令和7年12月3日判決言渡 令和6年(行ケ)第10077号審決取消請求事件 口頭弁論終結日令和7年9月24日判決 原告 オシム・インターナショナル・ピーティーイー・リミテッド 同訴訟代理人弁護士 三縄隆 同松村啓 同訴訟代理人弁理士 丹治彰 同阿部達彦 同高橋史生 同野村進 被告 ファミリーイナダ株式会社 同訴訟代理人弁理士 坂本寛 同溝口希望 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は、原告の負担とする。 3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定める。 事実 及び理由 第1 請求 特許庁が無効2020-800056号事件について令和6年3月26日にした審決のうち、特許第6662767号の請求項1、4ないし6、8ないし13に係る部分を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等 ⑴ 原告は、平成25年(2013年)6月3日を国際出願日として、発明の名称を「マッサージ関連サービスを提供するシステムおよび方法」とする発明について特許出願(以下、この特許出願に添付された明細書を「本件明細書」といい、図面と併せて「本件明細書等」という。)をし、令和2年2月17日、特許権の設定登録を受けた。 よび方法」とする発明について特許出願(以下、この特許出願に添付された明細書を「本件明細書」といい、図面と併せて「本件明細書等」という。)をし、令和2年2月 17日、特許権の設定登録を受けた(特許第6662767号。請求項の数17。特許権の設定登録がされた時点における特許請求の範囲の記載は、別紙1特許公報の【特許請求の範囲】の箇所に記載のとおりである。以下、この特許を「本件特許」という。)。(甲14の1)⑵ 被告は、令和2年5月29日、本件特許について特許無効審判(無効20 20-800056号)を請求し(以下「本件無効審判請求」という。)、特許庁は、令和3年4月20日、結論を「本件審判の請求は、成り立たない。」とする審決(甲50。以下「第1次審決」という)をした。 被告は、本件無効審判請求において、複数の無効理由を主張したが、そのうちの一つとして、本件特許の各請求項に記載された発明は、甲1の1(米 国特許出願公開第2011/0055720号明細書。甲1の1には、別紙3(抜粋)の記載がある。)に記載された発明及び公知技術、技術常識ないし周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものであるから、それらの特許は、同法123条1項2号に該当し、無効とすべきであると主 張した。 ⑶ 被告は、令和3年5月28日、第1次審決の取消しを求める訴訟(以下「前訴」という。)を知的財産高等裁判所(以下「知財高裁」という。)に提起した。 ⑷ 知財高裁は、令和4年6月28日、前訴につき、第1次審決を取り消すとする判決(以下「前訴判決」という。)をした。前訴判決はその後確定し、 本件審判請求に係る審判手続が再開した。(甲51)⑸ 原告は 裁は、令和4年6月28日、前訴につき、第1次審決を取り消すとする判決(以下「前訴判決」という。)をした。前訴判決はその後確定し、 本件審判請求に係る審判手続が再開した。(甲51)⑸ 原告は、令和4年8月18日、特許法134条の3に基づく訂正の申立てをした。原告は、同年9月21日付けで訂正請求書を提出し、令和5年4月17日付け手続補正書により、上記訂正請求書に記載した事項について補正した(以下、令和5年4月17日付け手続補正書により補正された令和4年 9月21日付け訂正請求書による訂正を「本件訂正」という。本件訂正は特許請求の範囲の訂正であり、本件明細書等は訂正の対象とされていない。本件訂正後の特許請求の範囲の記載は後記2のとおり。)。(甲52、55)⑹ 特許庁は、令和6年3月26日、「特許第6662767号の特許請求の範囲を、令和5年4月17日付け手続補正書に添付された訂正特許請求の範 囲のとおり、訂正後の請求項〔1~13〕、〔14~17〕について、訂正することを認める。特許第6662767号の請求項1、4~6、8~13に係る発明についての特許を無効とする。特許第6662767号の請求項2、3、7、14~17に係る発明についての特許に対する審判請求を却下する。」との審決(以下「本件審決」という。)をし(附加期間90日)、 その審決の謄本は同年4月4日に原告に送達された。 ⑺ 原告は、令和6年8月1日、本件審決のうち、特許第6662767号の請求項1、4ないし6、8ないし13に係る部分の取消しを求める本件訴訟を提起した。 2 本件訂正前及び本件訂正後の各特許請求の範囲の記載 本件訂正前の特許請求の範囲の記載は、特許権の設定登録がされた時点にお ける特許請求の範囲の記載であって、別紙1特許公報の した。 2 本件訂正前及び本件訂正後の各特許請求の範囲の記載 本件訂正前の特許請求の範囲の記載は、特許権の設定登録がされた時点にお ける特許請求の範囲の記載であって、別紙1特許公報の【特許請求の範囲】の箇所に記載のとおりである(前記1⑴。以下、本件訂正前の特許請求の範囲の請求項1ないし17に記載された発明を、請求項の番号に応じてそれぞれ「本件訂正前発明1」ないし「本件訂正前発明17」という。)。 本件訂正後の特許請求の範囲の記載は以下のとおりである(下線部は本件訂 正による訂正箇所を示す。以下、本件訂正後の特許請求の範囲の請求項1ないし13に記載された発明を、請求項の番号に応じてそれぞれ「本件訂正発明1」ないし「本件訂正発明13」といい、これらをまとめて「本件訂正発明」という。)。なお、請求項2、3、7及び14ないし17は、本件訂正により削除された。 ⑴ 請求項1マッサージ装置であって、マッサージ部と、リモートコントローラと、前記マッサージ部の運動を駆動するように機能する駆動部と、 前記駆動部と接続された、縮小命令セットコンピュータであるマイクロコントローラとを備え、前記マイクロコントローラは、前記マッサージ装置において最初から利用可能なマッサージプログラムを保存する第1のメモリと、 外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリとを備え、前記リモートコントローラは、前記第1のメモリまたは前記第2のメモリに保存されたマッサージプログラムと関連付けられているアイコンのグラフィカルコンテンツを保存する内部メモリを備え、 前記マイクロコントローラは、 前記外部装置と接続し、前記マイクロコントローラによ プログラムと関連付けられているアイコンのグラフィカルコンテンツを保存する内部メモリを備え、 前記マイクロコントローラは、 前記外部装置と接続し、前記マイクロコントローラによって実行可能なマッサージプログラムのプログラムコードと、前記マッサージプログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツとを、暗号化された形式で前記外部装置から受信して前記マッサージプログラムを前記第2のメモリに保存し、 前記外部装置から受信した前記マッサージプログラムと前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツとを復号し、前記リモートコントローラとの通信を確立し、復号された前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツを前記リモートコントローラの前記内部メモリに保存し、 前記復号されたマッサージプログラムを前記マイクロコントローラの前記第2のメモリに保存するように構成され、前記リモートコントローラは、前記内部メモリに保存された前記アイコンの前記グラフィカルコンテ ンツを表示し、前記表示されたアイコンに対するユーザの操作を受け取り、前記表示されたアイコンに対する前記ユーザの操作を受け取ったことに応答して、前記第2のメモリに保存された前記復号されたマッサージプログラム を選択するために前記リモートコントローラから前記マイクロコントローラに信号を送信するように構成され、前記マイクロコントローラは、一連のマッサージ動作を身体に施すために前記マッサージ部を介して 前記復号されたマッサージプログラムを実行する ように構成される、マッサージ装置。 ⑵ 請求項4前記マッサージ装置が無線通信インターフェースをさらに含み、前記マイクロコントローラが前記無線通信イン れたマッサージプログラムを実行する ように構成される、マッサージ装置。 ⑵ 請求項4前記マッサージ装置が無線通信インターフェースをさらに含み、前記マイクロコントローラが前記無線通信インターフェースを経由して前記マッサージプログラムを前記外部装置から受信する、請求項1に記載のマッサージ装 置。 ⑶ 請求項5前記無線通信インターフェースはブルートゥースインターフェースおよび/またはWi-Fiインターフェースを含む、請求項4に記載のマッサージ装置。 ⑷ 請求項6前記マイクロコントローラが前記マッサージプログラムを前記外部装置から受信する際に経由するユニバーサルシリアルバスインターフェースをさらに含む、請求項1に記載のマッサージ装置。 ⑸ 請求項8 前記アイコンは、ビットマップファイルとして定義されている、請求項1に記載のマッサージ装置。 ⑹ 請求項9前記リモートコントローラは、前記マッサージプログラムを実行するために選択可能な、前記内部メモリに保存された前記アイコンを表示するように 機能するディスプレイ画面を有する、請求項1に記載のマッサージ装置。 ⑺ 請求項10マッサージチェアとして構成された、請求項1に記載のマッサージ装置⑻ 請求項11マッサージ関連サービスを提供するシステムであって、 請求項1に記載のマッサージ装置と、 第1および第2のサーバコンピュータと、前記マッサージプログラムを購入するために前記第1のサーバコンピュータと取引を実施し、前記マッサージプログラムを前記第2のサーバコンピュータからダウンロードし、 前記マッサージプログラムを前記マッサージ装置に転送するように機能する端末装置とを備える、システム。 記マッサージプログラムを前記第2のサーバコンピュータからダウンロードし、 前記マッサージプログラムを前記マッサージ装置に転送するように機能する端末装置とを備える、システム。 ⑼ 請求項12前記端末装置は、インターネット接続を介して前記第2のサーバコンピュ ータから前記マッサージプログラムをダウンロードし、ブルートゥース接続を介して前記ダウンロードされたマッサージプログラムを前記マッサージ装置に転送するように機能する、請求項11に記載のシステム⑽ 請求項13前記マッサージプログラムは、前記マッサージ装置により復号可能な暗号 化された形式で、前記端末装置にダウンロードされる、請求項11に記載のシステム。 3 本件無効審判請求で主張された無効理由原告は、本件無効審判請求において、次の無効理由を主張した。 ⑴ 無効理由1(サポート要件違反) 本件特許の各請求項に記載された発明は、発明の詳細な説明に記載したものではなく、特許法36条6項1号に規定する要件を満たしていないものであるから、それらの特許は同法123条1項4号に該当し、無効とすべきものである。 ⑵ 無効理由2(実施可能要件違反) 本件特許の発明の詳細な説明は、本件特許の各請求項に記載された発明を 当業者が実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものではなく、特許法36条4項1号に規定する要件を満たしていないものであるから、それらの特許は同法123条1項4号に該当し、無効とすべきものである。 ⑶ 無効理由3(原文新規事項の追加)外国語特許出願に係る特許である本件特許の願書に添付した特許請求の 範囲の記載は、本件特許の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の 理由3(原文新規事項の追加)外国語特許出願に係る特許である本件特許の願書に添付した特許請求の 範囲の記載は、本件特許の国際出願日における国際出願の明細書、請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内にないから、本件特許は、特許法184条の18の規定によって読み替える同法123条1項5号に該当し、無効とすべきものである。 ⑷ 無効理由4(進歩性欠如) 本件特許の各請求項に記載された発明は、甲1の1(米国特許出願公開第2011/0055720号明細書)に記載された発明及び公知技術、技術常識ないし周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法29条2項の規定により特許を受けることができないものであるから、それらの特許は、同法123条1項2号に該当し、無効とす べきである。 ⑸ 無効理由5(明確性要件違反)本件特許の各請求項に記載された発明は不明確であり、特許法36条6項2号に規定する要件を満たしていないものであるから、それらの特許は、同法第123条第1項4号に該当し、無効とすべきものである。 4 第1次審決の理由等第1次審決は、無効理由1ないし5のいずれも理由がなく、無効理由1ないし5によって本件特許を無効とすることはできないと判断した。 このうち、無効理由4(進歩性欠如)につき、第1次審決は、甲1の1に記載された発明は次の⑴ア及びイのとおりであると認定し(以下、後記⑴ア記載 の発明を「甲1発明1」という。)、本件訂正前発明1と甲1発明1との一致 点及び相違点は次の⑵アないしウのとおりであると認定し、このうち相違点1(後記⑵イ)における本件訂正前発明1に係る構成は、当業者が容易に想到し得るものとはいえず、相違点2について検討するまでもなく、本件訂正前発明1は、甲1 しウのとおりであると認定し、このうち相違点1(後記⑵イ)における本件訂正前発明1に係る構成は、当業者が容易に想到し得るものとはいえず、相違点2について検討するまでもなく、本件訂正前発明1は、甲1発明1及び公知技術、技術常識ないし周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるとはいえないと判断した。(甲5 0、51)⑴ 甲1の1に記載された発明ア甲1発明1「治療用健康装置100であって、治療機構260、265と、 タブレットコンピュータまたはスマートフォン190と、前記治療機構260、265と接続された主データ処理装置200とを備え、前記主データ処理装置200は、外部計算装置と接続し、 プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置からパスワードを入力してダウンロードし、前記治療用健康装置100を動作させるための前記治療プログラムま たはシーケンスを使用する、治療用健康装置100。」イ甲1発明2「タブレットコンピュータまたはスマートフォン190及び主データ処理装置200を備える治療用健康装置100を動作させるための方法で あって、 電子設備から外部計算装置へ、治療プログラムまたはシーケンスを転送するステップと、前記外部計算装置と前記治療用健康装置100との間の接続を、前記外部計算装置によって、確立するステップと、前記治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置から前記治 療用健康装置100に、前記外部計算装置によって、転送するステップと、前記治療プログラムまたはシーケ て、確立するステップと、前記治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置から前記治 療用健康装置100に、前記外部計算装置によって、転送するステップと、前記治療プログラムまたはシーケンスを、前記治療用健康装置100の前記主データ処理装置200によって、使用するステップと、を含む、方法。」⑵ 本件訂正前発明1と甲1発明1の対比 ア一致点「マッサージ装置であって、マッサージ部と、リモートコントローラと、前記マッサージ部の運動を駆動するように機能する駆動部と、 前記駆動部と接続されたマイクロコントローラとを備え、前記マイクロコントローラは、外部装置と接続し、前記マイクロコントローラによって実行可能なマッサージプログラムのプログラムコードを、前記外部装置から受信して、 一連のマッサージ動作を身体に施すために前記マッサージ部を介してマッサージプログラムを実行するように構成される、マッサージ装置。」イ相違点1駆動部と接続されたマイクロコントローラによる処理に関し、本件訂正 前発明1は、マッサージプログラムのプログラムコードと、前記マッサー ジプログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツとを、暗号化された形式で外部装置から受信して前記マッサージプログラムをメモリに保存し、前記外部装置から受信した前記マッサージプログラムと前記アイコンのグラフィカルコンテンツとを復号し、前記アイコンを前記リモートコントローラに保存させており、マッサージ部を介して実行され る前記マッサージプログラムが「復号された」ものであるのに対し、甲1発明1は、マッサージプログラムのプログラムコードと、マッサージプログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテ 行され る前記マッサージプログラムが「復号された」ものであるのに対し、甲1発明1は、マッサージプログラムのプログラムコードと、マッサージプログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツとを、暗号化された形式で前記外部装置から受信しているかは明らかでなく、マッサージプログラムをメモリに保存しているかも明らかでなく、外部装置から受 信したマッサージプログラムとアイコンのグラフィカルコンテンツとを復号しているかも明らかでなく、アイコンをリモートコントローラに保存させているかも明らかでなく、したがって、マッサージ部を介して実行されるマッサージプログラムが「復号された」ものであるかも明らかでない点。 ウ相違点2マイクロコントローラに関し、本件訂正前発明1は、縮小命令セットコンピュータであるのに対し、甲1発明1は、縮小命令セットコンピュータであるかは明らかでない点。 5 前訴における取消事由と前訴判決の判断の概要 ⑴ 前訴における取消事由ア取消事由1本件訂正前の請求項1の原文新規事項の判断の誤りないし理由不備(無効理由3関係)イ取消事由2 本件訂正前の請求項14の原文新規事項の判断遺脱(無効理由3関係) ウ取消事由3本件訂正前発明1ないし13のサポート要件の判断の誤り(無効理由1関係)エ取消事由4本件訂正前発明14ないし17のサポート要件の理由不備(無効理由1 関係)オ取消事由5明確性要件の判断の誤り(無効理由5関係)カ取消事由6実施可能要件の判断の誤り(無効理由2関係) キ取消事由7進歩性の判断の遺脱ないし審理不尽(無効理由4関係)ク取消事由8甲2及び甲3の記載事項から把握される技術の認定の誤り(無効理由4 要件の判断の誤り(無効理由2関係) キ取消事由7進歩性の判断の遺脱ないし審理不尽(無効理由4関係)ク取消事由8甲2及び甲3の記載事項から把握される技術の認定の誤り(無効理由4関係) ケ取消事由9相違点の判断の誤り(無効理由4関係)⑵ 前訴判決の判断の概要前訴判決は、取消事由1ないし7(上記⑴アないしキ)は理由がないが、取消事由8及び9は理由があるから、第1次審決には取り消すべき違法があ ると判断した。 前訴判決は、甲1の1には、前記4⑴ア、イのとおりの甲1発明1及び甲1発明2が記載されていると認定し、本件訂正前発明1と甲1発明1との相違点は、前記4⑵イ、ウに記載の相違点1及び2のとおりであると認定した。 その上で、前訴判決は、本件訂正前発明1は、甲1発明1並びに甲2及び甲 3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、 甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、進歩性の要件を充足しないと判断した。 6 本件審決の判断の要旨本件審決の判断の要旨は、別紙2「本件審決の判断の要旨」に記載のとおり である。 ⑴ 甲1に記載された発明の認定本件審決は、別紙2の2のとおり、甲1の1に次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認定した。