令和7年11月6日判決言渡同日原本受領裁判所書記官令和6年(ワ)第9061号職務発明対価等請求事件口頭弁論終結日令和7年9月9日判決 原告 X 同訴訟代理人弁護士 中野博之 被告 株式会社日本コーティング (以下「被告会社」という。) 同代表者代表取締役 A 被告 A (以下「被告A」という。) 上記両名訴訟代理人弁護士 澤田憲治 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実及び理由 第1 請求 1 被告会社は、原告に対し、1800万円及びこれに対する令和6年3月27日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 2 被告らは、原告に対し、連帯して、200万円及びこれに対する令和6年3月27日から支払済みまで年3パーセントの割合による金員を支払え。 第2 事案の概要 1 本判決における呼称 (1) 本件各出願:後記6件の各特許出願の総称。個別には「出願A」等という。 (2) 本件各特許(権):本件各出願に係る特許(権)の総称。個別の特許(権)は、「特許(権)A」等という。 (3) 本件各発明:本件各特許に係る発明の総称。個別の発明は、「発明A」等という。 (4) 人名については別紙3「呼称目録」記載のとおりである。 2 原告の請求 (1) 原告の被告会社に対する、本件各発明に関する特許法35条4項 総称。個別の発明は、「発明A」等という。 (4) 人名については別紙3「呼称目録」記載のとおりである。 2 原告の請求(1) 原告の被告会社に対する、本件各発明に関する特許法35条4項に基づく相当の利益として1800万円の支払請求(ただし、相当の対価の額が、発明Aにつき3969万円、発明B及び発明Cにつき計432万円、発明D及び発 明Eにつき計1764万円、発明Fにつき1305万円をそれぞれ下回らないものとして、その合計7470万円の一部請求)及びこれに対する被告会社に対して請求した日の翌日である令和6年3月27日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延損害金の附帯請求(2) 原告の被告らに対する、発明AないしC及び発明Eにつき、原告が発明者 又は共同発明者であるにもかかわらず、発明者と記載することなく出願をし、もって、原告の発明者名誉権を侵害したとして、被告Aに対し不法行為に基づく、被告会社に対し会社法350条に基づく、発明一つにつき50万円の合計200万円及びこれに対する被告らに対して請求した日の翌日である令和6年3月27日から支払済みまで民法所定の年3パーセントの割合による遅延 損害金の附帯請求(連帯請求) 3 前提となる事実(1) 当事者ア原告は、平成17年11月21日から令和5年10月31日まで、被告会社に雇用されていた者であり、遅くとも平成27年5月19日から令和4年 12月28日までの間、被告会社の代表権のない取締役であった。 イ被告会社は、有機化学工業製品、無機化学工業製品等の製造、卸、販売及び輸出入、自動車用電球のコーティング業、自動車部品、自動車用品、及び自動車用付属品の卸、販売等を営む会社である。 なお、被告会社は、監査役設置会社であ 業製品、無機化学工業製品等の製造、卸、販売及び輸出入、自動車用電球のコーティング業、自動車部品、自動車用品、及び自動車用付属品の卸、販売等を営む会社である。 なお、被告会社は、監査役設置会社であるが、監査役の監査の範囲は会計に関するものに限定されている。(甲1) ウ被告Aは、被告会社の代表取締役である。 (2) 本件各出願及び本件各特許被告会社は、次のとおり特許出願((本件各出願)をし、特許登録された((本件各特許)。 ア出願A 出願日:平成25年4月17日出願番号:特願2013-86690号登録日:平成26年6月13日特許番号:特許第5559386号発明の名称:発光ダイオードを用いた照明灯及び車両用前照灯 発明者:被告A代理人:B及びCイ出願B出願日:平成27年3月5日出願番号:特願2015-44092号 登録日:平成28年2月5日特許番号:特許第5877597号発明の名称:ヒートパイプ冷却シングル型高輝度LED前照灯発明者:被告A代理人:B及びC ウ出願C 出願日:平成27年3月5日出願番号:特願2015-44100号登録日:平成28年2月5日特許番号:特許第5877598号発明の名称:ヒートパイプ冷却ダブル型高輝度LED前照灯 発明者:被告A代理人:B及びCエ出願D出願日:平成29年9月19日出願番号:特願2017-178645号 登録日:平成30年6月1日特許番号:特許第6344876号発明の名称:LED前照灯発明者:被告A及び原告代理人:D、E及びF オ出願E出願日:平成29年8月1日出願番号:特願2017-149284号登録日:令和元年6月 6号発明の名称:LED前照灯発明者:被告A及び原告代理人:D、E及びF オ出願E出願日:平成29年8月1日出願番号:特願2017-149284号登録日:令和元年6月14日特許番号:特許第6538126号 発明の名称:LED前照灯用交換防水円筒状カバー発明者:被告A代理人:B及びDカ出願F出願日:令和2年6月10日 出願番号:特願2020-100609号 登録日:令和5年5月8日特許番号:特許第7274220号発明の名称:LED灯火発明者:被告A及び原告代理人:D及びE (3) 本件各特許の特許請求の範囲((本件各発明)、発明が解決しようとする課題及び発明の効果は、別紙1「クレーム等目録」記載のとおりである(甲2ないし7)。 (4) 原告は、令和6年3月26日、被告会社に対し、本件各特許に関する職務発明の対価及び発明AないしC及び発明Eに関する発明者名誉権侵害に基づく 損害賠償の支払等を請求した(甲8、9)。 (5) 被告会社には、本件各発明が創作された当時も現在も、職務発明規定が存在しない。 (6) 被告会社は、令和7年1月23日、本件第2回弁論準備手続期日において、原告に対し、発明Aに係る職務発明対価請求権について消滅時効を援用すると の意思表示をした。 4 争点(1) 原告が本件各発明の発明者であるか(争点1)(2) 本件各発明の特許法35条7項の「相当の利益」の額(争点2)(3) 発明Aに関する職務発明対価請求権の消滅時効の成否(争点3) (4) 発明者名誉権侵害及び故意(争点4)(5) 発明者名誉権侵害によって原告に生じた損害額(争点5)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(原告が本 消滅時効の成否(争点3) (4) 発明者名誉権侵害及び故意(争点4)(5) 発明者名誉権侵害によって原告に生じた損害額(争点5)第3 争点に関する当事者の主張 1 争点1(原告が本件各発明の発明者であるか)について【原告の主張】 本件各発明は、以下のとおり、いずれも、原告が単独で発明したものである。 (1) 本件各発明に共通する事情ア本件各発明に必要な知識と能力を原告が有していたこと(ア) 本件各発明は、使用する素材や構造を工夫し、発熱に伴う発光効率の低下を抑制するものである。そのため、本件各発明に至るためには、材料科学、熱伝導、立体構造の作図、電気、JIS規格等に関する知識が必要 であった。一方、LEDに関する知識は、LEDチップメーカーが保有していれば良く、基礎的な知識で足りるものであった。 (イ) 原告は、昭和61年3月に岡山理科大学理学部応用化学科(有機化学専攻)を卒業し、材料科学、熱伝導、電気の基本的な知識を得た後、メーカー等で開発に携わったり、営業に携わったりする中で、図面作成能力を 獲得していた。また、大阪大学で半導体の研究を行っていたG教授とベロフジャパン株式会社が行っていた、ハロゲンバルブに代わるLEDバルブの共同開発に関与することで、本件各発明に必要な知見を獲得していた。 (ウ) 原告は、被告会社に就職した後も、中国に出張し、照明器具の開発に必要なサンプル部材や販売製品用の部材の作成を行っていた。 (エ) このように、原告は、本件各発明に必要な知識と能力を有していた。 イ原告は、被告会社の労働者名簿において、自動車用ランプの加工製造及び販売の一切の業務に従事している者と記載されており、被告会社内における技術部門の責任者としての地位が与えられていた。 ていた。 イ原告は、被告会社の労働者名簿において、自動車用ランプの加工製造及び販売の一切の業務に従事している者と記載されており、被告会社内における技術部門の責任者としての地位が与えられていた。 ウ本件各発明に共通して必要となる電源についても、発明D以外のものにつ いては、原告が構想していたことLEDランプを発光させるためには、電源((電気を供給するための電気回路のこと)が必須となる。原告は、本件発明D以外の本件各発明の電源全ての構想を作り上げ、それを具体化し、充足すべき要件に関する図面や指示書を作成し、 初回の試作段階から量産までのすべてにわたって外注先に製造を依頼した (甲113、107)。 (2) 発明Aについてア発明Aの概要発明Aは、従来、自動車用照明灯としてハロゲン電球が用いられていたところを、LED電球を用いることで、低電力、高出力、長超寿命で、構造が 簡単・コンパクトな照明灯を実現するものである。 具体的な特徴としては、① 高温になると著しく効率が低下するLED電球の欠点を補うため、LED電球点灯時に発生する熱を効率よく逃がす構造の照明灯を設計したこと、② コンパクトな照明灯とすることで、市販車のハロゲン電球の照明灯を置き換えることを可能にして本件発明Aの実施品 を大きな市場で販売できるようにしたことが指摘できる。 イ発明Aの着想と具体化の経緯原告は、平成24年頃、発明Aを着想した。すなわち、熱を効率よく逃がす方法として「銅製の熱伝導棒」を用いるアイデアを考えたが、銅のみを使用した場合はコストが高くなるとともに総重量が重くなりすぎることにも 気づいた。そこで、銅は熱伝導率が高く、アルミニウムは自己放熱性が高いことに着目し、銅とアルミニウムの熱伝導棒が良いの を使用した場合はコストが高くなるとともに総重量が重くなりすぎることにも 気づいた。そこで、銅は熱伝導率が高く、アルミニウムは自己放熱性が高いことに着目し、銅とアルミニウムの熱伝導棒が良いのではないかと考え、小型植木鉢、砂、銅製の丸棒、純アルミを購入し、植木鉢に湿らせた砂を充填し、その後直径20mm程度の円柱の穴を空け、中心部に切断した銅棒を立てその周りに、高温炉で溶融した純アルミニウムを流し込んで、銅とアルミ ニウムの熱伝導棒ができるかの実験を行った((甲46は、その実験をまとめたものである。)。これらの材料をホームセンターで購入したのも原告であった。 ウ発明Aの特徴部分との比較(ア) 本件発明Aのポイントとなる構成要件は、以下のaないしfである。 a 発光ダイオードが搭載されている半導体基板を固着したアルミニウ ム板b aを銅製の熱伝導棒に直接固定c 遮光壁Aと遮光壁Bを形成d 銅製の熱伝導棒の表面をアルミニウムで口金に達する部位まで被覆した上部構造 e 長い銅製の熱伝導棒を有する下部構造からなる銅製の熱伝導棒で連結された光源支持体f 中心部が空洞になっているアルミニウム製放熱台座これらのポイントは、いずれも特許Aの出願前に原告が図面やサンプルを作成した際に、既に具現化されていた。具体的には以下のとおりである。 (イ) 構成要件a部品の写真ファイル「LED冷却フィン比較」(甲30)に撮影された部品は、原告が作成し、出願Aの前に弁理士と相談する際にモデルとして見せたもの(またはそれと同等品)である。この部品は、銅製の熱伝導棒の代わりにアルミ製の熱伝導棒を用いたもので、当初、原告は、この部分 がアルミ製であっても特許化が可能かもしれないと考えてい 見せたもの(またはそれと同等品)である。この部品は、銅製の熱伝導棒の代わりにアルミ製の熱伝導棒を用いたもので、当初、原告は、この部分 がアルミ製であっても特許化が可能かもしれないと考えていたため、このモデルを作成した。その後、先行公知例を回避するため、銅とアルミニウムの熱伝導棒を用いた技術だけを特許Aとして出願した。 (ウ) 構成要件b前記甲30の部品の写真には、aを銅製の熱伝導棒に直接固定するとい う構成要件bも具体化されていた。 また、原告は、図面(甲66)のとおり、弁理士との面談後、量産化に向けた設計をするうえで遮光壁の形を変更した。同図面は、別の図面(甲48)を元としたものであるが、これは出願Aに先立つ平成25年3月25日に原告が作成したものである。 このとおり、原告は、同日時点で、既に構成要件bの着想及び量産化に 向けた形状を具体化していた。 (エ) 構成要件c甲48号証の図面に遮光壁部分を図示した前記甲66の図面が示すように、前記甲30の部品には遮光壁Aと遮光壁Bが形成されており、構成要件cの技術思想が具現化されていた。 (オ) 構成要件d構成要件dは、「銅製の熱伝導棒の表面をアルミニウムで口金に達する部位まで被覆した上部構造」であるところ、前記甲48の部品は、この構造を備えており、構成要件dの技術思想が具現化されていた。 (カ) 構成要件f 構成要件fは、「中心部が空洞になっているアルミニウム製放熱台座」であるところ、原告が平成25年6月10日に受信したメール文書(甲7 5 (「台修正後後図面」)の添付ファイル「2013_06_10_HEATSHINK」の印刷物(甲76)にも構成要件fの技術思想が具現化されており、原告は、同日時点で、同構成要件の着想を得ていた 5 (「台修正後後図面」)の添付ファイル「2013_06_10_HEATSHINK」の印刷物(甲76)にも構成要件fの技術思想が具現化されており、原告は、同日時点で、同構成要件の着想を得ていた。 エまた、請求項5では、「空洞部に耐水性のモータにより駆動されるファン」を装備したLED照明灯であることが構成要件となっているところ、原告は、同構成要件を充足させるファンの入手先を選定するため、出願Aに先立つ平成25年3月7日、Hからサンプルの見積書をメール(甲78)で受領した。 オ以上のとおり、発明Aは、原告単独の着想によるものであり、原告のみが 発明者である。 (3) 発明Bについてア発明Bの概要発明Bの特徴は、熱伝導体として銅製ヒートパイプを採用するとともにファン付モータと放熱フィンを配置することでシングル型高輝度LED照明 灯において熱を効率よく逃がす構造を実現できた点である。 発明Bの構成要件は、権利化の過程で発明Bの捉え方を工夫した結果、発明Aと異なっているように見えるが、技術的に発明Bが発明Aと大きく異なるのは、① LEDを搭載した熱伝導棒が銅とアルミで構成されているか(発明A)、銅製のヒートパイプで構成されているか(発明B)、② ヒートパイプを支持する第1放熱台座が不要であるか(発明A)、必要であるか (発明B)という点で、それ以外の構成要件は発明Aと発明Bでほぼ共通している。 