237円であることが認められるから,平成17年度分と同様に,派遣職員人件費支出予定額9468万8000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成19年5月29日に,127万5934円が未執行額として精算されているが,平成17年度分と同様に(甲59),上記事実は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額81万5763円分についても,平成17年度分と同様に,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 - 136 -cよって,損害額又は損失額は9387万2237円となる。 (イ)委託料a弁論の全趣旨によれば,派遣職員委託料決算額は6748万5875円であることが認められ,上記委託料について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,平成17年度分と同様に,前記派遣職員人件費支出予定額7822万8000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額1074万2125円についても,平成17年度分と同様に,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は6748万5875円となる。 (ウ)以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は,1億6135万8112円となり,請求額である内金1億6135万円全額を認容すべきである。 (3)P11センター(平成18年度補助金)証拠(甲61)によれば,派遣職員補助金決算額は6415万6295円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源 金)証拠(甲61)によれば,派遣職員補助金決算額は6415万6295円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額6025万2000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失であるというべきであり,損害額又は損失額は,6025万2000円となり,請求額である内金6415万円のうち,6025万2000円を認容すべきである。 (4)P29財団ア平成17年度補助金(ア)証拠(甲1,62)によれば,派遣職員補助金決算額は1億4986万7631円(9900万7126円と5086万0505円の合計- 137 -額)であることが認められるから,前記派遣職員人件費支出予定額1億6038万4000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月31日までに,2323万6816円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲62,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額1051万6369円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 (ウ)よって,損害額又は損失額は1億4986万7631円となり,請求額である内金1億4986万円全額を認容すべきである。 イ平成18年度補助金(ア)証拠(甲63)によれば,派遣職員補助金決算額は1億4798万6519円(9529万6893円と5268万9626円の合計額)であることが認められるから,平成17年度分と同様に, 年度補助金(ア)証拠(甲63)によれば,派遣職員補助金決算額は1億4798万6519円(9529万6893円と5268万9626円の合計額)であることが認められるから,平成17年度分と同様に,前記派遣職員人件費支出予定額1億6392万1000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成19年5月31日までに,1600万5708円が未執行額として精算されているが,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものであるから,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額1593万4481円は本訴請求の対象(1億7986万円)に含まれているものの,平成19年4月30日までに他の用途に支出されたものと認められる(甲63,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 - 138 -(ウ)よって,損害額又は損失額は1億4798万6519円となり,請求額である1億7986万円のうち1億4798万6519円を認容すべきである。 (5)P20協会ア平成17年度分(ア)補助金a証拠(甲1,64)によれば,派遣職員補助金決算額は3589万9839円であることが認められるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3611万5000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月31日までに,1万0599円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲64,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額21万5161 のの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲64,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額21万5161円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は,3589万9839円となる。 (イ)委託料(契約④の1)証拠(甲16)によれば,派遣職員委託料決算額は2510万5739円であることが認められるから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額2397万8000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである(派遣職員人件費支出予定額の範囲外の分に係る委託契約が違法ではないことは前記補助金の場合と同様である。