この甲1発明は、第1次審決及び前訴判決が認定した甲1発明1に相当するが、甲1発明1(前記4⑴ア)とは 記載の異なる部分がある。 「治療用健康装置100であって、治療機構260、265とタブレットコンピュータまたはスマートフォン190と、前記治療機構260、265と接続された主データ処理装置200とを 備え、前 健康装置100であって、治療機構260、265とタブレットコンピュータまたはスマートフォン190と、前記治療機構260、265と接続された主データ処理装置200とを 備え、前記主データ処理装置200は、外部計算装置170と接続し、プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを 用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置170からダウンロードし、前記治療用健康装置100を動作させるための前記治療プログラムまたはシーケンスを使用する、治療用健康装置100。」 (本件審決が認定した上記甲1発明は、第1次審決及び前訴判決が認定した 甲1発明1(前記4⑴ア)と比べると、第1次審決及び前訴判決が認定した甲1発明1では「外部計算装置」とされていたところが、上記甲1発明では「外部計算装置170」とされている点、第1次審決及び前訴判決が認定した甲1発明1では「パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置からパスワードを入力してダウンロード し、」とされていたところが、上記甲1発明では「パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置170からダウンロードし、」とされている点が異なる。)⑵ 本件訂正発明1と甲1発明の対比本件審決は、本件訂正発明1と甲1発明との一致点及び相違点を、別紙2 の3のとおり認定した。 ⑶ 相違点についての容易想到性の判断及び効果の検討本件審決は、本件訂正発明1と甲1発明との相違点についての容易想到性を別紙2の4⑴、⑵のとおり判断し、本件訂正発明1の効果について別紙2の4⑶のとおり 違点についての容易想到性の判断及び効果の検討本件審決は、本件訂正発明1と甲1発明との相違点についての容易想到性を別紙2の4⑴、⑵のとおり判断し、本件訂正発明1の効果について別紙2の4⑶のとおり判断した。 ⑷ 本件訂正発明1の進歩性に関する判断の結論本件審決は、本件訂正発明1の進歩性に関する判断の結論について、別紙2の5のとおり判断した。 ⑸ 本件訂正発明4ないし6、8ないし13に関する判断本件審決は、本件訂正発明4ないし6、8ないし13のそれぞれに関し、 甲1発明との対比、相違点についての容易想到性、発明の効果、進歩性に関する判断の結論を、別紙2の6⑴ないし⑼のとおり判断した。 7 原告の主張する取消事由原告が主張する取消事由は、甲1の1に基づく本件訂正発明1の進歩性判断の誤りであり、具体的には以下のとおりである。 ⑴ 取消事由1 甲1発明と本件訂正発明1との対比の誤りア取消事由1⑴「治療プログラムまたはシーケンス」の対比の誤りイ取消事由1⑵「外部計算装置170」の対比の誤り ⑵ 取消事由2相違点1の判断の誤り第3 当事者の主張 1 取消事由1⑴(「治療プログラムまたはシーケンス」の対比の誤り)について〔原告の主張〕 ⑴ 本件審決は対比において、「甲1発明の『治療プログラムまたはシーケンス』が『主データ処理装置200』によって『使用』されることは、当該『治療プログラムまたはシーケンス』が『主データ処理装置200』によって実行可能なものであると理解できることから、甲1発明の『主データ処理装置200』によって『使用』される『治療用健康装置100を動作させるための 治療プログラムまたはシーケンス』と、本件訂正発明1の『縮小命令セットコンピュー ことから、甲1発明の『主データ処理装置200』によって『使用』される『治療用健康装置100を動作させるための 治療プログラムまたはシーケンス』と、本件訂正発明1の『縮小命令セットコンピュータである』『前記マイクロコントローラによって実行可能な』『マッサージプログラムのプログラムコード』とは、『マイクロコントローラによって実行可能なマッサージプログラムのプログラムコード』である限りにおいて一致する。」と認定した(本件審決第8の6⑶ア(エ)、審決書89頁7~ 15行)。 しかし、甲1の1の記載によれば、「治療プログラム又はシーケンス」は、「プログラミング言語に類似したテキストベースの治療ウェルネスデバイスのコマンド言語を使用する」ことにより、ユーザーが「外部計算装置」で「構成」し、または、「治療用健康装置に命令する」ユーザーが「外部計算装置」 で「定義」するものである。 したがって、甲1の1の「治療プログラム又はシーケンス」とは、「プログラミング言語」のソースコードで記述されるコンピュータプログラムではなく、一般に複数の工程からなる「治療」の計画(「治療用健康装置」の一連の操作)を指すというべきである(「プロのプログラマーではないユーザー」が「構成」するものは、「プログラミング言語」のソースコードで記述されるコ ンピュータプログラムではあり得ない。コンピュータプログラムを「定義」するという表現は行われない。)。「治療プログラム」を「シーケンス」と言い換えていることも、このことを裏付けている。 他方、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」とは、正に「コード」と表現されているとおり、「プログラミング言語」のソー スコードで記述されるコンピュータプログラムを指す。本件明細書に「マッ 1の「マッサージプログラムのプログラムコード」とは、正に「コード」と表現されているとおり、「プログラミング言語」のソー スコードで記述されるコンピュータプログラムを指す。本件明細書に「マッサージプログラムのコードを機械が実行可能な形式に変換し」(段落【0031】)との記載があることも、このことを裏付けている。 「ソースコード」とは、人間がプログラミング言語で記述したテキストで、実行させるためには、コンパイラやアセンブラによって、機械(計算機=コ ンピュータ)が直接理解でき実行可能な形式に、変換する必要があるテキストである。これは、変換後の「オブジェクトコード」とは異なる。また、「ソースコード」や「オブジェクトコード」と文言で明示されることなく、単に「コード」という場合は、「ソースコード」を指す(甲58、11)。 甲1発明の「治療プログラム又はシーケンス」は、本件訂正発明1の「マ ッサージプログラムのプログラムコード」とは、異なるものであり、本件審決の上記認定は誤りである。 ⑵ 本件審決では、特許請求の範囲の減縮を目的とする本件訂正が認められ、本件訂正発明は、減縮後の特許請求の範囲に新たな要件が付加され発明の要旨が変更されたものとなった。したがって、訂正前の特許請求の範囲に基づ く発明の要旨を前提にした取消判決の拘束力は遮断され、前訴判決の拘束力 は本件審決に及ばない。前訴判決の拘束力が本件審決に及ぶとした本件審決の判断は誤りである。 ただし、前訴判決の拘束力が及ぶとして本件審決が挙げた判示事項(別紙2の1)は、本件訂正によっても影響を受けない範囲における認定判断であって、本件審決は、この範囲に限って拘束力が及ぶと判断したと解する余地 があるが、仮にそのように解したとしても、原告の主張は上記判示事 は、本件訂正によっても影響を受けない範囲における認定判断であって、本件審決は、この範囲に限って拘束力が及ぶと判断したと解する余地 があるが、仮にそのように解したとしても、原告の主張は上記判示事項と無関係である。 以上のとおり、拘束力に関する被告の主張は失当である。 〔被告の主張〕⑴ア取消事由1についての原告主張は、本件訂正発明1と甲1発明との対比 に認定判断の誤りがある、というものである。 ここで、進歩性の判断における本件発明と引用発明との対比は、本件発明と引用発明との間において「一致又は相当する事項」を明らかにするために行われるものであって、この対比の結果、「一致又は相当する事項」が、本件発明と引用発明との「一致点」として認定される。 すなわち、取消事由1についての原告主張は、対比の認定判断の誤りをいうことで、本件審決の認定した「一致点」の認定に誤りがある、とすることにつながる主張である。 しかしながら、「一致点」の認定に誤りがあるとすることにつながる主張は、取消判決である前訴判決の拘束力により許されない。 本件審決が認定した「一致点」は、前訴判決が認定した「一致点」と完全に同じである。したがって、本件審決が認定した「一致点」は、正しく、前訴判決の拘束力に従ったものである。そして、「一致点」を導くために行われる対比においても、取消判決の拘束力が及び「一致点」が導かれるようになされた本件審決の対比は、適切なものであり、誤りはない。 イ取消事由1⑴における原告の主張は、本件審決の認定した「一致点」に おける「マッサージプログラムのプログラムコード」が一致点ではなく、本件審決の認定した「一致点」には「マッサージプログラムのプログラムコード」についての認定の誤りがある、とすることにつ 」に おける「マッサージプログラムのプログラムコード」が一致点ではなく、本件審決の認定した「一致点」には「マッサージプログラムのプログラムコード」についての認定の誤りがある、とすることにつながる主張である。 しかし、「マッサージプログラムのプログラムコード」が「一致点」であることには、取消判決の拘束力が及ぶ。したがって、拘束力に従って、「マ ッサージプログラムのプログラムコード」が「一致点」として認定されるように、甲1発明と本件訂正発明1との対比を行った本件審決は、適切なものであり、誤りはない。 ウ本件特許の特許請求の範囲の記載について本件訂正がされているが、本件訂正によっても影響を受けない範囲における前訴判決の認定判断につ いては拘束力が及ぶ。被告が取消事由1について主張している拘束力は、前訴判決における一致点の認定判断についてのものであり、この一致点は本件訂正の前後で同一であり、本件訂正によって影響を受けないから、拘束力は遮断されない。 仮に、拘束力が及ばないとしても、本件訂正後の審決取消訴訟において、 上記一致点についての認定判断を原告が争うことは、訴訟上の信義則に反するから、それに対しては、拘束力に準ずる効力が認められるべきである。 ⑵ 甲1発明の「治療プログラム」に関し、甲1の1の段落[0071]等の記載によれば「治療」は「マッサージ」を含むものであるから、甲1発明の「治療プログラム」が「マッサージプログラム」に相当することは明らかで ある。そして、「治療プログラム」は、プログラムであるから、治療プログラムを記述したものは「プログラムコード」にほかならない。 原告は、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」における「コード」という用語に依拠して、本件訂正発明1の「マッサ プログラムを記述したものは「プログラムコード」にほかならない。 原告は、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」における「コード」という用語に依拠して、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」は、プログラミング言語のソースコードで 記述されるコンピュータプログラムを指す、とも主張する。 しかし、「コード」という用語は、プログラムに関して、ソースコード以外にも、オブジェクトコード、マイクロコードなどにも用いられる用語である(甲8の491頁右欄「②図CISCからRISCへ」)から、「プログラムコード」を、プログラミング言語のソースコードであると限定的に解釈する理由はない。 「プログラムコード」に関し、本件明細書の発明の詳細な説明を参酌すると、本件明細書の発明の詳細な説明の段落【0031】には「マッサージプログラムのコードを機械が実行可能な形式に変換し、次いで、マッサージプログラムコードとアイコンをそれぞれ、メモリ136とリモートコントローラ150に保存し得る。」(二重下線及び波線下線は本判決において付したも のである。)と記載されている。この記載によれば、「プログラムコード」ないし「プログラムのコード」という用語は、「機械が実行可能な形式に変換される前のもの」(二重下線のプログラムのコード)を表現するために用いられているだけでなく、「機械が実行可能な形式に変換された後のもの」(波線下線のプログラムコード)を表現するためにも用いられている。 したがって、本件明細書の発明の詳細な説明を参酌すれば、本件訂正発明1の「プログラムコード」は、「機械が実行可能な形式に変換される前のもの」及び「機械が実行可能な形式に変換された後のもの」の双方を包含するものとして解釈するのが 細な説明を参酌すれば、本件訂正発明1の「プログラムコード」は、「機械が実行可能な形式に変換される前のもの」及び「機械が実行可能な形式に変換された後のもの」の双方を包含するものとして解釈するのが相当であり、「機械が実行可能な形式に変換される前のもの」(原告の主張によれば「ソースコード」)のみを指すわけではない。 上記の解釈は、技術常識からも裏付けられる。すなわち、技術常識を示す乙1(IT用語辞典e-Words)によれば、「プログラムコード」又は「コード」とは、「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータ」である。 ⑶ 仮に、甲1発明の「治療プログラム又はシーケンス」が本件訂正発明1の 「マッサージプログラムのプログラムコード」とは異なるものであるとして も、その相違は微差にすぎず、甲1の「治療プログラム又はシーケンス」を、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」とすることは、単なる設計的事項にすぎないから、当業者が容易になし得たものであり、そのことにより、格別な効果を奏するものではないから、本件審決の結論に誤りはない。 2 取消事由1⑵(「外部計算装置170」の対比の誤り)について〔原告の主張〕⑴ア本件審決は、「甲1発明の『タブレットコンピュータまたはスマートフォン190』は、リモートコントロールボックス160の代わりに治療用健康装置100を制御することが可能であるから、本件訂正発明1の『リモ ートコントローラ』に相当する」(以下、この認定を「認定A」という。)、「甲1発明の『外部計算装置170』は、治療プログラム又はシーケンスを治療用健康装置100に送信するものであるから、本件訂正発明1の『外部装置』に相当する」(以下、こ の認定を「認定A」という。)、「甲1発明の『外部計算装置170』は、治療プログラム又はシーケンスを治療用健康装置100に送信するものであるから、本件訂正発明1の『外部装置』に相当する」(以下、この認定を「認定B」という。)と、それぞれ認定した(本件審決第8の6⑶ア(ア)、審決書88頁27~33行)。 イ認定Aの構成「190」に関し、甲1の1には、本件審決も引用しているとおり、以下の記載がある。 「AsillustratedinFIG. 1, atherapeuticwellnessdeviceindatacommunicationwitheitheralocalorremoteexternalcomputingunit170, 190 maybecontrolledfromthatunitinadditiontoorinsteadofa traditionalhandheldremotecontrolbox 160.」(日本語訳:図1に示すように、ローカルまたはリモートのいずれかの外部計算装置170、190とデータ通信する治療用健康装置は、従来の手持ちリモートコントロールボックス160に加えて、またはその代わりに、その外部計算装置から制御され得る。)(段落[0047]) 「Althoughcontrolviaanexternalcomputingunit 170 or 190 can replaceahardwiredhandheldremotecontrolbox 160, thetherapeuticwellnessdevicemayalsobeconfiguredtoacceptcomma heldremotecontrolbox 160, thetherapeuticwellnessdevicemayalsobeconfiguredtoacceptcommandsfrombothcontrolsources.」(日本語訳:外部計算装置170または190を介した制御は、ハードワイヤードの手持ちリモートコントロールボックス160を置き換えることができるが、治療用健康装置は、両方の制御ソースから のコマンドを受け入れるように構成することもできる。)(段落[0049])以上の記載によれば、認定Aのように、甲1の1の構成「190」を本件訂正発明1の「リモートコントローラ」に相当すると認定するのであれば、「治療用健康装置」と「データ通信」して「治療用健康装置」を「制御」する構成として構成「190」と並列に掲げられている構成「170」に ついても、本件訂正発明1の「リモートコントローラ」に相当すると認定されるべきである。 ウ上記の点に留意しつつ、認定Bについてみるに、甲1の1で、「治療プログラム又はシーケンス」を「治療用健康装置100に送信」することに関しては、本件審決も引用するとおり、以下の記載がある。 「Programsorsequencesoftherapeuticwellnessdevicecommandsforvarioustherapies, suchasmassageandrelatedactivitiesandconfigurations, canbedefinedandusedinconnectionwiththeexternalcomputingunit, whichprogramsorsequenc , canbedefinedandusedinconnectionwiththeexternalcomputingunit, whichprogramsorsequencesmaythenbeeitherusedbytheexternalcomputingunittosequentiallycommandthetherapeutic wellnessdevicetoassumethevariousactivitiesandconfigurationsordownloadedtothetherapeuticwellnessdeviceallatonceforlaterexecutionbythetherapeuticwellnessdevice, orbyothertherapeuticwellnessdevices.」(日本語訳:マッサージや関連する活動や構成など、さまざまな治療のための治療用健康装置コマンドのプログラムまたはシー ケンスが定義され、外部計算装置に関連付けて使用される。このプログラ ムまたはシーケンスは、さまざまな活動や構成を治療用健康装置に順次指令するために外部計算装置によって使用されてもよいし、その治療用健康装置又は他の治療用健康装置による事後的な実行のために一度にその治療用健康装置にダウンロードされてもよい。)(段落[0071])「Programsorsequencesoftherapeuticwellnessdevicecommandsmay bedownloadedtotheexternalcomputingunitordirectlyto peuticwellnessdevicecommandsmay bedownloadedtotheexternalcomputingunitordirectlytothetherapeuticwellnessdevicefromremotelocations.”(日本語訳:プログラムまたは治療用健康装置コマンドのシーケンスは、外部計算装置にダウンロードすることも、遠隔地から治療用健康装置に直接ダウンロードすることもできる。)(段落[0072]) 以上の記載によれば、「治療プログラム又はシーケンス」は、「外部計算装置」及び「治療用健康装置」以外の場所(「遠隔地」)からダウンロードされるものであり、かつ、「外部計算装置」が使用するために「外部計算装置にダウンロード」されるか、または「一度に」「治療用健康装置に直接ダウンロード」されるものである。 