令和5(行ケ)10032 商標登録取消決定取消請求事件

裁判年月日・裁判所
令和5年8月31日 知的財産高等裁判所 4部 判決 請求棄却
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令和5年8月31日判決言渡令和5年(行ケ)第10032号商標登録取消決定取消請求事件口頭弁論終結日令和5年7月13日判決 原告有限会社キャピタル 同訴訟代理人弁理士白浜秀二 被告特許庁長官 同指定代理人阿曾裕樹同豊田純一同綾郁奈子 主文 1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 事実 及び理由第1 請求特許庁が異議2022-900202号事件について令和5年3月3日にした決定中、指定商品中の第14類「身飾品」、第18類「レザークロス、皮革、 ペット用被服類、かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ、傘、ステッキ、つえ、つえ金具、つえの柄、乗馬用具」及び第25類の全指定商品(以下「本件取消指定商品」という。)についての商標登録を取り消した部分を取り消す。 第2 事案の概要 1 特許庁における手続の経緯等(当事者間に争いがない事実、甲7) (1) 原告は、登録第6524017号の以下の商標(以下「本件商標」とい う。)の商標権者である。 商標の構成別紙本件商標目録のとおり登録出願日令和3年9月30日登録査定日令和4年2月25日設定登録日同年3月7日 指定商品(下線 う。)の商標権者である。 商標の構成別紙本件商標目録のとおり登録出願日令和3年9月30日登録査定日令和4年2月25日設定登録日同年3月7日 指定商品(下線は、本件取消指定商品を示す注記である。)第14類「貴金属、宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品、キーホルダー、宝石箱、記念カップ、記念たて、身飾品、貴金属製靴飾り、時計」第16類「雑誌、書籍、カタログ、印刷物、文房具類、事務用又は家庭用ののり及び接着剤、封ろう、印刷用インテル、活字、あて名印刷機、 印字用インクリボン、自動印紙貼り付け機、事務用電動式ステープラ、事務用封かん機、消印機、製図用具、タイプライター、チェックライター、謄写版、凸版複写機、文書細断機、郵便料金計器、輪転謄写機、マーキング用孔開型板、装飾塗工用ブラシ、紙製包装用容器、プラスチック製包装用袋、家庭用食品包装フィルム、紙製ごみ収集用袋、プラスチ ック製ごみ収集用袋、型紙、裁縫用チャコ、紙製のぼり、紙製旗、衛生手ふき、紙製タオル、紙製テーブルナプキン、紙製手ふき、紙製ハンカチ、荷札、印刷したくじ(「おもちゃ」を除く。)、紙類、書画、写真、写真立て」第18類「かばん金具、がま口口金、蹄鉄、レザークロス、皮革、皮 革製包装用容器、ペット用被服類、かばん類、袋物、携帯用化粧道具入れ、傘、ステッキ、つえ、つえ金具、つえの柄、乗馬用具」第25類「被服、ガーター、靴下留め、ズボンつり、バンド、ベルト、履物、仮装用衣服、運動用特殊靴、運動用特殊衣服」(2) 有限会社ハーベイ・ボール・スマイル・リミテッド(以下「異議申立人」 という。)は、令和4年5月16日付けで、本件商標の上記全指定商品につ いて登録異議を申し立てた。 (3) 特許庁は、 ハーベイ・ボール・スマイル・リミテッド(以下「異議申立人」 という。)は、令和4年5月16日付けで、本件商標の上記全指定商品につ いて登録異議を申し立てた。 (3) 特許庁は、上記(2)の申立てを異議2022-900202号事件として審理を行い、令和5年3月3日、本件商標の指定商品中、本件取消指定商品についての商標登録を取り消し、その余の指定商品についての商標登録を維持するとの決定(以下「本件決定」という。)をし、その謄本は、同月16 日、原告に送達された。 (4) 原告は、令和5年3月31日、本件決定のうち本件取消指定商品についての商標登録を取り消した部分の取消しを求めて本件訴えを提起した。 