主文 1 原判決中,過少申告加算税賦課決定処分に関する部分を取り消す。 2 被控訴人が,控訴人に対し,平成13年12月21日付けでした,控訴人の平成11年分の所得税に係る過少申告加算税賦課決定処分を取り消す。 3 控訴人のその余の控訴を棄却する。 4 訴訟費用は,第1・2審を通じて,これを12分し,その11を控訴人の負担とし,その余は被控訴人の負担とする。 事実及び理由 第1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 被控訴人が,控訴人に対し,平成13年12月21日付けでした,平成11年分所得税の更正処分のうち,課税所得金額6558万2000円,納付すべき税額1682万7300円を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す。 第2 事案の概要 1 事案の要旨(1) 本件は,米国法人アプライドマテリアルズ・インク(以下「米国アプライド社」という。)の子会社である日本法人アプライドマテリアルズジャパン株式会社(以下「日本アプライド社」という。)の従業員である控訴人が親会社である米国アプライド社から付与されたいわゆるストックオプション1万6050株を平成11年中に行使して得た利益合計9319万2262円(以下「本件権利行使益」という。)を所得税法(以下「法」という。)34条1項所定の一時所得として,平成11年分の所得税の税務申告(修正申告)をしたところ,被控訴人がストックオプションの権利行使益は,一時所得ではなく,法28条1項所定の給与所得にあたるとして,平成13年12月21日付けで,給与所得2198万1700円を1億1051万4349円に更正する更正処分(以下「本件更正処分」という。)及び過少申告加算税214万1 1項所定の給与所得にあたるとして,平成13年12月21日付けで,給与所得2198万1700円を1億1051万4349円に更正する更正処分(以下「本件更正処分」という。)及び過少申告加算税214万1000円の賦課決定処分(以下「本件賦課決定処分」といい,本件更正処分と併せて「本件更正処分等」という。)を行ったことから,控訴人が被控訴人に対し,本件更正処分等を不服として,その取消しを求めた事案である。 控訴人は,①本件権利行使益は,給与所得ではなく一時所得に当たる,②本件更正処分の通知書には,更正の理由の記載がないから,本件更正処分は違法である,③仮に,本件更正処分が適法であるとしても,控訴人が本件権利行使益を一時所得として申告したことには,国税通則法65条4項の「正当な理由」があるから,本件賦課決定処分は違法であるなどと主張して,本件更正処分のうち,課税所得金額6558万2000円,納付すべき税額1682万7300円を超える部分及び本件賦課決定処分の取消しを求めた。 (2) 原審は,①本件権利行使益は,給与所得に当たる,②本件更正処分の通知書に更正の理由の記載がなくても違法ではない,③控訴人が本件権利行使益を一時所得として申告したことには,国税通則法65条4項の「正当な理由」は認められないから,本件更正処分等は適法であるとして,控訴人の請求をいずれも棄却した。 控訴人は,原判決の取消しと自己の請求認容を求めて控訴した。なお,当審の係属中に,ストックオプションの権利行使益が給与所得に当たると判断した最高裁判所の判決(最高裁判所第3小法廷平成17年1月25日判決・判例時報1886号18頁,民集登載予定,以下「本件最高裁判決」という。)が言い渡された。 (3) 当裁判所は,上記(2)①,②については,原審と同様の判断をするが,③につ 成17年1月25日判決・判例時報1886号18頁,民集登載予定,以下「本件最高裁判決」という。)が言い渡された。 (3) 当裁判所は,上記(2)①,②については,原審と同様の判断をするが,③については,控訴人が本件権利行使益を一時所得として申告したことには,国税通則法65条4項の「正当な理由」があるから,本件賦課決定処分は違法であり,取消しを免れないと判断する。 2 前提事実(括弧内に証拠を記載したもの以外は,当事者間に争いがない。)(1) 当事者等ア控訴人控訴人は,昭和59年6月1日から平成11年7月17日まで,日本アプライド社の従業員であった(なお,控訴人は,○部長を経て,退職当時は,○兼○部長の役職にあった。)者である(乙11)。 イ被控訴人被控訴人は,控訴人に対し,本件更正処分等を行った課税庁である。 ウ日本アプライド社及び米国アプライド社日本アプライド社は,昭和54年10月1日,半導体装置メーカーである米国アプライド社の日本法人として設立され,米国アプライド社は,日本アプライド社の発行済株式の100%を所有している(乙10の1ないし3,乙11)。 (2) ストックオプション制度(一般論)アストックオプションの定義ストックオプションとは,会社の役員,従業員等が一定の権利行使期間にあらかじめ定められた権利行使価格で所定の数の株式を会社から買い取ることができる権利のことをいう。 