イ発明Bの着想と具体化の経緯原告は、上記①の点に関する部品の入手先を検討するとともに部品を設計し、図面を作成して、出願Bの直後である平成27年6月18日に被告会社 の営業窓口であるIに送付した(甲80)。また、原告は、上記②の点に関する第1放熱台座の試作向けの部品を遅くとも平成27年 し、図面を作成して、出願Bの直後である平成27年6月18日に被告会社 の営業窓口であるIに送付した(甲80)。また、原告は、上記②の点に関する第1放熱台座の試作向けの部品を遅くとも平成27年2月9日に設計し、この図面ファイル(甲85)をIに送付した。 さらに、原告は、第1放熱台座、第2放熱台座の立体(3D)図面を作成し、Hに送付した。ここでの図面は、特許Bの特許公報の図面として用いら れている。 原告は、ヒートパイプを使用した本件発明Bのアイデアを具体化するにあたり、商業的に入手可能なヒートパイプで試作品を製作しようと考え、ヒートパイプの選定を行った。具体的には、平成26年8月18日頃、株式会社フジクラのサーマルテック事業部技術部に問い合わせ(甲33)、技術的な 内容について協議したり、他社製のヒートパイプを使用したサンプルやアルミ製のサンプルの明るさ(光束)比較をし、この結果を「LED各社データ121108」(作成日付平成24年11月13日)のエクセルファイルにまとめたりした。 ウ以上のとおり、原告は、発明Bについて、単独で着想し具体化したもので あるから、発明Bは、原告が単独で発明したものである。 (4) 発明Cについてア発明Cの概要発明Cは、発明Bと同様に熱伝導体として銅製ヒートパイプを採用することで熱を効率よく逃がす構造を実現できた点を特徴としている。発明Bとの相違点は、2個のLEDを1枚の基板に載せ、円柱状のヒートパイプの片側 を楕円状につぶし、楕円部の両側に2枚の基板を貼り付けたものが発明Cであるのに対し、発明Bは1個のLEDを1枚の基板に載せ、円柱状のヒートパイプの片側を楕円状につぶし、楕円部の両側に2枚の基板を貼り付けた点である。 構成要件レベルでは、① (「 けたものが発明Cであるのに対し、発明Bは1個のLEDを1枚の基板に載せ、円柱状のヒートパイプの片側を楕円状につぶし、楕円部の両側に2枚の基板を貼り付けた点である。 構成要件レベルでは、① (「ハイビーム用又はロービーム用のどちらか1 個の発光ダイオードを搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板」(発明Bの請求項1)の代わりに、「ハイビーム用発光ダイオードとロービーム用発光ダイオードの2個の発光ダイオードを搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板」(発明Cの請求項1)としたこと、及び② 発明Cの請求項2において「下方向に行く光を遮るシェード を設け」た点に特徴がある。 イ発明Cの着想と具体化の経緯発明Cについても、発明Bと同様に、工業化を見据えるとヒートパイプは安価な中国から購入する方がコスト的に有利であると見込まれた。そこで原告は、中国に出張し、中国で入手可能なヒートパイプを用いて照明灯を設計、 製造し、照明灯の構造と照度との関係を研究した。 メール(甲93)は、原告が、中国の通訳から、2個の発光ダイオード(LED)を銅板に接着・搭載する工程の報告を受けた時のものであり、その添付ファイルの写真(甲96)は、特許Cの特許公報の図面に用いられている。 そして、同写真のとおり、原告は、「2個の発光ダイオードを搭載したプリ ント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板」を製造させていた。 このように、原告は、出願Cに先立つ平成26年9月25日時点で、既に「ハイビーム用発光ダイオードとロービーム用発光ダイオードの2個の発光ダイオードを搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板」を完成させ、上記①の点を発明した。 また、上記②の点についても、原告は、メール(甲9 ドとロービーム用発光ダイオードの2個の発光ダイオードを搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板」を完成させ、上記①の点を発明した。 また、上記②の点についても、原告は、メール(甲99)のとおり、中国 で工業的生産に必要な数量で加工できる外注先を探し、Hからもその進捗状況につき報告を受けていた。 ウこのように、原告は、遅くとも平成27年6月18日時点で発明Cに必要な上記①及び②の点を着想・具体化し、工業的生産に必要な数量で加工できる外注先を探していた。なお、その他の構成要件の着想・具体化は、発明A とほぼ共通する。さらに、原告は、発明完成のための研究とともに量産化に向けた開発検討も実施しており、具体的には、発明Cの実施品の量産品に使用するヒートパイプの供給元候補であった株式会社フジクラの担当者と、ヒートパイプのサンプル供給についてメール(甲37、38)で協議していた。 エ以上のとおり、原告は、発明Cについて、単独で着想し具体化したもので あるから、発明Cは、原告が単独で発明したものである。 (5) 発明Dについてア発明Dの概要従来のLED照明灯は、市販車に装着されている純後品であるハロゲンランプ照明灯と交換して使用する場合、一部の車種では照射方向を変更しよう としても車両用灯具と放熱台座とが干渉して、照射方向を変更することができないという問題があった。発明Dは、どのような車両用灯具に取り付けてもLED前照灯の照射方向を変更可能なLED前照灯を提供するものであり、その立体的構造に特徴がある。具体的には、当時の市販車を改造等することなく装着でき、かつLED前照灯の照射方向が変更可能となる立体的構 造であることに特徴があり、構成要件レベルでは、請求項1のうち、発光素 子と 体的には、当時の市販車を改造等することなく装着でき、かつLED前照灯の照射方向が変更可能となる立体的構 造であることに特徴があり、構成要件レベルでは、請求項1のうち、発光素 子と、前記発光素子で発生する熱を放熱する厚みのある形状の放熱部と、前記発光素子で発生する熱を前記放熱部に伝導させる① 棒状の導熱部と、車両用灯具に係止可能な② 係止突片が設けられた円形状の口金と、を有し、前記③ 導熱部は、先端側側面に前記発光素子が設けられ、基端側に前記口金が設けられ、前記口金は、先端面側に前記導熱部が設けられ、他端面側に 前記放熱部が設けられ、前記放熱部は、④ 前記導熱部の長手方向に沿う軸線を基準として、一方側が他方側よりも張り出した形状であるLED前照灯とある点である。 イ発明Dの着想と具体化の経緯原告が、上記①ないし④の着想・具体化に至った経緯は、次のとおりであ る。 平成29年6月頃、被告会社は、LED前照灯に関して「トヨタアクア」車両の現車確認の機会を得た。そのため、原告は隣席で仕事をしていたOと従来品のLEDバルブを使用しながら「トヨタアクア」車両へLEDバルブの装着方法の打ち合わせをした。そして、放熱台座部分(冷却フィン)の外 径を小さくすれば「トヨタアクア」車両へ装着可能なLEDバルブが製造できることが明らかになった。しかし、単純に放熱台座部分の外径を小さくすると、発光素子であるLEDが発する熱を放熱しにくくなり発光効率が下がってしまう。そこで、原告は、「トヨタアクア」車両へ装着可能にするため、放熱台座の断面の円の一部が欠けた形状の放熱台座、すなわち「導熱部の長 手方向に沿う軸線を基準として、一方側が他方側よりも張り出した形状」の放熱台座を着想した。そして、Oにその形状の略図を示し、 熱台座の断面の円の一部が欠けた形状の放熱台座、すなわち「導熱部の長 手方向に沿う軸線を基準として、一方側が他方側よりも張り出した形状」の放熱台座を着想した。そして、Oにその形状の略図を示し、遅くとも特許Dの出願日(平成29年9月19日)前の平成29年7月10日(甲103)に、図面(甲104)を作成させた。そして、原告は、遅くとも平成29年9月5日までに、①ないし④の特徴を全て含むLED前照灯の3DのCAD ファイルをOに作成させた(甲105)。 なお、発明DにかかるLED前照灯は、意匠登録もされている(意匠登録1604477)。ファイル名「アクアPAT」、拡張子がSGD ((作成日付平成29年9月7日)のCADデータは、原告が発案しOに指示して作成したものであり、意匠登録1604477の【後面図】で使用されている。 また、原告は、特許Dで使用された図面も作成しており、例えば、ファイル 名「扇型フィン」拡張子がSGD(作成日付平成29年9月12日)のCADデータは特許公報の図3(b)で使用されている(当時発光素子の形状として2タイプを開発しており、特許公報の図3(b)とは発光素子の形状だけが異なる。)。また、ファイル名「バルブA’SSY⑤」拡張子が3dm(作成日付平成29年9月6日)のCADデータは特許公報図6で使用され ている。さらに、原告は、Oに指示して、市販車トヨタアクアの車両灯具に発明Dの実施品を装着し問題の有無の確認を行っており、このときの資料がファイル名「アクア装着写真」(作成日付平成29年9月11日)のエクセルファイルである。 ウ以上のとおり、原告は、発明Dについて、単独で着想し具体化したもので あるから、発明Dは、原告が単独で発明したものである。 (6) 発明Eについてア 日)のエクセルファイルである。 ウ以上のとおり、原告は、発明Dについて、単独で着想し具体化したもので あるから、発明Dは、原告が単独で発明したものである。 (6) 発明Eについてア発明Eの概要LED照明灯を、市販車に装着されている純後品であるハロゲンランプ照明灯と交換しようとした場合、純後のハロゲンランプ照明灯の円筒状カバー に穴をあけて、LED照明灯用ドライバー回路からの信号を送る必要があった。このため穴を開けた部分の防水性が悪いという課題があった。 特許Eは、発明Dと組み合わせて、防水性に優れたLED照明灯を提供することができた点が特徴となる。 具体的には、点灯回路のケースとカバーを一体化させることにより、点灯 回路ケースとしての表面積を大きくして点灯回路の冷却効率を高めるとと もに、穴あけ加工を回避することで防水性に優れ、容易に純後品に戻すことも可能とするLED照明灯を実現した。 発明Eの主要な技術的特徴は、下記のとおり請求項1の①ないし⑤にある。 特許Eの請求項1は、ヘッドランプの後方裏面に設けられている筒状の開口部に装着されるLED前照灯用交換防水円筒状カバーであって、前記LED 前照灯用交換防水円筒状カバーは、① 上面が閉止され、② 下面が開放されている、③ 円筒状であり、さらに、前記ヘッドランプ内にハロゲンランプが取り付けられていた際、前記筒状の開口部に装着される上面が閉止され下面が開放されている円筒状純後防水カバーの取付け構造と同一形状であり、且つ、前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーの円周の④ 前記下面 の開放端の周囲に複数の係合片を有し、前記LED前照灯用交換防水円筒状カバー内で、且つ、前記上面に背向する裏面に⑤ LED点灯回路が収納できる部位が設けられてお 状カバーの円周の④ 前記下面 の開放端の周囲に複数の係合片を有し、前記LED前照灯用交換防水円筒状カバー内で、且つ、前記上面に背向する裏面に⑤ LED点灯回路が収納できる部位が設けられており、前記ヘッドランプ内に前記ハロゲンランプに代えてLED前照灯が取り付けられていた際、前記筒状の開口部に前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーを装着するにあたって、前記上面が前記ヘッ ドランプの外方に位置し、さらに、前記下面が前記筒状の開口部と対向するように配置し、もって、該上面にて前記筒状の開口部を閉止するように、前記筒状の開口部に前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーが装着され、これにより、該ヘッドランプ内で、前記LED点灯回路と前記LED前照灯とが、該ヘッドランプ内に配置されている電源と接続されることによって、電 気的に接続されてなるLED前照灯用交換防水円筒状カバー、である。 イ発明Eの着想と具体化の経緯上記アのとおり、発明Eは発明Dと組み合わせて、防水性に優れたLED前照灯用を提供するものである。原告は、点灯回路のケースとカバーを一体化させることにより、点灯回路ケースとしての表面積を大きくして点灯回路 の冷却効率を高めるとともに、穴あけ加工を回避することで防水性に優れ、 容易に純後品に戻すことも可能とするLED照明灯を着想した。 原告は、この着想を具体化するため、ドライバー(点灯回路)を内蔵したカバーの設計思想をOに伝えて図面作成を指示し、Oが3DのCADファイルを作成させた(甲108)。その成果図面は以下のとおりである。 まず、ファイル名「ドライバー内蔵カバー特許資料」(作成日付平成29 年7月19日)のエクセルファイルの説明文書(甲40)に含まれる図は、特許Eの特許公報の図3、図4、図5で のとおりである。 まず、ファイル名「ドライバー内蔵カバー特許資料」(作成日付平成29 年7月19日)のエクセルファイルの説明文書(甲40)に含まれる図は、特許Eの特許公報の図3、図4、図5で使用されている。また、ファイル名「点灯回路内蔵カバーPAT資料図」(作成日付平成29年7月27日)のエクセルファイルのsheet1、sheet1(2)の2枚シートの説明文書(甲41)に含まれる図は、特許公報内図1、図2で使用されている。 ファイル名「(仮)防水カバー穴なし」、拡張子が3dm(作成日付平成29年6月5日)のデータは特許公報の図3のCADデータである(甲42の1、42の2)。 ウ原告が発明Eの実施品の工業化も行ったこと原告は、発明Eの着想・具体化にとどまらず、発明Eの実施品の工業化も 行った。原告は、発明Eの実施品の生産移行への仕様書を作成するため、仕様の内容を口頭で伝えたうえで仕様書作成をOに指示し、Oは、特許Eの出願日(平成29年8月1日)直後の平成29年9月8日に(甲107)、エクセルファイル「アクア専用キット」(甲111)の仕様書を作成した。その後、仕様書(甲110)も作成させた。 エ以上のとおり、原告は、発明Eについて、単独で着想し具体化したものであるから、発明Eは、原告が単独で発明したものである。 (7) 発明Fについてア発明Fの概要発明Fは、色を切り替えることを可能にするために第1のLEDユニット と第2のLEDユニットの2つのユニットを密着して配置すると、ノイズの 影響で自動車の右側と左側の照明灯が異なる色を発光してしまう問題を解決するため、照明灯のon-oFFスイッチの一定の操作によって点灯するLEDユニットの選択をリセットできるようにした点を特徴とする。 響で自動車の右側と左側の照明灯が異なる色を発光してしまう問題を解決するため、照明灯のon-oFFスイッチの一定の操作によって点灯するLEDユニットの選択をリセットできるようにした点を特徴とする。 イ発明Fの着想と具体化の経緯原告は、照明灯のスイッチ操作のパターンと各LEDユニットの点灯パタ ーンの関連付け及びその実現に必要な制御部の仕様を考案し、外注先会社が回路設計や制御部の部品配置設計を図面化できる程度に具体的な指示を行った。また、原告は、発明Fのポイントである2つのLEDユニットを格納する金属製ボディの設計や、種々のLED素子の色度を測定しJISD5500を満たすLED素子の選択を行った。 特許Fを出願するためには、先行公知技術を回避する必要があった。先行公知技術である特許第6161846を回避するため、原告は、同特許の実施品等を参考商品として購入し、先行公知技術を回避する方法を模索しながら開発を行った。そのために購入した商品の注文履歴詳細と商品の写真が、甲51である。 これらの検討により、原告は、特許Fの請求項1の4行目に記載の、第1発光素子と第2発光素子とが並列に配列されたLED照明灯を発明することができた。その後、原告は、特許Fの実施品の商品開発にも成功した。ファイル名「Lo側デュアルH4」(作成日付令和4年11月8日)のCADデータ(甲44)には、特許Fの特許公報(甲7)の請求項1の4行目に記 載された、「前記第1発光素子と前記第2発光素子とが並列に配列されている基板」が図面の下部の左から2個目に描かれている(甲43)。この図面は、原告が、特許Fの実施品をベースとした新製品(特許Fの利用発明の実施品)開発の第1次の試作をするために作成したものである。 この試作では、経費節約のため、特許 に描かれている(甲43)。この図面は、原告が、特許Fの実施品をベースとした新製品(特許Fの利用発明の実施品)開発の第1次の試作をするために作成したものである。 この試作では、経費節約のため、特許Fの実施品で使用されている部品を 流用しており、図面の下部の左から2個目に特許Fの実施品で使用されてい る部品(LED搭載用基板)が描かれている。 特許Fの実施品は、発売当初は、照射光が濃淡黄色と白色の切り替えモデルで、発光素子(LED)は濃淡黄色側が台修LEXTAR社、白色側がCREE社であった。令和3年夏頃からはコストダウン及び淡黄色の追加発売を検討し、これを製品化したため、淡黄色側、白色側ともにソウルセミコン ダクター社に変更した。この変更をしたときの基板図面が甲43の図面の下部の左から2個目に記載されたLED搭載用基板である。 さらに、原告は、特許Fの明細書の図1の放熱台座(4)を設計した。ファイル名「H4切削冷却フィン180524」(作成日付平成30年5月25日)のCADデータ(甲44)は、原告が設計した切削型冷却フィンの元 図面である(甲45)。この図面は、加工詳細が必要な下から見た図面であり、特許Fの特許公報(甲7)の図1は、LED配列をわかりやすく見せるため横からの図に変更したものである。 ウ以上のとおり、原告は、発明Fについて、単独で着想し具体化したものであるから、発明Fは、原告が単独で発明したものである。 (8) 以上のとおり、原告は、本件各発明をなす能力があり、かつ、同各発明すべてについて、単独で発明した。 【被告らの主張】(1) 本件各発明に共通する事情ア原告の経歴及び本件各発明に関する知識能力について 被告会社は、平成17年12月初旬に、原告を雇用した。その頃 、単独で発明した。 【被告らの主張】(1) 本件各発明に共通する事情ア原告の経歴及び本件各発明に関する知識能力について 被告会社は、平成17年12月初旬に、原告を雇用した。その頃、原告は、前職のシーバスリンク社を退職せざるを得なくなり、生活に困窮していた。 被告会社には、原告の採用に反対する声も多くあったが、最終的に雇用を決断した。なお、原告が入社した当時、あるいはその後の会話の中でも、自身にLEDの研究開発経験があるとか、専門的な知識を持っているという話が 出たことは一度もない。 原告は前職では営業職であったと聞いていたが、被告会社では営業職の募集がなかったため、工場での雑務や作業補助などを担当する職種として採用した。また、原告が、シーバスリンク社を含む前職において半導体やLEDの研究をしたことはなかった。原告は、ガス会社に勤務していた際、営業担当者として出入りしていた大阪大学のGとシーバスリンク社が共同開発を していたときに、双方の伝達役を担当していたものの、技術的な関与は一切していなかった。 原告は、被告会社において工場の作業に従事した後、被告Aの補佐役として勤務するようになった。被告会社は、製品の開発から製造、そして関連会社である日本ライティングを通じた販売に至るまで、すべてを被告Aが一手 に決定する体制の会社であることから、そのサポートをする補佐的役割の人員が必要であり、原告にはその補佐役業務を担当させた。原告の主な業務は、国内の取引先との連絡、社内各部署との調整、被告Aの中国への出張時の同行、中国から急ぎの部品を中国に出張し、日本にハンドキャリーで運ぶなどであった。ただし、中国で協力工場を探したり、開発品の依頼、交渉や通訳 は、現地に社員として駐在している中国人のHが 時の同行、中国から急ぎの部品を中国に出張し、日本にハンドキャリーで運ぶなどであった。ただし、中国で協力工場を探したり、開発品の依頼、交渉や通訳 は、現地に社員として駐在している中国人のHが、一貫して担当しており、原告が単独で中国の会社を探したり、直接折衝したり行動することは、言葉の問題もあり不可能であり、これまで一度もなかった。なお、原告は、被告会社で研究開発に従事していたと主張するが、そもそも被告会社には研究開発を担当するような部署自体が存在しない。 原告が被告会社で何らかの研究や開発に取り組んでいた様子を見た社員は一人もおらず、本を開いて勉強しているところを見かけた者もいない。これは中国での活動においても同様である。 以上のとおり、原告には、本件各発明に技術的関与ができるだけの知識も経験もない。 イ特許D及び特許Fの発明者として原告の名前を記載したことについて 特許D及び特許Fの発明者欄には、原告の名前が記載されている。これは、被告AがDとの電話の中で「補助的役割をしたので、原告の名前も加えてあげてください。」と口頭で依頼したものであるが、下記(4)及び(6)のとおり、原告は、発明D及び発明Fに何ら技術的関与をしておらず、原告の着想や構想などを認めたものではない。このような配慮は、被告Aがかつて多くの恩 を受けた元石原薬品の研究者、K(後に被告会社の取締役)からの教えを胸に、自らの行動指針としてきた姿勢によるものである。被告Aは、原告について、技術的な着想や創作には関与していないことを明確に理解しつつ、被告Aの出張時の飛行機・宿泊の手配や部品の緊急輸送(ハンドキャリー)など、業務の補助的側面において一定の協力があったことに対する功労的・名 誉的・形式的な配慮として、発明者名に記 解しつつ、被告Aの出張時の飛行機・宿泊の手配や部品の緊急輸送(ハンドキャリー)など、業務の補助的側面において一定の協力があったことに対する功労的・名 誉的・形式的な配慮として、発明者名に記載するに至ったものである。 ウ被告会社における高輝度LEDランプの開発に至る経緯被告会社は、平成24年頃から、主要取引先であるPIAA株式会社からの依頼を受け、高輝度LEDランプの自社開発をしていた。そのような中、被告会社は、同年8月頃、中国製のキセノンランプの仕入先であった株式会 社仁和のLより、中国で開発中の高輝度LEDランプの試作品を紹介された。 被告Aは、これを受け、同年9月1日に高輝度LEDランプに関する機密保持契約を締結し、試作品及び構造が詳しく書かれた技術資料の提供を受けた。 このとき、Lは、被告会社に対し、この技術を2500万円で売却したい意向を示していた。 被告Aは、提供された試作品について、社内にある計測装置を用いて、明るさなどの性能評価を行ったところ、輝度が必要な水準を大きく超えるものであった。そこで、既存の特許技術と重複がないかなどを確認するため、特許調査をBの事務所に依頼したが、その結果、ヒートパイプやアルミニウム、銀を使用した先行技術が国内に500件以上存在することが明らかになり、 この試作品を、そのまま製品化すれば他の特許を侵害する可能性が高いと判 断した。そこで、被告AはLに秘密保持契約の解除を申し入れ、このライセンス技術の購入は見送られた。 (2) 発明Aについてア被告Aが発明Aに至った経緯(ア) 発明Aは、光源支持体に、鋼アルミ棒を用いた高輝度LEDランプで ある。被告会社の最初の高輝度LEDランプの技術開発において、Lから紹介を受けたヒートパイプを用いた冷却 Aに至った経緯(ア) 発明Aは、光源支持体に、鋼アルミ棒を用いた高輝度LEDランプで ある。被告会社の最初の高輝度LEDランプの技術開発において、Lから紹介を受けたヒートパイプを用いた冷却方式の高輝度LEDランプの導入を一旦、断念したが、被告Aは、今後、自動車ランプはLEDの時代になると確信していたことから、何を放熱や冷却の素材にすれば先行技術の特許を侵害せずに製品化できるのかを考え続けていた。 平成25年頃、その具体的な検討に入り、銅とアルミニウムを材料にすることに照準を合わせ、Bの事務所に、関連する特許調査を依頼した。その経緯が、乙10号証のメールのやりとりの通りである。その中で、被告Aは、先行技術を回避することと、確実に権利化を狙うために、LED光源支持体部に、銅材の表面をアルミニウムで被覆した特殊な材料を用いる ことにした。 すなわち、被告Aは、平成25年1月24日、以前から自動車用塗料の特許などで出願を依頼してきた東京のBの事務所にその意向を伝え、特許の状況の調査を依頼した(乙8)。そして、被告Aは、同月25日にBの事務所を訪問しメールで送付した内容を説明した。Bは、同年2月4日、 被告Aに対し、メールで、銅やアルミを使用した多数の特許が出願されているが工夫により特許になる可能性があると思う、との意見を記載したメールを送信した(乙10)。そこで、被告Aは同月6日、Bに「LEDランプの特許申請に関して新規の技術を検討しているので、2月15日に(協議のため)訪問します」とのメールを送付した。このとき、被告Aは、 銅は熱伝導効果が高く、アルミは放熱効果が高いので組み合わせると効果 を発揮するのではないか、との経験からくる着想をもとに、LED照明を点灯したときの熱を銅単体又はアルミ単 Aは、 銅は熱伝導効果が高く、アルミは放熱効果が高いので組み合わせると効果 を発揮するのではないか、との経験からくる着想をもとに、LED照明を点灯したときの熱を銅単体又はアルミ単体で処理するものは特許があるが、銅とアルミを組み合わせたものは特許がないので特許が可能ではないかと考えた。そこで、そのような製品を製作するためホームセンターに行き植木鉢、砂、銅の棒と丸い木の棒を購入し、植木鉢に砂を入れて丸い棒 を中心に立てて砂を固め、棒を引き抜いた真ん中に銅の棒を立てて周囲に1円玉を多数電気炉で溶かした純アルミを流し込みこれを冷やして作った。これが特許Aの原型である(乙11①)。そして、これを中心にLEDを装着し(乙11②)、端に冷却フィンを取り付けLが持参したLED照明(乙6)に類似した形状の試作品を完成させた(乙11③)。 (イ) 原告は、被告Aのアシスタントとして被告Aの実験を見ていたにすぎない。なお、原告は、平成24年秋・冬頃にこのような実験をしたと主張するが(甲46)、Bとのメールに先立つ日であり、その頃、実験をすることはあり得ない。 (ウ) 被告Aは、平成25年2月15日に、試作品をBの事務所に持参し、C に経緯を説明し、どのような方向で特許を出願するか協議した。被告Aは、Cから、誰でも思いつくとして拒絶される可能性はあるが、出願する価値はあるといわれたことから、出願に向けて明細書の作成を依頼した。 イ被告Aが上記のような着想に至ったのは、Lから試作品として提供された、ヒートパイプを使用したLEDバルブの試作品を参考にしたためである。被 告Aは同試作品の上部構造だけ変更を加え、LED光源支持体に使用されていた上部構造のヒートパイプ部だけを新たに発明した特殊な材料に置き換えた。一方、 バルブの試作品を参考にしたためである。被 告Aは同試作品の上部構造だけ変更を加え、LED光源支持体に使用されていた上部構造のヒートパイプ部だけを新たに発明した特殊な材料に置き換えた。一方、下部構造のヒートシンク、電動ファンなどに関しては、Lの試作品と同じになる。その結果、銅単体やアルミニウム単体の導熱体を用いた類似する技術は多数確認されたが、銅の表面にアルミニウムを被覆した構造 は、先行技術に見られず、新規性が認められるとして権利化された。この導 熱構造は、LEDなど高出力発光体の放熱課題を解決するうえで非常に有効であり、重要な基盤技術となった。 ウ原告の関与がないこと原告は、特許Aの明細書の作成に関して、被告Aと共に東京へ出張し、B弁理士との打合せに同席していたとも主張しているが、原告がその日に東京 出張をしていた記録は一切なく、被告会社のタイムカードによっても、原告は、同日、通常どおり会社に出勤し、いつもと同じ時刻に、退勤していたことが確認されている。 なお、特許Aの明細書に添付されている図面は、被告AがBの事務所において手書きで作成したものであり、その資料が添付されて特許出願を行った。 そのため、図面作成の点でも原告は一切関与しなかった。 エ以上のとおり、原告は、発明Aについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同発明は被告Aが発明したものである。 (3) 発明B及び発明Cについてア被告Aが発明B及び発明Cに至った経緯 発明B及び発明Cは、冷却構造に、ヒートパイプを用いた高輝度LEDランプである。 これら二つの発明は、被告Aが、先に出願した特許Aよりも、LEDチップの冷却効率をより高め、より高輝度化を実現するために、冷却方法にヒートパイプ方式を導入した技術に関するも LEDランプである。 これら二つの発明は、被告Aが、先に出願した特許Aよりも、LEDチップの冷却効率をより高め、より高輝度化を実現するために、冷却方法にヒートパイプ方式を導入した技術に関するものであり、発明Bは、シングル型、 発明Cはダブル型となる(シングル型とは、LEDチップが光源支持体の左右に1個ずつ搭載されており、自動車用ハロゲンランプのH11型、H8型、HB3型、HB4型に置き換わる交換用LEDランプとして主に使用されるものである。