以下,派遣職員人件費支出予定額を- 139 -派遣職員委託料決算額が超える場合につき,同じ。)。なお,前記委託料支出額のうち,平成18年5月18日ころ,1万2965円が未執行額として精算されたことが認められるが,上記委託料決算額は精算後に算定されたものである(甲53,弁論の全趣旨)から,上記事実は上記結論を左右するものではない。 よって,損害額又は損失額は,2397万8000円となる。 (ウ)以上より,平成17年度分の損害額又は損失額の合計は,5987万7839円となり,請求額である内金2億8095万円のうち,5987万7839円を認容すべきである。 イ平成18年度分(ア)補助金証拠(甲65)によれば,派遣職員補助金決算額は4946万8520円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,平成17年度分と同様に,前記派遣職 金証拠(甲65)によれば,派遣職員補助金決算額は4946万8520円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,平成17年度分と同様に,前記派遣職員人件費支出予定額4676万円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は4676万円となる。 (イ)委託料(契約③の2)a弁論の全趣旨によれば,派遣職員委託料決算額は3710万1390円であることが認められ,上記委託料について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3875万7000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額165万5610円は,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は,3710万1390円となる。 - 140 -(ウ)以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は,8386万1390円となり,請求額である内金8650万円のうち,8386万1390円を認容すべきである。 (6)P30センターア平成17年度補助金(ア)証拠(甲1,66)によれば,派遣職員補助金決算額は8828万4505円であることが認められるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額8639万2000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月25日に,385万円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものであ る限り,全額が損害又は損失というべきである。 なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月25日に,385万円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲66)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)したがって,損害額又は損失額は8639万2000円となり,請求額である内金8828万円のうち,8639万2000円を認容すべきである。 イ平成18年度補助金(ア)証拠(甲67)及び弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は9259万4333円であることが認められるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額8841万1000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成19年5月28日に,6万1986円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲67)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)したがって,損害額又は損失額は8841万1000円となり,請- 141 -求額である内金9259万円のうち,8841万1000円を認容すべきである。 (7)P28協会(平成18年度補助金)ア証拠(調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は3528万2242円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3761万7000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 イ他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額233万4758円については,前記第3,4,(2) 人件費支出予定額3761万7000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 イ他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額233万4758円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 ウ以上より,損害額又は損失額は,3528万2242円となり,請求額である内金3528万円全額を認容すべきである。 (8)P15研究所(要綱⑪)ア平成17年度補助金前記のとおり,前記補助金支出額975万9360円はすべて派遣職員人件費であり,それ以上に追加補助金が支出されたこと,及び,上記補助金(追加補助金を含む。)について精算がなされたことを認めるに足りる証拠はいずれもないから,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は,975万9360円となり,請求額である1億1025万円のうち975万9360円を認容すべきである。 