このように、甲1の1では、「外部計算装置」から「治療用健康装置に」、「治療プログラム又はシーケンス」が「ダウンロード」される訳ではない。 したがって、「甲1発明の『外部計算装置170』は、治療プログラム又はシーケンスを治療用健康装置100に送信するもの」(認定B)ではない。 すなわち、甲1発明の「外部計算装置170」は、本件訂正発明1の「外 部装置」には相当しない。 ⑵ 前訴判決の甲1発明1の認定に照らしても、前記⑴アの対比は正しくない。 前訴判決は、甲1の1には、第1次審決が認定したとおり甲1発明1が記載されている、と認定した(前訴判決82頁)。 そこで、第1次審決が甲1発明1を認定した根拠の記載と、本件審決が甲 1発明を認定した根拠の記載を比較すると、本件審決では、第1次審決の記 載に加筆がされている。 また、 82頁)。 そこで、第1次審決が甲1発明1を認定した根拠の記載と、本件審決が甲 1発明を認定した根拠の記載を比較すると、本件審決では、第1次審決の記 載に加筆がされている。 また、甲1発明1の認定と、甲1発明の認定を比較すると、甲1発明1の「外部計算装置」が、甲1発明では「外部計算装置170」となっている。 しかしながら、本件審決において甲1発明の認定の根拠として加筆された内容には、「外部計算装置170」への言及が全くない。すなわち、何を根拠 として、「外部計算装置」が「外部計算装置170」へと改められたのか、本件審決の記載からは全く明らかでない。本件審決では甲1の1の段落[0072]を「プログラムまたは治療用健康装置コマンドのシーケンスは、外部計算装置170にダウンロードすることもできる。(以下略)」と引用するが(審決書59頁)、段落[0072]には、「外部計算装置170」の根拠と なる記載はないから、本件審決の認定には根拠がない。 前訴判決の拘束力が本件審決に及ぶか否かにかかわらず、本件審決の上述の不合理な認定判断は、審決の結論に影響を及ぼすものであるから、本件審決は取り消されるべきである。 ⑶ 前訴判決の拘束力に関する被告の主張に対する反論は、前記1〔原告の主 張〕⑵と同じである。 〔被告の主張〕⑴ 取消事由1⑵に関する原告の主張は、本件審決の認定した「一致点」における「外部装置」が一致点ではなく、本件審決の認定した「一致点」には「外部装置」についての認定の誤りがある、とすることにつながる主張である。 しかし、「外部装置」が「一致点」であることには、取消判決の拘束力が及ぶ。したがって、拘束力に従って、「外部装置」が「一致点」として認定されるように、甲1発明と本件訂正発明1との対比を 。 しかし、「外部装置」が「一致点」であることには、取消判決の拘束力が及ぶ。したがって、拘束力に従って、「外部装置」が「一致点」として認定されるように、甲1発明と本件訂正発明1との対比を行った本件審決は、適切なものであり、誤りはない。 ⑵ 前訴判決の甲1発明1の認定においては「外部計算装置」と認定されてい るのに対して、本件審決の甲1発明では「外部計算装置170」と認定され ており、「外部計算装置」に「170」が付加されている。 これは、「外部計算装置」が、前訴判決が認定した甲1発明1に含まれる「タブレットコンピュータまたはスマートフォン190」とは別の「外部計算装置170」であることを、前訴判決が認定した甲1発明1及び甲1の1の記載に即して、確認的に明らかにしたものにすぎず、前訴判決の拘束力に従っ た適切なものである。 すなわち、前訴判決が認定した甲1発明1では、「外部計算装置」とは別に、「タブレットコンピュータまたはスマートフォン190」が認定されている。 つまり、前訴判決が認定した甲1発明1では、「外部計算装置」と「タブレットコンピュータまたはスマートフォン190」とが、それぞれ別々に認定さ れており、そのことについても拘束力が及ぶ。そして、前訴判決が認定した甲1の1には、「外部計算装置170、190」(段落[0047])、「その外部計算装置」(同段落)、「外部計算装置170」(段落[0029])といった記載がある。甲1の1において、190とは別の外部計算装置は、「外部計算装置170」にほかならない。 ⑶ 仮に、甲1発明の「外部計算装置170」が、本件訂正発明1の「外部装置」に相当しないとしても本件審決の一致点に誤りはない。 すなわち、甲1の1の段落[0072]には、遠隔地(ウェブ 。 ⑶ 仮に、甲1発明の「外部計算装置170」が、本件訂正発明1の「外部装置」に相当しないとしても本件審決の一致点に誤りはない。 すなわち、甲1の1の段落[0072]には、遠隔地(ウェブサイトや電子設備)から治療プログラム又はシーケンスを治療用健康装置100にダウンロードすることが記載されており(審決書59頁)、この遠隔地(ウェブサ イトや電子設備)が、治療プログラム又はシーケンスを治療健康装置100に送信していることは明らかであるから、遠隔地も、本件訂正発明1の「外部装置」に相当する。 したがって、甲1発明の「遠隔地」も、本件訂正発明1の「外部装置」に相当するから、結局、本件審決の認定した一致点に誤りはなく、本件審決の 結論に誤りはない。仮に、一致点に誤りがあるとしても、微差にすぎず、当 業者が容易になし得たものであり、そのことにより、格別な効果を奏するものではないから、結局、本件審決の結論に誤りはない。 3 取消事由2(相違点1の判断の誤り)について〔原告の主張〕⑴ア甲1の1の「InternalApparatusofTherapeuticWellnessDevice」(治 療用健康装置の内部装置)に関する段落[0038]及び[0040]の記載によれば、以下のことが明らかである。 (ア) 甲1の1には、「治療用健康装置」が、「主データ処理装置200」と、「主データ処理装置200」と通信可能に接続された「通信装置210、215、220および225」と、を備える構成が開示されていること。 (イ) 特に「通信装置210、215」は、「外部計算装置」からデータを受信すること。 (ウ) 「通信装置210、215、220、及び225」は、「主データ処理装置200とは別個に設計および (イ) 特に「通信装置210、215」は、「外部計算装置」からデータを受信すること。 (ウ) 「通信装置210、215、220、及び225」は、「主データ処理装置200とは別個に設計および/または実装」されるものであること。 (エ) 「主データ処理装置200」は、「既存の治療用ウェルネスデバイス」 に備えられていたこと。 (オ) 「通信装置210、215、220、及び225」により、「ハードワイヤードのリモートコントロールボックスで機能するように設計」された「既存の治療用ウェルネスデバイス」を「効果的に使用」できること。 イまた、甲1の1の「DeviceCommanding, andMimickingofExisting TherapeuticWellnessDeviceSignaling」(デバイスのコマンド、および既存の治療用健康装置シグナリングの模倣)に関する段落[0042]及び[0043]の記載によれば、以下のことが明らかである。 (ア) 甲1の1には、「外部計算装置」が「データ通信リンクを介して」、「治療用健康装置」に「コマンドを渡すことにより、治療用健康装置を制御」 することが開示されていること。 (イ) 「処理装置の内部プロセッサアーキテクチャ」である「個々のマイクロコントローラ」の「命令」は「低レベルの基本コマンド」であること。 (ウ) 「外部計算装置」による上記の「制御」により、「個々のマイクロコントローラ」の「低レベルの基本コマンド」に比して「より高いレベルまたは『マクロ』コマンドを治療用健康装置の処理装置に渡すことができ、 それにより単一のコマンドが治療用健康装置に比較的複雑な操作または一連の操作を実行させることができる」こと。 (エ) 「有線リモートコ ロ』コマンドを治療用健康装置の処理装置に渡すことができ、 それにより単一のコマンドが治療用健康装置に比較的複雑な操作または一連の操作を実行させることができる」こと。 (エ) 「有線リモートコントロールボックスで使用するように設計およびプログラムされた治療用健康装置」において、「データリンク用の通信処理装置」を組み込むことにより、「データ通信リンクで高レベルのコマンド アプローチ」を使用できるようになり、その結果、「有線リモートコントロールボックスに通常は配線されていない又は関連付けられていない高レベルのコマンドを渡すことができ、あるいは、リモートコントロールボックスの個々のボタンを押して実際に生成できるものを超えた高レベルの『ボタンシミュレーション』コマンドの組み合わせ又はシーケ ンスを渡すことができる」こと。 ウ上記ア及びイの記載事項をまとめると、以下のことが明らかである。 すなわち、甲1発明は、「既存の」「治療用健康装置」を、「外部計算装置」から「より高いレベル」のコマンドを受信することができるように、改善するものである。すなわち、「有線リモートコントロールボックスで使用す るように設計およびプログラムされた」「既存の」「治療用健康装置」において「低レベルの基本コマンド」を担っていた「主データ処理装置200」に、「外部計算装置」と通信する「データリンク用の通信処理装置」を通信可能に設けることにより、「外部計算装置」から「主データ処理装置200」に、「より高いレベル」のコマンドを「渡す」ことができる。その結果、「有 線リモートコントロールボックスに通常は配線されていない又は関連付 けられていない高レベルのコマンドを渡すことができ、あるいは、リモートコントロールボックスの個々のボタンを押し 、「有 線リモートコントロールボックスに通常は配線されていない又は関連付 けられていない高レベルのコマンドを渡すことができ、あるいは、リモートコントロールボックスの個々のボタンを押して実際に生成できるものを超えた高レベルの『ボタンシミュレーション』コマンドの組み合わせ又はシーケンスを渡すことができる」。 ここでいう「外部計算装置」は、本件審決の甲1発明と本件訂正発明1 との対比において、本件訂正発明1の「外部装置」に相当するとされた、甲1の1の「外部計算装置170」である。 以上を踏まえて、本件訂正発明1と甲1発明(甲1の1に記載の技術)との、本件審決では認定されていない相違点について述べると、以下のとおりである。 甲1の1では、元々「既存の」「治療用健康装置」において使用できるよう設計されていた「低レベルの基本コマンド」に関しては、「有線リモートコントロールボックス」(FIG.1では「160」)のボタン操作で行われる。一方、「より高いレベル」のコマンド(高レベルの「ボタンシミュレーション」コマンドの組み合わせ又はシーケンス)に関しては、「データ通 信リンクで高レベルのコマンドアプローチ」により、「外部計算装置」を用いて、あたかも「有線リモートコントロールボックス」で複数のコマンドを組み合わせた操作を行っているかのようにすること(「有線リモートコントロールボックス」は実際には用いないこと)が、甲1の1に記載の技術の特徴である。すなわち、甲1の1に記載の技術は、「既存の」「治療用 健康装置」に、「より高いレベル」の新しいマッサージプログラムの追加・更新を行うものではないし、「有線リモートコントロールボックス」による「より高いレベル」のコマンドのボタン操作を可能とするものでもない。 これに対し 高いレベル」の新しいマッサージプログラムの追加・更新を行うものではないし、「有線リモートコントロールボックス」による「より高いレベル」のコマンドのボタン操作を可能とするものでもない。 これに対し、本件訂正発明1では、「最初から利用可能なマッサージプログラム」(甲1の1の「低レベルの基本コマンド」は、こちらに対応する。) のみならず、「外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサー ジプログラム」(甲1の1の「より高いレベル」のコマンドは、こちらに対応する。)も、実際に「マッサージ装置」の「リモートコントローラ」を用いて行われる。 前記のような甲1発明においては、「低レベルの基本コマンド」に対応する(コンピュータ)プログラムは、(甲1の1に記載はないものの、)「治療 用健康装置」の「主データ処理装置200」のメモリに記録(保存)されるかもしれない。しかし、「より高いレベル」のコマンドは、「外部計算装置」から「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」に「渡す」のであるから、「より高いレベル」のコマンドに対応する(コンピュータ)プログラムは、(「外部計算装置」のメモリには記録されているかもしれない が、)「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」のメモリには、記録する必要はない。実際、「より高いレベル」のコマンドに対応する(コンピュータ)プログラムが、「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」のメモリに記録されていることについては、甲1の1には記載がない。 加えて、「より高いレベル」のコマンドに対応する(コンピュータ)プロ グラムを、「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」のメモリに記録するという実施態様では、「外部計算装置」から「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」に「渡 (コンピュータ)プロ グラムを、「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」のメモリに記録するという実施態様では、「外部計算装置」から「治療用健康装置」の「主データ処理装置200」に「渡す」必要はないのであるから、そのような実施態様の構成は甲1発明の構成とは異なるし、甲1の1に接した当業者が、そのような実施態様の構成を採用するよう動機付けされることもない。 以上より、「マッサージ装置」の「マイクロコントローラ」が、「最初から利用可能なマッサージプログラム(注:「低レベルの基本コマンド」に対応する。)を保存する第1のメモリ」に加えて、「外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラム(注:「より高いレベル」のコマンドに対応する。)を保存する第2のメモリ」を備える構成が、「当業 者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎない」とした本件審決の判断に は、前記ア及びイの記載事項を看過した誤りがある。 ⑵ 前訴判決の拘束力が本件審決に及ばないことは、前記1〔原告の主張〕⑵のとおりである。 また、仮に、本件審決が述べる範囲で拘束力が及んだとしても、本件訂正発明1の「第2のメモリ」の構成に関して当該拘束力が及ばないことは、取 消事由1⑴について前記1〔原告の主張〕⑵のとおり指摘したのと同様である。 いずれにせよ、前訴判決の拘束力を理由とする被告の主張は失当である。 〔被告の主張〕⑴ 取消事由2に関する原告の主張には、本件訂正発明1における「第1のメ モリ」の構成(最初から利用可能なマッサージプログラムを保存する第1のメモリ)及び「第2のメモリ」の構成(外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリ)の二つの構成が含まれている。 このうち、まず、 グラムを保存する第1のメモリ)及び「第2のメモリ」の構成(外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリ)の二つの構成が含まれている。 このうち、まず、第1のメモリの構成は、実質的な相違点ではない。第1 のメモリの構成に関して、本件審決は、甲1の1の段落[0038]及び[0043]の記載を根拠に、「プログラムを保存する第1のメモリも甲1の1に記載されているといえる。」(審決書93頁)としており、第1のメモリの構成については、実質的な相違点ではない旨の認定判断をしている。そして、甲1の1の上記各段落の記載に照らして、上記認定判断に誤りはない。原告 も、第1のメモリの構成自体が、実質的な相違点であるとは主張していない。 第2のメモリの構成のうち「を保存する・・・メモリ」に関して、一致点に係る「外部装置からマッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラム」を、「メモリに保存する」ことは、プログラムがマッサージ装置に読み込まれた時点で当然に行われていることであるから、拘束力が及ぶ一致点に係るマ ッサージ装置においても、当然実行しているものである。したがって、第2 のメモリの構成のうち「第2の」を除く部分は、「実質的な相違点ではない」とされるべきものである。 以上によると、第1、第2のメモリの構成のうち、「第2の」部分を除いた構成は、実質的な相違点ではない。そうすると、実質的な相違点といえるのは、第1、第2のメモリの構成のうち、単に、「第2の」部分だけである。 2種類のプログラムを「第1のメモリ」と「第2のメモリ」に保存し分けることに関し、本件審決は、「当業者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎない」と判断しているところ(審決書93頁)、本件審決のいうように、保存する ムを「第1のメモリ」と「第2のメモリ」に保存し分けることに関し、本件審決は、「当業者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎない」と判断しているところ(審決書93頁)、本件審決のいうように、保存する内容に応じて適宜メモリを分けて用いることは慣用手段であり、そのことにより、格別な効果を奏するものではないから、本件審決の上記判断に誤 りはない。 ⑵ 原告は、取消事由2に関し、本件審決の判断には、前記〔原告の主張〕⑴ア、イの記載事項を看過した誤りがあると主張する。 しかし、原告の主張は、2種類のプログラムを「第1のメモリ」と「第2のメモリ」に保存し分ける点についてのものではなく、もっぱら、2種類の プログラムのレベルが「低レベルの基本コマンド」であるか「より高いレベルのコマンド」であるかに関するものである。 そもそも、プログラムの「レベル」は、本件訂正発明1において特定されておらず、原告の主張は、特許請求の範囲の記載に基づかないものである。 また、取消事由2に関する原告の主張の実質は、「ダウンロードしたプログ ラムをメモリに保存することは、通常行う事項であり、甲1発明1についても当然実行しているものと認められる」との前訴判決の「甲1発明1」の認定判断(前訴判決90頁)を争うものであり、前訴判決の拘束力に反する。 このように、2種類のプログラムのレベルについての原告の主張は、実質的な相違点でない事項についてのもの、又は拘束力に反したものであって、 判断の蒸し返しである。 第4 当裁判所の判断 1 本件訂正発明の技術的意義等⑴ 特許請求の範囲本件訂正後の本件特許に係る特許請求の範囲は、前記第2の2のとおりである。 ⑵ 本件明細書等の記載本件明細書等の記載は、別紙1特許公報の【発明の詳細な説明 的意義等⑴ 特許請求の範囲本件訂正後の本件特許に係る特許請求の範囲は、前記第2の2のとおりである。 ⑵ 本件明細書等の記載本件明細書等の記載は、別紙1特許公報の【発明の詳細な説明】の箇所に記載のとおりである。 ⑶ 本件訂正発明の技術的意義上記⑴の特許請求の範囲及び上記⑵の本件明細書等の記載によれば、本件 訂正発明の技術的意義は、次のとおりであると認められる。 ア既存のマッサージ装置は、通常、変更できない一連の所定のマッサージプログラムを含み、そのためマッサージ装置を柔軟に使用することができず、マッサージの効果を限定してしまうことがある。本件訂正発明は、上記の「通常、変更できない一連の所定のマッサージプログラムを含み、そ のためマッサージ装置を柔軟に使用することができず、マッサージの効果を限定してしまう」という問題を解決し、改善されたマッサージ体験を提供できる「マッサージ装置」によって課題を解決しようとするものである。 (段落【0002】及び【0003】)イ本件訂正発明は、上記の課題を解決する手段として、 「マッサージ装置は、マッサージ部と、マッサージ部の運動を駆動するように機能する駆動部と、駆動部と接続されたマイクロコントローラとを含む。