ダブル型とは、LEDチップが光源支持体の左右に前後2個、ハイビーム用、ロービーム用として搭載されており、ハロゲンランプのH4 型に置き換わるLEDランプとして使用されるものである。)。 また、ロービーム側のLEDチップには、下方向に出る光を遮光するための、遮光壁が備わり、運転席のレバー操作により、ハイビーム照射、ロービーム照射として、光源支持体に搭載されたLEDチップの点灯箇所が切り替わる。 Lが平成24年9月1日に被告Aに提供した資料は、シングル型のヒート パイプ冷却方式に関する記述となっていたが、被告Aは、先行技術の抵触回避を第一の目的として、独自の構造と特徴を考案追加し、その上で、B及びC並びに専門家の助言を受けながら特許明細書を作成し、出願B及び出願Cを行なった。 イ原告は、これらの特許に関する打ち合わせに関与していた事実は一切なく、 特許明細書作成に関わるBおよびCとの打ち合わせにも同席していない。その他、原告は、発明B及び発明Cに対し、何ら技術的に関与していない。 ウ以上のとおり、原告は、発明B及び発明Cについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同各発明は被告Aが発明したものである。 (4) 発明Dについて ア被告Aが発明D していない。 ウ以上のとおり、原告は、発明B及び発明Cについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同各発明は被告Aが発明したものである。 (4) 発明Dについて ア被告Aが発明Dに至った経緯発明Dは、光源支持体と、ヒートシンクの中心軸をずらしたLEDバルブである。 平成29年6月以降に生産された、トヨタアクア車両に、被告会社が製造販売するLEDバルブを取り付けた場合に、車両に標準装備されているオー トレベライザー機能が作動すると、LEDバルブのヒートシンク部と自動車灯具の上面の一部が干渉して動かなくなってしまう事案が発生した((乙13①②)。このクレームを受け、直ちにお詫びも兼ねて、被告Aは、一人で装着車両の確認に出向き、この干渉する問題を解決するため、現場の整備担当者と装着車両を見ながら検討を行った。 簡単な解決方法としては、灯具と干渉しない大きさにヒートシンクの外径 を小さくすることで、灯具との干渉を回避することが考えられた。しかし、ヒートシンクを小さくした場合、放熱面積が損なわれて、LEDチップの温度上昇による明るさの低下と、寿命の低下に繋がり、ハロゲンランプからLEDに交換する意味が無くなってしまう。そこで、被告Aが、現場で問題の装着車両を良く見てみると灯具のバルブ挿入口の下側スペースに空間があ り、光源支持体と、ヒートシンクの中心軸をずらすことで、より大きなヒートシンクを装備できることに気づき、被告会社に戻って、周囲の関係者にその内容を伝え、Oに図面の作成や模型の作成を指示して、試作品を作り、実車装着を行った(乙14)。 その結果、被告会社は、LEDバルブの光源支持体と、ヒートシンクの中 心軸をずらした構造を特徴としたLEDバルブの発明Dに至り、出願Dを行なった。 作品を作り、実車装着を行った(乙14)。 その結果、被告会社は、LEDバルブの光源支持体と、ヒートシンクの中 心軸をずらした構造を特徴としたLEDバルブの発明Dに至り、出願Dを行なった。 イ原告は、発明Dに対し、被告Aの補助的役割をしたに過ぎず、そのために、恩情として発明Dの発明者として出願したが、実際には、何ら技術的な関与をしていない。 ウ以上のとおり、原告は、発明Dについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同発明は被告Aが発明したものである。 (5) 発明Eについてア発明Eは、灯具のバルブ挿入口の防水カバーの蓋内にLEDドライバーを設置したものである。 この製品は、特許Dに記載されたLEDバルブ部とセットで使用する製品となり、ヘットライト灯具のバルブ挿入口の防水用カバー、蓋に関するものである。LEDドライバー基板を、防水カバーの蓋内に設置収納する構造が特徴となる。 被告会社のLEDバルブは、ケーブルで繋がれた「金属製ケース内に収納 されたドライバー」が必要であり、灯具のバルブ挿入口に(蓋)防水カバー が付いている車両の場合、金属製のドライバーを灯具内の空きスペースに設置するか、設置するスペースが無い場合は、(蓋)防水カバーの表面に穴を開けて、配線を通し、外側に金属製のドライバーを設置する必要があった。 個人の責任で穴を開けて改造することは可能であるが、工業製品として簡単に安全に取り付けを行うことが難しかった。 そこで、被告Aは、この問題を解決する方法として、車両製造段階から、キセノンランプ仕様になっている車両の場合、ヘットライト灯具のバルブ挿入口の防水カバーの役割をする蓋の中にキセノンランプのバラストと呼ばれる電子部品が中に収納されていたのを思い出し、この問題のL 、キセノンランプ仕様になっている車両の場合、ヘットライト灯具のバルブ挿入口の防水カバーの役割をする蓋の中にキセノンランプのバラストと呼ばれる電子部品が中に収納されていたのを思い出し、この問題のLEDのドライバーも、防水カバーである蓋の中に設置収納するアイデアを思い付いた。 これにより、LEDドライバーの電子基板を灯具の防水カバー、蓋内に合理的に収納できるようになり、従来必要とされた、ドライバーをヘッドライト灯具の内外部に設置するなどの手間のかかる作業がなくなった。 また、この防水カバーや蓋にアルミ製筐体を採用することで、電子部品の放熱性が大幅に向上し、アルミニウムの高い熱伝等性により、ドライバー回 路から発生する熱を効率的に外部へ放出することができ、長期的な安定動作および寿命の延長が図られる。そして、灯具との接合部には防水性を確保するためのシール構造を備えており、雨水や粉塵の侵入を防止することで、屋外環境下での使用にも適している。そのため、これまで問題となっていた、取付けなどの問題が全て解決され、防水性と放熱性を両立した堅牢な灯具構 造が実現することができたことから、被告Aは出願Eを行なった。 イ原告は、発明Eに対し、被告Aの補助的役割をしたに過ぎず、何ら技術的に関与していない。 ウ以上のとおり、原告は、発明Eについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同発明は被告Aが発明したものである。 (6) 発明Fについて ア発明Fは、当初設定した点灯色を記憶する機能を有するLEDバルブである。これにより、点灯色(黄色/白色)を任意に設定でき、電源のオンオフを繰り返しても初期設定された点灯色が保持される記憶機能を有するLEDフォグランプができる。 被告会社では、各地の営業担当者から日常的 れにより、点灯色(黄色/白色)を任意に設定でき、電源のオンオフを繰り返しても初期設定された点灯色が保持される記憶機能を有するLEDフォグランプができる。 被告会社では、各地の営業担当者から日常的に、他メーカーの動きや、市 場クレーム、他社の新製品情報などを、社長である被告Aに直接報告する習慣があり、全国の各営業担当者は、情報を得るたびに被告Aに直接報告をしていた。その中で競合メーカーであるIPF社が先行して、新製品として、フォグランプの点灯色を任意に切り替えることができるLEDフォグランプバルブを発売していたことを知った。ところが、走行中にトンネルなどを 通過すると車両のオートライト機能の影響で点灯、消灯が繰り返され、勝手に色が変わってしまい、左右の点灯色が変わってしまうなどのクレームが発生していることを被告会社の営業担当より報告を受けた。 そこで、被告Aは、初期に設定をした点灯色を記憶する機能を追加することで問題が解決できると考え、通訳のHを通じ、中国のドライバー開発会社 であるエナジー社に開発費を支払い、開発を委託した。そして、エナジー社から開発に成功した旨の連絡を受け(乙19①②、20①②)、その回路図をもとに、Dが明細書案を作成し、被告Aが内容を確認し、出願Fを行った。 イ原告は、発明Fに対し、被告Aの補助的役割をしたに過ぎず、そのために、恩情として発明Fの発明者として出願したが、実際には、何ら技術的な関与 をしていない。 ウ以上のとおり、原告は、発明Fについて、何ら発明者たりうる関与をしておらず、同発明は被告Aが発明したものである。 2 争点2(本件各発明の特許法35条7項の「相当の利益」の額)について【原告の主張】 本件各発明に関し、原告が受けるべき相当の利益の額は、以下のとおり 明は被告Aが発明したものである。 2 争点2(本件各発明の特許法35条7項の「相当の利益」の額)について【原告の主張】 本件各発明に関し、原告が受けるべき相当の利益の額は、以下のとおり、74 70万円を下回らない。 (1) 特許Aについてア特許Aの実施品特許Aの実施品としては、市販の自動車の照明灯のハロゲンランプをLEDランプに交換するための商品がある。 イ売上高特許Aの実施品の、平成25年11月から平成29年4月までの売上高は、26億4600万円(=月平均7000セット×セット単価9000円×42月)を下らない。 ウ超過売上高 特許Aの実施品の上記売上高のうち、特許Aによって生じた超過売上率は50%を下回らないから、超過売上高は13億2300万円(=26億4600万円×50%)を下回らない。 エ実施料率実施料率は10パーセントを下らない。 オ相当の利益の額以上のとおり、上記期間の特許Aによって被告会社がうけるべき利益の額は1億3230万円(13億2300万円×10%)を下回らない。 (2) 特許B及び特許Cについてア特許B及び特許Cの実施品 特許B及びCの実施品としては、ヒートパイプ、ファン付きモータと放熱フィンによってLEDバルブからの熱を効率よく排熱させ、長時間点灯しても明るさを維持できるLEDバルブを有する照明灯用の部品がある。 イ売上高特許B及び特許Cの実施品の、平成27年12月から平成29年3月まで の売上高は、2億8800万円(=月平均1500セット×セット単価1万 2000円×16月)を下らない。 ウ超過売上高特許B及び特許Cの実施品の上記売上高のうち、特許B及びCによって生じた超過売上率は50% 円(=月平均1500セット×セット単価1万 2000円×16月)を下らない。 ウ超過売上高特許B及び特許Cの実施品の上記売上高のうち、特許B及びCによって生じた超過売上率は50%を下回らないから、超過売上高は1億4400万円(=2億8800万円×50%)を下回らない。 エ実施料率実施料率は10パーセントを下らない。 オ相当の利益の額以上のとおり、上記期間の特許B及び特許Cによって被告会社がうけるべき利益の額は1440万円(1億4400万円×10%)を下回らない。 (3) 特許D及び特許Eについてア特許D及び特許Eの実施品特許D及び特許Eの実施品としては、トヨタアクア向けの防水カバー付LED照明灯がある。 イ売上高 特許D及び特許Eの実施品の、平成29年9月から令和6年8月までの売上高は、11億7600万円(=月平均700セット×セット単価2万円×84月)を下らない。 ウ超過売上高特許D及び特許Eの実施品の上記売上高のうち、特許D及び特許Eによっ て生じた超過売上率は50%を下回らないから、超過売上高は5億8800万円(=11億7600万円×50%)を下回らない。 エ実施料率実施料率は10パーセントを下らない。 オ相当の利益の額 以上のとおり、上記期間の特許D及び特許Eによって被告会社がうけるべ き利益の額は5880万円(5億8800万円×10%)を下回らない。 (4) 特許Fについてア特許Fの実施品特許Fの実施品としては、2色切替モデルのLED照明灯がある。 イ売上高 特許Fの実施品の、令和元年5月から令和6年8月までの売上高は、8億7000万円(該当製品2製品分の合計)を下らない。 ウ超過売上高特許F 替モデルのLED照明灯がある。 イ売上高 特許Fの実施品の、令和元年5月から令和6年8月までの売上高は、8億7000万円(該当製品2製品分の合計)を下らない。 ウ超過売上高特許Fの実施品の上記売上高のうち、特許Fによって生じた超過売上率は50%を下回らないから、超過売上高は4億3500万円(=8億7000 万円×50%)を下回らない。 エ実施料率実施料率は10パーセントを下らない。 オ相当の利益の額以上のとおり、上記期間の特許Fによって被告会社がうけるべき利益の額 は4350万円(4億3500万円×10%)を下回らない。 (5) 使用者貢献度本件各発明に対する使用者貢献度は70%とすることが相当である。 (6) まとめア本件各発明により被告会社が受けた相当の利益合計 2億4900万円(=1億3230万円+1440万円+5880万円+4350万円)イ使用者貢献度相当分1億7430万円(=2億4900万円×70%)ウ発明者が受けるべき相当な対価 7470万円(=2億4900万円-1億7430万円) エ原告が受けるべき相当な対価本件各発明は、いずれも、原告が単独で発明したものであるから、上記ウの全額が、原告が受けるべき相当な対価となる。 【被告会社の主張】争う。 3 争点3(発明Aに関する職務発明対価請求権の消滅時効の成否)について【被告会社の主張】(1) 仮に原告が発明Aの発明者であったとしても、原告は、遅くとも、被告会社が出願Aをした平成25年4月17日には、同発明の特許を受ける権利を被告会社に譲渡し、その一方で、職務発明対価請求権を行使できる状態となった。 (2) 平成25年4月17日から10年が経過し、被告会 をした平成25年4月17日には、同発明の特許を受ける権利を被告会社に譲渡し、その一方で、職務発明対価請求権を行使できる状態となった。 (2) 平成25年4月17日から10年が経過し、被告会社は、同職務発明対価請求権について消滅時効を援用した。 (3) よって、発明Aに関する職務発明対価請求権は時効により消滅した。 【原告の主張】被告会社は、本件訴訟においてもなお、原告が発明Aの発明者であることを否 認しているから、出願Aの時点で、原告と被告会社の間で、発明Aに関する特許を受ける権利が譲渡されたことはないし、現時点でも、譲渡合意は成立していない。 そうすると、原告が、被告会社に対して職務発明対価請求権を行使することは、現時点でもなお、現実に期待することができないというべきであり、その消滅時 効は、原告が、同特許を受ける権利が被告会社に譲渡されたことを追認し、かつ、被告会社が原告を発明Aの発明者と認めるか、訴訟によりそのことが確定するかしたときでなければ起算しない。 よって、発明Aに関する職務発明対価請求権に関する消滅時効は、未だ進行していない。 