なお,原告らは,遅延損害金又は法定利息の起算日を各年度の翌年の5月1日としているところ,前記のとおり,上記損害額又は損失額のうち,51万1360円の支出日は,原告らが起算日とする平成18年5月1日より後の同月9日であるから,同日が起算日となり,残額924万800- 142 -0円についてのみ,同月1日が起算日となる。 イ平成18年度補助金平成17年度分と同様に,前記補助金支出額1004万0036円全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1004万0036円となり,請求額である1億0040万円のうち1004万0036円を認容すべきである。 もっとも,前記のとおり,上記損害額又は損失額1004万0036円のうち,79万2036円の支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平成19年5 04万0036円を認容すべきである。 もっとも,前記のとおり,上記損害額又は損失額1004万0036円のうち,79万2036円の支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平成19年5月1日より後の同月15日であるから,同日が起算日となり,残額924万8000円についてのみ,同月1日が起算日となる。 (9)P31協議会ア平成17年度補助金(ア)証拠(甲68)及び弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は1億2371万2608円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1億4573万4473円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額2202万1865円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 (ウ)以上より,損害額又は損失額は1億2371万2608円となり,請求額である内金1億2371万円全額を認容すべきである。 イ平成18年度補助金- 143 -(ア)弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は1億5047万1086円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額8450万円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は8450万円となり,請求額である内金1億5047万円のうち8450万円を認容すべきである。 (イ)もっとも,前記のとおり,上記補助金の最終支出日は原告 又は損失というべきであり,損害額又は損失額は8450万円となり,請求額である内金1億5047万円のうち8450万円を認容すべきである。 (イ)もっとも,前記のとおり,上記補助金の最終支出日は原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日であると主張する平成19年5月1日以降の同月18日であるところ,同日以前に派遣職員人件費支出予定額全額が支出されたことについて原告らの立証はなされていない(交付決定等に基づき派遣職員人件費として支出されたことについては,原告らが立証責任を負うべきものであり,いったん派遣職員人件費として支出された金額が同年4月30日までに他の用途に支出され又は未執行額として精算されたことについては,被告が立証責任を負うべきである。)から,立証責任の観点から,被告に不利とならないように,同年5月18日の補助金支出額2417万8772円は,全額,派遣職員人件費支出予定額中からの支出であったとみなして同日を起算日とし,残額6032万1228円についてのみ,同月1日を起算日とすべきである。 (10)P21財団ア平成17年度補助金(要綱⑬)(ア)証拠(甲1,70)によれば,派遣職員補助金決算額は1億9775万9736円であることが認められるから,前記派遣職員人件費支出予定額1億9997万6000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月31日までに,366万7667円が未執行額として精算され,その- 144 -うち221万6264円は派遣職員人件費支出予定額であるものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲70)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額221万6264円については,前 記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲70)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額221万6264円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 (ウ)よって,損害額又は損失額は,1億9775万9736円となり,請求額である内金2億7705万円のうち1億9775万9736円を認容すべきである。 イ平成18年度分(ア)補助金a要綱⑬(a)証拠(甲71)によれば,派遣職員補助金決算額は1億8291万2683円であることが認められるから,前記派遣職員人件費支出予定額2億0035万6000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成19年5月10日に,739万5372円が未執行額として精算されている(甲71)が,平成17年度分と同様に,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (b)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額1744万3317円は本訴請求の対象(2億5007万円)に含まれているところ,上記精算額に含まれる派遣職員人件費支出予定額の内訳は証拠上不明であるといわざるを得ないから,立証責任の観点から,原告に不利にならないように,上記精算額全額が未使用分の派遣職員人件費支出予定額であったとすべきであり,これに対する平成19年5月1日から同月10日までの確定遅延損害金又は法定利息1- 145 -万0131円(1円未満四捨五入。)が損害又は損失として加算される(なお,残額1004万7945円は同年4月30日までに他の用途に支出されたものと認められる(甲71)。)