イストックオプション制度の特色ストックオプション制度は,長期インセンティブ報酬制度の一種であり,会社からストックオプションを付与された従業員等(以下,従業員等に対し,ストックオプションを付与した会社のことを「 ストックオプション制度は,長期インセンティブ報酬制度の一種であり,会社からストックオプションを付与された従業員等(以下,従業員等に対し,ストックオプションを付与した会社のことを「付与会社」,ストックオプションの付与を受けた者を「被付与者」ということがある。)は,その会社の株価が上昇することにより設定された権利行使価格との差額(権利行使益)を利得することができるようになり,付与会社は,被付与者の精勤意欲の向上を期待することができ,優秀な人材を誘因,確保することができることとなるとともに,付与会社の業績の向上をも図ることが期待できることとなる。 ウストックオプション行使の条件通常,ストックオプション付与の対象者は,付与会社の従業員等でその者の勤務が付与会社の業績に影響を与える者に限られ,ストックオプションを行使するためには,一定期間の勤務の継続,権利行使可能期間,権利行使価格などの条件が付されている。 また,通常,付与されたストックオプションの譲渡は禁止され,退職等により,雇用契約等が消滅した場合には,ストックオプションが消滅したり,行使期間が制限されたりする。 (3) 米国アプライド社のストックオプション制度米国アプライド社には,3種類のストックオプション制度(1976マネジメントストックオプションプラン,1995エクイティ・インセンティブプラン,30周年記念従業員ストックオプション・プラン)が存在する。 なお,本件において,控訴人が,いずれのストックオプションの付与を受けたのかは不明であるが,各ストックオプション制度に共通する特徴は,概ね次のとおりである(乙12ないし14)。 ア米国アプライド社ないしは同社の関連 ,いずれのストックオプションの付与を受けたのかは不明であるが,各ストックオプション制度に共通する特徴は,概ね次のとおりである(乙12ないし14)。 ア米国アプライド社ないしは同社の関連会社の従業員等に対してのみ,米国アプライド社のストックオプションが付与される。 イストックオプションを行使するためには,ストックオプションの付与後,半年ないし1年間の勤務の継続が必要である。 ウ被付与者の死亡や退職など雇用契約が解消された場合,一定期間が経過した後は,ストックオプションを行使することができなくなる(ただし,雇用契約解消の原因やプランの種類により,行使ができなくなる期間は異なる。)。 エストックオプションは,被付与者の存命中は,被付与者のみが行使することができ,ストックオプションを他人に譲渡することはできない。 (4) 控訴人の本件権利行使益の取得ア本件ストックオプション付与契約控訴人は,日本アプライド社に在職中,米国アプライド社との間で,ストックオプション付与契約を締結(以下「本件付与契約」という。)し,同社から,同社のストックオプション(本件ストックオプション)の付与を受けた。 イ本件権利行使益の取得控訴人は,別紙1の「権利行使日」欄記載の日付(いずれも平成11年)において,同「権利行使株数」欄記載の株数のストックオプションに係る権利を行使して,米国アプライド社の株式を取得し,同「権利行使利益」欄記載の権利行使益(本件権利行使益)を取得した(別紙1の②③④の単位はいずれもUSドル,⑥は円)。 (5) 控訴人の申告ア確定申告控訴人は,平成12年3月15日,平成11年分の所得税につき,別紙2の「確 得した(別紙1の②③④の単位はいずれもUSドル,⑥は円)。 (5) 控訴人の申告ア確定申告控訴人は,平成12年3月15日,平成11年分の所得税につき,別紙2の「確定申告」欄記載のとおり,申告した。 なお,確定申告の際,本件権利行使益については,申告しなかった。 イ修正申告控訴人は,平成13年3月9日,上記アの確定申告時に申告していなかった本件権利行使益を一時所得(4617万6334円)に区分した上で,総所得金額6854万9721円,課税所得金額6558万2000円,納付すべき税額1682万7300円(別紙2の「修正申告」欄)として修正申告した。 (6) 本件更正処分等被控訴人は,平成13年12月21日,控訴人に対し,本件権利行使益は一時所得ではなく給与所得に該当するとして,総所得金額1億1090万6036円,課税所得金額1億0793万8000円,納付すべき税額3249万9000円,過少申告加算税額214万1000円(別紙2の「更正処分等」欄)とする本件更正処分等を行った(甲1)。 なお,本件更正処分等の通知書には,更正の理由が記載されていなかった(甲1)。 (7) 審査請求等ア審査請求控訴人は,本件更正処分等を不服として,平成14年1月16日付けで,国税不服審判所長に対し,審査請求をしたところ,同審査請求の翌日から3か月以内に裁決がされなかった(なお,同審査請求については,平成14年12月11日付けで,控訴人の請求を棄却する旨の裁決がされている。)(甲2,乙15)。 イ訴えの提起そこで,控訴人は,平成14年8月2日,本件更正処分等取消しの訴えを提起した。 (8) ,控訴人の請求を棄却する旨の裁決がされている。)(甲2,乙15)。 