4 争点4(発明者名誉権侵害及び故意) 【原告の主張】被告会社及びその代表取締役である被告Aは、発明AないしC及び発明Eについて、原告が発明者又は共同発明者であることを知りながら、その各特許出願において、原告を発明者として記載しなかったのであるから、その行為は、原告の発明者名誉権を故意に侵害する違法なものである。 【被告らの主張】否認ないし争う。 5 争点5(発明者名誉権侵害よって原告に生じた損害額)について【原告の主張】被告らによる上記の発明者名誉権侵害によって原告に生じた精神的苦痛を金 銭評価するならば、発明一つあ 争う。 5 争点5(発明者名誉権侵害よって原告に生じた損害額)について【原告の主張】被告らによる上記の発明者名誉権侵害によって原告に生じた精神的苦痛を金 銭評価するならば、発明一つあたり50万円((発明4つで合計200万円)を下回らない。 【被告らの主張】争う。 第4 判断 1 掲記の証拠(枝番含む。以下同じ)並びに原告本人、被告A本人兼被告会社代表者(以下単に「被告本人」という。)、証人C、証人D及び弁論の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。 (1) 原告の経歴等ア原告は、昭和61年3月20日、岡山理科大学理学部応用化学科応用化学 専攻課程を卒業した(甲128)。 イ原告は、同校を卒業した後、大阪府八尾市のプラスチック成型会社に就職した。その後、原告は、平成元年に、モトクロスの用品やゴーグルの輸入商社であるFET株式会社に入社し、二輪用品の営業業務に従事した(乙1)。 ウ原告は、平成10年10月16日、ネリキガス株式会社に転職し、工業用 ガスの配達及びガスの販売業務に従事した。この頃、営業先であった、大阪 大学において電子デバイスの応用方法等について研究をしていたGと知り合った。(乙1、28)エ原告は、平成12年、ベロフジャパン株式会社に転職し、同社で、自動車HIDランプの営業販売業務に従事した。同社は、その後、新たに自動車HIDランプを販売する、シーバスリンク株式会社を設立し、原告は、同社で 自動車HIDランプの営業販売業務に従事した。(原告本人、乙1、4)オシーバスリンク株式会社は、自動車用LED照明を開発するため、研究者を探していたところ、原告が、同社に、ネリキガス株式会社在職中に知り合ったGを紹介した。その後、シーバスリンク株式会社とGは、自動 シーバスリンク株式会社は、自動車用LED照明を開発するため、研究者を探していたところ、原告が、同社に、ネリキガス株式会社在職中に知り合ったGを紹介した。その後、シーバスリンク株式会社とGは、自動車用LED照明の研究に着手したが、最終的に、期待していた性能の試作品を作るこ とができなかったことから、共同研究は中止した。このとき、原告は、シーバスリンク株式会社とGの間の連絡役を務めた。(原告本人、甲129、乙1、4)カ原告は、平成17年12月1日、被告会社に転職した。その後、遅くとも平成27年5月19日から令和4年12月28日までの間、被告会社の代表 権のない取締役を務め、自動車用ランプの加工製造及び販売の一切の業務に従事する部長職の者との肩書が与えられていたが、技術開発などの特定の具体的業務が定められていたわけではなく、代表取締役の補助者としての役割を担っていた。(甲1、19、20)(2) 被告会社が、本件各発明に着手した経緯等 被告会社は、平成24年頃から、主要取引先であるPIAA株式会社からの依頼を受け、高輝度LEDランプの自社開発をしていた。そのような中、被告会社は、同年8月頃、中国製のキセノンランプの仕入先であった株式会社仁和のLより、中国で開発中の高輝度LEDランプの試作品を紹介された。 このとき、Lは、被告会社に対し、この技術を2500万円で売却したい意 向を示していた。 被告Aは、株式会社仁和と秘密保持契約を締結したうえで、試作品の提供を受け、性能評価を行ったところ、輝度が必要な水準を大きく超えていた。 しかし、既存の特許技術と重複がないかなどを確認するため、特許調査をBの事務所に依頼したところ、ヒートパイプやアルミニウム、銀を使用した先行技術が国内に500件以上存在するこ 準を大きく超えていた。 しかし、既存の特許技術と重複がないかなどを確認するため、特許調査をBの事務所に依頼したところ、ヒートパイプやアルミニウム、銀を使用した先行技術が国内に500件以上存在することが明らかになり、この試作品をそ のまま製品化すれば他の特許を侵害する可能性が高いことが判明した。そこで、被告AはLに秘密保持契約の解除を申し入れ、このライセンス技術の購入は見送られた。 その後、被告会社は、Lから提供を受けた上記試作品に着想を得て、高輝度LED照明の自社開発を進めた。(乙7、8、被告本人) 本件各発明及び本件各出願は、このような被告会社における高輝度LED照明の開発に関わるものとして行われたものであり、詳細な事実経過は、別紙2「時系列表」記載のとおりであった。 また、同時系列表中でファイルのプロパティ上の作成者ないし保存者がJ’ となっているものは、被告会社の従業員で、CADによる図面作成の 技能を有するJが作成ないし保存したものであった。((乙27、弁論の全趣旨)(3) 原告の退職原告は、令和5年10月31日に被告会社を退職したが、その過程は円満なものではなかった。原告は、被告会社の退職に際し、本件各発明などに関 する被告会社内の資料、メールなどを大量に持ち出し、現在に至るまで保有している。 また、本件各出願が特許登録に至った際、原告にもそのことは知らされたが、原告は、被告会社を退職する頃までの間、本件各特許の発明者が特許公報上誰と記載されているかを知らず、その点に注意を向けて、特許公報を閲 覧することもなかった。((甲129、原告本人、別紙2「時系列表」掲記の 甲号証、弁論の全趣旨)(4) 事実認定の補足説明アプロパティ上の作成者や前回保存者が J’ とな 覧することもなかった。((甲129、原告本人、別紙2「時系列表」掲記の 甲号証、弁論の全趣旨)(4) 事実認定の補足説明アプロパティ上の作成者や前回保存者が J’ となっているファイルについて原告は、自らが発明者である根拠として提出したCAD図面などのファイ ルにつき、別紙2「時系列表」記載のとおり、プロパティ上の作成者や前回保存者が、 J’ となっているものについて、真実は、原告が作成したものであるが、原告が使用するパソコンにインストールされていたエクセルのインストールメディアをJ((旧姓のJ’を称していた)から提供されたことから、ユーザー名が J’ となっているに過ぎないと主張する。 しかし、原告の主張も前提とするとおり、当時の被告会社には、旧姓のJ’を称するJが在籍し、CADによる図面作成の技能も有していた(乙27、被告本人、弁論の全趣旨)のであるから、プロパティ上 J’ 名義となっていた上記各ファイルは、Jが作成ないし保存したものと見るのがごく自然なことである。他方、原告の上記主張は客観的な裏付けを欠くもので、それ らファイル及びその内容の作成者が原告であることを積極的に示す証拠があるものではない。また、原告は、本人尋問において、当時使用していたパソコンのログイン名が原告名義であったこと、そのため、インストール中にデフォルトで表示されるユーザー名が原告のものであったことは認めているところ、原告の主張するとおりであるとすると、原告は、自分のパソコン にエクセルをインストールする際、あえて、J名義でインストールしたこととなるが、裏付けのないままで直ちには信用しがたい事実経過といえる((原告は、ライセンス上の問題があったとも述べるが、ユーザー名をJ名義にしたからといってライ 、あえて、J名義でインストールしたこととなるが、裏付けのないままで直ちには信用しがたい事実経過といえる((原告は、ライセンス上の問題があったとも述べるが、ユーザー名をJ名義にしたからといってライセンス上の問題が解決されるわけではない。)。 以上からすると、プロパティ上の作成者や前回保存者が J’ となって いるファイルについては、被告会社従業員で、CADを用いての図面作成の 技能を有するJが作成ないし保存したものとする被告らの主張、立証(乙27、被告本人)に信ぴょう性がある一方、これを否定した上で自らが作成、保存したものであるとする原告の主張は採用できない。 イ被告らが、必要な証拠を開示しないとの主張について原告は、原告の発明者性を基礎付けるために必要な図面やメール等につい て、被告らが十分な開示や証拠提出をしないなどと論難するが、別紙2「時系列表」で掲記した甲号証をはじめ、原告は、被告会社を退職するに際し、被告会社で保管、保存されていた本件各発明に係る資料、メールなどを大量に、かつ、広範囲にわたって持ち出したものといえる。本件において、それ自体の当否を論じるものではないが、原告は、自らに有利に利用し得る資料 などを被告会社から既に持ち出したものと言わざるを得ないところ、原告の発明者性を根拠づける他の証拠が被告らのもとに存在する可能性を念頭においての訴訟進行ないし証拠評価などをすべき事案とはいえない。 2 争点1(原告が本件各発明の発明者であるか)について(1) ある発明に関し、発明者であるというためには、発明が自然法則を利用し た高度な技術的思想であることに鑑み、そのような技術的思想を当業者が実施できる程度にまで具体的・客観的なものとして構成する創作活動に関与した者といえることを要するもの 発明が自然法則を利用し た高度な技術的思想であることに鑑み、そのような技術的思想を当業者が実施できる程度にまで具体的・客観的なものとして構成する創作活動に関与した者といえることを要するもので、その過程に一定の関わりがあったとしても、単なる補助者や管理者は発明者たり得ない。 以上の点を踏まえ、原告が、本件各発明の発明者であるかを検討する。 (2) 本件各発明に共通する部分ア原告の経歴及び能力前記認定事実のとおり、原告は、岡山理科大学理学部応用化学科を卒業してから、主として営業職を担当していたものの、技術開発に主体的に携わっていたとは認められない。また、原告が被告会社に就職するまでに、本件各 発明に関連する、LED照明や電気回路、図面作成等の技術的な業務に携わ っていたとも認められない。 本件各発明は、いずれも、自動車等に用いられる高輝度LEDに関するものである。ここで、原告は、被告会社に在籍していたとき、自動車用ランプの加工製造及び販売の一切の業務に従事している部長職の肩書を与えられていたが、開発に関連する部材の調達や営業担当者として、そのような肩書 が与えられていたとしても矛盾するものではない。また、原告は、ベロフジャパン株式会社((後にシーバスリンク株式会社)に在籍していたとき、同社と大阪大学所属の工学研究者であるGとの高輝度LED照明に関する共同研究に関与し、技術的な知見を得たと主張するが、原告本人尋問及び陳述書(甲129)でも、両名の間の連絡役を超えて技術的に関与したとする具体 的な内容を明らかにしておらず、その他、原告が、同共同研究等を契機として、LED照明に関する技術的知見を得たものとは認められない。 確かに、原告は、被告会社内外の者と、LED照明に関するメール等のやり 内容を明らかにしておらず、その他、原告が、同共同研究等を契機として、LED照明に関する技術的知見を得たものとは認められない。 確かに、原告は、被告会社内外の者と、LED照明に関するメール等のやり取りをしているが、部材の調達や営業担当者として知るべき一般的知見を超えて、本件各発明の開発に関与できるほどの知見があったとまでは認めら れない。 そうすると、原告の経歴から、原告が本件各発明をなす能力があったとは直ちに認められない。 イ電源の設計について原告は、発明D以外の発明について、その実用化に向けた電源の設計をし たと主張する。しかし、原告が被告会社から持ち出した資料などの証拠に基づいても、そこから認定できる事実関係は、別紙2「時系列表」を含めた前記認定事実のとおりであり、それら発明に関する適切な電源の設計を原告が行っていたことを示すメール、図面、技術文書等が存在しているとは認められない。この点、原告が証拠提出する資料((甲113)は、原告が外注先と の調整業務を行っていたことを示す程度のものである上、本件各出願が全て なされた後の令和4年11月2日作成のもので、本件各発明の創作につながるような貢献を原告が行ったことを裏付けるものとはいえない。 ウ以上の本件各発明に共通する事情の検討も前提に、以下、本件各発明について個々に検討する。 (3) 発明Aについて ア前記前提事実及び認定事実のとおり、発明Aは、高輝度LED照明が長時間使用されると、発熱の関係で発光効率が低下することを課題とし、これを解決するために、銅とアルミニウムを用いた構造体で散熱効率を上昇し、発光効率を維持したものであること、被告会社は、平成24年9月1日頃から、高輝度LED照明に関する開発を進め、被告Aが、平成25年1月2 するために、銅とアルミニウムを用いた構造体で散熱効率を上昇し、発光効率を維持したものであること、被告会社は、平成24年9月1日頃から、高輝度LED照明に関する開発を進め、被告Aが、平成25年1月24日頃 には、Lから提供された試作品をもとに、導熱棒からヒートシンクに熱を伝えたのちに、ファンで散熱させるという発明Aの基本的な着想に至っていたこと、その際、先行発明との抵触を避けるため、具材を変えようとしたこと、被告A及び被告会社技術顧問のKと弁理士であるB及びCとの間で、出願Aに至るまで、明細書の記載事項について、メールや対面での打合せが行われ ていたことが認められる。 このように、発明Aは、LED照明の発熱と発光の間に課題があることを踏まえ、被告Aがその解決方法を着想し、具体化したものであるから、被告Aが発明者であったと認められる。 イ一方、出願Aまでの原告の関与について検討すると、具材の性能等をまと めたデータやCAD図面が作成されているものの、いずれも、Jが作成したものであり、原告が作成したものとは認められない。この点、エクセルファイルの一部には、原告の印影を模した画像が張り付けられたものがあるが、原告が部長職としての肩書を付与されていたことから、決裁ないし供閲したことを示したものとも解しうるところであり、これを超えて、原告が技術的 に関与した結果、これらのファイルが作成されたものと認めるに足りる証拠 はない。 ウまた、特許Aの明細書に添付された図面は、その形態から、手書きで作成されたものと認められる((甲2、証人C、被告本人)が、原告が図面作成に関与したとも認められないし、その他、原告が、発明Aについて発明者たりうる関与をしたと認めるに足りる証拠はない。 