。 (c)よって,損害額又は損失額は, (1円未満四捨五入。)が損害又は損失として加算される(なお,残額1004万7945円は同年4月30日までに他の用途に支出されたものと認められる(甲71)。)。 (c)よって,損害額又は損失額は,1億8292万2814円となる。 b要綱⑭及び⑮(平成18年度分)証拠(甲73,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,要綱⑭及び⑮に係る派遣職員補助金決算額と契約⑤の2に係る派遣職員委託料決算額の合計が4863万4225円であること,その内訳は,前者が3009万9111円であり,後者が1853万5114円であることが認められるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,要綱⑭及び⑮に係る派遣職員人件費支出予定額2949万8000円(1505万3000円と1444万5000円の合計額)の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 なお,平成19年5月14日に,要綱⑭に基づく前記補助金支出額のうち110万3345円,要綱⑮に基づく前記補助金支出額のうち161万6377円がそれぞれ未執行額として精算されているが,上記補助金決算額は,いずれも精算後に算定されたものである(甲73,75,弁論の全趣旨)から,上記各精算は上記結論を左右するものではない。 よって,損害額又は損失額は,2949万8000円となる。 (イ)委託料前記のとおり,契約⑤の2に係る派遣職員委託料決算額は1853万5114円であることが認められ,前記委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1770万200- 146 -0円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1770万2000円となる。 (ウ)以上より,平成1 も,前記派遣職員人件費支出予定額1770万200- 146 -0円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1770万2000円となる。 (ウ)以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は,2億3012万2814円となり,請求額である内金2億5007万円のうち2億3012万2814円を認容すべきである(ただし,遅延損害金又は法定利息の元本は,確定遅延損害金又は法定利息1万0131円を控除した2億3011万2683円である。)。 (11)P19公社ア平成17年度補助金(要綱⑯)前記のとおり,派遣職員補助金決算額は1007万8687円であるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1007万8687円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1007万8687円となり,請求額である内金1億0742万円のうち1007万8687円を認容すべきである。 もっとも,前記のとおり,平成17年度補助金2352万4000円が支出されたのは,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平成18年5月1日より後の同月26日であるから,同日が起算日となる。 イ平成18年度補助金(ア)要綱⑯前記のとおり,派遣職員補助金決算額は1050万3177円であるから,平成17年度分と同様に,前記派遣職員人件費支出予定額1050万3177円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1050万3177円となる。 もっとも,前記のとおり,平成18年度補助金2687万2000円が支出されたのは,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平- 147 -成19年5月1日より後の同月22日であるから,同日が起算日となる 前記のとおり,平成18年度補助金2687万2000円が支出されたのは,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平- 147 -成19年5月1日より後の同月22日であるから,同日が起算日となる。 (イ)要綱⑱前記のとおり,前記補助金支出額3143万2013円はすべて派遣職員人件費であり,上記補助金について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は3143万2013円となる。 もっとも,前記のとおり,上記損害額又は損失額のうち,174万7013円の支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする平成19年5月1日より後の同月29日であるから,同日が起算日となり,残額2968万5000円についてのみ,同月1日が起算日となる。 ウ以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は4193万5190円となるところ,前記のとおり,原告らは請求額元本について,要綱等を明示することなく,その一部の1050万円としているので,1050万円全額を認容すべきであり,他方,遅延損害金又は法定利息の起算日については,最も早い要綱⑱に基づく補助金2968万5000円に係る起算日である平成19年5月1日とすべきである。 (12)P23公社(平成17年度補助金)前記のとおり,前記補助金支出額5683万4525円はすべて派遣職員人件費であり,上記補助金(追加補助金を含む。)について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は,5683万4525円となり(なお,甲1号証の監査結果には派遣職員人件費は5480万8548円とあるが,これは消費税を控除した額である。),請求額である内金7億1495万円のうち,5683万円を認容すべきであ 525円となり(なお,甲1号証の監査結果には派遣職員人件費は5480万8548円とあるが,これは消費税を控除した額である。),請求額である内金7億1495万円のうち,5683万円を認容すべきである(上記内金は,平成17年度補助金及び平成17年度委託料のそれぞれについて1万円未満を切り捨てたものと解すべきである。)