イ訴えの提起そこで,控訴人は,平成14年8月2日,本件更正処分等取消しの訴えを提起した。 (8) 法及び国税通則法の規定法には,次のとおり,給与所得,一時所得及び雑所得の定義に関する規定が存在し,国税通則法には,次のとおり,過少申告加算税に関する規定が存在する。 ア法28条1項給与所得とは,俸給,給料,賃金,歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与に係る所得をいう。 イ法34条1項一時所得とは,利子所得,配当所得,不動産所得,事業所得,給与所得,退職所得,山林所得及び譲渡所得以外の所得のうち,営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないものをいう。 ウ法35条1項雑所得とは,利子所得,配当所得,不動産所得,事業所得,給与所得,退職所得,山林所得,譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得をいう。 エ国税通則法65条4項第1項及び第2項に規定する納付すべき税額の計算の基礎となった事実のうちにその修正申告又は更正前の税額(還付金の額に相当する税額を含む。)の計算の基礎とされていなかったことについて正当な理由があると認められるものがある場合には,これらの項に規定する納付すべき税額からその正当な理由があると認められる事実に基づく税額として政令で定めるところにより計算した金額を控除して,これらの項を適用する。 3 争点本件の争点は,次の4点である。 (1) 争点1(本件権利行使益の所得区分)本件権利行使益は,給 ころにより計算した金額を控除して,これらの項を適用する。 3 争点本件の争点は,次の4点である。 (1) 争点1(本件権利行使益の所得区分)本件権利行使益は,給与所得,一時所得,雑所得のいずれに該当するか。 (2) 争点2(理由不備)本件更正処分の通知書において,更正の理由を附記しなかったことは適法か。 (3) 争点3(課税所得金額及び納付すべき税額)控訴人の課税所得金額,納付すべき税額は幾らか。 (4) 争点4(国税通則法65条4項の「正当な理由」の有無)控訴人が,本件権利行使益を一時所得として申告したことにつき,国税通則法65条4項の「正当な理由」があるか。 4 争点に関する当事者の主張(1) 争点1ないし3について争点1について,後記のとおり,控訴人の当審における追加主張を付加するほかは,原判決の「第3争点に関する当事者の主張」の争点1ないし3に関する部分(原判決9頁7行目から25頁19行目)記載のとおりであるから,これを引用する。 (2) 争点1についての控訴人の当審における追加主張ア本件最高裁判決の射程範囲について本件最高裁判決は,日本アプライド社の代表取締役が付与されたストックオプションの権利行使益が給与所得であると判断した事例判決にすぎない。 すなわち,米国アプライド社の直接の支配が及び得る日本アプライド社の代表取締役と,日本アプライド社の単なる従業員にすぎず,米国アプライド社とは雇用関係も委任関係もなく,その統括の下で職務を遂行しているわけではない控訴人とは,その地位が全く異なり,控訴人の得た本件権利行使益は,雇用契約又はこれに類する原因に基づき提供された非独立的な労務の対価として給 任関係もなく,その統括の下で職務を遂行しているわけではない控訴人とは,その地位が全く異なり,控訴人の得た本件権利行使益は,雇用契約又はこれに類する原因に基づき提供された非独立的な労務の対価として給付されたものといえず,給与所得には当たらない。 イ本件最高裁判決の見直しについて(ア) 権利行使益の源泉について本件最高裁判決は,本件権利行使益が米国アプライド社から給付されたと判示している。 しかし,ストックオプションは,いわゆるコール・オプションの1つであって,それ自体独立した経済的価値を持つものであり,ストックオプションが付与されれば,当該権利行使益が必ず得られるというものではないから,権利行使益の所得の源泉は,様々な原因による株価の上昇と権利行使の時期に係る控訴人自身の投資的判断にあるのである。 (イ) 対価性について本件最高裁判決は,精勤の動機付けとしてストックオプションが付与されたことを理由に,労務の対価性を認めている。 しかし,ストックオプションを付与する動機と,付与されたストックオプションを行使することで得た利益が,被付与者の日本アプライド社に対する労務の提供と対価関係にあることとは別問題である。 また,株式による経営の支配と労務の対価とは性質が異なり,前者をもって後者の根拠とすることはできない。 (ウ) 租税法律主義違反について東京地裁の行政専門部の3つの合議体が「一時所得」と判断し,租税法学者にも「雑所得」に当たるとの見解が示されているし,課税庁自身が一時期「一時所得」と判断していたように,本件権利行使益が「一時所得」なのか,「給与所得」あるいは「雑所得」なのかについて,法律上は全く明確ではない。 国民の代表機関である し,課税庁自身が一時期「一時所得」と判断していたように,本件権利行使益が「一時所得」なのか,「給与所得」あるいは「雑所得」なのかについて,法律上は全く明確ではない。 