エ結局のところ、発明A れる((甲2、証人C、被告本人)が、原告が図面作成に関与したとも認められないし、その他、原告が、発明Aについて発明者たりうる関与をしたと認めるに足りる証拠はない。 エ結局のところ、発明A又はこれに関連しうる事項について、メールなどの証拠上認められる原告の関与は、部材の仕入れや試作品の発注といった業務としてのものであり((甲52~55、143~166)、発明者と認定するに足りるだけの創作活動に関与したとはいえない。 オ以上のとおり、原告が発明Aの発明者であるとは認められない。 (4) 発明B及び発明Cについてア発明B及び発明Cは、前記(3)アと同様の、LED照明の発熱に伴う光度低下を防止することを課題としたものであり、その解決手段として、ヒートパイプ、ファン付きモータと放熱フィンを使用したというものである(発明B及び発明Cは、自動車への搭載方法が異なるが、技術的観点から、本質的 な相違があるとは認められない。)。そして、これらの発明についても、被告Aは、Lから提供された試作品に着想を得たうえで、弁理士であるB及びCと協議の上、出願B及び出願Cに至ったことが認められる(被告本人、証人C)イ一方、原告の関与について検討するに、出願Bに至るまでの間、原告は、 被告会社の従業員であるH、I、J、Nや他社(株式会社フジクラ)の従業員であるMなどと、発明B及びCに係る図面等のやり取りをしていたことが認められる。しかし、原告が、社内外の情報流通上一定の取次ぎ、調整等の役割を担う以上に、これらの図面等を自ら作成したと認めるに足りる証拠はない。むしろ、原告は、平成26年8月18日に、株式会社フジクラに対し、 上記発明の部材となる薄型ヒートパイプについての問い合わせをしている が、一般的な資料の 認めるに足りる証拠はない。むしろ、原告は、平成26年8月18日に、株式会社フジクラに対し、 上記発明の部材となる薄型ヒートパイプについての問い合わせをしている が、一般的な資料の提供を受けたり、量産後の納品条件等について問い合わせたりしたにとどまっており、発明B及び発明Cに至るような技術的なやり取りはしていない。また、被告会社内でのやり取りを見ても、Hは、出願Cの後の平成27年6月18日、Nに対し、メールで、カップシェードのサンプル品の加工方法という技術的な問い合わせをしているが、そのときも、原 告に対しては、ccで同メールを同送したに過ぎない(甲99~101)。 ウまた、特許B及び特許Cの明細書に添付された図面は、その形態から、被告Aが手書きで作成されたものと認められる((甲3、4、証人C、被告本人)が、原告が図面作成に関与したとも認められないし、その他、原告が、発明B及び発明Cについて発明者たりうる関与をしたと認めるに足りる証拠は ない。 エ結局のところ、発明B及び発明Cについても、証拠上認められる原告の関与は、上記のような社内外での情報流通や調整、部材の仕入れといった業務としてのものであり、発明者と認定するに足りるだけの創作活動に関与したとはいえない。 オ以上のとおり、原告が発明B及び発明Cの発明者であるとは認められない。 (5) 発明D及び発明Eについてア発明D及び発明Eは、トヨタアクア車両に、被告会社が製造販売するLEDバルブを取り付けた場合に、車両に標準装備されているオートレベライザー機能が作動すると、LEDバルブのヒートシンク部と自動車灯具の上面の 一部が干渉して動かなくなってしまうという問題に対し、光源支持体と、ヒートシンクの中心軸をずらすことで、より大きなヒ イザー機能が作動すると、LEDバルブのヒートシンク部と自動車灯具の上面の 一部が干渉して動かなくなってしまうという問題に対し、光源支持体と、ヒートシンクの中心軸をずらすことで、より大きなヒートシンクを装備できるようにするとともに、これを格納する交換防水円筒状カバーの形状を工夫することで、LEDドライバーの電子基板を灯具の防水カバー、蓋内に合理的に収納できるようになり、従来必要とされた、ドライバーをヘッドライト灯 具の内外部に設置するなどの手間のかかる作業をなくしたものである。 イ原告は、特許Dの特許公報に発明者として被告Aとともに名前が記載されており、発明DのLED前照灯と同種のデザインを有する自動車用発光ダイオードランプに係る意匠についても被告Aとともに創作者として名前が記載されている。しかし、発明D及び発明Eは、いずれも、これらを搭載する車両との物理的な干渉を回避するための発明であり、形状が重要なものとな るところ、同各発明に至るまでの間、その形状に係る図面を作成したのは専ら被告会社従業員のOであり、原告は、Oから図面の提供を受けていたに過ぎない。そして、原告が、Oに対し、発明D及び発明Eが解決しようとする課題を踏まえたうえで図面を作成するように具体的な指示をしていたと認めるに足りる証拠はない。 ウこの点、原告は、図面作成者がOであることを認めつつ、Oに図面作成を指示していたのは自らである旨供述する一方、Oは、これらの図面は、被告Aからの指示に基づいて作成したとの内容の陳述書を提出し((乙16)、被告本人の供述もこれに沿うものであるが、上記認定事実に表れている本件の事実経過全体や前記(2)ないし(4)の検討に鑑みれば、O作成の図面について、 そこに具現化された上記技術思想が原告の 、被告本人の供述もこれに沿うものであるが、上記認定事実に表れている本件の事実経過全体や前記(2)ないし(4)の検討に鑑みれば、O作成の図面について、 そこに具現化された上記技術思想が原告の指示に基づくものであったという趣旨の原告の供述をにわかに信用することは困難である一方、Oの陳述書の内容の信用性を認めることができ、ほかに、原告が発明D及び発明Eの発明者たり得る関与をしていたことを認めるに足りる証拠はない。 エ以上のとおり、原告が発明D及び発明Eの発明者であるとは認められない (被告会社が、発明Dに係る特許出願において、発明者として、被告Aに加え、原告と記載したのは、その当否はともかく、被告本人の供述するとおり、補助者として一定の関わりをした原告に名誉上の報奨をする趣旨であったと理解される。)。 (6) 発明Fについて ア発明Fは、当初設定した点灯色を記憶する機能を有することで、点灯色(黄 色/白色)を任意に設定でき、電源のオンオフを繰り返しても初期設定された点灯色が保持される記憶機能を有するLEDフォグランプを提供することを目的とするものである。 このように、発明Fは、点灯色の記憶や、電源のオンオフに伴う制御が重要な点となるところ、原告が発明Fに関与したことを示すものとして主張、 供述する事実は、いずれも、物理的な形状に関するものや、作用効果の抽象的な描写程度にとどまり、原告本人尋問においても、発明Fに必要な制御方法に関する具体的な着想内容等を明らかにしない。 また、被告会社は、令和元年8月10日頃、中国のエナジー社に対し、2色切り替え式LED点灯色記憶型ドライバーの開発を委託し、その成果を用 いて発明Fに至ったものといえる(乙19、20)ところ、同社代表者は、原告が開発に参加し 日頃、中国のエナジー社に対し、2色切り替え式LED点灯色記憶型ドライバーの開発を委託し、その成果を用 いて発明Fに至ったものといえる(乙19、20)ところ、同社代表者は、原告が開発に参加したことはない旨、述べており(乙19)、かかる陳述は信用できるところ、その信用性を覆すに足りる証拠はない。 イ他方、原告は、発明Fの実用化についても貢献したとして、その基礎となる図面((甲43~45)を作成したと主張する。しかし、発明Fは、2色の 切り替えを制御することが発明の効果とされているものであるが、原告が指摘する上記図面を見ても、制御に関する記載はない。そうすると、それら図面を原告が作成したことを認めるに足りる証拠がない点をおくとしても、原告が、発明Fの実用化に貢献したとも認められない。 ウ以上のとおり、原告が発明Fの発明者であるとは認められない((被告会社 が、発明Fに係る特許出願において、発明者として、被告Aに加え、原告と記載したのも、その当否はともかく、被告本人の供述するとおり、補助者として一定の関わりをした原告に名誉上の報奨をする趣旨であったと理解される。)。 (7) まとめ 以上のとおり、原告が本件各発明の発明者であるとは認められない。 第5 結論以上の次第で、原告の本件請求は、その余の争点について判断するまでもなく、いずれも理由がないから、全部棄却することとし、訴訟費用の負担について民訴法61条を適用して、主文のとおり判決する。 大阪地方裁判所第21民事部 裁判長裁判官 松川充康 裁判官 裁判長裁判官 松川充康 裁判官 島田美(喜(子 裁判官 西尾太一 (別紙1)クレーム等目録 1 特許A【請求項1】発光ダイオードが搭載されている半導体基板を固着したアルミニウム板を、銅 製の熱伝導棒に直接固定し、当該固定されたアルミニウム板部位の熱伝導棒部位を除いて、遮光壁Aと遮光壁Bを形成するように、銅製の熱伝導棒の表面をアルミニウムで口金に達する部位まで被覆した上部構造と、長い銅製の熱伝導棒を有する下部構造からなる銅製の熱伝導棒で連結された光源支持体を、長い銅製の熱伝導棒で、口金を介して中心部が空洞になっているアルミニウム製放熱台座に嵌 合させ、銅製の熱伝導棒の先端部が空洞部の奥深く侵入した位置で固定し、空洞部の空気で銅製の熱伝導棒の冷却することにより、発光ダイオードからの発熱をアルミニウム製放熱台座で逃がすことを特徴とする発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項2】 発光ダイオードが搭載されている半導体基板を固着したアルミニウム板を、銅製の熱伝導棒に超音波溶接により直接固定した構造の請求項1に記載した発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項3】光源支持体の下部構造である長い銅製の熱伝導棒を、口金を介して中心部が空 洞になっているアルミニウム製放熱台座に嵌合さ 構造の請求項1に記載した発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項3】光源支持体の下部構造である長い銅製の熱伝導棒を、口金を介して中心部が空 洞になっているアルミニウム製放熱台座に嵌合させ、銅製の熱伝導棒の先端部が空洞部の奥深く侵入した位置で固定し、溶融したアルミニウムを口金側の空洞部の空間に流し込み、アルミニウム製放熱台座の口金側の熱伝導棒の一部を固定した請求項1又は2に記載した発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項4】 前記光源支持体の上部構造のアルミニウム表面に放熱用の溝若しく放熱用フ ィンを設け、かつ、放熱用のフィンが外周に設けられ、且つ中心部が空洞になっている放熱台座の空洞部が円柱状若しくは角柱状である請求項1~3のいずれかに記載された発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項5】放熱台座の空洞部が円柱状若しくは角柱状であって、空洞部に耐水性のモータ により駆動されるファンを装備した請求項1~4のいずれかに記載された発光ダイオードを用いた照明灯。 【請求項6】車両の前後方向に伸びる光軸上に、投影レンズ及び光源支持体の中心軸を配置し、光源支持体には、発光ダイオードよりなる光源を光軸に対して上面及び/又 は下面に取り付け、光源より発した光が、前記投影レンズを通して光軸方向にほぼ投影するように、前記光軸上に反射鏡を設けた車両用前照灯において、光源として、請求項1~5のいずれかに記載された発光ダイオードを用いた照明灯を用いた車両用前照灯。 【請求項7】 発光ダイオードの光束が1300ルーメン以上である請求項6に記載された発光ダイオードを用いた車両用前照灯。 【請求項8】光源中心部から口金基準面までの距離が、31.25mm、24.55mm、31.625mm、27.375 0ルーメン以上である請求項6に記載された発光ダイオードを用いた車両用前照灯。 【請求項8】光源中心部から口金基準面までの距離が、31.25mm、24.55mm、31.625mm、27.375mm、27.25mm、27.4mm、26. 85mm、27.5mm、27.05mm、31.5mm、18mm、31.25mm、27.1mmのいずれかである請求項6、7に記載した発光ダイオードを用いた照明灯を用いた車両用前照灯。 【請求項9】発光ダイオードを用いた照明灯の外側に黄色透明ガラス電球を付した請求項 1~8に記載した照明灯及びそれを用いた車両用前照灯。 【発明が解決しようとする課題】【0007】従来、発光ダイオードを用いた車両用前照灯において、1000ルーメンの光束で使用する場合、冷却用ファンはなくても、特に問題はなかった。しかしながら、1300ルーメン以上で使用していると、温度が上昇して行くと、発光ダイオー ドの効率が著しく低下し、急激に1000ルーメン以下に低下する。これは、発光ダイオードの温度に対する弱点が顕在化したものとおもわれる。 【発明の効果】【0011】本発明は、上記の構成をとったので、発光ダイオードを用いた照明灯及び車両 用前照灯または発光ダイオードを用いた車両用前照灯が、点灯から長時間後も、点灯時と同じ明るさを保つことが出来、また、長時間効率が低下することなく使用することができ、低電力で高出力がえられ、長寿命であり、構造が簡単で、コンパクトな照明灯及び車両用前照灯とくに自動車用前照灯を得ることができた。 2 特許B 【請求項1】ハイビーム用又はロービーム用のどちらか1個の発光ダイオード(101)を搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板2枚 用前照灯を得ることができた。 