平成13(ワ)2419 加盟金返還請求事件

裁判年月日・裁判所
平成15年7月24日 神戸地方裁判所
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判決文本文8,833 文字)

主文 1 被告は,原告に対し,600万円及びこれに対する平成13年11月7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用はこれを4分し,その1を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。 4 この判決は1,3項に限り,仮に執行することができる。 事実及び理由 第1 請求被告は原告に対し,800万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 第2 事案の概要本件は,原告が被告に対して,フランチャイズ契約に基づいて支払った加盟金につき,不当利得を理由に返還を求めると共に,これに対する訴状送達日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める事案である。 1 争いのない事実(1) 当事者原告は,飲食店の経営,不動産管理業などを目的とする有限会社である。 被告は,飲食店の経営及び賃貸並びにその加盟店募集事業などを目的とする株式会社である。被告は,平成9年1月1日に商号を「株式会社ファーストコーポレーション」から「株式会社ステーキワン」に変更し,さらに平成13年12月28日に「株式会社オー・エヌ・イー」に変更した。被告は,平成9年9月12日に「ステーキ1ワン」を商標登録している。 (2) 本件契約の締結原告は,訴外株式会社ベンチャーリンク(以下「ベンチャーリンク」という)の紹介により,被告との間で,平成9年5月26日,ステーキハウス「ステーキワン」の営業を行うことを目的とするフランチャイズ基本契約(以下「本件契約」という)を締結 (以下「ベンチャーリンク」という)の紹介により,被告との間で,平成9年5月26日,ステーキハウス「ステーキワン」の営業を行うことを目的とするフランチャイズ基本契約(以下「本件契約」という)を締結した。 契約期間は契約締結日から5年間である。 (3) 本件契約の主な内容ア本件契約の目的(1条)本件契約は,被告が原告に対し,飲食業として被告使用の商号,商標,その他営業の象徴となるもの及び経営ノウハウを用い,同一とみられるイメージの下に営業する権利を与え,原告はその見返りとして一定の対価を払い,営業するために必要な資金を投下して,被告の指導の下に継続して営業することを目的とする。 イ被告の行う業務(3条)(ア) 原告の営業助成のための商品,資材及びメニューの提供(イ) 店舗を開店するまでの技術指導及びレイアウト,内装等の指導(ウ) 原告の不当な競争を防止するための加盟店相互の調整(エ) 原告の営業に供する原材料及び資材の購入と運搬(オ) 原告の営業助成のための情報の提供,原告の営業助成のための調理及び販売の指導並びに販売促進事業(カ) 以上の他,原告の営業助成のための事業ウ原告の被告に対する権利(4条)(ア) 被告の指定した営業場所において,被告の開発した商品及びメニューによって営業すること(イ) 指定場所において,被告より使用を許可された商号,商標となるべきものを独占的に使用すること(ウ) 被告の提供するチェーン店の経営ノウハウを知り,それを指定場所において使用することエ原告の被告に対する義 された商号,商標となるべきものを独占的に使用すること(ウ) 被告の提供するチェーン店の経営ノウハウを知り,それを指定場所において使用することエ原告の被告に対する義務(5条)(ア) 被告の指定する商号,商標を使用すること(イ) 店舗の内外装,備品,ユニホームなどのデザインや店舗内外のレイアウト,改装などは被告の指定する仕様及び規格に統一するために,被告の指示に従うこと(ウ) 被告が指定する営業の基準,手続きに従って営業すること(エ) 全ての食材を被告より購入し,被告の指示する期間内に,被告の指定する方法で,被告の指定する商品に調理して販売すること(オ) 営業上知り得た経営ノウハウ及び営業に関する情報の一切を第三者に漏らさないこと(カ) 月次貸借対照表,損益計算表その他の営業資料を毎月被告に提供することオ契約加盟金の支払い(6条)原告は被告に対し,契約加盟金800万円(以下「本件加盟金」という)を支払う。 