。 - 148 -もっとも,前記のとおり,上記損害額又は損失額のうち,3211万2525円から原告らが本訴請求から除外した4525円(原告らに不利とならないよう,平成18年5月23日支出分から減縮した。)を控除した残額である3210万8000円の支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする同月1日より後の同月23日であるから,同日が起算日となり,残額2472万2000円についてのみ,同月1日が起算日となる。 (13)P32協会ア平成17年度補助金前記のとおり,前記補助金支出額6億6552万7180円はすべて派遣職員人件費であり,上記補助金(追加補助金を含む。)について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は6億6552万7180円となり,請求額である内金6億6552万円全額を認容すべきである。 もっとも,前記のとおり,上記損害額又は損失額のうち,558万7180円から原告らが本訴請求から除外した7180円(原告らに不利とならないよう,平成18年5月29日支出分から減縮した。)を控除した残額558万円の支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日とする同月1日より後の同月29日であるから,同日が起算日となり,残額6億5994万円についてのみ,同月1日が起算日となる。 イ平成18年度補助金前記のとおり,前記補助金支出額1億6862万3000円 る同月1日より後の同月29日であるから,同日が起算日となり,残額6億5994万円についてのみ,同月1日が起算日となる。 イ平成18年度補助金前記のとおり,前記補助金支出額1億6862万3000円はすべて派遣職員人件費であるところ,証拠(甲81)及び弁論の全趣旨によれば,そのうち,平成19年5月1日に950万0965円が未執行額として精算する旨の決議がされ,遅くともその納期限である同月23日に同額が精算されたことが認められるから,前記補助金支出額から前記未執行額を控除した1億5912万2035円が損害額又は損失額であり,請求額であ- 149 -る内金1億5912万円全額を認容すべきである。 (14)P24公社ア平成17年度委託料(契約⑰ないし⑲の各1)(ア)証拠(甲16)によれば,契約⑰ないし⑲の各1の派遣職員委託料決算額合計は7億1004万9641円であることが認められ,上記各委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠はいずれもないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額7億4147万0142円(6億2030万3542円,1億1511万6600円及び605万円の合計額)の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 (イ)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額3142万0501円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は,損害又は損失として加算されない。 (ウ)よって,損害額又は損失額は7億1004万9641円となり,請求額である内金7億1004万円全額を認容すべきである。 なお,契約⑰及び⑱の各1の委託料の最終支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日であると主張する平成18年5月1日以 641円となり,請求額である内金7億1004万円全額を認容すべきである。 なお,契約⑰及び⑱の各1の委託料の最終支出日は,原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日であると主張する平成18年5月1日以降の同月25日であり,契約⑲の1の委託料支出日は同月24日であるところ,上記委託料決算額中に含まれる契約⑰ないし⑲の各1における派遣職員人件費支出予定額がいくらであるか,及び,同月24日又は25日以前に派遣職員人件費支出予定額全額が支出されたことの立証はいずれもないから,立証責任の観点から,被告に不利とならないように,最後に支出された委託料中から順に派遣職員人件費支出予定額が充当されていたものと解すべきである。すなわち,同月25日における契約⑰の1の委託料支出額8億7915万9961円中には,同契約の派遣職員人- 150 -件費支出予定額6億2030万3542円全額が含まれており,同日における契約⑱の1の委託料支出額7627万7621円は全額が派遣職員人件費支出予定額であるものとみなして,これらの合計額6億9658万1163円のうち原告らが請求対象から除外した9641円を控除した6億9657万1522円については同日を起算日とすべきであり,7億1004万円の残額1346万8478円のうち,605万円については,契約⑲の1の委託料支出日である同月24日を起算日とし,741万8478円については同月1日を起算日とすべきである。 イ平成18年度委託料(ア)契約⑰及び契約⑱の各2弁論の全趣旨によれば,契約⑰及び⑱の各2の派遣職員委託料決算額は3億1972万7664円であることが認められ,上記各委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3億0 1972万7664円であることが認められ,上記各委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3億0597万5000円(2億0288万2000円と1億0309万3000円の合計額)の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は3億0597万5000円となる。 (イ)契約⑳の2a証拠(甲93)によれば,契約⑳の2の派遣職員委託料決算額は2億4010万6686円であること,及び,上記委託料決算額は平成19年5月31日に支出された追加委託料1億3924万2700円中には含まれていないことが認められ,上記委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額2億7764万6000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失とい- 151 -うべきである。 