令和8年1月26日判決言渡令和7年(ネ)第10049号特許権侵害損害賠償請求控訴事件(原審・東京地方裁判所令和4年(ワ)第70131号)口頭弁論終結日令和7年11月18日判決 当事者の表示別紙当事者目録記載のとおり主文 1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用及び補助参加によって生じた訴訟の総費用は控訴人の負担とする。 事実及び理由 (略語は、本判決で別途定めるもののほか、原判決の例による。)第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は、控訴人に対し、1000万円及びこれに対する令和5年1月 19日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。 第2 事案の要旨 1 本件は、発明の名称を「携帯情報通信装置及び携帯情報通信装置を使用したパーソナルコンピュータシステム」とする本件特許に係る本件特許権を有する控訴人が、被控訴人に対し、原判決別紙被告製品目録記載の被告各製品 は本件特許の特許請求の範囲の請求項1に係る本件発明の技術的範囲に属するものであり、被控訴人が平成23年10月7日から令和4年12月26日までの間に被告各製品を販売したことが本件特許権の侵害に当たり、これにより損害を被ったと主張して、不法行為に基づく損害賠償として、損害金55億0500万円の一部である1000万円及びこれに対する令和5年1月 19日(不法行為後の日)から支払済みまで民法所定の年3%の割合による 遅延損害金の支払を求める事案である。 2 原審は、本件特許は、乙6発明(特開2001-197167号公報に記載された発明)により進歩性を欠き、特許無効審判により無効にされるべきものであるとして、控訴人の請求を全部棄却する判決をしたところ、これを不服とする控訴 6発明(特開2001-197167号公報に記載された発明)により進歩性を欠き、特許無効審判により無効にされるべきものであるとして、控訴人の請求を全部棄却する判決をしたところ、これを不服とする控訴人が控訴を提起した。 第3 前提事実 1 当事者原判決「事実及び理由」第2の1(1)(2頁)に記載するとおりであるから、これを引用する。 2 本件特許 以下のとおり補正するほかは、原判決「事実及び理由」第2の1(2)(2~4頁)に記載するとおりであるから、これを引用する。 (原判決の補正)原判決4頁2行目末尾(前提事実(2)の末尾)に改行の上、以下を加える。 「オ被控訴人補助参加人ソニーは、特許庁に対し、本件特許の特許請求の範 囲の請求項1に係る発明について特許無効審判請求(無効2023-800066)をした。控訴人は、同手続において、令和7年3月13日付けで、同請求項1について別紙「特許請求の範囲(令和7年3月13日付け訂正請求に係る訂正後のもの)」のとおりに訂正することを求める訂正請求をした(以下、同訂正請求に係る訂正を「令和7年訂正」とい い、令和7年訂正後の本件発明を「本件訂正発明」という。令和7年訂正の訂正部分は同別紙の下線部分である。甲29、39、40)。なお、本件口頭弁論終結時において、特許庁は、上記特許無効審判請求について審決をしておらず、控訴人の令和7年訂正に係る訂正請求の許否についても判断していない。」 3 特許請求の範囲及び構成要件の分説 (1) 本件発明令和7年訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項1の記載及び構成要件の分説は、原判決「事実及び理由」第2の1(3)及び(4)(4~6頁)のとおりであるから、これを引用する。 (2) 本件 令和7年訂正前の本件特許の特許請求の範囲の請求項1の記載及び構成要件の分説は、原判決「事実及び理由」第2の1(3)及び(4)(4~6頁)のとおりであるから、これを引用する。 (2) 本件訂正発明 令和7年訂正後の本件特許の特許請求の範囲の請求項1の記載は、別紙「特許請求の範囲(令和7年3月13日付け訂正請求に係る訂正後のもの)」記載のとおりである。また、これを構成要件に分説すると、以下のとおりとなる。なお、下線部分は、令和7年訂正による訂正部分である。 A ユーザーがマニュアル操作によってデータを入力し、該入力データを 後記中央演算回路へ送信する入力手段と;B 無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、後記中央演算回路に送信するとともに、後記中央演算回路から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信手段と;C 後記中央演算回路を動作させるプログラムと後記中央演算回路で処理 可能なデータファイルとを格納する記憶手段と;D 前記入力手段から受信したデータと前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、前記無線通信手段から受信したデジタル信号に必要な処理を行い、リアルタイムでデジタル表示信号を生成するか、又は、自らが処理可能なデータファイルとして前記記憶手段に一旦格納し、その 後読み出した上で処理する中央演算回路と、該中央演算回路の処理結果に基づき、単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を後記ディスプレイ制御手段又は後記インターフェース手段に送信するグラフィックコントローラと、 から構成されるデータ処理手段と; E 画面を構成する各々の画素が駆 該デジタル表示信号を後記ディスプレイ制御手段又は後記インターフェース手段に送信するグラフィックコントローラと、 から構成されるデータ処理手段と; E 画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルと、前記グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき前記ディスプレイパネルの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段とから構成されるディスプレイ手段と;F 外部ディスプレイ手段を備えるか、又は、外部ディスプレイ手段を接 続するかする周辺装置を接続し、該周辺装置に対して、前記グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段と;を備え、G″前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解 像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、前記グラフィックコントローラが、該中央演算回路の処理結果に基づき、前記単一のVRAMに対してビットマップデー タの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段又は前記インターフェース手段に送信して、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能(以下、「高解像度動画像受信・処理・表示機能」と略記する) を有する、携帯情報通信装置において、H″前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現す 像受信・処理・表示機能」と略記する) を有する、携帯情報通信装置において、H″前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画 像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデー タを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記イン ターフェース手段に送信する機能と、を実現し、I 前記インターフェース手段は、前記グラフィックコントローラから受信した「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を、デジタルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式で伝送されるデジタル外部表示信号に変換して、該デ ジタル外部表示信号を前記周辺装置に送信する機能を有する、J′ことにより、前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにした、 K ことを特徴とする携帯情報通信装置。 4 被控訴人の行為被控訴人は、被告各製品を業として販売した。 5 先行文献以下のとおり補正するほかは、原判決「事実及び理由」第2の1(6)(6~ 7頁)に記載するとおりであるから、これを引用する。 (原判決の補正)原判決7頁4行目末尾(前提事実( 以下のとおり補正するほかは、原判決「事実及び理由」第2の1(6)(6~ 7頁)に記載するとおりであるから、これを引用する。 (原判決の補正)原判決7頁4行目末尾(前提事実(6)の末尾)に改行の上、以下を加える。 「オ特開2004-140670号公報(乙64。平成16年5月13日公開。以下「乙64文献」といい、乙64文献に記載された発明を「乙6 4発明」という。)」 第4 争点及び争点に関する当事者の主張 1 争点本件の争点は以下のとおりであり、争点3及争点4は、当審における新主張である。 (1) 被告各製品が本件発明の技術的範囲に属するか(争点1) ア被告各製品は「高解像度画像受信・処理・表示機能」(構成要件G′)を有するか(争点1-1)イ被告各製品は「無線通信手段」(構成要件B及びG′)を有するか(争点1-2)ウ被告各製品は「グラフィックコントローラ」が「単一のVRAMに対し てビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を後記ディスプレイ制御手段又は後記インターフェース手段に送信する」との構成(構成要件D、G′及びH′)を有するか(争点1-3) エ被告各製品は「単一のVRAM」(構成要件D、G′及びH′)を有するか(争点1-4)オ被告各製品は「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、」「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度より 大きい解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し」との構成(構成要件H′)を有するか(争点1-5)(2 出し、」「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度より 大きい解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し」との構成(構成要件H′)を有するか(争点1-5)(2) 無効の抗弁の成否(争点2)アサポート要件違反(争点2-1)イ実施可能要件違反(争点2-2) ウ新規性及び進歩性欠如 (ア) 乙3発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点2-3-1)(イ) 乙6発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点2-3-2)(ウ) 乙38発明に基づく進歩性欠如(争点2-3-3)(エ) P900iV発明に基づく進歩性欠如(争点2-3-4)(オ) 乙39発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点2-3-5) (カ) 分割要件違反による新規性欠如(争点2-3-6)(3) 訂正の再抗弁の成否(争点3)ア令和7年訂正による無効理由の解消の成否(争点3-1)イ被告各製品が本件訂正発明の技術的範囲に属するか(争点3-2)ウ令和7年訂正が訂正要件を充足するか(争点3-3) (4) 本件訂正発明に係る無効の抗弁の成否(争点4)アサポート要件違反(争点4-1)イ明確性要件違反(争点4-2)ウ実施可能要件違反(争点4-3)エ新規性及び進歩性欠如(争点4-4) (ア) 乙64発明に基づく進歩性欠如(争点4-4-1)(イ) 乙39発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点4-4-2)(5) 損害の発生及びその額(争点5) 2 争点に関する当事者の主張争点に関する当事者の主張のうち、争点1、争点2及び争点5(原判決に おける争点3)に関する主張は、原判決「事実及び理由」第3(8~58頁)に記載のとおりであるから、これを引用する。当審における当 に関する当事者の主張のうち、争点1、争点2及び争点5(原判決に おける争点3)に関する主張は、原判決「事実及び理由」第3(8~58頁)に記載のとおりであるから、これを引用する。当審における当事者の追加的主張(争点3及び争点4)のうち、後記のとおり当裁判所が判断する争点3-1(令和7年訂正による無効理由の解消の成否)に関する当事者の主張は、次のとおりであり、その余の追加的主張は、別紙「争点に関する当事者の主 張」記載のとおりである。 (控訴人の主張)原判決は、本件発明は乙6発明により進歩性を欠き、本件特許は特許無効審判により無効にされるべきものである旨判断したが、令和7年訂正により、上記無効理由は解消される。 (1) 乙6発明の認定 乙6文献には、以下の構成を有する乙6発明が記載されている。 