国民の代表機関である国会による審議・議決及びその公布という法律制定のプロセスを一切踏んでいないという状況下において,本件権利行使益のように不明確な所得を一方的に給与所得と解釈する本件更正処分は,納税者の予測可能性を害するものであり,租税法律主義(憲法84条)が要請する租税要件明確主義に違反する。 (エ) 租税平等主義違反について新株引受権を与えられた場合,有利な価格で新株を引き受けたことによる利益は,半世紀の長きにわたり,「一時所得」として課税されていたのであり,新株引受権に類似するストックオプションについて給与所得として課税することは公平を失する。 課税庁は,昭和59年ころから約15年間にわたり,ストックオプションの権利行使益を一時所得として課税しており,給与所得としての課税に方針を改めた後も除斥期間との関係で平成8年以降の分にしか更正処分をしていないことからすると,昭和59年当時から平成7年までは一時所得として容認されていたことになり,平成8年以降に権利行使をした場合に比べて不公平である。 成功報酬型ワラントは,ストックオプションが我が国で認められる前にこれに代わるものとして用いられた制度であるが,課税庁は,成功報酬型ワラントについては,ワラント支給時にワラントの価値に対して給与所得として課税し,行使時には課税がなく,株式譲渡時に株式等の譲渡所得として課税しているところ,一般に,ワラントや新株予約権の価値は大きくなく,また株式等の譲渡所得については極めて軽い課税がされているため,上記のような課税を受ける方が,ストックオプショ 式等の譲渡所得として課税しているところ,一般に,ワラントや新株予約権の価値は大きくなく,また株式等の譲渡所得については極めて軽い課税がされているため,上記のような課税を受ける方が,ストックオプションの権利行使時に権利行使益に対し給与所得として課税されるよりも税負担が軽くなり,不公平である。 海外親会社から付与されたストックオプションを権利行使することで得られる利益が給与所得であるのに,日本親会社から付与されたストックオプションの権利行使益は,租税特別措置法の優遇を受けられる可能性があり,優遇を受けられる場合には,付与時・行使時には課税されず,譲渡時に譲渡所得として課税を受けられることになり,著しく不均衡である。 以上のとおり,本件更正処分は,①過去の取扱い,②類似制度の取扱い,③親会社が日本法人の場合の取扱いのいずれと比較しても,公平を欠き,租税平等主義(憲法14条)に違反する。 (3) 争点4について〔控訴人〕ア国税通則法65条4項の「正当な理由」の意義国税通則法が,過少申告をした者に対し,過少申告加算税を課すこととしている趣旨は,過少申告をした者に対し,行政上の制裁を加え,申告秩序を維持する必要があるためである。 したがって,国税通則法65条4項の「正当な理由」がある場合とは,申告秩序を維持するために行政上の制裁を課すことが相当でない事情が存した場合をいうと解すべきである。 イ本件についてのあてはめ(ア) 課税庁は,昭和59年ころから平成11年中ごろまで,ストックオプションの権利行使益の所得区分につき,一時所得であるとの見解を採っており,これを公的見解として表示していた。 ところが,課税庁は,平成11年の中ごろから,ストックオプションの権利行使益の所 ションの権利行使益の所得区分につき,一時所得であるとの見解を採っており,これを公的見解として表示していた。 ところが,課税庁は,平成11年の中ごろから,ストックオプションの権利行使益の所得区分につき,突如,給与所得として過去に遡って更正処分を行うようになった。 (イ) 平成14年6月に通達変更がなされるまで,海外親会社から日本子会社の従業員等に付与されたストックオプションの課税に関し,通達を含め,明文の規定は一切存在しておらず,現在に至っても,明文で定めた法令は一切存在しない。 (ウ) そうすると,海外親会社から日本子会社の従業員等に付与されたストックオプションの権利行使益の所得区分については,法の解釈によって判断することとなるが,平成14,15年当時は,同権利行使益の所得区分は一時所得である旨の下級審の判決しか存在せず,いずれの所得区分が正しいか不明確であり混乱が生じていたのである。 このような状況にかんがみれば,仮に,海外親会社から日本子会社の従業員等に付与されたストックオプションの権利行使益が,給与所得に該当するという解釈が正しかったとしても,一時所得という法解釈も十分成り立ち得ることは明らかであり,これは,「単なる法令解釈の誤り」や「法の不知や誤解」でない。 (エ) 以上の状況にかんがみれば,最高裁判所の最終判断がされる以前の時点で,従前の課税庁の見解でもある一時所得説に従って申告をしたとしてもやむを得ない事情があるというべきであり,これに対し過少申告加算税を課することは余りにも苛酷すぎる。 ウまとめよって,控訴人が本件権利行使益を給与所得として申告しなかったことにつき,国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」が存在する。 〔被控訴人〕ア国税 。 