b他方,派遣職員人件費として支出されなかった3753万9314円については,原告らは,契約⑰,⑱及び⑳の各2の派遣職員委託料決算額の合計5億5983万4350円ではなく,3億1972万円を本訴請求の対象としているところ,その内訳を原告らが明らかにしていないことから,原告らに不利益に,本訴請求の対象ではないと解すべきであり,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない(仮に含まれているとしても,上記残額3753万9314円は,平成19年4月30日までに他の用途に支出されている(甲93,弁論の全趣旨)から,上記結論が左右されるものではない。)。 cよって,損害額又は損失額は2億4010万6686円となる。 ( 14円は,平成19年4月30日までに他の用途に支出されている(甲93,弁論の全趣旨)から,上記結論が左右されるものではない。)。 cよって,損害額又は損失額は2億4010万6686円となる。 (ウ)以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は5億4608万1686円となるところ,前記のとおり,原告らは請求額元本について,委託契約を明示することなくその一部の3億1972万円としているので,その全額を認容すべきである。 (15)P16協会(平成17年度委託料)ア証拠(甲16,47)によれば,派遣職員委託料決算額は6083万8240円(5774万3365円と309万4875円の合計額)であることが認められるから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額7247万5000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,平成18年5月31日までに,前記委託料支出額のうち,派遣職員の1名減少を理由として,1474万8423円が未執行額として精算されており,それには前記派遣職員人件費支出予定額の残額1163万6760円が含まれているものの,上記補助金決算額は上記精算の後に算定されていること- 152 -(甲47,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 イ他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額1163万6760円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 ウ以上より,損害額又は損失額は,6083万8240円となり,請求額である内金6083万円全額を認容すべきである。 (16)P33公社ア平成17年度補助金証拠(甲83)によれば,前記補助金支出額457 り,損害額又は損失額は,6083万8240円となり,請求額である内金6083万円全額を認容すべきである。 (16)P33公社ア平成17年度補助金証拠(甲83)によれば,前記補助金支出額4573万2000円のうち,平成18年4月17日に142万4289円が未執行額として精算されたことが認められ,前記のとおり,上記支出額はすべて派遣職員人件費であるから,精算額を控除した額の全部が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は4430万7711円となり,請求額である内金4430万円全額を認容すべきである。 イ平成18年度補助金証拠(甲84)によれば,前記補助金支出額4658万8000円のうち,平成19年4月27日に,168万0761円が未執行額として精算されたことが認められ,前記のとおり,上記支出額はすべて派遣職員人件費であるから,精算額を控除した額の全部が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は4490万7239円となり,請求額である内金4490万円全額を認容すべきである。 (17)P25協会ア平成17年度分(ア)補助金(要綱<21>)- 153 -a証拠(甲85)によれば,派遣職員補助金決算額は1億2303万5286円であることが認められるから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1億2627万3000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成18年5月18日に24万6044円が未執行額として精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲85)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった323万7714円については,前記第3,4 補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲85)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった323万7714円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 cよって,損害額又は損失額は,1億2303万5286円となる。 (イ)委託料(契約<23>ないし<25>の各1)a契約<23>の1(a)証拠(甲49)によれば,契約<23>の1の派遣職員委託料決算額は2億5662万3369円であることが認められ,前記委託料について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3億0230万9700円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 (b)他方,上記派遣職員人件費として使用されなかった残額4568万6331円については,原告らは,契約<22>ないし<26>の各1の派遣職員委託料決算額の合計5億3440万7787円(甲16)の内金5億3440万円を本訴請求の対象としているところ,その内訳を原告らが明らかにしていないことから,原告らに不利益に,本訴請求の対象ではないと解すべきであり,前記第3,4,(2),- 154 -ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない(仮に含まれているとしても,前記残額4568万6331円は,平成18年4月30日までに他の用途に支出されている(甲49,弁論の全趣旨)から,上記結論が左右されるものではない。)