2a 各種データの入力を可能とし、入力されたデータをCPU11に送信する操作部20と;2b″アンテナ12aを有し、送信信号の変調及び受信信号の復調機能を有し、CPU11に制御される通信部12と; 2cCPU11が実行する各種プログラムを格納するROM14及びユーザ設定データ等を格納するRAM13と;2d1 ROM14に格納されたプログラムに基づき、入力された表示データ(外部から取り込んだ画像情報)を、ドットデータとして簡易型液晶表示パネル23やCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信す るよう制御するCPU11と;2d2 CPU11の制御下で、入力された表示データを画像メモリ22に記憶させるとともに、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)を電話機本体に設けられた簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信 憶させるとともに、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)を電話機本体に設けられた簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信 する表示制御回路21と;2e 表示制御回路21から送られてきた表示データを表示する簡易型液晶表示パネル23と;2fCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されており、表示制御回路21から送られてきた表示データをCRT表示器24等の大型 ディスプレイに送信するモニタ端子25とを備え; 2g″′1 通信部12が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を受信して復調の上、CPU11が、ドットデータとして簡易型液晶表示パネル23やCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信するよう表示制御回路21を制御し、2g″2 CPU11の制御下で、表示制御回路21が、表示データを画 像メモリ22に記憶させるとともに、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)を電話機本体に設けられた簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信して、簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに画像を表示する機能を有する、携帯電話機にお いて、2h″′携帯電話機が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を表示する機能を実現する場合に、表示制御回路21は、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)をCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信し、CR T表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することなく) 型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信し、CR T表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することなく)表示する機能を実現し、2i モニタ端子25は、表示制御回路21から受信した表示データ(ドットデータ)をCRT表示器24等の大型ディスプレイに表示でき るようにして送信する機能を有する、2j ことにより、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することなく)表示できるようにした、2k 携帯電話機 (2) 本件訂正発明と乙6発明との相違点 本件訂正発明と乙6発明との間には、構成要件B、D及びG″が特定する「無線通信手段」と「中央演算回路」の構成について以下の相違点2-4が、構成要件G″及びJ′が特定する「外部ディスプレイ手段における画像の表示」に係る構成について以下の相違点2-5が、構成要件G″及びH″が特定する「グラフィックコントローラ」の構成について以下の相違点2-6が、 それぞれ存在する。 ア相違点2-4本件訂正発明は、前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、 前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理するのに対して、乙6発明では、通信部12は、受信信号の復調機能を有し、CPU11によって制御されることまでは認められるとしても、通信部12は、動画像データを伝達する無線動画信号を受信するものではなく、ましてや、「本 発明では、通信部12は、受信信号の復調機能を有し、CPU11によって制御されることまでは認められるとしても、通信部12は、動画像データを伝達する無線動画信号を受信するものではなく、ましてや、「本来解像度が簡易 型液晶表示パネル23の画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信するものではなく、さらには、復調した信号をCPU11に送信するものではなく、ましてや、受信した無線動画信号をデジタル動画信号に変換の上、CPU11に送信するものではなく、CPU11は、通信部12から復調した信号を受信するものではなく、ま してや、無線動画信号を変換したデジタル動画信号を受信するものではない点。 イ相違点2-5本件訂正発明は、前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで 表示できるようにしたのに対して、乙6発明では、簡易型液晶表示パネ ル23では明瞭に表示できない画像情報を、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、欠落なく(スクロール操作することなく)表示できるようにしたことまでは認められるとしても、動画像をリアルタイムで表示する機能を有していない点。 ウ相違点2-6 本件訂正発明は、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記グラフィックコントローラは、「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジ タル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」と、「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度 出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジ タル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」と、「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能」と、を実現す るのに対して、乙6発明では、携帯電話機が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を表示する機能を実現する場合に、表示制御回路21は、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)をCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信し、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型 液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することなく)表示する機能を実現することまでは認められるとしても、当該機能は、携帯電話機が動画像データを受信・処理・表示する場合に実現されるものではなく、ましてや、高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に実現されるものではなく、また、 携帯電話機が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像 情報を表示する機能を実現する場合においても、簡易型液晶表示パネル23の画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータを読み出し、送信する機能は実現されない点。 (3) 相違点の非容易想到性ア相違点2-4 原判決が提示する技術常識(通信装置を構成する通信部において、画像情報を伝達する無線信号を受信し、デジタル信号に変換してCPUに送信し、CPUが当該デジタル信号を受信すること)を乙6発明に 原判決が提示する技術常識(通信装置を構成する通信部において、画像情報を伝達する無線信号を受信し、デジタル信号に変換してCPUに送信し、CPUが当該デジタル信号を受信すること)を乙6発明に適用したとしても、本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データを伝達する無線動画信号を受信するとの構成に想到 することはできない。 イ相違点2-5原判決が提示する技術常識(携帯端末において、表示しようとする画像データの解像度が表示パネルの画面解像度より大きい場合に、表示パネルと同じ解像度の画像データを読み出し、当該データを伝達するデジ タル表示信号を送信し、これを表示パネルに表示させること)を乙6発明に適用したとしても、本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像をリアルタイムで表示するとの構成に想到することはできない。 ウ相違点2-6 原判決が提示する上記イの技術常識を乙6発明に適用したとしても、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能に想到する ことはできない。 (4) 被控訴人らの主張に対する反論ア乙6文献の記載に基づけば、乙6発明の携帯電話機が、「動画像をリアルタイムで表示する機能」を有しないことは明らかである。 (ア) 携帯情報通信装置が動画像データの受信・処理・リアルタイム表示を実現するためには、静止画像データの受信・処理・表示より格段に 高い性能が必要となるのであるから、仮に、乙6文献において、携帯情報通信装置 通信装置が動画像データの受信・処理・リアルタイム表示を実現するためには、静止画像データの受信・処理・表示より格段に 高い性能が必要となるのであるから、仮に、乙6文献において、携帯情報通信装置が画像データ(表示データ)の受信・処理・表示を実現することが開示・示唆されていたとしても、当該携帯情報通信装置が動画像データの受信・処理・リアルタイム表示を実現することにはならない。 (イ) 乙6文献において、【0013】記載の表示データが動画像データを含むことを示唆するような記載は一切ない。【0014】には、「従来のように、スクロール操作によって全画像を見る必要がなくなる。」との記載があることから、【0013】記載の表示データは、「(従来技術では)スクロール操作によって全画像を見るような表示データ」とい うことになる。しかし、動画像の全体をスクロール操作によって見ることは通常あり得ないから、【0013】記載の表示データは動画像データを含まない。 (ウ) 乙6文献には、無線通信手段(通信部12)が無線動画信号を受信することを開示・示唆する記載、データ処理手段(CPU11及び表示 制御回路21)が動画像データを処理することを開示・示唆する記載、表示手段(簡易型液晶表示パネル23)が動画像を表示することを開示・示唆する記載は、いずれも一切ない。 イ被控訴人は、技術常識(①携帯情報通信装置において無線動画信号を受信・処理すること、②無線通信手段が、「本来解像度がディスプレイパ ネルの画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線信号を受信 してデジタル信号に変換すること、③無線通信手段が「動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信し、これをもとにデジタル表示信号を生成してディスプレイ手段又は外部ディス する無線信号を受信 してデジタル信号に変換すること、③無線通信手段が「動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信し、これをもとにデジタル表示信号を生成してディスプレイ手段又は外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示すること、④携帯情報通信端末がウェブサイトから取得した動画像データをリアルタイム(ストリーミング)で再生すること)を考 慮すれば、乙6発明に基づいて本件訂正発明に想到することは容易であると主張するが、これらが技術常識であると仮定したとしても、本件訂正発明に想到することはできない。 (ア) 仮に、乙6発明の携帯電話機に対して無線動画信号や動画像データの受信に係る上記各技術常識を適用したとしても、それだけでは携帯 電話機は機能せず、データ処理手段(CPU11及び表示制御回路21)や表示手段(簡易型液晶表示パネル23)についても、動画像データの処理・リアルタイム表示に対応するものに交換しなければならず、上記各技術常識を適用することへの重大な阻害要因となる。 (イ) 相違点2-5は、携帯情報通信装置において、外部ディスプレイ手 段に、ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像をリアルタイムで表示できるようにしたことに関する相違点であるところ、上記各技術常識は当該事項を含意しない。 (ウ) 相違点2-6は、グラフィックコントローラが、「前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、」 実現する機能に係る相違点であるところ、上記各技術常識は、携帯情報通信装置が備えているグラフィックコントローラの機能について、何ら特定するものではない。 (被控訴人及び被控訴人補助参加人ソニーの主張)本件訂正発明は、本件発明と同様に、乙6発明に基づく新 報通信装置が備えているグラフィックコントローラの機能について、何ら特定するものではない。 (被控訴人及び被控訴人補助参加人ソニーの主張)本件訂正発明は、本件発明と同様に、乙6発明に基づく新規性及び進歩性 欠如のほか、乙3発明に基づく新規性及び進歩性欠如、乙38発明に基づく 進歩性欠如、分割要件違反に起因する新規性欠如並びにサポート要件違反の各無効理由を有するから、令和7年訂正によって無効理由が解消したとはいえない。 (1) 本件訂正発明と乙6発明との相違点ア控訴人は、通信部12が動画像データを伝達する無線動画信号を受信 し、無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU11に送信することや、CRT表示器24等の大型ディスプレイに動画像を表示することは、乙6文献に記載された事項ではなく、相違点であると主張する。 しかしながら、乙6文献には、「表示データ」「画像情報」が静止画に 限定される旨の記載はないし、動画像を除外する旨の記載もない。そもそも、動画像は、複数の静止画像(フレーム)を連続的に表示させることで、動きのある映像を作り出すものであり、画像処理及び表示の点で静止画と変わることはない 。 ①携帯情報通信装置において無線動画信号を受信・処理すること、② 無線通信手段が、「本来解像度がディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル信号に変換すること、③無線通信手段が「動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信し、これをもとにデジタル表示信号を生成してディスプレイ手段又は外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示すること、 ④携帯情報通信端末がウェブサイトから取得した動画像データをリアルタイム(ストリーミン ジタル表示信号を生成してディスプレイ手段又は外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示すること、 ④携帯情報通信端末がウェブサイトから取得した動画像データをリアルタイム(ストリーミング)で再生することは、いずれも本件特許の優先日当時には既に実用化されていた技術であり、技術常識ないし周知技術である。 よって、通信部12が動画像データを伝達する無線動画信号を受信し、 デジタル動画信号に変換の上、CPU11に送信すること、当該動画像 データの解像度が簡易形液晶表示パネル23の解像度より大きいこと、簡易形液晶表示パネル23やCRT表示器24等の大型ディスプレイにリアルタイムで動画像を表示することは、いずれも技術常識であり、乙6発明に実質的に開示されているというべきであるから、控訴人の主張する相違点は存在しない。 イ控訴人は、乙6発明の機能は、携帯電話機が動画像データを受信・処理・表示する場合に実現されるものではなく、ましてや高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に実現されるものでもないとして、これを相違点として主張する。 しかしながら、上記各技術常識を適用することにより、動画像を簡易 型液晶表示パネル23にスクロール操作によらなければ画像全体を見られないように表示する機能は、乙6発明に実質的に開示されているというべきである。 また、乙6発明には、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23の解像度よりも大きい解像度を有する画像情報 を表示することが開示されているのであり、これは動画像の場合にも同様に当てはまるから、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール表示することなく全てを)表示する機能についても、乙6 されているのであり、これは動画像の場合にも同様に当てはまるから、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール表示することなく全てを)表示する機能についても、乙6文献に実質的に開示されている。 よって、控訴人が主張する相違点は存在しない。 (2) 相違点の容易想到性乙6文献【0013】の「簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない表示データ」が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい画像データ」に相当することは、原判決が正当に認定したとおりである。乙6文献には、少なくともかかる画像データを携帯電話機が外部から 取り込んで、処理、表示すること(「高解像度画像受信・処理・表示機能」 のうち、画像データの取り込み方法が無線信号の受信によることを除く構成)が記載されている。そして、動画像データを受信し、リアルタイムで表示する構成は本件特許の優先日当時の技術常識であり、乙6文献には動画像の受信を除外することをうかがわせる記載はないことからすれば、仮に高解像度動画像受信の構成が相違点を構成するとしても、当該技術常識を適用するこ とで当業者が極めて容易に想到できたものである。 第5 当裁判所の判断 1 当裁判所も、控訴人の請求は、理由がないから棄却すべきものと判断する。 その理由は、以下のとおりである。 2 乙6発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点2-3-2)について (1) 本件明細書の記載事項本件明細書の記載は、原判決「事実及び理由」第4の1(1)(58~64頁)に記載のとおりであるから、これを引用する。 (2) 乙6文献の記載事項及び乙6発明ア乙6発明の認定 乙6文献の記載は、原判決「事実及び理由」第4の1(2 1(1)(58~64頁)に記載のとおりであるから、これを引用する。 (2) 乙6文献の記載事項及び乙6発明ア乙6発明の認定 乙6文献の記載は、原判決「事実及び理由」第4の1(2)(64~68頁)に記載のとおりであるから、これを引用する。 乙6文献の上記各記載によれば、乙6文献には、次のとおり、乙6発明の記載があると認められる。(原判決の認定から変更した部分に下線を付した。) 2a 各種データの入力を可能とし、入力されたデータをCPU11に送信する操作部20と;2b″アンテナ12aを有し、送信信号の変調及び受信信号の復調機能を有し、CPU11に制御される通信部12と;2cCPU11が実行する各種プログラムを格納するROM14及び ユーザ設定データ等を格納するRAM13と; 2d1 ROM14に格納されたプログラムに基づき、入力された表示データ(外部から取り込んだ画像情報)を、ドットデータとして簡易型液晶表示パネル23やCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信するよう制御するCPU11と;2d2 CPU11の制御下で、入力された表示データを画像メモリ22 に記憶させるとともに、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)を電話機本体に設けられた簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信する表示制御回路21と;2e 表示制御回路21から送られてきた表示データを表示する簡易型 液晶表示パネル23と;2fCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されており、表示制御回路21から送られてきた表示データをCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信するモニタ端子25とを備え;2g″′1 通信部12が CRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されており、表示制御回路21から送られてきた表示データをCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信するモニタ端子25とを備え;2g″′1 通信部12が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示 できない画像情報を受信して復調の上、CPU11が、ドットデータとして簡易型液晶表示パネル23やCRT表示器24等の大型ディスプレイに送信するよう表示制御回路21を制御し、2g″2 CPU11の制御下で、表示制御回路21が、表示データを画像メモリ22に記憶させるとともに、画像メモリ22に記憶させた 表示データ(ドットデータ)を電話機本体に設けられた簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信して、簡易型液晶表示パネル23又はCRT表示器24等の大型ディスプレイに画像を表示する機能を有する、携帯電話機において、 2h″′携帯電話機が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示でき ない画像情報を表示する機能を実現する場合に、表示制御回路21は、画像メモリ22に記憶させた表示データ(ドットデータ)をCRT表示器24等の大型ディスプレイに接続されたモニタ端子25に送信し、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作す ることなく)表示する機能を実現し、2i モニタ端子25は、表示制御回路21から受信した表示データ(ドットデータ)をCRT表示器表示器24等の大型ディスプレイに表示できるようにして送信する機能を有する、2j ことにより、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型 液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠 4等の大型ディスプレイに表示できるようにして送信する機能を有する、2j ことにより、CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型 液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することなく)表示できるようにした、2k 携帯電話機イ乙6発明の認定についての補足説明乙6発明の認定の補足説明につき、当審において原判決の認定を補正 した部分について、以下のとおり説明を加えるほか、原判決「事実及び理由」第4の1(3)イ(ア)及び(ウ)(70~72頁)のとおりであるから、これを引用する。 (ア) 2b″の構成について乙6文献には、「CPU…11は、…携帯電話機各部の動作を制御す る。」(【0008】)と記載されているものの、CPU11が通信部12を制御するにとどまらず、通信部12がCPU11から制御信号を受信することを明示する記載はないから、2b″の当該部分は、「CPU11に制御される通信部12」の限度で認められる。 (イ) 2g″′1の構成について 乙6文献の「携帯電話機本体のメモリからまたはウェブサイトから 特定の画面を取り込んで、使用目的のテキストや画像に重ねて表示する機能」(【0003】)との記載において、「取り込む」という用語は、携帯電話機本体のメモリからの「読出」及びウェブサイトからの「受信」の両者に対して用いられていること、【図1】には、外部から画像情報を受信あるいは取り込む構成として、アンテナ12aを有する 「通信部12」のみが記載されていることからすると、「外部から取り込んだ画像情報」(【0013】)は、「外部から受信した画像情報」という意味であると解される。そして、通信部12が受信信号の復調機能を有することについては、 されていることからすると、「外部から取り込んだ画像情報」(【0013】)は、「外部から受信した画像情報」という意味であると解される。そして、通信部12が受信信号の復調機能を有することについては、【0008】に「通信部12は、アンテナ12aを有し、送信信号の変調および受信信号の復調機能を有する」 と記載されている。 したがって、乙6文献のこれらの記載に接した当業者は、「通信部12が、画像情報を受信して復調する」ものであることを理解することができると認められる。 (ウ) 2h″′の構成について 乙6文献には、表示制御回路21が「前記表示すべき表示データのコンテンツが簡易型液晶表示パネル23に対応する場合、または、表示データの送出先が簡易型液晶表示パネル23を指示する場合には、簡易型液晶表示パネル23に表示データを送らせ」ると記載されており(【0011】)、表示制御回路21は、表示データのコンテンツが簡 易型液晶表示パネル23に対応しない場合、すなわち簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報についても、表示データの送出先として簡易型液晶表示パネル23が指示された場合には、画像情報を簡易型液晶表示パネル23に送って表示する機能を有することが認められる(2g″2)。 一方、乙6文献には、表示制御回路21は、「一度に表示すべきデー タ量が多く、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない表示データにあっては、つまり表示データのコンテンツが簡易型液晶表示パネル23に対応しない場合には、画面表示領域の大きいCRT表示器24に表示できるように、その表示データ(ドットデータ)をモニタ端子25へ同期信号と共に送出する。」