2 特許B 【請求項1】ハイビーム用又はロービーム用のどちらか1個の発光ダイオード(101)を搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配線付の銅板2枚と、当該銅板2枚はそれぞれ銅製のヒートパイプの扁平体(201)の表と裏に1枚ずつ熱伝導性の接着剤を介して取り付けられており、当該扁平体(201)と一体化されて いる銅製のヒートパイプ(200)であり、かつ、アルミニウム製の第一の放熱台座口金(502)に嵌合する部位は円筒状である銅製のヒートパイプ(200)と、アルミニウム製第一の放熱台座の鍔(501)の発光ダイオード側(鍔の上方円筒)に回転自在に嵌入保持される金属製口金(400)と、前記アルミニウム製第一の放熱台座の鍔の空洞部側(鍔の下方円筒)はアルミニウム製第二の放 熱台座口金内周面に圧入される円筒状の部位を有するアルミニウム製第一の放 熱台座(500)と、当該アルミニウム製第一の放熱台座が圧入される円筒形の空間とファン付モータ((700)を収納する空洞と空洞を取り巻く周面に放熱フィンを有するアルミニウム製第二の放熱台座(600)と、該アルミニウム製第二の放熱台座の空洞部に収納されたファン付モータ(700)と、該ファン付モータ(700)を固定するための固定用底板(800)とを具備し、それぞれが 1つの軸線上で組み合わされたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯であって、両端が半円柱で、半円柱と半円柱のほぼ中心部に発光ダイオードの発光部が見える窓((303)を有する板状中間部を有する放熱部品((301)と、当該放熱部品(301)と対をなす、両端が半円柱で平板状中間部を有する放熱部品((302)とで、前記発光ダイオード基板付のヒートパイプの扁 平体 する板状中間部を有する放熱部品((301)と、当該放熱部品(301)と対をなす、両端が半円柱で平板状中間部を有する放熱部品((302)とで、前記発光ダイオード基板付のヒートパイプの扁 平体(201)を挟むと両端が円柱状となる放熱部品(300)を具備し、当該放熱部品(300)は、円柱の中心部に発光ダイオード基板付のヒートパイプの扁平体部位(201)を収納する溝(304)を、前記放熱部品((301)と放熱部品(302)の中心部に設けた構造であり、かつ、当該放熱部品(300)がアルミニウム製であるヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前 照灯。 【請求項2】前記回転自在に嵌入保持される金属製口金(400)の角度を調節及び固定するための、ネジとネジ穴を前記アルミニウム製第一放熱台座(500)の円筒円周部に設けた請求項1に記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダ イオード前照灯。 【請求項3】前記アルミニウム製の第一の放熱台座(500)は、前記アルミニウム製の第二の放熱台座口金内周面(601)に圧入される円筒(503)を有し、円筒の先端部がスリットである請求項1又は請求項2に記載されたヒートパイプ冷却 シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項4】前記ヒートパイプの扁平体((201)の厚さが1.0mm~3.0mmである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項5】 前記放熱部品(300)が、A6063からなる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項6】前記銅板(100)と前記ヒートパイプの扁平体((201)が熱伝導性接着剤を介し る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項6】前記銅板(100)と前記ヒートパイプの扁平体((201)が熱伝導性接着剤を介して取り付けられ、発光ダイオードの発光部の1片の長さが5~7mmであ る請求項1ないし請求項5のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項7】前記ヒートパイプの扁平体((201)の表と裏の2個の発光ダイオードを直列につないだ請求項1ないし請求項6のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却 シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項8】前記プリント配線基板((102)と前記銅板(100)が熱伝導ペーストを介して取り付けられ、当該銅板の厚さが1mm以下であり、前記アルミニウム製第一の放熱台座((500)と前記アルミニウム製第二の放熱台座((600)のアル ミニウムが、A6063であり、プリント配線基板を張り付けた銅板がC1100である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却シングル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【発明が解決しようとする課題】【0008】 従来、発光ダイオードを用いたシングル型高輝度LED前照灯において、ハイ ビーム、ロービームの切り替えが、運転席の切り替えスイッチで切り替えが出来、車検基準であるカットオフラインを有するものであり、ロービーム時に6400cd以上、ハイビーム時に12000cd以上の明るさを照射できるバルブであることが最低限要求される。本発明では、さらなる改良を重ねて発光ダイオードで発生する熱を効率よく逃がすシングル型高輝度LED前照灯を提供する。 【発明の効果】【0012】本発明のヒートパイ とが最低限要求される。本発明では、さらなる改良を重ねて発光ダイオードで発生する熱を効率よく逃がすシングル型高輝度LED前照灯を提供する。 【発明の効果】【0012】本発明のヒートパイプ冷却シングル型高輝度LED前照灯は、効率よく放熱でき、長時間効率が低下することなく使用することができ、低電力で高出力がえられ、長寿命で安価なコンパクトな車両用ヒートパイプ冷却シングル型高輝度LE D前照灯を得ることができた。 3 特許C【請求項1】ハイビーム用発光ダイオード(102)とロービーム用発光ダイオード(101)の2個の発光ダイオードを搭載したプリント配線基板を張り付けた端子付配 線付の銅板((100)2枚と、当該銅板((100)2枚は、それぞれ銅製のヒートパイプの扁平体((201)の表と裏に1枚ずつ熱伝導性の接着剤を介して取り付けられており、当該扁平体((201)と一体化されている銅製のヒートパイプ(200)であり、かつ、アルミニウム製の第一の放熱台座口金((502)に嵌合する部位は円筒状である銅製のヒートパイプ((200)と、アルミニウム製第 一の放熱台座の鍔((501)の発光ダイオード側(鍔の上方円筒)に、回転自在に嵌入保持される金属製口金((400)と、前記アルミニウム製第一の放熱台座の鍔の空洞部側(鍔の下方円筒)はアルミニウム製第二の放熱台座口金内周面((601)に圧入される円筒状の部位(503)を有するアルミニウム製第一の放熱台座((500)と、当該アルミニウム製第一の放熱台座((500)が圧入される 円筒形の空間とファン付モータ((700)を収納する空洞((603)と空洞を取 り巻く周面に放熱フィン((602)を有するアルミニウム製第二の放熱台座((600)と、該アルミニウ 円筒形の空間とファン付モータ((700)を収納する空洞((603)と空洞を取 り巻く周面に放熱フィン((602)を有するアルミニウム製第二の放熱台座((600)と、該アルミニウム製第二の放熱台座の空洞部に収納されたファン付モータ((700)と、当該ファン付モータを固定するための固定用底板((800)とを具備し、それぞれが一つの軸線上で組み合わされたヒートパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯であって、両端が半円柱で、半円柱と半円柱のほぼ 中心部にハイビーム用発光ダイオード(102)とロービーム用発光ダイオード(101)の2個の発光ダイオードの発光部が見える窓((303)を有する板状中間部を有する放熱部材((301)と、該放熱部材(301)と対をなす、両端が半円柱で板状中間部を有する放熱部材((302)とで、前記発光ダイオード基板付のヒートパイプの扁平体((201)を挟むと両端が円柱状になる放熱部品(3 00)を具備し、当該放熱部品(300)は、円柱の中心部に2個の発光ダイオード基板付のヒートパイプの扁平体((201)を収納する溝(304)を、前記放熱部材(301)と放熱部材(302)の中心部に設けた構造であり、かつ、当該放熱部品(300)がアルミニウム製であるヒートパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項2】前記ロービーム用発光ダイオード((101)のみに、点灯して前方を照らす時、前照灯内部で下方向に行く光を遮るシェード((105)を設け、かつ、前記金属製口金(400)の角度を調節及び固定するための、ネジとネジ穴(403)をアルミニウム製第一放熱台座の円筒円周部に設けた請求項1に記載されたヒー トパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項3】 度を調節及び固定するための、ネジとネジ穴(403)をアルミニウム製第一放熱台座の円筒円周部に設けた請求項1に記載されたヒー トパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項3】前記ロービーム用発光ダイオード(101)のみに設けるシェードの形状が、当該ロービーム用発光ダイオード((101)の下端部に取り付けられ、ロービーム用発光ダイオード((101)の前照灯内部で下方向に行く光のみを遮る大きさ のカップ状遮光体である請求項2に記載されたヒートパイプ冷却ダブル型高輝 度発光ダイオード前照灯。 【請求項4】前記アルミニウム製の第一の放熱台座((500)は、アルミニウム製の第二の放熱台座口金内周面に圧入される円筒(503)を有し、円筒の先端部にスリットを設けた請求項1ないし請求項3のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却 ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項5】前記放熱部品(300)が、A6063からなる請求項1ないし請求項4のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項6】 前記端子付配線付の銅板(100)が、熱伝導性接着剤を介して、厚さが1. 0mm~3.0mmのヒートパイプ扁平体((201)へ取り付けられ、発光ダイオードの発光部の1片の長さが5~7mmである請求項1ないし請求項5のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却ダブル型高輝度発光ダイオード前照灯。 【請求項7】 前記プリント配線基板((103)と前記銅板((100)が熱伝導ペーストを介して取り付けられ、当該銅板((100)の厚さが1mm以下であり、前記アルミニウム製第一の放熱台座と前記アルミニウム製第二の放熱台座のアルミニウムが、A6063であり、プリント配線基板を張り トを介して取り付けられ、当該銅板((100)の厚さが1mm以下であり、前記アルミニウム製第一の放熱台座と前記アルミニウム製第二の放熱台座のアルミニウムが、A6063であり、プリント配線基板を張り付けた当該銅板がC1100である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載されたヒートパイプ冷却ダブル型高輝 度発光ダイオード前照灯。 【発明が解決しようとする課題】【0007】従来、発光ダイオードを用いたダブル型高輝度LED前照灯において、ハイビーム、ロービームの切り替えが、運転席の切り替えスイッチで切り替えが出来、 車検基準であるカットオフラインを有するものであり、ロービーム時に6400 cd以上、ハイビーム時に15000cd以上の明るさを照射できるバルブであることが最低限要求されるが、さらには、ハイビーム時において25000cd、ロービーム時においてにおいて15000cdのH4LEDバルブ(ダブル型高輝度LED前照灯)が安価に供給されることが要求されている。 【発明の効果】 【0011】本発明のヒートパイプ冷却ダブル型高輝度LED前照灯は、効率よく放熱でき、長時間効率が低下することなく使用することができ、低電力で高出力がえられ、長寿命で安価なコンパクトな車両用ダブル型高輝度LED前照灯を得ることができた。 4 特許D【請求項1】発光素子と、前記発光素子で発生する熱を放熱する厚みのある形状の放熱部と、前記発光素子で発生する熱を前記放熱部に伝導させる棒状の導熱部と、 車両用灯具に係止可能な係止突片が設けられた円形状の口金と、を有し、前記導熱部は、先端側側面に前記発光素子が設けられ、基端側に前記口金が設けられ、前記口金は、先端面側に前記導熱部が設けられ、他端面側に前記放 止可能な係止突片が設けられた円形状の口金と、を有し、前記導熱部は、先端側側面に前記発光素子が設けられ、基端側に前記口金が設けられ、前記口金は、先端面側に前記導熱部が設けられ、他端面側に前記放熱部が設けられ、 前記放熱部は、前記導熱部の長手方向に沿う軸線を基準として、一方側が他方側よりも張り出した形状であるLED前照灯。 【請求項2】前記放熱部は、前記導熱部の長手方向に沿う軸線に対して前記張り出した形状側に偏心してなる請求項1に記載のLED前照灯。 【請求項3】 前記放熱部の厚み方向に沿う軸線と、前記導熱部の長手方向に沿う軸線とが同一軸線上にある請求項1に記載のLED前照灯。 【発明が解決しようとする課題】【0005】ところで、上記のようなLED前照灯100は、図7(a)に示すように、車両 用灯具TのハウジングTaの後部に設けられた筒状部Tb内のリフレクタTb1内に取り付けて使用されるものである。より詳しく説明すると、LED前照灯100の口金102には、図7(b)に示すように、中心角120度の間隔の係止突片102cが設けられており、この係止突片102cの間に係止溝部102dが設けられている。しかして、図7(b)に示すように、この口金102に設 けられている係止溝部102dに、リフレクタTb1の後部内周部に120度の間隔で設けられている係止突片Tb1aが嵌合されることにより、口金102とリフレクタTb1とが互いに嵌合され、もって、LED前照灯100がリフレクタTb1内に取り付けられることとなる。これにより、従来のハロゲンバルブや白熱バルブに代わって、LED前照灯100が車両用灯具Tの光源として使用す ることができることとなる。 【0006】ところで、LED前照灯100 となる。これにより、従来のハロゲンバルブや白熱バルブに代わって、LED前照灯100が車両用灯具Tの光源として使用す ることができることとなる。 【0006】ところで、LED前照灯100がリフレクタTb1内に取り付けられた状態で、LED前照灯100の照射方向を変更すべく、図示しないレベライザを用いて、図7(b)に示すように矢印Y1方向に移動させることがある。この際、LED 前照灯100もそれに合せて、図7(b)に示すように矢印Y1方向に移動することとなる。 