ウまとめよって,控訴人が本件権利行使益を給与所得として申告しなかったことにつき,国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」が存在する。 〔被控訴人〕ア国税通則法65条4項の「正当な理由」の意義「正当な理由」がある場合とは,過少に税額を申告したことが納税者の責めに帰することができない客観的な障害に起因する場合など,当該申告が真にやむを得ない理由によるものであり,納税者に過少申告加算税を課すことが不当若しくは酷になる場合を意味するものであって,その過少申告が納税者の税法の不知又は誤解であるとか,納税者の単なる主観的な事情に基づくような場合までを含むものではないと解すべきである。 イ本件についてのあてはめこの点,日本アプライド社は,平成9年以降,課税庁の指導の下,控訴人を含む従業員等に対し,ストックオプションの権利行使益を給与所得として申告するよう指導しており,控訴人は,ストックオプションの権利行使益が給与所得に該当するという課税庁の公的見解を認識し,平成9年分の所得税の確定申告の際には,米国アプライド社から得たストックオプションの権利行使益を給与所得として申告した。 それにもかかわらず,控訴人は,平成11年分の所得税の確定申告書に至って,本件権利行使益を計上せず,その後,訴訟を提起する前提で,当該所得を一時所得として修正申告をしたものである。 これらの事実に照らせば,控訴人が,本件権利行使益を給与所得とする課税庁の公的見解を承知した上で,独自の判断に基づき,本件権利行使益を一時所得として修正申告を行ったことは明らかである。 したがって,本件においては,控訴人が本件権利行使益を給与所得として申告しなかったことが,真にやむを得ない理由によるものであり,控 行使益を一時所得として修正申告を行ったことは明らかである。 したがって,本件においては,控訴人が本件権利行使益を給与所得として申告しなかったことが,真にやむを得ない理由によるものであり,控訴人に過少申告加算税を課すことが不当若しくは酷な場合にあたるとはおよそ言い得ない。 ウまとめよって,控訴人が本件権利行使益を給与所得として申告しなかったことにつき,国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」は存在しない。 第3 当裁判所の判断 1 争点1(本件権利行使益の所得区分),争点2(理由不備)及び争点3(課税所得金額及び納付すべき税額)については,当裁判所も原審と同様の判断をするものであり,その理由は,争点1について,以下のとおり敷衍するほかは,原判決の各該当箇所(原判決28頁6行目から49頁8行目まで)に記載のとおりであるから,これを引用する(なお,上記引用部分にかかる記載のうち,前提事実〈原判決第2の2〉については,当判決の前提事実〈当判決第2の2〉と読み替える。)。 2 争点1(本件権利行使益の所得区分)について(1) 前記前提事実(3)記載のとおり,本件付与契約に基づき付与されたストックオプションは,被付与者の生存中は,その者のみがこれを行使することができ,その権利を譲渡し,又は移転することはできないものとされており,被付与者は,これを行使することによって,初めて経済的な利益を受けることができること,したがって,米国アプライド社は,控訴人に対し,本件付与契約により本件ストックオプションを付与し,その約定に従って所定の権利行使価格で株式を取得させたことによって,本件権利行使益を取得させたということができることからすれば,本件権利行使益は,米国アプライド社から控訴人に与えられた給付に当たるというべきである て所定の権利行使価格で株式を取得させたことによって,本件権利行使益を取得させたということができることからすれば,本件権利行使益は,米国アプライド社から控訴人に与えられた給付に当たるというべきである。 そして,前記前提事実(1)ウ記載のとおり,米国アプライド社は,日本アプライド社の発行済み株式の100%を有している親会社であり,日本アプライド社の役員の人事権等の実権を握ってこれを支配しているものとみることができるから,控訴人は,米国アプライド社の統括の下に日本アプライド社の主要な従業員としての職務を遂行していたものといえること,本件ストックオプション制度は,アプライドグループの一定の執行役員及び主要な従業員に対する精勤の動機付けをすることなどを企図して設けられており,米国アプライド社は,控訴人が上記のとおり枢要な職務を遂行しているからこそ,本件ストックオプション制度に基づき控訴人との間で本件付与契約を締結して控訴人に対して本件ストックオプションを付与したことからすれば,本件権利行使益は,控訴人が上記のとおり職務を遂行したことに対する対価としての性質を有する経済的利益であるということができる(日本アプライド社の人事統括部次長は,同社は,実質的には米国アプライド社の日本支店であり,親会社が子会社の従業員等に付与するストックオプションは,年度事業計画の達成度等の業績に対応した業績連動型報酬であると述べている〈乙11〉)。 