と記載されていること(【0 013】)からすると、乙6発 は、画面表示領域の大きいCRT表示器24に表示できるように、その表示データ(ドットデータ)をモニタ端子25へ同期信号と共に送出する。」と記載されていること(【0 013】)からすると、乙6発明が、携帯電話機が簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を表示する機能を実現する場合に、同画像情報を簡易型液晶表示パネル23に送信するのか否か、送信するとしてどのような態様で表示するのか、いずれも明らかではない。 (3) 本件発明と乙6発明との一致点及び相違点以上を踏まえ、本件発明と乙6発明を対比すると、次のとおり、一致点及び相違点が認められる。 ア一致点本件発明の構成要件A、C、E、F、I、J及びKが、乙6発明の2 a、2c、2e、2f、2i、2j及び2kと一致することについては、原判決「事実及び理由」第4の1(4)ア(74、75頁)のとおりであるから、これを引用する。 イ相違点(ア) 相違点①′ 本件発明では、無線通信手段が、無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル信号を受信して、該デジタル信号が伝達する画像データを処理する(前記中央演算回路が前記無線通信手段から受信したデジタル信号に必要な処理を行う)(構成要件B、D、G′)のに対し、乙6発明では、 通信部12(無線通信手段)が、CPU11(中央演算回路)に復調 した信号(デジタル信号)を送信し、前記CPU11(中央演算回路)が該復調した信号(デジタル信号)を受信して、該復調した信号(デジタル信号)が伝達する画像データを処理しているか明らかではないこと(2b″、2d1、2g″′1)。 (イ) 相違点②′ 本件発明は、高解像度画像受信・処 を受信して、該復調した信号(デジタル信号)が伝達する画像データを処理しているか明らかではないこと(2b″、2d1、2g″′1)。 (イ) 相違点②′ 本件発明は、高解像度画像受信・処理・表示機能(構成要件G′参照)を実現する場合に、ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータを読み出し、送信する機能を有する(構成要件H′)のに対し、乙6発明は、そのような機能を有するか明らかでないこと(2h″′)。 (4) 相違点の容易想到性ア相違点①′についていずれも本件特許の優先日前に頒布された刊行物である以下の各文献には、次の記載があると認められる。 (ア) 特開2002-27038号公報(乙8、発明の名称:携帯端末装 置、携帯電話機及びデータ処理方法)の【0039】ないし【0045】及び【図4】には、放送局から配信されたゲーム情報内容D1を受信し、チューナー55ではアンテナ41により受信された地上波放送信号からゲーム情報内容D1のデータ列を抽出してシステムバス79に送ること、受信部204は、テレビ放送電波の複数のチャネルの 電波のうち、所望のチャネルを受信すること、データ放送番組に係る映像やゲーム情報内容D1などは、垂直ブランキングインターリービングを利用して多重化され、画像を含む各種デジタルコンテンツが配信されること、システムバス79にはデータ処理部35が接続され、データ処理部35は、デコード処理後のデータ放送番組に係る映像や ゲーム情報内容D1などを処理する旨の記載がある。 (イ) 特開2003-319043号公報(乙62、発明の名称:折り畳み型携帯電話機)の【0073】ないし【0076】、及び【図5】には、携帯電話機10において、発呼先か 記載がある。 (イ) 特開2003-319043号公報(乙62、発明の名称:折り畳み型携帯電話機)の【0073】ないし【0076】、及び【図5】には、携帯電話機10において、発呼先から送信されてきた画像データは、RF回路105を介して、変復調回路106に供給され復調されて、ベースバンド処理回路107に供給され、ベースバンド処理回路 107は、供給された信号から、キャラクタデータなどの送信されてきたデータを取り出して、これを制御部109に供給し、CPUを含んで構成される画像処理回路115が、ベースバンド処理回路107から供給されるデータに基づいて、画像信号を形成し、表示部11に表示する旨の記載がある。 (ウ) 特開2003-244301号公報(乙63、発明の名称:携帯情報端末)の【0016】、【0038】、【0048】、【0049】及び【図7】には、携帯電話機において、アンテナ19から入力された通話先から送られたテレビ電話の画像データは、受話回路21を介してCPUを含む制御回路17に入力され(受話回路21は受信したアナ ログデータの復調処理を行い、その後、制御回路17に復調したデータを入力し)、制御回路17に入力された画像データは、メモリ23をワークエリアとして利用し、画像データを表示可能なように展開し、展開が終了すると、制御回路17は展開された画像データの保存領域を示すアドレスを表示制御部20に送り、表示制御部20は事前設定 で定められた条件で、固定表示部4、可動表示部12の一方又は双方に画像を表示する旨の記載がある。 上記(ア)ないし(ウ)の刊行物の記載から、携帯情報通信装置の無線通信手段が、画像データを伝達する無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央 する旨の記載がある。 上記(ア)ないし(ウ)の刊行物の記載から、携帯情報通信装置の無線通信手段が、画像データを伝達する無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル信号を受 信して、該デジタル信号が伝達する画像データを処理することは、本件 特許の優先日当時の当業者の技術常識であったと認められる。 そうすると、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、上記技術常識を適用することより、通信部12が、無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、これをCPU11に送信し、CPU11がこれを受信して、復調したデジタル信号が伝達する画像データを処理すると の相違点①′に係る構成に想到することは容易であったということができる。 イ相違点②′について(ア) 携帯電話機は、通常、利用者によって携帯された状態で使用されることを前提としており、その際には、表示しようとする画像データの 解像度が内蔵された表示パネルの画面解像度より大きい場合であっても、内蔵された表示パネルに画像データを送信して表示させることは多言を要しない。そうすると、乙6発明の携帯電話機は、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を表示する機能を実現する場合に、同画像情報を簡易型液晶表示パネル23に送信して、 表示させると認められる。 (イ) また、いずれも本件特許の優先日前に頒布された刊行物である以下の各文献には、次の記載があると認められる。 a 特開2000-66649号公報(乙39文献、発明の名称:携帯情報処理装置、及び外部表示出力の制御方法)の【0008】、 【0037】、【0038】及び【0044】には、携帯情報処理装置である携帯機器2において、アプリケー 乙39文献、発明の名称:携帯情報処理装置、及び外部表示出力の制御方法)の【0008】、 【0037】、【0038】及び【0044】には、携帯情報処理装置である携帯機器2において、アプリケーションプログラム35が、異なる解像度を持つ内部表示装置22と外部表示装置24において描画させるイメージ、すなわち内部表示イメージと外部表示イメージを、それぞれの表示装置の解像度に合わせて、表示メモリ18上 にライトし、表示コントローラ20は、アプリケーションプログラ ム35によってライトされた内部表示イメージと外部表示イメージに応じて、内部表示装置22と外部表示装置24に対して、それぞれに応じた描画イメージを表示させる旨の記載がある。 b 特開2000-13776号公報(乙38文献、発明の名称:動画像通信システムと動画像通信装置及び画像フォーマット変換方法) の【0003】、【0041】、【0069】及び【0080】並びに【図8】には、可搬使用を可能とした小型の動画像通信装置において、内部表示器24は、例えば、QCIF信号を表示するのに必要な画素数(180×144)を有し、表示制御部23の制御の下に画像を表示し、表示制御部23は、受信動画像データのフォーマッ トがCIFであった場合には、CIFからQCIFへのフォーマット変換を、CIF動画像データの画素を間引く処理により行い、CIFからQCIFにフォーマット変換された動画像を内部表示器24に表示させることが記載されている。 c 特開2003-122339号公報(乙53、発明の名称:移動 通信端末)の【0005】、【0032】、【0040】、【0048】~【0050】、【0054】並びに【図3】、【図5】及び【図11】には、移動通信端末において、入力された 発明の名称:移動 通信端末)の【0005】、【0032】、【0040】、【0048】~【0050】、【0054】並びに【図3】、【図5】及び【図11】には、移動通信端末において、入力された画像(静止画像及び動画像を含む)データの表示サイズが表示器(LCD)34の表示領域サイズより大きい場合、表示しようとする画像データの横方向の表 示サイズがLCD34の横方向の表示領域サイズに対応する大きさになるように縮小処理が行われ、この縮小処理をされた画像データがLCD34に表示されること、その例として、QCIF(176×144ドット)からなる画像データの表示サイズを、SubQCIF(128×96ドット)に相当する表示領域サイズに対応させ るために、8/11倍に縮小処理すること、CIF(352×28 8ドット)からなる画像データの表示サイズを、SubQCIF(128×96ドット)に相当する表示領域サイズに対応させるために、4/11倍に縮小処理することが記載されている。 上記aないしcの刊行物の記載から、携帯端末において、表示しようとする画像データの解像度が表示パネルの画面解像度より大きい場 合に、表示パネルと同じ解像度の画像データを読み出し、当該データを伝達するデジタル表示信号を送信し、これを表示パネルに表示させることは、本件特許の優先日当時における技術常識であったと認められる。 (ウ) そうすると、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、 簡易型液晶表示パネルでは明瞭に表示できない画像情報を簡易型液晶表パネルに表示するに当たり、上記(イ)の技術常識を適用することにより、簡易型液晶表示パネル23の画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータを読み出すとの相違点②′に係る構成に想到 液晶表パネルに表示するに当たり、上記(イ)の技術常識を適用することにより、簡易型液晶表示パネル23の画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータを読み出すとの相違点②′に係る構成に想到することは容易であったということができる。 (5) 小括したがって、本件特許は、進歩性を欠き、特許無効審判により無効にされるべきものと認められる(特許法123条1項2号、29条2項)。 3 令和7年訂正による無効理由の解消の成否(争点3-1)について(1) 本件訂正発明と乙6発明との一致点及び相違点 本件訂正発明の構成は、前記第3の2(2)記載のとおりであり、乙6発明の構成は、前記第5の2(2)アで認定したとおりである。 ア一致点本件訂正発明の構成要件A、C、E、F、I及びKが、乙6発明の2a、2c、2e、2f、2i及び2kと一致する。 イ相違点 (ア) 相違点①″本件訂正発明では、無線通信手段が、無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理する(前記中央演算回路が前記無線通信手段から受 信したデジタル信号に必要な処理を行う)(構成要件B、D、G″)のに対し、乙6発明では、通信部12(無線通信手段)が、無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU11(中央演算回路)に復調した信号(デジタル信号)を送信し、前記CPU11(中央演算回路)が該復調した信号(デジタル信号)を受信して、該復調 した信号(デジタル信号)が伝達する動画像データを処理しているか明らかではないこと(2b″、2d1、2g″′1)。 (イ) 相違点②″ 該復調した信号(デジタル信号)を受信して、該復調 した信号(デジタル信号)が伝達する動画像データを処理しているか明らかではないこと(2b″、2d1、2g″′1)。 (イ) 相違点②″本件訂正発明は、高解像度動画像受信・処理・表示機能(構成要件G″参照)を実現する場合に、ディスプレイパネルの画面解像度と同 じ解像度を有する動画像のビットマップデータを読み出し、送信する機能を有する(構成要件H″)のに対し、乙6発明は、高解像度動画像受信・処理・表示機能を有するか明らかではなく(2g″′1、2g″2)、これを実現する場合に、簡易型液晶表示パネル(ディスプレイパネル)の画面解像度と同じ解像度を有する動画像のビットマップ データを読み出し、送信する機能を有するかも明らかでないこと(2h″′)。 (ウ) 相違点③本件訂正発明は、外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで 表示できるようにしたのに対し(構成要件G″、J′)、乙6発明は、 そのような機能を有するか明らかでないこと(2g″2、2j)。 (2) 相違点の容易想到性ア相違点①″について(ア) 本件明細書【0004】には「文字や映像を含む画像」との記載があること(甲2)に加え、いずれも本件特許の優先日前に頒布された 刊行物である、①特開2002-27038号公報(乙8、発明の名称:携帯端末装置、携帯電話機及びデータ処理方法)の【0044】には「画像(動画と静止画)」との記載があること、②特開2003-319043(乙62、発明の名称:折り畳み型携帯電話機)の【0073】には「画像データ(静止画像又は動画像)」との記載があるこ と、③特開2003-244 の記載があること、②特開2003-319043(乙62、発明の名称:折り畳み型携帯電話機)の【0073】には「画像データ(静止画像又は動画像)」との記載があるこ と、③特開2003-244301号公報(乙63、発明の名称:携帯情報端末)の【0041】には「テレビ電話の受信画像の展開や送信画像の表示などの切換え行う。」との記載があること、④特開2003-122339号公報(乙53、発明の名称:移動通信端末)の【0015】には「例えば上記取り込まれた画像データが静止画像で あるか動画像であるかを判定する。」との記載があることが、それぞれ認められる。 これらの記載によれば、本件特許の優先日当時、「画像」には、静止画像及び動画像の両方を含むとの技術常識が存在したと認めることができる。 (イ) また、前記2(4)ア記載の刊行物から、本件特許の優先日当時、携帯情報通信装置の無線通信手段が、画像データを伝達する無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル信号を受信して、該デジタル信号が伝達する画像データを処理することが技術常識であったと認められる。 そして、上記(ア)の技術常識が存在することに加え、前記2(4)ア(ア) ないし(ウ)の刊行物には、上記(ア)①ないし③のとおり、「画像」には静止画像及び動画像の両方を含む旨の記載が存在することからすれば、本件特許の優先日当時、携帯情報通信装置の無線通信手段が、動画像データを伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号 を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理することも、当業者の技術常識であったと認められる。 動画信号に変換の上、中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号 を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理することも、当業者の技術常識であったと認められる。 (ウ) そうすると、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、上記(ア)の技術常識から乙6発明の「画像」「画像情報」には、動画像、動画像情報を含むものと理解した上で、上記(イ)の技術常識を適用する ことより、通信部12が、無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、これをCPU11に送信し、CPU11がこれを受信して、復調したデジタル信号が伝達する動画像データを処理するとの相違点①″に係る構成を想到することは容易であったということができる。 イ相違点②″について(ア) 上記ア(ア)の技術常識に照らせば、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、乙6発明の「画像」は動画像を含むものと理解するといえるから、乙6発明の「携帯電話機が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を表示する機能を実現する場合」 は、本件訂正発明の「携帯情報通信装置が」「高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合」に相当する。 (イ) また、上記ア(ア)の技術常識に加え、前記2(4)イ(ア)で述べたところによれば、乙6発明の携帯電話機は、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない動画像情報を表示する機能を実現する場合に、同 動画像情報を簡易型液晶表示パネル23に送信して、表示させると認 められる。 (ウ) さらに、前記2(4)イ(イ)記載の刊行物から、本件特許の優先日当時、携帯端末において、表示しようとする画像データの解像度が表示パネルの画面解像度より大きい場合に、表示パネルと同じ解 る。 (ウ) さらに、前記2(4)イ(イ)記載の刊行物から、本件特許の優先日当時、携帯端末において、表示しようとする画像データの解像度が表示パネルの画面解像度より大きい場合に、表示パネルと同じ解像度の画像データを読み出し、当該データを伝達するデジタル表示信号を送信し、 これを表示パネルに表示させることが技術常識であったと認められる。 また、上記ア(ア)の技術常識が存在することに加え、前記2(4)イ(イ)b及びcの刊行物には、上記技術常識に係る機能を動画像において実現する旨の記載があることからすれば、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、簡易型液晶表示パネルでは明瞭に表示できな い動画像情報を簡易型液晶表パネルに表示するに当たり、簡易型液晶表示パネル23の画面解像度と同じ解像度を有する動画像のビットマップデータを読み出し、送信するという相違点②″に係る構成に想到することは容易であったということができる。 ウ相違点③について (ア) いずれも本件特許の優先日前に頒布された刊行物である以下の各文献には、次の記載があると認められる。 a 特開2000-13776号公報(乙38文献、発明の名称:動画像通信システムと動画像通信装置及び画像フォーマット変換方法)の【0063】及び【0064】には、コンテンツ・サーバTSは マルチメディア通信端末装置HS1が要求したフォーマットで動画像データを送信し、マルチメディア通信端末装置HS1は、上記コンテンツ・サーバTSから動画像の符号化データが送られると、この符号化データは映像デコーダ22で元の動画像データに復号されて表示制御部23に入力され、表示制御部23は、外部テレビジョ ンモニタVMの接続が有る場合、表示手段として外部テレビジョン モ データは映像デコーダ22で元の動画像データに復号されて表示制御部23に入力され、表示制御部23は、外部テレビジョ ンモニタVMの接続が有る場合、表示手段として外部テレビジョン モニタVMを使用することを決定し、外部テレビジョンモニタVMへ上記復号された動画像データを供給して表示させることが記載されている。 b 特開2004-166219号公報(乙69、発明の名称:公衆ディスプレイ装置及び公衆ディスプレイ装置による画像提供システ ム並びに公衆ディスプレイ装置の情報提供システム)の【0040】及び【0085】には、公衆ディスプレイ装置100は、小型携帯用端末200とブルートゥース等による近距離通信の接続を確立し、他の小型携帯用端末200等から小型携帯用端末200に送信され小型携帯用端末200から転送される第1画像の画像データ、例え ばテレビ電話の相手画像の画像パケットを受信し、受信する画像データから第1画像をリアルタイムに表示するものであり、また、第1画像、第2画像、第3画像はそれぞれ静止画像又は動画像とすることが可能であり、さらに、公衆ディスプレイ装置100が小型携帯用端末200から受信する第1画像の内容は適宜であり、例え ば小型携帯用端末200が配信を受けている映画や番組等の映像とすることが可能である旨記載されている。 加えて、本件特許の優先日当時、ウェブサイトから取得した動画像データをリアルタイム(ストリーミング)で再生することができる携帯情報通信端末が販売されていたと認められる(乙70~78)。 そうすると、本件特許の優先日当時、携帯情報通信端末において、受信した動画像データをリアルタイムで表示させることは、技術常識であったといえる。 (イ) 上記ア(ア)の技術常識に照ら そうすると、本件特許の優先日当時、携帯情報通信端末において、受信した動画像データをリアルタイムで表示させることは、技術常識であったといえる。 (イ) 上記ア(ア)の技術常識に照らせば、本件特許の優先日当時、乙6発明に接した当業者は、乙6発明の「画像」は動画像を含むものと認識す るとともに、上記(ア)の技術常識により、乙6発明に係る携帯電話機が、 動画像をリアルタイムで表示させることができると認識するといえる。 そうすると、乙6発明の「通信部12が、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を受信し」(2g″′1)、「CRT表示器24等の大型ディスプレイに、簡易型液晶表示パネル23では明瞭に表示できない画像情報を、欠落なく(スクロール操作することな く)表示する」(2h″′)構成は、本件訂正発明の「無線通信手段が『本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ』を伝達する無線動画信号を受信し」、「外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する」(構成要件G″、J′)構成に相当すると認められる。 したがって、相違点③は実質的な相違点ではない。 (3) 控訴人の主張の検討アこれに対し、控訴人は、乙6発明の「画像」「表示データ」は静止画像のみを指し、動画像を含まないと主張し、その根拠として、①乙6文献に「画像」「表示データ」が動画像を含むことを示唆する記載がないこと、 ②【0014】には「従来のように、スクロール操作によって全画像を見る必要がなくなる」との記載があるところ、動画像をスクロール操作によって全画像を見ることはあり得ないから、同「全画像」には動画像を含まないと考えられることを挙げる。 しかしながら、上記①については、前記(2 る」との記載があるところ、動画像をスクロール操作によって全画像を見ることはあり得ないから、同「全画像」には動画像を含まないと考えられることを挙げる。 しかしながら、上記①については、前記(2)ア(ア)のとおり、本件特許 の優先日当時、「画像」には静止画像及び動画像の両方を含むとの技術常識が存在したことに加え、動画像は複数の静止画像を連続的に表示させて表現されるものであり、両者は実質的に変わらないことからすれば、乙6発明に接した当業者は、たとえ乙6文献に動画像を示唆する記載がなかったとしても、「画像」「表示データ」に動画像、動画像に係る表示 データを含むものと理解すると認められる。 また、上記②については、仮に【0014】でスクロール操作の対象となっている「全画像」が静止画像のみを指すとしても、従来技術の帰結を説明するにとどまり、その他の部分の「画像」に動画像が含まれると解することを妨げない。 したがって、控訴人の上記はいずれも採用できない。 イまた、控訴人は、携帯情報通信装置が動画像データの受信・処理・リアルタイム表示を実現するためには、静止画像データの受信・処理・表示を実現するより各段に高い性能が必要になるから、乙6発明に前記(2)ウ(ア)の技術常識(携帯情報通信端末において、受信した動画像データをリアルタイムで表示させること)を適用することについては阻害事由が 存在したと主張する。 しかしながら、乙6発明が公開された平成13年7月から間もない同年11月以降、携帯電話端末で動画を再生するサービスの提供が開始され(乙70、72)、本件特許の優先日(平成16年12月)当時には、携帯電話端末において動画のストリーミング再生ができることが一般的 になっていたと認められるこ 再生するサービスの提供が開始され(乙70、72)、本件特許の優先日(平成16年12月)当時には、携帯電話端末において動画のストリーミング再生ができることが一般的 になっていたと認められること(乙71、73~78)からすれば、当業者が、乙6発明の携帯電話機に上記技術常識を適用することについて何らかの阻害事由があったとは認められない。 したがって、控訴人の主張はいずれも採用できない。 (4) 小括 したがって、本件訂正発明は、本件発明と同様に、乙6発明に本件特許の優先日当時の技術常識を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものである。そうすると、令和7年訂正によって本件発明の無効理由(乙6発明に基づく進歩性欠如)が解消されたとはいえないから、訂正の再抗弁は失当である。 4 したがって、本件特許は、特許無効審判により無効にされるべきものであり、 控訴人は被控訴人に対し本件特許権を行使することができない(特許法104条の3第1項)。 よって、その余の点を判断するまでもなく、控訴人の請求は理由がない。 第6 結論以上によれば、控訴人の請求を棄却した原判決は相当であり、本件控訴は理 由がないから、これを棄却することとし、訴訟費用の負担については、民事訴訟法258条4項により、補助参加によって生じた総費用について第1、2審を通じてその負担の裁判をすることとして、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官 長谷川浩二 裁判官 長谷川浩二 裁判官 岩井直幸 裁判官 安岡美香子 (別紙)当事者目録 控訴人株式会社DAPリアライズ 被控訴人KDDI株式会社 同訴訟代理人弁護士辻居幸一 同渡辺光同補佐人弁理士那須威夫 被控訴人補助参加人ソニー株式会社(以下「被控訴人補助参加人ソニー」という。) 