マイクロコントローラは、外部装置と接続し、外部装置からマッサージプログラムのプログラムコードを受信してマッサージプログラムをメモリに保存し、一連のマッサージの動作を身体に施すためにマッサージ部 を介してマッサージプログラムを実行するように構成される」(段落【00 04】)こと、「マッサージ装置はさらに、マッサージ装置で利用可能なマッサージプログラムと関連付けられた1つまたは複数のアイコンを表示するように機能するリモートコントローラを含む」 落【00 04】)こと、「マッサージ装置はさらに、マッサージ装置で利用可能なマッサージプログラムと関連付けられた1つまたは複数のアイコンを表示するように機能するリモートコントローラを含む」(段落【0005】)こと、「マイクロコントローラ130は典型的な例として、32ビットの縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロコントローラであり 得る」(段落【0016】)こと、「メモリ134は、マッサージ装置106で最初から利用可能なマッサージプログラムIMPのプリセットプログラミングコードを保存し得る」及び「別のメモリ136は、ユーザにより外部装置からマッサージ装置106に読み込まれるマッサージプログラムDMPのプログラミングコードを保存し得る」(段落【0017】)こと、 「リモートコントローラ150のマイクロコントローラ154は、マッサージプログラムIMPとDMPと関連付けられているグラフィカルアイコンを保存する内部メモリ156を含み得る」(段落【0019】)こと、「マッサージ装置106は、1つのマッサージプログラムのプログラムコードとそれに関連付けられたアイコンのグラフィカルデータを含む、1つ または複数の暗号化されたファイルを受信し得る」(段落【0030】)こと、「マイクロコントローラ130は、マッサージプログラムコードとグラフィカルアイコン(アイコンはビットマップファイルとして定義し得る)を復元するためにファイルを復号し、マッサージプログラムのコードを機械が実行可能な形式に変換し、次いでマッサージプログラムコードとアイ コンをそれぞれ、メモリ136とリモートコントローラ150に保存し得る」(段落【0031】)こと、「リモートコントローラ150のグラフィカルユーザインターフェースはこのようにし コードとアイ コンをそれぞれ、メモリ136とリモートコントローラ150に保存し得る」(段落【0031】)こと、「リモートコントローラ150のグラフィカルユーザインターフェースはこのようにして、ダウンロード済みマッサージプログラムと関連付けられたアイコンを表示するように更新され得る」(段落【0031】)こと、「起動信号に応じてマイクロコントローラ13 0は、一連のマッサージ動作をユーザの身体に施すため、マッサージ部1 20を介して新しいマッサージプログラムを実行し得る」(段落【0032】)こととした。 ウそして、当該「マッサージ装置」は、「新しいマッサージプログラムをダウンロードし、マッサージ装置のリモートコントローラのグラフィカルユーザインターフェースの更新を実行し、マッサージ装置で新しくダウンロ ードされたマッサージプログラムを実行するためにリモートコンローラーまたは外部装置を使用する能力を含む」ものとなり、「より柔軟な仕方で使用することができ、ユーザはマッサージ装置の強化されたマッサージ体験を楽しむことができる」という効果を奏するものとなった(段落【0034】)。 2 甲1発明について⑴ 甲1の1(米国特許出願公開第2011/0055720号明細書)には別紙3のとおりの記載がある。 ⑵ア本件審決は、甲1の1に甲1発明が記載されていると認定した(前記第2の6、別紙2の2)。 本件審決が認定した甲1発明には、「前記主データ処理装置200は、外部計算装置170と接続し、プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを 用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置1 グ言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを 用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置170からダウンロードし、」との記載がある。 甲1の1の段落[0047]には、「図1に示すように、ローカルまたはリモートのいずれかの外部計算装置170、190とデータ通信する治療用健康装置は、従来の手持ちリモートコントロールボックス160に加え て、またはその代わりに、その外部計算装置から制御され得る。そのよう な外部計算装置は、あらゆる種類の計算装置を含むことができる。それは、例えば、適切なソフトウェアがロードされた汎用コンピュータを含み、キーボード175、マウス176、または音声認識装置174などのユーザーインターフェースデバイスによって操作されて、治療用健康装置のモードを設定したり、コマンドを発行したりできる。・・・それは、他の種類の 計算装置をも含み得るものであり、例えば、パーソナルコンピュータまたはビデオゲームコンソール170、またはスマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブル、ラップトップまたはタブレットコンピュータ、デジタルメディアプレーヤー、メディアリーダー、パーソナルデジタルアシスタント、プログラム可能なワイヤレスリモートコント ロール、または同様の手持ちデバイスまたはモバイルデバイス190である。」との記載があり(甲1の1の記載については別紙3参照。以下、甲1の1の記載を引用するものについて同じ。)、甲1の1において「外部計算装置」には「外部計算装置170」以外のものも含まれるとされており、「外部計算装置」と「外部計算装置170」とは異なる概念であるといえ る。 本件 ついて同じ。)、甲1の1において「外部計算装置」には「外部計算装置170」以外のものも含まれるとされており、「外部計算装置」と「外部計算装置170」とは異なる概念であるといえ る。 本件審決は、甲1の1の段落[0073]及び[0038]の記載から、「主データ処理装置200は外部計算装置170と接続し、治療プログラムまたはシーケンスをダウンロードし、治療用健康装置100を動作させるためのプログラムまたはシーケンスを使用しているといえる。」と判断 し(本件審決第8の6⑵ア(イ)c)、段落[0038]、[0040]及び[0072]の記載から、「電子設備から外部計算装置170に治療プログラムまたはシーケンスを転送し、外部計算装置170と治療用健康装置100との間の接続を外部計算装置170によって確立し、治療プログラムまたはシーケンスを外部計算装置170から治療用健康装置100に外部計 算装置170によって転送しているといえる。」と判断した(本件審決第8 の6⑵ア(イ)d、審決書59頁)。 しかし、別紙3の上記各段落を参照しても、そのいずれにも、「外部計算装置」を「外部計算装置170」に限るものとすることをうかがわせる記載はなく、かつ、治療プログラム又はシーケンスを「外部計算装置170」からダウンロードすることをうかがわせる記載もない。 甲1の1において、治療プログラム又はシーケンスがどこから治療用健康装置にダウンロードされるかについてみれば、甲1の1の段落[0029]には、「図1に示す本発明の一実施形態は、治療用健康装置100を備え、治療用健康装置100は、・・・接続できる装置を備え、接続できる装置は、例えば有線接続102を介してパーソナルコンピュータなどの外部 計算装置170に接続でき、有線接続1 康装置100を備え、治療用健康装置100は、・・・接続できる装置を備え、接続できる装置は、例えば有線接続102を介してパーソナルコンピュータなどの外部 計算装置170に接続でき、有線接続104を介してLAN・携帯電話ネットワーク・インタネットなどのパブリック又はプライベートローカル又はワイドエリアデータネットワーク180に接続でき、又はタブレットコンピュータ又はスマートフォン190などの無線トランシーバを含むデバイスへの無線接続を介して接続できる。」との記載があり、この記載には、 治療用健康装置がインターネットなどのネットワーク180に接続できるものであることが記載されている。 甲1の1の段落[0071]には、「マッサージや関連する活動や構成など、さまざまな治療のための治療用健康装置コマンドのプログラムまたはシーケンスが定義され、外部計算装置に関連付けて使用される。このプロ グラムまたはシーケンスは、さまざまな活動や構成を治療用健康装置に順次指令するために外部計算装置によって使用されてもよいし、その治療用健康装置又は他の治療用健康装置による事後的な実行のために一度にその治療用健康装置にダウンロードされてもよい。そのような治療プログラムまたはシーケンスは、外部計算装置で構成または定義することができ る。」との記載があり、この記載には、治療プログラム又はシーケンスが治 療用健康装置にダウンロードされてもよいものであることが記載されている。 甲1の1の段落[0072]には、「プログラムまたは治療用健康装置コマンドのシーケンスは、外部計算装置にダウンロードすることも、遠隔地から治療用健康装置に直接ダウンロードすることもできる。それらは、ユ ーザーの要求によって『プル』される場合と、遠隔地から発信された ドのシーケンスは、外部計算装置にダウンロードすることも、遠隔地から治療用健康装置に直接ダウンロードすることもできる。それらは、ユ ーザーの要求によって『プル』される場合と、遠隔地から発信された送信で『プッシュ』される場合がある。遠隔地には、治療用健康装置の製造業者や販売業者、またはサードパーティの治療プログラムの開発者やプロバイダーによって管理されているWebサイトや電子設備が含まれてもよい。」との記載があり、この記載には、「遠隔地」にはウェブサイトや電子設備が 含まれてもよいことが記載されている。そして、遠隔地のウェブサイトや電子設備は、実体としては、サーバなどの装置であるといえる。 以上を総合すると、甲1の1には、インターネットなどを介して、遠隔地のサーバなどの装置から「治療プログラムまたはシーケンス」を直接治療用健康装置にダウンロードすることが記載されていると認められる。 この遠隔地のサーバなどの装置は、治療用健康装置の外部に位置する装置であり、また、計算装置であることは明らかであるから、甲1の1には、治療プログラム又はシーケンスを「外部計算装置」からダウンロードすることが記載されていると認定することが相当である。 なお、甲1の1において、段落[0047]には「ローカルまたはリモ ートのいずれかの外部計算装置170、190とデータ通信する治療用健康装置は、従来の手持ちリモートコントロールボックス160に加えて、またはその代わりに、その外部計算装置から制御され得る。そのような外部計算装置は、あらゆる種類の計算装置を含むことができる。」と、リモートを含むあらゆる種類の計算装置を、外部計算装置となし得ることが記載 されていることから、甲1の1によれば、遠隔地のサーバなどの装置も外 部計算装置の 置を含むことができる。」と、リモートを含むあらゆる種類の計算装置を、外部計算装置となし得ることが記載 されていることから、甲1の1によれば、遠隔地のサーバなどの装置も外 部計算装置の一種である。 そうすると、甲1の1に記載された発明の認定としては、本件審決が甲1発明において認定したように「外部計算装置170」としてではなく、「外部計算装置」として認定するのが相当である。 イ本件審決が認定した甲1発明のその余の内容については、甲1の1の記 載内容によれば、その認定は相当と認められる。 なお、第1次審決及び前訴判決が認定した甲1発明1(前記第2の4⑴ア)では、甲1の1の[0073]の「患者はウェブサイトにアクセスし(1520)、コードまたはパスワードを入力し(1522)、治療プログラムまたはシーケンスをダウンロードし(1524)、プログラムまたはシ ーケンスを使用して(1526)、治療用健康装置を操作する。」との記載に基づき、「パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置からパスワードを入力してダウンロードし、」と認定し、ダウンロードについて、「パスワードを入力して」との文言が付されていた。しかし、本件訂正発明1と対比して一致点及び相違点を抽出 し、本件訂正発明1の進歩性を判断するための前提として甲1の1に記載された発明を認定するに当たり、ダウンロードに際してパスワードを入力することが意味を有するとは認められないから、「パスワードを入力して」との文言を付す必要はないものと認められる(本件審決が認定した甲1発明(前記第2の6)においても、「パスワードを入力して」との文言は含ま れていない。)。 ウ以上によれば、甲1の1に記載された発明として次のとおり認定するこ られる(本件審決が認定した甲1発明(前記第2の6)においても、「パスワードを入力して」との文言は含ま れていない。)。 ウ以上によれば、甲1の1に記載された発明として次のとおり認定することが相当である(以下、甲1の1に記載された発明として次のとおり認定する発明を「甲1’発明」という)。 「治療用健康装置100であって、 治療機構260、265と タブレットコンピュータまたはスマートフォン190と、前記治療機構260、265と接続された主データ処理装置200とを備え、前記主データ処理装置200は、外部計算装置と接続し、 プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置からダウンロードし、前記治療用健康装置100を動作させるための前記治療プログラムま たはシーケンスを使用する、治療用健康装置100。」 3 取消事由1⑴(「治療プログラムまたはシーケンス」の対比の誤り)について⑴ 本件審決は、本件訂正発明1と甲1発明との一致点は別紙2の3⑴記載のとおりであり、相違点は同⑵記載の相違点1(以下「相違点1」という。)及 び同⑶記載の相違点2(以下「相違点2」という。)であると認定した。 そして、本件審決は、上記一致点及び相違点を認定するに当たり、本件訂正発明1と甲1発明を対比しているが(審決書88~89頁)、その対比の中で、甲1発明の「プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンス」は、本件訂正 発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」に相当すると判断し プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語からなる治療プログラムまたはシーケンス」は、本件訂正 発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」に相当すると判断した(本件審決第8の6⑶ア(ア)、審決書88頁23~25行)。 この点につき、原告は、前記第3の1〔原告の主張〕⑴のとおり、甲1発明の「治療プログラムまたはシーケンス」は、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」とは異なるものであり、本件審決の上記 対比における認定判断は誤りであると主張する。 ⑵ 原告は、前記第3の1〔原告の主張〕⑴のとおり、本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」は、「プログラミング言語」のソースコードで記述されるコンピュータプログラムを指す、と主張する。 甲58(電気電子用語大事典)には、「ソースコード」について、「特定のプログラミング言語で書かれたプログラムのこと。これがコンパイラによっ て翻訳されて目的コード(objectcode)となる。ソースコードを含んでいるファイルをソースファイル(sourcefile)という。ソースコードファイルを原始のファイルとして、これからプログラムの実行可能なバージョン(version)が作られるという意味でソースコードといっている。単にコードということもある。」との説明が記載されている。甲58は、「目的コード」については、「コ ンパイラやアセンブラにより作り出されたコードで、計算機がそれを実行できるもの。目的言語ともいう。」と説明している。 また、甲11(ASCII.jpデジタル用語辞典のウェブページの記載)には、「機械語」について、「CPUが直接理解、実行できる言語のこと。マシン語ともいう。機械語は、0と1の羅列で表 明している。 また、甲11(ASCII.jpデジタル用語辞典のウェブページの記載)には、「機械語」について、「CPUが直接理解、実行できる言語のこと。マシン語ともいう。機械語は、0と1の羅列で表現されるため、人間には理解しにくい。 機械語でのプログラミングは、アセンブリ言語という、機械語の命令と一対一になった言語を使う。ソフトウェアの開発には、CやJavaといった、人間が使う言葉に近いプログラミング言語が使われることが多く、こうしたプログラミング言語で記述されたソースコードは、コンパイラーやインタープリターを使って、機械語に翻訳される。」との説明が記載されている。 他方、乙1(IT用語辞典e-wordsのウェブページの記載)には、「プログラムコード」の項目に、「ソフトウェアの分野では、人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータなどをコードということが多い。このうち、人間が理解したり記述・編集しやすいプログラミング言語やマークアップ言語などを用いて記述されたものを 『ソースコード』(sourcecode)、コンピュータの処理装置(CPU/MPU)が直に 解釈できる機械語などの形式に変換されたものを『オブジェクトコード』(objectcode)『実行可能コード』(executablecode)という。」との記載がある。 以上の文献等の記載によれば、ソースコードとは、人間が使う言葉に近いプログラミング言語で記述されたものであり、コンパイラやアセンブラによって計算機が実行できる目的コード(オブジェクトコード、実行可能コード) に変換されるものであるといえるが、プログラムコードがソースコードを意味するとまではいえない。上記のとおり、甲58には、ソースコードをコ 行できる目的コード(オブジェクトコード、実行可能コード) に変換されるものであるといえるが、プログラムコードがソースコードを意味するとまではいえない。上記のとおり、甲58には、ソースコードをコードと称することがある旨の記載はあるものの、コードといえば専らソースコードを意味するとは認められない。むしろ、甲58の「目的コード」の項目には、「コンパイラやアセンブラにより作り出されたコードで」との記載があ り、目的コードであっても「コード」と称していることが窺われ、コードが必ずしもソースコードを意味するものではないといえる。 また、乙1の上記記載によれば、ソースコードは、オブジェクトコードなどとともに、「プログラムコード」のうちの一つであると理解でき、プログラムコードが専らソースコードを意味するものであると理解することもできな い。むしろ、乙1の「プログラムコード」の項目における記載の中に、「ソフトウェアの分野では、人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータなどをコードということが多い。」との記載があることに照らせば、当業者は、特に限定がなければ、「プログラムコード」とは、「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行 させることを目的として作成された命令やデータなど」を意味するものと理解するといえる。 そして、本件訂正発明1の発明特定事項は、「プログラムコード」がソースコードであることを特定するものではないし、その他、プログラムコードが具体的にどのような形式のものであるかを特定しているとも認められない。 本件明細書等を参照しても、段落【0031】には、「マイクロコントロー ラ130は、マッサージプログラムコードとグラフィカルアイコン(アイコンはビット 特定しているとも認められない。 