したがって,本件権利行使益は,雇用契約又はこれに類する原因に基づき提供された非独立的な労務の対価として給付されたものであるから,法28条1項所定の給与所得に当たるというべきである(本件最高裁判決参照)。 (2) これに対し,控訴人は,当審において,①控訴人は,日本アプライド社の単なる従業員にすぎず,代表取締役の事例 ら,法28条1項所定の給与所得に当たるというべきである(本件最高裁判決参照)。 (2) これに対し,控訴人は,当審において,①控訴人は,日本アプライド社の単なる従業員にすぎず,代表取締役の事例に対する判断である本件最高裁判決の射程の範囲外であること,②本件最高裁判決は,権利行使益の源泉についての判断,対価性についての判断を誤っており,また,③本件更正処分は,租税法律主義違反かつ,租税平等主義違反であり,これらの点から,見直されるべきであると主張している。 アしかし,まず,控訴人が日本アプライド社の代表取締役ではなく,従業員にすぎないという点については,上記結論を左右しない。 すなわち,米国アプライド社は日本アプライド社の発行済み株式を100%有していることから,米国アプライド社が同社の業績に影響を与える立場にある日本アプライド社の一定の執行役員及び主要な従業員と本件付与契約を締結して本件ストックオプションを付与することにより,精勤の動機付けとしているのであり,そもそも米国アプライド社の業績に何らの影響も与えないような日本アプライド社の従業員に米国アプライド社がストックオプションを付与することはない。現に,証拠(乙11)によれば,控訴人は,昭和○年に課長職として日本アプライド社に入社して以降,昭和○年○月に次長,平成○年○月に部長,平成○年○月に○部長,平成○年○月に○,平成○年○月に○部長にそれぞれ就任するなど,一貫して,日本アプライド社の幹部社員ないし役員として勤務していたことが認められる。したがって,控訴人が日本アプライド社の代表取締役でないことから,前記判断が左右されるものではないことは明らかである。 イ控訴人は,ストックオプションは,いわゆるコール・オプションの1つであって,それ自体独立した経済的価値を持つも 表取締役でないことから,前記判断が左右されるものではないことは明らかである。 イ控訴人は,ストックオプションは,いわゆるコール・オプションの1つであって,それ自体独立した経済的価値を持つものであり,ストックオプションが付与されれば,当該権利行使益が必ず得られるというものではないから,権利行使益の所得の源泉は,様々な原因による株価の上昇と権利行使の時期に係る控訴人自身の投資的判断にある旨主張している。 確かにストックオプション自体は,コール・オプションと同種の権利であるといえ,期待権としての経済的価値を持ち得るものであるが,本件ストックオプションの付与契約においては,被付与者が限定され,しかも譲渡が禁止されるなど,長期インセンティブ報酬制度としての目的に叶った制約が課されているのであるから,市場におけるコール・オプションと仕組みが同じであるからといって,同列に論じることは合理的ではない。 また,本件権利行使益の発生及びその金額が米国アプライド社の株価の動向と権利行使時期に関する控訴人の判断に左右されることは事実であるが,控訴人が現実に得た本件権利行使益は,米国アプライド社が控訴人に本件付与契約により本件ストックオプションを付与しなければ得られないものであることは明らかであるから,付与された権利が確定したものでないからといって,本件権利行使益が米国アプライド社から控訴人に与えられた給付に当たることを否定することはできない。 ウ控訴人は,ストックオプションを付与する動機と,付与されたストックオプションを行使することで得た利益が,被付与者の日本アプライド社に対する労務の提供と対価関係にあることとは別問題であり,対価性はない旨主張している。 しかし,前記のとおり,本件権利行使益は,米国アプライド社から控訴人に与えられた給付 者の日本アプライド社に対する労務の提供と対価関係にあることとは別問題であり,対価性はない旨主張している。 しかし,前記のとおり,本件権利行使益は,米国アプライド社から控訴人に与えられた給付であること,本件ストックオプションは,米国アプライド社の業績に影響を与える立場にある執行役員や主要な従業員であるからこそ付与されるものであり,精勤の動機付けであると共に,これまでの控訴人の日本アプライド社における職務遂行が米国アプライド社の業績に与えた影響に対する対価としての性質を有することは明らかである。 エ控訴人は,本件更正処分が租税法律主義や租税平等主義に違反している旨主張している。 なるほど,租税法律主義の観点からすれば,ストックオプションの権利行使益のような所得区分の不明確な所得については,法律上明確に所得区分を規定しておくことが望ましいことは否定できない。 しかし,税金の有する技術性や専門性からすると,あらゆる所得について,あらかじめ所得区分を法律で明記しておくことは事実上不可能であるから,ある程度は,通達や解釈によらざるを得ないのであり,ストックオプションの権利行使益の所得区分に関する本件更正処分の内容,すなわち,前記のとおりの解釈が直ちに租税法律主義に違反しているとまでは認められない。 