同訴訟代理人弁護士吉田和彦同高石秀樹同西田弘之同訴訟代理人弁理士岩崎吉信 被控訴人補助参加人京セラ株式会社 同訴訟代理人弁護士古城春実同服部謙太朗同平井佑希 被控訴人補助参加人HTCコーポレーション 同訴訟代理人弁護士黒田健二 平井佑希 被控訴人補助参加人HTCコーポレーション 同訴訟代理人弁護士黒田健二 同小林英了 同訴訟代理人弁理士松本孝 被控訴人補助参加人サムスン電子ジャパン株式会社 同訴訟代理人弁護士大野聖二 同訴訟代理人弁理士松野知紘 同補佐人弁理士榊間城作 (別紙)特許請求の範囲(令和7年3月13日付け訂正請求に係る訂正後のもの) 【請求項1】 ユーザーがマニュアル操作によってデータを入力し、該入力データを後記中央演算回路へ送信する入力手段と;無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、後記中央演算回路に送信するとともに、後記中央演算回路から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信手段と;後記中央演算回路を動作させるプログラムと後記中央演算回路で処理可能なデータファイルとを格納する記憶手段と;前記入力手段から受信したデータと前記記憶手段に格納されたプログラムとに基づき、前記無線通信手段から受信したデジタル信号に必要な処理を行い、リアルタイムでデジタル表示信号を生成するか、又は、自らが処理可能なデータファイルとして前記記憶手段に一旦格納し、その後読み出した上で処理する中央演算回路と、該中央演算回路の処理結果に基づき、単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジ し、その後読み出した上で処理する中央演算回路と、該中央演算回路の処理結果に基づき、単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を後記ディスプレイ制御手段又は後記インターフェース手段に送信するグラフィックコントローラと、から構成される データ処理手段と;画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するディスプレイパネルと、前記グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき前記ディスプレイパネルの各々の画素を駆動するディスプレイ制御手段とから構成されるディスプレイ手段と; 外部ディスプレイ手段を備えるか、又は、外部ディスプレイ手段を接続するかす る周辺装置を接続し、該周辺装置に対して、前記グラフィックコントローラから受信したデジタル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段と;を備え、前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より 大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、前記グラフィックコントローラが、該中央演算回路の処理結果に基づき、前記単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップ データを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段又は前記インターフェース手段に送信して、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能(以下、 示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段又は前記インターフェース手段に送信して、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能(以下、「高解像度動画像受信・処理・表示機能」と略記する)を有する、携帯情報通信装置において、 前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一 のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能と、を実現し、前記インターフェース手段は、前記グラフィックコントローラから受信した 「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を、デジタルRGB、TMD S、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式で伝送されるデジタル外部表示信号に変換して、該デジタル外部表示信号を前記周辺装置に送信する機能を有する、ことにより、前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大き い解像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにした、ことを特徴とする携帯情報通信装置。 (別紙)争点に関する当事者の主張 1 被告各製品が本件訂正発明の技術的範 像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにした、ことを特徴とする携帯情報通信装置。 (別紙)争点に関する当事者の主張 1 被告各製品が本件訂正発明の技術的範囲に属するか(争点3-2)控訴人の主張被控訴人の主張 1 被告各製品は、本件訂正発明の「無線通信手段」以外の構成要件をすべて充足する。 2 被告各製品の「無線通信用メインアンテナ」「無線送受信用IC」及び「(モバイルプロセッサに内蔵された)インターフェース」は、本件訂正発明の「無線通信手段」に相当し、これを充足する。 仮に「(モバイルプロセッサに内蔵された)インターフェース」が本件訂正発明の「無線通信手段」に当たらないとしても、均等侵害が成立する。 被告各製品は少なくとも本件発明の構成要件B、D、G′及びH′を充足しないことから、本件訂正発明の構成要件B、D、G″及びH″を充足しない。その理由は原審で述べたとおりである。 2 令和7年訂正が訂正要件を充足するか(争点3-3) 控訴人の主張被控訴人・被控訴人補助参加人ソニーの主張令和7年訂正は、いずれも本件明細書に記載された事項の範囲内における訂正であり、訂正要件を満たしている。 すなわち、本件明細書【0118】には、グラフィックコントローラ1_10B が、「前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」を実現することが記載されている。 令和7 タ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」を実現することが記載されている。 令和7年訂正は、本件明細書に記載した範囲に基づくものではないから訂正要件を満たさない(特許法134条の2第9項、126条5項)。 すなわち、本件訂正発明は、その文言上テレビ放送信号以外の動画像データを含みうる構成であるにもかかわらず、本件明細書には、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」(テレビ放送信号以外の動画像データ)に関して、「前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」についての開示はない。 また、本件明細書には、テレビ放送信号以外 また、本件明細書【0056】【0095】【0118】には、動画像データを「リアルタイムで表示」することが記載されている。 の動画像データに関し、取得したファイルを「リアルタイムで表示」することは記載されていない。 さらに、非リアルタイム処理を行う中央演算回路を発明特定事項中に含む本件発明の特許請求の範囲に、動画像のリアルタイム再生機能を追加することは、新規事項の追加に当たる。 3 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)サポート要件違反(争点4-1)控訴人の主張被控訴人の主張本件明細書において、付属ディスプレイパネルにおいて表示される動画がどのような解像度で表示されるか、及び、リアルタイムで表示することについて記載されて -1)控訴人の主張被控訴人の主張本件明細書において、付属ディスプレイパネルにおいて表示される動画がどのような解像度で表示されるか、及び、リアルタイムで表示することについて記載されている具体例がテレビ放送信号に限られるとしても、請求項において、インターネットプロトコルに準拠した無線ストリーミング信号を含む「無線動画信号」へと一般化することは認められるというべきである。 ましてや、本件明細書の【0056】には、「アナログテレビ放送信号、デジタルテレビ放送信号、携帯テレビ電話信号、インターネットプロトコルに準拠した無線ストリーミング信号のうちの少なくとも1つの無線信号(以下、無線動画信号と略記する)」との記載があることから、この一般化には、何ら問題がない。 本件明細書には、テレビ放送信号以外の動画像を受信した場合について、付属ディスプレイパネルにおいて表示される動画がどのような解像度で表示されるかについて、及び、リアルタイムで表示することについて、何ら記載がない。したがって、「前記グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから『前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ』を読み出し、『該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号』を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能」、及び「リアルタイムで表示」は、いずれも発明の詳細な説明の記載されておらず、サポート要件を満たさない。 4 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)明確性要件違反(争点4-2)控訴人の主張被控訴人の主張「リアルタイムで表示する」という用語は、データの送受 ず、サポート要件を満たさない。 4 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)明確性要件違反(争点4-2)控訴人の主張被控訴人の主張「リアルタイムで表示する」という用語は、データの送受信や処理の遅延が実用上「動画像をリアルタイムで表示する」ことについて、本件明細書には、「リアルタイム」とはどの程度の遅延を許容するのか、何秒間連続で表示できること 問題とならない速さで、かつ連続的に表示されることを指す、ごく一般的な技術用語であるから、被控訴人の主張は失当である。 を意味するのかが定義されておらず、本件訂正発明の技術的範囲の外延が不明確であることから、第三者が充足の有無を判断できず、不測の不利益を被るものである。 したがって、本件訂正発明は、明確性要件を満たさない。 5 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)実施可能要件違反(争点4-3)控訴人の主張被控訴人補助参加人ソニーの主張本件明細書には、動画像の「リアルタイム」表示を可能とするための回路構成等を示す図面として【図1】【図6】【図8】【図12】【図13】が記されており、本件明細書の文中でも、それら回路を構成する要素の機能についての説明が行われ、不足はないから、被控訴人補助参加人ソニーの主張は失当である。 本件訂正発明の「動画像をリアルタイムで表示する」という発明特定事項について、本件明細書には、動画像の「リアルタイム」表示を可能とするための回路構成等が説明されていないから、本件特許の優先日当時の当業者が動画像の「リアルタイム」表示することを過度の試行錯誤なく実施できたとは認められない。 また、本件訂正発明は、「前記中央演算回路」の処理が非リアルタイムの構成を含むところ、本件明細書には、非リアルタイム処理を タイム」表示することを過度の試行錯誤なく実施できたとは認められない。 また、本件訂正発明は、「前記中央演算回路」の処理が非リアルタイムの構成を含むところ、本件明細書には、非リアルタイム処理を行う中央演算回路において「…前記ディスプレイ手段または前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能」を実現する方法について、本件特許の優先日当時の当業者が実施できるようには記載されていない。 したがって、本件訂正発明は、実施可能要件を満たさない。 