主文 本件上告を棄却する。 理由 弁護人奥田保,同粕谷芙美子,同中村治郎の上告趣意のうち,死刑に関して憲法13条,36条違反をいう点は,死刑が憲法のこれらの規定に違反しないことは当裁判所の判例(最高裁昭和22年(れ)第119号同23年3月12日大法廷判決・刑集2巻3号191頁)とするところであるから,理由がなく,その余は,事実誤認,量刑不当の主張であって,適法な上告理由に当たらない。 所論にかんがみ記録を調査しても,刑訴法411条を適用すべきものとは認められない。なお,付言すると,本件各犯行中,強盗殺人,殺人に係る4件の事件は,被告人が,暴力団関係者から要求された金銭を工面するため,以前強姦をしたB(当時15歳)方に赴き,当初は窃盗の目的であったものの,すぐに強盗に転じて,在宅していたBの祖母(当時83歳)の頸部を電気コードで絞め付けて殺害し,その後帰宅したBの母(当時36歳)と父(当時42歳)を順次柳刃包丁で突き刺して殺害した上,現金,預金通帳等を強取し,さらに,犯行の発覚をおそれてBの妹(当時4歳)を同包丁で突き刺して殺害したという事案である。上記各犯行は,動機に酌量の余地がなく,4名の生命を奪ったという結果が極めて重大である上,犯行の態様が冷酷,執ようかつ残虐で,家族を一挙に失い,自らも強盗強姦等の被害に遭ったBの被害感情は非常に厳しく,社会的影響も重大である。以上の点に加え,被告人は,上記強盗の最中,Bを強姦するなどしたほか,傷害,強姦,強姦致傷,恐喝,窃盗を繰り返しているところ,その犯行態様,結果ともに悪質であることなどの情状に照らすと,被告人の罪責は誠に重大であり,本件各犯行当時,被告人が18歳から19歳であったことなどの事情を考慮しても,原判決が維持した第1審判決の死刑の 行態様,結果ともに悪質であることなどの情状に照らすと,被告人の罪責は誠に重大であり,本件各犯行当時,被告人が18歳から19歳であったことなどの事情を考慮しても,原判決が維持した第1審判決の死刑の科刑は,やむを得ないものとして当裁判所もこれを是認せざるを得- 1 -ない。 よって,同法414条,396条,181条1項ただし書により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。 検察官飼手義彦公判出席(裁判長裁判官亀山継夫裁判官河合伸一裁判官福田博裁判官北川弘治裁判官梶谷玄)- 2 -
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