契約加盟金はいかなる事由によっても返還しない(以下,これを「本件加盟金不返還特約」という)。 カオープン前後の研修,教育訓練費用(7条)オープン前,オープン後1週間の被告が行う研修,教育訓練費用は,本件加盟金の中に含まれるものとする。 キロイヤリティの支払い(8条)原告は,本件契約後,毎月の総売上高の5パーセント(消費税別)をロイヤリティとして,翌月10日に支払う。 (4) 原被告の調停原告は,本件契約締結後,「ステーキワン」の営業を開始しないまま,本件契約を 売上高の5パーセント(消費税別)をロイヤリティとして,翌月10日に支払う。 (4) 原被告の調停原告は,本件契約締結後,「ステーキワン」の営業を開始しないまま,本件契約を継続する意思を失い,平成13年2月5日,被告に対し,加盟金の返還を求める調停の申立てをしたが,第3回期日の同年5月16日,上記調停は不調となった。 2 争点(1) 本件加盟金の性質ア原告の主張本件加盟金は,独占的営業権の付与や商号・商標などの使用許諾の対価にとどまらず,実際の営業に関する指導・援助や宣伝・広告など,フランチャイザーがフランチャイジーに対して行う全ての業務の対価又はこれらのサービスに対するロイヤリティの先払いである。 そして,加盟店がフランチャイズに参加する最大の目的は,本部の商号・商標が有する顧客誘因力及びフランチャイズチェーンとしての知名度を利用して,継続的な集客ひいては営業利益を獲得する点にある。従って,本部としては,店舗数,展開地域を拡大すると共に,積極的な宣伝広告活動を行い,フランチャイズチェーンとしての知名度を広め,周知性を獲得する義務がある。ところが,被告は,そのような宣伝広告活動を全く行っておらず,店舗も全国に点在しているだけで,特に都市部における店舗が極めて少ないことから,「ステーキワン」の商号・商標の知名度は現在でも極めて低い。従って,多額の資本を投下して被告のフランチャイズチェーンに参加する意味はほとんどない。 また,本件契約において,被告は原告に対し,店舗の立地調査,予想損益の計数分析などの事業計画の立案,店舗の設計等の業務を行うこととされており,かつ,上記のとおり,「ステーキワン」の商標の使用許諾にほとんど経済的価値 いて,被告は原告に対し,店舗の立地調査,予想損益の計数分析などの事業計画の立案,店舗の設計等の業務を行うこととされており,かつ,上記のとおり,「ステーキワン」の商標の使用許諾にほとんど経済的価値がないことからすると,本件加盟金の大部分が店舗の開設以前に行われるこれらの業務の対価であることが明らかである。ところが,被告は,上記のような事業計画などを作成せず,立地調査や売上予測等も行っていない。従って,被告が原告に対し,本件加盟金に見合う業務を何ら提供していないことは明らかである。 さらに,原告は,本件契約の締結時に,被告から,本件加盟金は店舗の内外装などの資金に充当されるという説明を受けた。ところが,本件においては,出店すらなされていないのであって,被告は内外装費用を出費していない。 以上のとおり,「ステーキワン」の商標にほとんど経済的価値がないこと,被告が原告に対し何の業務提供もしていないことからすると,本件加盟金には何の対価性もないから,その全額が不当利得として原告に返還されるべきである。 イ被告の認否原告の主張は否認する。 本件契約によって,加盟店は本部から提供される商号・商標を利用して,同一のイメージの下に商品の販売等の事業を行う権利を与えられる。本件加盟金はこれに対する対価である。 しかしながら,被告が原告に対し,本件加盟金に店舗の内外装資金も含まれると説明した事実はない。また,本件加盟金に,ロイヤリティーの先払いの性質はない。 従って,被告は,本件契約締結と同時に原告に対して商号・商標を利用して事業を行う権利を与えているのであるから,原告が,被告に支払った加盟金800万円は「法律上の原因」を欠くもの 従って,被告は,本件契約締結と同時に原告に対して商号・商標を利用して事業を行う権利を与えているのであるから,原告が,被告に支払った加盟金800万円は「法律上の原因」を欠くものではなく,被告は本件加盟金を返還する義務を負わない。 (2) 本件加盟金不返還特約の有効性ア原告の主張本件加盟金不返還条項は,被告が本件契約上の優越的な地位を利用して加盟店である原告に対して一方的な不利益を強いる条項であって公序良俗に反するから,民法90条により無効である。 仮に同条項が無効でないとしても,同条項は,原告が,本件契約に基づく被告の開業指導,経営指導などを受けて,ステーキハウスの営業を開始した後にのみ適用されるものであるから,本件においては上記規定の適用はない。 イ被告の認否原告の主張は否認する。 フランチャイズ契約は,対等な私人が締結するものであり,締結後においても対等な関係で業務が行われるものである。原告は,被告が原告に対し,優越的立場にあると主張するが,原告は締結しない自由を持っているのであるから,優越的立場で契約を締結させたものではない。 したがって,加盟金不返還条項は,公序良俗に反するものではない。 また,原告は,原告が店舗を開設し営業を開始した後でなければ,同条項の適用はないと主張するが,前記のとおり,本件加盟金は,被告の商号・商標の使用許諾料であるから,原告の出店の有無に関わりなく,本件契約の締結時から直ちに適用があるものである。 (3) 結論ア原告の主張よって,原告は,被告に対し,民法703条に基づき,支払済みの加盟金8 りなく,本件契約の締結時から直ちに適用があるものである。 (3) 結論ア原告の主張よって,原告は,被告に対し,民法703条に基づき,支払済みの加盟金800万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払を求める。 イ被告の認否争う。 第3 争点に対する判断 1 本件加盟金不返還特約の有効性原告は,本件加盟金不返還特約は,被告が本件契約上の優越的な地位を利用して加盟店である原告に対して一方的な不利益を強いるものであって,公序良俗に反し無効であると主張する。 しかしながら,原告が被告との関係で格別不平等な関係にあったとは認められないし,原告代表者が,平成9年5月ころ,ベンチャーリンクから被告のフランチャイズチェーンについて紹介を受けてから同月26日に本件契約を締結するまでの間に,本件契約の内容について十分検討する機会はあったと認められる。また,原告は飲食店の営業を主な目的とする有限会社であって,本件契約の利害得失について検討する能力も十分備えていたと推認される。さらに,原告が当時,本件契約を締結しなければならない差し迫った状況にあったとも認められない。そうすると,本件加盟金不返還特約をもって,被告が原告に対する優越的に地位を利用しての締結を強いたものとは認められないから,そのような理由で同特約が無効であると解することはできない。 もっとも,本件加盟金不返還特約は「加盟金は如何なる事由によっても返還しません」という一切留保のない規定であるところ,本件加盟金が800万円にも及ぶことを考えると,本件加盟金800万円が対価性を著しく欠く場合にまで,事由の一切を問わずおよそ返還を求めることが も返還しません」という一切留保のない規定であるところ,本件加盟金が800万円にも及ぶことを考えると,本件加盟金800万円が対価性を著しく欠く場合にまで,事由の一切を問わずおよそ返還を求めることができないというのは,暴利行為であって公序良俗に反し,無効と解すべきである(民法90条)。そして,そのような場合,原告は,本件加盟金800万円のうち対価性を欠く部分について不当利得として返還を求めることができると解する。 そうすると,次に,本件加盟金800万円が著しく対価性を欠くものかどうか,すなわち,本件加盟金の性質とその金銭的な評価が問題になる。 2 本件加盟金の性質まず,本件加盟金に,被告から原告に対する営業許諾権と,商号・商標の使用許諾料が含まれていることについては,当事者間に争いがない。 