また,過去の取扱いと異なる点については,課税庁が適正な課税状況に改めること自体は非難されるべきではなく,そうである以上,過去の取扱いと差が生じること自体は避けられないのであって,それが直ちに租税平等主義に違反するとは認められない。類似制度の取扱いとの比較についても,類似とはいえ,それぞれ特性が異なる以上,異なる取扱いがされてもやむを得ないし,親会社が日本法人の場合の取扱いとの比較についても,どのような場合に優遇措置を定 い。類似制度の取扱いとの比較についても,類似とはいえ,それぞれ特性が異なる以上,異なる取扱いがされてもやむを得ないし,親会社が日本法人の場合の取扱いとの比較についても,どのような場合に優遇措置を定めるかは,政策的判断によるところが大きく,直ちに本件権利行使益の取扱いが租税平等主義に違反しているとまでは認め難い。 3 争点4(国税通則法65条4項の「正当な理由」の有無)について(1) 本件更正処分は,上記1及び2のとおり適法である。 したがって,本件更正処分により納付すべき税額の計算の基礎となった事実が更正処分前の税額の計算の基礎とされていなかったことにつき,国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」があると認められる場合を除き,同条1項及び2項の規定に基づいてされた過少申告加算税に関する本件賦課決定処分も適法であることとなる。 本件において,控訴人が,本件更正処分により納付すべき税額の計算と異なる計算方法により申告(修正申告)することとなったのは,本件権利行使益を給与所得ではなく一時所得とすべきであるとの見解に基づいて申告したためである。 そこで,以下,控訴人が本件権利行使益を一時所得として申告(修正申告)したことが,国税通則法65条4項の「正当な理由」がある場合に該当するか否かにつき検討する。 (2) 事実の認定証拠(甲4,5,6の1ないし7,7,8,12,13,33ないし35,37,70ないし72,74,83の1・2,乙11,29ないし31,34,35の1・2,36,37,39ないし48)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 ア国税庁は,昭和59年ころから,海外親会社から日本子会社の従業員等に付与されたストックオプションの権利行使益は,一時所得に該当 いし48)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。 ア国税庁は,昭和59年ころから,海外親会社から日本子会社の従業員等に付与されたストックオプションの権利行使益は,一時所得に該当するとの見解を採っており,東京国税局の所得税課長が編集(同局課税第1部長監修)している「所得税質疑応答集」等においても,平成10年版までは,権利を行使した年分の一時所得として課税される旨の解説がされていたが,平成9年ころないし平成11年ころにかけて,同権利行使益は給与所得に該当する旨見解を変更した。 しかし,国税庁は,この見解変更につき,当初は,通達により,公式に示すことはなく,平成14年6月24日,「『所得税基本通達の制定について』の一部改正について(法令解釈通達)」を発し,「23~35共-6」の項において,海外親会社からのストックオプションによる権利行使益の課税区分を一時所得から給与所得に改正することを初めて公式に明らかにした。 また,国税庁個人税課長は,平成13年4月4日,各局(所)課税(第1)部長宛に「外国法人から付与されたストック・オプションに係る課税処理について(連絡)」を発し,平成10年分以前に一時所得として申告した者において,職員の誤指導や通達の改正以前であったこと等によって所得区分を誤って申告した場合は,国税通則法65条4項に規定する「正当な理由」があると認め,過少申告加算税を付加せず,延滞税も免除することを通知した。 イ日本アプライド社は,平成9年以降,課税庁及び同社の監査法人であるプライスウォーターハウスの指導の下,米国アプライド社のストックオプションの被付与者に対し,権利行使益に対する課税庁の取扱いが一時所得から給与所得に変更された旨の連絡文書を配布し,同権利行使益については, スウォーターハウスの指導の下,米国アプライド社のストックオプションの被付与者に対し,権利行使益に対する課税庁の取扱いが一時所得から給与所得に変更された旨の連絡文書を配布し,同権利行使益については,給与所得として申告するよう指導していた。 控訴人は,上記の指導に基づき,平成9年分のストックオプションの権利行使益につき,給与所得として確定申告をした。 ウ上記の国税庁による課税区分の変更に不服がある納税者らは,平成13年ころから東京地方裁判所を始め各地の裁判所に課税処分の取消し訴訟を多数提起し,平成14年末ころ以降に判決が言い渡されるようになったが,当初は東京地方裁判所の行政専門部が「一時所得」と判断するなど,平成16年までは一時所得の見解に立った判決しかなく,平成16年1月21日に初めて給与所得説に立つ横浜地方裁判所の判決が言い渡されたが,その後も下級審においては,一時所得説,給与所得説双方の見解に立つ判決が言い渡されており,司法の判断も統一されていなかった。 