【0007】ところで、この際、図7(a),(b)に示すように、上部側の筒状部Tbと放熱台座103との隙間H1が、下部側の筒状部Tbと放熱台座103との隙間 H2に比べ狭くなっているような車両用灯具Tの場合、図7(b)に示すように、 放熱台座103は、軸線O2を中心として左右対象の形状、すなわち、放熱台座103の横幅W100が同一となっているため、LED前照灯100を下方向に移動させた際、放熱台座103が下部側の筒状部Tbに干渉、すなわち、放熱台座103の一側面103cが下部側の筒状部Tbに接触しなくとも、LED前照灯100を上方向に移動(図7(b)に示す破線部分参照)させた際、放熱台座 103が上部側の筒状部Tbに干渉、すなわち、放熱台座103の他側面103dが上部側の筒状部Tbに接触し、それ以上移動できない可能性がある。これにより、このような車両用灯具Tの形状では、LED前照灯100の照射方向を変更することができないと言う問題があった。 【0008】 さらには、この筒状部Tbの内周部には図示しない防水キャップが取り付けられることとなるが、LED前照灯100を上方向に移動(図7(b)に示す破線部分参照)させた際、放熱台座103が上 8】 さらには、この筒状部Tbの内周部には図示しない防水キャップが取り付けられることとなるが、LED前照灯100を上方向に移動(図7(b)に示す破線部分参照)させた際、放熱台座103が上部側の筒状部Tbに干渉しなくとも、この防水キャップに干渉、すなわち、接触し、それ以上移動できない可能性があり、もって、LED前照灯100の照射方向を変更することができないと言う問 題もあった。 【0009】そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、どのような車両用灯具に取り付けてもLED前照灯の照射方向を変更可能なLED前照灯を提供することを目的としている。 【発明の効果】【0014】次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0015】 請求項1の発明によれば、導熱部(例えば、導熱棒2,2A,2C)が、先端(例えば、20a)側側面に発光素子(例えば、LED5)を設け、基端側(例えば、20b)に口金(例えば、口金3,3A)を設け、この口金(例えば、口金3,3A)の先端面側に導熱部(例えば、導熱棒2,2A,2C)が設けられ、他端面側に放熱部(例えば、放熱台座4)が設けられているLED前照灯におけ る放熱部(例えば、放熱台座4)が、導熱部(例えば、導熱棒2,2A,2C)の長手方向に沿う軸線(例えば、O1)を基準として、一方側(例えば、図1(b)に示す横幅W1側)が他方側(例えば、図1(b)に示す横幅W2側)よりも張り出した形状となっているから、図示しないレベライザを用いて、図1(b)に示すように矢印Y1方向に移動させたとしても、車両用灯具(T)のハウジング (Ta)の後部 )に示す横幅W2側)よりも張り出した形状となっているから、図示しないレベライザを用いて、図1(b)に示すように矢印Y1方向に移動させたとしても、車両用灯具(T)のハウジング (Ta)の後部に設けられた筒状部(Tb)に干渉、すなわち、接触しないようにすることができ、もって、どのような車両用灯具に取り付けてもLED前照灯の照射方向を変更することができることとなる。 【0016】ところで、上記のような形状を実現するにあたっては、請求項2の発明のよう に、放熱部(例えば、放熱台座4)が、導熱部(例えば、導熱棒2)の長手方向に沿う軸線(例えば、O1)に対して張り出した形状側に偏心(例えば、図1(b)参照)しても良く、請求項3の発明のように、放熱部(例えば、放熱台座4)の厚み方向に沿う軸線(例えば、O2)と、導熱部(例えば、導熱棒2)の長手方向に沿う軸線(例えば、O1)とが同一軸線上にあるようにしても良い。 5 特許E【請求項1】ヘッドランプの後方裏面に設けられている筒状の開口部に装着されるLED前照灯用交換防水円筒状カバーであって、前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーは、 上面が閉止され下面が開放されている円筒状であり、さらに、 前記ヘッドランプ内にハロゲンランプが取り付けられていた際、前記筒状の開口部に装着される上面が閉止され下面が開放されている円筒状純後防水カバーの取付け構造と同一形状であり、且つ、前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーの円周の前記下面の開放端の周囲に複数の係合片を有し、 前記LED前照灯用交換防水円筒状カバー内で、且つ、前記上面に背向する裏面にLED点灯回路が収納できる部位が設けられており、前記ヘッドランプ内に前記ハロゲンランプに代えてLED前照灯が取 前記LED前照灯用交換防水円筒状カバー内で、且つ、前記上面に背向する裏面にLED点灯回路が収納できる部位が設けられており、前記ヘッドランプ内に前記ハロゲンランプに代えてLED前照灯が取り付けられていた際、前記筒状の開口部に前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーを装着するにあたって、前記上面が前記ヘッドランプの外方に位置し、さらに、前 記下面が前記筒状の開口部と対向するように配置し、もって、該上面にて前記筒状の開口部を閉止するように、前記筒状の開口部に前記LED前照灯用交換防水円筒状カバーが装着され、これにより、該ヘッドランプ内で、前記LED点灯回路と前記LED前照灯とが、該ヘッドランプ内に配置されている電源と接続されることによって、電気的に接続されてなるLED前照灯用交換防水円筒状カバー。 【請求項2】LED前照灯用交換防水円筒状カバーの上面に、放熱のためのフィンが設けられてなる請求項1に記載のLED前照灯用交換防水円筒状カバー。 【請求項3】LED前照灯用交換防水円筒状カバーの円周面に、ゴム製のO-リングが設け られてなる請求項1又は2に記載のLED前照灯用交換防水円筒状カバー。 【請求項4】LED前照灯用交換防水円筒状カバーに、前記係合片、前記フィンが、一体成形されてなる請求項2に記載のLED前照灯用交換防水円筒状カバー。 【請求項5】 前記一体成形の材料が、亜鉛ダイカスト、アルミダイカスト、アルミ材、樹脂 から選ばれる1種である請求項4に記載のLED前照灯用交換防水円筒状カバー。 【発明が解決しようとする課題】【0005】本発明は、本発明品にカバーを変更するだけで、純後カバーへの穴あけ加工の 必要がない。穴あけ作業は作業方法により、防水性にバラつきがある ー。 【発明が解決しようとする課題】【0005】本発明は、本発明品にカバーを変更するだけで、純後カバーへの穴あけ加工の 必要がない。穴あけ作業は作業方法により、防水性にバラつきがあるが、本発明ではカバー交換するだけの為、作業方法によるバラつきがなく、防水性が確保される。点灯回路のケースとカバーを一体化させることにより、点灯回路ケースとしての表面積が大きく確保できる為、点灯回路の冷却効率UPに繋がる。(穴あけ加工をしないため、純後に戻すことも出来るLED前照灯用交換防水円筒状カバ ーを提供する。 【発明の効果】【0008】本発明のLED前照灯用交換防水円筒状カバーは、純後の防水円筒状カバーに穴をあける必要がないため純後カバーを保存しておき、再度ハロゲンパンプに置 き換えたときに、保存していた純後カバーを取り出してきて、無傷のまま再利用することができる。カバー内に点灯ユニットが入っている為、LED、HIDに光源を変更する際、本発明品にカバーを変更するだけで、純後カバーへの穴あけ加工の必要がない。穴あけ加工をしないため、防水性を高度に保つことができる。 6 特許F 【請求項1】自動車ヘッドライトとして用いられるLED灯火であって、第1発光素子と、第2発光素子と、前記第1発光素子と前記第2発光素子とが並列に配置されている基板と、 前記第1発光素子及び前記第2発光素子の点灯/消灯を制御する制御部と、 ON/OFF可能な点灯スイッチと、点灯色が記憶されている記憶部と、を有し、前記制御部は、初期状態では、前記点灯スイッチがONされると、前記記憶部に記憶されている点灯色に基づき、前記第1発光素子を点灯させると共に、前記第2発光素子を消灯させ、そして、次に前記点灯スイッ 前記制御部は、初期状態では、前記点灯スイッチがONされると、前記記憶部に記憶されている点灯色に基づき、前記第1発光素子を点灯させると共に、前記第2発光素子を消灯させ、そして、次に前記点灯スイッチがOFFされるまでの 第1時間を計測し、前記点灯スイッチがOFFされると、前記第1発光素子を消灯させると共に、前記第2発光素子を消灯させ、次に前記点灯スイッチがONされるまでの第2時間を計測し、前記点灯スイッチがONされると、前記第2時間が第1所定時間内でなければ、前記第1時間と前記第2時間を加算し、その加算時間が第2所定時間内であれば、前記記憶部に記憶されている前記点灯色を変更 すると共に、変更した点灯色を前記記憶部に記憶し、さらに、該記憶した点灯色に基づき、前記第1発光素子、前記第2発光素子の何れか一方を点灯させてなり、前記第2時間が前記第1所定時間内であれば、所定条件が成立した際、初期化し、前記第1発光素子を点灯させると共に、前記第2発光素子を消灯させてなるLED灯火。 【請求項2】前記制御部は、前記第2時間が前記第1所定時間内であれば、前記点灯スイッチが複数回ON/OFFされた際の時間を計測し、その計測した時間の総計時間が、第3所定時間内であれば、前記記憶部に記憶されている前記点灯色を初期化し、該初期化された点灯色に基づいて、前記第1発光素子を点灯させると共に、 前記第2発光素子を消灯させてなる請求項1に記載のLED灯火。 【発明が解決しようとする課題】【0004】ところで、このようなLED灯火は、フィラメントを有したハロゲンバルブに置き換えて採用されるものであるため、第1のLEDユニットと第2のLEDユ ニットは、フィラメントと同じ位置に配置されるのが理想である。 【000 ラメントを有したハロゲンバルブに置き換えて採用されるものであるため、第1のLEDユニットと第2のLEDユ ニットは、フィラメントと同じ位置に配置されるのが理想である。 【0005】しかしながら、点灯色の異なる第1のLEDユニットと第2のLEDユニットを配置させるにあたっては、フィラメントと同じ位置に配置するのは困難であることから、第1のLEDユニットと第2のLEDユニットを密接させて配置するのが理想である。離間して配置するとその分、照らし具合が悪いという問題が生 じるためである。 【0006】しかしながら、密接させて配置するとノイズ等の影響が発生しやすく、自動車ヘッドライトの一方側と他方側が異なる色を点灯するというような不具合が生じる可能性がある。すなわち、周知の通り、自動車ヘッドライトは、左右一対あ るため、左右夫々にLED灯火が使用されることとなる。そのため、左右夫々のLED灯火は、同じ色を点灯させる必要がある。 【0007】しかしながら、左側のLED灯火が、第1のLEDユニットを点灯させている際、右側のLED灯火も第1のLEDユニットを点灯させなければならないが、 ノイズ等の影響で、右側のLED灯火は、第2のLEDユニットを点灯させてしまうという不具合が生じる可能性がある。そのため、第1のLEDユニットと第2のLEDユニットを密接させて配置するとノイズ等の影響が発生しやすく、自動車ヘッドライトの一方側と他方側が異なる色を点灯するというような不具合が生じる可能性があるという問題があった。 【0008】そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、異なる色を点灯するというような不具合が発生しても、その不具合を解消することができるLED灯火を提供することを目的としている。 【発明の 【0008】そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、異なる色を点灯するというような不具合が発生しても、その不具合を解消することができるLED灯火を提供することを目的としている。 【発明の効果】 【0012】 次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0013】請求項1の発明によれば、制御部(例えば、MCU72)が、初期状態では、 第1発光素子(例えば、第1LED6a)を点灯させると共に、第2発光素子(例えば、第2LED6b)を消灯させている。そして、点灯スイッチ(例えば、点灯スイッチSW)がOFFされてからONされるまでの第2時間が第1所定時間内でなければ(例えば、ステップS8:NO)、使用者がリセット(初期化)を望んでいないと判断し、第2時間と、初期状態から点灯スイッチ(例えば、点灯 スイッチSW)がOFFされるまでの第1時間を加算し、その加算時間が第2所定時間内(例えば、ステップS9:YES)であれば、記憶部(例えば、メモリ73)に記憶されている点灯色を変更すると共に、変更した点灯色を記憶部(例えば、メモリ73)に記憶し、さらに、該記憶した点灯色に基づき、第1発光素子(例えば、第1LED6a)、第2発光素子(例えば、第2LED6b)の何 れか一方を点灯させることで、点灯色を変更するようにしている。一方で、第2時間が第1所定時間内であれば(例えば、ステップS8:YES)、使用者がリセット(初期化)を望んでいると判断し、所定条件が成立した際、第1発光素子(例えば、第1LED6a)を点灯させると共に、第2発光素子(例えば、第2LED6b)を消灯させている。これに )、使用者がリセット(初期化)を望んでいると判断し、所定条件が成立した際、第1発光素子(例えば、第1LED6a)を点灯させると共に、第2発光素子(例えば、第2LED6b)を消灯させている。これにより、異なる色を発光するというような 不具合が発生しても、その不具合を解消することができる。 【0014】また、請求項2の発明によれば、制御部(例えば、MCU72)は、第2時間が第1所定時間内であれば(例えば、ステップS8:YES)、使用者がリセット(初期化)を望んでいると判断し、点灯スイッチ(例えば、点灯スイッチSW) が複数回ON/OFFされた際の時間を計測し、その計測した時間の総計時間が、 第3所定時間内であれば(例えば、ステップS36:YES)、記憶部(例えば、メモリ73)に記憶されている点灯色を初期化し、該初期化された点灯色に基づいて、第1発光素子(例えば、第1LED6a)を点灯させる共に、第2発光素子(例えば、第2LED6b)を消灯させている。これにより、使用者が所望していないにも係わらず、誤って初期化してしまう事態を低減させることができる。 以上
▼ クリックして全文を表示