2 本件決定の理由の要旨(1) 引用商標 本件決定が商標法4条1項11号の適用につき引用する先願に係る登録商標は、別紙引用商標目録記載の引用商標1~6(以下、まとめて「引用商標」ということがある。)である(甲1~6)。 (2) 本件商標と引用商標の類否ア本件商標について 本件商標は、黄色の円形枠内に、2個ずつ並べた4個の点と、その下に上向きにわずかに開いた円弧状の線を配置してなるところ、その構成全体をして、口角をわずかに上げた表情をしている、4つ目の顔(黄色)を表した図形であると看取できる。 他方、本件商標は、何らかの具体的なキャラクターを表したものとも 直ちに認識、理解できない。 そうすると、本件商標は、特定の称呼及び観念は生じないが、外観においては上記のような、口角をわずかに上げた表情をした4つ目の顔(黄色)との印象を与える。 イ引用商標について (ア) 引用商標1は、黄色の円形枠内に、2個ずつ並べた4個の点と、そ の下に上向き わずかに上げた表情をした4つ目の顔(黄色)との印象を与える。 イ引用商標について (ア) 引用商標1は、黄色の円形枠内に、2個ずつ並べた4個の点と、そ の下に上向きに開いた円弧状の線を配置してなるところ、その構成全体をして、ほほえんだような表情の4つ目の顔(黄色)を表した図形であると看取できる。 他方、引用商標1の図形部分は、何らかの具体的なキャラクターを表したものとも直ちに認識、理解できない。 そうすると、引用商標1は、特定の称呼及び観念は生じないが、外観においては上記のような、ほほえんだような表情の4つ目の顔(黄色)との印象を与える。 (イ) 引用商標2~6は、いずれも黄色の円形枠内に、2個ずつ並べた4個の点と、その下に上向きに開いた円弧状の線(両端には短い線がある。) を配置してなるところ、それら構成全体をして、ほほえんだような表情の4つ目の顔(黄色)を表した図形と看取できる。 他方、これら図形は、何らかの具体的なキャラクターを表したものとも直ちに認識、理解できない。 そうすると、引用商標2~6は、特定の称呼及び観念は生じないが、 外観においては上記のような、ほほえんだような表情の4つ目の顔(黄色)との印象を与える。 ウ本件商標と引用商標の比較本件商標と引用商標を比較すると、外観においては、4つ目の顔(黄色)を表した図形である点で共通するから、細部の差異(点の大きさや 弧線の太さ、開く程度、弧線の両端の単線の有無など)や表情の差違はあるものの、それら差違点は共通点に比べれば全体の印象に与える影響は大きくはないから、全体としての外観上の印象は似通ったものとなり、相紛れるおそれがある。なお、称呼及び観念については、いずれも特定 あるものの、それら差違点は共通点に比べれば全体の印象に与える影響は大きくはないから、全体としての外観上の印象は似通ったものとなり、相紛れるおそれがある。なお、称呼及び観念については、いずれも特定の称呼及び観念は生じないから、比較できない。 そうすると、本件商標と引用商標は、外観において相紛れるおそれの ある商標であり、同一又は類似の商品又は役務について使用するときは、出所の混同を生じるおそれがあるから、類似する商標と認められる。 (3) 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務の類否本件商標の指定商品中、本件取消指定商品は、引用商標1、引用商標3~6の指定商品及び引用商標2の指定役務中第35類「被服の小売又は卸売 の業務において行われる顧客に対する便益の提供、履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供、身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」とは、同一又は類似の商品又は役務を含むものである。 したがって、本件取消指定商品は、引用商標の指定商品及び指定役務とは、同一又は類似すると認められる。 (4) まとめしたがって、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、本件取消指定商品は、引用商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似する商品である から、本件商標は、商標法4条1項11号に該当する。 3 取消事由商標法4条1項11号該当性(本件商標と引用商標の類否)判断の誤り第3 当事者の主張 1 原告の主張 以下のとおり、本件商標は引用商標に類似する商標に該当しないから、本件商標が引用商標に類似する商標に該当することを前提に の類否)判断の誤り第3 当事者の主張 1 原告の主張 以下のとおり、本件商標は引用商標に類似する商標に該当しないから、本件商標が引用商標に類似する商標に該当することを前提に本件商標が商標法4条1項11号に掲げる商標に該当するとした本件決定の判断は誤りである。 (1) 本件商標と引用商標は、いずれも、世界中に広く知られているスマイルマーク(ニコちゃんマーク)をベースとするものであることは明らかであり、 その基本構成は出所識別力・独占適応性を欠く表示であるから、その類否判 断については、具体的な外観(顔、目及び口の位置、描線等)を基準とすべきである。特に、①目の位置や形の相違、②口の形の相違の2つの観点を軸に、③これらの相違点に基づいた顔全体のバランスが異なるか否かによって判断すべきである。 ア目の位置や形について 本件商標の目は略正円形状であるのに対し、引用商標の目はいずれも略楕円形状である。また、本件商標は目全体が左側に位置ずれし、左右が比較的大きく離間しているが、引用商標は、いずれも目が縦断中心線を介してほぼ対称に位置し、左右が比較的小さく離間し、下方に向かうにつれて幅狭となるように配置されている。 イ口の形について本件商標の口は幅狭のラインで、曲がり具合が全体的に小さく、左から右に向かうにつれて次第に上方にカーブし、全体として右側に位置ずれし、非対称な形状である。これに対し、引用商標の口は、いずれも下方に大きく凸曲し、口角の高さが目の下端縁近傍に位置し、目との離 間が比較的小さく、縦断中心線に関して対称な形状である。さらに、引用商標1の口は比較的に幅広のラインであり、引用商標2~6は口角に口唇と交差するように伸びるラインが配置され、引用 、目との離 間が比較的小さく、縦断中心線に関して対称な形状である。さらに、引用商標1の口は比較的に幅広のラインであり、引用商標2~6は口角に口唇と交差するように伸びるラインが配置され、引用商標3は口角から口唇中央に向かって次第に幅広となっている。 ウ顔全体のバランスについて 上記ア、イの相違点を総合的に判断すると、本件商標は、4つの目が左側に、口が右側に位置ずれし、全体として目と口が縦方向においてずれたような態様を有し、通常のスマイルマークと異なる印象を与えるとともに、口を閉じた状態で微笑又は平然とした顔の印象を与える。これに対し、引用商標は、いずれも4つの目と口が対称に位置し、口を開けて 大きく笑った顔の印象を与えるものであって、本件商標とは全体として 異なる印象を与え、具体的な外観において出所の混同を生じる程度に類似するものではない。 (2) 本件決定は、本件商標及び引用商標は、何らかの具体的なキャラクターを表したものとも直ちに認識、理解できない旨説示するが、いずれも世界的に著名なスマイルマークを表したものであることは明らかである。そして、ス マイルマークは、黄色の顔と目と口とを基本構成として数多くのバリエーションが生まれていることは周知の事実であって、需要者は、わずかな差違であっても互いに相違するデザインであることを認識し得るものであるから、本件商標と引用商標は、出所の混同を生ずるおそれはないといえる。 (3) 原告は、4つ目のスマイルマークを考案し、引用商標の登録出願前である 平成27年頃から、世界で最初に使用してきた。異議申立人は、原告との交渉中に、原告が商標登録出願をしていないことを奇貨として、不正に引用商標の登録を受けたもので、原告のデザインを剽窃した上 平成27年頃から、世界で最初に使用してきた。