6 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)乙64発明に基づく進歩性欠如(争点4-4-1) 控訴人の主張被控訴人の主張(1) 乙64発明の認定7a ユーザーがマニュアル操作によってデータを入力し、該入力データをCPU31へ送信する入力部36と;7b 無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、CPU31に送信するととも(1) 乙64発明の認定ユーザーの操作によってバス34、入出力インタフェース35を介してCPU31に情報を入力する、キーボード、マウスなどよりなる入力部36と;汎用的な無線通信方式を使用して他の に、CPU31から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信部40と;7cCPU31を動作させるプログラムとCPU31で処理可能なデータファイルとを格納する記憶部39等と;7d 入力部36から受信したデータと記憶部39等に格納されたプログラムとに基づき、無線通信部40から受信したデジタル信号に必要な処理を行い、リアルタイムでデジタル表示信号を生成するか、又は、自らが処理可能なデータファイルとして記憶部39等に一旦格納し、その後読み出した上で処理し、画像データを、入出力インタフェース35を介し い、リアルタイムでデジタル表示信号を生成するか、又は、自らが処理可能なデータファイルとして記憶部39等に一旦格納し、その後読み出した上で処理し、画像データを、入出力インタフェース35を介して、LCD51又は外部機器接続部38に送信するCPU31と、7eLCD51と;7f デジタルビデオカメラ61を接続し、デジタルビデオカメラ61に対して、外部表示信号を送信する外部機器接続部38と;を備え、7g 無線通信部40が「本来解像度がLCD51の画面解像度より大きい動画像データ」(第1の例又は第3の例)を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU31に送信し、CPU31が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、出力先のフォーマットに変換した後、動画像データを、入出力インタフェース35を介して、LCD51又は外部機器接続部38に出力して、LCD51又はデジタルビデオカメラ61に動画像をリアルタイム無線通信装置との無線通信処理を実行し、他の無線通信装置から配信される画像を、バス34、入出力インタフェース35を介して、CPU31が適宜読み出して実行する画像入力モジュール71に入力するとともに、CPU31が適宜読み出して実行する画像出力モジュール77が出力した画像信号を他の無線通信装置に送信する無線通信部40と;CPU31がそれに従って各種の処理を実行するプログラムを記録し、又はCPU31が適宜読み出して実行する画像入力モジュール71で処理可能な画像を予め記憶するROM32、記憶部39、RAM33と;入力部36から入力された情報とROM32、記憶部39、RAM33等に記録されたプログラムに従って、71~77の各モジュールを適宜読 画像を予め記憶するROM32、記憶部39、RAM33と;入力部36から入力された情報とROM32、記憶部39、RAM33等に記録されたプログラムに従って、71~77の各モジュールを適宜読み出して実行し、無線通信部40から受信した画像データに必要な処理を行い、LCD51等の表示部にリアルタイムで出力して表示させるか、又は、記憶部39に記憶されている画像データを読み出して必要な処理を行うCPU31と、画像出力モジュール77から出力されたデジタル表示信号に基づき、動画像を表示する、携帯型表示機器21が内蔵する表示デバイスであるLCD51(解像度180×120画素)と;外部の表示デバイス(解像度720×480画素)であるデジタルビデオカメラ61等の「外部機器」を接続し、該外部機器に対して、CPU31が読み出して実行した画像出力モジュール77から出力された画像データを表示させる外部 で表示する機能を有する、携帯型表示装置21において、7h 第1の例又は第3の例の場合に、CPU31は、無線通信部40から受信したデジタル動画信号に対してダウンコンバート処理を施して解像度がLCD51の画面解像度と同じ画像データを生成し、該ダウンコンバート処理後の画像データを、入出力インタフェース35を介して、LCD51のフォーマットに変換した後、LCD51に出力する機能と、該ダウンコンバート処理後の画像データを、デジタルビデオカメラ61のフォーマットに変換した後、入出力インタフェース35を介して、外部機器接続部38に出力する機能と、を実現し、7i 外部機器接続部38は、デジタルビデオカメラ61のフォーマットに変換された外部表示信号をデジタルビデオカメラ61に送信する機能を有する、7j 器接続部38に出力する機能と、を実現し、7i 外部機器接続部38は、デジタルビデオカメラ61のフォーマットに変換された外部表示信号をデジタルビデオカメラ61に送信する機能を有する、7j ことにより、デジタルビデオカメラ61に、動画像をリアルタイムで表示できるようにした7k ことを特徴とする携帯型表示装置2 機器接続部38を備え、無線受信部40を介して、CPU31が読み出して実行した画像入力モジュール71が、LCD51の解像度よりも大きい解像度の動画像データを入力し、71~77の各モジュールが該動画像データを処理し、画像出力モジュール77が該動画像データをLCD51又は外部機器接続部38に接続されたデジタルビデオカメラ61等の外部機器に出力し、動画像をリアルタイムで表示する機能を有する、実施形態を携帯電話とする携帯型表示機器21において、ダウンコンバートモジュール76は、原画像の解像度よりもLCD51の解像度が低く、ダウンコンバートの必要があると判定された場合、画像データに対してダウンコンバート処理を施し、LCD51と同じ解像度を有する画像データを画像出力モジュール77に供給し、画像出力モジュール77がLCD51及び外部機器接続部38に接続されたデジタルビデオカメラ61に出力する機能と、原画像と表示部の解像度が同じである場合、ダウンコンバート処理が不要であると判断し、ユーザ画像データをそのまま(ダウンコンバート処理を行わず)画像出力モジュール77に供給し、画像出力モジュール77が該画像データを外部機器接続部38に接続されたデジタルビデオカメラ61等の外部機器に出力する機能と、を実現することにより、デジタルビデオカメラ61等の外部機器に、LCD51より大きい 7が該画像データを外部機器接続部38に接続されたデジタルビデオカメラ61等の外部機器に出力する機能と、を実現することにより、デジタルビデオカメラ61等の外部機器に、LCD51より大きい解像度を有する動画像をリアルタイムで表示できる ようにしたことを特徴とする、該携帯型表示機器 (2) 本件訂正発明と乙64発明との相違点ア <相違点7-3>本件訂正発明は、前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにしたのに対し、乙64発明では、無線通信部40が本来解像度がLCD51の画面解像度より大きい動画像データを伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU31に送信し、CPU31が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、デジタルビデオカメラ61のフォーマットに変換した後、デジタルビデオカメラ61に出力して、デジタルビデオカメラ61に動画像をリアルタイムで表示する機能を有することまでは認められるとしても、該動画像はLCD51の画面解像度より大きい解像度を有する動画像ではない点。 イ <相違点7-4>本件訂正発明は、中央演算回路の処理結果に基づき、単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出(2) 本件訂正発明と乙64発明との相違点ア <相違点7 イ <相違点7-4>本件訂正発明は、中央演算回路の処理結果に基づき、単一のVRAMに対してビットマップデータの書き込み/読み出(2) 本件訂正発明と乙64発明との相違点ア <相違点7-1>本件訂正発明は、「グラフィックコントローラ」が「単一のVRAM」に対してビットマップデータの書き込み/読み出しを行うのに対し、乙64発明は、CPU31がRAM33に対してLCD51の画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ、又はLCD51の画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータの書き込み/読み出しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成するか否かが明らかでない点。 イ <相違点7-2>本件訂正発明は、「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」が、「デジタルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式」で伝送されるのに対し、乙64発明では、表示信号の「伝送方式」について特定されていない点。 しを行い、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を後記ディスプレイ制御手段又は後記インターフェース手段に送信するグラフィックコントローラを有し、該グラフィックコントローラは、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画 み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能と、を実現するのに対して、乙64発明では、そもそも、グラフィックコントローラに相当する要素を有していない点。 (3) 相違点の非容易想到性被控訴人が言及する周知技術を前提としても、これによって<相違点7-3>及び<相違点7-4>の容易想到性を論理付けることはできない。 <相違点7-3>は、「外部ディスプレイ手段に表示される動画像の解像度」を特定しており、また、<相違点7-4>は、「グラフィックコントローラ」が単一のVRAMから読み出すビットマップ(3) 相違点の容易想到性ア <相違点7-1>「グラフィックコントローラ」が「単一のVRAM」に対して表示イメージのリード/ライトを行い、読み出した表示イメージを伝達する描画イメージを生成することは、周知技術である。そして、乙64発明において、当該周知技術を採用し、あるいは、乙39発明を組み合わせて、<相違点7-1>に係る構成を備 データの解像度について特定しているのに対して、被控訴人が主張する周知技術(「グラフィックコントローラ」が「単一のVRAM」に対して表示データのリード/ライトを行い、読み出した表示イメージを伝達する描画イメージを生成すること)は、画像データや画像の解像度を何ら特定するものではない。 えることは、当業者において容易に想到 表示データのリード/ライトを行い、読み出した表示イメージを伝達する描画イメージを生成すること)は、画像データや画像の解像度を何ら特定するものではない。 えることは、当業者において容易に想到できたものである。 イ <相違点7-2>表示装置に表示信号を送信する際に、「デジタルRGB、TMDS、LVDS(又は LDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式」に変換して送信することは、周知技術であり、乙64発明において、当該周知技術を採用して<相違点7-2>に係る構成を備えることは、当業者において容易に想到できたものである。 7 (本件訂正発明に係る無効の抗弁)乙39発明に基づく新規性及び進歩性欠如(争点4-4-2)控訴人の主張被控訴人補助参加人ソニーの主張(1) 乙39発明の認定携帯機器2は、CPU10、システムメモリ(DRAM)12、ROM14、入力装置16、表示メモリ18、表示コントローラ20、及び内部表示装置22を有して構成されており、携帯機器2は、表示コントローラ20を介して、外部表示装置24を接続して表示させることができ、CPU10は、システムメモリ12やROM14に格納されたプログラム、例えば表示制御に関係するOS、表示描画プログラム、デバイスドライバ等に従って各種の制御を実行し、システムメモリ12は、プログラムやデータ等の一時使用の記憶領域として使用され、ROM14は、プログラム等の本体の記憶領域として使用され、(1) 乙39発明の認定5a ユーザーが打鍵等の操作によってデータを入力し、該入力データをCPU10へ送信する入力装置16と;5b 無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、CPU10に送信するとともに、CPU10から受信したデジ 鍵等の操作によってデータを入力し、該入力データをCPU10へ送信する入力装置16と;5b 無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、CPU10に送信するとともに、CPU10から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信手段と;5cCPU10を実行させるプログラムとCPU10で処理可能なデータファイルとを格納するシステムメモリ12やROM14と;5d 入力装置16から受信したデータとシステムメモリ12又はROM14に格納されたプログラムとに基づき、無線通信手段から受信したデジタル信号に必要な処理を行い、処理可能な表示データとしてROM14に一旦格納し、その後読 入力装置16は、画面の座標位置等入力するペン(タブレット)やマウス等のポインティングデバイス、文字等を入力するキーボードなどにより構成され、表示メモリ18は、内部表示装置22及び外部表示装置24において表示させる表示データの記憶領域として使用され、表示コントローラ20は、内部表示装置22及び外部表示装置24における表示を制御するものであり、内部表示装置22は、携帯機器2に予め内蔵されたLCD等によって構成される表示デバイスであり、外部表示装置24は、携帯機器2にケーブル等を介して任意に接続されるCRT等によって構成される表示デバイスであり、表示コントローラ20には、メモリコントローラ20a、レジスタ20b、内部表示用回路20c、外部表示用回路20dを含んで構成されており、メモリコントローラ20aは、CPU10からの指示に応じて表示制御を行なうもので、表示データのリード/ライトが指示された場合には、この指示に応じて表示メモリ18に対して表示データをリード/ライトし、またレジ ーラ20aは、CPU10からの指示に応じて表示制御を行なうもので、表示データのリード/ライトが指示された場合には、この指示に応じて表示メモリ18に対して表示データをリード/ライトし、またレジスタ20bに設定されたアドレスをもとに表示メモリ18から表示データをリードし、内部表示用回路20cを介して内部表示装置22へ、また外部表示用回路20dを介して外部表示装置24へ出力し、キーボードやペン等の入力装置16からの入力待ちの状態であるシステム定常状態となり、このシステムの定常状態にみ出した上で処理するCPU10と、CPU10の処理結果に基づき、単一の表示メモリ18に対してビットマップデータである表示データの書き込み/読み出しを行い、「読み出した表示データを伝達するデジタル表示信号」を生成し、デジタル表示信号を後記LCD制御手段又は後記インターフェース手段に送信する表示コントローラ20と、から構成されるデータ処理手段と;5e 