本件明細書等を参照しても、段落【0031】には、「マイクロコントロー ラ130は、マッサージプログラムコードとグラフィカルアイコン(アイコンはビットマップファイルとして定義し得る)を復元するためにファイルを復号し、マッサージプログラムのコードを機械が実行可能な形式に変換し、次いでマッサージプログラムコードとアイコンをそれぞれ、メモリ136とリモートコントローラ150に保存し得る。」と記載されており(別紙1特許 公報の【発明の詳細な説明】、前記1⑶イ)、「マッサージプログラムのコード」あるいは「マッサージプログラムコード」の語を、機械が実行可能な形式に変換する前のものとしても、変換した後のメモリに保存するものとしても用いているといえるから、本件訂正発明1の「プログラムコード」を機械が実行可能な形式に変換される前の「ソースコード」を意味すると限定的に解釈 すべきとは解されない。その他、本件明細書等に、「プログラムコード」の具体的なプログラミング言語の種類やプログラムの記述内容等についての記載があるとは認められない。 以上を総合すると、本件訂正発明1の「プログラムコード」は、「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成され た命令やデータなど」を意味するものと理解するのが相当である。 ⑶ 甲1の1の段落[0071](前記2⑵ア)の記載によれば、甲1発明の「治療プログラムまたはシーケンス」は、プログラム言語に類似したテキストベースの治療用健康装置のコマンド言語であり、治療プログラム又はシーケンスは、マッサージや関連する活動や構成などを治療用健康装置に指令するた めのものであるといえる。 また、甲1の1の段落[0038]には、「それ(判決注 ド言語であり、治療プログラム又はシーケンスは、マッサージや関連する活動や構成などを治療用健康装置に指令するた めのものであるといえる。 また、甲1の1の段落[0038]には、「それ(判決注:本発明の1つまたは複数の実施形態による治療用健康装置)は、さらに、入力データを処理、変換、または解釈して治療用健康装置の動作に関連する構成と動作に変換し、コマンド接続230を介した信号によって治療機構260、265と位置決 め機構270にそのような構成と動作を実行させる主データ処理装置200 を備える。」との記載がある。この記載からは、治療機構260、265の動作を実行させるのは主データ処理装置200であり、治療プログラム又はシーケンスが、当該主データ処理装置200において実行されること、すなわち、コンピュータによって解釈あるいは実行させるためのものであることが明らかであるといえる。 ⑷ 前記⑵のとおり、本件訂正発明1の「プログラムコード」は「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータ」を意味すると理解するのが相当であるところ、前記⑶のとおり、甲1の1に記載された発明の「治療プログラムまたはシーケンス」は、プログラム言語に類似したテキストベースのコマンド言語であって、コンピ ュータによって解釈あるいは実行させるためのものであるから、甲1の1に記載された発明の「治療プログラムまたはシーケンス」は、本件訂正発明1の「プログラムコード」に相当するということができる。以上の点は、甲1’発明についても当てはまるものである。 ⑸ 原告は、前記第3の1〔原告の主張〕のとおり、甲1の1の「治療プログ ラムまたはシーケンス」は、ユーザーが「外部計算装置」で「構成」し、又は「治 ’発明についても当てはまるものである。 ⑸ 原告は、前記第3の1〔原告の主張〕のとおり、甲1の1の「治療プログ ラムまたはシーケンス」は、ユーザーが「外部計算装置」で「構成」し、又は「治療用健康装置に命令する」ユーザーが「外部計算装置」で「定義」するものであるから、「プログラミング言語」のソースコードで記述されるコンピュータプログラムではなく、したがって本件訂正発明1の「マッサージプログラムのプログラムコード」と異なるとも主張する。 しかし、前記⑵のとおり、本件訂正発明1の「プログラムコード」は、「人工言語を用いてコンピュータに解釈あるいは実行させることを目的として作成された命令やデータなど」を意味するものと理解するのが相当であり、ソースコードで記述されるコンピュータプログラムに限られるとは解されないから、原告の上記主張はその前提を欠き、採用することができない。 ⑹ 取消事由1⑴に関する結論 以上によれば、甲1の1に記載された発明の「治療プログラムまたはシーケンス」が、本件訂正発明1の「プログラムコード」に相当するとした本件審決に誤りはなく、取消事由1⑴には理由がない。 4 取消事由1⑵(「外部計算装置170」の対比の誤り)について⑴ 原告は、前記第3の2〔原告の主張〕⑴のとおり、甲1の1では、「外部計 算装置」から「治療用健康装置に」、「治療プログラム又はシーケンス」が「ダウンロード」される訳ではないから、甲1発明の「外部計算装置170」は、治療プログラム又はシーケンスを治療用健康装置100に送信するものではなく、甲1発明の「外部計算装置170」は、本件訂正発明1の「外部装置」には相当しないと主張する。 ⑵ しかし、前記2⑵アのとおり、甲1の1には、インターネットなどを介して、遠 るものではなく、甲1発明の「外部計算装置170」は、本件訂正発明1の「外部装置」には相当しないと主張する。 ⑵ しかし、前記2⑵アのとおり、甲1の1には、インターネットなどを介して、遠隔地のサーバなどの装置から「治療プログラムまたはシーケンス」を治療用健康装置にダウンロードすることが記載されていると認められ、この遠隔地のサーバなどの装置である甲1’発明の「外部計算装置」は、本件訂正発明1の「外部装置」に相当するといえる。 ⑶ 本件審決は、本件訂正発明1と甲1発明との一致点を別紙2の3⑴のとおり認定しており、この中には「前記マイクロコントローラによって実行可能なマッサージプログラムのプログラムコードを、前記外部装置から受信して、」との認定部分が含まれているが、上記⑵のとおり、甲1’発明の「外部計算装置」は本件訂正発明1の「外部装置」に相当するといえるから、上記認定 部分は、本件訂正発明1と甲1’発明との一致点としても認められる内容であるといえる。 そして、本件訂正発明1の請求の範囲の記載、本件明細書等の記載(前記1⑵)、本件訂正発明の技術的意義(前記1⑶)及び甲1の1の記載(別紙2)によれば、本件訂正発明1と甲1発明との一致点、相違点として本件審決が 認定した内容(別紙2の3⑴ないし⑶)は、本件訂正発明1と甲1’発明と の一致点、相違点としても、相当な認定であるということができる。 ⑷ 前記2⑵アのとおり、本件審決の甲1発明の認定については、「外部計算装置170」とされているところは「外部計算装置」と認定するのが相当であったといえる。 しかし、前記2⑵アのとおり、甲1の1には、遠隔地のサーバなどの装置 という意味での「外部計算装置」も開示されているといえる。 そして、本件訂正発明1と甲1発 するのが相当であったといえる。 しかし、前記2⑵アのとおり、甲1の1には、遠隔地のサーバなどの装置 という意味での「外部計算装置」も開示されているといえる。 そして、本件訂正発明1と甲1発明との対比は、本件訂正発明の甲1発明を基にする進歩性の判断の前提として、これらの発明の一致点及び相違点を認定するために行うものであるが、前記⑶のとおり、本件訂正発明1と甲1発明との一致点、相違点として本件審決が認定した内容(別紙2の3⑴ない し⑶)は、本件訂正発明1と甲1’発明との一致点、相違点としても、相当なものであるといえる。 したがって、本件審決が甲1の1に記載された発明の認定において「外部計算装置」ではなく「外部計算装置170」として、甲1発明を認定したことについて、本件審決を取り消すべき違法があるとは解されない。 甲1発明の「外部計算装置170」が本件訂正発明1の「外部装置」に相当しないことなど、取消事由1⑵について原告が主張する内容を考慮しても、上記判断は左右されない。 ⑸ 取消事由1⑵に関する結論以上によれば、取消事由1⑵に関して原告が挙げる本件審決の認定及び判 断について、本件審決を取り消すべき違法があるとは認められず、取消事由1⑵には理由がない。 5 取消事由2(相違点1の判断の誤り)について⑴ 甲1の1の段落[0071]の記載(前記2⑵ア)によれば、外部計算装置に関連付けて使用される治療プログラム又はシーケンスは、治療用健康装 置に順次指令するために外部計算装置によって使用されてもよいし、事後的 な実行のために一度に治療用健康装置にダウンロードされてもよいとされており、外部計算装置が治療用健康装置に順次指令することと並列的・選択的に、事後的な処理のために一度に治療用健康装置にダウ な実行のために一度に治療用健康装置にダウンロードされてもよいとされており、外部計算装置が治療用健康装置に順次指令することと並列的・選択的に、事後的な処理のために一度に治療用健康装置にダウンロードされることも記載されているのであるから、治療プログラム又はシーケンスは、治療用健康装置にダウンロードするものを含んでいる。 上記のとおり、事後的な処理のために治療プログラム又はシーケンスが治療用健康装置にダウンロードされる場合には、当該治療プログラム又はシーケンスは、その場限りで使うのではないから、メモリに保存されると考えられる。 そして、マッサージプログラムを保存するメモリを設けるに当たり、保存 する内容に応じて適宜メモリを分けて用いることは慣用手段であるといえることは、本件審決が認定するとおりである(審決書93頁)。 そうすると、本件訂正発明1と甲1’発明との相違点1(別紙2の3⑵。 前記4⑷のとおり、相違点1は本件訂正発明1と甲1’発明との相違点としても認められる。)に係る本件訂正発明1の構成の一つである「前記マイクロ コントローラは、前記マッサージ装置において最初から利用可能なマッサージプログラムを保存する第1のメモリと、外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリとを備え」る構成とすることは、当業者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎないということができる。 また、本件訂正発明1の技術的意義(前記1⑶)からみて、第1のメモリとは別の第2のメモリを設けることが、格別の作用効果を奏するものと解することもできない。 ⑵ 本件審決は、上記⑴で判断した点も含め、甲1発明において、上記相違点1に係る本件訂正発明1の構成とすることは、甲1発明並びに甲2及び甲3 別の作用効果を奏するものと解することもできない。 ⑵ 本件審決は、上記⑴で判断した点も含め、甲1発明において、上記相違点1に係る本件訂正発明1の構成とすることは、甲1発明並びに甲2及び甲3 に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術に基づい て、当業者が容易に想到することができたものであると判断しているところ(別紙2の4⑴)、この判断は相当である。 ⑶ 原告の主張について原告は、前記第3の3〔原告の主張〕⑴のとおり、「マッサージ装置」の「マイクロコントローラ」が、「最初から利用可能なマッサージプログラムを保存 する第1のメモリと」に加えて、「外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリ」を備える構成とすることが、当業者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎないとした本件審決の判断には、甲1の1に記載された事項を看過した誤りがあると主張する。 しかし、原告の主張は、甲1の1に記載の技術は、「外部計算装置」から治 療用健康装置の「主データ処理装置200」に、「より高いレベル」のコマンドを「渡す」ものであり、治療用健康装置に新しいマッサージプログラムの追加・更新を行うものではないことを前提としているが、甲1の1の段落[0072]には、「プログラムまたは治療用健康装置コマンドのシーケンスは、外部計算装置にダウンロードすることも、遠隔地から治療用健康装置に直接 ダウンロードすることもできる。」とあり(前記2⑵ア)、遠隔地のサーバなどの装置から「治療プログラムまたはシーケンス」を直接治療用健康装置にダウンロードすることが記載されていると認められるから、原告の主張は前提において誤りである。 また、甲1の1には、外部計算装置が治療用健康装置に順次指令するこ たはシーケンス」を直接治療用健康装置にダウンロードすることが記載されていると認められるから、原告の主張は前提において誤りである。 また、甲1の1には、外部計算装置が治療用健康装置に順次指令すること のほか、甲1の1には、事後的な処理に用いられるために治療用プログラム又はシーケンスを一度に治療用健康装置にダウンロードされることも記載されているのであるから(段落[0071]。前記2⑵ア)、外部計算装置からマッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムが治療用健康装置に保存されることがないとも認められない。 したがって、原告の上記主張は採用することができない。 ⑷ 取消事由2に関する結論以上によれば、相違点1についての本件審決の判断に誤りはなく、取消事由2には理由がない。 6 本件審決のその余の判断について⑴ 本件審決は、本件訂正発明1につき、相違点1について別紙2の4⑴のと おり判断するとともに、相違点2に係る本件訂正発明1の事項とすることは、当業者が容易になし得たことであるとし(別紙2の4⑵)、本件訂正発明1の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲の ものであって、格別顕著なものであるとはいえないとして(別紙2の4⑶)、本件訂正発明1は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであると判断した(別紙2の5)。これらの判断は、甲1に記載さ れた発明を甲1’発明とすること の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものであると判断した(別紙2の5)。これらの判断は、甲1に記載さ れた発明を甲1’発明とすることによって左右される内容とは解されない。 そして、本件審決の上記判断の内容は相当である。 ⑵ 本件審決は、本件訂正発明4ないし6、8ないし13につき、別紙2の6⑴ないし⑼のとおり、いずれの発明も甲1発明に周知技術を組み合わせることによって当業者が容易に発明をすることができたものであると判断した。 これらの判断は、甲1に記載された発明を甲1’発明とすることによって左右される内容とは解されない。そして、本件審決の上記判断の内容は相当である。 7 前訴判決の拘束力について被告は、原告の主張する取消事由1⑴、1⑵及び2のいずれについても、前 訴判決の拘束力に反して許されないものがある旨主張する。 しかし、本件特許の特許請求の範囲の記載は、前訴判決が確定した後、本件訂正によって訂正されたから、当然に前訴判決の拘束力が本件審決の判断対象のすべてに及ぶと解することはできず、この訂正によって影響を受けない範囲において、拘束力又はこれに準ずる効力が及ぶと解する余地があるが、前記3ないし6の説示によれば、前訴判決の拘束力又はこれに準ずる効力が本件審決 に及ぶか否か、及ぶとしてどの範囲に及ぶかを検討するまでもなく、本件審決の判断は相当であるといえる。 なお、本件審決の内容及び前記3ないし6の説示によれば、本件審決の内容に前訴判決の拘束力に反するものがあるとは認められない。 8 結論 以上のとおりであり、原告が主張する取消事由はいずれも理由がなく、本件審決について、これを取り消すべき違法はない。したがって、原告の請求は棄却され ものがあるとは認められない。 8 結論 以上のとおりであり、原告が主張する取消事由はいずれも理由がなく、本件審決について、これを取り消すべき違法はない。したがって、原告の請求は棄却されるべきである。 よって、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第3部 裁判長裁判官 中平健 裁判官 今井弘晃 裁判官水野正則 別紙1 省略 別紙2本件審決の判断の要旨 1 取消判決の拘束力(本件審決第7、審決書24~25頁)当審は、取消判決の判決主文が導き出されるのに必要な認定判断に係る、次の 判示事項に拘束されるものである。 進歩性について、「アイコンとは、『コンピュータに与える指示・命令やファイル・プログラムなどをわかりやすく記号化した図形。絵文字。』(広辞苑第7版、株式会社岩波書店)を意味するところ、甲1の1には、図形が記されたボタン1967を選択すると、ユーザは個別の治療又はマッサージプログラム画面182 8である『エスプレッソショット』と呼ばれる画面に移動することが記載されているから(図18A、段落【0125】)、甲1の1のプログラムは、アイコンによって選択されることが予定されているものであるといえる。そして、甲1の1には、プログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツをどのように入手するかは記載されていないが、リ 、アイコンによって選択されることが予定されているものであるといえる。そして、甲1の1には、プログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツをどのように入手するかは記載されていないが、リモコン端末に表示されたアイコンによ ってプログラムを選択するシステムにおいて、制御装置がプログラムコードを受信する際に、当該プログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツを合わせて受信して、当該アイコンを制御装置からリモコン端末まで送るようにすることは、甲2及び甲3に記載されているように周知の技術的事項であり、甲1発明1にこのような周知技術を適用することは、当業者が容易に想起し得た ものと認められる。」(前訴判決87頁13行~88頁3行) 2 甲1発明(本件審決第8の6⑵ア(ウ)、審決書59~60頁)甲1の1には、次の発明(以下「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「治療用健康装置100であって、 治療機構260、265と タブレットコンピュータまたはスマートフォン190と、前記治療機構260、265と接続された主データ処理装置200とを備え、前記主データ処理装置200は、外部計算装置170と接続し、プログラミング言語に類似するテキストベースの治療用健康装置の指示言語 からなる治療プログラムまたはシーケンスであって、パスワードを用いてタグ付けされた治療プログラムまたはシーケンスを前記外部計算装置170からダウンロードし、前記治療用健康装置100を動作させるための前記治療プログラムまたはシーケンスを使用する、 治療用健康装置100。」 3 本件訂正発明1と甲1発明との一致点及び相違点(本件審決第8の6⑶イ、審決書90~91頁)⑴ 一致点「 記治療プログラムまたはシーケンスを使用する、 治療用健康装置100。」 3 本件訂正発明1と甲1発明との一致点及び相違点(本件審決第8の6⑶イ、審決書90~91頁)⑴ 一致点「マッサージ装置であって、 マッサージ部と、リモートコントローラと、前記マッサージ部の運動を駆動するように機能する駆動部と、前記駆動部と接続されたマイクロコントローラとを備え、前記マイクロコントローラは、 外部装置と接続し、前記マイクロコントローラによって実行可能なマッサージプログラムのプログラムコードを、前記外部装置から受信して、一連のマッサージ動作を身体に施すために前記マッサージ部を介してマッサージプログラムを実行する ように構成される、マッサージ装置。」 ⑵ 相違点1本件訂正発明1は、「前記マイクロコントローラは、前記マッサージ装置において最初から利用可能なマッサージプログラムを保存する第1のメモリと、外部装置から前記マッサージ装置に読み込まれるマッサージプログラムを保存する第2のメモリとを備え、前記リモートコントローラは、前記第1のメモリま たは前記第2のメモリに保存されたマッサージプログラムと関連付けられているアイコンのグラフィカルコンテンツを保存する内部メモリを備え」、「マッサージプログラムのプログラムコードと、前記マッサージプログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツとを、暗号化された形式で」前記外部装置から受信して「前記マッサージプログラムを前記第2のメモリに保存し、 前記外部装置から受信した前記マッサージプログラムと前記アイコンのグラフィカルコンテンツとを復号し、」「前記リモートコントローラとの通信を確立し、復号された前記アイコンの前記 リに保存し、 前記外部装置から受信した前記マッサージプログラムと前記アイコンのグラフィカルコンテンツとを復号し、」「前記リモートコントローラとの通信を確立し、復号された前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツを前記リモートコントローラの前記内部メモリに保存し、前記復号されたマッサージプログラムを前記マイクロコントローラの前記第2のメモリに保存するように構成され」、「前 記リモートコントローラは、前記内部メモリに保存された前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツを表示し、前記表示されたアイコンに対するユーザの操作を受け取り、前記表示されたアイコンに対する前記ユーザの操作を受け取ったことに応答して、前記第2のメモリに保存された前記復号されたマッサージプログラムを選択するために前記リモートコントローラから前記マイクロコ ントローラに信号を送信するように構成され」ており、前記マッサージ部を介して実行される前記マッサージプログラムが「復号された」ものであるのに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 ⑶ 相違点2マイクロコントローラに関し、本件訂正発明1は、「縮小命令セットコンピュ ータである」のに対し、甲1発明は、縮小命令セットコンピュータであるかは 明らかでない点。 4 相違点についての検討(本件審決第8の6⑶ウ、審決書91~95頁)⑴ 相違点1についてアアイコンとは、「コンピュータに与える指示・命令やファイル・プログラムなどをわかりやすく記号化した図形。絵文字。」(広辞苑第7版、株式会社 岩波書店)を意味するところ、甲1の1には、図形が記されたボタン1967を選択すると、ユーザは個別の治療又はマッサージプログラム画面1828である「エスプレッソショット」と呼ばれる画面に移 社 岩波書店)を意味するところ、甲1の1には、図形が記されたボタン1967を選択すると、ユーザは個別の治療又はマッサージプログラム画面1828である「エスプレッソショット」と呼ばれる画面に移動することが記載されているから(図18A、段落[0125])、甲1の1のプログラムは、アイコンによって選択されることが予定されているものであるといえる。そし て、甲1の1には、プログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツをどのように入手するかは記載されていないが、リモコン端末に表示されたアイコンによってプログラムを選択するシステムにおいて、制御装置がプログラムコードを受信する際に、当該プログラムと関連付けられたアイコンのグラフィカルコンテンツを合わせて受信して、当該アイコンを制御 装置からリモコン端末に送るようにすることは、甲2及び甲3に記載されているように周知の技術的事項であり、甲1発明にこのような周知技術を適用することは、当業者が容易に想起し得たものと認められる。 イ甲28(特開2000-276457号公報)には、「なお、インターネットを安価な通信媒体として利用する場合には、通信経路からのデータ漏洩 から守るために、送信データを暗号化して送信することが行なわれているが、このようなデータの暗号/復号化は、システムのいろいろなレベルで行なわれている。例えば、通信ソケットレベルで行なわれる暗号化サービスとしてSSL(securesocketslayer)が知られて(略)いる。」(段落【0007】)と記載され、甲29(特開2006-1 91189号公報)には、「パスワードはセッション記述プロトコル(SD P)に暗号化された文字列として記載される。インターネットにおけるデータ通信の暗号方 9(特開2006-1 91189号公報)には、「パスワードはセッション記述プロトコル(SD P)に暗号化された文字列として記載される。インターネットにおけるデータ通信の暗号方式として広く使われているSSL(securesocketlayer)プロトコルを使ってセッション記述を暗号化することでより安全にデータ送信を行うことも可能である。」(段落【0027】)と記載されており、これらの記載から、インターネット等の通信では、情報保護 のために、SSL(securesocketslayer)などの暗号化/復号技術が広く行われていることが認められる。 また、甲26(特開2007-233426号公報)には、「このようなプログラム配信サービスにおいて、配信されるプログラムはそのプログラムの開発者の知的財産権で保護されており、これを悪意のある攻撃者が盗聴す ることは防がなくてはならない。また、悪意のある攻撃者により改ざんされたプログラムが、利用者やアプリ製作者の意図しない動作をすることを防がなくてはならない。これらを実現するために、従来の電子機器は以下のような機能を備えている。」(段落【0003】)、「暗号化したプログラムをダウンロードし、端末内部で復号することにより、通信途中の盗聴、改ざんを防 止する。」(段落【0004】)と記載され、甲27(特開2008-017462号公報)には、「さらに、家電機器用ソフトウェアの更新を行うには、配信されるソフトウェアに対するセキュリティも重要である。例えば、悪意の第三者の操作により、配信されるソフトウェアに不正なコードが混入されてソフトウェアが改ざんされたり、配信される情報の中からその家電機 器に関するノウハウやアルゴリズムなどの秘密情報が解読されたりするこ 操作により、配信されるソフトウェアに不正なコードが混入されてソフトウェアが改ざんされたり、配信される情報の中からその家電機 器に関するノウハウやアルゴリズムなどの秘密情報が解読されたりすることは、確実に防止されなければならない。そのためには、ソフトウェアおよびそれに付随する情報は、配信の際に暗号化する必要がある。」(段落【0006】)、「(略)暗号鍵で暗号化されたダウンロードモジュールを受信して(略)暗号鍵でダウンロードモジュールを復号化する。(略)」(段落【00 07】)と記載されており、これらの記載から、装置の外部からプログラム 等を受信する際に、プログラム等を暗号化された形式で受信し、受信した装置で復号すること(暗号化/復号技術)も、コンピュータ(コンピューティング)技術ないしデータ通信技術の技術分野において極めて周知の技術であることが認められる。 そうすると、甲1発明の治療用健康装置は、マッサージプログラムのプ ログラムコードを、インターネット等を通じて受信するものであるところ(段落[0029])、上記のとおり、インターネット等の通信では、情報保護のために、SSL(securesocketslayer)などの暗号化/複号技術が広く行われており、しかも、上記のとおり、装置の外部からプログラム等を受信する際に、プログラム等を暗号化された形式で受信 し、受信した装置で復号すること(暗号化/復号技術)も、コンピュータ(コンピューティング)技術ないしデータ通信技術の技術分野において極めて周知の技術であるから、甲1発明において、ダウンロードに際して、当該周知の暗号化/復号技術を採用することは、当業者が適宜なし得た設定的事項にすぎないというべきである。 ウさらに、ダウンロードしたプログ るから、甲1発明において、ダウンロードに際して、当該周知の暗号化/復号技術を採用することは、当業者が適宜なし得た設定的事項にすぎないというべきである。 ウさらに、ダウンロードしたプログラムをメモリに保存することは、通常行う事項であり、甲1発明においても当然実行しているものと認められるところ、甲1の1の[0038]に、治療機構260、265の動作を実行させる主データ処理装置200が記載されており、[0043]に、治療健康装置の処理装置が「プログラムされ」ていること、及び「事前にプログラムさ れ」ていることが記載されていることからみて、甲1の1には、「事前にプログラムされた、治療機構の動作を実行されるプログラム」が記載されており、プログラムがメモリに保存されるのは技術的にみて当然であることから、プログラムを保存する第1のメモリも甲1の1に記載されているといえる。 そして、マッサージプログラムを保存するメモリを設けるにあたり、保存する内容に応じて適宜メモリを分けて用いることは慣用手段であることを踏まえれば、上記相違点1のように、メモリとして第1のものと第2のものとを設け、上記2種類のマッサージプログラムを各々別のメモリに保存するよう構成することは、当業者であれば適宜なし得た設計的事項にすぎない。 エ本件訂正発明1において、「アイコンのグラフィカルコンテンツ…をリモートコントローラの前記内部メモリに保存すること」が特定されているが、アイコンはプログラム選択という操作に利用されるものであり、甲1発明においては、操作手段としてリモートコントローラ(タブレットコンピュータまたはスマートフォン190)を有しているのであるから、アイコンによっ て選択されることが予定されているプログラムをダウン おいては、操作手段としてリモートコントローラ(タブレットコンピュータまたはスマートフォン190)を有しているのであるから、アイコンによっ て選択されることが予定されているプログラムをダウンロードした後、そのプログラムがアイコンによって選択できるように対処すべきことは、当業者が当然考慮すべき普遍的な課題であるところ、その普遍的課題に照らして、甲1発明に操作手段として備わっているリモートコントローラにアイコンのグラフィカルコンテンツを保存することは、当然に考慮する設計的事項にす ぎず、しかも、ダウンロードしたアイコンをリモートコントローラに保存することも周知の技術である(甲2、甲3)。 そして、そのような保存を行うに際して、マッサージプログラムに関連付けられているアイコンのグラフィカルコンテンツを用いるリモートコントローラに、そのグラフィカルコンテンツを保存するためのメモリを内部メモ リとして設けることは、当業者が適宜なし得たことにすぎない。 また、マイクロコントローラが「前記リモートコントローラとの通信を確立し」とは、本件明細書【0019】の「リモートコントローラ150は、マイクロコントローラ130と接続され得る。」との記載に照らせば、マイクロコントローラがリモートコントローラと「接続」することと同義の 技術的事項であり、そのような両者の接続が確立された上で、復号されたア イコンのグラフィカルコンテンツと復号されたマッサージプログラムとを各々メモリに保存することは、甲2及び甲3に記載された上記周知技術に基いて当業者が容易に想到し得たことである。 そうすると、「前記リモートコントローラとの通信を確立し、復号された前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツを前記リモートコントローラの 前記内部 基いて当業者が容易に想到し得たことである。 そうすると、「前記リモートコントローラとの通信を確立し、復号された前記アイコンの前記グラフィカルコンテンツを前記リモートコントローラの 前記内部メモリに保存し、前記復号されたマッサージプログラムを前記マイクロコントローラの前記第2のメモリに保存する」ことは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 オそして、アイコンはプログラム選択という操作に利用されるものであり、甲1発明においては、操作手段としてリモートコントローラを有しているの であるから、甲1発明に上記周知技術を適用し、アイコンによって選択されることが予定されているプログラムをアイコンによって選択できるように対処すべきことは、当業者が当然考慮すべき普遍的な課題であることに照らせば、上記相違点1において特定されるリモートコントローラの動作は、そのようなアイコンの通常の操作方法及び当該操作に伴う動作を特定したものに すぎない。 カ以上のとおりであるから、甲1発明において、上記相違点1に係る本件訂正発明1の構成とすることは、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に想到することができたものというべきである。 ⑵ 相違点2について本件特許の出願時において、プロセッサアーキテクチャとしてはRISC(縮小命令セットコンピュータ)が主流となっており、また、マッサージ装置の技術分野においてRISCを用いることも周知の技術であったから、甲1発明において、治療プログラムを実行する主データ処理装置200(マイクロコント ローラ)としてRISCを採用し、相違点2に係る本件訂正発明1の事項とす ることは、当業者が容易になし得たこと て、治療プログラムを実行する主データ処理装置200(マイクロコント ローラ)としてRISCを採用し、相違点2に係る本件訂正発明1の事項とす ることは、当業者が容易になし得たことである。 ⑶ 効果の検討本件訂正発明1の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想 到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 5 本件訂正発明1についてのまとめ(本件審決第8の6⑶エ、審決書95頁)以上のとおり、本件訂正発明1は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をするこ とができたものである。 6 本件訂正発明4ないし6、8ないし13について⑴ 本件訂正発明4について(本件審決第8の6⑷、審決書95~96頁)ア対比本件訂正発明4と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で 相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点3)本件訂正発明4は、「前記マッサージ装置が無線通信インターフェースをさらに含み、前記マイクロコントローラが前記無線通信インターフェースを経由して前記マッサージプログラムを前記外部装置から受信する」のに対し、 甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点3について甲1の1には、無線通信インターフェースを利用する点が記載されてい る(特に 違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点3について甲1の1には、無線通信インターフェースを利用する点が記載されてい る(特に、[0031]、[0037]等参照。)。当該無線通信インターフェ ースをどこに配置するかは当業者が適宜選択し得る事項であり、マイクロコントローラに配置することにより格別な効果を奏するものでもない。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明4の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、 甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明4についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明4は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載さ れた周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ⑵ 本件訂正発明5について(本件審決第8の6⑸、審決書96~97頁)ア対比 本件訂正発明5と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1ないし3で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点4)本件訂正発明5は、「前記無線通信インターフェースはブルートゥースインターフェースおよび/またはWi-Fiインターフェースを含む」のに対し、甲 1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1ないし3についての検討は、上記4、6⑴イのとおりである。 (イ) 相違点4について のに対し、甲 1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1ないし3についての検討は、上記4、6⑴イのとおりである。 (イ) 相違点4について 甲1の1には、ブルートゥースインターフェースおよび/またはWi-Fi インターフェースを利用する点が記載されている(特に、[0031]、[0037]等参照。)。これらの無線通信インターフェースは周知であるから、当該周知の事項を用いることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明5の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3 に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明5についてのまとめ 以上のとおり、本件訂正発明5は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ⑶ 本件訂正発明6について(本件審決第8の6⑹、審決書97~98頁) ア対比本件訂正発明6と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点5)本件訂正発明6は、「前記マイクロコントローラが前記マッサージプログ ラムを前記外部装置から受信する際に経由するユニバーサルシリアルバスインターフェースをさらに含む」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点につ 前記マッサージプログ ラムを前記外部装置から受信する際に経由するユニバーサルシリアルバスインターフェースをさらに含む」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点5について 甲1の1には、ユニバーサルシリアルバスインターフェースを利用する点が記載されている(特に、[0030]、[0068]等参照。)。甲1発明に当該ユニバーサルシリアルバスインターフェースを適用して、相違点5に係る本件訂正発明6の事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明6の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものである とはいえない。 ウ本件訂正発明6についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明6は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に 発明をすることができたものである。 ⑷ 本件訂正発明8について(本件審決第8の6⑺、審決書98頁)ア対比本件訂正発明8と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点6)本件訂正発明8は、「前記アイコンは、ビットマップファイルとして定義されている」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていな るほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点6)本件訂正発明8は、「前記アイコンは、ビットマップファイルとして定義されている」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点6についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点6について アイコンをビットマップファイルとすることは、先行技術文献を挙げるまでもない周知の技術であるから、当該周知の技術を用いることは、当業者が容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明8の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3 に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明8についてのまとめ 以上のとおり、本件訂正発明8は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ⑸ 本件訂正発明9について(本件審決第8の6⑻、審決書98~99頁) ア対比本件訂正発明9と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点7)本件訂正発明9は、「前記リモートコントローラは、前記マッサージプログ ラムを実行するために選択可能な、前記内部メモリに保存された前記アイコンを表示するように機能するディスプレイ画面を有する」のに対し、甲1発明は、その ートコントローラは、前記マッサージプログ ラムを実行するために選択可能な、前記内部メモリに保存された前記アイコンを表示するように機能するディスプレイ画面を有する」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点7について 甲1の1には、タブレットコンピュータまたはスマートフォン190が、アイコン等を表示するためのディスプレイ画面を有する点が記載されている(例えば、FIG.18A等参照。)。甲1発明に当該アイコン等を表示するためのディスプレイ画面を適用して、上記相違点7に係る本件訂正発明9の事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 ウ効果の検討そして、本件訂正発明9の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはい えない。 エ本件訂正発明9についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明9は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に 発明をすることができたものである。 ⑹ 本件訂正発明10について(本件審決第8の6⑼、審決書99~100頁)ア対比本件訂正発明10と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点8)本件訂正発明10は、「マッ 00頁)ア対比本件訂正発明10と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点8)本件訂正発明10は、「マッサージチェアとして構成された」のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点8について 甲1の1には、治療用健康装置100がマッサージチェアである点が記載されている(特に、[0029]、FIG.1参照。)。甲1発明の治療用健康装置100を具体的にマッサージチェアとして構成して、上記相違点8に係る本件訂正発明10の事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明10の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なもので あるとはいえない。 ウ本件訂正発明10についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明10は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易 に発明をすることができたものである。 ⑺ 本件訂正発明11について(本件審決第8の6⑽、審決書100~101頁)ア対比本件訂正発明11と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点9)本 の6⑽、審決書100~101頁)ア対比本件訂正発明11と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点9)本件訂正発明11は、マッサージ装置に加えてさらに「第1および第2のサーバコンピュータと、前記マッサージプログラムを購入するために前記第1のサーバコンピュータと取引を実施し、前記マッサージプログラムを前記第2のサーバコンピュータからダウンロードし、前記マッサージプログラム を前記マッサージ装置に転送するように機能する端末装置」「を備える」「マ ッサージ関連サービスを提供するシステム」であるのに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2についての検討は、上記4のとおりである。 (イ) 相違点9について プログラムをダウンロードするシステムにおいて、購入手続き用のサーバコンピュータと、プログラム・ダウンロード用のサーバコンピュータとを利用することは、周知の技術である(特に、甲5の【0007】、甲6の【0024】、甲7の【0052】-【0053】参照。)。 また、甲1の1には、外部計算装置170を介して遠隔地の電子設備と 接続する点が記載されている(特に、[0072]参照。)甲1発明の治療用健康装置100を、外部計算装置170を介して遠隔地の電子設備と接続するよう構成するとともに、プログラムをダウンロードするシステムとして、購入手続き用のサーバコンピュータと、プログラム・ダウンロード用のサーバコンピュータとを用いる端末装置を具備させ てシステムとすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明11の奏 ラム・ダウンロード用のサーバコンピュータとを用いる端末装置を具備させ てシステムとすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明11の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、 2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明11についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明11は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ないし甲29に 記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載され た周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ⑻ 本件訂正発明12について(本件審決第8の6⑾、審決書101~102頁)ア対比本件訂正発明12と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2、9で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点10)本件訂正発明12は、「前記端末装置は、インターネット接続を介して前記第2のサーバコンピュータから前記マッサージプログラムをダウンロードし、ブルートゥース接続を介して前記ダウンロードされたマッサージプログラムを前記マッサージ装置に転送するように機能する」のに対し、甲1発明は、 そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2、9についての検討は、上記4、6⑺イのとおりである。 (イ) 相違点10について 甲1の1には、治療用健康装置100へ ていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2、9についての検討は、上記4、6⑺イのとおりである。 (イ) 相違点10について 甲1の1には、治療用健康装置100へのデータ通信接続をBluetoothとする点が記載されている(特に、[0031]参照。)。 また、インターネット接続を介したプログラムのダウンロードは周知の技術である。 周知のインターネット接続を介してマッサージプログラムをダウンロ ードし、甲1発明の治療用健康装置100に対してブルートゥース接続を用いて当該マッサージプログラムを転送するよう構成することは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討そして、本件訂正発明12の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲 3に記載された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ない し甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明12についてのまとめ以上のとおり、本件訂正発明12は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載 された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 ⑼ 本件訂正発明13について(本件審決第8の6⑿、審決書102~103頁)ア対比 本件訂正発明13と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2、9で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点11)本件訂正発明13は、「前記マッサ ア対比 本件訂正発明13と甲1発明とを対比すると、両者は、上記相違点1、2、9で相違するほか、次の点で相違し、その余の点で一致する。 (相違点11)本件訂正発明13は、「前記マッサージプログラムは、前記マッサージ装置により復号可能な暗号化された形式で、前記端末装置にダウンロードされる」 のに対し、甲1発明は、そのように特定されていない点。 イ相違点についての検討(ア) 上記相違点1、2、9についての検討は、上記4、6⑺イのとおりである。 (イ) 相違点11について 上記4で検討したとおり、復号可能な暗号化された形式でダウンロードされることは当業者が適宜なし得ることであるから、甲1発明において上記相違点11に係る本件訂正発明13の事項とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (ウ) 効果の検討 そして、本件訂正発明13の奏する効果は、甲1発明並びに甲2及び甲 3に記載された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術の奏する効果から当業者が容易に想到できる範囲のものであって、格別顕著なものであるとはいえない。 ウ本件訂正発明13についてのまとめ 以上のとおり、本件訂正発明13は、甲1発明並びに甲2及び甲3に記載された周知技術、甲5~甲7に記載された周知技術、甲26ないし甲29に記載された周知技術、甲8、甲21の1、2及び甲25の1、2に記載された周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 7 小括(本件審決第8の6⒀、審決書103頁) よって、本件訂正発明1、4~6、8~13は、甲1発明及び周知技術に基いて当業者が容易に 、当業者が容易に発明をすることができたものである。 7 小括(本件審決第8の6⒀、審決書103頁) よって、本件訂正発明1、4~6、8~13は、甲1発明及び周知技術に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 以上 別紙3甲1の1(米国特許出願公開第2011/0055720号明細書)の記載事項(以下、翻訳のみを挙げる。翻訳は本件審決による。) [0029]図1に示す本発明の一実施形態は、治療用健康装置100を備え、治療用健 康装置100は、マッサージチェア、マッサージオットマン、または他の独立型治療装置であるかどうかにかかわらず、接続できる装置を備え、接続できる装置は、例えば有線接続102を介してパーソナルコンピュータなどの外部計算装置170に接続でき、有線接続104を介してLAN・携帯電話ネットワーク・インタネットなどのパブリック又はプライベートローカル又はワイドエリアデータネットワー ク180に接続でき、又はタブレットコンピュータ又はスマートフォン190などの無線トランシーバを含むデバイスへの無線接続を介して接続できる。多数の方法と有線および無線データ通信接続のタイプは、関連するコンピューティングおよびデータネットワーキング技術の当業者にはよく知られている。 [0030]治療用健康装置への接続は、例えば、周辺装置としての治療用健康装置によ って構成され、治療用健康装置に組み込まれたユニバーサルシリアルバスすなわちUSBポートなどの有線ポート105、110または他の適切な接続を使用して確立することができる。他の使用可能な有線接続方式には、イーサネットポート、FireWire(IEEE 139 ルバスすなわちUSBポートなどの有線ポート105、110または他の適切な接続を使用して確立することができる。他の使用可能な有線接続方式には、イーサネットポート、FireWire(IEEE 1394)ポート、標準の電話接続ポートなどがある。そのような有線接続は、銅、光ファイバー、または他の任意の物理的伝送媒体を使用して実装 することができる。 [0031]上記のように、治療用健康装置へのデータ通信接続はハードワイヤードである必要はなく、代わりにまたは追加でワイヤレスであってもよく、治療用健康装置の内部または接続されたトランシーバーを特徴とし、Bluetooth、Wi-Fi(IEEE802.11)、 ZigBee(IEEE 802.15.4)、またはGSM(2G)、IMT-2000(3G)、また はIMTAdvanced(4G)モバイルテレフォニーなどのワイヤレスRF標準を実装す る。その他の使用可能なワイヤレス接続には、光学または赤外線トランシーバーが含まれる。同様に、有線、赤外線、光、RFワイヤレスなどのその他のデータ通信システムも将来開発される可能性が高く、データ通信またはネットワーキングに適したそれらのいずれも、本発明の実施形態で使用できる。このような通信接続は、着信データまたは発信データのいずれかのみを処理する単方向の場合もあれば、着 信データと発信データの両方を処理する双方向の場合もある。 [0037]治療用健康装置および補助デバイスが、ワイヤードネットワークの図1に示されている。本明細書に記載されているすべてのデータ接続と同様に、治療用健康装置と補助デバイスとの間のすべての接続は、無線だけでなく有線でもよい。したがって、図10は、本発明の別の実施形態を示し、治療用健康装置1000、無線 いるすべてのデータ接続と同様に、治療用健康装置と補助デバイスとの間のすべての接続は、無線だけでなく有線でもよい。したがって、図10は、本発明の別の実施形態を示し、治療用健康装置1000、無線 外部計算装置1090、および補助デバイス1040から1052は、ブルートゥース接続規格の下で確立され、無線ピコネットを形成する無線トランシーバ1032を介して一緒に接続される。そのような構成では、治療用健康装置のワイヤレストランシーバは、治療用健康装置1000自体の内部に収容されるか、または接続された外部ドングル1030に含まれ得る。このようなピコネットでは、どのデバ イスもマスターまたはスレーブとして動作する。 治療用健康装置の内部装置[0038]図2に示すように、本発明の1つまたは複数の実施形態による治療用健康装置は、外部計算装置またはデータ通信ネットワークから着信データを受信するとともに、発信データを送信するための、主要データ通信接続またはアンテナ210お よび一次データ通信処理装置215を備える。それは、さらに、入力データを処理、変換、または解釈して治療用健康装置の動作に関連する構成と動作に変換し、コマンド接続230を介した信号によって治療機構260、265と位置決め機構270にそのような構成と動作を実行させる主データ処理装置200を備える。例えば、マッサージ機構および位置決め機構などのアイテムはマッサージ装置に最も 関連しているが、他のタイプのウェルネス療法を実施するための他の同等のメカニ ズムを、他のタイプの治療用ウェルネス装置に加えて、またはそれらの代わりに使用することができる。主データ処理装置200はまた、データ接続240を介してセンサ250、255からのデータ、ならびに治療用健康装置お のタイプの治療用ウェルネス装置に加えて、またはそれらの代わりに使用することができる。主データ処理装置200はまた、データ接続240を介してセンサ250、255からのデータ、ならびに治療用健康装置および治療使用情報および構成を処理および解釈し、それを出力データに変換する。本発明による治療用健康装置は、外部データ通信接続またはアンテナ220と、外部データを外部補 助デバイスまたはデイジーチェーン治療用ウェルネスデバイスから受信および送信データを送信するための二次データ通信処理装置225とをさらに備え得る。二次データ通信処理装置225は、一次データ通信処理装置215および/またはメインデータ処理装置200と直接通信することができる。 [0039]治療用健康装置内の通信装置および/またはデータ処理装置は、データ通信 接続自体をサポート、維持、または強化するために使用することもできる。そのような装置は、接続でセルフテストを実行して、正しく動作していることを確認する。また、USBまたはBluetooth接続を特徴とする実施形態では、装置またはソフトウェアは、「プラグアンドプレイ」または照会/ページング構成でそのような接続をそれぞれサポートして、治療用健康装置の外部計算システムへの統合を自動化 することができ、ユーザーやオペレーターが手動で接続したり、個別のソフトウェアデバイスドライバーを指定してインストールしたりする必要がなくなる。 [0040]治療用健康装置内の通信装置およびデータ処理装置は、例えば、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、プログラマブルロジックデバイス、または特定用途向け集積回路によって制御され得る。このようなデータ処理装置は、不揮発性メモリ をさらに特徴として、デバイスから電力が除去された場合でも、プログラ プログラマブルロジックデバイス、または特定用途向け集積回路によって制御され得る。このようなデータ処理装置は、不揮発性メモリ をさらに特徴として、デバイスから電力が除去された場合でも、プログラムおよびデータが治療用ウェルネスデバイスに存続できるようにすることができる。本発明の一実施形態では、通信装置210、215、220および225は、主データ処理装置200と統合され、すべての装置は、共通のハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用して一緒に実装され得る。対照的に、別の実施形態では、通信装 置210、215、220、および225は、主データ処理装置200とは別個に 設計および/または実装され、別個に存在していた既存のユニットまたは以前に設計または製造された治療用健康装置のモデルに統合または改造することができる。 そのような既存の治療用ウェルネスデバイスは、ハードワイヤードのリモートコントロールボックスで機能するように設計されている可能性があり、そのような製品構成は、本発明の実施形態によって効果的に使用できる。 [0041]本発明の一実施形態では、治療用健康装置内の通信装置および/またはデータ処理装置内のソフトウェア機能は、製造時に永続的に固定および制限されず、データ通信接続自体を介してリモートで交換またはアップグレードされ得る。そのようなリモートファームウェアまたはソフトウェアのアップグレードまたは交換のための特定のメカニズムおよび手順は、関連するコンピューティングおよびデータ通 信技術の当業者にはよく知られている。このようなアップグレードまたは交換は、ユーザーやオペレーターが手動で開始したり、ユーザーまたはオペレーターの制御下にあるプライベートまたはパブリックデータネットワークを介してリモートで開 れている。