。 b契約<24>の1(a)証拠(甲50)によれば,契約<24>の1の委託料決算額は8279万3614 の用途に支出されている(甲49,弁論の全趣旨)から,上記結論が左右されるものではない。)。 b契約<24>の1(a)証拠(甲50)によれば,契約<24>の1の委託料決算額は8279万3614円であることが認められ,前記委託料について精算がなされたことを認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額7838万4000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 (b)なお,前記委託料の最終支出日は原告らが遅延損害金又は法定利息の起算日であると主張する平成18年5月1日以降の同月30日であるところ,同日以前に派遣職員人件費支出予定額全額が支出されたことの立証はないから,同日の委託料支出額300万円は,全額派遣職員人件費支出予定額中から支出されたものとみなして同日を起算日とし,残額7538万4000円についてのみ,同月1日を起算日とすべきである。 c契約<25>の1(a)証拠(甲51)によれば,契約<25>の1の派遣職員委託料決算額は1億3081万4334円である(なお,上記契約<23>ないし<25>の各1の派遣職員委託料決算額の合計額4億7023万1317円は,契約<22>ないし<26>の各1の派遣職員委託料決算額5億3440万7787円の範囲内である。)ことが認められるから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職- 155 -員人件費支出予定額1億3266万1000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記委託料支出額のうち,平成18年4月10日に500万円,及び,同年5月19日に119万1864円が未執行額として精算されているものの,上記委託料決算額は上記精算後に算定されたものである(甲5 ,前記委託料支出額のうち,平成18年4月10日に500万円,及び,同年5月19日に119万1864円が未執行額として精算されているものの,上記委託料決算額は上記精算後に算定されたものである(甲51)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (b)他方,派遣職員人件費として使用されなかった残額184万6666円については,前記のとおり,原告らに不利益に,本訴請求の対象ではないと解すべきであるから,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 dよって,損害額又は損失額は,4億6582万1703円(2億5662万3369円,7838万4000円,及び,1億3081万4334円の合計額)となる。 (ウ)以上より,平成17年度分の損害額又は損失額の合計は5億88856989円となり,請求額である内金6億8292万円のうち5億8885万6989円を認容すべきである。なお,うち300万円の遅延損害金又は法定利息の起算日のみ,平成18年5月30日となる。 イ平成18年度分(ア)補助金a要綱<21>(a)証拠(甲86)によれば,派遣職員補助金決算額は1億2812万1826円であることが認められるから,前記派遣職員人件費支出予定額1億2905万7000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。なお,前記補助金支出額のうち,平成19年5月31日までに,134万0836円が未執行額とし- 156 -て精算されているものの,上記補助金決算額は上記精算後に算定されたものである(甲86,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (b)他方,派遣職員人件費として使用されなかった93万5174円については,前記第3,4,( 算後に算定されたものである(甲86,弁論の全趣旨)から,上記精算は上記結論を左右するものではない。 (b)他方,派遣職員人件費として使用されなかった93万5174円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 (c)よって,損害額又は損失額は,1億2812万1826円となる。 b要綱<22>弁論の全趣旨によれば,派遣職員補助金決算額は2586万1304円であることが認められ,上記補助金について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に補助金以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1212万5000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は1212万5000円となる。 (イ)委託料(契約<26>の2)a証拠(甲52,調査嘱託の結果)及び弁論の全趣旨によれば,契約<26>の2の派遣職員委託料決算額は1081万0327円であることが認められ,前記のとおり,上記委託料決算額は精算後に算定されたものであるから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額1102万8000円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきである。 b他方,派遣職員人件費として使用されなかった21万7673円については,前記第3,4,(2),ア,(ア),bのとおり,これに対する確定遅延損害金又は法定利息は損害又は損失として加算されない。 - 157 -c以上より,損害額又は損失額は,1081万0327円となる。 なお,前記のとおり,P25協会に対する委託料が支出されたのは,遅くとも平成19年5月31日であるが,前記のとおり,同月30日以前であることを認め ,損害額又は損失額は,1081万0327円となる。 なお,前記のとおり,P25協会に対する委託料が支出されたのは,遅くとも平成19年5月31日であるが,前記のとおり,同月30日以前であることを認めるに足りる証拠はないから,同月31日が遅延損害金又は法定利息の起算日となる。 (ウ)以上より,平成18年度分の損害額又は損失額の合計は,1億5105万7153円となるところ,原告らは請求元本額を,要綱や委託契約等を明示することなく,その一部である1億0081万円としているので,請求額1億0081万円全額を認容すべきであり,遅延損害金又は法定利息の起算日は,最も早い要綱<21>に基づく補助金1億2812万1826円に係る起算日である平成19年5月1日とすべきである。 (18)P13(平成18年度委託料)弁論の全趣旨によれば,委託料決算額は4140万5459円であることが認められ,上記委託料について精算がなされたと認めるに足りる証拠もないから,派遣職員人件費中に委託料以外の財源が含まれていても,前記派遣職員人件費支出予定額3985万4739円の範囲内である限り,全額が損害又は損失というべきであり,損害額又は損失額は3985万4739円となり,請求額4億4140万円のうち3985万4739円を認容すべきである。 (19)P1が神戸市に与えた損害額は,上記(1)ないし(18)の合計額である。 (1)なお,原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6,原告P7の訴訟代理人弁護士阿部泰隆(以下「阿部弁護士」という。)に対する各訴訟代理権については,本訴において同原告らの訴訟代理人として訴訟行為を行った阿部弁護士提出の平成18年6月29日付け「訴訟委任状」と題する書面(以下「本件書面」という。)が存在する。本件書面は,当初21名であった本訴 本訴において同原告らの訴訟代理人として訴訟行為を行った阿部弁護士提出の平成18年6月29日付け「訴訟委任状」と題する書面(以下「本件書面」という。)が存在する。本件書面は,当初21名であった本訴の原告らの住所及び氏名が1枚の紙に印刷文字で- 158 -列記され,これに,市販の三文判と思料されるほぼ同一の形状の印影がそれぞれ押印されているものであり,これには,原告P39,原告P3,原告P4の住所(同一)に誤りがありながらそれぞれについて押印がなされているなど,当事者自身が押印しているとは到底考え難い事情があった(住所の誤記は後に判明した。)。加えて,本訴口頭弁論終結後,原告らの1人であるP5作成名義の平成20年3月3日付け上申書が当裁判所に提出され,同上申書には,本訴の原告となる意思はなく,阿部弁護士あての訴訟委任状を作成した覚えもないなどと記載されていたことから,当裁判所は,阿部弁護士の訴訟代理権の存在を確認するのを相当と判断し,阿部弁護士に対し,口頭弁論期日に出頭していなかった原告らについて,改めて実印を押捺した委任状及び印鑑登録証明書を提出するよう求めたところ,原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6,原告P7については遂にこれが提出されず,また,同原告ら本人が直接裁判所に出頭して委任の意思を明らかにすることなどもなされなかったが,委任状を提出できない合理的事情を窺わせる資料の提出等はない。さらに,記録によると,阿部弁護士は,自らは原告らからの委任に当たって原告ら本人の意思確認をしてはおらず,これを特定の原告に取りまとめさせていたが,その原告は,他の原告ら各自から個別的に訴訟委任の意思を確認していない場合があり,委任状に押捺した印鑑もすべてその特定原告が所持している三文判を同原告が押捺したことが窺える。また,後記の ていたが,その原告は,他の原告ら各自から個別的に訴訟委任の意思を確認していない場合があり,委任状に押捺した印鑑もすべてその特定原告が所持している三文判を同原告が押捺したことが窺える。また,後記のとおり原告らのうち2名は訴訟係属後に死亡していたにもかかわらず,阿部弁護士からは,弁論終結に至るまでその旨の報告は全くなく,終結後に当裁判所から上記訴訟代理権の有無についての照会を受けた後に初めて死亡の事実を明らかにしたところからすると,阿部弁護士自身,その死亡の事実を全く知らなかったものと推認され,特定の原告を通じてであれ当初からの各原告らとの意思疎通自体の有無が疑われてもやむを得ない。これらの点からすると,原告- 159 -P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6,原告P7については,本件書面の同原告ら作成部分の真正な成立を認めるのは困難であり,阿部弁護士は,「訴訟行為をするのに必要な授権があることを証明することができず,かつ,追認を得ることができなかった」(民事訴訟法69条2項)といえるから,同原告らの本件各訴えは不適法であるといわざるを得ず,これに係る訴訟費用の負担については,同法70条を適用して,主文4項掲記のとおり,その一部を阿部弁護士の負担とすべきである。 この点,阿部弁護士は,印鑑登録証明書を取得するにも費用はかかる,実印を押すことに躊躇する当事者もいる,本件のような意思確認の方法も集団訴訟においてはよく見られることである,訴訟提起時においては委任の意思があったにもかかわらず訴訟係属中に心変わりをする当事者も多い,などとるる主張するが,これらの事情は,訴訟代理権の証明と直接関係せず,訴訟代理権の証明を不要とする理由にもならないし(なお,当裁判所は,原告らの負担も考慮し,公証人等の認証(民事訴訟規則23条2項)によらなく 張するが,これらの事情は,訴訟代理権の証明と直接関係せず,訴訟代理権の証明を不要とする理由にもならないし(なお,当裁判所は,原告らの負担も考慮し,公証人等の認証(民事訴訟規則23条2項)によらなくとも,安価で簡易な方法として印鑑登録証明書等の提出で足りるものとした。 ),原告らの訴訟係属中の心変わりであることを窺わせる徴表も全くないのであるから,かかる点に関する阿部弁護士の主張を採用することはできない。 (2)他方で,記録によれば,原告P8及び同P9は本訴係属後に死亡したので,住民訴訟である本訴の性格上,上記2名の原告らの本件各訴えは,当然に終了したこととなる。 第4 結論 以上の次第で,原告P2,原告P3,原告P4,原告P5,原告P6及び原告P7の本件各訴えはいずれも不適法であるから却下し,その余の原告らの請求は,主文2項(1)ないし(19)掲記の限度で理由があるから認容し,その余の請求はいずれも理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。 - 160 -神戸地方裁判所第2民事部裁判長裁判官佐藤明裁判官菊池章裁判官重高啓

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