昭和33(オ)377 損害賠償請求

裁判年月日・裁判所
昭和37年3月22日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 広島高等裁判所 松江支部
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【DRY-RUN】- 1 - 主 文 本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由 上告指定代理人武藤英一、同横山茂晴の上告

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判決文本文1,714 文字)

- 1 -主 文本件上告を棄却する。 上告費用は上告人の負担とする。 理 由上告指定代理人武藤英一、同横山茂晴の上告理由一について。 有体動産に対する強制執行については、金銀物は、民訴五八〇条により実価より以下に競落することを許されず(なお、執行吏執行等手続規則四一条三項、四二条一項五号、七号参照)、有価証券の換価については民訴五八一条により、原則として相場によることとせられており、その余の有体動産のうち高価物については民訴五七三条により、執行吏は鑑定人をして評価をなさしめるべき旨定められ、その他一般の有体動産については、前記規則二六条三号により、差押調書に差押物の評価額を記載しなければならないこととせられており、また同規則三二条により、執行吏は、必要があると認めるときは、鑑定人に差押物の評価をさせることができる旨が定められている。これらの諸規定を勘案すれば、このように有体動産の差押に当つて、執行吏が差押物の評価をなすこととした所以のものは、債権者の利益と共に債務者の利益をも併せ考慮して、有体動産の強制執行を合理的且つ適正なものたらしめる趣旨に出ずるものと解するを相当とし、従つて執行吏が、右評価をなすに当つては、正当且つ妥当な方法をもつてこれをなすべく、また競売に当つては、執行吏は、特別の事情のない限りは差押物件が適正な価額で競落され、不当に債務者の利益を害することのないよう配慮し、注意して執行すべき義務があるというべきである。ところで、原審の確定した事実関係の下において、執行吏が右義務をつくさなかつたことにつき已むを得なかつたと認むべき特別の事情の何ら窺えない本件においては、原審がその認定事実に基づき、執行吏代理Fは本件競売に当つてなすべき前記執行吏 下において、執行吏が右義務をつくさなかつたことにつき已むを得なかつたと認むべき特別の事情の何ら窺えない本件においては、原審がその認定事実に基づき、執行吏代理Fは本件競売に当つてなすべき前記執行吏としての義務を過失によつて怠つたものであるとした原判示は是認す - 2 -ることができる。しからば、本件において、執行債務者の本件責任財産が不当に執行債権者への支払に充てられ、執行債務者たる被上告人に損害を生じたことは、本件目的動産の評価および執行に関する執行吏の前記過失によるものというのほかなく、国に損害を賠償する責任ありとした原判示は正当である。所論は、執行吏のなすべき差押物の評価および執行に関する当裁判所の前記判示と異なる見解を前提として原判決の違法をいうものであつて、採るを得ない。 同二について。 原判決は、昭和二八年九月頃被上告人が松立木を約五〇〇石と見積つて買受契約をしたが、当時現実に伐採した松の材積は五一六石九四に達し、その約一年半後である昭和三〇年八月一九日の差押当時において、その材積は約四〇〇石であつたこと、右差押物は差押直後の同月二七日に競落されたが、同年一〇月頃競落物件を他に搬出して寸検した際その材積は二九五石五一にすぎなかつたことを認定し、右差押競落当時における材積を基準として被上告人の損害額を算出しているものであることが明らかである。従つて、原判決は、所論のように、差押時の材積四〇〇石が競落時までの間に二九五石五一に減少し、競落時の材積は二九五石五一であつた旨を認定しているものでないことは判文上明らかである。それ故、所論は原判示に副わない事実関係を前提として原判決の違法をいうものであつて、採るを得ない。 よつて、民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 所論は原判示に副わない事実関係を前提として原判決の違法をいうものであつて、採るを得ない。 よつて、民訴三九六条、三八四条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。 最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官 入 江 俊 郎裁判官 斎 藤 悠 輔裁判官 下 飯 坂 潤 夫裁判官 高 木 常 七

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