このようなアップグレードまたは交換は、ユーザーやオペレーターが手動で開始したり、ユーザーまたはオペレーターの制御下にあるプライベートまたはパブリックデータネットワークを介してリモートで開始したり、メーカー、ディストリビューター、またはその他のソフトウェアソースによって自動的に実行したりできる。 デバイスのコマンド、および既存の治療用健康装置シグナリングの模倣[0042]外部計算装置は、データ通信リンクを介してそれにコマンドを渡すことにより、治療用健康装置を制御し、これらのコマンドは、様々なレベルで治療用健康装置のデータ処理装置によって解釈され得る。本発明の一実施形態では、処理装置の内部プロセッサアーキテクチャを外部計算装置に「エクスポート」することがで き、低レベルの基本コマンドは、個々のマイクロコントローラの命令と同じように、治療用健康装置の処理装置に受け渡すことができ、データ処理装置内のマイクロコントローラまたはロジックチップにより直接実行される。別の実施形態では、対照的に、より高いレベルまたは「マクロ」コマンドを治療用健康装置の処理装置に渡すことができ、それにより単一のコマンドが治療用健康装置に比較的複雑な操 作または一連の操作を実行させることができる。コマンドは、中間レベルの複雑さでもよい。 [0043]データリンク用の通信処理装置と治療用健康装置の主処理装置との間のコマンドレベルのマッチングは、データ通信リンクへのインターフェースが、治療用健康装置のメインエレクトロニクスの一部として製造されておらず、治療用健康装置 とは別に、またはその改造として製造された状況では、非常に価値がある。データ通信リンクで高レベルのコマンドアプローチを使用すると、有線リモートコントロールボ て製造されておらず、治療用健康装置 とは別に、またはその改造として製造された状況では、非常に価値がある。データ通信リンクで高レベルのコマンドアプローチを使用すると、有線リモートコントロールボックスで使用するように設計およびプログラムされた治療用健康装置との便利で効率的なインターフェースが可能になる。このような治療用健康装置の処理装置は通常、定義された上位レベルのコマンドのセットに応答するようにプログラム されており、有線リモートコントロールボックスの個々のボタンは通常、これらのコマンドを押すとトリガーされるように配線されている。そのようなより高いレベルのコマンドアプローチを使用する実施形態では、データ通信処理装置を、治療用健康装置内の既存の事前にプログラムされたメイン処理ユニットに追加または改造することができる。このような改造された装置は、有線リモートコントロールボッ クスのボタンプレスをシミュレートする高レベルのコマンドを主処理装置に渡すことができるが、有線リモートコントロールボックスを介して達成されるものを超えて装置の機能を向上させることもできる。そのような装置は、有線リモートコントロールボックスに通常は配線されていない又は関連付けられていない高レベルのコマンドを渡すことができ、あるいは、リモートコントロールボックスの個々のボタ ンを押して実際に生成できるものを超えた高レベルの「ボタンシミュレーション」コマンドの組み合わせ又はシーケンスを渡すことができる。 外部計算装置による治療用健康装置の制御[0047]図1に示すように、ローカルまたはリモートのいずれかの外部計算装置170、190とデータ通信する治療用健康装置は、従来の手持ちリモートコントロー ルボックス160に加えて、またはその代わりに、その に示すように、ローカルまたはリモートのいずれかの外部計算装置170、190とデータ通信する治療用健康装置は、従来の手持ちリモートコントロー ルボックス160に加えて、またはその代わりに、その外部計算装置から制御され 得る。そのような外部計算装置は、あらゆる種類の計算装置を含むことができる。 それは、例えば、適切なソフトウェアがロードされた汎用コンピュータを含み、キーボード175、マウス176、または音声認識装置174などのユーザーインターフェースデバイスによって操作されて、治療用健康装置のモードを設定したり、コマンドを発行したりできる。手持ちリモートコントロールボックスと同じモード 及びコマンドであっても追加のモード又はコマンドであっても、それらの一部は、手持ちリモートコントロールボックスから簡便に発行するには複雑すぎることがある。それは、他の種類の計算装置をも含み得るものであり、例えば、パーソナルコンピュータまたはビデオゲームコンソール170、またはスマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、ポータブル、ラップトップ、またはタブレッ トコンピュータ、デジタルメディアプレーヤー、メディアリーダー、パーソナルデジタルアシスタント、プログラム可能なワイヤレスリモートコントロール、または同様の手持ちデバイスまたはモバイルデバイス190である。そのようなワイヤレスデバイスの例としては、カリフォルニア州クパチーノにあるAppleInc.のiPod、iPad、iPhone製品、イリノイ州ショームバーグのMotorola、Inc.のDroidまたは Milestoneまたは韓国のSamsungGroupのi7500などのAndroidオペレーティングシステムを実行している製品、SamsungGro ola、Inc.のDroidまたは Milestoneまたは韓国のSamsungGroupのi7500などのAndroidオペレーティングシステムを実行している製品、SamsungGroupのi8910などのSymbianオペレーティングシステムを実行している製品、またはResearchinMotionofCanadaのBlackBerryがある。有線または無線のデータ接続を使用して、治療用健康装置の制御用に特別に設計されたハードウェアデバイスも使用できる。そのような外部計 算装置は、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラベースのデバイスに限定されず、プログラム可能な論理デバイス、特定用途向け集積回路、または他の任意の装置に基づくかどうかにかかわらず、計算が可能な任意のデバイスを含み得る。 [0049]外部計算装置170または190を介した制御は、ハードワイヤードの手持 ちリモートコントロールボックス160を置き換えることができるが、治療用健康 装置は、両方の制御ソースからのコマンドを受け入れるように構成することもできる。治療用健康装置は、たとえば、いずれかのユニットから発行された最新のコマンドに応答するか、一方の制御ソースにのみ応答して一定期間または他の指示があるまで他のソースを「ロックアウト」するように指示するか、または他の方法またはスキームで両方のソースからのコマンド入力を組み合わせる。同様に、外部計算 装置とリモートコントロールボックスはそれぞれ、他の制御ソースによって実行されるアクションを認識して対応でき、たとえば、他の制御ソースによって実行されるコマンドまたはアクションが変更する。このような表示の更新は、治療用健康装置における装置から生じたり、他の制御ソースから流れるコ クションを認識して対応でき、たとえば、他の制御ソースによって実行されるコマンドまたはアクションが変更する。このような表示の更新は、治療用健康装置における装置から生じたり、他の制御ソースから流れるコマンドデータをサンプリングまたは「スニッフィング」する各制御ソースから生じたり、または2つの制 御ソース間を直接流れるデータから生じる。2つの制御ソース間のデータ接続により、追加タイプの機能とそれらの間の調整も可能になる。 [0052]一実施形態では、図14に示すように、ユーザーがグラフィックディスプレイと対話して選択を行うと、アプリケーションは、グラフィックオブジェクトの選択またはドラッグなどのユーザー入力を受け入れ(1402)、そのような入力に よって表される、ディスプレイ上のグラフィックオブジェクトの新しい値または位置を決定する(1404)。アプリケーションは、スカラ、ベクトル、または他の用語であるかどうかにかかわらず、新しいグラフィカルオブジェクト値と古いグラフィカルオブジェクト値の違いを決定する(1406)。アプリケーションは、グラフィカルオブジェクトの違いを、治療用健康装置の現在の構成と、グラフィカル オブジェクトのユーザーの操作に対応するデバイスの新しい構成との間の構成の違いに変換する(1408)。そのような変換は、例えば、ルックアップテーブルまたはプログラムされた式を介して達成され得るものであり、現在の構成を決定するために治療健康装置に問い合わせをするアプリケーションを含み得る。アプリケーションは、要求された構成変更を可能な構成と比較し(1410)、たとえば、加 熱パッドに200度まで加熱するように命令する場合のように、要求された変更が 治療用健康装置の能力を超える場合、構成の変更を修正又 を可能な構成と比較し(1410)、たとえば、加 熱パッドに200度まで加熱するように命令する場合のように、要求された変更が 治療用健康装置の能力を超える場合、構成の変更を修正又は制限(1412)する。一般に、アプリケーションは変更を変更して、デバイスで可能な要求された変更に最も近い可能な変更にする。アプリケーションは、必要に応じて変更された構成変更を、治療用健康装置で認識可能な1つまたは複数のコマンドに変換する(1414)。この変換は、たとえばルックアップテーブルまたはプログラムされた式 を使用して実行することもできる。アプリケーションは、治療用健康装置に1つ以上のコマンドを発行し(1416)、グラフィック表示も更新する。ディスプレイがデバイスの現在の構成に依存するように構成されていない場合(1418)、アプリケーションは、必要に応じて変更されたユーザーの入力に対応するように、ディスプレイ上のグラフィックオブジェクトを更新するだけである(1420)。一 方、ディスプレイがデバイスの現在の構成を反映するように構成されている場合、デバイスの構成変更が完了するまで(1422)、アプリケーションは変更の最中にデバイスの現在の構成を取得し(1424)、現在のデバイス構成を反映するディスプレイを更新する(1426)。このようにして、ディスプレイは、治療用健康装置の動きまたはその他の変化を、発生時にリアルタイムで示す。 リモートおよび複数の外部コンピューティング装置と治療用健康装置[0063] 治療用健康装置の制御は、特定の外部コンピューティング装置から直接、またはマルチホップ、デイジーチェーン、または他のデータ通信トポロジを使用して間接的に、異なる外部コンピューティング装置からの制御を可能にすることがで は、特定の外部コンピューティング装置から直接、またはマルチホップ、デイジーチェーン、または他のデータ通信トポロジを使用して間接的に、異なる外部コンピューティング装置からの制御を可能にすることができる。たとえば、スマートフォンまたは同様のポータブル外部コンピューティング 装置は、Bluetoothワイヤレス接続などを介して治療用健康装置を直接制御するとともに、直接または他のコンピューティングデバイスと直接またはパブリックまたはプライベートデータネットワークを介して他のコンピューティング装置と接続できる。そのような構成では、別のコンピューティング装置を使用して、ポータブル外部コンピューティング装置を介して間接的に治療用健康装置を制御することがで きる。また、外部のコンピューティング装置は、間接的に制御するデバイスから治 療用健康装置にコマンドとデータを直接中継するか、または治療用健康装置の派生されたまたは変換されたコマンドとデータに送信する前にフォーマット間で解釈、変換、または処理するために使用できる。同様の複数の無線または有線接続は、外部コンピューティング装置がより大型のデスクトップコンピューターである場合に、間接制御にも使用できる。 [0068]特定の治療用健康装置を使用する以外に、ユーザーは定義済みの治療プリセットを取得するか、以下で説明するように、定義済みの治療プログラムまたはシーケンスを取得して、ホテル、空港のラウンジ、公共のマッサージやセラピー施設、キオスク、飛行機、その他の移動手段にある公共施設の治療用健康装置を含む他の場所で使用できる他の治療用健康装置に転送できる。このような転送は、CD、デ ータカード、USBフラッシュドライブなどのデータ保持メディアの使用、またはカードスワイプまた 用健康装置を含む他の場所で使用できる他の治療用健康装置に転送できる。このような転送は、CD、デ ータカード、USBフラッシュドライブなどのデータ保持メディアの使用、またはカードスワイプまたは近接キーチェーンデバイスによって開始されるネットワークデータ転送などのハイブリッド転送デバイスまたはプロセスによって、プライベートまたはパブリックデータネットワーク全体で直接行われる場合がある。外部計算装置は、そのような公的に利用可能な治療用健康装置の使用に対するユーザーの支 払いを支援することもできる。 治療プログラムまたはシーケンス、およびマルチメディアプログラミング配信[0071]マッサージや関連する活動や構成など、さまざまな治療のための治療用健康装置コマンドのプログラムまたはシーケンスが定義され、外部計算装置に関連付けて使用される。このプログラムまたはシーケンスは、さまざまな活動や構成を治療 用健康装置に順次指令するために外部計算装置によって使用されてもよいし、その治療用健康装置又は他の治療用健康装置による事後的な実行のために一度にその治療用健康装置にダウンロードされてもよい。そのような治療プログラムまたはシーケンスは、外部計算装置で構成または定義することができる。そのような構成は、プログラミング言語に類似したテキストベースの治療ウェルネスデバイスのコマン ド言語を使用することによって達成することができる。この言語は、プロのプログ ラマーではないユーザーが自分の治療プログラムまたはシーケンスを作成するのに十分なほどシンプルでよい。そのような構成は、代替的又は追加的に、グラフィカルコンパイラーを使って構成される。治療用健康装置のモデル、マップ、グラフィック描画が、所望の治療プログラム又はシーケンスを 十分なほどシンプルでよい。そのような構成は、代替的又は追加的に、グラフィカルコンパイラーを使って構成される。治療用健康装置のモデル、マップ、グラフィック描画が、所望の治療プログラム又はシーケンスを組みたてるためグラフィカルコンパイラーにおいて操作される。そのような治療プログラムまたはシーケンスは また、時系列で様々な構成および活動を想定し、保持および共有または後で使用するためにそのようなシーケンスを同時に「記録」または「取得」するように治療用健康装置に命令するユーザーによって定義されてもよい。そのようなシーケンスまたはプログラムは、外部計算装置を介して、パブリックまたはプライベートデータネットワークを介して他のユーザーと共有できる。たとえば、健康をテーマにした ブログやフォーラム、またはMySpaceまたはTwitterのようなソーシャルネットワーキングサイトなどに投稿することで、他の治療用健康装置のユーザーや友人とのソーシャル目的で共有できる。 [0072]プログラムまたは治療用健康装置コマンドのシーケンスは、外部計算装置にダウンロードすることも、遠隔地から治療用健康装置に直接ダウンロードすること もできる。それらは、ユーザーの要求によって「プル」される場合と、遠隔地から発信された送信で「プッシュ」される場合がある。遠隔地には、治療用健康装置の製造業者や販売業者、またはサードパーティの治療プログラムの開発者やプロバイダーによって管理されているWebサイトや電子設備が含まれてもよい。複数の治療用健康装置の制御と組み合わせることで、視聴覚プログラムや治療プログラムの配 布は、たとえば、販売促進において、治療用健康装置や、複数の異なる小売サイトで同時に実施される治療セッションがマーケティングの誘因として提供される他の で、視聴覚プログラムや治療プログラムの配 布は、たとえば、販売促進において、治療用健康装置や、複数の異なる小売サイトで同時に実施される治療セッションがマーケティングの誘因として提供される他の製品の視聴覚販売デモを可能にするアプリケーションを見つける。複数の治療用健康装置の制御と連携したこのような分散型の視聴覚プログラムは、共有のコンピュータ画面の形をとることができ、制御された治療用健康装置を使用または関連する 人々は、指令又は他の目的のための中央制御サイトで操作画面が操作されているこ とを確認できるようになっている。そのような「分散型スクリーン」はさらに、他のサイトにいる人々がそのようなスクリーンの制御に参加することを可能にし、したがって、1つまたは複数の治療用健康装置の制御に参加することを可能にする。 [0073]このようなプログラムまたはシーケンスは、一般に公開される可能性があり;例えば、フィットネス、治療、またはリラクゼーションのコミュニティの著名 人が好むまたは採用するマッサージシーケンスの「スクリプト」は、一般に公開されてもよい。他方、特定のプログラムまたはシーケンスは、特定のユーザーまたは複数のユーザーのために特に構築されてもよい。一実施形態では、図15に示すように、患者は、特定の症状または状態を医療提供者に報告する(1502)。医療提供者は、特にその患者に対して、報告された症状または状態に対応するための治 療用健康装置の最適な専門プログラムまたはシーケンスを決定する(1504)。 もし(1506)、そのようなプログラムまたはシーケンスがすでに存在する場合、医療提供者はそれを選択する(1508)。そのようなプログラムまたはシーケンスが存在しない場合、医療提供者はそれを構築する(1510)。 )、そのようなプログラムまたはシーケンスがすでに存在する場合、医療提供者はそれを選択する(1508)。そのようなプログラムまたはシーケンスが存在しない場合、医療提供者はそれを構築する(1510)。新しいプログラムが構築された後、または、もし(1512)既存のプログラムがコードまた はパスワードでタグ付けされておらず、医療提供者、治療用健康装置の製造業者または販売業者、外部計算装置アプリケーションの製造業者または販売業者に属するWebサイトなどの公的にアクセス可能なデータリポジトリに配置されている場合、医療提供者(1514)は、プログラムをWebサイトまたは他の公的にアクセス可能なデータリポジトリに配置し、プログラムにコードまたはパスワードを割り当て る(1516)。医療提供者は、プログラムまたはシーケンスのコードまたはパスワードを患者に提供する(1518)。患者はウェブサイトにアクセスし(1520)、コードまたはパスワードを入力し(1522)、治療プログラムまたはシーケンスをダウンロードし(1524)、プログラムまたはシーケンスを使用して(1526)、治療用健康装置を操作する。 外部計算装置上のソフトウェアアプリケーションのフロートとGUI画面の例 [0114]治療用健康装置を制御する外部計算装置のソフトウェアアプリケーションからのグラフィカルユーザインタフェース画面のチャートとフロー図が図18A-18Dに示されている。・・・[0125]ホーム画面1814又は他の画面からユーザーが選択できる別の項目は、ユーザーがカスタム療法又はマッサージ動作を迅速かつ容易に実行できるようにする モードであり、混合可能な個別のマッサージ構成要素に基づいてカスタム療法又はマッサージセッションを組み立てることがで ーザーがカスタム療法又はマッサージ動作を迅速かつ容易に実行できるようにする モードであり、混合可能な個別のマッサージ構成要素に基づいてカスタム療法又はマッサージセッションを組み立てることができる。ホーム画面のボタン1967を選択すると、ユーザーは個別の療法又はマッサージプログラム画面1828、ここでは『エスプレッソショット』と呼ばれる画面に移動する。第1画面1828では、ユーザーは、病気又はユーザーが注意を望む身体の部分を選択することによっ て、単一の療法又はマッサージ活動を選択することができる。この選択スキャンは、人体図1968などのグラフィカル模様から作成される。あるいは、治療用健康装置の図又は他の図を使用して、様々な治療またはマッサージ活動を示す様々な場所を選択するために用いられ得る。これに関連して、人体部分の図又は他の図は、ユーザーが選択を行うのを支援するために、色又は他のグラフィカル模様でコ ード化されてもよい。 以上
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