異議申立人は、原告との交渉中に、原告が商標登録出願をしていないことを奇貨として、不正に引用商標の登録を受けたもので、原告のデザインを剽窃した上、原告の取引会社に対し、原告が商標権を侵害している旨を告げる営業誹謗行為を繰り返してきた。 したがって、本件商標が取り消されることは、異議申立人による原告の考案したデザイン及び信用の乗っ取りを正当化することになり、商標法の目的に反する。 2 被告の主張以下のとおり、本件商標は引用商標に類似する商標に該当するから、これを 前提に本件商標が商標法4条1項11号に掲げる商標に該当するとした本件決定の判断に誤りはない。 (1) 本件商標及び引用商標の外観は、本件決定の説示するとおりであり(ただし、本件商標の外観は、口角をわずかに上げてほほえんだような表情と看取できる。)、本件商標と引用商標を比較すると、ほほえんだような表情の4 つ目の顔(黄色)を表した図形である点で共通するから、細部の差異(点の 大きさや弧線の太さ、開く程度、弧線の両端の単線の有無など)や表情の微差はあるものの、それら差違点は共通点に比べれば全体の印象に与える影響はごくわずかであるため、全体としての外観上の印象は似通ったものとなり、相紛れるおそれがある。なお、称呼及び観念については、いずれも特定の称呼及び観念は生じないから、比較できない。 また、本件取消指定商品は、身飾品、かばん類、被服などの日用品であるから、その需要者は一般消費者であって、取引の際に払われる注意力はさほど高いとはいえない。 そうすると、本件商標と引用商標は、取引者や需要者(一般消費者)に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察すれば、同一又 般消費者であって、取引の際に払われる注意力はさほど高いとはいえない。 そうすると、本件商標と引用商標は、取引者や需要者(一般消費者)に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に観察すれば、同一又は類似の 商品について使用し、時と所を異にして離隔的に観察する場合、出所の混同を生じるおそれがあり、類似する商標である。 (2) 原告の主張(1)、(2)に対する反論原告は、本件商標及び引用商標はいずれも広く知られているスマイルマークをベースとするもので、原告主張の差異があれば出所の混同は生じない 旨主張するが、4つ目の顔からなる本件商標及び引用商標は、人間の顔としては奇異な印象を与えるものであって、広く知られたキャラクター等に通じるものではない。 (3) 原告の主張(3)に対する反論原告が主張する本件商標及び引用商標の登録出願の経緯等の事情は、裏付 けとなる具体的な証拠がない上、そもそも原告と異議申立人との間の特殊、限定的な事象にすぎず、商標法4条1項11号該当性の判断に影響するものではない。 第4 当裁判所の判断 1 本件商標について 本件商標は、黄色の円の中央上部に、黒色の点を上下左右2個ずつ合計4個 配置して、人の目のように描き、その下方に両端をわずかに上向きにした黒色の円弧を人の口のように描いた図柄であり、4つ目の人の顔を、鼻、耳、髪等を捨象した黄色一色のシンプルな円形と点状の目及び円弧状の口だけで表現した特徴があるものである。その表情は、わずかにほほえんでいるようにも、とり澄ましているようにも見える。 本件商標の外観は、上記のような4つ目の人の顔を看取させるものであるが、特定の観念及び称呼を生じさせるものではない。 2 引用商標引用商標は、いずれも り澄ましているようにも見える。 本件商標の外観は、上記のような4つ目の人の顔を看取させるものであるが、特定の観念及び称呼を生じさせるものではない。 2 引用商標引用商標は、いずれも、黄色の円の中央上部に、黒色の縦長な楕円形の点を上下左右2個ずつ合計4個配置して、人の目のように描き、その下方に両端を 上向きにした黒色の円弧を人の口のように描いた図柄であり、4つ目の人の顔を、鼻、耳、髪等を捨象した黄色一色のシンプルな円形と点状の目及び円弧状の口だけで表現した特徴があるものである。