昭和25(れ)1929 傷害

裁判年月日・裁判所
昭和27年12月25日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 東京高等裁判所
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【DRY-RUN】主    文      本件上告を棄却する。          理    由  弁護人徳岡二郎の上告趣意は末尾添付の別紙書面記載のとおりである。  論旨第一点について。  しかし、原審第一回公判調書に

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判決文本文1,546 文字)

主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人徳岡二郎の上告趣意は末尾添付の別紙書面記載のとおりである。 論旨第一点について。 しかし、原審第一回公判調書によると、被告人は裁判長より公訴事実について陳述すべきことの有無を問われて「別にない」と答え(記録五一六丁裏)、司法警察官意見書記載の昭和二二年一一月七日の強盗傷人の公訴事実を解示の上「この事実はどうか」と問われたのに対しても「沈を殴つて傷を負わせたことは相違ありません」と答え(同五一七丁)、又、論旨が自ら摘記しているとおり、「どういうわけで殴りましたか」と尋ねられて「私は腹もたちましたが密酒等をさせない為めに殴りました」と答えた旨の記載がある。これ等の記載によつて観ると、被告人は原審公判廷で、少くとも、原判示の日時、場所でAを殴打したことだけはこれを認めたものということができる。従つて、原判決が被告人のかかる供述を証拠として採用したのは固より正当で、これを目して虚無の証拠を採つた違法があるということはできない。 又、所論司法警察官の被告人に対する訊問調書(記録一二七丁乃至一四二丁)は、一五葉より成る書面であるが、その形式及び内容よりいえば、これが編綴の順序には明らかに前後していると認められる個所があるのであつて、記録に一三八丁として編綴してある部分(第一二葉)裏面末行には曹京換の氏名の下に被告人のものと認むべき拇印が為されていることが明らかであるから、右訊問調書を以つて被告人の拇印を欠く無効なものということはできない。従つて、原判決がこれを採証したからといつて証拠能力のない書面を証拠とした違法があるとすることはできない。 論旨はいずれも理由のないものである。 - 1 -同第二点について。 本件公判請求書に司法警察官作成の意見書を引用して からといつて証拠能力のない書面を証拠とした違法があるとすることはできない。 論旨はいずれも理由のないものである。 - 1 -同第二点について。 本件公判請求書に司法警察官作成の意見書を引用してあることは所論のとおりであつて、その意見書を精査すると、同書面の毎葉にはその作成者たる司法警察官千葉県警部補Bの契印がしてあることが看取できるから、論旨は既にその前提において理由がない。 同第三点について。 しかし、原審第七回公判調書(記録五九四丁以下)によると、相弁護人徳岡二郎が所論村上弁護人と共に同公判に出廷し、被告人の為めに詳細な弁論をしており、又所論弁護人に対しても弁論の機会が与えられたことが明らかであつて、これが弁論を妨げた事跡は毫もこれを窺うことはできないから、たとい所論弁論要旨中に直接被告人に触れた事項が記載してなくても、これを以つて直ちに弁護権の制限であるということは無論できない。論旨は採用できない。 同第四点について。 しかし、記録を調べても、被告人並びに弁護人が原審で被告人の本件行為を論旨にいわゆる正当行為であるとの主張又は弁解をした形跡はなく、また、かゝる行為であることを疑わしめる特段の事情も見当らない。されば、原審がその点につき特に審判をしなかつたからといつて審理不尽であるということはできない。 同第五点について。 所論は量刑不当の主張であつて、固より上告適法の理由でない。 よつて、刑訴施行法二条旧刑訴四四六条により、裁判官全員一致の意見で、主文のように判決する。 検察官安平政吉関与。 昭和二七年一二月二五日最高裁判所第一小法廷- 2 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官真野毅裁 最高裁判所第一小法廷- 2 -裁判長裁判官岩松三郎裁判官真野毅裁判官斎藤悠輔裁判官沢田竹治郎は退官につき署名捺印することができない。 裁判長裁判官岩松三郎- 3 -

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