また,証拠(甲37,証人A)によれば,被告は,本件契約の締結の前後を通じて,加盟店が出店するまでの間に,出店地の調査検討,収益分析,事業計画の策定,店舗の設計監理,開店に必要な販促物や挨拶状に関する援助など,開業準備行為を行うものとされていること,これも本件加盟金に含まれているものであることが認められる(なお,前記争いのない事実のとおり,本件契約において,オープン前,オープン後各1週間に本部が行う研修教育訓練費用は本件加盟金に含まれるものとすると規定されているところ,同研修教育訓練も上記開業準備行為の一環と認めることができる)。 原告は,これに加えて,本件加盟金には,店舗の内外装資金及びロイヤリティの先払いの性質も含まれていると主張し,原告代表者本人は,本件契約締結前に,被告の取締役であるAから同旨の説明を受けた旨述べる。 しかしながら,被告のフランチャイズ加盟店募集案内(甲37)に,加盟店 質も含まれていると主張し,原告代表者本人は,本件契約締結前に,被告の取締役であるAから同旨の説明を受けた旨述べる。 しかしながら,被告のフランチャイズ加盟店募集案内(甲37)に,加盟店の投下資金として,本件加盟金と区別して,「建物主体工事費4500万円,装飾工事・厨房設備工事費2550万円(5年リース),POSレジハンディターミナル費260万円(5年リース),オープン費・雑費490万円」と明確に記載されていること,証人Aが,原告が主張するような説明をしたことはない旨証言することに照らすと,原告代表者本人の上記供述を信用することはできず,その他に,本件加盟金に内外装資金及びロイヤリティの先払いも含まれていることを認めるに足りる証拠はない。 以上の次第で,本件加盟金は,営業許諾料,被告の商号・商標の使用許諾料及び開業準備費用(従業員に対する開店前後2週間の研修教育訓練費を含む)としての性質を有するものであると認めることができる。 3 本件加盟金の金額の相当性そこで,上記認定の性質を有する本件加盟金が800万円の対価性を有するかどうかを検討する。 (1) まず,営業許諾料についてみるに,本件契約によれば,本件加盟金とは別個に,毎月売上高の5パーセントのロイヤリティの支払いが義務づけられているところ,証拠(甲37)によれば,被告の標準モデルとする加盟店の損益計算表によると,毎月の売上高としては1260万円が予想され,その5パーセントは63万円であるから,年間756万円ものロイヤリティを支払うものとされている。そして,証拠(甲1,37,証人A)によれば,これは,被告から原告に対する経営ノウハウの提供の対価であると認められる。 本件契約上,このような高額の経営ノウハウ代(ロイヤリティ)を 。そして,証拠(甲1,37,証人A)によれば,これは,被告から原告に対する経営ノウハウの提供の対価であると認められる。 本件契約上,このような高額の経営ノウハウ代(ロイヤリティ)を支払うことになっている以上,これとは別個に,純然たる営業許諾料というものを観念しうるとしても,その対価がそれほど高額になるとは考えられない。 (2) また,商号・商標の使用許諾料についてみるに,証拠(甲40ないし42〔枝番号のあるものはこれを含む〕,乙1,4,原告代表者本人,証人A)及び弁論の全趣旨によれば,本件契約締結当時(平成9年5月26日),「ステーキワン」は,未だにフランチャイズ商標登録すらされておらず(商標登録されたのは同年9月12日),フランチャイズ・チェーンとしての実績がほとんどなかったばかりか,被告は,テレビ,ラジオのCMなどメディアによる広告宣伝をしなかったため,「ステーキワン」の全国的な知名度は高いものにはならず,「ステーキワン」の商号・商標の使用によるフランチャイズ店の集客力は決して高くはなかったことが認められる。この点,被告の取締役である証人Aは,被告としては,地域の商圏に適した新聞折込広告等のチラシ配布,ノック運動などの宣伝広告活動をむしろ重視している旨証言するが,そうであるとすると,これらは,被告の商号・商標にあまり依拠しない,出店後における各加盟店ごとの経営努力というべきものであって,そのノウハウの対価は,むしろ,毎月のロイヤリティの中に含まれるものとみるのが合理的である。 以上の事実に照らすと,被告の商号・商標の使用許諾料もそれほど高額になるとは考えられない。 (3) さらに,開業準備費用について検討する。 証拠(甲42,乙4,5,証人A,原告代表者本人)によれば,原 告の商号・商標の使用許諾料もそれほど高額になるとは考えられない。 (3) さらに,開業準備費用について検討する。 証拠(甲42,乙4,5,証人A,原告代表者本人)によれば,原告代表者本人は,平成9年5月ころ,ベンチャーリンクの紹介で,被告のフランチャイズチェーンに興味を持ち,被告の本社や直営店を見学した際に,証人Aから,今後,全国に店舗を展開する等と説明を受けたことなどから,本件契約を締結することを決意し,出店予定地については名張市のa付近と決めただけで本件契約を締結したものの,その後,予定していた出店地を確保することができず,また,名張市会議員に立候補することになり多忙になったため,被告に対し具体的な出店予定地を示さなかったこと,そのため,被告としては開業準備に取りかかることができなかったこと,その後,原告代表者は,被告のフランチャイズ店の収益性に不安を感じて出店を取りやめるに至ったことが認められる。 以上の経緯に照らすと,被告が開業準備に取りかかれなかった原因としては,原告代表者が,具体的な出店計画もないままに拙速に本件契約を締結し,その後,出店予定地を確保できなかったという原告側の事情が大きいというべきであるが,いずれにしても,その結果として,被告は,原告に対し,何らの開業準備行為も行っていないことが認められる。 なお,被告は,原告から,三重県名張市b町cの国道バイパス隣接地への出店が可能かどうか相談を受け,これを検討したと主張するが,原告代表者本人はそのような相談を持ちかけた事実を否定する上に,被告が提出するこの点に関する書証をみても,「出店予定地クリニック依頼書」(乙2の1・2)と,上記の場所の写真と地図しかないのであって(乙2の3ないし7),被告が,同地への出店の可能 否定する上に,被告が提出するこの点に関する書証をみても,「出店予定地クリニック依頼書」(乙2の1・2)と,上記の場所の写真と地図しかないのであって(乙2の3ないし7),被告が,同地への出店の可能性や収益性について検討したという事実を認めるには足りない。 そうすると,被告は,原告に対しては,ほとんど開業準備行為費用を支出していないことが認められる。 (4) 以上のとおり,本件においては,商号・商標の使用許諾料及び営業許諾料を合わせても800万円に相当する価値があるとは到底認められない上に,被告は開業準備費用も支出していないのであるから,本件加盟金800万円は著しく対価性を欠き,高額に過ぎると認められる。そうすると,その返還を一切認めないという本件加盟金不返還特約は,暴利行為であって公序良俗に違反し無効というべきである。 4 そうすると,次に,原告が不当利得として返還を求めることができる金額が問題になる。 上記のとおり,本件において,被告は,開業準備行為を行っていないのであるから,本件加盟金の実質(営業許諾料,商号・商標の使用許諾料,開業準備行為費用)のうち,被告が収受することができるのは,営業許諾料と商号・商標の使用許諾料に限られるというべきである。 そして,前記認定のとおり,被告の商号・商標に周知性・集客力が認められないこと,純然たる営業許諾料以外に,年間数百万円のロイヤリティが支払われることを考慮すると,商号・商標の使用許諾料及び営業許諾料の対価としては,いかに高く見積もっても,本件加盟金800万円の4分の1,すなわち200万円を上回ることはないと推認される。 従って,これを超える600万円の部分については被告の不当利得に該当すると認められるから,被告は原告に対し600万円 0万円の4分の1,すなわち200万円を上回ることはないと推認される。 従って,これを超える600万円の部分については被告の不当利得に該当すると認められるから,被告は原告に対し600万円及びこれに対する訴状送達日の翌日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の支払義務を負う。 5 結論以上の次第で,本訴請求は,600万円及びこれに対する平成13年11月7日から支払済みまで年5分の割合による遅延損害金の支払いを求める限度で理由があるので一部認容する。 神戸地方裁判所第4民事部裁判官太田敬司

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