エ控訴人は,前記前提事実(5)記載のとおり,平成11年分の所得税の確定申告の際には,本件権利行使益については申告せず,その後,同権利行使益を一時所得として修正申告した。 オ最高裁判所は,平成17年1月25日,米国法人の子会社である日本法人の代表取締役が親会社である米国法人から付与されたストックオプションを行使して得た利益が給与所得に当たる旨の判決(本件最高裁判決)を言い渡した。 (3) 検討上記認定事実によれば,ストックオプションの権利行使益の所得区分が一時所得に該当するという見解は,課税庁自身が10年以上の長期間にわたり採用していたものであり,下級審の判断も当初は一時所得説のみであったことなどからしても,種々の根拠が認められること(前記所得 分が一時所得に該当するという見解は,課税庁自身が10年以上の長期間にわたり採用していたものであり,下級審の判断も当初は一時所得説のみであったことなどからしても,種々の根拠が認められること(前記所得税質疑応答集等も単に一時所得と回答するというだけでなく,論拠を示して解説している。),課税庁は,平成9年ころから平成11年ころにかけて同権利行使益は給与所得に該当する旨見解を変更したものの,これが通達により国税庁の見解として公式に示されたのは,平成14年6月であること,最高裁判所の判断が示されたのは平成17年1月であることが認められる。 そして,控訴人が平成9年分については日本アプライド社の指導に従い給与所得として申告しながら,平成11年分について,一時所得として修正申告したのは,上記のような状況の下に,一時所得とするのが妥当であるとの考えに立ち,訴訟も視野に入れての判断によるものと推測される。 そうすると,控訴人が平成11年分の所得税の修正申告(平成13年3月9日)において,ストックオプションの権利行使益を一時所得として申告したことについては,国税通則法65条4項の「正当な理由」があるものというべきである。 これに対し,被控訴人は,控訴人が本件権利行使益を給与所得とする課税庁の公的見解を承知した上で,独自の判断に基づき,本件権利行使益を一時所得として修正申告したのであるから,「正当な理由」は認められない旨主張している。 なるほど,前記認定のとおり,控訴人は,課税庁が給与所得に見解を変更したことを知りながら,あえて一時所得として本件修正申告をしたものであるが,前記認定のとおり,課税庁が見解を変更したといっても,通達による公式なものではないこと,税法の解釈についての最終判断は国税庁が行うのではなく,裁判所(最終的には として本件修正申告をしたものであるが,前記認定のとおり,課税庁が見解を変更したといっても,通達による公式なものではないこと,税法の解釈についての最終判断は国税庁が行うのではなく,裁判所(最終的には最高裁判所)が行うものであること,控訴人の修正申告の時点では,司法判断は確定していなかったことからすれば,従前の課税庁の見解を正しいと信じて一時所得として申告した控訴人の判断を「独自の判断」とか「単なる法令解釈の誤り」などということはできない。このような場合にまで,過少申告加算税を課すことになれば,納税者が過少申告加算税の賦課を恐れるあまり,やむなく課税庁の解釈に従わざるを得ない状況に追い込まれ,その結果,納税者が税法に関する課税庁の解釈を争い,司法判断を仰ぐ道を事実上閉ざすことにもなりかねず,極めて不当である。したがって,控訴人が本件権利行使益を一時所得として修正申告したことには相当の理由があり,控訴人に対して過少申告加算税を課することは酷と思料される事情が認められ,国税通則法65条4項の「正当な理由」があるものというべきである。被控訴人の上記主張は採用できない。 また,本件においては,当初から給与所得説に従って確定申告をした納税者との公平は,本件更正処分を適法として本税を追加納税させることによって確保され得るのであり,本件賦課決定を課するほどの必要性があるとは認められない。 (4) まとめ以上によれば,控訴人が,本件権利行使益を一時所得として修正申告したことには,法65条4項の「正当な理由」が認められ,本件更正処分の計算の基礎となった権利行使益の全額が一時所得として申告されているから,過少申告加算税を賦課することはできない。 したがって,本件賦課決定処分は違法である。 4 結論以上のと 礎となった権利行使益の全額が一時所得として申告されているから,過少申告加算税を賦課することはできない。 したがって,本件賦課決定処分は違法である。 4 結論以上のとおり,本件更正処分には違法はないが,本件賦課決定処分は違法であるから,控訴人の本件更正処分等取消請求は,本件賦課決定処分の取消しを求める限度で理由があり,その余は理由がない。 よって,原判決中,上記と異なる結論の本件賦課決定処分に関する部分を取り消して,本件賦課決定処分を取り消し,控訴人のその余の控訴を棄却することとして,主文のとおり判決する。 大阪高等裁判所第14民事部裁判長裁判官井垣敏生裁判官高山浩平裁判官神山隆一
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