その表情は、口角が大きく上がっていること、引用商標2~6については口元にえくぼを想起させる線があることから、ほほえんでいるように見える。 引用商標の外観は、上記のような4つ目の人の顔を看取させるものであるが、特定の観念及び称呼を生じさせるものではない。 3 本件商標と引用商標の対比 本件商標と引用商標の外観は、いずれも、黄色の円の中央上部に、黒色の縦長な楕円形の点を上下左右2個ずつ合計4個配置して、人の目のように描き、 その下方に両端を上向きにした黒色の円弧を人の口のように描いた図柄であり、4つ目の人の顔を、鼻、耳、髪等を捨象した黄色一色のシンプルな円形と点状の目及び円弧状の口だけで表現したものである点において外観上共通している。 なお、観念及び称呼を比較することはできない。 細部をみると、原告の主張する(前記第3の1(1)ア~ウ)ように、目の形、 位置、口の線の曲がり具合、位置、線の太さ、口元のえくぼを想起させる線の 有無が異なるが、これらの相違は、本件商標と引用商標を並べて対比的に観察してようやく認識できる程度のものにすぎない。現実の取引の場面においては、取引者・需要者は、自己の記憶にある商標に基 有無が異なるが、これらの相違は、本件商標と引用商標を並べて対比的に観察してようやく認識できる程度のものにすぎない。現実の取引の場面においては、取引者・需要者は、自己の記憶にある商標に基づいて商品・役務を選択するのであるから、時と場所を異にする離隔的観察を基本とすべきであり、このような観点からみる限り、本件取消指定商品の取引者・需要者が、その出所を識別 できるほどの相違とはいえない。 なお、引用商標の顔の表情はほほえんでいるように見えるのに対し、本件商標の顔の表情はわずかにほほえんでいるようにも、とり澄ましているようにも見える点で異なる印象を与える可能性はあるが、相対的、主観的な相違にすぎず、上記の判断を左右するものではない。 そうすると、本件商標は、引用商標と類似するものと認められる。 4 原告のその他の主張に対する判断(1) 原告は、本件商標及び引用商標は世界的に著名なスマイルマークをベースとするものであり、①その基本構成は出所識別力・独占適応性を欠く表示であるから、原告主張の相違点をもって類似しないというべきである、②スマ イルマークは数多くのバリエーションが生まれているから、需要者及び取引者はわずかな差違であっても違いを認識し、出所混同を生ずるおそれはない旨主張する。 しかし、本件商標と引用商標がいわゆるスマイルマークをベースとするものだとすると、むしろ、これに接した取引者・需要者は、「4つ目のスマ イル」という本件商標と引用商標の共通点をより強く認識すると考えるのが自然であり、それ以外のわずかな違いが注意をひくなどと解すべき根拠はない。原告の主張は採用できない。 (2) 原告は、異議申立人との交渉経緯や本件商標及び引用商標の登録出願の経緯等を主張して、本件商標の取消は商標法の目的に かな違いが注意をひくなどと解すべき根拠はない。原告の主張は採用できない。 (2) 原告は、異議申立人との交渉経緯や本件商標及び引用商標の登録出願の経緯等を主張して、本件商標の取消は商標法の目的に反する旨主張する。 しかし、原告主張の経緯があるとしても、引用商標が商標法4条1項1 1号所定の先願に係る他人の登録商標としての適格を失うものではなく、現在も商標として登録されている以上、これと類似している商標であれば同号に該当し得るのであって、原告の主張は採用できない。 5 結論したがって、本件商標は、本件取消指定商品を指定商品とする限度で商標法 4条1項11号に該当する商標であるから、その趣旨をいう本件決定の判断に誤りはなく、原告主張の取消事由は理由がない。 よって、原告の請求を棄却することとして、主文のとおり判決する。 知的財産高等裁判所第4部 裁判長裁判官宮坂昌利 裁判官本吉弘行 裁判官頼晋一

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