画面を構成する各々の画素が駆動されることにより画像を表示するLCDパネルと、表示コントローラ20から受信したデジタル表示信号に基づきLCDパネルの各々の画素を駆動するLCD制御手段とからなる内部表示装置22(LCD)と;5f 外部表示装置24(CRT)を備える周辺装置を接続し、周辺装置に対して、表示コントローラ20から受信したデジタル表示信号に基づき、外部表示信号を送信するインターフェース手段と;を備え、5g′1 無線通信手段が、「本来解像度が内部表示装置22(LCDパネル)の画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU10に送信し、CPU10がデジタル動画信号を受信して、デジタル動画信号を伝達する表示データ 画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、CPU10に送信し、CPU10がデジタル動画信号を受信して、デジタル動画信号を伝達する表示データを処理し5g′2 表示コントローラ20が、CPU10の処理結果に基づき、単一の表示メモリ18に対して表示データの書き込み/読み出しを行い、読み出した表示データを伝達するデジタル表示信号を生 おいて入力装置16から入力があるとOS31により割り込み処理が実行され、アプリケーションプログラム35の実行により提供される機能によって、ユーザからの指示を入力装置16から指定させ、アプリケーション35によって出力方法の指定が入力されると、OS38の制御のもとで、内部表示用と外部表示用のそれぞれの描画プログラムに従って、表示コントローラ20に対してユーザからの指定の設定、すなわち内部表示と外部表示に用いる表示データ(描画イメージ)を示すアドレスを表示コントローラ20内のレジスタ20bに設定し、一方、アプリケーションプログラム35は、内部表示装置22と外部表示装置24において描画させるイメージ、すなわち内部表示イメージと外部表示イメージの2種類を、それぞれの表示装置の解像度に合わせて、表示メモリ18上にライトし、表示コントローラ20は、アプリケーションプログラム35によってライトされた内部表示イメージと外部表示イメージに応じて、内部表示装置22と外部表示装置24に対して、それぞれに応じた描画イメージを表示させ、内部表示装置22が640×240の解像度、外部表示装置24が640×480の解像度を持ち、内部と外部でメモリの一部を共有するといった環境の装置において、外部表示エリアに内部・外部 させ、内部表示装置22が640×240の解像度、外部表示装置24が640×480の解像度を持ち、内部と外部でメモリの一部を共有するといった環境の装置において、外部表示エリアに内部・外部共有表示エリアの表示データをコピーすることによって、外部表示装置24において参照したい画面を一時的に表示さ成し、デジタル表示信号をLCD制御手段又はインターフェース手段に送信して、内部表示装置22又は外部表示装置24に動画像をリアルタイムで表示する機能(以下、「高解像度動画像受信処理・表示機能」と略記する)を有する携帯情報処理装置(携帯機器2)において、5h1 表示コントローラ20は、携帯情報処理装置が、高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、表示メモリ18から「LCDパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像の表示データ」を読み出し、「読み出した表示データを伝達するデジタル表示信号」を生成し、デジタル表示信号をLCD制御手段に送信する機能と5h2 表示メモリ18から「LCDパネルの画面解像度より大きい画面解像度を有する外部表示装置における外部表示装置用の画像の表示データ」を読み出し、「読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、デジタル表示信号をインターフェース手段に送信する機能とを実現し、(ディスプレイパネルの画面解像度と較べて本来解像度が大きい動画像データを受信した場合において、前記単一のVRAMから(ディスプレイパネルの画面解像度と)「同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、且つ、「より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出す)5i インターフェース手段は、表示コントローラ20から受信した「表示データを伝達するデジタル表示信 データ」を読み出し、且つ、「より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出す)5i インターフェース手段は、表示コントローラ20から受信した「表示データを伝達するデジタル表示信号」を、デジ せ、表示内容に関しては、内部表示及び外部表示の何れについても上位のアプリケーションによって指定され、通信媒体を介してプログラムを受信する、携帯機器2。 タルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式で伝送されるデジタル外部表示信号に変換して、該デジタル外部表示信号を周辺装置に送信する機能を有することにより、5j′ 外部表示装置24に、「LCDパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにした5k ことを特徴とする携帯情報処理装置。 (2) 本件訂正発明と乙39発明との相違点ア <相違点5-9>本件訂正発明は、前記無線通信手段が「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理するのに対して、乙39発明では、通信手段は、動画像データを伝達する無線動画信号を受信するものではなく、ましてや、「本来解像度が内部表示装置22の画面解像度より大きい動画像データ」を伝達する無線動画信号を受信するものではなく、さらには、受信した無線動画信号をデジタル動画信号に変換の上、CPU10に送信するものではなく、CPU10は、通信手段からデジタル信号を受信するものではなく、ましてや、無線動画信号を変換したデジタ には、受信した無線動画信号をデジタル動画信号に変換の上、CPU10に送信するものではなく、CPU10は、通信手段からデジタル信号を受信するものではなく、ましてや、無線動画信号を変換したデジタル動画信号を受信するものではない点。 イ <相違点5-10>(2) 本件訂正発明と乙39発明との相違点乙39発明は本件発明の構成要件に相当する構成全てを備えるものであることから、本件発明は、乙39発明と同一である。 また、仮に相違点が存在するとすれば、次のとおりである。 ア <相違点5-6>本件訂正発明は「無線信号を受信してデジタル信号に変換の上、後記中央演算回路に送信するとともに、後記中央演算回路から受信したデジタル信号を無線信号に変換して送信する無線通信手段」を有し、「前記無線通信手段が『本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ』を伝達する無線動画信号を受信してデジタル動画信号に変換の上、前記中央演算回路に送信し、前記中央演算回路が該デジタル動画信号を受信して、該デジタル動画信号が伝達する動画像データを処理し、前記グラフィックコントローラが、該中央演算回路の処理結果に基づき、前記単一のVRAMに対してビットマップデータの書き 本件訂正発明は、前記外部ディスプレイ手段に、「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する動画像」をリアルタイムで表示できるようにしたのに対して、乙39発明では、内部表示装置22の画面解像度より大きい解像度を有する画像を表示することまでは認められるとしても、動画像を表示する機能を有しておらず、ましてや、動画像をリアルタイムで表示する機能を有していない点。 ウ <相違点5-11>本件訂正発明は、前記携帯情 することまでは認められるとしても、動画像を表示する機能を有しておらず、ましてや、動画像をリアルタイムで表示する機能を有していない点。 ウ <相違点5-11>本件訂正発明は、前記携帯情報通信装置が前記高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に、前記グラフィックコントローラは、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度と同じ解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記ディスプレイ制御手段に送信する機能と、前記単一のVRAMから「前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータ」を読み出し、「該読み出したビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」を生成し、該デジタル表示信号を前記インターフェース手段に送信する機能と、を実現するのに対して、乙39発明では、表示コントローラ20は、上記各機能とを実現することまでは、認められるものの、これらの機能は、携帯機器2が、高解像度動画像受信・処理・表示機能を実現する場合に実現するものではない点。 込み」を行う、要するに、「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を無線通信手段により受信するのに対し、乙39発明では、この点が明記されていない点。 イ <相違点5-7>本件訂正発明は、前記無線通信手段が動画像データを伝達する無線動画信号を受信して処理し、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能を有するのに対し、乙39発明ではこの点が明記されていない点。 ウ <相違点5-8>本件訂正発明は、「ビットマップデータを伝達する 記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能を有するのに対し、乙39発明ではこの点が明記されていない点。 ウ <相違点5-8>本件訂正発明は、「ビットマップデータを伝達するデジタル表示信号」が、「デジタルRGB、TMDS、LVDS(又はLDI)及びGVIFのうちのいずれかの伝送方式」で伝送されるのに対し、乙39発明では、表示信号の「伝送方式」について特定されていない点。 (3) 相違点の非容易想到性上記相違点は、被控訴人補助参加人ソニーが主張する周知技術や慣用技術を考慮したとしても想到することは困難である。 また、仮に、乙39発明に対して、乙38発明を適用したとしても、少なくとも、<相違点5-9>に係る構成、及び<相違点5-11>に係る構成に想到することはできない。 (3) 相違点の容易想到性ア <相違点5-6>「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を無線通信手段により受信することは、本件特許の優先日当時の「携帯情報通信装置」の技術分野における周知技術であったところ、乙39発明において、当該周知技術に照らして、<相違点5-6>に係る構成を備えることは、当業者において容易に想到し得たものである。 また、外部表示手段を有効活用するという乙39発明が解決すべき課題と、乙38に開示される高解像度の画素数を持つデータを外部表示装置に表示させて外部表示装置を有効活用するという課題との共通点を動機付けとして、主引例である乙39発明に「本来解像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を無線通信手段により受信するという乙38に開示される技術事項を適用することにより、<相違点5-6>に想到することは容易である。 像度が前記ディスプレイパネルの画面解像度より大きい動画像データ」を無線通信手段により受信するという乙38に開示される技術事項を適用することにより、<相違点5-6>に想到することは容易である。 イ <相違点5-7>無線通信手段が動画像データを伝達する無線動画信号を受信して処理し、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示する機能を有することは、本件特許の優先日当時の「携帯情報通信装置」の技術分野における周知技術であったところ、乙39発明において、当該周知技術に照らして、<相違点5-7>に係る構成を備えることは、当業者において容易に想到し得たものである。 また、外部表示手段を有効活用すると いう乙39発明が解決すべき課題と、乙38に開示されるユーザがマニュアル操作をせずとも外部表示手段に動画像をリアルタイムで表示するという課題との共通点を動機付けとして、主引例である乙39発明に、無線通信手段が動画像データを伝達する無線動画信号を受信して処理し、前記ディスプレイ手段又は前記外部ディスプレイ手段に動画像をリアルタイムで表示するという乙38に開示される技術事項を適用することにより、<相違点5-7>に想到することは容易である。 ウ <相違点5-8>同じ動画像を表示するのに、送信元が保有している動画像データの形式、ディスプレイおよびケーブルの規格に合わせて、デジタルRGBあるいは他の規格化されていたデジタル伝送方式とするか、アナログRGBの伝送方式とするかは設計事項にすぎず、<相違点5-8>に係る構成を備えることは、当業者において容易に想到し得たものである。 項にすぎず、<相違点5-8>に係る構成を備えることは、当業者において容易に想到し得たものである。
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